JP2001076605A - 集積型マイクロスイッチおよびその製造方法 - Google Patents

集積型マイクロスイッチおよびその製造方法

Info

Publication number
JP2001076605A
JP2001076605A JP2000003631A JP2000003631A JP2001076605A JP 2001076605 A JP2001076605 A JP 2001076605A JP 2000003631 A JP2000003631 A JP 2000003631A JP 2000003631 A JP2000003631 A JP 2000003631A JP 2001076605 A JP2001076605 A JP 2001076605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable plate
forming
layer
integrated
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000003631A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaru Miyazaki
勝 宮▲崎▼
Yoshihide Miyagawa
嘉英 宮川
Takenao Takojima
武尚 蛸島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advantest Corp
Original Assignee
Advantest Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advantest Corp filed Critical Advantest Corp
Priority to JP2000003631A priority Critical patent/JP2001076605A/ja
Publication of JP2001076605A publication Critical patent/JP2001076605A/ja
Priority to US10/155,466 priority patent/US20020140533A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81CPROCESSES OR APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OR TREATMENT OF MICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS
    • B81C1/00Manufacture or treatment of devices or systems in or on a substrate
    • B81C1/00015Manufacture or treatment of devices or systems in or on a substrate for manufacturing microsystems
    • B81C1/00134Manufacture or treatment of devices or systems in or on a substrate for manufacturing microsystems comprising flexible or deformable structures
    • B81C1/00174See-saws
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H59/00Electrostatic relays; Electro-adhesion relays
    • H01H59/0009Electrostatic relays; Electro-adhesion relays making use of micromechanics
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/10Auxiliary devices for switching or interrupting
    • H01P1/12Auxiliary devices for switching or interrupting by mechanical chopper
    • H01P1/127Strip line switches
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81BMICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
    • B81B2201/00Specific applications of microelectromechanical systems
    • B81B2201/01Switches
    • B81B2201/012Switches characterised by the shape
    • B81B2201/014Switches characterised by the shape having a cantilever fixed on one side connected to one or more dimples
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81BMICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
    • B81B2203/00Basic microelectromechanical structures
    • B81B2203/04Electrodes
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/12Contacts characterised by the manner in which co-operating contacts engage
    • H01H1/14Contacts characterised by the manner in which co-operating contacts engage by abutting
    • H01H1/20Bridging contacts
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H1/00Contacts
    • H01H1/50Means for increasing contact pressure, preventing vibration of contacts, holding contacts together after engagement, or biasing contacts to the open position
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/005Details of electromagnetic relays using micromechanics
    • H01H2050/007Relays of the polarised type, e.g. the MEMS relay beam having a preferential magnetisation direction
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H59/00Electrostatic relays; Electro-adhesion relays
    • H01H59/0009Electrostatic relays; Electro-adhesion relays making use of micromechanics
    • H01H2059/0054Rocking contacts or actuating members
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H50/00Details of electromagnetic relays
    • H01H50/005Details of electromagnetic relays using micromechanics

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐久性の高い集積型マイクロスイッチを提供
する。 【解決手段】 可動板をシーソー運動可能な状態に支持
し、この可動板を静電気力または磁気力によってシーソ
ー運動させ、可動板の両方の遊端に装着した可動接点に
よって固定接点間を電気的に断続制御する構造とした集
積型マイクロスイッチ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は例えば半導体集積
回路の製造技術によって作ることができる集積型マイク
ロスイッチに関し、特に静電気による吸引力或いは電磁
力によって可動板を回動操作し、この可動板の回動遊端
に装着した可動接点を基板に形成した固定接点に接離さ
せる構造の集積型マイクロスイッチとその製造方法を提
案するものである。
【0002】
【従来の技術】測定器或いは各種のテストシステムの高
機能化に伴って直流から超高周波まで使える高性能な小
型スイッチが大量に使われるようになって来た。また、
マイクロ波或いはミリ波までの信号を扱った集積回路
(以下MMICと称す)の回路部品にも高性能の小型ス
イッチの組み込みが要求されている。この要求のために
従来はシリコン或いはガリウム・ヒ素半導体のFET或
いはダイオードを用いた固体スイッチ素子が多用されて
いる。固体スイッチ素子は機械的な駆動部分がないので
信頼度が高く、またホトリソグラフィ技術を用いるの
で、小型で均一な特性のものを大量に形成できる特徴を
有している。
【0003】しかしながら、その反面スイッチがオンの
状態におけるオン抵抗を充分に小さくすることができな
いため、挿入損失が大きい欠点がある。またスイッチが
オフの状態における静電容量を充分に小さくすることが
できないため、分離特性が悪い欠点もある。この点機械
式接点構造のスイッチは損入損失が小さく、また分離度
も高い特徴を有する。このため、半導体集積回路の製造
技術を応用した集積型マイクロスイッチの製造方法が各
種試みられている。
【0004】図49,図50に従来提案されている集積
型マイクロスイッチの構造を示す。従来考えられている
集積型マイクロスイッチは、例えばシリコンのような半
導体基板1に凹部2を形成し、この凹部2の底面に下部
電極3を形成すると共に、凹部2の開口面に片持梁4を
架設し、片持梁4の上面に上部電極5を形成し、これら
下部電極3と上部電極5の間に正と負の異極電圧を印加
することにより、下部電極3と上部電極5との間に静電
的な吸引力を発生させ、この吸引力により片持梁4の遊
端を凹部2の底面に向かって移動させ、この移動によっ
て遊端に装着した可動接点6を固定接点7と8に接触さ
せ、固定接点7と8の間を導通させて接点信号を発信さ
せる構造とされる。
【0005】なお、片持梁4は凹部2に犠牲層(特に図
示しない)を形成し、この犠牲層の上面と半導体基板1
の上面に跨がって、例えば適当な弾性を持つ樹脂層を形
成し、この樹脂層にコ字状の切溝9(図49参照)を形
成し、この切溝9を通して凹部2に形成した犠牲層をエ
ッチング等により除去して片持梁4を形成することがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来は
片持梁4に可動接点6を装着し、片持梁4を弾性変形さ
せて可動接点6を固定接点7と8に接触させる構造であ
るから、片持梁4の耐久性に問題があり、片持梁の戻り
の力が弱くなったり、片持梁4が折損し、固定接点7と
8の間がオンの状態のままになってしまう事故が起きる
率が高い。片持梁4の耐久性を高めるために、片持梁4
の厚みを厚く採ることも考えられるが、片持梁4の厚み
を厚く採ると、静電気力による吸引力によって片持梁を
弾性変形させることがむずかしくなる不都合が生じる。
また可動接点6と固定接点7および8への接触圧も小さ
くなり、接触の安定性が悪くなる欠点も生じる。
【0007】この発明の目的は、可動板の折損事故が発
生することがなく、しかも小さな吸引力でも確実にオ
ン、オフの接点信号を発信することができ、また接触圧
も大きく得ることができる集積型マイクロスイッチを提
供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1で提
案する集積型マイクロスイッチは、基板の一方の面に突
出して形成された支柱と、この支柱によってシーソー運
動可能な状態に支持された可動板と、この可動板の一方
と基板との間に力を発生させ可動板をシーソー運動させ
る駆動手段と、可動板の遊端に装着した可動接点と、可
動接点によって電気的に接離される固定接点と、によっ
て構成した集積型マイクロスイッチを提案するものであ
る。
【0009】この発明の請求項2乃至9で提案する集積
型マイクロスイッチは請求項1で提案した集積型マイク
ロスイッチの駆動手段を各形式別に請求するものであ
る。請求項2では基板に形成した下部電極と、導電体に
よって構成した可動板とによって駆動手段を構成した点
を請求する。つまり、可動板に一定の例えば正電位を印
加し、下部電極の一方と他方に交互に負電位を印加する
ことにより、可動板は静電気力によってシーソー運動
し、固定接点が可動接点により電気的に接離される。
【0010】請求項3では可動板を絶縁体によって構成
すると共に、この可動板の回動支点を境に対称位置に上
部電極を形成し、基板側にも支柱を境に対称位置に固定
電極を形成する。上部電極と下部電極の間に異極性の電
位を印加することにより、可動板をシーソー運動させる
ことができ、このシーソー運動により固定接点間を電気
的に接離させることができる。請求項4では可動板の一
方と他方の各回動遊端の双方と対向して基板に複数の下
部電極を形成し、この複数の下部電極と可動板との間に
静電容量を形成し、この静電容量に電荷を充電すること
により、静電的な吸引力を発生させる構成とした静電駆
動型の集積型マイクロスイッチを提案したものである。
【0011】この発明の請求項5で提案する駆動手段は
可動板の回動支点を境に対称位置に形成した平面コイル
と、この平面コイルが発生する磁界と平行する磁界を発
生する永久磁石とによって構成した点を請求するもので
ある。磁界発生手段として永久磁石を用いることにより
平面コイルから発生する磁界が微小であっても、大きな
吸引力および反発力を得ることができる。この結果とし
て固定接点と可動接点との接触状態が安定した集積型マ
イクロスイッチを提供することができる。
【0012】この発明の請求項6で提案する駆動手段は
磁性体によって構成した可動板と、線材を筒状に巻回し
て構成した励磁コイルとによって構成した集積型マイク
ロスイッチを請求するものである。線材を筒状に巻回す
ることにより、その巻回数を多く採ることができる。こ
の結果として強い磁気的な吸引力または反発力を得るこ
とができるため、この場合も可動接点と固定接点との間
の接触状態が安定して集積型マイクロスイッチを提供す
ることができる。
