JP2001074006A - ストロークセンサ - Google Patents
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- magnetic
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- stroke sensor
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- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01D—MEASURING NOT SPECIALLY ADAPTED FOR A SPECIFIC VARIABLE; ARRANGEMENTS FOR MEASURING TWO OR MORE VARIABLES NOT COVERED IN A SINGLE OTHER SUBCLASS; TARIFF METERING APPARATUS; MEASURING OR TESTING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- G01D5/00—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable
- G01D5/12—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means
- G01D5/14—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage
- G01D5/20—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying inductance, e.g. by a movable armature
- G01D5/2006—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying inductance, e.g. by a movable armature by influencing the self-induction of one or more coils
- G01D5/2033—Mechanical means for transferring the output of a sensing member; Means for converting the output of a sensing member to another variable where the form or nature of the sensing member does not constrain the means for converting; Transducers not specially adapted for a specific variable using electric or magnetic means influencing the magnitude of a current or voltage by varying inductance, e.g. by a movable armature by influencing the self-induction of one or more coils controlling the saturation of a magnetic circuit by means of a movable element, e.g. a magnet
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01B—MEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
- G01B7/00—Measuring arrangements characterised by the use of electric or magnetic techniques
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F15—FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
- F15B—SYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F15B15/00—Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
- F15B15/20—Other details, e.g. assembly with regulating devices
- F15B15/28—Means for indicating the position, e.g. end of stroke
- F15B15/2815—Position sensing, i.e. means for continuous measurement of position, e.g. LVDT
- F15B15/2853—Position sensing, i.e. means for continuous measurement of position, e.g. LVDT using potentiometers
-
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- F15—FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
- F15B—SYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- F15B15/00—Fluid-actuated devices for displacing a member from one position to another; Gearing associated therewith
- F15B15/20—Other details, e.g. assembly with regulating devices
- F15B15/28—Means for indicating the position, e.g. end of stroke
- F15B15/2815—Position sensing, i.e. means for continuous measurement of position, e.g. LVDT
- F15B15/2861—Position sensing, i.e. means for continuous measurement of position, e.g. LVDT using magnetic means
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- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
- Actuator (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 小型化が可能で、シンプルな構造を持ち、検
出可能ストローク範囲を広くとることもでき、また、高
分解能で検出可能にする。 【解決手段】 本体2の内部において、該本体の所定端
側にて一端が片持ち支持され、他端が本体の空間内に延
びているセンサ部材4は、所定の交流信号によって同相
励磁される複数のコイル区間を可動体の直線変位方向に
沿って順次配列してなるコイル部10を含む。可動体3
の内部において、センサ部材の侵入を許すように内部空
間5が設けられ、内部空間5の周壁は磁性体又は導電体
の磁気応答物質11からなる。可動体のストローク位置
に応じて磁気応答物質とコイル部との相対的位置が変化
し、この相対的位置に応じて各コイル区間のインダクタ
ンスを変化させ、磁気応答物質の端部が1つのコイル区
間の一端から他端まで変位する間で該コイル区間の両端
間電圧が漸減又は漸増する。
出可能ストローク範囲を広くとることもでき、また、高
分解能で検出可能にする。 【解決手段】 本体2の内部において、該本体の所定端
側にて一端が片持ち支持され、他端が本体の空間内に延
びているセンサ部材4は、所定の交流信号によって同相
励磁される複数のコイル区間を可動体の直線変位方向に
沿って順次配列してなるコイル部10を含む。可動体3
の内部において、センサ部材の侵入を許すように内部空
間5が設けられ、内部空間5の周壁は磁性体又は導電体
の磁気応答物質11からなる。可動体のストローク位置
に応じて磁気応答物質とコイル部との相対的位置が変化
し、この相対的位置に応じて各コイル区間のインダクタ
ンスを変化させ、磁気応答物質の端部が1つのコイル区
間の一端から他端まで変位する間で該コイル区間の両端
間電圧が漸減又は漸増する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、流体圧シリンダ
のストローク位置検出やスプール弁のスプール位置検出
などの用途に適用することができるストロークセンサに
関し、特に、交流励磁されるコイルとこのコイルに対し
て相対的に変位する磁性体又は導電体とを含んで構成さ
れるものであり、さらに詳しくは、1相の交流で励磁さ
れる1次コイルのみを使用して複数相の振幅関数特性を
示す出力交流信号をストローク位置に応じて生成するも
のに関する。
のストローク位置検出やスプール弁のスプール位置検出
などの用途に適用することができるストロークセンサに
関し、特に、交流励磁されるコイルとこのコイルに対し
て相対的に変位する磁性体又は導電体とを含んで構成さ
れるものであり、さらに詳しくは、1相の交流で励磁さ
れる1次コイルのみを使用して複数相の振幅関数特性を
示す出力交流信号をストローク位置に応じて生成するも
のに関する。
【0002】
【従来の技術】流体圧シリンダ等のストローク位置を検
出する位置検出装置は、従来より種々の方式のものが知
られている。そのうち、電磁コイルを使用した誘導型の
シリンダ位置検出装置としては、例えば、実公平2−2
6003号公報等に示されたものが知られている。従来
公知のこの種の誘導型のシリンダ位置検出装置は、いず
れも、ピストンロッドの表面を凹凸加工したり、ピスト
ンロッドの表面に磁性体又は導電体のパターンを形成
し、その上から所要のコーティング処理を施してピスト
ンロッド表面の保護を図ったものである。また、位置検
出方式は、複数の1次コイルを互いに電気的位相のずれ
た複数相の交流信号(例えばsin ωtとcosωt)でそ
れぞれ励磁し、各1次コイルによる2次側誘導信号を合
成して1つの2次出力信号を生成し、励磁用の交流信号
に対するこの2次出力信号における電気的位相ずれが検
出対象ピストン位置を示すようにした位相シフトタイプ
からなっている。
出する位置検出装置は、従来より種々の方式のものが知
られている。そのうち、電磁コイルを使用した誘導型の
シリンダ位置検出装置としては、例えば、実公平2−2
6003号公報等に示されたものが知られている。従来
公知のこの種の誘導型のシリンダ位置検出装置は、いず
れも、ピストンロッドの表面を凹凸加工したり、ピスト
ンロッドの表面に磁性体又は導電体のパターンを形成
し、その上から所要のコーティング処理を施してピスト
ンロッド表面の保護を図ったものである。また、位置検
出方式は、複数の1次コイルを互いに電気的位相のずれ
た複数相の交流信号(例えばsin ωtとcosωt)でそ
れぞれ励磁し、各1次コイルによる2次側誘導信号を合
成して1つの2次出力信号を生成し、励磁用の交流信号
に対するこの2次出力信号における電気的位相ずれが検
出対象ピストン位置を示すようにした位相シフトタイプ
からなっている。
【0003】従来装置のようにピストンロッドの表面に
所要の加工・形成を行うものにおいては、ピストンロッ
ドの製造・加工が面倒であり、また、各シリンダロッド
毎に特注で製造・加工を行わなければならないため、様
々なタイプ・サイズのシリンダにおいて位置検出装置の
共用化を図ることができなかった。また、加工済みのピ
ストンロッドの表面に所要のコーティング処理を施した
としても、ピストンロッドの伸縮動作の繰り返しによる
摺動摩耗によって、数年の使用によって、表面コーティ
ングが剥がれてしまい、耐久性に乏しいという問題点も
あった。
所要の加工・形成を行うものにおいては、ピストンロッ
ドの製造・加工が面倒であり、また、各シリンダロッド
毎に特注で製造・加工を行わなければならないため、様
々なタイプ・サイズのシリンダにおいて位置検出装置の
共用化を図ることができなかった。また、加工済みのピ
ストンロッドの表面に所要のコーティング処理を施した
としても、ピストンロッドの伸縮動作の繰り返しによる
摺動摩耗によって、数年の使用によって、表面コーティ
ングが剥がれてしまい、耐久性に乏しいという問題点も
あった。
【0004】このような欠点を除去するために、特開平
10−153203号公報に示されたようなシリンダス
トローク位置検出装置が提案されている。それは、ピス
トンロッドの内部に空間を設け、その内部空間内にセン
サ構造を収容できるようにしたことにより、ピストンロ
ッドの外周に格別の加工をする必要を無くし、サイズの
異なるシリンダにおいても検出装置各要素の共用化を容
易に図ることができるようにし、かつ、摺動摩耗の心配
のない耐久性に富んだシリンダストローク位置検出装置
を提供するものである。しかし、ピストンロッドの内部
空間内に収容するセンサ構造は、1次コイルと2次コイ
ルを含むものであり、コイル構成の面で改良の余地があ
った。
10−153203号公報に示されたようなシリンダス
トローク位置検出装置が提案されている。それは、ピス
トンロッドの内部に空間を設け、その内部空間内にセン
サ構造を収容できるようにしたことにより、ピストンロ
ッドの外周に格別の加工をする必要を無くし、サイズの
異なるシリンダにおいても検出装置各要素の共用化を容
易に図ることができるようにし、かつ、摺動摩耗の心配
のない耐久性に富んだシリンダストローク位置検出装置
を提供するものである。しかし、ピストンロッドの内部
空間内に収容するセンサ構造は、1次コイルと2次コイ
