JP2001073853A - 内燃機関の燃焼制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼制御装置

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JP2001073853A
JP2001073853A JP25308299A JP25308299A JP2001073853A JP 2001073853 A JP2001073853 A JP 2001073853A JP 25308299 A JP25308299 A JP 25308299A JP 25308299 A JP25308299 A JP 25308299A JP 2001073853 A JP2001073853 A JP 2001073853A
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combustion
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    • F02D41/3023Controlling fuel injection according to or using specific or several modes of combustion characterised by the mode(s) being used a mode being the stratified charge spark-ignited mode
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒内噴射型火花点火式内燃機関等において燃
料系の異常が容易に診断でき、かつ異常診断のためのリ
ーン燃焼の禁止を最小限に止めることが可能な内燃機関
の燃焼制御装置の提供。 【解決手段】 暖機中に予備診断(S350)により燃
料系が正常であることが明確でないと診断されるとリー
ン燃焼を禁止している。したがって運転状態が十分に安
定した状態でもストイキでの空燃比フィードバック制御
が実現されて、異常診断(S390)による正確な診断
が容易に実現できる。しかも予備診断(S350)にて
燃料系が正常であると診断されるとリーン燃焼は禁止さ
れない(S360)。このため燃料系が正常であるにも
関わらずリーン燃焼が可能な運転状態において強制的に
ストイキ燃焼を行わなくて済む。このようにして課題が
解決され、燃費を徒に悪化させることが無い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リーン燃焼とスト
イキ燃焼とを含む燃焼形態の内から内燃機関の運転状態
に応じて適切な燃焼形態を選択して燃焼制御すると共
に、ストイキ燃焼時には排気成分の検出値に基づいて混
合気の空燃比をフィードバック制御する内燃機関の燃焼
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関においては、触媒に
よる排気浄化を効果的に行うため、空燃比を理論空燃比
に制御する手法が採用されている。このように空燃比を
理論空燃比に制御するためには、排気経路に空燃比セン
サなどを設けて、その出力に基づいて混合気の燃料濃度
を調整する空燃比フィードバック制御を実行している。
【0003】このような空燃比フィードバック制御を行
うシステムにおいて、燃料系に異常が発生した場合に
は、混合気の燃料濃度が所望の状態とならず、空燃比フ
ィードバック制御を適切に実行することが困難となる。
このことにより排気成分が所望の状態とならず、触媒に
よる排気浄化が困難となりエミッションの悪化等の問題
を招く。
【0004】このようなエミッションの悪化等を防止す
るために、燃料系の異常を検出するシステムが提案され
ている(特開平5−26085号公報)。このシステム
では、空燃比フィードバック制御にて求められている空
燃比フィードバック補正値が正常な範囲から外れる場合
には、燃料系に異常が生じたものと判定して、その旨の
警告を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年、筒内噴射型火花
点火式内燃機関などに代表されるごとく、混合気を理論
空燃比として燃焼させるストイキ燃焼以外に、必要に応
じて混合気を理論空燃比よりも稀薄にして燃焼させるリ
ーン燃焼を実行して燃費を向上させる内燃機関が実用化
されている。このような内燃機関においては、内燃機関
の運転状態が安定して来るとリーン燃焼を開始するた
め、空燃比フィードバック制御を実行する機会が少なく
なる。このため、空燃比フィードバック補正値に基づく
燃料系の異常診断が困難となる。
【0006】特に、異常判定は内燃機関の運転状態が十
分に安定した状態で、ある程度の時間継続して行うこと
が正確な判断を行う上で重要である。しかし、上述した
ごとく、同様な安定状態にてリーン燃焼も実行が開始さ
れる。このため、異常判定を開始しようとしても、空燃
比フィードバック制御がなかなか実行されなかったり、
あるいは頻繁に停止して燃料系の異常診断が困難となる
おそれがある。
【0007】このような燃料系の異常診断が困難となる
状況を解決するために、リーン燃焼が実行されるのを禁
止して、燃料系の異常診断を行う手法が考えられる。し
かし、燃料系が異常でもないのに診断のためにリーン燃
焼を禁止すると燃費の悪化を招くことになる。
【0008】本発明は、燃料系の異常が容易に診断でき
ると共に、このような異常診断のためのリーン燃焼の禁
止を最小限に止めることが可能な内燃機関の燃焼制御装
置の提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段およびその作用効果について記載する。請
求項1記載の内燃機関の燃焼制御装置は、理論空燃比よ
りも燃料濃度の稀薄な混合気を燃焼室内で燃焼させるリ
ーン燃焼と理論空燃比の混合気を燃焼室内で燃焼させる
ストイキ燃焼とを含む燃焼形態の内から内燃機関の運転
状態に応じて適切な燃焼形態を選択して燃焼制御すると
共に、ストイキ燃焼時には排気成分の検出値に基づいて
混合気の空燃比をフィードバック制御する内燃機関の燃
焼制御装置であって、内燃機関の運転状態に応じて実行
されるストイキ燃焼時の空燃比フィードバック制御にて
算出される空燃比フィードバック補正値に基づき、燃料
系が正常であるか否かを診断する予備診断手段と、予備
診断手段にて燃料系が正常であることが明確でないと診
断された場合にリーン燃焼を禁止するリーン燃焼禁止手
段と、ストイキ燃焼時の空燃比フィードバック制御にて
算出される空燃比フィードバック補正値に基づき、燃料
系の異常を診断する異常診断手段とを備えたことを特徴