【0013】この発明の請求項7で提案する駆動手段は
線材を筒状に巻回して構成した励磁コイルを可動板の上
部側に架設した補助板に支持させ、可動板の上部側から
吸引力を与える構成とした集積型マイクロスイッチを提
案するものである。この発明の請求項8で提案する集積
型マイクロスイッチは、可動板を非磁性体によって形成
すると共に、可動板に磁性体から成る磁気吸着片を装着
し、この磁気吸着片によって励磁コイルから発生する磁
界により磁気的吸着力を発生させる駆動手段を構成した
点を提案するものである。
【0014】この発明の請求項9では請求項8で提案し
た磁気吸着片に可動板の厚み方向の磁極を着磁し、磁気
吸着片の磁界と励磁コイルの磁界との相乗作用によって
強力な接触圧(可動接点と固定接点間に与える接触圧)
を得る構造とした駆動手段を提案するものである。この
発明の請求項10と11は可動板の位置を保持する位置
保持手段の構成を提案するものである。請求項10では
可動板の回動支点位置の両側辺と基板の板面から突出さ
せて形成した台との間を弾性変形が可能なヒンジによっ
て連結し、このヒンジによって可動板をシーソー運動が
可能でしかも位置ずれを発生させない構造とした位置保
持手段を提案するものである。
【0015】この請求項11では可動板の回動支点位置
の両側辺から支持軸を突出して形成し、この支持軸を基
板の板面から突出させて形成した台の上に形成した軸受
に貫通させて保持させる構造とした位置保持手段を提案
するものである。この発明の請求項12乃至17では固
定接点と可動接点の構造に関して提案している。請求項
12では可動接点を可動板の回動遊端部の下面側に被着
形成し、固定接点を基板の板面上に形成し、可動接点に
より固定接点の相互間を電気的に切離する構成とした集
積型マイクロスイッチを提案するものである。
【0016】請求項13では可動接点に弾性変形可能な
バネ性を与え、このバネ性によって可動接点と固定接点
間にセルフクリーニング作用を施す構造とした集積型マ
イクロスイッチを提案したものである。請求項14では
可動板の回動遊端の上面側に形成し、固定接点を基板の
板面から離れた位置に架設した梁に装着した構造の集積
型マイクロスイッチを提案するものである。
【0017】請求項15では固定接点を所定のインピー
ダンスに整合された信号伝送線路を構成する導電体によ
って構成した集積型マイクロスイッチを提案する。請求
項16では所定のインピーダンスに整合された信号伝送
線路の具体的な構成としてマイクロストリップラインに
限定した構成を提案する。また、請求項17では固定接
点をコプレナ型マイクロストリップラインによって構成
した集積型マイクロスイッチを提案するものである。
【0018】これら請求項15乃至17で提案した集積
型マイクロスイッチによれば、固定接点をインピーダン
ス整合された信号伝送線路で構成したことにより、高周
波信号でも波形の品質を低下させることなく、継続制御
することができる利点が得られる。この発明の請求項1
8では基板の一方の面に形成した固定接点と、この固定
接点と対向して回動遊端が配置され、他端側が基板に対
して固定され導電体によって形成された片持梁と、この
片持梁の回動遊端と対向して配置され、線材を筒状に巻
回して構成した励磁コイルと、によって構成した集積型
マイクロスイッチを提案する。
【0019】この発明の請求項19では、導電性を有す
る磁性材によって形成され、基板の一方の面に片持梁の
構造で支持された可動板と、この可動板の回動遊端と対
向し、可動板の回動遊端からわずかに離れた位置に固定
接点を支持する非磁性の導電体によって形成した固定接
点支持用の片持梁と、可動板の回動遊端と対向して配置
され、線材を筒状に巻回して構成した励磁コイルと、に
よって構成した集積型マイクロスイッチを提案する。
【0020】この発明の請求項20では、多角形の可動
板の中心部を支柱によって支持すると共に、この可動板
と対向して基板の下部に下部電極を配置し、可動板の各
隅に可動接点を形成し、可動板の各隅の各上面側に上部
電極を形成し、この上部電極と上記下部電極間に電圧を
印加して、上記可動板の隅の部分を基板に向かって変移
させ、各隅に形成した可動接点を基板に形成した固定接
点に接触させて固定接点を接離させる構造とした集積型
マイクロスイッチを提案する。
【0021】請求項21では共通の基板に複数の集積型
マイクロスイッチを形成し、複合化された集積型マイク
ロスイッチを提案するものである。請求項22では集積
型マイクロスイッチを密封容器に封入し、密封容器内に
不活性ガスを充填して構成した集積型マイクロスイッチ
を提案する。この発明の請求項23乃至27は上記した
各種の構造の集積型マイクロスイッチの製造方法を提案
するものである。
【0022】請求項23では図5に示した製造方法を提
案するものである。請求項24では図25乃至図28に
示した位置保持手段として軸受を用いた構造の集積型マ
イクロスイッチの製造方法を提案するものである。請求
項25では図17に示した弾性変形が可能な可動接点を
具備した集積型マイクロスイッチの製造方法を提案する
ものである。請求項26では図30乃至図32に示した
平面コイルを具備した集積型マイクロスイッチの製造方
法を提案するものである。
【0023】請求項27では図38および図39に示し
た励磁コイルを装備した集積型マイクロスイッチの製造
方法を提案するものである。
【0024】
【作 用】以上説明したように、この発明による集積型
マイクロスイッチによれば静電気の吸引力或いは電磁気
力によって実際に可動接点を駆動し、固定接点間を電気
的に断続操作するから、導通時のオン抵抗が小さく、開
極時のオフ抵抗が大きい良質の接点信号を得ることがで
きる。また、例えばホトリソグラフィの技術を用いて微
細加工して可動接点を駆動する構造としたから、可動接
点の動きを高速化することができる。この結果、応答の
速い集積型マイクロスイッチを提供することができる利
点が得られる。
【0025】更に、この発明による集積型マイクロスイ
ッチは微細構造にすることができるため、小さいスペー
ス内に多くの数のスイッチを実装することができる。こ
の結果、複雑な切替回路を半導体デバイス程度の形状に
集積化することができ、その用途は広く考えられよう。
【0026】
【発明の実施の形態】図1乃至図4に、この発明の請求
項1,2,10,12で提案する集積型マイクロスイッ
チの一実施例を示す。図中11は例えばシリコンやガリ
ウム・ヒ素等の半導体から成る基板を示す。この発明に
よる集積型マイクロスイッチは基板11の絶縁層12上
に設けた固定接点13A,13B,14A,14Bの開
放部を可動接点16A,16Bによってそれぞれを電気
的に開閉する構造とするものである。可動接点16A,
16Bは可動板18と一体になっており、絶縁層26
(図2参照)によって導電性の可動板18から電気的に
絶縁して設けられている。
【0027】基板11の上面の中央部には支柱15が設
けられる。この支柱15によって可動板18がシーソー
運動可能な状態に支持される。可動板18の両側には可
動板18を構成する例えばポリシリコンのような導電性
材料によって一体に基板11に対する可動板18の相対
的な位置を維持するための位置保持手段19が突出して
形成される。この実施例では位置保持手段19を弾性変
形可能なヒンジによって構成した場合を示す。位置保持
手段19の先端は基板11の絶縁層12に例えば金属メ
ッキ層等によって形成した電極部21に電気的機械的に
接続される。位置保持手段19は可及的に長く形成して
弾性変形が容易なように、図1に示す例では蛇行させて
形成した場合を示す。可動板18は位置保持手段19に
よって支柱15の上部に支持され位置ずれが生じない状
態に維持される。位置保持手段19は可動板18に対し
て弾性的な偏倚力を与える必要はなく、可動板18の位
置ずれを阻止するだけでよい。このために、位置保持手
段19は細線状に形成すればよく強度を必要としない。
【0028】可動板18の下面と対向して基板11の絶
縁層12上に下部電極22Aと22Bが設けられる。こ
の下部電極22Aと22Bは支柱15を境に対称位置に
配置され、端子部23A,23Bから選択的に電圧信号
を印加できる構造とされる。可動板18と下部電極22
Aに電圧(正と負の異極電圧)を印加すると、可動板1
8の可動接点16A側に静電気によって吸引力が発生
し、可動接点16Aが固定接点13Aと13Bに接触す
る。従って、端子13A−1と13B−1の間が導通状
態となる。反対に可動板18と下部電極22Bに電圧を
印加すると、今度は可動板18の可動接点16B側に吸
引力が発生し、可動接点16Bが固定接点14Aと14
Bに接触する。従って、この場合は端子14A−1と1
4B−1の間が導通状態となる。図3に図1および図2
に示した集積型マイクロスイッチの電気的等価回路を示
す。
【0029】なお、この実施例では請求項15で提案す
る固定接点をインピーダンス整合された信号伝送線路を
構成する導体によって構成した場合を示す。つまり、固
定接点13A,13Bと14A,14Bはそれぞれ基板
11の裏側に形成した共通電位層24によりマイクロス
トリップラインを構成した場合を示す。従って、固定接
点13A,13Bと14A,14Bは高周波伝送路とし
て用いることができ、高周波信号の断続制御に用いるこ
とができる。また可動板18には、図1および図4に示
すように多数の貫通孔18Aが形成される。この貫通孔
18Aは図5で説明する製造方法で用いられる貫通孔で
ある。図5を用いて、この発明による集積型マイクロス
イッチの製造方法を説明する。
【0030】例えばシリコンやガリウム・ヒ素のような
半導体の基板11の上面にSi 2のような絶縁層12
を形成する(図5A)。更に、基板11の裏側にはマイ
クロストリップラインを構成する共通電位層24を形成
する。絶縁層12の上面に、例えばスパッタリング法等
によって固定接点13A,13Bと14A,14B,下
部電極22A,22Bと端子13A−1,13B−1お
よび14A−1,14B−1,23A,23Bを形成す
る。更にメッキ等の方法により支柱15と電極部21と
なる基台21Aを形成する(図5B参照)。
【0031】次に固定接点13A,13Bと14A,1
4Bおよび下部電極22A,22Bと支柱15,基台2
1Aの形成面に例えばポリイミド等の樹脂層25を塗布
して形成する。樹脂層25は支柱および基台21Aの高
さよりわずかに厚い程度に塗布し、エッチングによって
支柱15Aおよび基台21Aの表面を露出させ、平坦面
を形成する。更に、この平坦面に可動接点16A,16
Bとなる導体を形成する(図5C参照)。
【0032】次に絶縁層26を樹脂層25の全面に形成
し、更にその上に可動板18となるべき例えばポリシリ
コンとアルミAlを交互にスパッタにより積層し、導電
層を絶縁層26の全面に形成する。導電層の上面に例え
ばフォトレジストを塗布し、可動板18の形状と、位置
保持手段19および電極部21となるべき部分にフォト
レジストパターンを形成し、フォトレジストが除去され
た部分の導電層を、ウエットエッチング或いはイオンミ
リング等により除去して可動板18と位置保持手段19
および電極部21を形成する。なお、このエッチング工
程において、可動板18となるべき部分に貫通孔18A
(図4参照)も形成する。可動板18と位置保持手段1
9と電極部21を形成した状態で、可動板18,位置保
持手段19,電極部21以外の部分に露出された絶縁層
26を除去する(図5D参照)。
【0033】次に、可動板18の中央部分を除いて他の
部分に図5Eに示すようにマスクM1を被せ、可動板1
8に形成した貫通孔18Aを通してウエットエッチング
あるいはドライエッチングにより、絶縁層26をエッチ
ングし、支柱15の上面と可動板18との間に空隙G1
を形成する(図5E)。次に、マスクM1を除去し、可
動板18と位置保持手段19および電極部21の部分を
マスクにして樹脂層25のみをエッチング除去して、可
動板18と基板11との間に図5Fに示す空洞G2を形
成する。この空洞G2が形成されることにより、図1乃
至図4に示した集積型マイクロスイッチが得られる。こ
のように、集積型マイクロスイッチは半導体集積回路の
製造技術によって作られるから、全体として極めて小さ
く共通の基板上に多数の集積型マイクロスイッチを一括
して作ることができる。因みにチップ状に切断して基板
11の大きさは図4に示すように幅Wが0.5mm,長さL
が1.0mm, 厚みTが0.3mm程度となる。なお、空洞G2
を形成するために用いられた樹脂層25を一般に犠牲層
と呼んでいる。
【0034】図6および図7は、この発明の請求項1お
よび2で提案した集積型マイクロスイッチの変形実施例
を示す。この例では図8に示す回路構造の集積型マイク
ロスイッチを構成した場合を示す。図1乃至図5と対応
する部分には同一符号を付して示す。つまり、この実施
例では固定接点13Aと14Aは連続した信号線で構成
し、可動板18を導体によって構成、可動板18を電極
部21を通じて共通電位点CM(図8参照)に接続して
おくことにより、可動板18を固定接点13Aに接触さ
せると固定接点13Aが共通電位点CMに接続されて信
号の伝送が遮断され、可動板18を固定接点14Aに接
触させると、固定接点14Aが共通電位点CMに接続さ
れて信号の伝送が遮断される切り換えを行う。
【0035】このため、可動板18は金属の多層膜で形
成される。先ず、図5Cに示した樹脂層25を形成した
状態で樹脂層25の全面にスパッタリングによりTi,
Pd,Auの順に金属の多層膜を形成し、更にその上
に、例えばNi合金メッキを約20μm 程度厚く形成す
る。この厚いNi合金メッキ層をマスクにしてTi,P
d,Au層から成る金属層の不要部分を例えばイオンミ
リングにより除去し、可動板18とヒンジ19と電極部
21を形成する。なお、可動板の可動接点は交流を通す
金属・絶縁膜のキャパシタ構造であってもよい。
【0036】Ti層はHF系の化学エッチングで容易に
除去できるので、このTi層をエッチング除去し、支柱
15と可動板18とを分離する。また可動板18の接点
部分もPdが好ましいので、この部分のTi層も除去す
る。なお、支柱15と可動板18との分離層としては、
この他にホトレジストのような樹脂を挟んで使ってもよ
い。図9乃至図11は、この発明の請求項1及び2で提
案した集積型マイクロスイッチの更に他の実施例を示
す。この実施例では図11に示す切換回路を構成するに
適した集積型マイクロスイッチの構造を示す。つまり、
端子13B−1に信号源SUを接続し、端子14A−1
から信号源SUの信号を取り出すか、遮断する切り換え
を行う切換回路の場合を示す。端子14B−1を共通電
位点CMに接続しておくことにより、信号を遮断した状
態では端子14A−1を可動接点16Bによって共通電
位点CMに接続し、信号源SUの信号が端子14A−1
にわずかでも漏れることを阻止する構成とした回路であ
る。
【0037】このために、固定接点13Aと14Aの間
を配線17(図9参照)で接続し、可動板18のシーソ
ー運動により固定接点13Aと13Bの間を14Aと1
4Bの間を交互にオンとオフの状態に切り換えることに
より、図11に示した回路において、信号源SUの信号
を端子14A−1に出力する状態と遮断する状態に切り
換えることができる。この図9乃至図11に示す実施例
は、配線17を設けることによって多機能化され、図5
で説明したと同じ製造方法により集積型マイクロスイッ
チを作ることができる。なお、これと同様に抵抗やキャ