ルを含むものであり、コイル構成の面で改良の余地があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来知られ
たシリンダストローク位置検出装置に用いられる誘導型
位置センサのコイル構成は、1次コイルと2次コイルが
必要であるため、部品点数が多くなり、製造コストを低
廉にするのに限界があった。また、小型化するにも限界
があった。励磁コイルの自己インダクタンスを測定する
タイプの位置検出器も知られており、それはそれでコイ
ル数を減らすことができるが、検出対象の変位に応じた
移相量が狭い範囲でしか得られないため、実際はその移
相量の測定が困難であり、また、検出分解能が悪く、実
用化には不向きであった。本発明は上述の点に鑑みてな
されたもので、小型かつシンプルな構造を持つと共に、
利用可能な検出可能ストローク範囲を広くとることもで
き、また、検出対象の変位が微小でも高分解能での検出
が可能なストロークセンサを提供しようとするものであ
る。
たシリンダストローク位置検出装置に用いられる誘導型
位置センサのコイル構成は、1次コイルと2次コイルが
必要であるため、部品点数が多くなり、製造コストを低
廉にするのに限界があった。また、小型化するにも限界
があった。励磁コイルの自己インダクタンスを測定する
タイプの位置検出器も知られており、それはそれでコイ
ル数を減らすことができるが、検出対象の変位に応じた
移相量が狭い範囲でしか得られないため、実際はその移
相量の測定が困難であり、また、検出分解能が悪く、実
用化には不向きであった。本発明は上述の点に鑑みてな
されたもので、小型かつシンプルな構造を持つと共に、
利用可能な検出可能ストローク範囲を広くとることもで
き、また、検出対象の変位が微小でも高分解能での検出
が可能なストロークセンサを提供しようとするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、本体の空間内
で該本体に対して相対的に直線変位する可動体のストロ
ーク位置を検出するためのストロークセンサであって、
前記本体の内部において、該本体の所定端側にて一端が
片持ち支持され、他端が本体の空間内に延びているセン
サ部材と、前記可動体の内部において、前記センサ部材
の侵入を許すように設けられた内部空間と、所定の交流
信号によって励磁される複数のコイル区間を前記可動体
の直線変位方向に沿って順次配列してなるコイル部であ
って、前記センサ部材または前記可動体の内部空間の周
壁の一方に設けられてなるものと、前記コイル部に対し
て相対的に変位するよう、前記センサ部材または前記可
動体の内部空間の周壁の他方に設けられてなる磁気応答
物質であって、前記可動体のストローク位置に応じて該
磁気応答物質と前記コイル部との相対的位置が変化し、
この相対的位置に応じて各コイルのインダクタンスを変
化させ、前記磁気応答物質が1つのコイル区間の一端か
ら他端まで変位する間で該コイル区間の両端間電圧が漸
減又は漸増するようにしたものとを具えている。
で該本体に対して相対的に直線変位する可動体のストロ
ーク位置を検出するためのストロークセンサであって、
前記本体の内部において、該本体の所定端側にて一端が
片持ち支持され、他端が本体の空間内に延びているセン
サ部材と、前記可動体の内部において、前記センサ部材
の侵入を許すように設けられた内部空間と、所定の交流
信号によって励磁される複数のコイル区間を前記可動体
の直線変位方向に沿って順次配列してなるコイル部であ
って、前記センサ部材または前記可動体の内部空間の周
壁の一方に設けられてなるものと、前記コイル部に対し
て相対的に変位するよう、前記センサ部材または前記可
動体の内部空間の周壁の他方に設けられてなる磁気応答
物質であって、前記可動体のストローク位置に応じて該
磁気応答物質と前記コイル部との相対的位置が変化し、
この相対的位置に応じて各コイルのインダクタンスを変
化させ、前記磁気応答物質が1つのコイル区間の一端か
ら他端まで変位する間で該コイル区間の両端間電圧が漸
減又は漸増するようにしたものとを具えている。
【0007】本発明を流体圧シリンダのストロークセン
サに適用した場合、上記本体はシリンダ本体に相当し、
上記可動体はピストンおよびピストンロッドに相当す
る。その場合、センサ部材は、シリンダ本体の内部にお
いて、該本体の所定端側にて一端が片持ち支持され、他
端が本体の空間内に延びるように設けられる。また、ピ
ストンおよびピストンロッドつまり可動体の内部におい
て、該センサ部材の侵入を許すように内部空間が設けら
れる。このような構造は、上述の特開平10−1532
03号に示されたものと共通しており、そこで説明され
ているように、構造の簡単化、耐久性の向上、小型化、
共用化、等の種々の利点を享受することができる。スト
ローク位置検出は、誘導原理に従い、コイル部と該コイ
ル部に対して相対的に変位するように配置された磁気応
答物質との相対的位置を、該相対的位置に応じて生じる
各コイルのインダクタンス変化に応じた出力電圧に基づ
き、検出することで、行われる。一方、スプール弁の位
置検出装置として適用する場合は、上記可動体はスプー
ルに相当する。
サに適用した場合、上記本体はシリンダ本体に相当し、
上記可動体はピストンおよびピストンロッドに相当す
る。その場合、センサ部材は、シリンダ本体の内部にお
いて、該本体の所定端側にて一端が片持ち支持され、他
端が本体の空間内に延びるように設けられる。また、ピ
ストンおよびピストンロッドつまり可動体の内部におい
て、該センサ部材の侵入を許すように内部空間が設けら
れる。このような構造は、上述の特開平10−1532
03号に示されたものと共通しており、そこで説明され
ているように、構造の簡単化、耐久性の向上、小型化、
共用化、等の種々の利点を享受することができる。スト
ローク位置検出は、誘導原理に従い、コイル部と該コイ
ル部に対して相対的に変位するように配置された磁気応
答物質との相対的位置を、該相対的位置に応じて生じる
各コイルのインダクタンス変化に応じた出力電圧に基づ
き、検出することで、行われる。一方、スプール弁の位
置検出装置として適用する場合は、上記可動体はスプー
ルに相当する。
【0008】一例として、コイル部は上記センサ部材の
側に設けられ、その場合は、磁気応答物質は上記可動体
の上記内部空間の周壁の側に設けられる。上記可動体の
材質そのものが所定の磁気応答物質からなる場合は、可
動体の内部空間の周壁そのものが上記磁気応答物質に相
当することとなり、それとは別に特別の磁気応答物質を
設ける必要はない。上記可動体の材質そのものが所定の
磁気応答物質に該当していないならば、可動体の内部空
間の周壁の側に、特別に、該所定の磁気応答物質を配置
することとなる。コイル部と磁気応答物質の配置は逆で
もよいので、別の例としては、コイル部を上記可動体の
上記内部空間の周壁の側に設け、所定の磁気応答物質を
上記センサ部材の側に設けるようにしてもよい。
側に設けられ、その場合は、磁気応答物質は上記可動体
の上記内部空間の周壁の側に設けられる。上記可動体の
材質そのものが所定の磁気応答物質からなる場合は、可
動体の内部空間の周壁そのものが上記磁気応答物質に相
当することとなり、それとは別に特別の磁気応答物質を
設ける必要はない。上記可動体の材質そのものが所定の
磁気応答物質に該当していないならば、可動体の内部空
間の周壁の側に、特別に、該所定の磁気応答物質を配置
することとなる。コイル部と磁気応答物質の配置は逆で
もよいので、別の例としては、コイル部を上記可動体の
上記内部空間の周壁の側に設け、所定の磁気応答物質を
上記センサ部材の側に設けるようにしてもよい。
【0009】磁気応答物質は、典型的には、磁性体及び
導電体の少なくとも一方を含んでなるものであってよ
い。磁気応答物質が磁性体からなる場合は、該磁気応答
物質の或るコイル区間に対する近接又は侵入の度合いが
増すほど該コイル区間の自己インダクタンスが増加し、
該磁気応答物質の端部が1つのコイル区間の一端から他
端まで変位する間で該コイル区間の両端間電圧が漸増す
る。コイル部において複数のコイル区間が位置検出対象
たる可動体の直線変位方向に沿って順次配列されてなる
ことにより、コイル部に対する磁気応答物質の位置が、
検出対象の変位に応じて相対的に変位するにつれ、各コ
イル区間の両端間電圧の漸増(又は漸減)変化が順番に
起こる。よって、このコイル端子間電圧の漸増(又は漸
減)変化を、所定周期関数の部分的位相範囲での変化に
見立ててこれらを組み合わせて利用することにより、検
出対象位置に応じて所定の周期関数特性に従う振幅をそ
れぞれ示す複数の交流出力信号を生成することができ
る。すなわち、各コイル区間の端子間電圧をそれぞれ取
り出し、それらを加算及び/又は減算して組合わせるこ
とにより、検出対象位置に応じて所定の周期関数特性に
従う振幅をそれぞれ示す複数の交流出力信号を生成する
ことができる。
導電体の少なくとも一方を含んでなるものであってよ
い。磁気応答物質が磁性体からなる場合は、該磁気応答
物質の或るコイル区間に対する近接又は侵入の度合いが
増すほど該コイル区間の自己インダクタンスが増加し、
該磁気応答物質の端部が1つのコイル区間の一端から他
端まで変位する間で該コイル区間の両端間電圧が漸増す
る。コイル部において複数のコイル区間が位置検出対象
たる可動体の直線変位方向に沿って順次配列されてなる
ことにより、コイル部に対する磁気応答物質の位置が、
検出対象の変位に応じて相対的に変位するにつれ、各コ
イル区間の両端間電圧の漸増(又は漸減)変化が順番に
起こる。よって、このコイル端子間電圧の漸増(又は漸
減)変化を、所定周期関数の部分的位相範囲での変化に
見立ててこれらを組み合わせて利用することにより、検
出対象位置に応じて所定の周期関数特性に従う振幅をそ
れぞれ示す複数の交流出力信号を生成することができ
る。すなわち、各コイル区間の端子間電圧をそれぞれ取
り出し、それらを加算及び/又は減算して組合わせるこ
とにより、検出対象位置に応じて所定の周期関数特性に
従う振幅をそれぞれ示す複数の交流出力信号を生成する
ことができる。
【0010】例えば、典型的には、磁気応答物質の端部
が1つのコイル区間の一端から他端まで変位する間に生
じる該コイル区間の両端間電圧の漸増変化カーブは、例
えばサイン関数における0度から90度までの範囲の関
数値変化になぞらえることができる。また、この漸増変
化カーブは、その振幅を負に反転して、所定レベル(オ
フセットレベル)を加算する電圧シフトを行なえば、所
定レベルから漸減する漸減変化カーブに変換することが
できる。このような漸減変化カーブは、例えばサイン関
数における90度から180度までの範囲の関数値変化
になぞらえることができる。かくして、順番に並んだ4
つのコイル区間における、順番に起こる、それらの両端
間電圧の漸増変化は、必要に応じて適宜の加算及び/又
は減算を施すことにより、サイン関数における0度から
90度までの範囲の関数値変化、90度から180度ま
での範囲の関数値変化、180度から270度までの範
囲の関数値変化、270度から360度までの範囲の関
数値変化、にそれぞれなぞらえることができる。各範囲
におけるカーブの傾斜方向や電圧シフトのオフセットレ
ベルは、適切なアナログ演算により、適宜コントロール
することができる。しかして、検出対象位置に応じてサ
イン関数特性に従う振幅を示す第1の交流出力信号を生
成することができ、また、このサイン関数に対して90
度位相ずれた同一特性の周期関数つまりコサイン関数の
特性に従う振幅を示す第2の交流出力信号を生成するこ
ともできる。
が1つのコイル区間の一端から他端まで変位する間に生
じる該コイル区間の両端間電圧の漸増変化カーブは、例
えばサイン関数における0度から90度までの範囲の関
数値変化になぞらえることができる。また、この漸増変
化カーブは、その振幅を負に反転して、所定レベル(オ
フセットレベル)を加算する電圧シフトを行なえば、所
定レベルから漸減する漸減変化カーブに変換することが
できる。このような漸減変化カーブは、例えばサイン関
数における90度から180度までの範囲の関数値変化
になぞらえることができる。かくして、順番に並んだ4
つのコイル区間における、順番に起こる、それらの両端
間電圧の漸増変化は、必要に応じて適宜の加算及び/又
は減算を施すことにより、サイン関数における0度から
90度までの範囲の関数値変化、90度から180度ま
での範囲の関数値変化、180度から270度までの範
囲の関数値変化、270度から360度までの範囲の関
数値変化、にそれぞれなぞらえることができる。各範囲
におけるカーブの傾斜方向や電圧シフトのオフセットレ
ベルは、適切なアナログ演算により、適宜コントロール
することができる。しかして、検出対象位置に応じてサ
イン関数特性に従う振幅を示す第1の交流出力信号を生
成することができ、また、このサイン関数に対して90
度位相ずれた同一特性の周期関数つまりコサイン関数の
特性に従う振幅を示す第2の交流出力信号を生成するこ
ともできる。
【0011】このように、好ましい一実施形態として、
検出対象位置に応じてサイン及びコサイン関数特性に従
う振幅をそれぞれ示す2つの交流出力信号を生成するこ
とができる。例えば、検出対象位置を角度θに置き換え
て示すと、概ね、サイン関数特性を示す振幅を持つ交流
出力信号は、sinθsinωtで示すことができるも
のであり、コサイン関数特性を示す振幅を持つ交流出力
信号は、cosθsinωtで示すことができるもので
ある。これは、レゾルバといわれる位置検出器の出力信
号の形態と同様のものであり、極めて有用なものであ
る。例えば、前記アナログ演算回路で生成された前記2
つの交流出力信号を入力し、該2つの交流出力信号にお
ける振幅値の相関関係から該振幅値を規定する前記サイ
ン及びコサイン関数における位相値を検出し、検出した
位相値に基づき前記検出対象の位置検出データを生成す
る振幅位相変換部を具備するようにするとよい。
検出対象位置に応じてサイン及びコサイン関数特性に従
う振幅をそれぞれ示す2つの交流出力信号を生成するこ
とができる。例えば、検出対象位置を角度θに置き換え
て示すと、概ね、サイン関数特性を示す振幅を持つ交流
出力信号は、sinθsinωtで示すことができるも
のであり、コサイン関数特性を示す振幅を持つ交流出力