とする。
【0010】異常診断手段は燃料系が異常であるか否か
を診断するため、かなり内燃機関の運転状態が安定して
いる場合でないと診断は下せない。すなわち、内燃機関
の運転状態が不安定となるような状況では、燃料系が正
常であっても空燃比フィードバック補正値の挙動が不安
定となり、異常とされる範囲に入ってしまうおそれがあ
るからである。したがって、内燃機関の運転状態が十分
に安定した時に異常診断手段を起動させることになる。
しかし、内燃機関の運転状態が十分に安定するとリーン
燃焼が高い頻度で実行されてしまう。このため、単に、
異常診断手段のみでは、ストイキ燃焼時の空燃比フィー
ドバック制御にて算出される空燃比フィードバック補正
値に基づく異常診断が困難となる。
【0011】本請求項1では、異常診断手段以外に予備
診断手段およびリーン燃焼禁止手段を備えている。この
内で予備診断手段にて行われる、燃料系が正常であるか
否かの診断は、診断するための内燃機関の運転状態とし
て不安定な運転状態を選択しても問題ない。これは、不
安定な運転状態であるために燃料系が実際には正常でも
異常な空燃比フィードバック補正値を示しやすい状況下
でも、空燃比フィードバック補正値の挙動が正常と言え
る範囲に入っていれば、燃料系が正常であると言えるか
らである。すなわち、予備診断手段は異常診断手段より
も診断頻度が自ずと高くなる。
【0012】このように異常診断手段よりも診断頻度の
高い予備診断手段にて燃料系が正常であることが明確で
ないと診断された場合には、リーン燃焼禁止手段により
リーン燃焼を禁止する。このことにより、ストイキ燃焼
の空燃比フィードバック制御が、内燃機関の運転状態が
十分に安定した状態でもリーン燃焼にて邪魔されること
なく実現されて、異常診断手段による正確な異常診断が
容易に実現できる。
【0013】しかも、予備診断手段にて燃料系が正常で
あると診断された場合はリーン燃焼は禁止されない。こ
のため、燃料系が正常であるにも関わらずリーン燃焼が
可能な運転状態において強制的にストイキ燃焼を行わな
くて済む。
【0014】このようにして燃料系の異常が容易に診断
できると共に、リーン燃焼の禁止を最小限に止めること
が可能となり、燃費を徒に悪化させることが無い。請求
項2記載の内燃機関の燃焼制御装置は、請求項1記載の
構成において、予備診断手段は、少なくとも内燃機関の
暖機中におけるストイキ燃焼時の空燃比フィードバック
制御にて算出される空燃比フィードバック補正値に基づ
き、燃料系が正常であるか否かを診断するとともに、異
常診断手段は、内燃機関の暖機完了後におけるストイキ
燃焼時の空燃比フィードバック制御にて算出される空燃
比フィードバック補正値に基づき、燃料系の異常を診断
することを特徴とする。
【0015】したがって、予備診断手段は、暖機中での
ストイキ燃焼時の空燃比フィードバック制御にて得られ
る空燃比フィードバック補正値に基づいて、異常診断手
段に先行して、燃料系が正常であるか否かを診断でき
る。そして、この予備診断手段の診断が、燃料系が正常
であることが明確でないとの診断であれば、リーン燃焼
禁止手段によるリーン燃焼の禁止により、暖機完了後に
おいて内燃機関の運転状態が十分に安定した状態でスト
イキ燃焼の空燃比フィードバック制御を十分な時間実現
させることができる。このため、異常診断手段は、暖機
完了後に内燃機関の運転状態が十分に安定した状態で得
られる空燃比フィードバック補正値に基づき正確な異常
診断が容易に実現できる。
【0016】しかも、予備診断手段にて燃料系が正常で
あると診断された場合は、暖機完了後においてリーン燃
焼は禁止されない。このため、燃料系が正常であるにも
関わらずリーン燃焼が可能な運転状態において強制的に
ストイキ燃焼を行わなくて済む。
【0017】このようにして燃料系の異常が容易に診断
できると共に、リーン燃焼の禁止を最小限に止めること
が可能となり、燃費を徒に悪化させることが無い。請求
項3記載の内燃機関の燃焼制御装置は、請求項2記載の
構成において、予備診断手段は、内燃機関の始動時にお
ける内燃機関の温度が、内燃機関の暖機が完了する機関
温度より低く設定された温度判定値を越えている場合に
は、燃料系が正常であると見なすことを特徴とする。
【0018】なお、このように始動時における内燃機関
の温度が温度判定値を越えていることにより、暖機が完
了するまでの時間が短い場合には、異常診断手段に先行
して、予備診断手段が燃料系が正常であるか否かを診断
することが困難となるおそれがある。このため、始動時
における内燃機関の温度が温度判定値を越えている場合
には、燃料系が正常であると見なすことにより、リーン
燃焼を禁止しないようにしても良い。このことにより、
請求項2の作用効果に加えて、予備診断手段が異常診断
手段に先行して診断することが困難となっても、リーン
燃焼の禁止を最小限に止めることが可能となる。
【0019】請求項4記載の内燃機関の燃焼制御装置
は、請求項1〜3のいずれか記載の構成において、予備
診断手段は、空燃比フィードバック補正値が正常範囲に
含まれかつ空燃比フィードバック補正値と空燃比フィー
ドバック補正値の学習値との和が正常範囲に含まれた状
態が、正常判定時間の間、継続した場合に、燃料系が正
常であると診断することを特徴とする。
【0020】このようにすることにより、予備診断手段
にて、燃料系が正常であると診断することとしても良
い。このような正常診断は、診断するための内燃機関の
運転状態として不安定な運転状態を選択しても、異常と
診断するのとは異なり容易にできる。すなわち、不安定
な運転条件だからこそ、空燃比フィードバック補正値が
正常範囲に含まれかつ空燃比フィードバック補正値と空
燃比フィードバック補正値の学習値との和が正常範囲に
含まれた状態が正常判定時間の間継続すれば、正常であ
ることは間違いないからである。
【0021】このことにより請求項1〜3のいずれか記
載の作用効果を生じ、燃料系の異常が容易に診断できる
と共に、リーン燃焼の禁止を最小限に止めることが可能
となり、燃費を徒に悪化させることが無い。
【0022】請求項5記載の内燃機関の燃焼制御装置
は、請求項1〜4のいずれか記載の構成において、予備
診断手段は、空燃比フィードバック補正値が正常範囲に
含まれかつ空燃比フィードバック補正値と空燃比フィー
ドバック補正値の学習値との和が正常範囲に含まれた状
態が正常判定時間の間継続した条件を満足していない場
合において、空燃比フィードバック補正値が異常範囲に
含まれた状態が、異常判定時間の間、継続したときに
は、燃料系が正常であることが明確でないと診断するこ
とを特徴とする。
【0023】このように燃料系が正常であると診断する