パシタの素子を同一基板上に設け、これらを集積化した
スイッチであってもよい。
【0038】図12および図13は請求項15乃至17
で提案する固定接点を所定のインピーダンス整合された
信号伝送線路によって構成した集積型マイクロスイッチ
の実施例を示す。つまり、この実施例では固定接点13
A,13Bおよび14A,14Bをスリップラインの一
つの型式であるコプレナ型信号線路によって構成した場
合を示す。つまり、固定接点13A,13Bと14A,
14Bのそれぞれの両側に共通電位を持つ導電体27
A,27Bを配置することによりコプレナ型信号線路を
構成することができる。この場合には、基板11の裏面
に被着した共通電位層24は必ずしも存在しなくてもよ
い。
【0039】なお、この実施例では基板11の絶縁層1
2の上面に更に厚みが有る絶縁層12′(図13)を形
成し、この絶縁層12′の上面に固定接点13A,13
Bと14A,14Bおよび共通電位導電体27A,27
Bを形成してコプレナ型マイクロストリップラインを形
成した場合を示す。また、支柱15はこの絶縁層12′
の上部に形成され、下部電極22Aと22Bはこの絶縁
層12′に凹部12′Aを形成し、この凹部12′Aに
よって露出した絶縁層12に被着形成した場合を示す。
【0040】図14乃至図16は、この発明の請求項3
で提案する上部電極28A,28Bを具備した集積型マ
イクロスイッチと、請求項13で提案する可動接点16
Aと16Bを弾性変形が可能な形状とした集積型マイク
ロスイッチの実施例を示す。この実施例では可動板18
の上面に上部電極28Aと28Bを形成し、この上部電
極28Aと28Bのそれぞれに電極部21とヒンジ19
を通じて別々に電圧信号を供給することにより、下部電
極22A,22Bとの間で反発力または吸引力を発生さ
せることができ、可動板18を何れの方向にもシーソー
運動させることができる。なお、図14では可動板18
に形成される貫通孔18Aを省略しているが、実際には
貫通孔18Aは図1と同様に多数形成される。
【0041】更に、この実施例の特徴とする構造は図1
5および図16に示すように、可動接点16Aと16B
を可動板18の端部から突出させて形成し、この突出さ
せた部分を固定接点13A,13Bと14A,14Bに
接触させる構造とした点である。可動接点16A,16
Bを可動板18の端部から突出させたことにより、可動
接点16A,16Bには可撓性が与えられる。従って、
この可撓性によって可動接点16A,16Bが固定接点
13A,13Bおよび14A,14Bに接触する際に、
可動接点16A,16Bが弾性変形して接触するから、
可動接点16A,16Bは固定接点13A,13Bおよ
び14A,14Bの上で多少摺動動作を行うことにな
り、この摺動動作によって、いわゆるセルフクリーニン
グ作用が得られることを期待した構造としたものであ
る。図15は可動板18の上面から直線状に突出させた
構造とした場合を示し、図16は可動板18の上面から
端面を巡って可動板18の下面側から突出させた構造と
した場合を示す。
【0042】図17を用いて図15に示した構造の集積
型マイクロスイッチの製造方法を説明する。Si Nから
成る絶縁層12を具備した半導体基板11の上に、例え
ばS i 2 から成る絶縁層12′を成膜し、この絶縁層
12′の上に固定接点13A,13Bと14A,14B
を形成すると共に、絶縁層12′に凹部12′Aを形成
し、この凹部12′Aの底面に絶縁層12を露出させ
る。絶縁層12の露出面に下部電極22A,22Bと支
柱15を形成する(図17A)。
【0043】この表面に例えばポリイミド等の樹脂層2
5を塗布し、平坦な表面を形成し、支柱15の上面が露
出する程度に樹脂層25をエッチバックし、第1犠牲層
となる樹脂層25および絶縁層12′の上にエッチング
が容易な例えばポリSi から成る絶縁層26を形成す
る。絶縁層26の表面にはPolySi −Si N−Si 2
−Si Nの順番に絶縁性多層膜をスパッタで積層形成
し、この絶縁性多層膜にホトレジストパターンをマスク
として被せて、ドライエッチングにより可動板18と位
置保持手段19および電極部21の基台21A(図4参
照)を形成する。この積層構造は応力のバランスによ
り、反りが小さく、強度の強い可動板18が得られる。
なお、このドライエッチングにより可動板18には図4
に示したように貫通孔18Aが多数形成されるものとす
る(図17B)。
【0044】次に可動板18の裏側の中央部および位置
保持手段19(図17には表示されない)の裏側にある
絶縁層26を可動板18に形成した貫通孔18A(図4
参照)通じてエッチングし、可動板18と支柱15の間
に空隙G1を形成する。この空隙G1の形成により支柱
15と可動板18は分離される。この表面に例えばホト
レジスト等の樹脂層から成る第2犠牲層29を塗布し、
平坦な表面を形成し、更に可動板18の上面が露出する
まで樹脂層29をエッチバックする(図17C)。
【0045】可動板18の表面にPd−Mo−Auの順
番に金属を積層し、ホトレジストパターンをマスクにス
イッチ用の可動接点16A,16Bと、上部電極28
A,28BをNiメッキで形成する。このNiメッキ層
をマスクにして不要な金属層は例えばイオンミリングで
除去する(図17D)。次に、樹脂層25と29をエッ
チングにより除去することにより空洞G2が得られ、図
15に示した集積型マイクロスイッチが得られる(図1
7E)。
【0046】図18と図19に図14乃至図16に示し
た実施例の変形実施例を示す。図18に示す実施例で
は、基板11の平坦面に絶縁層12を介して支柱15と
固定接点13A,13Bおよび14A,14Bと、下部
電極22A,22Bを形成し、可動板18に上部電極2
8A,28Bと可動接点16Aと16Bを装着した構造
の集積型マイクロスイッチを示す。可動板18の駆動は
下部電極22A,22Bと上部電極28A,28Bに電
圧を印加し、静電駆動によって行われる。この実施例の
構造によれば、基板11が導体、半導体、絶縁体の何れ
であっても、集積型マイクロスイッチを構成できる特徴
を持っている。支柱15および可動板18は絶縁体で形
成される。
【0047】図19は基板11自体で支柱15を形成し
た実施例を示す。つまり、この場合には基板11として
i 或いはGa a のような半導体基板を使用し、この
基板自体をエッチング処理して支柱15を形成する。支
柱15を形成した後で絶縁層12を形成し、絶縁層12
の上に固定接点13A,13Bと14A,14Bおよび
下部電極22A,22Bを形成する。可動板18側の構
造は図18と同様である。
【0048】図20および図21は、この発明の請求項
4で提案する集積型マイクロスイッチの実施例を示す。
請求項4で提案する集積型マイクロスイッチは可動板1
8を駆動する駆動手段の構造に特徴を有するものであ
る。その特徴とする構成としては、基板11の一方の回
動遊端側および他方の回動遊端側の双方にそれぞれと対
向して複数の下部電極22A−1,22A−2および2
2B−1,22B−2を設け、これら複数の下部電極2
2A−1,22A−2と22B−1,22B−2のそれ
ぞれに異極電圧を印加することにより可動板18に吸引
力を与え、シーソー運動させる構造とした点にある。
【0049】図21を用いて可動板18に吸引力を与え
る動作について説明する。図21は図20に示すF−F
線上の断面を示す。下部電極22B−1と22B−2に
対向して可動板18が配置される。可動板18が導電性
を持つものとすると、下部電極22B−1と可動板18
との間および下部電極22B−2と可動板18との間に
静電容量C1とC2が形成される。下部電極22B−1
と22B−2との間に正と負の電圧VDCを印加すると、
これらの静電容量C1とC2に電荷が蓄積され、可動板
18の電位は下部電極22B−1と22B−2との間に
印加した電圧VDCのほぼ中央の電位に安定する。
【0050】静電容量C1とC2に電荷が充電されるこ
とにより、下部電極22B−1と可動板18との間およ
び下部電極22B−2と可動板18との間に静電気によ
る吸引力が発生する。従って、下部電極22A−1と2
2A−2および22B−1と22B−2の各下部電極対
に交互に電圧VDCを印加することにより、可動板18を
シーソー運動させることができる。なお、可動板18の
材質としては上述では導電材料として説明したが、特に
その限定は必要なく、絶縁材で形成された可動板でもシ
ーソー運動させることができる。詳しくは(計測と制御
第38巻第2号1999年2月号101〜104頁参
照)。
【0051】また、図20に示した実施例では可動板1
8の一方と他方の回動端側にそれぞれ一対の下部電極2
2A−1と22A−2および22B−1と22B−2を
設けた例を示したが、一対に限らず例えば3枚乃至それ
以上の枚数の下部電極を形成し、これら複数の下部電極
に異極電圧を選択的に印加して可動板18をシーソー運
動させることもできる。図20に示した集積型マイクロ
スイッチによれば、図1または図6に示した実施例のよ
うに可動板18に電圧を供給する必要がなく、位置保持
手段19の部分に電気配線を施す必要がない。従って、
図1または図6に示した集積型マイクロスイッチより製
造を簡素化することができる利点が得られる。また位置
保持手段19を構成するヒンジに電気配線を形成しない
から、耐久性も向上できる利点が得られる。
【0052】図22乃至図29は請求項11で提案する
集積型マイクロスイッチの実施例を示す。請求項11で
提案する集積型マイクロスイッチは、位置保持手段19
として可動板18と一体に形成した支持軸18Bと、こ
の支持軸18Bを貫通させて支持する軸受30とによっ
て構成した構造を特徴とするものである。軸受30は基
板11の板面に突設した台31と、この台31の上部に
形成したアーチ32(図23)とによって構成され、ア
ーチ32と台31で囲まれた中空孔に支持軸18Bを貫
通させて可動板18の位置を維持させる構造とする。支
持軸18Bと台31と、アーチ32の各製造方法につい
ては後で説明することにするが、ここでは台31および
アーチ32が導電材で形成され、更に可動板18と支持
軸18Bも導電材で形成した場合を示す。
【0053】従って、台31を通じて可動板18に電圧
を印加することができる。下部電極22Aと22Bには
可動板18に印加した電圧とは異なる極性の電圧を交互
に印加することにより可動板18をシーソー運動させる
ことができる。図22および図23の実施例では可動板
18および支持軸18Bを導電材料で形成し、可動板1
8と下部電極22Aまたは22Bとの間に電界を印加し
て吸引力を発生させる構造とした場合を説明したが、図
24に示すように、シーソー運動する可動板18の一方
の回動遊端側および他方の回動遊端側のそれぞれに対し
て一対の下部電極22A−1,22A−2と22B−
1,22B−2を設け、これらの下部電極22A−1,
22A−2と、22B−1,22B−2のそれぞれの対
に電圧を印加して可動板18をシーソー運動させること
もできる。
【0054】図24に示す駆動構造を採る場合には可動
板18側に電圧を印加しなくて済むから、可動板18の
材質は特に金属でなくともよく、絶縁体、或いは半導体
等のあらゆる材料で構成することができる利点が得られ
る。この図22乃至図24に示した実施構造によれば、
可動板18は主に支柱15によってシーソー運動できる
ように支持され、更に支持軸18Bが軸受30によって
位置ずれが発生しないように支持されるから、可動板1
8は外部からの反力を受けることはなく、従って、わず
かな吸引力によってシーソー運動させることができる。
また、可動接点16A,16Bと固定接点13A,13
Bおよび14A,14Bとの接触状態でも、その接触状
態を引き離そうとする反力が与えられないから安定した
接触状態を維持することができる。
【0055】図25乃至図29を用いて図22乃至図2
4に示した集積型マイクロスイッチの製造方法(請求項
24)を説明する。ここでは特に支持軸18Bと軸受3
0の製造方法について詳しく説明することにする。例え
ば、シリコンから成る基板11を用意し、この基板11
の下面側にアース導体となる共通電位層24を形成する
と共に、上面側に絶縁層12を形成する(図25A)。
【0056】絶縁層12の上面に例えば蒸着等により金
属層を被着形成し、フォトマスクとエッチング等の工程
を経て台31(図23および図24参照)を形成すべき
位置に導電層33を形成すると共に、下部電極22A,
22Bと、固定接点13A,13Bおよび14A,14
Bを形成する(図25B)。なお、図25Bにおいて導
電層33の背後に支柱15を形成するための導電層も形
成する。導電層33および支柱15を形成するための導
電層のみを露出した状態に例えばフォトレジスト層等に
よってマスクを形成し、導電層33と支柱15を形成す
べき導電層の上にメッキ層を形成する。このメッキ層が
軸受30を構成する台31および支柱15となる(図2
5C)。
【0057】台31および支柱15と同一の高さにレジ
スト層から成る第1犠牲層34を形成し、この第1犠牲
層34の全面に蒸着等により金属層を形成し、この金属
層をエッチングにより所定のパターンに残し、可動接点
16A,16Bを形成する(図25D)。可動接点16
A,16Bを形成した後、可動接点16A,16Bの厚
みに等しい第2犠牲層35を形成し、この第2犠牲層3
5の上面の全体に金属層36を形成する。この金属層3
6には台31と対向する位置(図25Dと図28参照)
に孔36Aを形成する。
【0058】金属層36をマスクにして第2犠牲層35
にも孔36Bを形成する(図26A)。従って、孔36
Aおよび36Bの底面に台31が露出した状態となる
(図26A)。次に金属層36の上面にマスクを施し、
例えばイオンミリングにより金属層36の可動板18と
支持軸18Aを形成すべき部分を除く他の部分を除去
し、金属層36により可動板18と、支持軸18Bの形
状を形成する(図26A,図29)。
【0059】図26Aの状態で再びフォトレジスト層3
7を全面に被着する。このフォトレジスト層37の厚み
は可動板18の厚みにほぼ等しい程度の厚みに形成する
(図26B)。フォトレジスト層37に金属層36と同
一形状のパターン(可動板18と支持軸18Bの形状)
を露光し、金属層36の上部に位置するフォトレジスト
層37を除去する。従って、フォトレジスト層37で囲
まれた内部には金属層36が露出した状態となる(図2
6C)。
【0060】金属層36を露出させた状態で金属層36
の上面にメッキを施し、可動板18の厚みにほぼ等しい
メッキ層38を形成する。このメッキ層38と金属層3
6とによって可動板18と支持軸18Bが形成され、更
に孔36A,36Bの内部に台31に接触してアーチの
柱38Aが形成される(図26D)。フォトレジスト層
37とメッキ層38の上面に再びフォトレジスト層から
成る第3犠牲層39を被着し、この第3犠牲層39に図
28および図29に示した孔36Aと対向して孔39A
を形成し、第3犠牲層39の上面に例えば蒸着等の方法
で金属層41を形成する(図27A)。
【0061】金属層41の上面に更にフォトレジスト層
から成る第4犠牲層42を被着し、この第4犠牲層42
に孔39Aの部分を連結した長孔42Aを形成する(図
27B)。長孔42Aを形成することにより、長孔42
Aの底面に金属層41を露出させる。この状態で長孔4
2A内の金属層41にメッキを施し、メッキ層43を形
成する(図27B)。
【0062】メッキ層43を形成した状態で第4犠牲層