信号は、cosθsinωtで示すことができるもので
ある。これは、レゾルバといわれる位置検出器の出力信
号の形態と同様のものであり、極めて有用なものであ
る。例えば、前記アナログ演算回路で生成された前記2
つの交流出力信号を入力し、該2つの交流出力信号にお
ける振幅値の相関関係から該振幅値を規定する前記サイ
ン及びコサイン関数における位相値を検出し、検出した
位相値に基づき前記検出対象の位置検出データを生成す
る振幅位相変換部を具備するようにするとよい。
【0012】なお、磁気応答物質として、銅のような良
導電体を使用した場合は、渦電流損によってコイルの自
己インダクタンスが減少し、磁気応答物質の端部が1つ
のコイルの一端から他端まで変位する間で該コイルの両
端間電圧が漸減することになる。この場合も、上記と同
様に検出することが可能である。磁気応答物質として、
磁性体と導電体を組合わせたハイブリッドタイプのもの
を用いてもよい。別の実施形態として、磁気応答物質と
して永久磁石を含み、コイルは磁性体コアを含むように
してもよい。この場合は、コイルの側の磁性体コアにお
いて永久磁石の接近に応じて対応する箇所が磁気飽和又
は過飽和となり、該磁気応答物質すなわち永久磁石が1
つのコイルの一端から他端まで変位する間で該コイルの
両端間電圧が漸減することになる。
導電体を使用した場合は、渦電流損によってコイルの自
己インダクタンスが減少し、磁気応答物質の端部が1つ
のコイルの一端から他端まで変位する間で該コイルの両
端間電圧が漸減することになる。この場合も、上記と同
様に検出することが可能である。磁気応答物質として、
磁性体と導電体を組合わせたハイブリッドタイプのもの
を用いてもよい。別の実施形態として、磁気応答物質と
して永久磁石を含み、コイルは磁性体コアを含むように
してもよい。この場合は、コイルの側の磁性体コアにお
いて永久磁石の接近に応じて対応する箇所が磁気飽和又
は過飽和となり、該磁気応答物質すなわち永久磁石が1
つのコイルの一端から他端まで変位する間で該コイルの
両端間電圧が漸減することになる。
【0013】かくして、この発明によれば、1次コイル
のみを設ければよく、2次コイルは不要であるため、小
型かつシンプルな構造の位置検出装置を提供することが
できる。また、複数のコイル区間を検出対象の変位方向
に沿って順次配列してなり、磁気応答物質の端部が1つ
のコイル区間の一端から他端まで変位する間で該コイル
の両端間電圧が漸増(又は漸減)する特性の変化が、各
コイル区間毎に順番に起こるので、各コイル区間毎の両
端間電圧をそれぞれ取り出してそれらを加算及び/又は
減算して組合わせることにより、検出対象位置に応じて
所定の周期関数特性に従う振幅をそれぞれ示す複数の交
流出力信号(例えばサイン及びコサイン関数特性に従う
振幅をそれぞれ示す2つの交流出力信号)を容易に生成
することができ、利用可能な位相角範囲を広くとること
ができる。例えば、上記のように、0度から360度ま
でのフルの位相角範囲で検出を行うことも可能である。
また、これら複数の交流出力信号における振幅値の相関
関係から該振幅値を規定する所定周期関数(例えばサイ
ン及びコサイン関数)における位相値を検出すること
で、検出対象の変位が微小でも高分解能での位置検出が
可能である。
のみを設ければよく、2次コイルは不要であるため、小
型かつシンプルな構造の位置検出装置を提供することが
できる。また、複数のコイル区間を検出対象の変位方向
に沿って順次配列してなり、磁気応答物質の端部が1つ
のコイル区間の一端から他端まで変位する間で該コイル
の両端間電圧が漸増(又は漸減)する特性の変化が、各
コイル区間毎に順番に起こるので、各コイル区間毎の両
端間電圧をそれぞれ取り出してそれらを加算及び/又は
減算して組合わせることにより、検出対象位置に応じて
所定の周期関数特性に従う振幅をそれぞれ示す複数の交
流出力信号(例えばサイン及びコサイン関数特性に従う
振幅をそれぞれ示す2つの交流出力信号)を容易に生成
することができ、利用可能な位相角範囲を広くとること
ができる。例えば、上記のように、0度から360度ま
でのフルの位相角範囲で検出を行うことも可能である。
また、これら複数の交流出力信号における振幅値の相関
関係から該振幅値を規定する所定周期関数(例えばサイ
ン及びコサイン関数)における位相値を検出すること
で、検出対象の変位が微小でも高分解能での位置検出が
可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照してこの発
明の実施の形態を詳細に説明しよう。図1は、本発明に
係るストロークセンサをシリンダ位置検出装置として構
成した一実施例を、シリンダ軸方向に沿う断面図で示す
ものである。このシリンダ位置検出装置が適用されるシ
リンダ装置1は、油圧又は空気圧シリンダなど、どのよ
うなタイプのシリンダであってもよい。このシリンダ装
置1は、通常知られるように、シリンダ本体2と、この
シリンダ本体2に対して相対的に直線変位可能に挿入さ
れたピストン部3とを含んでいる。なお、図1におい
て、シリンダ本体2に関連する油圧又は空気圧回路の図
示は省略してある。
明の実施の形態を詳細に説明しよう。図1は、本発明に
係るストロークセンサをシリンダ位置検出装置として構
成した一実施例を、シリンダ軸方向に沿う断面図で示す
ものである。このシリンダ位置検出装置が適用されるシ
リンダ装置1は、油圧又は空気圧シリンダなど、どのよ
うなタイプのシリンダであってもよい。このシリンダ装
置1は、通常知られるように、シリンダ本体2と、この
シリンダ本体2に対して相対的に直線変位可能に挿入さ
れたピストン部3とを含んでいる。なお、図1におい
て、シリンダ本体2に関連する油圧又は空気圧回路の図
示は省略してある。
【0015】シリンダ本体2の内部においては、該シリ
ンダ本体2の閉鎖端2a側にて一端が片持ち支持され、
他端が該シリンダ本体2の開口端2bの方に延びた、セ
ンサ部材4が設けられている。シリンダ本体2の内部に
はセンサ部材4が延びて設けられているが故に、シリン
ダ本体2の内部で図示のx方向に前後に直線移動するピ
ストン部3は、この長尺のセンサ部材4を適切に避ける
必要がある。そこで、ピストン部3の内部において、こ
のセンサ部材の侵入を許すように、所要の空間5が設け
られる。
ンダ本体2の閉鎖端2a側にて一端が片持ち支持され、
他端が該シリンダ本体2の開口端2bの方に延びた、セ
ンサ部材4が設けられている。シリンダ本体2の内部に
はセンサ部材4が延びて設けられているが故に、シリン
ダ本体2の内部で図示のx方向に前後に直線移動するピ
ストン部3は、この長尺のセンサ部材4を適切に避ける
必要がある。そこで、ピストン部3の内部において、こ
のセンサ部材の侵入を許すように、所要の空間5が設け
られる。
【0016】センサ部材4にはコイル部10が設けられ
ている。このコイル部10は、所定の1相の交流信号に
よって励磁される複数のコイル区間(図示例では4個の
コイル区間LA,LB,LC,LD)をピストン部3の
直線変位方向(図示のx方向)に沿って順次配列してな
る。詳しくは、センサ部材4において、複数コイル区間
LA,LB,LC,LDを含むコイル部10は、ボビン
部6に巻設され、その外周を非磁性および非導電性の保
護チューブ(若しくはコーテングあるいはモールド)7
によってカバーされてなる。保護チューブ7としてはい
かなる材質のものを用いてもよいが、例えば、絶縁性樹
脂からなる熱収縮チューブを用いると安価である。な
お、コイル部10における各コイル区間LA,LB,L
C,LDは、所定の1相の交流信号によって励磁される
ものであるため、物理的に別々に分離された個別のコイ
ルからなっている必要はなく、全体が実質的に1つのコ
イルからなっているものであってよい。すなわち、この
1つのコイルを所要の複数の各コイル区間に対応して複
数の中間位置で分け、各中間位置から出力端子をそれぞ
れ導き出すことで、複数の各コイル区間LA,LB,L
C,LDを形成するようにしてよい。この場合、電気回
路的には、各コイル区間LA,LB,LC,LDが直列
接続されて所定の1相の交流信号によって励磁されるこ
とになる。勿論、これに限らず、各コイル区間LA,L
B,LC,LDとして物理的に別々のコイルを使用し、
これらを直列接続して所定の1相の交流信号によって一
括励磁するか、若しくは所定の1相の交流信号によって
別々の励磁回路を介して同相励磁するようにしてもよ
い。しかし、最初に述べたような1つのコイルを所要の
複数の各コイル区間に対応して複数の中間位置で分けて
使用する実施形態が最もシンプルである。なお、以下、
各コイル区間LA〜LDを、単に「コイル」という。
ている。このコイル部10は、所定の1相の交流信号に
よって励磁される複数のコイル区間(図示例では4個の
コイル区間LA,LB,LC,LD)をピストン部3の
直線変位方向(図示のx方向)に沿って順次配列してな
る。詳しくは、センサ部材4において、複数コイル区間
LA,LB,LC,LDを含むコイル部10は、ボビン
部6に巻設され、その外周を非磁性および非導電性の保
護チューブ(若しくはコーテングあるいはモールド)7
によってカバーされてなる。保護チューブ7としてはい
かなる材質のものを用いてもよいが、例えば、絶縁性樹
脂からなる熱収縮チューブを用いると安価である。な
お、コイル部10における各コイル区間LA,LB,L
C,LDは、所定の1相の交流信号によって励磁される
ものであるため、物理的に別々に分離された個別のコイ
ルからなっている必要はなく、全体が実質的に1つのコ
イルからなっているものであってよい。すなわち、この
1つのコイルを所要の複数の各コイル区間に対応して複
数の中間位置で分け、各中間位置から出力端子をそれぞ
れ導き出すことで、複数の各コイル区間LA,LB,L
C,LDを形成するようにしてよい。この場合、電気回
路的には、各コイル区間LA,LB,LC,LDが直列
接続されて所定の1相の交流信号によって励磁されるこ
とになる。勿論、これに限らず、各コイル区間LA,L
B,LC,LDとして物理的に別々のコイルを使用し、
これらを直列接続して所定の1相の交流信号によって一
括励磁するか、若しくは所定の1相の交流信号によって
別々の励磁回路を介して同相励磁するようにしてもよ
い。しかし、最初に述べたような1つのコイルを所要の
複数の各コイル区間に対応して複数の中間位置で分けて
使用する実施形態が最もシンプルである。なお、以下、
各コイル区間LA〜LDを、単に「コイル」という。
【0017】ボビン部6は、非磁性の中空筒からなり、
その内部に1又は複数の磁性体棒8が収納されている。
磁性体棒8は、コイル部10の全長にわたって延びてお
り、該コイル部10の全長にわたるインダクタンス値を
設定する。ボビン部6内に収納する磁性体棒8の太さあ
るいは数を適宜調節することにより、コイル部10の全
長にわたるインダクタンス値の設定変更を行うことがで
きる。なお、磁性体棒8として、その周囲に銅めっき等
を施して導電性被膜を形成したものを用いるとよい。そ
うすれば、後述するように温度ドリフト特性を低減させ
ることができる。ボビン部6は、非磁性であればよく、
金属あるいは樹脂等からなっていてもよい。しかし、適
用するシリンダ装置1が大型建設機械等大きな荷重が加
わる用途に使用される場合は、十分な強度を確保するた
めに金属を用いるのがよい。例えば、ボビン部6は非磁
性のステンレス等を用いて構成する。なお、シリンダ閉
鎖端2aに開閉自在かつ気密および液密に密閉できるキ
ャップ部9を設け、該キャップ部9を開放することでシ
リンダ内のセンサ部材4の出し入れを行うことにできる
ようにすれば、センサ部材4のシリンダ内への設置およ
びメンテナンスが容易に行える。コイル部10の配線
(図示せず)は、シリンダ閉鎖端2aの適宜箇所(例え
ばキャップ部9の箇所でもよい)に穿たれた通り道(図
示せず)を通って、外部とコンタクトするためのコネク
タ(図示せず)に接続される。
その内部に1又は複数の磁性体棒8が収納されている。
磁性体棒8は、コイル部10の全長にわたって延びてお
り、該コイル部10の全長にわたるインダクタンス値を
設定する。ボビン部6内に収納する磁性体棒8の太さあ
るいは数を適宜調節することにより、コイル部10の全
長にわたるインダクタンス値の設定変更を行うことがで
きる。なお、磁性体棒8として、その周囲に銅めっき等
を施して導電性被膜を形成したものを用いるとよい。そ
うすれば、後述するように温度ドリフト特性を低減させ
ることができる。ボビン部6は、非磁性であればよく、
金属あるいは樹脂等からなっていてもよい。しかし、適
用するシリンダ装置1が大型建設機械等大きな荷重が加
わる用途に使用される場合は、十分な強度を確保するた
めに金属を用いるのがよい。例えば、ボビン部6は非磁
性のステンレス等を用いて構成する。なお、シリンダ閉
鎖端2aに開閉自在かつ気密および液密に密閉できるキ
ャップ部9を設け、該キャップ部9を開放することでシ
リンダ内のセンサ部材4の出し入れを行うことにできる
ようにすれば、センサ部材4のシリンダ内への設置およ
びメンテナンスが容易に行える。コイル部10の配線
(図示せず)は、シリンダ閉鎖端2aの適宜箇所(例え
ばキャップ部9の箇所でもよい)に穿たれた通り道(図
示せず)を通って、外部とコンタクトするためのコネク
タ(図示せず)に接続される。
【0018】ピストン部3における内部空間5の周壁に
は所定の磁気応答物質11が設けられる。なお、図で
は、ピストン部3の材質と所定の磁気応答物質11とが
区別できるように図示されているが、ピストン部3の材
質それ自体が所定の磁気応答物質11と同じ材質である
場合は、ピストン部3における内部空間5の周壁には特
別の部材を付加的に設けることなく、該ピストン部3の
内壁部分そのものを該所定の磁気応答物質11として機
能させることができる。例えば、所定の磁気応答物質1
1として磁性体を用いる場合では、ピストン部3の材質
それ自体が鉄等の強磁性体からなる場合は、所定の磁気
応答物質11として特別の部材を付加的に設けることな
く、該ピストン部3の内壁部分そのものを該所定の磁気
応答物質11として機能させることができるが、これに
対して、ピストン部3の材質がステンレスのような非磁
性体からなる場合は、所定の良導電体または強磁性体か
らなるスリーブをピストン部3における内部空間5の周