条件が満足されていないことに加えて、空燃比フィード
バック補正値が異常範囲に含まれた状態が異常判定時間
の間継続したとの条件を燃料系が正常であることが明確
でないと診断する条件としている。
【0024】このような条件を採用することにより、燃
料系が正常であることが明確でないとの診断によって、
燃料系が異常である可能性がより高い状態を捉えること
ができる。したがって、請求項1〜4のいずれかの作用
効果に加えて、リーン燃焼禁止手段によるリーン燃焼の
禁止を、より的確に実行させることができるようにな
り、ストイキ燃焼の実行を効果的に抑制して、燃費の悪
化を一層効果的に防止できる。
【0025】請求項6記載の内燃機関の燃焼制御装置
は、請求項1〜4のいずれか記載の構成において、予備
診断手段は、今回あるいは前回の内燃機関運転時に異常
診断手段にて異常と判定された履歴が存在しているとき
には、燃料系が正常であることが明確でないと診断する
ことを特徴とする。
【0026】このように今回あるいは前回の内燃機関運
転時に異常診断手段にて異常と判定された履歴が存在し
ているとの条件を燃料系が正常であることが明確でない
と診断する条件としている。
【0027】このような条件を採用することにより、燃
料系が正常であることが明確でないとの診断によって、
燃料系が異常である可能性がより高い状態を捉えること
ができる。したがって、請求項1〜4のいずれかの作用
効果に加えて、リーン燃焼禁止手段によるリーン燃焼の
禁止を、より的確に実行させることができるようにな
り、ストイキ燃焼の実行を効果的に抑制して、燃費の悪
化を一層効果的に防止できる。
【0028】
【発明の実施の形態】[実施の形態1]図1は、上述し
た発明が適用された筒内噴射式内燃機関およびその燃焼
制御装置の概略構成を表す。筒内噴射式内燃機関として
のガソリンエンジン(以下、「エンジン」と略す)2
は、その出力により自動車を駆動するために自動車に搭
載されているものである。このエンジン2は6つのシリ
ンダ2aを有している。図2〜図5にも示すごとく、各
シリンダ2aには、シリンダブロック4、シリンダブロ
ック4内で往復動するピストン6、およびシリンダブロ
ック4上に取り付けられたシリンダヘッド8にて区画さ
れた燃焼室10がそれぞれ形成されている。
【0029】そして各燃焼室10には、それぞれ第1吸
気弁12a、第2吸気弁12bおよび一対の排気弁16
が設けられている。この内、第1吸気弁12aは第1吸
気ポート14aに接続され、第2吸気弁12bは第2吸
気ポート14bに接続され、一対の排気弁16は一対の
排気ポート18にそれぞれ接続されている。
【0030】図2はシリンダヘッド8の平面断面図であ
って、図示されるように第1吸気ポート14aおよび第
2吸気ポート14bは略直線状に延びるストレート型吸
気ポートである。また、シリンダヘッド8の内壁面の中
央部には点火プラグ20が配置されている。更に、第1
吸気弁12aおよび第2吸気弁12b近傍のシリンダヘ
ッド8の内壁面周辺部には、燃焼室10内に直接燃料を
噴射できるように燃料噴射弁22が配置されている。
【0031】なお、図3はピストン6における頂面部分
の平面図、図4は図2におけるX−X断面図、図5は図
2におけるY−Y断面図である。図示されるように略山
形に形成されたピストン6の頂面上には燃料噴射弁22
の下方から点火プラグ20の下方まで延びるドーム形の
輪郭形状を有する凹部24が形成されている。
【0032】図1に示したごとく、各シリンダ2aの第
1吸気ポート14aは吸気マニホールド30内に形成さ
れた第1吸気通路30aを介してサージタンク32に接
続されている。また、第2吸気ポート14bは第2吸気
通路30bを介してサージタンク32に連結されてい
る。この内、各第2吸気通路30b内にはそれぞれ気流
制御弁34が配置されている。これらの気流制御弁34
は、共通のシャフト36を介して接続されていると共
に、このシャフト36を介して負圧式アクチュエータ3
7により開閉作動される。なお、気流制御弁34が閉状
態とされた場合には、第1吸気ポート14aのみから吸
入される吸気により燃焼室10内には強い旋回流S(図
2)が生じる。
【0033】サージタンク32は吸気ダクト40を介し
てエアクリーナ42に連結されている。吸気ダクト40
内にはモータ44(DCモータまたはステップモータ)
によって駆動されるスロットル弁46が配置されてい
る。このスロットル弁46の開度(スロットル開度T
A)はスロットル開度センサ46aにより検出されて、
スロットル弁46は運転状態に応じて開度制御される。
また、各シリンダ2aの各排気ポート18は排気マニホ
ルド48に連結されている。排気マニホルド48は触媒
コンバータ49を介して排気を浄化し外部に排出してい
る。
【0034】図示していないが、第1吸気弁12aおよ
び第2吸気弁12b近傍のシリンダヘッド8には、燃料
分配管が設けられ、各シリンダ2aに設けられている燃
料噴射弁22に接続している。成層燃焼および均質燃焼
を行う際には、この燃料分配管から供給された燃料が燃
料噴射弁22から直接燃焼室10内に噴射される。燃料
分配管には図示していない高圧燃料ポンプから高圧燃料
が圧送されてくる。
【0035】電子制御ユニット(以下、「ECU」と称
する)60は、デジタルコンピュータからなり、双方向
性バス62を介して相互に接続されたRAM(ランダム
アクセスメモリ)64、ROM(リードオンリメモリ)
66、CPU(マイクロプロセッサ)68、入力ポート
70および出力ポート72を備えている。
【0036】スロットル開度TAを検出するスロットル
開度センサ46aはスロットル弁46の開度に比例した
出力電圧をAD変換器73を介して入力ポート70に入
力している。アクセルペダル74にはアクセル開度セン
サ76が取り付けられ、アクセルペダル74の踏み込み
量に比例した出力電圧をAD変換器78を介して入力ポ
ート70に入力している。上死点センサ80は例えばシ
リンダ2aの内の1番シリンダが吸気上死点に達したと
きに出力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポート
70に入力される。クランク角センサ82は、クランク
シャフトが30度回転する毎に出力パルスを発生し、こ
の出力パルスが入力ポート70に入力される。CPU6
8では上死点センサ80の出力パルスとクランク角セン
サ82の出力パルスから現在のクランク角が計算され、
クランク角センサ82の出力パルスの頻度からエンジン
回転数NEが計算される。サージタンク32には、吸気
圧センサ84が設けられ、サージタンク32内の吸気圧
PM(吸入空気の圧力:絶対圧)に対応した出力電圧を
AD変換器85を介して入力ポート70に入力してい