42を除去すると共に、金属層41をイオンミリングに
より除去する。この場合、メッキ層43がマスクとして
作用し、金属層41はメッキ層43を形成した部分以外
が除去される。更に、第3犠牲層39とフォトレジスト
層37および第2犠牲層35,第1犠牲層34をエッチ
ング等の方法により除去することにより、図27Cに示
す可動板18と、支持軸18Aと、アーチ32とが形成
される。つまり、可動板18と支持軸18Aはメッキ層
38と金属層36とによって構成され、アーチ32はメ
ッキ層38で形成された柱38Aと、金属層41と、メ
ッキ層42とによって構成される。更にアーチ32と台
31とによって軸受30が構成され、アーチ32で形成
される中空部分を支持軸18Bが貫通した状態に形成さ
れる。
【0063】以上説明した製造方法により明らかなよう
に、可動板18の自重は主に支柱15によって支持さ
れ、更に支持軸18Bが軸受30に貫通しているから、
可動板18の位置がずれてしまうことはなく、また基板
11から外れてしまうことはない。更に台31と支持軸
18Bと可動板18が導電性を持つ主にメッキ層で形成
したから、台31に一方の極性の電圧を印加し、下部電
極22Aと22Bに他方の極性の電圧を交互に印加する
ことにより静電気により可動板と、各下部電極22Aま
たは22Bとの間に吸引力が発生し、可動板18をシー
ソー運動させることができる。
【0064】図30乃至図32は、この発明の請求項5
で提案する集積型マイクロスイッチの実施例を示す。請
求項5で提案する集積型マイクロスイッチは可動板18
の駆動を平面コイルで発生する磁力で行う構造とした集
積型マイクロスイッチを提案するものである。このため
に、図31に示すように、可動板18の上面に支点を境
として対称位置に平面コイル45A,45Bを形成し、
この平面コイル45Aと45Bに選択的に励磁電流を流
すことにより、図31に示す永久磁石46A,46Bで
与えられている磁界によって反発力および吸引力を発生
させ、可動接点16Aと16Bを固定接点13A,13
Bおよび14A,14Bに接触させる構造としたもので
ある。
【0065】図31に示す例では、平面コイル45Aと
45Bに別々に励磁電流を供給する構造とした場合を示
したが、図32に示すように平面コイル45Aと45B
を互いに逆巻きの関係に巻回して形成し、これらを直列
接続し、一対の端子21A−1と21A−2から励磁電
流を供給すれば、一対の平面コイル45Aと45Bは互
いに逆向きの磁界を発生する。従って、一方と他方は常
に永久磁石46Aと46Bに対して吸引力と反発力を発
生するから、2倍のトルクを発生させることができる。
【0066】このように構成すれば、端子21A−1と
21A−2から供給する電流の向きを反転させれば可動
板18の回動方向を正転方向および逆転方向の任意の方
向に制御することができる。従って、この図32に示す
構造を採る場合は平面コイル45Aと45Bに電流を供
給する配線は可動板18の両側に1本ずつ形成すればよ
く、従って位置保持手段19も1本ずつ形成すればよい
ため構造を簡素化することができる。
【0067】図33および図34はこの発明の請求項6
で提案する集積型マイクロスイッチの実施例を示す。こ
の図33および図34に示す集積型マイクロスイッチは
図30乃至図32に示した平面コイル駆動型の集積型マ
イクロスイッチの変形実施例を示す。この実施例の構造
上の特徴は、磁界の発生強度を高めるために励磁コイル
を独立して筒状に巻回して製造し、この励磁コイルを基
板に形成した孔に装填して樹脂材によって固定し、励磁
コイルを埋設した状態で基板の表面を平滑化処理し、平
滑化した基板の表面に固定接点を形成し、更に可動板1
8をシーソー運動可能な状態に形成して磁気駆動型の集
積型マイクロスイッチを構成した点にある。
【0068】図33および図34に示す例では、可動板
18を磁性体によって形成した場合を示すが、その他に
図38および図39に示す例のように可動板18に磁性
体、特に強磁性体を貼着して磁気的な吸着力を発生させ
る構成を採ることもできる。図35乃至図37を用いて
図33および図34に示した集積型マイクロスイッチの
製造方法について説明する。図35Aに示す補助基板1
1Aを用意する。この補助基板11Aは絶縁板であって
も、また銅のような導電板であってもよい。
【0069】補助基板11Aの一方の面に中間板11B
を被着形成し、これら補助基板11Aと中間板11Bと
によって基板11を構成する。中間板11Bも絶縁板で
あっても、また導電板であってもよい。基板11Aは適
度の強度が得られればよく、特に厚みに制限が付されな
いが、中間板11Bの厚みは後で説明する励磁コイル6
2のコイル長(磁気コア62Aの長さ)よりわずかでも
大きい寸法に選定する。例えば磁気コア62Aの長さを
0.6mmに選定する場合は0.7〜0.8mm程度に選定する。
【0070】中間板11Bには所定の間隔(可動板18
の長さによって決められる)を保持して孔63を形成す
る。図では1個の集積型マイクロスイッチを製造する工
程を示しているが、実際には孔63を多数組形成し、一
度に多数の集積型マイクロスイッチを製造する。孔63
は例えば中間板11Bに予めプレス或いはエッチング等
によって形成しておき、孔63が形成された状態の中間
板11Bを補助基板11Aに接着剤によって被着する
か、または補助基板11Aに銅を使用し、この銅によっ
て形成した補助基板11Aの一方の面に同様に銅層を例
えばメッキ等の方法で0.65〜0.70mm程度の厚みに形
成してもよい。
【0071】中間板11Bをメッキで形成した場合は、
この中間板11Bにホトリソグラフィの技術により孔6
3を形成する。孔63の直径は励磁コイル62の外周と
孔63の内壁との間に多少すき間が形成される程度に大
きく形成する。励磁コイル62を孔63に挿入した状態
で孔63の内部、特に励磁コイル62の外周面と孔63
の内壁面との間に形成されるすき間63A(図37参
照)に樹脂材を充填し、更に中間板11Bの表面にも同
一の樹脂材を塗布して所望の厚みを持つ樹脂層64を形
成する(図35B)。
【0072】樹脂層64が固化した状態で電極62Cの
突出部分と、更に樹脂層64の表面を切削加工し、樹脂
層64の表面を鏡面仕上げする(図35C)。鏡面仕上
げされた樹脂層64の面には電極62Cが樹脂層64と
面一の状態で露出した状態となる。この電極62Cに接
触させて配線65と電極66(図33)を形成し、励磁
コイル62の電流供給路を形成する。これと同時に固定
接点13A,13Bと14A,14Bおよび端子部13
A−1,13B−1,14A−1,14B−1と支柱1
5と台31を形成すべき部分に、例えばホトリソグラフ
ィの技術により導電層を形成する。
【0073】次に配線15,電極66,固定接点13
A,13B,14A,14Bおよび端子部13A−1,
13B−1,14A−1,14B−1に例えばホトレジ
ストのようなマスクを形成し、このマスクに支柱15と
台31を形成すべき部分に孔を形成して、この孔の部分
に導電層を露出させ、この露出した導電層に例えばメッ
キ等の手段によって支柱15と台31を被着形成する
(図35D)。支柱15と台31を形成した後の工程は
図25乃至図29で説明したと同じ工程で可動板18と
可動板18の支持軸18Aを形成し、可動板18の回動
遊端部に可動接点16A,16Bを形成し、更に台31
の上部にアーチ32を形成して図38および図39に示
す磁気駆動型の集積型マイクロスイッチを完成する。
【0074】こゝで図25乃至図29で説明した製造工
程との違いは可動板18の材質を磁性材料に選定する点
である。磁性材料としては、例えば鉄−ニッケル等を用
いればよい。図33および図34に示した磁気駆動型の
集積型マイクロスイッチの構造によれば、励磁コイル6
2のいずれか一方に励磁電流を印加することにより、磁
界が発生し、この磁界によって可動板18の一方の回動
遊端が励磁コイル62に吸引され、可動接点16Aまた
は16Bが固定接点13A.13Bまたは14A,14
Bの何れか一方を導通させる。
【0075】励磁コイル62を巻線によって形成し、更
に磁気コア62Aを配置したから、図30乃至図32に
示した平面コイルの場合と比較して強い磁界が発生す
る。この結果、可動接点16Aまたは16Bが固定接点
13A.13Bおよび14A,14Bに接触する接触圧
を強く得ることができ、安定な接触状態を維持すること
ができる利点が得られる。図38および図39は可動板
18を非磁性材料で形成し、この可動板18の上面に磁
性材から成る磁気吸着片67を貼着した実施例を示す。
このように可動板18と磁気吸着片67を別体に分離し
た場合には、磁気吸着片67としては例えばスパッタリ
ング等によって可動板18として形成することができな
い材質であって使用することができ、特に透磁率の高い
材料を選定することができ、これにより磁気的な吸着力
の強い集積型マイクロスイッチを得ることができる利点
が得られる。
【0076】また、磁気吸着片67に予め厚み方向にN
−S極を着磁させることにより、更に一層接点間の接触
圧を高めることができる。つまり、磁気吸着片67の表
側を共にN極に揃えて配置し、2個の励磁コイル62を
差動的に励磁して異極を発生させることにより、可動板
18の一方の回動端側には吸着力を発生し、他方の回動
端側には反発力を発生させることができる。よって吸着
力と反発力によって図33および図34の場合と比較し
て約2倍の接触圧を得ることができる。
【0077】図40はこの発明の請求項18で提案する
集積型マイクロスイッチの実施例を示す。この実施例で
は可動板18を片持梁構造で支持すると共に、可動板1
8の回動遊端部と対向して図36に示した構造の励磁コ
イル62を埋設した構造とした場合を示す。この実施例
では可動板18として導電性を持つ磁性材によって形成
し、可動板18の回動遊端が固定接点13に接触するこ
とにより電極部13A−1,14A−1との間を電気的
に接離させる構造とした場合を示す。
【0078】この実施例によれば構造が簡素であること
から、製造が容易であることと、この場合も励磁コイル
62は磁気コア62Aと、この磁気コア62Aに巻回し
たコイル62Bとによって構成したから磁気的な吸着力
を強く得ることができる。この結果、片持梁構造の可動
板18は強度を強くしても充分彎曲させることができる
ため、図49および図50で説明した従来の技術の欠点
は解消される。図41はこの発明の請求項19で提案し
た集積型マイクロスイッチの実施例を示す。この実施例
では固定接点13を片持梁構造の固定接点支持片68で
支持させた構造とした場合を示す。この場合、固定接点
支持片68は非磁性材から成る導電体とし、可動板18
が固定接点13に接触するときに、可動板18の押圧力
によって固定接点支持片68をわずかに彎曲させ、この
彎曲時に可動板18と固定接点13との間を摺動させて
接点間にセルフクリーニング動作を行わせるように構成
したものである。
【0079】図42および図43は、この発明の請求項
7で提案する集積型マイクロスイッチの実施例を示す。
この請求項7で提案する集積型マイクロスイッチは励磁
コイル62を可動板18の上面側に配置した構成を提案
するものである。基板11には図22および図23に示
したと同様の集積型マイクロスイッチを形成し、基板1
1の上部に柱71によって基板72を支持する。基板7
2は図33と図34で説明した構造と同様に強度を得る
ための補助基板72Aと、励磁コイル62を格納するた
めの中間板72Bとによって構成される。中間板72B
には孔73を形成し、この孔73に励磁コイル62を挿
入し、励磁コイル62と孔73との間に形成されるすき
間に樹脂材を充填し、励磁コイル62を基板72に固定
する。これと共に励磁コイル62の上面および中間板7
2Bの上面に樹脂層74を形成し、樹脂層74の表面を
鏡面仕上げし、この鏡面仕上げした樹脂層74の表面に
配線65(図43参照)を形成する。
【0080】柱71を導電体によって構成し、この導電
体によって形成した柱71に配線65を接続し、柱71
を通じて励磁コイル62の励磁回路を基板11の表面に
設けた電極66に電気的に接続する。図42および図4
3に示したように、励磁コイル62を可動板18の上面
側に配置することにより、可動板18を装備した基板1
1と、励磁コイル62を装備した基板72を別々に作
り、基板72には予め柱71を突出して用意することに
より、両者を合体して集積型マイクロスイッチを作るこ
とができるから製造を容易に行える利点が得られる。
【0081】図44はこの発明の請求項20で提案する
集積型マイクロスイッチの構造を示す。この発明の請求
項20では多極スイッチを提案するものである。この実
施例では可動板18を正四角形の多角形状とし、この多
角形状の可動板18のほぼ中心部に支柱15を配置し、
各四辺のほぼ中央部分に位置保持手段19を配置する。
可動板18の各四隅に三角形状の上部電極28A,28
B,28C,28Dを形成する。可動板18の四隅の下
面側に可動接点16A,16B,16C,16Dを形成
し、この可動接点16A〜16Dによって固定接点13
A,13B,13A′,13B′および14A,14B
をそれぞれ断続操作する。なお、固定接点14A′と1
4B′は予め接続されて一体化されており、可動接点1
6A,16C,16Dの何れかが固定接点13A,13
B,13A′,13B′,14A,14Bに接触するこ
とにより、固定接点13A,13A′14Aに入力した
信号を固定接点14A′に取り出すことができる。可動
接点16Dは可動板18の裏側の面に形成した配線によ
り支柱15に電気的に接続され、支柱15を通じて共通
電位CMに接続される。
【0082】また、この実施例では固定接点13A,1
3B,13A′,13B′,14A,14B,14
A′,14B′が形成された層より下側の層に少なくと
も可動板18の形状と同等の面積を持つ導電層(特に図
示しない)を形成し、この導電層を下部電極とする。こ
の下部電極に端子部23Aまたは23Bを通じて電圧信
号を入力することにより、この下部電極と上部電極28
A〜28Dにより可動板18を任意の方向に傾けること
ができる。
【0083】図44に示した集積型マイクロスイッチの
構造によれば、図45に示す回路構造が得られる。つま
り、固定接点13A,13A′,14Aの何れかに入力
した信号を固定接点14A′に取り出すことができる回
路である。可動接点16A,16B,16Cの全てが開
放されている場合に可動接点16Dを固定接点14A′
に接触させることにより、固定接点14A′を可動接点
16Dを通じて共通電位CMに接続し、信号の漏れを阻
止する構成とされる。
【0084】図46はこの発明の請求項21で提案する
集積型マイクロスイッチの実施例を示す。この実施例で
は共通の基板11に複数の集積型マイクロスイッチSW
1,SW2…SW4を形成した場合を示す。個々のマイ
クロスイッチは配線パターンによって所望の回路構成に
結線される(図中省略)。図47はこの発明の請求項2
2で提案する集積型マイクロスイッチの実施例を示す。
この実施例では実際の実装構造を示す。基板11と可動
板18とから成る集積型マイクロスイッチSWを密封容
器50に格納し、密封容器50から端子51,52を導
出し、この端子51,52を通じて転換信号を供給して
切換制御する。密封容器50の内部には、例えばN2
いはAr 等の酸化防止用不活性ガスを封入して実用に供
せられる。また固定接点13A,13B,14A,14
Bと可動接点16A,16Bの材料によってはN2 とO