壁に嵌装し、該所定の磁気応答物質11として機能させ
る。その場合、ピストン部3における内部空間5の周壁
に銅めっきを施すことにより、良導電体からなる磁気応
答物質11を形成するようにしてもよい。
は所定の磁気応答物質11が設けられる。なお、図で
は、ピストン部3の材質と所定の磁気応答物質11とが
区別できるように図示されているが、ピストン部3の材
質それ自体が所定の磁気応答物質11と同じ材質である
場合は、ピストン部3における内部空間5の周壁には特
別の部材を付加的に設けることなく、該ピストン部3の
内壁部分そのものを該所定の磁気応答物質11として機
能させることができる。例えば、所定の磁気応答物質1
1として磁性体を用いる場合では、ピストン部3の材質
それ自体が鉄等の強磁性体からなる場合は、所定の磁気
応答物質11として特別の部材を付加的に設けることな
く、該ピストン部3の内壁部分そのものを該所定の磁気
応答物質11として機能させることができるが、これに
対して、ピストン部3の材質がステンレスのような非磁
性体からなる場合は、所定の良導電体または強磁性体か
らなるスリーブをピストン部3における内部空間5の周
壁に嵌装し、該所定の磁気応答物質11として機能させ
る。その場合、ピストン部3における内部空間5の周壁
に銅めっきを施すことにより、良導電体からなる磁気応
答物質11を形成するようにしてもよい。
【0019】次に、コイル部10と磁気応答物質11と
の相対的位置関係を検出する原理について説明する。図
2(A)は、図1におけるコイル部10と磁気応答物質
11(ピストン部3の内周壁)との配置を抽出して外観
略図によって示すもの、同図(B)はそのコイル軸方向
断面略図、同図(C)は該コイル部10の電気回路の一
例を示す図である。コイル部10は、巻数、コイル長等
の性質が同等の4つのコイルLA,LB,LC,LD
を、ピストン部3の直線変位方向に沿って順次配列して
なる。ピストン部3の内周壁を構成する円筒状の磁気応
答物質11は、ピストン部3の収縮方向の動きに伴っ
て、その内部空間5内に棒状のセンサ部材4を飲み込ん
でいき、センサ部材4に設けられたコイル部10の各コ
イルの磁場内に侵入する。図示の例では、ピストン部3
の収縮方向の動きに伴って図の右方向に磁気応答物質1
1が進行するとき、磁気応答物質11の先端11aが、
最初にコイルLAの磁場に侵入し、次に、コイルLB,
LC,LDの順にその磁場に侵入していく。2点鎖線1
1’は最後のコイルLDにまで侵入した磁気応答物質1
1を示している。4つのコイルLA,LB,LC,LD
に対応する範囲を有効検出範囲とする。すなわち1つの
コイルの長さをKとすると、その4倍の長さ4Kが有効
検出範囲となる。なお、実際は範囲4Kの両端では精度
が落ちるため、その部分は使用しないものとし、実際の
有効検出範囲は4Kよりも少し狭くなる。
の相対的位置関係を検出する原理について説明する。図
2(A)は、図1におけるコイル部10と磁気応答物質
11(ピストン部3の内周壁)との配置を抽出して外観
略図によって示すもの、同図(B)はそのコイル軸方向
断面略図、同図(C)は該コイル部10の電気回路の一
例を示す図である。コイル部10は、巻数、コイル長等
の性質が同等の4つのコイルLA,LB,LC,LD
を、ピストン部3の直線変位方向に沿って順次配列して
なる。ピストン部3の内周壁を構成する円筒状の磁気応
答物質11は、ピストン部3の収縮方向の動きに伴っ
て、その内部空間5内に棒状のセンサ部材4を飲み込ん
でいき、センサ部材4に設けられたコイル部10の各コ
イルの磁場内に侵入する。図示の例では、ピストン部3
の収縮方向の動きに伴って図の右方向に磁気応答物質1
1が進行するとき、磁気応答物質11の先端11aが、
最初にコイルLAの磁場に侵入し、次に、コイルLB,
LC,LDの順にその磁場に侵入していく。2点鎖線1
1’は最後のコイルLDにまで侵入した磁気応答物質1
1を示している。4つのコイルLA,LB,LC,LD
に対応する範囲を有効検出範囲とする。すなわち1つの
コイルの長さをKとすると、その4倍の長さ4Kが有効
検出範囲となる。なお、実際は範囲4Kの両端では精度
が落ちるため、その部分は使用しないものとし、実際の
有効検出範囲は4Kよりも少し狭くなる。
【0020】各コイルLA,LB,LC,LDはその芯
部に全長にわたって磁性体棒8が挿入された状態となっ
ており、磁気応答物質11が近接していない限り、その
インダクタンス値は最大である。磁気応答物質11の各
コイルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが増すほど
該コイルの自己インダクタンスが減少し、該磁気応答物
質11の端部11aが1つのコイルの一端から他端まで
変位する間で該コイルの両端間電圧が漸減する。すなわ
ち、磁気応答物質11が磁性体である場合は、磁性体が
コイル外周にかぶさる格好になるため、コイル芯部の磁
性体コア8にのみ集中していた磁束が外側にかぶさった
磁気応答物質11の方に漏洩し、コイルの自己インダク
タンスが減少する。また、磁気応答物質11が導電体で
ある場合は、導電体がコイル外周にかぶさる格好にな
り、磁界によるうず電流損が生じ、コイルの自己インダ
クタンスが減少する。外周の導電体のうず電流損による
インダクタンス減少率の方が、外周の磁性体による磁束
漏洩によるインダクタンス減少率よりも大であるので、
より好ましい実施態様は磁気応答物質11として導電体
を使用することである。
部に全長にわたって磁性体棒8が挿入された状態となっ
ており、磁気応答物質11が近接していない限り、その
インダクタンス値は最大である。磁気応答物質11の各
コイルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが増すほど
該コイルの自己インダクタンスが減少し、該磁気応答物
質11の端部11aが1つのコイルの一端から他端まで
変位する間で該コイルの両端間電圧が漸減する。すなわ
ち、磁気応答物質11が磁性体である場合は、磁性体が
コイル外周にかぶさる格好になるため、コイル芯部の磁
性体コア8にのみ集中していた磁束が外側にかぶさった
磁気応答物質11の方に漏洩し、コイルの自己インダク
タンスが減少する。また、磁気応答物質11が導電体で
ある場合は、導電体がコイル外周にかぶさる格好にな
り、磁界によるうず電流損が生じ、コイルの自己インダ
クタンスが減少する。外周の導電体のうず電流損による
インダクタンス減少率の方が、外周の磁性体による磁束
漏洩によるインダクタンス減少率よりも大であるので、
より好ましい実施態様は磁気応答物質11として導電体
を使用することである。
【0021】図2(C)に示すように、各コイルLA,
LB,LC,LDは、交流電源12から発生される所定
の1相の交流信号(仮にsinωtで示す)によって定
電圧又は定電流で励磁される。各コイルLA,LB,L
C,LDの両端間電圧をそれぞれVA,VB,VC,V
Dで示すと、このそれぞれの電圧VA,VB,VC,V
Dを取り出すために、端子14〜18が設けられてい
る。容易に理解できるように、各コイルLA,LB,L
C,LDは、物理的に切り離された別々のコイルである
必要はなく、一連のコイルの全長を4分割する位置に中
間端子14〜18を設けるだけでよい。すなわち、端子
14,15間のコイル部分がコイルLAとなり、端子1
5,16間のコイル部分がコイルLB、端子16,17
間のコイル部分がコイルLC、端子17,18間のコイ
ル部分がコイルLD、となる。各コイルの出力電圧V
A,VB,VC,VDは、アナログ演算回路20及び2
1に所定の組み合わせで入力され、所定の演算式に従っ
て加算又は減算されることで、各アナログ演算回路20
及び21から検出対象位置に応じたサイン及びコサイン
関数特性を示す振幅をそれぞれ持つ2つの交流出力信号
(つまり互に90度位相のずれた振幅関数特性を持つ2
つの交流出力信号)が生成される。例示的に、アナログ
演算回路20の出力信号をsinθsinωtで示し、
アナログ演算回路21の出力信号をcosθsinωt
で示す。アナログ演算回路20及び21は、オペアンプ
OP1,OP2と抵抗回路群RS1,RS2とを含んで
構成される。
LB,LC,LDは、交流電源12から発生される所定
の1相の交流信号(仮にsinωtで示す)によって定
電圧又は定電流で励磁される。各コイルLA,LB,L
C,LDの両端間電圧をそれぞれVA,VB,VC,V
Dで示すと、このそれぞれの電圧VA,VB,VC,V
Dを取り出すために、端子14〜18が設けられてい
る。容易に理解できるように、各コイルLA,LB,L
C,LDは、物理的に切り離された別々のコイルである
必要はなく、一連のコイルの全長を4分割する位置に中
間端子14〜18を設けるだけでよい。すなわち、端子
14,15間のコイル部分がコイルLAとなり、端子1
5,16間のコイル部分がコイルLB、端子16,17
間のコイル部分がコイルLC、端子17,18間のコイ
ル部分がコイルLD、となる。各コイルの出力電圧V
A,VB,VC,VDは、アナログ演算回路20及び2
1に所定の組み合わせで入力され、所定の演算式に従っ
て加算又は減算されることで、各アナログ演算回路20
及び21から検出対象位置に応じたサイン及びコサイン
関数特性を示す振幅をそれぞれ持つ2つの交流出力信号
(つまり互に90度位相のずれた振幅関数特性を持つ2
つの交流出力信号)が生成される。例示的に、アナログ
演算回路20の出力信号をsinθsinωtで示し、
アナログ演算回路21の出力信号をcosθsinωt
で示す。アナログ演算回路20及び21は、オペアンプ
OP1,OP2と抵抗回路群RS1,RS2とを含んで
構成される。
【0022】上述のように、磁気応答物質11の各コイ
ルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが増すほど該コ
イルの自己インダクタンスが減少し、該磁気応答物質1
1の端部11aが1つのコイルの一端から他端まで変位
する間で該コイルの両端間電圧が漸減する。ここで、複
数のコイルLA,LB,LC,LDが検出対象の変位方
向に沿って順次配列されてなることにより、これらコイ
ルに対する磁気応答部材の位置が、検出対象の変位に応
じて相対的に変位するにつれ、図3(A)に例示するよ
うに、各コイルの両端間電圧VA,VB,VC,VDの
漸減変化が順番に起こる。図3(A)において、或るコ
イルの出力電圧が傾斜している区間において、当該コイ
ルの一端から他端に向かって磁気応答物質11の端部1
1aが変位していることになる。典型的には、磁気応答
物質11の端部11aが或る1つのコイルの一端から他
端まで変位する間に生じる該コイルの両端間電圧の漸減
変化カーブは、サイン又はコサイン関数における90度
の範囲の関数値変化になぞらえることができる。そこ
で、各コイルの出力電圧VA,VB,VC,VDをそれ
ぞれ適切に組み合わせて加算及び/又は減算することに
より、検出対象位置に応じたサイン及びコサイン関数特
性を示す振幅をそれぞれ持つ2つの交流出力信号sin
θsinωt及びcosθsinωtを生成することが
できる。
ルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが増すほど該コ
イルの自己インダクタンスが減少し、該磁気応答物質1
1の端部11aが1つのコイルの一端から他端まで変位
する間で該コイルの両端間電圧が漸減する。ここで、複
数のコイルLA,LB,LC,LDが検出対象の変位方
向に沿って順次配列されてなることにより、これらコイ
ルに対する磁気応答部材の位置が、検出対象の変位に応
じて相対的に変位するにつれ、図3(A)に例示するよ
うに、各コイルの両端間電圧VA,VB,VC,VDの
漸減変化が順番に起こる。図3(A)において、或るコ
イルの出力電圧が傾斜している区間において、当該コイ
ルの一端から他端に向かって磁気応答物質11の端部1
1aが変位していることになる。典型的には、磁気応答
物質11の端部11aが或る1つのコイルの一端から他
端まで変位する間に生じる該コイルの両端間電圧の漸減
変化カーブは、サイン又はコサイン関数における90度
の範囲の関数値変化になぞらえることができる。そこ
で、各コイルの出力電圧VA,VB,VC,VDをそれ
ぞれ適切に組み合わせて加算及び/又は減算することに
より、検出対象位置に応じたサイン及びコサイン関数特
性を示す振幅をそれぞれ持つ2つの交流出力信号sin
θsinωt及びcosθsinωtを生成することが
できる。
【0023】すなわち、アナログ演算回路20では、コ
イルLA,LB,LC,LDの出力電圧VA,VB,V
C,VDを下記式(1)のように演算することで、図3
(B)に示すようなサイン関数特性の振幅カーブを示す
交流出力信号を得ることができ、これは、等価的に「s
inθsinωt」で示すことができる。 (VB−VA)−(VD−VC)−Vo …式(1) なお、Voは最少インダクタンス値(磁気応答物質11
が1つのコイルの全体をカバーしたときのインダクタン
ス値)に対応する基準電圧であり、0レベルにオフセッ
トするためのものである。
イルLA,LB,LC,LDの出力電圧VA,VB,V
C,VDを下記式(1)のように演算することで、図3
(B)に示すようなサイン関数特性の振幅カーブを示す
交流出力信号を得ることができ、これは、等価的に「s
inθsinωt」で示すことができる。 (VB−VA)−(VD−VC)−Vo …式(1) なお、Voは最少インダクタンス値(磁気応答物質11
が1つのコイルの全体をカバーしたときのインダクタン
ス値)に対応する基準電圧であり、0レベルにオフセッ
トするためのものである。
【0024】また、アナログ演算回路21では、コイル
LA,LB,LC,LDの出力電圧VA,VB,VC,
VDを下記式(2)のように演算することで、図3
(B)に示すようなコサイン関数特性の振幅カーブを示
す交流出力信号を得ることができる。これは等価的に
「cosθsinωt」で示すことができる。 VA+(VB−VC)+(Vp−VD)−Vo …式(2) Vpは最大インダクタンス値(磁気応答物質11が1つ
のコイルにまったく近接していないときのインダクタン
ス値)に対応する基準電圧であり、出力電圧VDをオフ
セットするためのものである。なお、温度ドリフトを考