る。エンジン2のシリンダブロック4には水温センサ8
6が設けられ、エンジン2の冷却水温度THWを検出し
冷却水温度THWに応じた出力電圧をAD変換器87を
介して入力ポート70に入力している。排気マニホルド
48には空燃比センサ88が設けられ、空燃比に応じた
出力電圧をAD変換器89を介して入力ポート70に入
力している。
【0037】出力ポート72は、対応する駆動回路9
2,94,96,98を介してイグナイタ102、各燃
料噴射弁22、スロットル弁46の駆動用モータ44、
および負圧式アクチュエータ37に接続されて、各装置
102,22,44,37を必要に応じて駆動制御して
いる。
【0038】次にエンジン2において始動完了後に行わ
れる燃料噴射制御について説明する。図6に燃料噴射制
御に必要な運転領域を設定する処理のフローチャートを
示す。本処理は予め設定されているクランク角毎に周期
的に実行される処理である。なお、以下に説明する各フ
ローチャート中の個々の処理ステップを「S〜」で表
す。
【0039】まず、クランク角センサ82の信号から得
られているエンジン回転数NEと、アクセル開度センサ
76の信号から得られているアクセルペダル74の踏み
込み量(以下、アクセル開度と称する)ACCPとがR
AM64の作業領域に読み込まれる(S100)。
【0040】次に、これらエンジン回転数NEとアクセ
ル開度ACCPとに基づいて、リーン燃料噴射量QLを
算出する(S110)。このリーン燃料噴射量QLは、
成層燃焼を行う際にエンジン2の出力トルクを要求トル
クとするのに最適な燃料噴射量を表している。リーン燃
料噴射量QLは予め実験により求められて、図7に示す
ごとく、アクセル開度ACCPとエンジン回転数NEと
をパラメータとするマップとしてROM66内に記憶さ
れている。ステップS110ではこのマップに基づいて
リーン燃料噴射量QLが算出される。なお、マップでは
離散的に数値が配置されているので、パラメータとして
一致する値が存在しない場合には、補間計算により求め
ることになる。このような補間によるマップからの算出
は、ここで述べたマップ以外のマップから必要な数値を
求める場合にも同様に行われる。
【0041】次に、こうして求められたリーン燃料噴射
量QLとエンジン回転数NEとに基づいて、図8に示さ
れるような3つの運転領域Rl,R2,R3が決定され
る(S115)。こうして一旦処理を終了する。
【0042】このように運転領域Rl,R2,R3が決
定されると、次に、図9のフローチャートに示すごと
く、燃料噴射時期制御処理が実行されて、各運転領域R
l〜R3に応じた燃料噴射形態が制御される。本処理も
クランク角毎に周期的に実行される処理である。
【0043】本燃料噴射時期制御処理では、まず、暖機
完了したか否かが判定される(S248)。ここでは、
水温センサ86にて検出される冷却水温度THWが78
℃を越えている場合に暖機完了と判定する。
【0044】暖機完了していれば(S248で「YE
S」)、次にリーン燃焼移行可フラグFLが「ON」か
否かが判定される(S250)。ここで、リーン燃焼移
行可フラグFLは後述する燃料系異常診断処理にて設定
されるフラグである。FL=「ON」であれば(S25
0で「YES」)、現在、運転領域Rlであるか否かが
判定される(S252)。
【0045】リーン燃料噴射量QLがしきい値QQ1よ
りも小さい運転領域R1である場合(S252で「YE
S」)は、リーン燃料噴射量QLに応じた量の燃料を圧
縮行程末期に噴射する設定がなされる(S254)。こ
の時のリーン燃料噴射量QLは、燃焼室10内の吸気に
対しては理論空燃比よりも少ない燃料量である。この圧
縮行程末期での噴射による噴射燃料は、ピストン6の凹
部24内に進行した後、凹部24の周壁面26(図3,
4)に衝突する。周壁面26に衝突した燃料は気化せし
められつつ移動して点火プラグ20近傍の凹部24内に
可燃混合気層を形成する。そしてこの層状の可燃混合気
に点火プラグ20によって点火がなされることにより、
成層燃焼が行われる。
【0046】運転領域R1ではない場合(S252で
「NO」)は、次に運転領域R2であるか否かが判定さ
れる(S256)。リーン燃料噴射量QLがしきい値Q
Q1としきい値QQ2との間である運転領域R2である
場合(S256で「YES」)は、リーン燃料噴射量Q
Lに応じた量の燃料を吸気行程と圧縮行程末期とに2回
に分けて噴射する設定がなされる(S258)。この時
のリーン燃料噴射量QLは、燃焼室10内の吸気に対し
ては理論空燃比よりも少ない燃料量である。吸気行程に
行われる第1回目の噴射燃料は吸入空気と共に燃焼室1
0内に流入し、この噴射燃料によって燃焼室10内全体
に均質な稀薄混合気が形成される。そして、圧縮行程末
期に第2回目の燃料噴射が行われる結果、前述したごと
く点火プラグ20近傍の凹部24内には可燃混合気層が
形成される。そしてこの層状の可燃混合気に点火プラグ
20によって点火がなされ、またこの点火火炎によって
燃焼室10内全体を占める稀薄混合気が燃焼される。す
なわち、運転領域R2では前述した運転領域R1よりも
成層度の弱い成層燃焼が行われる。
【0047】運転領域R2ではない場合(S256で
「NO」)は、リーン燃料噴射量QLがしきい値QQ2
よりも多い運転領域R3であることから、後述する理論
空燃比基本燃料噴射量QBSに基づいて各種の補正を行
った燃料量を吸気行程にて噴射する設定がなされる(S
260)。この噴射燃料は吸入空気と共に燃焼室10内
に流入し、この噴射燃料によって燃焼室10内全体に均
質な理論空燃比(後述するごとく、増量補正により理論
空燃比より燃料濃度が濃いリッチ空燃比に制御される場
合もある)の均質混合気が形成され、この結果、均質燃
焼が行われる。
【0048】暖機完了していない場合(S248で「N
O」)は、運転領域に関わらず上述した運転領域R3と
同じく、理論空燃比基本燃料噴射量QBSに基づいて各
種の補正を行った燃料量を吸気行程にて噴射する設定が
なされる(S260)。
【0049】また、暖機完了後であっても(S248で
「YES」)、FL=「OFF」であれば(S250で
「NO」)、運転領域に関わらず上述した運転領域R3
と同様に、理論空燃比基本燃料噴射量QBSに基づいて
各種の補正を行った燃料量を吸気行程にて噴射する設定
がなされる(S260)。
【0050】そして、上述したごとく燃料噴射形態の設
定(S254,S258,S260)が終了すると一旦
燃料噴射時期制御処理を終了する。次に、運転領域設定
処理により設定された運転領域に基づいて実行される燃
料噴射量制御処理のフローチャートを図10に示す。本
処理は予め設定されているクランク角毎に周期的に実行