2 の混合ガスを用いることも考えられる。
【0085】以上説明した実施例では、下部電極22
A,22Bと上部電極28A,28Bをそれぞれ金属膜
で形成した場合を説明したが、高濃度の不純物領域を形
成し、この不純物領域を導電層としてこれを下部電極2
2A,22B或いは上部電極28A,28Bとして利用
することも考えられる。また、位置保持手段19を構成
するヒンジの形状も上述した実施例の形状に限定される
ものでないことも容易に理解できよう。
【0086】図48はこの発明の請求項14で提案した
集積型マイクロスイッチの実施例を示す。この実施例で
は可動接点16A,16Bと固定接点13A,13Bお
よび14A,14Bの変形実施例を示す。この実施例で
は可動板18の回動遊端のそれぞれに上向きに突出した
一対の可動接点16Aと16Bを形成し、この可動接点
16Aと16Bを基板11から離れて設けた梁60に形
成した固定接点13A,13Bおよび14A,14Bに
接離させる構成とした場合を示す。
【0087】可動接点16A,16Bは円錐形状とされ
るが、上端は平坦面とされ、接触する固定接点13A,
13Bおよび14A,14Bに対して傷を付けない形状
とされる。図48の実施例では可動板18が導電性であ
り可動板18の上面に可動接点16A,16Bを直接形
成し、可動板18の導電性を利用して固定接点13A,
13B間及び14A,14Bのそれぞれの間を電気的に
接離させる構成とした場合を示す。尚、可動接点16A
と16Bを可動板18から電気的に絶縁する必要がある
場合には絶縁層を介して導電層を形成し、この導電層の
上に電気的に導通状態にある各一対の可動接点16A,
16Bを形成すればよい。
【0088】可動板18が絶縁材で形成した場合には、
可動板18の上面に直接導電層を形成し、この導電層の
上に電気的に導通状態にある各一対の可動接点16A,
16Bを形成する。この固定接点13A,13B,14
A,14Bは梁60を形成する前の工程で、例えばメッ
キによって形成することができる。梁60は図25乃至
図29で説明したアーチ32を形成する製造方法によっ
て形成する。梁60は主に導電材料で形成されるが、中
央部分において絶縁体61を介挿し、この絶縁体61に
よって梁60は電気的に2分割され、この2分割された
梁60が一方が固定接点13A,14Aとされ、他方が
固定接点13B,14Bとされる。
【0089】これらの固定接点13A,13Bと14
A,14Bはそれぞれ端子13A−1,13B−1およ
び14A−1,14B−1にそれぞれ電気的に接続され
る。このように、可動板18の上面側に可動接点16
A,16Bを形成する構造とした場合には、可動板18
の裏側に可動接点16A,16Bを形成する製造方法と
比較して製造方法を簡素化できる利点が得られる。な
お、図48に示した実施例は可動板18の上面側に可動
接点16A,16Bを形成する実施例を例示するもので
あり、可動板18を支持する構造が図示する支持軸18
Bと軸受30で位置保持手段を構成する構造であるこ
と、および可動板18をシーソー運動させる駆動手段を
基板11上に並設した一対の下部電極22A−1,22
A−2および22B−1,22B−2で構成した点との
組み合わせを限定するものではない。つまり、図48に
示した可動接点16A,16Bの構造は上述した全ての
構造の集積型マイクロスイッチに適用できることは容易
に理解できよう。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれば
可動板18はシーソー運動して固定接点13A,13B
間および14A,14B間を電気的に接離させる構造で
あり、可動板18自体が弾性変形することはない。この
ために可動板18が折損事故に遇うおそれはなく、耐久
性の高い集積型マイクロスイッチを提供できる利点が得
られる。また、可動板18はその重量は主に支柱15に
よって支持されているから可動板18の位置保持手段1
9としてヒンジを用いる場合には、ヒンジは可動板18
の位置を維持するだけでよい。従って、ヒンジには強度
を要求しないため弾性変形が容易な形状に作ることがで
きる。また、静電気の力によって可動板18を可動させ
たとしても、ヒンジによるバネ力を小さくできるため、
固定接点13A,13B,14A,14Bに対して大き
な接触圧を与えることができ、安定な接触状態を得るこ
とができる。
【0091】また、この発明では可動板18の位置保持
手段19として支持軸18Bと軸受30を用いた構成を
提案した。この軸受30を用いる構成とした場合には、
可動板18のシーソー運動に対して反力が全く発生しな
いから、静電気の力でシーソー運動させる場合に、更に
小さい吸引力によって動作させることができる。また固
定接点に対して接触した状態を安定に維持することがで
きる利点が得られる。また、この発明による電磁駆動型
のマイクロスイッチによれば、可動板18の駆動トルク
を大きく得ることができるため、この場合には更に安定
した接触状態を得ることができる。
【0092】特に図33乃至図43に示したように励磁
コイル62を用いる構造とした場合には、更に一層吸着
力を強くすることができるため、スイッチの接触状態を
安定化することができる大きな利点が得られる。更に、
この発明では固定接点13A,13B,14A,14B
をインピーダンス整合が採れたマイクロストリップライ
ン構造としたから、高周波信号でも波形品質を劣化させ
ることなく安定して伝送することができ、高周波信号を
低損失、高分離損失で断続制御できる利点が得られる。
【0093】また、この発明による集積型マイクロスイ
ッチはマイクロマシーン技術で製造できるから、小型で
高品質の製品を多量にしかも安価に作ることができる利
点も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の請求項1または2で提案した集積型
マイクロスイッチの一実施例を説明するための平面図。
【図2】図1に示すA−A線上の断面図。
【図3】図1および図2に示した構造の集積型マイクロ
スイッチの電気的な等価回路図。
【図4】図1および図2に示した集積型マイクロスイッ
チの全体の構造を説明するための斜視図。
【図5】図1および図2に示した集積型マイクロスイッ
チの製造方法を説明するための工程図。
【図6】図1および図2に示した集積型マイクロスイッ
チの変形実施例を説明するための平面図。
【図7】図6のB−B線上の断面図。
【図8】図6および図7に示した集積型マイクロスイッ
チの等価回路図。
【図9】図1および図2に示した集積型マイクロスイッ
チの更に他の変形実施例を説明するための平面図。
【図10】図9に示すC−C線上の断面図。
【図11】図9および図10に示した集積型マイクロス
イッチの等価回路図。
【図12】図1および図2に示した集積型マイクロスイ
ッチの更に他の実施例を説明するための平面図。
【図13】図12に示したD−D線上の断面図。
【図14】この発明の請求項3で提案する集積型マイク
ロスイッチの実施例を説明するための平面図。
【図15】図14に示すE−E線上の断面図。
【図16】図14に示す実施例の変形実施例を示す断面
図。
【図17】図14および図15に示した集積型マイクロ
スイッチの製造方法を説明するための工程図。
【図18】図14に示した集積型マイクロスイッチの変
形実施例を示す断面図。
【図19】図14に示した集積型マイクロスイッチの更
に他の変形実施例を示す断面図。
【図20】この発明の請求項4で提案した集積型マイク
ロスイッチの実施例を説明するための平面図。
【図21】図20に示したF−F線上の断面図。
【図22】この発明の請求項11で提案した集積型マイ
クロスイッチの実施例を説明するための平面図。
【図23】図22に示したG−G線上の断面図。
【図24】図22に示した実施例と図20に示した実施
例とを組み合わせた実施例を示す平面図。
【図25】図22に示した実施例の製造方法を説明する
ための断面図。
【図26】図25に示した製造方法の続きを説明するた
めの断面図。
【図27】図25および図26に示した製造方法の続き
を説明するための断面図。
【図28】図26Aに示した工程を補足説明するための
平面図。
【図29】図26Aに示した工程を補足説明するための
平面図。
【図30】この発明の請求項5で提案する集積型マイク
ロスイッチの実施例を説明するための平面図。
【図31】図30に示すH−H線上の断面図。
【図32】図30に示した集積型マイクロスイッチの変
形実施例を説明するための平面図。
【図33】この発明の請求項6で提案する集積型マイク
ロスイッチの実施例を説明するための平面図。
【図34】図33を側部から見た断面図。
【図35】図33および34に示した集積型マイクロス
イッチの製造方法を説明するための工程図。
【図36】図33および図34に示した集積型マイクロ
スイッチに用いた励磁コイルの一例を示す斜視図。
【図37】図36に示した励磁コイルを基板に形成した
孔に装填した状態を説明するための平面図。
【図38】図33および図34に示した集積型マイクロ
スイッチの変形実施例を説明するための平面図。
【図39】図38に示した集積型マイクロスイッチの構
造を説明するための断面図。
【図40】この発明の請求項18で提案した集積型マイ
クロスイッチの実施例を説明するための断面図。
【図41】この発明の請求項19で提案した集積型マイ
クロスイッチの実施例を示す断面図。
【図42】図33および図34に示した実施例の更にそ
の実施例を説明するための断面図。
【図43】図42を上部から見た平面図。
【図44】この発明の請求項1で提案した集積型マイク
ロスイッチの実施例を説明するための平面図。
【図45】図33に示したスイッチ等価回路図。
【図46】この発明の集積型マイクロスイッチの実施例
を説明するための平面図。
【図47】この発明の集積型マイクロスイッチの実施例
を説明するための断面図。
【図48】この発明の更に他の変形実施例を説明するた
めの斜視図。
【図49】従来の技術を説明するための斜視図。
【図50】図49に示したI−I線上の断面図。
【符号の説明】
11 基板 12,12′ 絶縁層 13A,13B 固定接点 14A,14B 固定接点 15 支柱 16A,16B 可動接点 17 配線 18 可動板 18A 貫通孔 18B 支持軸 19 位置保持手段 21 電極部 21A 基台 22A,22B 下部電極 23A,23B 端子部 24 共通電位層 25 樹脂層(第1犠牲層) 26 絶縁層 28A,28B 上部電極 29 樹脂層(第2犠牲層) 30 軸受 31 台 32 アーチ 62 励磁コイル 62A 磁気コア 62B コイル 62C コイル電極 64 樹脂層 65 配線 66 電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01H 23/16 H01H 23/16 Z 49/00 49/00 J 50/00 50/00 Z 51/06 51/06 S 51/12 51/12 J (72)発明者 蛸島 武尚 東京都練馬区旭町1丁目32番1号 株式会 社アドバンテスト内 Fターム(参考) 5G023 AA01 AA11 CA25 CA29 CA30

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A.基板の一方の面に突出して形成され
    た支柱と、 B.この支柱によってシーソー運動可能な状態に支持さ
    れた可動板と、 C.この可動板の回動支点の両側辺と基板との間を回動
    自在に連結する位置保持手段と、 D.上記可動板の一方の回動端側と上記基板との間およ
    び上記基板の他方の回動端側と上記基板との間の何れか
    一方に力を発生させ、上記可動板をシーソー運動させる
    駆動手段と、 E.上記可動板の遊端に装着した可動接点と、 F.上記可動接点によって電気的に接離される固定接点
    と、によって構成された集積型マイクロスイッチ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の集積型マイクロスイッチ
    において、上記駆動手段を、上記基板の板面上において
    上記支柱を境とする対称位置に配置した下部電極と、導
    電性を持ち所定の電位が与えられる可動板とによって構
    成したことを特徴とする集積型マイクロスイッチ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の集積型マイクロスイッチ
    において、上記駆動手段を、上記基板の板面上において
    上記支柱を境とする対称位置に配置した下部電極と、上
    記可動板に形成され上記電極と対向して配置された上部
    電極とによって構成したことを特徴とする集積型マイク
    ロスイッチ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の集積型マイクロスイッチ
    において、上記駆動手段を、上記基板の板面上において
    上記支柱を境とする対称位置のそれぞれに配置した複数
    の下部電極と、可動板とによって構成したことを特徴と
    する集積型マイクロスイッチ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の集積型マイクロスイッチ
    において、上記駆動手段を、上記可動板の板面において
    上記可動板の回動支点位置を境として対称位置に形成し
    た偏平な平面コイルと、この平面コイルが発生する磁界
    と平行する方向の磁界を与える永久磁石とによって構成
    したことを特徴とする集積型マイクロスイッチ。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の集積型マイクロスイッチ
    において、上記駆動手段を、磁性材で形成した可動板
    と、この可動板の一方と他方の回動端側の双方に対向し
    て上記基板に埋設され、線材を筒状に巻回して構成した
    コイルとによって構成したことを特徴とする集積型マイ
    クロスイッチ。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の集積型マイクロスイッチ
    において、上記駆動手段を、磁性材で形成した可動板
    と、この可動板の一方と他方の回動端側の双方に対向し
    て上記可動板の上面に架設された補助板に保持され、線
    材を筒状に巻回して構成した励磁コイルとによって構成
    したことを特徴とする集積型マイクロスイッチ。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の集積型マイクロスイッチ
    において、上記駆動手段を、上記可動板の回動支点位置
    を境に対称位置に装着した一対の磁性体で形成した磁気
    吸着片と、この一対の磁気吸着片と対向して配置した線
    材を筒状に巻回して構成した一対の励磁コイルとによっ
    て構成したことを特徴とする集積型マイクロスイッチ。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の集積型マイクロスイッチ
    において、上記駆動手段を、上記可動板の回動支点位置
    を境に対称位置に装着され上記可動板の厚み方向に磁極
    が着磁された一対の磁気吸着片と、この一対の磁気吸着
    片と対向して上記基板に埋設された線材を筒状に巻回し
    て構成した一対の励磁コイルとによって構成したことを