慮すると、各コイルLA〜LDの温度ドリフトと同等の
温度ドリフト特性で各基準電圧Vo,Vpが生成される
ようにするために、適宜のダミーコイルを介在させて各
基準電圧Vo,Vpを生成するのがよい。勿論、他の温
度補償手段を用いてもよい。
LA,LB,LC,LDの出力電圧VA,VB,VC,
VDを下記式(2)のように演算することで、図3
(B)に示すようなコサイン関数特性の振幅カーブを示
す交流出力信号を得ることができる。これは等価的に
「cosθsinωt」で示すことができる。 VA+(VB−VC)+(Vp−VD)−Vo …式(2) Vpは最大インダクタンス値(磁気応答物質11が1つ
のコイルにまったく近接していないときのインダクタン
ス値)に対応する基準電圧であり、出力電圧VDをオフ
セットするためのものである。なお、温度ドリフトを考
慮すると、各コイルLA〜LDの温度ドリフトと同等の
温度ドリフト特性で各基準電圧Vo,Vpが生成される
ようにするために、適宜のダミーコイルを介在させて各
基準電圧Vo,Vpを生成するのがよい。勿論、他の温
度補償手段を用いてもよい。
【0025】各交流出力信号の振幅成分であるサイン及
びコサイン関数における位相角θは、検出対象位置に対
応しており、90度の範囲の位相角θが、1個のコイル
の長さKに対応している。従って、4Kの長さの有効検
出範囲は、位相角θの0度から360度までの範囲に対
応している。よって、この位相角θを検出することによ
り、4Kの長さの範囲における検出対象位置をアブソリ
ュートで検出することができる。
びコサイン関数における位相角θは、検出対象位置に対
応しており、90度の範囲の位相角θが、1個のコイル
の長さKに対応している。従って、4Kの長さの有効検
出範囲は、位相角θの0度から360度までの範囲に対
応している。よって、この位相角θを検出することによ
り、4Kの長さの範囲における検出対象位置をアブソリ
ュートで検出することができる。
【0026】ここで、温度特性の補償について説明する
と、温度に応じて各コイルのインピーダンスが変化し、
その出力電圧VA,VB,VC,VDも変動する。例え
ば、図3(A)で実線のカーブに対して破線で示すよう
に各電圧が一方向に増加または減少変動する。しかし、
これらを加減算合成したサイン及びコサイン関数特性の
交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinω
tにおいては、図3(B)で実線のカーブに対して破線
で示すように正負両方向の振幅変化として表れる。これ
を振幅係数Aを用いて示すと、Asinθsinωt及
びAcosθsinωtとなり、この振幅係数Aが周辺
環境温度に応じて変化することとなり、この変化は2つ
の交流出力信号において同じように現われる。ここから
明らかなように、温度特性を示す振幅係数Aは、それぞ
れのサイン及びコサイン関数における位相角θに対して
影響を及ぼさない。従って、この実施形態においては、
自動的に温度特性の補償がされていることとなり、精度
のよい位置検出が期待できる。さらに、前述のように、
コイル部10の磁性体コアに相当する磁性体棒8の外周
に銅めっき等を施して導電体被膜を形成することによ
り、温度補償を行うことができる。すなわち、この磁性
体棒8の表面の導電体被膜はそこに生じるうず電流損に
よって磁気回路のインダクタンスを減少させるものであ
るが、例えば温度上昇時に、各コイルのインピーダンス
が上昇するとき(これは本来、自己インダクタンスの減
少を招くが)、導電体被膜のうず電流損が減少して相対
的に磁気回路のインダクタンスを上昇させ、コイルのイ
ンダクタンスの温度ドリフトを補償する。同様の理由
で、ボビン部6の非磁性金属として多少なりとも導電性
を持つものを用いると、同様の温度ドリフト補償効果が
期待できる。
と、温度に応じて各コイルのインピーダンスが変化し、
その出力電圧VA,VB,VC,VDも変動する。例え
ば、図3(A)で実線のカーブに対して破線で示すよう
に各電圧が一方向に増加または減少変動する。しかし、
これらを加減算合成したサイン及びコサイン関数特性の
交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinω
tにおいては、図3(B)で実線のカーブに対して破線
で示すように正負両方向の振幅変化として表れる。これ
を振幅係数Aを用いて示すと、Asinθsinωt及
びAcosθsinωtとなり、この振幅係数Aが周辺
環境温度に応じて変化することとなり、この変化は2つ
の交流出力信号において同じように現われる。ここから
明らかなように、温度特性を示す振幅係数Aは、それぞ
れのサイン及びコサイン関数における位相角θに対して
影響を及ぼさない。従って、この実施形態においては、
自動的に温度特性の補償がされていることとなり、精度
のよい位置検出が期待できる。さらに、前述のように、
コイル部10の磁性体コアに相当する磁性体棒8の外周
に銅めっき等を施して導電体被膜を形成することによ
り、温度補償を行うことができる。すなわち、この磁性
体棒8の表面の導電体被膜はそこに生じるうず電流損に
よって磁気回路のインダクタンスを減少させるものであ
るが、例えば温度上昇時に、各コイルのインピーダンス
が上昇するとき(これは本来、自己インダクタンスの減
少を招くが)、導電体被膜のうず電流損が減少して相対
的に磁気回路のインダクタンスを上昇させ、コイルのイ
ンダクタンスの温度ドリフトを補償する。同様の理由
で、ボビン部6の非磁性金属として多少なりとも導電性
を持つものを用いると、同様の温度ドリフト補償効果が
期待できる。
【0027】サイン及びコサイン関数特性の振幅を持つ
交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinω
tにおける振幅関数sinθ及びcosθの位相成分θ
を、位相検出回路(若しくは振幅位相変換手段)22で
計測することで、検出対象たるストローク位置をアブソ
リュートで検出することができる。この位相検出回路2
2としては、例えば特開平9−126809号公報に示
された技術を用いて構成するとよい。例えば、第1の交
流出力信号sinθsinωtを電気的に90度シフト
することで、交流信号sinθcosωtを生成し、こ
れと第2の交流出力信号cosθsinωtを加減算合
成することで、sin(ωt+θ)およびsin(ωt
−θ)なる、θに応じて進相および遅相方向に位相シフ
トされた2つの交流信号(位相成分θを交流位相ずれに
変換した信号)を生成し、その位相θを測定すること
で、ストローク位置検出データを得ることができる。あ
るいは、公知のレゾルバ出力を処理するために使用され
るR−Dコンバータを、この位相検出回路22として使
用するようにしてもよい。
交流出力信号sinθsinωt及びcosθsinω
tにおける振幅関数sinθ及びcosθの位相成分θ
を、位相検出回路(若しくは振幅位相変換手段)22で
計測することで、検出対象たるストローク位置をアブソ
リュートで検出することができる。この位相検出回路2
2としては、例えば特開平9−126809号公報に示
された技術を用いて構成するとよい。例えば、第1の交
流出力信号sinθsinωtを電気的に90度シフト
することで、交流信号sinθcosωtを生成し、こ
れと第2の交流出力信号cosθsinωtを加減算合
成することで、sin(ωt+θ)およびsin(ωt
−θ)なる、θに応じて進相および遅相方向に位相シフ
トされた2つの交流信号(位相成分θを交流位相ずれに
変換した信号)を生成し、その位相θを測定すること
で、ストローク位置検出データを得ることができる。あ
るいは、公知のレゾルバ出力を処理するために使用され
るR−Dコンバータを、この位相検出回路22として使
用するようにしてもよい。
【0028】なお、図3(B)に示すように、サイン及
びコサイン関数特性の交流出力信号sinθsinωt
及びcosθsinωtにおける振幅特性は、角度θと
検出対象位置xとの対応関係が線形性を持つものとする
と、真のサイン及びコサイン関数特性を示していない。
しかし、位相検出回路22では、見かけ上、この交流出
力信号sinθsinωt及びcosθsinωtをそ
れぞれサイン及びコサイン関数の振幅特性を持つものと
して位相検出処理する。その結果、検出した位相角θ
は、検出対象位置xに対して、線形性を示さないことに
なる。しかし、位置検出にあたっては、そのように、検
出出力データ(検出した位相角θ)と実際の検出対象位
置との非直線性はあまり重要な問題とはならない。つま
り、所定の反復再現性をもって位置検出を行なうことが
できればよいのである。また、必要とあらば、位相検出
回路22の出力データを適宜のデータ変換テーブルを用
いてデータ変換することにより、検出出力データと実際
の検出対象位置との間に正確な線形性を持たせることが
容易に行なえる。よって、本発明でいうサイン及びコサ
イン関数の振幅特性を持つ交流出力信号sinθsin
ωt及びcosθsinωtとは、真のサイン及びコサ
イン関数特性を示していなければならないものではな
く、図3(B)に示されるように、実際は三角波形状の
ようなものであってよいものであり、要するに、そのよ
うな傾向を示していればよい。つまり、サイン等の三角
関数に類似した周期関数であればよい。なお、図3
(B)の例では、観点を変えて、その横軸の目盛をθと
見立ててその目盛が所要の非線形目盛からなっていると
すれば、横軸の目盛をxと見立てた場合には見かけ上三
角波形状に見えるものであっても、θに関してはサイン
関数又はコサイン関数ということができる。
びコサイン関数特性の交流出力信号sinθsinωt
及びcosθsinωtにおける振幅特性は、角度θと
検出対象位置xとの対応関係が線形性を持つものとする
と、真のサイン及びコサイン関数特性を示していない。
しかし、位相検出回路22では、見かけ上、この交流出
力信号sinθsinωt及びcosθsinωtをそ
れぞれサイン及びコサイン関数の振幅特性を持つものと
して位相検出処理する。その結果、検出した位相角θ
は、検出対象位置xに対して、線形性を示さないことに
なる。しかし、位置検出にあたっては、そのように、検
出出力データ(検出した位相角θ)と実際の検出対象位
置との非直線性はあまり重要な問題とはならない。つま
り、所定の反復再現性をもって位置検出を行なうことが
できればよいのである。また、必要とあらば、位相検出
回路22の出力データを適宜のデータ変換テーブルを用
いてデータ変換することにより、検出出力データと実際
の検出対象位置との間に正確な線形性を持たせることが
容易に行なえる。よって、本発明でいうサイン及びコサ
イン関数の振幅特性を持つ交流出力信号sinθsin
ωt及びcosθsinωtとは、真のサイン及びコサ
イン関数特性を示していなければならないものではな
く、図3(B)に示されるように、実際は三角波形状の
ようなものであってよいものであり、要するに、そのよ
うな傾向を示していればよい。つまり、サイン等の三角
関数に類似した周期関数であればよい。なお、図3
(B)の例では、観点を変えて、その横軸の目盛をθと
見立ててその目盛が所要の非線形目盛からなっていると
すれば、横軸の目盛をxと見立てた場合には見かけ上三
角波形状に見えるものであっても、θに関してはサイン
関数又はコサイン関数ということができる。
【0029】サイン及びコサイン関数特性の交流出力信
号sinθsinωt及びcosθsinωtにおける
振幅関数sinθ及びcosθの位相成分θの変化範囲
は、上記実施例のような0度から360度までのほぼフ
ル範囲での変化に限らず、それよりも狭い限られた角度
範囲での変化であってもよい。その場合は、コイルの構
成を簡略化することができる。有効検出範囲が狭くても
よいような場合には、検出可能位相範囲は360度未満
の適宜の範囲であってよい。その他、検出目的に応じ
て、検出可能位相範囲が360度未満の適宜の範囲であ
ってよい場合が種々あるので、そのような場合に適宜応
用可能である。
号sinθsinωt及びcosθsinωtにおける
振幅関数sinθ及びcosθの位相成分θの変化範囲
は、上記実施例のような0度から360度までのほぼフ
ル範囲での変化に限らず、それよりも狭い限られた角度
範囲での変化であってもよい。その場合は、コイルの構
成を簡略化することができる。有効検出範囲が狭くても
よいような場合には、検出可能位相範囲は360度未満
の適宜の範囲であってよい。その他、検出目的に応じ
て、検出可能位相範囲が360度未満の適宜の範囲であ
ってよい場合が種々あるので、そのような場合に適宜応
用可能である。
【0030】図4は、磁気応答物質11の配置の変形例
を示す断面図である。ピストン部3の内部空間5の径が
その出口に近づくにつれて徐々に広がるような形状をな
しており、結果的に該内部空間5の周壁に形成される磁
気応答物質11の寸法がその先端11aに近づくほど、
センサ部材4つまりコイル部10からのラジアル方向距
離が広がるように傾斜をなしている。この磁気応答物質
11の傾斜範囲は、例えば、ほぼKぐらいの長さにわた
っていてよい。この磁気応答物質11の傾斜に応じてコ
イルに対する磁気応答物質11のギャップ距離が変化
し、コイルに滑らかな若しくは非線形的なインダクタン
ス変化をもたらす。すなわち、磁気応答物質11の先端
11aの移動にともなうコイルのインダクタンス変化を
滑らかな若しくは非線形的な漸減特性とすることができ
る。
を示す断面図である。ピストン部3の内部空間5の径が
その出口に近づくにつれて徐々に広がるような形状をな
しており、結果的に該内部空間5の周壁に形成される磁
気応答物質11の寸法がその先端11aに近づくほど、
センサ部材4つまりコイル部10からのラジアル方向距
離が広がるように傾斜をなしている。この磁気応答物質
11の傾斜範囲は、例えば、ほぼKぐらいの長さにわた
っていてよい。この磁気応答物質11の傾斜に応じてコ
イルに対する磁気応答物質11のギャップ距離が変化
し、コイルに滑らかな若しくは非線形的なインダクタン
ス変化をもたらす。すなわち、磁気応答物質11の先端
11aの移動にともなうコイルのインダクタンス変化を
滑らかな若しくは非線形的な漸減特性とすることができ
る。
【0031】図5は、本発明に係るストロークセンサの