される処理である。
【0051】燃料噴射量制御処理が開始されると、ま
ず、アクセル開度センサ76の信号から得られているア
クセル開度ACCP、クランク角センサ82の信号から
得られているエンジン回転数NE、吸気圧センサ84の
信号から得られている吸気圧PM、空燃比センサ88の
信号から得られている出力電圧値Vox、水温センサ8
6の信号から得られている冷却水温度THW等をRAM
64の作業領域に読み込む(S120)。
【0052】次に、暖機完了か否かが判定される(S1
21)。冷却水温度THWが78℃を越えており暖機完
了であれば(S121で「YES」)、次に、前述した
運転領域設定処理にて(図6)、現在、運転領域R3が
設定されているか否かが判定される(S122)。運転
領域R3が設定されていると判定された場合には(S1
22で「YES」)、予めROM66に設定されている
図11のマップを用いて、吸気圧PMとエンジン回転数
NEとから、理論空燃比基本燃料噴射量QBSが算出さ
れる(S130)。
【0053】次に、高負荷増量OTP算出処理(S14
0)が行われる。この高負荷増量OTP算出処理につい
て図12のフローチャートに基づいて説明する。高負荷
増量OTP算出処理では、まず、アクセル開度ACCP
が高負荷増量判定値KOTPACを越えているか否かが
判定される(S141)。
【0054】ACCP≦KOTPACであれば(S14
1で「NO」)、高負荷増量OTPには値「0」が設定
される(S142)。すなわち燃料の増量補正は行われ
ない。こうして、高負荷増量OTP算出処理を一旦出
る。
【0055】また、ACCP>KOTPACであれば
(S141で「YES」)、高負荷増量OTPには値M
(例えば、1>M>0)が設定される(S144)。す
なわち燃料の増量補正の実行が設定される。この増量補
正は、高負荷時に触媒コンバータ49が過熱するのを防
止するためになされる。
【0056】図10に戻り、ステップS140にて高負
荷増量OTPが算出された後に、次に、空燃比フィード
バック制御処理(S150)が実行される。この空燃比
フィードバック制御処理の詳細を図13に示す。
【0057】本処理が開始されると、まず、空燃比フィ
ードバック制御を行う条件が成立しているか否かを判定
する(S152)。この条件とは次のごとくである。 (1)始動時でない。
【0058】(2)燃料カット中でない。 (3)空燃比センサ88は活性が完了している。 (4)その他の必要条件 以上の(1)〜(4)のすべての条件が満足されたとき
(S152で「YES」)に、以下に示すごとく実際に
空燃比フィードバック制御処理が実行される。いずれか
1つでも条件が満足されないとき(S152で「N
O」)は、空燃比フィードバック制御は実行されず、空
燃比フィードバック補正係数FAFに「1.0」が設定
されて(S153)、空燃比フィードバック制御処理を
出る。
【0059】全ての条件が成立している場合(S152
にて「YES」)ついて述べる。まず、空燃比センサ8
8の出力電圧値Voxが、基準電圧Vr(例えば0.4
5V)より小さいか否かを判定する(S154)。Vo
x<Vrであれば(S154にて「YES」)、空燃比
はリーンであるとして、空燃比フラグXOXをリセット
(XOX←0)する(S156)。
【0060】次に、空燃比フラグXOXと状態維持フラ
グXOXOとが一致しているか否かを判断する(S15
8)。XOX=XOXOであれば(S158で「YE
S」)、リーン状態が継続しているものとして、空燃比
フィードバック補正係数(空燃比フィードバック補正値
に相当する)FAFをリーン積分量a(a>0)増加す
る(S160)。そして空燃比フィードバック制御処理
を出る。
【0061】一方、XOX≠XOXOであれば(S15
8で「NO」)、リッチ状態からリーン状態に反転した
ものとして、空燃比フィードバック補正係数FAFをリ
ーンスキップ量A(A>0)増加する(S162)。な
おリーンスキップ量Aはリーン積分量aに比較して十分
に大きな値に設定されている。そして後述する空燃比フ
ィードバック補正係数学習処理(S200)が実行され
る。
【0062】ステップ154で、Vox≧Vrと判定さ
れた場合は(S154で「NO」)、空燃比はリッチで
あるとして、空燃比フラグXOXをセット(XOX←
1)する(S166)。次に空燃比フラグXOXと状態
維持フラグXOXOとが一致しているか否かを判断する
(S168)。
【0063】XOX=XOXOであれば(S168で
「YES」)、リッチ状態が継続しているものとして、
空燃比フィードバック補正係数FAFをリッチ積分量b
(b>0)減少する(S170)。そして空燃比フィー
ドバック制御処理を出る。
【0064】XOX≠XOXOであれば(S168で
「NO」)、リーン状態からリッチ状態に反転したもの
として空燃比フィードバック補正係数FAFをリッチス
キップ量B(B>0)減少する(S172)。なおリッ
チスキップ量Bはリッチ積分量bに比較して十分に大き
な値に設定されている。そして次に述べる空燃比フィー
ドバック補正係数学習処理(S200)が実行される。
【0065】空燃比フィードバック補正係数学習処理
(S200)の詳細を図14のフローチャートに示す。
空燃比フィードバック補正係数学習処理では、まず、水
温センサ86にて検出されるエンジン2の冷却水温TH
Wが78℃を越えているか否かにより、暖機が完了した
か否かが判定される(S202)。
【0066】THW≦78℃であって暖機完了していな
ければ(S202で「NO」)、空燃比フィードバック
補正係数学習は実行せずにこのまま空燃比フィードバッ
ク補正係数学習処理を出る。
【0067】THW>78℃であって暖機完了していれ
ば(S202で「YES」)、次に、次式1により、前
回記憶した空燃比フィードバック補正係数FAFBと今
回の空燃比フィードバック補正係数FAFとの平均値F
AFAVを算出する(S204)。
【0068】
【数1】 FAFAV ← (FAFAB + FAF)/2 … [式1] 次に、今回の空燃比フィードバック補正係数FAFの値
を、空燃比フィードバック補正係数FAFBとして記憶
する(S206)。
【0069】次に、空燃比フィードバック補正係数FA
Fの平均値FAFAVが「0.98」より小さいか否か
を判定する(S208)。FAFAV<0.98であれ
ば(S208で「YES」)、空燃比フィードバック補
正係数学習値KGを変動量γ(>0)だけ減少させ(S
210)、空燃比フィードバック補正係数学習処理を出
る。
【0070】FAFAV≧0.98であれば(S208
で「NO」)、平均値FAFAVが「1.02」より大
きいか否かを判定する(S212)。FAFAV>1.
