JP2001078708A - トウガラシの辛味成分(カプサイシン)の辛味を抑えた食品の製造法 - Google Patents

トウガラシの辛味成分(カプサイシン)の辛味を抑えた食品の製造法

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JP2001078708A
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Hiroshi Hara
宏 原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 トウガラシの辛味成分(カプサイシン)は身
体に色々良い作用を及ぼす事判明しているが、辛味が強
くこれを嫌う人が多いので、この辛味を和らげ摂取しや
すくする事により、消費拡大を計る。 【構成】超臨界流体抽出法等によりトウガラシから抽出
したカプサイシンを多く含むトウガラシエキス澱粉及
び食物繊維の有孔部分に吸着させ、その表面をコーテン
グ剤(シェラック、ツエイン、アラビアゴム等)で覆い
乾燥し粉末化させたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】トウガラシは古くから香辛料とし
て広く用いられて来ているが、近年その辛味成分(カプ
サイシン)が体脂肪を良く燃焼させる働きがある事で注
目されダイエットに利用されたり、白血球中の好中球の
遊走活性を高め免疫力を向上させ風邪等感染症に対する
抵抗力を向上させるとの研究発表等もあり、今後も利用
増加が見込まれるが、辛味が強くこれを苦手とする人が
多い為、これが対処方法に苦心している。この点を解決
すれば一層の消費拡大が期待される。
【0002】
【従来の技術】食べた時に感じる辛さは味ではなく、舌
の細胞の痛覚で感じるもので、それを和らげる方法とし
て1)冷やしてからたべる(化学反応を遅らせる)2)
日本茶と一緒に摂取する(お茶中のカテキンの収斂作用
を利用する)3)牛乳やヨーグルト等のたんぱく質と共
に摂取する(たんぱく質で舌の細胞をコーテングした様
な状態にする)等色々対策がなされているが、決め手と
なるような画期的なものは無いのが現状である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】本発明は上記辛味問題
を根本的に解決するため、口中では辛味(カプサイシ
ン)の溶出を大幅に抑え、胃腸(主に小腸)において初
めて溶出させる事により、辛味を殆ど感じずに摂取が可
能となり、今後大幅なカプサイシンの用途利用が色々可
能となる。
【0004】
【課題を解決しようとする手段】超臨界流体抽出法、溶
剤抽出法等でトウガラシより抽出したエキス(カプサイ
シンを濃縮したもの)を澱粉、食物繊維等に吸着させた
後にその表面をコーテング剤(シェラック、ゼイン等)
で覆つてから乾燥させる事により、辛味を抑えたカプサ
イシン含有粉末を製造する。尚a)用途により辛味を一
層抑えたい場合には、コーテング剤を混合使用すると
か、多層にコーテングを施す等により目的を達成する事
が出来る。b)実施例では出来た製品の辛味を比較する
為に一般的な一味トウガラシ粉末のカプサイシン含有量
0.3%に統一して製造したが、用途に応じたカプサイ
シン含有量の製品の製造が可能である。c)乾燥工程で
は一旦固体化した後で粉砕粉末化する方法も、やや辛味
が出るがコスト下げれる事から用途によっては利用可能
である。
【0005】
【発明の効果】トウガラシエキス(カプサイシン含有)
から辛味を抑えた粉末食品を製造する事により、必要量
のカプサイシンを容易に辛味を苦にする事無く摂取が可
能となる
【0006】
【実施例1】超臨界流体抽出法でトウガラシ粉末より抽
出したエキス(カプサイシン1.5%含有 油溶性)1
0gをセキセル(澱粉と食物繊維とからなる多孔性構造
のものでエタノール等の有機溶媒や水に不溶な粉末)2
0gの粉末と良く攪拌し孔内に吸着させた後にシェラッ
ク(シェラック32%、エタノール68%)20gを静
かに混ぜ合わせ、エタノールが蒸発し粘度が増した状態
になった所でセキセル13gを徐々に加え、粉末化しそ
の後ゆつくり攪拌しながら加温し残存エタノールを蒸発
させ0.3%カプサイシン含有の辛味を抑えた約50g
の粉末を得た。
【0007】
【実施例2】超臨界流体抽出法により製造されたトウガ
ラシエキス(カプサイシン3%含有)10gをセキセル
20gに吸着させた後5%アラビアゴム水溶液20gを
加え、加熱攪拌して水分を飛ばし粘度があがった状態で
セキセル19gを加え又加熱攪拌しほとんど水分が無く
なった粉末にし、それにシェラック30gを加え加温し
粘度があがつた状態でセキセル40gを加え、加温攪拌
して乾燥し残りのエタノールを蒸発させ0.3%カプサ
イシン含有の辛味を実施例1より抑えた2重にコーテン
グされた粉末約100gを得た。
【0008】
【実施例3】超臨界流体抽出法により製造されたトウガ
ラシエキス(カプサイシン3%含有)10gをセキセル
20gに吸着させた後シェラック20gを添加、攪拌後
乾燥し固化したものを粉砕粉末化し、それにアラビアゴ
ム5%含有水溶液30gを加え、加熱し水分を減じ粘度
が出た所で29gのセキセルを加え攪拌し水分を飛ばし
た粉末とし、これにシェラック30gを加え、加熱攪拌
粘度が出た所でセキセル23gを加え、加熱攪拌して残
存エタノールを飛ばし0.3%カプサイシン含有の辛味
を実施例2より抑えた3重にコーテングされた粉末約1
00gを得た。
【0009】
【実施例4〕】溶剤抽出したトウガラシエキス(カプサ
イシン3%含有 水溶性)10gにサイクロデキストリ
ン50gを加え良く攪拌した後シェラック60gを加
え、加熱攪拌し粘度が出た所でセキセル20gを加え、
加熱攪拌して残存エタノールを飛ばし0.3%カプサイ
シン含有粉末を得た。
【0010】
【実施例5】市販の一味トウガラシ粉末(0.3%カプ
サイシン含有)20gにシェラック20gを加え、加熱
攪拌する事によりかなり辛味を抑えた粉末を得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明は超臨界流体抽出法等でトウガラシより
エキスとして取り出した辛味成分(カプサイシン)の辛
味を抑えたトウガラシ食品の製造の回路図
【符号の説明】
1―――超臨界流体抽出法等によつて得られたトウガラ
シエキス 2―――攪拌機(トウガラシエキスを澱粉、食物繊維と
良く混ぜ合わせ有孔部分に吸着させる) 3―――攪拌機(混ぜ合わせたものにコーテング剤(シ
ェラック、ゼイン等)を静かに加えながら攪拌しアルコ
ールを飛ばし粘度が出た処で再び澱粉、食物繊維を加え
良くかき混ぜ固まらぬ様にする 4―――乾燥機(加熱などにより出来るだけ水分、アル
コールを飛ばす) 5―――ふるい選別機(乾燥終わったものの粒度を揃え
る) 6―――製品(トウガラシの辛味成分(カプサイシン)
の辛味を抑えた製品) 3”、4”―――製品の使用用途により辛味を一層抑え
たい場合は多重にコーテングすれば良く、アルコール不
溶性コーテング剤(アラビアゴム、ゼラチン等)をはさ
み4の作業で出来たものを3の作業に戻しこれを繰り返

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トウガラシの辛味成分(カプサイシン)の
    辛味を抑え、摂取しやすくしたトウガラシ製品の製造方
JP29869599A 1999-09-13 1999-09-13 トウガラシの辛味成分(カプサイシン)の辛味を抑えた食品の製造法 Pending JP2001078708A (ja)

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