別の実施例を示す断面図である。この実施例では、ピス
トン部3側の磁気応答物質11がセンサ部材4のコイル
部10に侵入していくにつれて、コイルのインダクタン
スが漸増するようになっている。すなわち、コイル部1
0のボビン60は非磁性体からなっており、ピストン部
3の内部空間5の周壁に設けられた磁気応答物質11は
強磁性体からなる。これにより、ピストン部3の収縮ス
トロークによって磁気応答物質11のコイル部10の各
コイルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが増すほど
該コイルの自己インダクタンスが増加し、該磁気応答物
質11の端部が1つのコイルの一端から入り込んで他端
まで変位する間で該コイルの両端間電圧が漸増する。ピ
ストン部3の伸長ストローク時はその逆である。
別の実施例を示す断面図である。この実施例では、ピス
トン部3側の磁気応答物質11がセンサ部材4のコイル
部10に侵入していくにつれて、コイルのインダクタン
スが漸増するようになっている。すなわち、コイル部1
0のボビン60は非磁性体からなっており、ピストン部
3の内部空間5の周壁に設けられた磁気応答物質11は
強磁性体からなる。これにより、ピストン部3の収縮ス
トロークによって磁気応答物質11のコイル部10の各
コイルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが増すほど
該コイルの自己インダクタンスが増加し、該磁気応答物
質11の端部が1つのコイルの一端から入り込んで他端
まで変位する間で該コイルの両端間電圧が漸増する。ピ
ストン部3の伸長ストローク時はその逆である。
【0032】また、図5の例では、コイル部10におい
て、有効検出範囲に対応するコイルLA,LB,LC,
LDの前後に補助コイルLα,Lβが更に設けられてい
る。すなわち、コイル部10は、巻数、コイル長等の性
質が同等の6つのコイルLα,LA,LB,LC,L
D,Lβを、ピストン部3の直線変位方向に沿って順次
配列してなる構成である。補助コイルLα,Lβは、コ
サイン関数特性を忠実に得ることができるようにするた
めに設けたものであり、精度をそれほど追及しない場合
は、省略可能である。
て、有効検出範囲に対応するコイルLA,LB,LC,
LDの前後に補助コイルLα,Lβが更に設けられてい
る。すなわち、コイル部10は、巻数、コイル長等の性
質が同等の6つのコイルLα,LA,LB,LC,L
D,Lβを、ピストン部3の直線変位方向に沿って順次
配列してなる構成である。補助コイルLα,Lβは、コ
サイン関数特性を忠実に得ることができるようにするた
めに設けたものであり、精度をそれほど追及しない場合
は、省略可能である。
【0033】ピストン部3のストローク変化に応じた、
コイル部10と磁気応答物質11との相対的位置関係の
変化は、図1の実施例と同様である。すなわち、ピスト
ン部3の内周壁を構成する円筒状の磁気応答物質11
は、ピストン部3の収縮方向の動きに伴って、その内部
空間5内に棒状のセンサ部材4を飲み込んでいき、セン
サ部材4に設けられたコイル部10の各コイルの磁場内
に侵入する。図示の例では、ピストン部3の収縮方向の
動きに伴って図の右方向に磁気応答物質11が進行する
とき、磁気応答物質11の先端が、最初にコイルLαの
磁場に侵入し、次に、コイルLA,LB,LC,LDの
順にその磁場に侵入していき、最後にコイルLβの磁場
に侵入する。ただし、この実施例では、コイル部10の
ボビン60は非磁性体からなっていて磁性体を含まず、
一方、ピストン部3の内部空間5の周壁に設けられた磁
気応答物質11は強磁性体からなるので、磁気応答物質
11の各コイルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが
増すほど該コイルの自己インダクタンスが増加し、該磁
気応答物質11の端部が1つのコイルの一端から入り込
んで他端まで変位する間で該コイルの両端間電圧が漸増
する。
コイル部10と磁気応答物質11との相対的位置関係の
変化は、図1の実施例と同様である。すなわち、ピスト
ン部3の内周壁を構成する円筒状の磁気応答物質11
は、ピストン部3の収縮方向の動きに伴って、その内部
空間5内に棒状のセンサ部材4を飲み込んでいき、セン
サ部材4に設けられたコイル部10の各コイルの磁場内
に侵入する。図示の例では、ピストン部3の収縮方向の
動きに伴って図の右方向に磁気応答物質11が進行する
とき、磁気応答物質11の先端が、最初にコイルLαの
磁場に侵入し、次に、コイルLA,LB,LC,LDの
順にその磁場に侵入していき、最後にコイルLβの磁場
に侵入する。ただし、この実施例では、コイル部10の
ボビン60は非磁性体からなっていて磁性体を含まず、
一方、ピストン部3の内部空間5の周壁に設けられた磁
気応答物質11は強磁性体からなるので、磁気応答物質
11の各コイルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが
増すほど該コイルの自己インダクタンスが増加し、該磁
気応答物質11の端部が1つのコイルの一端から入り込
んで他端まで変位する間で該コイルの両端間電圧が漸増
する。
【0034】図6は図5の実施例におけるコイル部10
の接続例を示す。各コイルLα,LA,LB,LC,L
D,Lβは、交流電源12から発生される所定の1相の
交流信号(sinωt)によって定電圧又は定電流で励
磁される。各コイルLα,LA,LB,LC,LD,L
βの両端間電圧をそれぞれVα,VA,VB,VC,V
D,Vβで示すと、このそれぞれの電圧Vα,VA,V
B,VC,VD,Vβを取り出すために、端子13〜1
9が設けられている。前述と同様に、各コイルLα,L
A,LB,LC,LD,Lβは、物理的に切り離された
別々のコイルである必要はなく、一連のコイルの全長を
6分割する位置に端子13〜19を設けるだけでよい。
各コイルの出力電圧Vα,VA,VB,VC,VD,V
βは、アナログ演算回路20及び21に所定の組み合わ
せで入力され、所定の演算式に従って加算又は減算され
ることで、各アナログ演算回路20及び21から検出対
象位置に応じたサイン及びコサイン関数特性を示す振幅
をそれぞれ持つ2つの交流出力信号sinθsinωt
およびcosθsinωtが生成される。
の接続例を示す。各コイルLα,LA,LB,LC,L
D,Lβは、交流電源12から発生される所定の1相の
交流信号(sinωt)によって定電圧又は定電流で励
磁される。各コイルLα,LA,LB,LC,LD,L
βの両端間電圧をそれぞれVα,VA,VB,VC,V
D,Vβで示すと、このそれぞれの電圧Vα,VA,V
B,VC,VD,Vβを取り出すために、端子13〜1
9が設けられている。前述と同様に、各コイルLα,L
A,LB,LC,LD,Lβは、物理的に切り離された
別々のコイルである必要はなく、一連のコイルの全長を
6分割する位置に端子13〜19を設けるだけでよい。
各コイルの出力電圧Vα,VA,VB,VC,VD,V
βは、アナログ演算回路20及び21に所定の組み合わ
せで入力され、所定の演算式に従って加算又は減算され
ることで、各アナログ演算回路20及び21から検出対
象位置に応じたサイン及びコサイン関数特性を示す振幅
をそれぞれ持つ2つの交流出力信号sinθsinωt
およびcosθsinωtが生成される。
【0035】以上の構成により、磁気応答物質11の各
コイルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが増すほど
該コイルの自己インダクタンスが増加し、該部材の端部
が1つのコイルの一端から他端まで変位する間で該コイ
ルの両端間電圧が漸増する。複数のコイルLα,LA,
LB,LC,LD,Lβが検出対象の変位方向に沿って
順次配列されてなることにより、これらコイルに対する
磁気応答部材の位置が、検出対象の変位に応じて相対的
に変位するにつれ、図7(A)に例示するように、各コ
イルの両端間電圧Vα,VA,VB,VC,VD,Vβ
の漸増変化が順番に起こる。図7(A)において、或る
コイルの出力電圧が傾斜している区間において、当該コ
イルの一端から他端に向かって磁気応答物質11の端部
11aが変位していることになる。典型的には、磁気応
答物質11の端部11aが或る1つのコイルの一端から
他端まで変位する間に生じる該コイルの両端間電圧の漸
増変化カーブは、サイン又はコサイン関数における90
度の範囲の関数値変化になぞらえることができる。そこ
で、各コイルの出力電圧Vα,VA,VB,VC,V
D,Vβをそれぞれ適切に組み合わせて加算及び/又は
減算することにより、検出対象位置に応じたサイン及び
コサイン関数特性を示す振幅をそれぞれ持つ2つの交流
出力信号sinθsinωt及びcosθsinωtを
生成することができる。
コイルの磁場に対する近接又は侵入の度合いが増すほど
該コイルの自己インダクタンスが増加し、該部材の端部
が1つのコイルの一端から他端まで変位する間で該コイ
ルの両端間電圧が漸増する。複数のコイルLα,LA,
LB,LC,LD,Lβが検出対象の変位方向に沿って
順次配列されてなることにより、これらコイルに対する
磁気応答部材の位置が、検出対象の変位に応じて相対的
に変位するにつれ、図7(A)に例示するように、各コ
イルの両端間電圧Vα,VA,VB,VC,VD,Vβ
の漸増変化が順番に起こる。図7(A)において、或る
コイルの出力電圧が傾斜している区間において、当該コ
イルの一端から他端に向かって磁気応答物質11の端部
11aが変位していることになる。典型的には、磁気応
答物質11の端部11aが或る1つのコイルの一端から
他端まで変位する間に生じる該コイルの両端間電圧の漸
増変化カーブは、サイン又はコサイン関数における90
度の範囲の関数値変化になぞらえることができる。そこ
で、各コイルの出力電圧Vα,VA,VB,VC,V
D,Vβをそれぞれ適切に組み合わせて加算及び/又は
減算することにより、検出対象位置に応じたサイン及び
コサイン関数特性を示す振幅をそれぞれ持つ2つの交流
出力信号sinθsinωt及びcosθsinωtを
生成することができる。
【0036】すなわち、図6のアナログ演算回路20で
は、コイルLA,LB,LC,LDの出力電圧VA,V
B,VC,VDを下記式(3)のように演算すること
で、図3(B)に示すようなサイン関数特性の振幅カー
ブを示す交流出力信号を得ることができ、これは、等価
的に「sinθsinωt」で示すことができる。 (VA−VB)+(VD−VC) …式(3)
は、コイルLA,LB,LC,LDの出力電圧VA,V
B,VC,VDを下記式(3)のように演算すること
で、図3(B)に示すようなサイン関数特性の振幅カー
ブを示す交流出力信号を得ることができ、これは、等価
的に「sinθsinωt」で示すことができる。 (VA−VB)+(VD−VC) …式(3)
【0037】また、図6のアナログ演算回路21では、
コイルLα,LA,LB,LC,LD,Lβの出力電圧
Vα,VA,VB,VC,VD,Vβを下記式(4)の
ように演算することで、図7(B)に示すようなコサイ
ン関数特性の振幅カーブを示す交流出力信号を得ること
ができる。なお、図7(B)に示すコサイン関数特性の
振幅カーブは、実際はマイナス・コサイン関数特性つま
り「−cosθsinωt」であるが、サイン関数特性
に対して90度のずれを示すものであるからコサイン関
数特性に相当するものである。従って、これをコサイン
関数特性の交流出力信号といい、以下、等価的に「co
sθsinωt」で示す。 (VA−Vα)+(VB−VC)+(Vβ−VD) …式(4) なお、式(4)の演算に代えて、下記の式(4')の演
算を行なってもよい。 (VA−Vα)+(VB−VC)−VD …式(4')
コイルLα,LA,LB,LC,LD,Lβの出力電圧
Vα,VA,VB,VC,VD,Vβを下記式(4)の
ように演算することで、図7(B)に示すようなコサイ
ン関数特性の振幅カーブを示す交流出力信号を得ること
ができる。なお、図7(B)に示すコサイン関数特性の
振幅カーブは、実際はマイナス・コサイン関数特性つま
り「−cosθsinωt」であるが、サイン関数特性
に対して90度のずれを示すものであるからコサイン関
数特性に相当するものである。従って、これをコサイン
関数特性の交流出力信号といい、以下、等価的に「co
sθsinωt」で示す。 (VA−Vα)+(VB−VC)+(Vβ−VD) …式(4) なお、式(4)の演算に代えて、下記の式(4')の演
算を行なってもよい。 (VA−Vα)+(VB−VC)−VD …式(4')
【0038】なお、式(4)で求めたマイナス・コサイ
ン関数特性の交流出力信号「−cosθsinωt」を
電気的に180度位相反転処理することで、実際に、c
osθsinωtで示される信号を生成し、これをコサ
イン関数特性の交流出力信号としてもよい。しかし、後
段の位相検出回路(振幅位相変換回路)22で、例え
ば、コサイン関数特性の交流出力信号を「−cosθs
inωt」の形で減算演算に使用するような場合は、マ
イナス・コサイン関数特性の交流出力信号「−cosθ
sinωt」のままで使用すればよい。なお、式(4)
の演算に代えて、下記の式(4'')の演算を行なえば、
実際にコサイン関数特性の交流出力信号「cosθsi
nωt」を生成することができる。 (Vα−VA)+(VC−VB)+(VD−Vβ) …式(4'')
ン関数特性の交流出力信号「−cosθsinωt」を
電気的に180度位相反転処理することで、実際に、c
osθsinωtで示される信号を生成し、これをコサ
イン関数特性の交流出力信号としてもよい。しかし、後
段の位相検出回路(振幅位相変換回路)22で、例え
ば、コサイン関数特性の交流出力信号を「−cosθs
inωt」の形で減算演算に使用するような場合は、マ
イナス・コサイン関数特性の交流出力信号「−cosθ
sinωt」のままで使用すればよい。なお、式(4)
の演算に代えて、下記の式(4'')の演算を行なえば、
実際にコサイン関数特性の交流出力信号「cosθsi
nωt」を生成することができる。 (Vα−VA)+(VC−VB)+(VD−Vβ) …式(4'')
【0039】各交流出力信号の振幅成分であるサイン及
びコサイン関数における位相角θは、検出対象位置に対