02であれば(S212で「YES」)、空燃比フィー
ドバック補正係数学習値KGを変動量γだけ増加させ
(S214)、空燃比フィードバック補正係数学習処理
を出る。
【0071】0.98≦FAFAV≦1.02の場合
(S208で「NO」、S212で「NO」)は、空燃
比フィードバック補正係数学習値KGはその値を維持し
たまま、空燃比フィードバック補正係数学習処理を出
る。
【0072】なお、本実施の形態1においては、空燃比
フィードバック補正係数学習値KGは1つではなく、エ
ンジン2の運転状態に対して複数定められた領域毎に設
定され、かつ学習されているものであり、複数存在す
る。したがって、上述した空燃比フィードバック補正係
数学習値KGの算出や後述する空燃比フィードバック補
正係数学習値KGを用いた各種処理においては、運転状
態に応じて選択された空燃比フィードバック補正係数学
習値KGが対象となる。
【0073】空燃比フィードバック補正係数学習処理
(S200)の後には、図13に示したごとく、状態維
持フラグXOXOに空燃比フラグXOXの値を設定して
(S220)、空燃比フィードバック制御処理を出る。
【0074】そして、図10に示したごとく、空燃比フ
ィードバック制御処理(S150)を終了すると、次式
2に示すごとく、燃料噴射量Qが算出される(S23
0)。
【0075】
【数2】 Q ← QBS{ 1 + OTP + (FAF-1.0) + (KG-1.0)}α + β … [式2] ここで、α,βはエンジン2の種類や制御の内容に応じ
て適宜設定される係数である。
【0076】こうして一旦燃料噴射量制御処理を終了す
る。一方、ステップS122にて、運転領域R3以外の
領域、すなわちリーン燃焼にて運転される運転領域R
1,R2のいずれかの場合は(S122で「NO」)、
次にリーン燃焼移行可フラグFLが「ON」か否かが判
定される(S185)。ここで、リーン燃焼移行可フラ
グFLは後述する燃料系異常診断処理にて設定されるフ
ラグである。
【0077】FL=「ON」であれば(S185で「Y
ES」)、次に、燃料噴射量Qに、運転領域設定処理
(図6)のステップS110にて求められているリーン
燃料噴射量QLが設定される(S190)。こうして一
旦燃料噴射量制御処理を終了する。
【0078】FL=「OFF」であれば(S185で
「NO」)、運転領域R1,R2のいずれにあっても、
リーン燃焼が禁止されるので、処理はステップS130
以下のストイキ燃焼処理に切り替わる。
【0079】また、暖機完了していなければ(S121
で「NO」)、運転領域R3の場合と同様に、ステップ
S130以下のストイキ燃焼処理が行われる。上述した
ごとくの燃料系の制御がなされているエンジン2におい
て行われる燃料系異常診断処理のフローチャートを図1
5に示す。本処理は予め設定されている周期で繰り返し
実行される処理である。
【0080】まず、予備診断完了フラグFeが「ON」
か否かが判定される(S310)。ここで、予備診断完
了フラグFeはエンジン2の起動毎に「OFF」に初期
化されているフラグである。
【0081】予備診断完了フラグFeが「OFF」であ
る場合には(S310で「NO」)、次に予備診断の実
行条件が成立しているか否かが判定される(S32
0)。この実行条件は、図13のステップS152で述
べた空燃比フィードバック制御の実行条件の成立や、エ
ンジン2の運転状態が過渡時ではない等の条件が含まれ
るものである。ただし、「暖機完了後(本実施の形態で
は、冷却水温度THW≧78℃)」は条件に含まれてい
ない。
【0082】予備診断の実行条件が不成立ならば(S3
20で「NO」)、次に異常診断の実行条件が成立して
いるか否かが判定される(S330)。この実行条件
は、前述したステップS152で述べた空燃比フィード
バック制御の実行条件の成立や、エンジン2の運転状態
が過渡時ではない等の条件が含まれる条件である。ただ
し、予備診断の実行条件と異なり、「暖機完了後(本実
施の形態では、冷却水温度THW≧78℃)」は条件に
含まれる。すなわち、予備診断の方が、異常診断に比較
して実行条件が緩く設定されている。
【0083】異常診断の実行条件が不成立ならば(S3
30で「NO」)、このまま燃料系異常診断処理を一旦
終了する。したがって、予備診断完了フラグFe=「O
FF」の状態で、予備診断の実行条件も異常診断の実行
条件も不成立の場合は、本燃料系異常診断処理ではステ
ップS310,S320,S330の判定処理を繰り返
すのみである。
【0084】このような判定処理を繰り返している内
に、条件が緩い予備診断の実行条件が成立する(S32
0で「YES」)。例えば、始動が終了し、暖機中にス
トイキ燃焼における空燃比フィードバック制御が開始さ
れると、予備診断の実行条件が成立する。このことによ
り、予備診断用空燃比フィードバック補正係数FAF挙
動検出処理(S340)が実行される。この予備診断用
空燃比フィードバック補正係数FAF挙動検出処理を図
16のフローチャートに基づいて説明する。
【0085】予備診断用空燃比フィードバック補正係数
FAF挙動検出処理では、まず、空燃比フィードバック
補正係数FAFが次式3(FAFの正常範囲に相当す
る)を満足し、かつトータル挙動値FAFKGDが次式
4(FAFKGDの正常範囲に相当する)を満足してい
る状態の継続時間の測定が実行される(S342)。
【0086】
【数3】 −0.18 ≦ FAF−1.0 ≦ 0.15 … [式3] −0.30 < FAFKGD < 0.30 … [式4] ここで、トータル挙動値FAFKGDは、次式5に示す
ごとく算出される値であり、空燃比フィードバック補正
係数FAFと空燃比フィードバック補正係数学習値KG
とを総合した挙動を表す値である。
【0087】
【数4】 FAFKGD ← FAF + KG − 2.0 … [式5] このトータル挙動値FAFKGDは、実際には、更に、
ステップS342が継続的に繰り返し実行されている期
間に、重み付け平均処理がなされた値が用いられる。
【0088】また、空燃比フィードバック補正係数学習
値KGは空燃比フィードバック補正係数FAFと異な
り、暖機中では算出されていない。したがって暖機中で
はRAM64の一部を構成するバックアップRAMに記