    特徴とする集積型マイクロスイッチ。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の集積型マイクロスイッ
    チにおいて、上記位置保持手段を、上記可動板の回動支
    点位置の両側辺から外向きに上記基板の板面に突出して
    形成した台との間を連結する弾性変形可能なヒンジによ
    って構成したことを特徴とする集積型マイクロスイッ
    チ。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の集積型マイクロスイッ
    チにおいて、上記位置保持手段を、上記可動板の回動支
    点位置の両側辺から外向きに突出して形成した支持軸
    と、この支持軸を貫通させて係合し、上記基板の板面か
    ら突出して形成した台の上に形成した軸受とによって構
    成したことを特徴とする集積型マイクロスイッチ。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の集積型マイクロスイッ
    チにおいて、上記可動接点は上記可動板の回動遊端の下
    面側に被着形成し、上記固定接点は上記基板上の上記可
    動接点と対向する位置に形成した構造としたことを特徴
    とする集積型マイクロスイッチ。
  13. 【請求項13】 請求項1記載の集積型マイクロスイッ
    チにおいて、上記可動接点に弾性変形可能なバネ性を付
    与し、バネ性によって上記可動接点と、固定接点との間
    の相互間にセルフクリーニング作用を施すことを特徴と
    する集積型マイクロスイッチ。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の集積型マイクロスイッ
    チにおいて、上記可動接点を上記可動板の回動遊端の上
    面側に形成し、上記固定接点を上記基板の板面から離れ
    た位置に架設した梁に装着した構造を特徴とする集積型
    マイクロスイッチ。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の集積型マイクロスイッ
    チにおいて、上記固定接点に所定のインピーダンスに整
    合された信号伝送線路を構成する導電体によって構成し
    た構造を特徴とする集積型マイクロスイッチ。
  16. 【請求項16】 請求項1記載の集積型マイクロスイッ
    チにおいて、上記固定接点をマイクロストリップライン
    によって構成した構造を特徴とする集積型マイクロスイ
    ッチ。
  17. 【請求項17】 請求項1記載の集積型マイクロスイッ
    チにおいて、上記固定接点をコプレナ型マイクロストリ
    ップラインによって構成した構造を特徴とする集積型マ
    イクロスイッチ。
  18. 【請求項18】 A.基板の一方の面に形成した固定接
    点と、 B.この固定接点と対向して回動遊端が配置され、他端
    側が基板に対して固定され導電体によって形成された片
    持梁と、 C.この片持梁の上記回動遊端と対向して配置され、線
    材を筒状に巻回して構成した励磁コイルと、によって構
    成したことを特徴とする集積型マイクロスイッチ。
  19. 【請求項19】 A.導電性を有する磁性材によって形
    成され、基板の一方の面に片持梁の構造で支持された可
    動板と、 B.この可動板の回動遊端と対向し、可動板の回動遊端
    からわずかに離れた位置に固定接点を支持する非磁性体
    によって形成した固定接点支持用の片持梁と、 C.上記可動板の回動遊端と対向して配置され、線材を
    筒状に巻回して構成した励磁コイルと、によって構成し
    たことを特徴とする集積型マイクロスイッチ。
  20. 【請求項20】 多角形の可動板の中心部を支柱によっ
    て支持すると共に、この可動板と対向して基板の下部に
    下部電極を配置し、可動板の各隅に可動接点を形成し、
    可動板の各隅の各上面側に上部電極を形成し、この上部
    電極と上記下部電極間に電圧を印加して、上記可動板の
    隅の部分を基板に向かって変位させ、各隅に形成した可
    動接点を基板に形成した固定接点に接触させて固定接点
    を接離させる構造としたことを特徴とする集積型マイク
    ロスイッチ。
  21. 【請求項21】 請求項1記載の集積型マイクロスイッ
    チにおいて、共通の基板に複数の集積型マイクロスイッ
    チを形成した構造を特徴とする集積型マイクロスイッ
    チ。
  22. 【請求項22】 請求項1,18,19,20記載の集
    積型マイクロスイッチの何れかにおいて、上記集積型マ
    イクロスイッチを密封容器に封入し、密封容器内に不活
    性ガスを充填して構成したことを特徴とする集積型マイ
    クロスイッチ。
  23. 【請求項23】 A.基板の一方の面に一対の下部電極
    と、固定接点とを形成する工程と、 B.この一対の下部電極の互いに対向する間隙内に支柱
    を形成する工程と、 C.上記支柱の高さにほぼ等しい厚みを持ち、エッチン
    グ液によって除去することができる材質で形成した犠牲
    層と、 D.この犠牲層の表面に可動板の遊端に装着すべき可動
    接点を形成する工程と、 E.可動接点と可動板との間を絶縁するための絶縁層を
    形成する工程と、 F.この絶縁層の上面に導電性材料で構成される可動板
    とヒンジおよびエッチング用孔を形成する工程と、 G.上記可動板に形成したエッチング用孔を通して上記
    可動板と犠牲層との間で上記支柱と可動板との間に形成
    した絶縁層を除去する工程と、 H.上記犠牲層を除去するエッチング工程と、によって
    製造することを特徴とする集積型マイクロスイッチの製
    造方法。
  24. 【請求項24】 A.基板の一方の面に一対の下部電極
    を形成すべき部分と、支柱を形成すべき部分と、軸受と
    なる台を形成すべき部分と、固定電極を形成すべき部分
    に金属層を形成する工程と、 B.上記支柱を形成すべき部分と台を形成すべき部分に
    所定の厚みを持つメッキ層を形成し、支柱と台を形成す
    る工程と、 C.上記支柱および台と同等の厚みを持ち、上記支柱と
    台の表面を露出させて形成した第1犠牲層と、 D.この第1犠牲層の表面に上記固定電極の位置にほぼ
    対向して可動接点を被着形成する工程と、 E.この可動接点の表面を露出させた状態で上記第1犠
    牲層の表面を平坦面に形成する第2犠牲層を形成する工
    程と、 F.この第2犠牲層および可動接点が形成する面上に導
    電層を形成する工程と、 G.この導電層および上記第2犠牲層のそれぞれに対
    し、上記台の位置において軸受を形成するための一対の
    孔を形成する工程と、 H.上記導電層を可動板とこの可動板から突出させて形
    成する支持軸の形状に残して他を除去する工程と、 I.上記導電層が除去された部分に可動板の厚みにほぼ
    等しい厚みを持つレジスト層を被着形成する工程と、 J.上記レジスト層で囲まれた領域に露出した上記導電
    層の表面および上記孔を通じて露出した上記台の表面に
    所定の厚みを持つメッキ層を形成し、可動板と支持軸お
    よび軸受の柱部分とを形成する工程と、 K.上記レジスト層と可動板、支持軸および軸受の柱部
    分の表面で形成された平面上に第3犠牲層を形成する工
    程と、 L.この第3犠牲層に形成され上記軸受の柱部分の表面
    を露出させる孔を形成する工程と、 M.この孔の内部と上記第3犠牲層の表面に導電層を形
    成する工程と、 N.この導電層の上面に所定の厚みを持つ第4犠牲層を
    形成する工程と、 O.この第4犠牲層に上記軸受の柱部分を連結する長孔
    を形成する工程と、 P.この長孔の内部に露出して導電層の表面に所望の厚
    みを持つメッキ層を形成し、軸受を完成する工程と、 Q.上記軸受の完成後に、第4犠牲層を除去する工程、
    およびこの第4犠牲層が除去されて露出された上記導電
    層を除去する工程、導電層を除去することにより、可動
    板および支持軸、軸受の柱部分を取り囲んで形成したレ
    ジスト層を除去する工程、可動板と基板との間に形成し
    た第2犠牲層および第1犠牲層を除去する工程と、を含
    むことを特徴とする集積型マイクロスイッチの製造方
    法。
  25. 【請求項25】 A.基板の一方の面に一対の下部電極
    を形成する工程と、 B.この一対の下部電極の互いに対向する間隙内に支柱
    を形成する工程と、 C.上記支柱を挟んで互いに対称位置に上記支柱の高さ
    にほぼ等しい厚みを有する絶縁層を形成する工程と、 D.この絶縁層の上面に一対の固定接点を形成する工程
    と、 E.上記絶縁層の相互間に上記支柱の高さにほぼ等しい
    厚みを有する第1犠牲層を形成する工程と、 F.この第1犠牲層の上面にエッチング可能な樹脂層を
    形成する工程と、 G.この樹脂層の上面に可動板およびこの可動板の上記
    支柱と対向する両側位置から外向きに延長されるヒンジ
    とを形成する工程と、 H.上記第1犠牲層と可動板との間に形成した樹脂層を
    除去し、上記支柱と可動板の間に空隙を形成する工程
    と、 I.上記固定接点を形成した絶縁層の上面に、上記可動
    板の厚みにほぼ等しい第2犠牲層を形成する工程と、 J.上記可動板の上面に、上記支柱から互いに等しい対
    称位置に一対の上部電極を形成する工程と、この上部電
    極に電圧信号を供給する配線を上記ヒンジの上面に形成
    する工程および上記可動板の端部と、上記第2犠牲層に
    跨がって可動接点を形成する工程と、 K.上記第1犠牲層および第2犠牲層を除去する工程
    と、から成ることを特徴とする集積型マイクロスイッチ
    の製造方法。
  26. 【請求項26】 A.基板の一方の面に支柱を形成する
    工程と、 B.この支柱を挟んで対称位置に配置した一対の固定接
    点を形成する工程と、 C.上記支柱の高さにほぼ等しい厚みを具備した犠牲層
    を形成する工程と、 D.この犠牲層の上にエッチング可能な材料で除去層を
    形成する工程と、 E.この除去層の上に重ねて可動板およびヒンジを形成
    する工程と、 F.上記固定接点を形成した位置に可動板にほぼ等しい
    厚みを具備した第2犠牲層を形成する工程と、 G.上記可動板の上面の上記支柱を挟んで対称位置に平
    面コイルを形成する工程およびこの一対の平面コイルの
    それぞれに電流を供給する配線を形成する工程および上
    記可動板の両方の遊端と上記第2犠牲層に跨がって可動
    接点を形成する工程と、 H.上記除去層を除去し、上記支柱と可動板とを分離す
    る工程と、 I.上記第1犠牲層および第2犠牲層を除去する工程
    と、より成ることを特徴とする集積型マイクロスイッチ
    の製造方法。
  27. 【請求項27】 A.基板の一方の面に孔を形成する工
    程と、 B.この孔に線材を筒状に巻回して構成され、線材の両
    方の端末に電極が装着され、この電極を筒状に巻回した
    コイルの一方の端面に配置した励磁コイルを上記電極が
    後記可動板の長手方向と直交する向きに配列させて装填
    する工程と、 C.この励磁コイルの上面および上記基板の上面に樹脂
    材を塗布して樹脂層を形成し、この樹脂層を固化させて
    上記励磁コイルを上記孔の内部に固定する工程と、 D.上記樹脂層の表面および上記励磁コイルに装着した
    電極を切削加工し、樹脂層の表面を鏡面仕上げする工程
    と、 E.鏡面仕上げされた樹脂層の表面に上記励磁コイルの
    電極に接触する配線と、この配線に電流を印加するため
    の電極、固定接点、後記可動板をシーソー運動させるた
    めの支柱を形成すべき部分と、軸受となる台を突出形成
    すべき部分に金属層を形成する工程と、 F.上記支柱を形成すべき部分と台を形成すべき部分に
    所定の厚みを持つメッキ層を形成し、支柱と台を形成す
    る工程と、 G.上記支柱および台と同等の厚みを持ち、上記支柱と
    台の表面を露出させて形成した第1犠牲層と、 H.この第1犠牲層の表面に上記固定電極の位置にほぼ
    対向して可動接点を被着形成する工程と、 I.この可動接点の表面を露出させた状態で上記第1犠
    牲層の表面を平坦面に形成する第2犠牲層を形成する工
    程と、 J.この第2犠牲層および可動接点が形成する面上に導
    電層を形成する工程と、 K.この導電層および上記第2犠牲層のそれぞれに対
    し、上記台の位置において軸受を形成するための一対の
    孔を形成する工程と、 L.上記導電層を可動板とこの可動板から突出させて形
    成する支持軸の形状に残して他を除去する工程と、 M.上記導電層が除去された部分に可動板の厚みにほぼ
    等しい厚みを持つレジスト層を被着形成する工程と、 N.上記レジスト層で囲まれた領域に露出した上記導電
    層の表面および上記孔を通じて露出した上記台の表面に
    所定の厚みを持つメッキ層を形成し、可動板と支持軸お
    よび軸受の柱部分とを形成する工程と、 O.上記レジスト層と可動板、支持軸および軸受の柱部
    分の表面で形成された平面上に第3犠牲層を形成する工
    程と、 P.この第3犠牲層に形成され上記軸受の柱部分の表面
    を露出させる孔を形成する工程と、 Q.この孔の内部と上記第3犠牲層の表面に導電層を形
    成する工程と、 R.この導電層の上面に所定の厚みを持つ第4犠牲層を
    形成する工程と、 S.この第4犠牲層に上記軸受の柱部分を連結する長孔
    を形成する工程と、 T.この長孔の内部に露出して導電層の表面に所望の厚
    みを持つメッキ層を形成し、軸受を完成する工程と、 U.上記軸受の完成後に、第4犠牲層を除去する工程、
    およびこの第4犠牲層が除去されて露出された上記導電
    層を除去する工程、導電層を除去することにより、可動
    板および支持軸、軸受の柱部分を取り囲んで形成したレ
    ジスト層を除去する工程、可動板と基板との間に形成し
    た第2犠牲層および第1犠牲層を除去する工程と、を含
    むことを特徴とする集積型マイクロスイッチの製造方
    法。
JP2000003631A 1999-07-01 2000-01-12 集積型マイクロスイッチおよびその製造方法 Pending JP2001076605A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000003631A JP2001076605A (ja) 1999-07-01 2000-01-12 集積型マイクロスイッチおよびその製造方法
US10/155,466 US20020140533A1 (en) 1999-07-01 2002-05-23 Method of producing an integrated type microswitch

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18731499 1999-07-01
JP11-187314 1999-07-01