応しており、90度の範囲の位相角θが、1個のコイル
の長さKに対応している。従って、4Kの長さの有効検
出範囲は、位相角θの0度から360度までの範囲に対
応している。よって、この位相角θを検出することによ
り、4Kの長さの範囲における検出対象位置をアブソリ
ュートで検出することができる。
びコサイン関数における位相角θは、検出対象位置に対
応しており、90度の範囲の位相角θが、1個のコイル
の長さKに対応している。従って、4Kの長さの有効検
出範囲は、位相角θの0度から360度までの範囲に対
応している。よって、この位相角θを検出することによ
り、4Kの長さの範囲における検出対象位置をアブソリ
ュートで検出することができる。
【0040】図5の構成も、図1の場合と同様に、温度
ドリフト補償可能である。温度ドリフト特性は、図7
(A)で実線のカーブに対して破線で示すようであり、
各電圧が一方向に増加または減少変動する。しかし、こ
れらを加減算合成したサイン及びコサイン関数特性の交
流出力信号sinθsinωt及びcosθsinωt
においては、図7(B)で実線のカーブに対して破線で
示すように正負両方向の振幅変化として表れる。これを
振幅係数Aを用いて示すと、Asinθsinωt及び
Acosθsinωtとなり、この振幅係数Aが周辺環
境温度に応じて変化することとなり、この変化は2つの
交流出力信号において同じように現われる。ここから明
らかなように、温度特性を示す振幅係数Aは、それぞれ
のサイン及びコサイン関数における位相角θに対して影
響を及ぼさない。従って、この実施形態においては、自
動的に温度特性の補償がされていることとなり、精度の
よい位置検出が期待できる。
ドリフト補償可能である。温度ドリフト特性は、図7
(A)で実線のカーブに対して破線で示すようであり、
各電圧が一方向に増加または減少変動する。しかし、こ
れらを加減算合成したサイン及びコサイン関数特性の交
流出力信号sinθsinωt及びcosθsinωt
においては、図7(B)で実線のカーブに対して破線で
示すように正負両方向の振幅変化として表れる。これを
振幅係数Aを用いて示すと、Asinθsinωt及び
Acosθsinωtとなり、この振幅係数Aが周辺環
境温度に応じて変化することとなり、この変化は2つの
交流出力信号において同じように現われる。ここから明
らかなように、温度特性を示す振幅係数Aは、それぞれ
のサイン及びコサイン関数における位相角θに対して影
響を及ぼさない。従って、この実施形態においては、自
動的に温度特性の補償がされていることとなり、精度の
よい位置検出が期待できる。
【0041】サイン及びコサイン関数特性の交流出力信
号sinθsinωt及びcosθsinωtにおける
振幅関数sinθ及びcosθの位相成分θを、前述と
同様に、位相検出回路(若しくは振幅位相変換手段)2
2で計測することで、検出対象位置をアブソリュートで
検出することができる。
号sinθsinωt及びcosθsinωtにおける
振幅関数sinθ及びcosθの位相成分θを、前述と
同様に、位相検出回路(若しくは振幅位相変換手段)2
2で計測することで、検出対象位置をアブソリュートで
検出することができる。
【0042】図8は、コイル部10及び磁気応答物質1
1の別の構成例を示す側面及び断面図である。この場
合、各コイルLα,LA〜LD,Lβの相互の配置間隔
は、図5等の例と同様に、Kであるが、各コイルの長さ
が短くなっている。すなわち、隣接する各コイルLα,
LA〜LD,Lβは図1や図5のように密接している必
要はなく、適宜離隔していてもよい。ピストン部3の内
部空間5の径がその出口に近づくにつれて徐々に広がる
ような形状をなしており、結果的に該内部空間5の周壁
に形成される磁気応答物質11の寸法がその先端11a
に近づくほど、センサ部材4つまりコイル部10からの
ラジアル方向距離が広がるように傾斜をなしている。こ
の磁気応答物質11の傾斜範囲は、例えば、ほぼKぐら
いの長さにわたっている。この磁気応答物質11の傾斜
に応じてコイルに対する磁気応答物質11のギャップ距
離が変化し、コイルに滑らかなインダクタンス変化をも
たらす。すなわち、磁気応答物質11の先端11aの移
動にともなうコイルのインダクタンス変化を滑らかな漸
増(若しくは漸減)変化特性とすることができる。勿
論、図1や図5のように各コイルLα,LA〜LD,L
βが密接して配置されている場合も、ピストン部3の内
部空間5の周壁に設けられた磁気応答物質11がその先
端11aから所定の範囲で図8図示のような傾斜をなす
ように形成してよいことは、図4で既に述べた。また、
図1及び図5のようにピストン部3の内部空間5の周壁
に設けられた磁気応答物質11に特段の傾斜を設けない
場合でも、図8のように各コイルLα,LA〜LD,L
βを適宜分離して配置することも可能である。
1の別の構成例を示す側面及び断面図である。この場
合、各コイルLα,LA〜LD,Lβの相互の配置間隔
は、図5等の例と同様に、Kであるが、各コイルの長さ
が短くなっている。すなわち、隣接する各コイルLα,
LA〜LD,Lβは図1や図5のように密接している必
要はなく、適宜離隔していてもよい。ピストン部3の内
部空間5の径がその出口に近づくにつれて徐々に広がる
ような形状をなしており、結果的に該内部空間5の周壁
に形成される磁気応答物質11の寸法がその先端11a
に近づくほど、センサ部材4つまりコイル部10からの
ラジアル方向距離が広がるように傾斜をなしている。こ
の磁気応答物質11の傾斜範囲は、例えば、ほぼKぐら
いの長さにわたっている。この磁気応答物質11の傾斜
に応じてコイルに対する磁気応答物質11のギャップ距
離が変化し、コイルに滑らかなインダクタンス変化をも
たらす。すなわち、磁気応答物質11の先端11aの移
動にともなうコイルのインダクタンス変化を滑らかな漸
増(若しくは漸減)変化特性とすることができる。勿
論、図1や図5のように各コイルLα,LA〜LD,L
βが密接して配置されている場合も、ピストン部3の内
部空間5の周壁に設けられた磁気応答物質11がその先
端11aから所定の範囲で図8図示のような傾斜をなす
ように形成してよいことは、図4で既に述べた。また、
図1及び図5のようにピストン部3の内部空間5の周壁
に設けられた磁気応答物質11に特段の傾斜を設けない
場合でも、図8のように各コイルLα,LA〜LD,L
βを適宜分離して配置することも可能である。
【0043】更に別の例として、コイル部10の各コイ
ルは、分離配置された複数のコイル部分からなっていて
もよい。図9は、その一例として、1個のコイルLAに
ついて、その分離配置例を示している。図9において
は、分離配置された4つのコイル部分LA1,LA2,
LA3,LA4によって、Kの範囲をカバーする1個の
コイルLAが構成されている。各コイル部分LA1,L
A2,LA3,LA4は直列接続され、コイルLAの端
子間電圧VAが出力される。この場合、各コイル部分L
A1,LA2,LA3,LA4の巻数は、共通していて
もよいし、適宜異なっていてもよい。また、各コイル部
分LA1,LA2,LA3,LA4の配置の離隔間隔は
均等であってもよいし、適宜異なっていてもよい。これ
ら、コイル巻数や離隔間隔などを不均一(非線形)にす
ることにより、サイン関数またはコサイン関数のカーブ
により近い特性の自己インピーダンス変化を引き起こす
ことができる。そうすれば、前述した検出位相角θと実
際の検出対象距離(位置)との関係の非線形性を改善す
ることができる。同様に、図1や図5のように隣接する
コイルLα,LA〜LD,Lβを密接して配置する場合
も、1つのコイルの全長Kの範囲でその巻数を均一にせ
ずに、位置に応じて不均一にしてもよい。これによって
も、サイン関数またはコサイン関数のカーブにより近い
特性の自己インピーダンス変化を引き起こすことがで
き、前述した検出位相角θと実際の検出対象距離(位
置)との関係の非線形性を改善することができる。
ルは、分離配置された複数のコイル部分からなっていて
もよい。図9は、その一例として、1個のコイルLAに
ついて、その分離配置例を示している。図9において
は、分離配置された4つのコイル部分LA1,LA2,
LA3,LA4によって、Kの範囲をカバーする1個の
コイルLAが構成されている。各コイル部分LA1,L
A2,LA3,LA4は直列接続され、コイルLAの端
子間電圧VAが出力される。この場合、各コイル部分L
A1,LA2,LA3,LA4の巻数は、共通していて
もよいし、適宜異なっていてもよい。また、各コイル部
分LA1,LA2,LA3,LA4の配置の離隔間隔は
均等であってもよいし、適宜異なっていてもよい。これ
ら、コイル巻数や離隔間隔などを不均一(非線形)にす
ることにより、サイン関数またはコサイン関数のカーブ
により近い特性の自己インピーダンス変化を引き起こす
ことができる。そうすれば、前述した検出位相角θと実
際の検出対象距離(位置)との関係の非線形性を改善す
ることができる。同様に、図1や図5のように隣接する
コイルLα,LA〜LD,Lβを密接して配置する場合
も、1つのコイルの全長Kの範囲でその巻数を均一にせ
ずに、位置に応じて不均一にしてもよい。これによって
も、サイン関数またはコサイン関数のカーブにより近い
特性の自己インピーダンス変化を引き起こすことがで
き、前述した検出位相角θと実際の検出対象距離(位
置)との関係の非線形性を改善することができる。
【0044】図10は、図5におけるコイル部10の各
コイルの配置の変形例であり、隣接コイル間でのクロス
トークを防いで検出精度を向上させることができるよう
にしたものである。図10(A)においては、各コイル
Lα,LA〜LD,Lβの間に磁性体スペーサ31が配
置されている。これにより、個々のコイルで発生した磁
束の通り道が拡散されずに、個々のコイルの内部から直
近端部(磁性体スペーサ31の箇所)を通り、外周を通
り、直近端部(磁性体スペーサ31の箇所)を通り、内
部に戻るという、図示のΦに示すようなルートを通るこ
とになる。よって、クロストークを防ぎ、各コイルの外
周に対して近接する磁気応答物質11の存在に対する個
々のコイルの応答性(インピーダンス変化)を極めて良
好にし、検出精度を向上させることができる。図10
(A)では隣接コイル間に設ける磁性体スペーサ31は
1個であるが、図10(B)のように、隣接コイル間に
2個の磁性体スペーサ31a,31bを幾分分離させて
配置するようにしてもよい。この場合、非磁性体からな
るボビン60の芯に細い針金のような磁性体を挿入して
おき、磁束の通りを良くするようにしてもよい。図10
に示された変形は、図1の例においても適用可能であ
る。
コイルの配置の変形例であり、隣接コイル間でのクロス
トークを防いで検出精度を向上させることができるよう
にしたものである。図10(A)においては、各コイル
Lα,LA〜LD,Lβの間に磁性体スペーサ31が配
置されている。これにより、個々のコイルで発生した磁
束の通り道が拡散されずに、個々のコイルの内部から直
近端部(磁性体スペーサ31の箇所)を通り、外周を通
り、直近端部(磁性体スペーサ31の箇所)を通り、内
部に戻るという、図示のΦに示すようなルートを通るこ
とになる。よって、クロストークを防ぎ、各コイルの外
周に対して近接する磁気応答物質11の存在に対する個
々のコイルの応答性(インピーダンス変化)を極めて良
好にし、検出精度を向上させることができる。図10
(A)では隣接コイル間に設ける磁性体スペーサ31は
1個であるが、図10(B)のように、隣接コイル間に
2個の磁性体スペーサ31a,31bを幾分分離させて
配置するようにしてもよい。この場合、非磁性体からな
るボビン60の芯に細い針金のような磁性体を挿入して
おき、磁束の通りを良くするようにしてもよい。図10
に示された変形は、図1の例においても適用可能であ
る。
【0045】上記各実施例において、磁気応答物質11
の構成は、磁性体又は導電体の一方に限らず、両方を逆
特性でハイブリッドに組み合わせたものであってもよ
い。また、磁気応答物質11として永久磁石を含むもの
を使用し、コイル部10の各コイルには鉄心コア含むよ
うにしてもよい。例えば、図1のようにボビン部6に磁
性体棒8を具備する構成を採用し、磁気応答物質11と
して永久磁石は、少なくともコイル長Kに相当する長さ
を持つリング状磁石を用いるとよい。その場合では、ピ
ストン部3の動きに応じて、磁気応答物質11たる永久
磁石が、いずれかのコイルに接近するとその近接箇所に
対応する鉄心コアが部分的に磁気飽和ないし過飽和状態
となり、該コイルの端子間電圧が低下する。このよう
に、磁気応答部材11として永久磁石を使用する場合
も、非磁性良導電体を用いる場合と同様に、磁気応答部
材11つまり永久磁石が1つのコイルの一端から他端ま
で変位する間で該コイルの両端間電圧の漸減変化を引き
起こさせることができる。
の構成は、磁性体又は導電体の一方に限らず、両方を逆
特性でハイブリッドに組み合わせたものであってもよ
い。また、磁気応答物質11として永久磁石を含むもの
を使用し、コイル部10の各コイルには鉄心コア含むよ
うにしてもよい。例えば、図1のようにボビン部6に磁
性体棒8を具備する構成を採用し、磁気応答物質11と
して永久磁石は、少なくともコイル長Kに相当する長さ
を持つリング状磁石を用いるとよい。その場合では、ピ
ストン部3の動きに応じて、磁気応答物質11たる永久
磁石が、いずれかのコイルに接近するとその近接箇所に
対応する鉄心コアが部分的に磁気飽和ないし過飽和状態
となり、該コイルの端子間電圧が低下する。このよう
に、磁気応答部材11として永久磁石を使用する場合
も、非磁性良導電体を用いる場合と同様に、磁気応答部
材11つまり永久磁石が1つのコイルの一端から他端ま
で変位する間で該コイルの両端間電圧の漸減変化を引き
起こさせることができる。
【0046】更に、上記各実施例においては、サイン及
びコサイン関数の振幅特性を持つ2つの出力交流信号s
inθsinωt及びcosθsinωtを生成する例
(いわばレゾルバタイプの2相出力を生ずる例)につい
て説明したが、これに限らず、所定位相ずれを示す3以
上の三角関数の振幅特性を持つ3以上の出力交流信号
(例えば、sinθ・sinωt、sin(θ−120
°)・sinωt及びsin(θ−240°)・sin