憶されている前回行われた空燃比フィードバック補正係
数学習値KGを用いる。
【0089】次に、空燃比フィードバック補正係数FA
Fが次式6(FAFの異常範囲に相当する)を満足して
いる状態の積算時間が測定実行される(S344)。
【0090】
【数5】 FAF−1.0 > 0.15 … [式6] ここで積算時間とは、ステップS342が継続的に繰り
返し実行されている期間に、前記式6を満足している時
間を合計した時間を意味する。
【0091】予備診断用空燃比フィードバック補正係数
FAF挙動検出処理(S340)の次には予備診断が行
われる(S350)。予備診断では、次の(1)〜
(3)の判断がなされる。
【0092】(1).燃料系が正常である。 (2).燃料系が正常であることが明確ではない。 (3).データが不足で未だ(1)か(2)かは決定で
きない。
【0093】前記(1)の判断は、次の(a)または
(b)のいずれかの条件が成立した場合に行われる。 (a).ステップS342にて計測されている式3およ
び式4を満足している状態の継続時間が10秒(正常判
定時間に相当する)を経過した。
【0094】(b).始動時の水温THWが40℃(温
度判定値に相当する)を越えていた。 前記(2)の判断は、次の(c)または(d)のいずれ
かの条件が成立した場合に行われる。
【0095】(c).前記(a)および(b)のいずれ
も未成立で、かつステップS344にて計測されている
式6を満足している状態の積算時間が30秒(異常判定
時間に相当する)を経過した。
【0096】(d).後述する異常診断による異常であ
るとの診断履歴が存在する。この診断履歴は、例えば、
今回エンジン2が起動してから現在までの異常診断の履
歴、またはバックアップRAMに記憶されている前回エ
ンジン2が継続的に運転されていた期間における異常診
断の履歴のいずれかにおいて異常と診断されていた状態
である。
【0097】前記(3)の判断は、前記(1)および
(2)の判断がいずれもできていない場合に行われる。
上述した判断の内、予備診断(S350)にて前記
(3)の判断がなされている間は、予備診断(S35
0)から直ちにステップS330に移行する。
【0098】予備診断(S350)にて、前記(1)の
判断がなされた場合には、燃料系が正常であると診断さ
れるので、予備診断(S350)の次にリーン燃焼移行
可フラグFLに「ON」が設定される(S360)。こ
のことにより、以後エンジン2が継続して運転されてい
る限り、前述した燃料噴射時期制御処理(図9)のステ
ップS250にては「YES」と判定されるようにな
る。更に、燃料噴射量制御処理(図10)のステップS
185にても「YES」と判定されるようになる。この
ことにより、運転領域設定処理(図6)にて決定される
運転領域がR1,R2である場合には成層によるリーン
燃焼を実行することになる。
【0099】次に、予備診断完了フラグFeに「ON」
が設定されて(S370)、ステップS330に移行す
る。また、予備診断(S350)にて、前記(2)の判
断がなされた場合には、燃料系が正常であることが明確
でないと診断される。すなわち、燃料系が正常とは言え
ず、異常の可能性が生じているので、予備診断(S35
0)後に、リーン燃焼移行可フラグFLに「ON」は設
定されず、「OFF」のままとされる。このことによ
り、以後エンジン2が継続して運転されている限り、前
述した燃料噴射時期制御処理(図9)のステップS25
0にては「NO」と判定され続ける。更に、燃料噴射量
制御処理(図10)のステップS185にても「NO」
と判定され続ける。このことにより、運転領域設定処理
(図6)にて決定される運転領域がR1,R2であった
としても成層によるリーン燃焼は実行されず、均質によ
るストイキ燃焼が実行される。
【0100】次に、予備診断完了フラグFeに「ON」
が設定されて(S370)、ステップS330に移行す
る。このように予備診断(S350)にて、前記(1)
または(2)の判断がなされた場合には、予備診断完了
フラグFeに「ON」が設定される(S370)ので、
次の周期では、ステップS310にて「YES」と判定
されて、ステップS320〜S370の処理は実行され
なくなる。なお、予備診断完了フラグFe=「ON」が
維持されるのは、エンジン2の運転が継続している間で
あり、次のエンジン始動時には、予備診断完了フラグF
eは「OFF」に初期化される。
【0101】次に、異常診断の実行条件が成立した場合
(S330で「YES」)について説明する。ステップ
S330にて「YES」と判定されると、異常診断用空
燃比フィードバック補正係数FAF挙動検出処理(S3
80)が実行される。この異常診断用空燃比フィードバ
ック補正係数FAF挙動検出処理を図17のフローチャ
ートに基づいて説明する。
【0102】異常診断用空燃比フィードバック補正係数
FAF挙動検出処理では、トータル挙動値FAFKGD
が次式7または式8のいずれかを満足している状態の継
続時間の測定が実行される(S382)。
【0103】
【数6】 FAFKGD ≦ −0.35 … [式7] FAFKGD ≧ 0.35 … [式8] 異常診断用空燃比フィードバック補正係数FAF挙動検
出処理(S380)の次には異常診断が行われる(S3
90)。
【0104】異常診断では、次の(1),(2)の判断
がなされる。 (1).燃料系が異常である。 (2).データ不足も含めて、燃料系が異常とは診断で
きない。
【0105】前記(1)の判断は、次の(a)の条件が
成立した場合に行われる。 (a).ステップS382にて計測されている式7また
は式8のいずれかを満足している状態の継続時間が6秒
を経過した。
【0106】前記(2)の判断は、前記(1)の判断が
できない場合に行われる。異常診断(S390)にて、
前記(1)の判断がなされた場合には、燃料系が異常で
あることが判明するので、異常診断(S390)の次に
本トリップ異常フラグFfを「ON」に設定し(S40
0)、一旦処理を終了する。このように本トリップ異常
フラグFfが「ON」になることにより、図示していな
い処理により、例えば、RAM64内のバックアップR
AMに燃料系の異常を表すデータが記憶されたり、ある
いは運転席の警告ランプが点灯される。