JP2000003631A JP2001076605A (ja) 1999-07-01 2000-01-12 集積型マイクロスイッチおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001076605A true JP2001076605A (ja) 2001-03-23

Family

ID=26504279

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000003631A Pending JP2001076605A (ja) 1999-07-01 2000-01-12 集積型マイクロスイッチおよびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20020140533A1 (ja)
JP (1) JP2001076605A (ja)

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002088017A1 (fr) * 2001-04-26 2002-11-07 Advantest Corporation Element de connexion et son procede de fabrication, micro-commutateur et son procede de fabrication
WO2003020633A1 (fr) * 2001-08-30 2003-03-13 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Microdispositif et son procede de fabrication
WO2003024864A1 (fr) * 2001-09-17 2003-03-27 Nikon Corporation Micro-actionneur, dispositif micro-actionneur, commutateur optique et matrice de commutation optique
WO2003031320A1 (fr) * 2001-10-02 2003-04-17 Nec Corporation Element structurel en film mince, procede de fabrication dudit element et element de commutation utilisant cet element
WO2004017349A1 (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Matsushita Electric Works, Ltd. マイクロリレー
WO2004105064A1 (ja) * 2003-05-20 2004-12-02 Fujitsu Limited 電気接点装置
EP1486999A2 (en) * 2003-06-10 2004-12-15 Samsung Electronics Co., Ltd. Seesaw MEMS switch for radio frequency and its manufacturing method
WO2005071707A1 (ja) * 2004-01-27 2005-08-04 Matsushita Electric Works, Ltd. マイクロリレー
JP2005216546A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Matsushita Electric Works Ltd マイクロリレー
JP2005536854A (ja) * 2002-08-28 2005-12-02 テラビクタ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド 微小電子機械式スイッチの性能の強化
JP2006515953A (ja) * 2002-08-03 2006-06-08 シヴァータ・インコーポレーテッド 密閉された集積memsスイッチ
KR100659298B1 (ko) 2005-01-04 2006-12-20 삼성전자주식회사 Mems 스위치 및 그 제조 방법
KR100661176B1 (ko) 2004-12-17 2006-12-26 삼성전자주식회사 Mems 스위치 및 그 제조 방법
KR100831526B1 (ko) * 2005-11-24 2008-05-22 후지쓰 메디아 데바이스 가부시키가이샤 스위치
JP2008151823A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Seiko Epson Corp 画素回路、それを用いた電気光学装置及びその駆動方法並びに電子機器
JP2008531297A (ja) * 2004-12-06 2008-08-14 アナログ ディヴァイスィズ インク 直流的に絶縁された信号条件付けシステム
US7439547B2 (en) 2002-07-15 2008-10-21 Kabushiki Kaisha Toshiba Micro electro mechanical system apparatus
JP2008305677A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Panasonic Electric Works Co Ltd マイクロリレー
JP2009507343A (ja) * 2005-09-01 2009-02-19 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 微小空洞memsデバイス及びその製造方法
KR100893893B1 (ko) * 2002-12-02 2009-04-20 삼성전자주식회사 점착현상을 방지할 수 있는 rf mems 스위치
US7548144B2 (en) 2004-12-17 2009-06-16 Samsung Electronics Co., Ltd. MEMS switch and method of fabricating the same
US7728703B2 (en) 2005-11-21 2010-06-01 Samsung Electronics Co., Ltd. RF MEMS switch and method for fabricating the same
US7919903B2 (en) 2006-01-10 2011-04-05 Samsung Electronics Co., Ltd. MEMS switch
KR101216795B1 (ko) 2010-03-10 2012-12-28 오므론 가부시키가이샤 스위치 및 그 제조 방법 및 정전 릴레이
JP2013035088A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Seiko Epson Corp アクチュエーター、光スキャナーおよび画像形成装置
JP2017005459A (ja) * 2015-06-09 2017-01-05 株式会社村田製作所 Mems製造方法
JP2020089946A (ja) * 2018-12-06 2020-06-11 日本電気株式会社 マイクロ構造およびマイクロ構造の制御方法

Families Citing this family (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10004393C1 (de) * 2000-02-02 2002-02-14 Infineon Technologies Ag Mikrorelais
US7064879B1 (en) * 2000-04-07 2006-06-20 Microsoft Corporation Magnetically actuated microelectrochemical systems actuator
US20030107460A1 (en) * 2001-12-10 2003-06-12 Guanghua Huang Low voltage MEM switch
KR20050083929A (ko) * 2002-11-19 2005-08-26 바오랍 마이크로시스템스 에스.엘. 소형화된 전기-광학 장치 및 대응하는 용도
US7128843B2 (en) * 2003-04-04 2006-10-31 Hrl Laboratories, Llc Process for fabricating monolithic membrane substrate structures with well-controlled air gaps
US7432788B2 (en) 2003-06-27 2008-10-07 Memscap, Inc. Microelectromechanical magnetic switches having rotors that rotate into a recess in a substrate
JP2005091031A (ja) * 2003-09-12 2005-04-07 Denso Corp 容量式力学量センサの異物除去方法
US7307777B2 (en) * 2003-10-23 2007-12-11 Spatial Photonics, Inc. High-resolution spatial light modulation
EP1704424B1 (en) * 2003-10-27 2016-12-07 Spatial Photonics, Inc. High contrast spatial light modulator and method
US7471440B2 (en) * 2003-10-27 2008-12-30 Spatial Photonics, Inc. Fabricating micro devices using sacrificial materials
KR100530010B1 (ko) * 2003-11-13 2005-11-22 한국과학기술원 전자기력과 정전기력을 이용하여 구동하는 토글방식의저전압, 저전력 초고주파 spdt 마이크로 스위치
KR100554468B1 (ko) * 2003-12-26 2006-03-03 한국전자통신연구원 자기유지 중앙지지대를 갖는 미세 전자기계적 스위치 및그의 제조방법
JP4137872B2 (ja) * 2004-03-31 2008-08-20 シャープ株式会社 静電アクチュエーター,マイクロスイッチ,マイクロ光スイッチ,マイクロ光スイッチシステム,通信装置および静電アクチュエーターの製造方法
FR2868591B1 (fr) * 2004-04-06 2006-06-09 Commissariat Energie Atomique Microcommutateur a faible tension d'actionnement et faible consommation
US20070272529A1 (en) * 2004-04-19 2007-11-29 Baolab Microsystems S.L. Integrated Circuit With Analog Connection Matrix
EP1747611A2 (en) * 2004-05-19 2007-01-31 Baolab Microsystems S.L. Regulator circuit and corresponding uses
FR2880729B1 (fr) * 2005-01-10 2009-02-27 Schneider Electric Ind Sas Microsysteme a commande electromagnetique
KR100631204B1 (ko) * 2005-07-25 2006-10-04 삼성전자주식회사 Mems 스위치 및 그 제조방법
KR101188438B1 (ko) * 2006-02-20 2012-10-08 삼성전자주식회사 하향형 멤스 스위치의 제조방법 및 하향형 멤스 스위치
US20090109515A1 (en) * 2007-10-30 2009-04-30 Spatial Photonics, Inc. Encapsulated spatial light modulator having large active area
US8665041B2 (en) * 2008-03-20 2014-03-04 Ht Microanalytical, Inc. Integrated microminiature relay
US8068002B2 (en) * 2008-04-22 2011-11-29 Magvention (Suzhou), Ltd. Coupled electromechanical relay and method of operating same
FR2927466A1 (fr) * 2008-06-17 2009-08-14 Commissariat Energie Atomique Actionneur bistable a commande electrostatique et consommation electrique faible
DE102008043790B4 (de) * 2008-11-17 2017-04-06 Robert Bosch Gmbh Mikromechanisches Bauelement
US8188817B2 (en) * 2009-03-11 2012-05-29 Magvention (Suzhou) Ltd. Electromechanical relay and method of making same
US8836454B2 (en) * 2009-08-11 2014-09-16 Telepath Networks, Inc. Miniature magnetic switch structures
US8432240B2 (en) 2010-07-16 2013-04-30 Telepath Networks, Inc. Miniature magnetic switch structures
US8957747B2 (en) 2010-10-27 2015-02-17 Telepath Networks, Inc. Multi integrated switching device structures
US8237521B1 (en) * 2010-12-09 2012-08-07 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Triaxial MEMS acceleration switch
CN102486972B (zh) * 2011-09-01 2014-10-22 中国科学院上海微系统与信息技术研究所 双通道射频mems开关及其制造方法
EP2761640B1 (en) 2011-09-30 2016-08-10 Telepath Networks, Inc. Multi integrated switching device structures
US8940570B2 (en) 2012-01-03 2015-01-27 International Business Machines Corporation Micro-electro-mechanical system (MEMS) structures and design structures