ωt)を出力するように構成してもよい。
びコサイン関数の振幅特性を持つ2つの出力交流信号s
inθsinωt及びcosθsinωtを生成する例
(いわばレゾルバタイプの2相出力を生ずる例)につい
て説明したが、これに限らず、所定位相ずれを示す3以
上の三角関数の振幅特性を持つ3以上の出力交流信号
(例えば、sinθ・sinωt、sin(θ−120
°)・sinωt及びsin(θ−240°)・sin
ωt)を出力するように構成してもよい。
【0047】なお、上記各実施例において、配置するコ
イルLA〜LDの数は、2又は3であってもよいし、4
以上であってもよい。出力交流信号における振幅関数の
位相θの変化範囲として、360度フルにとらずに、9
0度程度あるいは180度程度の範囲でよい場合は、2
又は3個のコイルでも済ますことができる。
イルLA〜LDの数は、2又は3であってもよいし、4
以上であってもよい。出力交流信号における振幅関数の
位相θの変化範囲として、360度フルにとらずに、9
0度程度あるいは180度程度の範囲でよい場合は、2
又は3個のコイルでも済ますことができる。
【0048】変形例として、公知の位相シフト型位置検
出原理に従う検出装置のように、2相交流信号(例えば
sinωtとcosωt)を用いて複数相でコイルを励
磁し、ストローク位置に対応する位相角θだけ位相シフ
トした出力交流信号(例えばsin(ωt+θ))を得
るようにすることも可能である。そのためには、例え
ば、2つのコイルグループを並列配置し、各グループ毎
に位相の異なる交流信号(例えばsinωtとcosω
t)によってそれぞれ該グループ内のコイルを共通に励
磁し、一方のコイルグループの出力をアナログ演算する
ことでcosθsinωtを形成し、他方のコイルグル
ープの出力をアナログ演算することでsinθcosω
tを形成するようにし、両出力を加算又は減算すれば、
位相シフトした出力交流信号sin(ωt+θ)を得る
ことができる。
出原理に従う検出装置のように、2相交流信号(例えば
sinωtとcosωt)を用いて複数相でコイルを励
磁し、ストローク位置に対応する位相角θだけ位相シフ
トした出力交流信号(例えばsin(ωt+θ))を得
るようにすることも可能である。そのためには、例え
ば、2つのコイルグループを並列配置し、各グループ毎
に位相の異なる交流信号(例えばsinωtとcosω
t)によってそれぞれ該グループ内のコイルを共通に励
磁し、一方のコイルグループの出力をアナログ演算する
ことでcosθsinωtを形成し、他方のコイルグル
ープの出力をアナログ演算することでsinθcosω
tを形成するようにし、両出力を加算又は減算すれば、
位相シフトした出力交流信号sin(ωt+θ)を得る
ことができる。
【0049】上記各実施例において、コイル部10と磁
気応答物質11との関係を逆にし、コイル部10を可動
体つまりピストン部3の内部空間5内に配置し、磁気応
答物質11をセンサ部材4の側に固定するようにしても
よい。上記各実施例に係る本発明のストロークセンサ
は、流体圧シリンダのストローク位置検出装置に限ら
ず、スプール弁のスプール位置検出装置など、その他適
宜の可動体ストローク位置検出装置に適用することがで
きる。また、センサのサイズも、適用する装置のサイズ
に合わせて、大型の堅牢な検出装置として構成すること
もできるし、小型の精密ストローク位置検出装置として
構成することもできる。
気応答物質11との関係を逆にし、コイル部10を可動
体つまりピストン部3の内部空間5内に配置し、磁気応
答物質11をセンサ部材4の側に固定するようにしても
よい。上記各実施例に係る本発明のストロークセンサ
は、流体圧シリンダのストローク位置検出装置に限ら
ず、スプール弁のスプール位置検出装置など、その他適
宜の可動体ストローク位置検出装置に適用することがで
きる。また、センサのサイズも、適用する装置のサイズ
に合わせて、大型の堅牢な検出装置として構成すること
もできるし、小型の精密ストローク位置検出装置として
構成することもできる。
【0050】
【発明の効果】以上のとおり、この発明によれば、1次
コイルのみを設ければよく、2次コイルは不要であるた
め、小型化の容易な、かつシンプルで安価な構造のスト
ロークセンサを提供することができる。また、複数のコ
イル区間を検出対象の変位方向に沿って順次配列してな
り、磁気応答物質の端部が1つのコイル区間の一端から
他端まで変位する間で該コイル区間の両端間電圧が漸減
(又は漸増)する特性の変化が、各コイル区間毎に順番
に起こるので、各コイル区間毎の両端間電圧をそれぞれ
取り出してそれらを加算及び/又は減算して組合わせる
ことにより、検出対象位置に応じて所定の周期関数特性
に従う振幅をそれぞれ示す複数の交流出力信号(例えば
サイン及びコサイン関数特性に従う振幅をそれぞれ示す
2つの交流出力信号)を容易に生成することができ、利
用可能な位相角範囲を広くとることができる。例えば、
上記のように、0度から360度までのフルの位相角範
囲で検出を行うことも可能である。また、これら複数の
交流出力信号における振幅値の相関関係から該振幅値を
規定する所定周期関数(例えばサイン及びコサイン関
数)における位相値を検出することで、検出対象の変位
が微小でも高分解能での位置検出が可能である。
コイルのみを設ければよく、2次コイルは不要であるた
め、小型化の容易な、かつシンプルで安価な構造のスト
ロークセンサを提供することができる。また、複数のコ
イル区間を検出対象の変位方向に沿って順次配列してな
り、磁気応答物質の端部が1つのコイル区間の一端から
他端まで変位する間で該コイル区間の両端間電圧が漸減
(又は漸増)する特性の変化が、各コイル区間毎に順番
に起こるので、各コイル区間毎の両端間電圧をそれぞれ
取り出してそれらを加算及び/又は減算して組合わせる
ことにより、検出対象位置に応じて所定の周期関数特性
に従う振幅をそれぞれ示す複数の交流出力信号(例えば
サイン及びコサイン関数特性に従う振幅をそれぞれ示す
2つの交流出力信号)を容易に生成することができ、利
用可能な位相角範囲を広くとることができる。例えば、
上記のように、0度から360度までのフルの位相角範
囲で検出を行うことも可能である。また、これら複数の
交流出力信号における振幅値の相関関係から該振幅値を
規定する所定周期関数(例えばサイン及びコサイン関
数)における位相値を検出することで、検出対象の変位
が微小でも高分解能での位置検出が可能である。
【図1】 本発明に係るストロークセンサの流体圧シリ
ンダ装置における一実施例を示す軸方向断面略図。
ンダ装置における一実施例を示す軸方向断面略図。
【図2】 図1のストロークセンサによる位置検出原理
を説明する図であって、(A)は図1におけるコイル部
と磁気応答物質との配置を抽出して示す外観略図、
(B)はそのコイル軸方向断面略図、(C)は該コイル
部に関連する電気回路図。
を説明する図であって、(A)は図1におけるコイル部
と磁気応答物質との配置を抽出して示す外観略図、
(B)はそのコイル軸方向断面略図、(C)は該コイル
部に関連する電気回路図。
【図3】 図1、図2の実施例における位置検出動作説
明図であって、(A)は各コイルの出力例を示す図、
(B)は各コイル出力の演算合成例を示す図。
明図であって、(A)は各コイルの出力例を示す図、
(B)は各コイル出力の演算合成例を示す図。
【図4】 図1、図2の実施例における磁気応答物質の
先端形状の変形例を示す断面略図。
先端形状の変形例を示す断面略図。
【図5】 本発明に係るストロークセンサの別の実施例
を示す軸方向断面略図。
を示す軸方向断面略図。
【図6】 図5の実施例におけるコイル部に関連する電
気回路図。
気回路図。
【図7】 図5の実施例における位置検出動作説明図で
あって、(A)は各コイルの出力例を示す図、(B)は
各コイル出力の演算合成例を示す図。
あって、(A)は各コイルの出力例を示す図、(B)は
各コイル出力の演算合成例を示す図。
【図8】 本発明各実施例における磁気応答物質の先端
形状の変形例とコイル配置の変形例とを示す断面略図。
形状の変形例とコイル配置の変形例とを示す断面略図。
【図9】 本発明各実施例におけるコイル配置の別の変
形例を示す断面略図。
形例を示す断面略図。
【図10】 本発明各実施例におけるコイル配置の更に
別の変形例を示す断面略図。
別の変形例を示す断面略図。
1 シリンダ装置 2 シリンダ本体 3 ピストン部 4 センサ部材 5 ピストン部の内部空間 6 ボビン部 7 保護チューブ 8 磁性体棒 10 コイル部 11 磁気応答物質 12 交流電源 LA,LB,LC,LD,Lα,Lβ コイル(コイル
区間) 20,21, アナログ演算回路 22 位相検出回路 31,31a,31b 磁性体スペーサ
区間) 20,21, アナログ演算回路 22 位相検出回路 31,31a,31b 磁性体スペーサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 宏 埼玉県川越市山田896−8 (72)発明者 戸澤 祥二 東京都世田谷区用賀4丁目10番1号 新キ ャタピラー三菱株式会社内 Fターム(参考) 2F063 AA02 BA05 CA09 CA10 CA34 CB01 CC09 DA01 DB04 DD05 DD06 EA02 GA03 GA29 GA33 GA36 GA79 LA01 LA02 LA11 LA22 LA23 3H081 AA03 CC25 EE29 GG04 GG15 GG22 GG28
Claims (13)
- 【請求項1】 本体の空間内で該本体に対して相対的に
直線変位する可動体のストローク位置を検出するための
ストロークセンサであって、 前記本体の内部において、該本体の所定端側にて一端が
片持ち支持され、他端が本体の空間内に延びているセン
サ部材と、 前記可動体の内部において、前記センサ部材の侵入を許
すように設けられた内部空間と、 所定の交流信号によって励磁される複数のコイル区間を
前記可動体の直線変位方向に沿って順次配列してなるコ
イル部であって、前記センサ部材または前記可動体の内
部空間の周壁の一方に設けられてなるものと、 前記コイル部に対して相対的に変位するよう、前記セン
サ部材または前記可動体の内部空間の周壁の他方に設け
られてなる磁気応答物質であって、前記可動体のストロ
ーク位置に応じて該磁気応答物質と前記コイル部との相
対的位置が変化し、この相対的位置に応じて各コイル区
間のインダクタンスを変化させ、前記磁気応答物質が1
つのコイル区間の一端から他端まで変位する間で該コイ
ル区間の両端間電圧が漸減又は漸増するようにしたもの
と、を具えたストロークセンサ。 - 【請求項2】 前記各コイル区間の電圧をそれぞれ取り
出し、それらを加算及び/又は減算することにより、前
記ストローク位置に応じて所定の周期関数特性に従う振
幅を示す交流出力信号を生成するアナログ演算回路を更
に備えた請求項1に記載のストロークセンサ。 - 【請求項3】 前記アナログ演算回路は、前記ストロー
ク位置に応じて所定の周期関数特性に従う振幅をそれぞ
れ示す複数の交流出力信号を生成するものであり、該複
数の各交流出力信号の振幅を規定する前記周期関数特性
は所定位相だけ異なる同一特性の周期関数からなる請求
項2に記載のストロークセンサ。 - 【請求項4】 前記生成された複数の交流出力信号を入
力し、該交流出力信号における振幅値の相関関係から該
振幅値を規定する前記所定の周期関数における特定の位
相値を検出し、検出した位相値に基づき前記検出対象の
位置検出データを生成する振幅位相変換部を更に具えた
請求項3に記載のストロークセンサ。 - 【請求項5】 前記複数の交流出力信号は、検出対象位
置に応じてサイン期関数特性に従う振幅を示す交流出力
信号と、検出対象位置に応じてコサイン期関数特性に従
う振幅を示す交流出力信号とからなる請求項3又は4に
記載のストロークセンサ。 - 【請求項6】 前記コイル部が前記センサ部材の側に設
けられ、前記磁気応答物質が前記可動体の内部空間の周
壁の側に設けられている請求項1乃至5のいずれかに記
載のストロークセンサ。 - 【請求項7】 前記センサ部材は、磁性体を含むボビン
部を含み、このボビン部に前記コイル部の各コイルが嵌
め込まれている請求項6に記載のストロークセンサ。 - 【請求項8】 前記ボビン部は、非磁性体からなる筒部
と、筒部内に収納された1又は複数の磁性体棒とからな
る請求項7に記載のストロークセンサ。 - 【請求項9】 前記ボビン部における磁性体又は磁性体
棒は、その表面に導電体被膜が形成されてなることを特
徴とする請求項6又は7に記載のストロークセンサ。 - 【請求項10】 前記センサ部材は、前記コイル部を嵌
め込んでなる芯棒と、隣接する各コイル区間の端部間に
介在する磁性体スペーサとを含む請求項6に記載のスト
ロークセンサ。 - 【請求項11】 前記可動体の素材それ自体が前記磁気
応答物質からなっている請求項6に記載のストロークセ
ンサ。 - 【請求項12】 前記磁気応答物質は、磁性体又は導電
体の少なくとも一方を含む請求項1乃至11のいずれか
に記載のストロークセンサ。 - 【請求項13】 前記コイル部は、前記可動体の直線変
位方向に沿って延びた実質的に1つのコイルからなり、
この1つのコイルの所定の中間位置から出力端子をそれ
ぞれ導き出すことで、該1つのコイルによって前記複数
のコイル区間が形成されてなる請求項1乃至12のいず
れかに記載のストロークセンサ。
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DE60019044T DE60019044T2 (de) | 1999-09-03 | 2000-08-31 | Hubsensor der selbstinduktiven Art |
EP00118865A EP1081390B1 (en) | 1999-09-03 | 2000-08-31 | Self-induction-type stroke sensor |
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Publication Number | Publication Date |
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