DE202012005934U1 (de) * 2012-06-18 2012-07-10 Rosenberger Hochfrequenztechnik Gmbh & Co. Kg Schalter
DE102017205047B4 (de) * 2017-03-24 2022-02-17 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Mikromechanische Aktuatorvorrichtung und Verfahren zu dessen Herstellung
US11274035B2 (en) * 2019-04-24 2022-03-15 X-Celeprint Limited Overhanging device structures and related methods of manufacture
US20210002128A1 (en) 2018-12-03 2021-01-07 X-Celeprint Limited Enclosed cavity structures
US11609130B2 (en) * 2021-01-19 2023-03-21 Uneo Inc. Cantilever force sensor
KR102392871B1 (ko) * 2021-08-11 2022-05-02 대한민국 자가발전형 강우량계와 이를 제어하기 위한 방법

Cited By (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6903637B2 (en) 2001-04-26 2005-06-07 Advantest Corporation Connecting member, a micro-switch, a method for manufacturing a connecting member, and a method for manufacturing a micro-switch
WO2002088017A1 (fr) * 2001-04-26 2002-11-07 Advantest Corporation Element de connexion et son procede de fabrication, micro-commutateur et son procede de fabrication
WO2003020633A1 (fr) * 2001-08-30 2003-03-13 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Microdispositif et son procede de fabrication
WO2003024864A1 (fr) * 2001-09-17 2003-03-27 Nikon Corporation Micro-actionneur, dispositif micro-actionneur, commutateur optique et matrice de commutation optique
US6936950B2 (en) 2001-09-17 2005-08-30 Nikon Corporation Micro-actuator utilizing electrostatic and Lorentz forces, and micro-actuator device, optical switch and optical switch array using the same
WO2003031320A1 (fr) * 2001-10-02 2003-04-17 Nec Corporation Element structurel en film mince, procede de fabrication dudit element et element de commutation utilisant cet element
US7439547B2 (en) 2002-07-15 2008-10-21 Kabushiki Kaisha Toshiba Micro electro mechanical system apparatus
US7102473B2 (en) 2002-07-31 2006-09-05 Matsushita Electric Works, Ltd. Micro-relay
WO2004017349A1 (ja) * 2002-07-31 2004-02-26 Matsushita Electric Works, Ltd. マイクロリレー
JP2006515953A (ja) * 2002-08-03 2006-06-08 シヴァータ・インコーポレーテッド 密閉された集積memsスイッチ
JP2005536854A (ja) * 2002-08-28 2005-12-02 テラビクタ・テクノロジーズ・インコーポレーテッド 微小電子機械式スイッチの性能の強化
KR100893893B1 (ko) * 2002-12-02 2009-04-20 삼성전자주식회사 점착현상을 방지할 수 있는 rf mems 스위치
US7129434B2 (en) 2003-05-20 2006-10-31 Fujitsu Limited Electric contact device
WO2004105064A1 (ja) * 2003-05-20 2004-12-02 Fujitsu Limited 電気接点装置
EP1486999A3 (en) * 2003-06-10 2006-03-22 Samsung Electronics Co., Ltd. Seesaw MEMS switch for radio frequency and its manufacturing method
US7049904B2 (en) 2003-06-10 2006-05-23 Samsung Electronics Co., Ltd. Seesaw-type MEMS switch and method for manufacturing the same
EP1486999A2 (en) * 2003-06-10 2004-12-15 Samsung Electronics Co., Ltd. Seesaw MEMS switch for radio frequency and its manufacturing method
WO2005071707A1 (ja) * 2004-01-27 2005-08-04 Matsushita Electric Works, Ltd. マイクロリレー
US7482900B2 (en) 2004-01-27 2009-01-27 Matsushita Electric Works, Ltd. Micro relay
JP2005216546A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Matsushita Electric Works Ltd マイクロリレー
JP2008531297A (ja) * 2004-12-06 2008-08-14 アナログ ディヴァイスィズ インク 直流的に絶縁された信号条件付けシステム
KR100661176B1 (ko) 2004-12-17 2006-12-26 삼성전자주식회사 Mems 스위치 및 그 제조 방법
US7548144B2 (en) 2004-12-17 2009-06-16 Samsung Electronics Co., Ltd. MEMS switch and method of fabricating the same
KR100659298B1 (ko) 2005-01-04 2006-12-20 삼성전자주식회사 Mems 스위치 및 그 제조 방법
JP4717118B2 (ja) * 2005-09-01 2011-07-06 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 微小空洞memsデバイス及びその製造方法
JP2009507343A (ja) * 2005-09-01 2009-02-19 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 微小空洞memsデバイス及びその製造方法
US7728703B2 (en) 2005-11-21 2010-06-01 Samsung Electronics Co., Ltd. RF MEMS switch and method for fabricating the same
KR100831526B1 (ko) * 2005-11-24 2008-05-22 후지쓰 메디아 데바이스 가부시키가이샤 스위치
US8198785B2 (en) 2006-01-10 2012-06-12 Samsung Electronics Co., Ltd. MEMS switch
US7919903B2 (en) 2006-01-10 2011-04-05 Samsung Electronics Co., Ltd. MEMS switch
JP2008151823A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Seiko Epson Corp 画素回路、それを用いた電気光学装置及びその駆動方法並びに電子機器
JP4702325B2 (ja) * 2007-06-07 2011-06-15 パナソニック電工株式会社 マイクロリレー
JP2008305677A (ja) * 2007-06-07 2008-12-18 Panasonic Electric Works Co Ltd マイクロリレー
KR101216795B1 (ko) 2010-03-10 2012-12-28 오므론 가부시키가이샤 스위치 및 그 제조 방법 및 정전 릴레이
JP2013035088A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Seiko Epson Corp アクチュエーター、光スキャナーおよび画像形成装置
JP2017005459A (ja) * 2015-06-09 2017-01-05 株式会社村田製作所 Mems製造方法
JP2020089946A (ja) * 2018-12-06 2020-06-11 日本電気株式会社 マイクロ構造およびマイクロ構造の制御方法
JP7283064B2 (ja) 2018-12-06 2023-05-30 日本電気株式会社 マイクロ構造およびマイクロ構造の制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20020140533A1 (en) 2002-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001076605A (ja) 集積型マイクロスイッチおよびその製造方法
JP4418465B2 (ja) マルチステブルマイクロ電子機械スイッチスイッチ及びその製造方法
US6621135B1 (en) Microrelays and microrelay fabrication and operating methods
US7327211B2 (en) Micro-magnetic latching switches with a three-dimensional solenoid coil
US5778513A (en) Bulk fabricated electromagnetic micro-relays/micro-switches and method of making same
US7420447B2 (en) Latching micro-magnetic switch with improved thermal reliability
US6635837B2 (en) MEMS micro-relay with coupled electrostatic and electromagnetic actuation
US6639493B2 (en) Micro machined RF switches and methods of operating the same
US7548144B2 (en) MEMS switch and method of fabricating the same
KR101745722B1 (ko) 마이크로 전기기계 시스템 스위치
JP2003522377A (ja) 電気的にスイッチングを行うラッチングマイクロマグネッティックリレーおよびその動作方法
CN101689444A (zh) 微继电器
US7202765B2 (en) Latchable, magnetically actuated, ground plane-isolated radio frequency microswitch
US7830066B2 (en) Micromechanical device with piezoelectric and electrostatic actuation and method therefor
US20060114085A1 (en) System and method for routing input signals using single pole single throw and single pole double throw latching micro-magnetic switches
US20060055491A1 (en) Packaging of a micro-magnetic switch with a patterned permanent magnet
US9221672B2 (en) Electronic device, method of manufacturing the electronic device, and method of driving the electronic device
US20120182099A1 (en) Electromechanical relay and method of making same
US20070116406A1 (en) Switch
JP2011060766A (ja) 相互嵌合電極を備えた電気機械アクチュエータ
JP2005150110A (ja) 電磁気力と静電気力で駆動するトグル方式の低電圧・低電力超高周波spdtマイクロスイッチ
JP2010226450A (ja) 伝送線路
US20060017532A1 (en) Metallic contact electrical switch incorporating lorentz actuator
US20020196112A1 (en) Electronically switching latching micro-magnetic relay and method of operating same
KR100530007B1 (ko) 마이크로 스위치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061121

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20061129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090811