【0107】また、異常診断(S390)にて、前記
(2)の判断がなされた場合には、このまま一旦処理を
終了する。上述したごとくの燃料系異常診断処理がエン
ジン2が運転されている限り繰り返されることにより、
燃料系の異常を診断することになる。
【0108】図18に、暖機中に予備診断(S350)
にて、燃料系が正常であると診断された例を示す。冷却
水温THWが40℃未満でのエンジン2の始動後に、ス
テップS342にて計測されている式3および式4を満
足している状態の継続時間が10秒を経過すると(時刻
t1)、予備診断(S350)では燃料系が正常である
と診断され、リーン燃焼移行可フラグFLを「ON」に
設定し(S360)、予備診断完了フラグFeに「O
N」を設定する(S370)。
【0109】このことにより、以後、エンジン2が運転
を継続している限りは、予備診断はなされず、暖機完了
(時刻t2)後、運転領域R1,R2のいずれかであれ
ば、燃料噴射時期制御処理(図9)ではステップS25
0では「YES」と判定され、燃料噴射量制御処理(図
10)ではステップS185で「YES」と判定され
る。したがって、リーン燃料噴射量QLに基づいて燃料
噴射量が設定され(S190)、成層によるリーン燃焼
(S254,S258)が行われる。また、運転領域R
3となれば、均質燃焼(S260)でかつストイキ燃焼
にて空燃比フィードバック制御あるいは必要に応じてリ
ッチ燃焼が行われる(S130〜S230)。
【0110】図19に、暖機中に予備診断にて、燃料系
の正常が明確でないと診断された例を示す。冷却水温T
HWが40℃未満でのエンジン2の始動後に、ステップ
S342にて計測されている式3および式4を満足して
いる状態の継続時間が10秒を経過しておらず、ステッ
プS344にて計測されている式6を満足している状態
の積算時間が30秒を経過すると(時刻t11)、予備
診断(S350)では燃料系の正常が明確でないと診断
され、リーン燃焼移行可フラグFLを「OFF」のまま
として、予備診断完了フラグFeに「ON」を設定する
(S370)。
【0111】このことにより、以後、エンジン2が運転
を継続している限りは、予備診断(S350)はなされ
ない。更に、暖機完了(時刻t12)後において、運転
領域R1,R2のいずれにおいても、燃料噴射時期制御
処理(図9)ではステップS250にて「NO」と判定
されるので吸気行程噴射(S260)となり、燃料噴射
量制御処理(図10)ではステップS185で「NO」
と判定される。このため、ストイキ燃焼にて空燃比フィ
ードバック制御あるいは必要に応じてリッチ燃焼が行わ
れ(S130〜S230)、リーン燃焼は実行されな
い。
【0112】上述した実施の形態1において、ステップ
S320,S340,S350が予備診断手段としての
処理に、ステップS185,S250がリーン燃焼禁止
手段としての処理に、ステップS330,S380,S
390が異常診断手段としての処理に相当する。
【0113】以上説明した本実施の形態1によれば、以
下の効果が得られる。 (イ).予備診断(S350)における燃料系が正常で
あるか否かの診断においては、エンジン2が暖機中であ
っても、空燃比フィードバック補正係数FAFの挙動が
正常と言える範囲に入っていれば直ちに燃料系が正常で
あると断定できる。
【0114】一方、異常診断(S390)においては、
燃料系が異常であるか否かを診断するため、暖機完了後
で十分にエンジン2の運転状態が安定している場合でな
いと診断は下せない。すなわち、燃料系が正常であって
もエンジン2が十分に安定していないと一時的に異常な
範囲に入ることがあるからである。しかし、エンジン2
の運転状態が十分に安定すると成層によるリーン燃焼が
ほぼ確実に実行されてしまう。このため、ストイキ燃焼
時の空燃比フィードバック制御にて算出される異常診断
用空燃比フィードバック補正係数FAFに基づく異常診
断が困難となる。
【0115】しかし、本実施の形態では、暖機中に予備
診断(S350)により燃料系が正常であることが明確
でないと診断された場合においてリーン燃焼を禁止して
いる(S250およびS185で「NO」)。このこと
により、ストイキ燃焼の空燃比フィードバック制御が、
エンジン2の運転状態が十分に安定した状態でも実現さ
れて、異常診断(S390)による正確な異常診断が容
易に実現できる。
【0116】しかも、予備診断(S350)にて燃料系
が正常であると診断された場合はリーン燃焼移行可フラ
グFLが「ON」とされる(S360)ので、リーン燃
焼は禁止されない(S250およびS185で「YE
S」)。このため、燃料系が正常であるにも関わらずリ
ーン燃焼が可能な運転状態において強制的にストイキ燃
焼を行わなくて済む。
【0117】このようにして燃料系の異常が容易に診断
できると共に、リーン燃焼の禁止を最小限に止めること
が可能となり、燃費を徒に悪化させることが無い。 (ロ).本実施の形態1のエンジン2では、予備診断
(S350)は暖機中も含めて空燃比フィードバック制
御で算出される空燃比フィードバック補正係数FAFに
基づき診断をしている。一方、異常診断(S390)
は、暖機完了後における空燃比フィードバック制御にて
算出される空燃比フィードバック補正係数FAFに基づ
き診断している。
【0118】したがって、予備診断(S350)は、異
常診断(S390)に先行して、燃料系が正常であるか
否かを診断できる。そして、この予備診断(S350)
が、燃料系が正常であることが明確でないとの診断をす
れば、リーン燃焼の禁止により(S250およびS18
5で「NO」)、暖機完了後においてもエンジン2の運
転状態が十分に安定した状態でストイキ燃焼の空燃比フ
ィードバック制御を十分な時間実現させることができ
る。このため、異常診断(S390)は、暖機完了後に
エンジン2の運転状態が十分に安定した状態で得られる
空燃比フィードバック補正係数FAFに基づき正確な異
常診断が容易に実現できる。
【0119】(ハ).予備診断(S350)において
は、エンジン2の始動時における冷却水温THW(内燃
機関の温度に相当する)が、暖機が完了する機関温度
(78℃)より低く設定された温度判定値(40℃)を
越えている場合には、燃料系が正常であると見なしてい
る。このようにエンジン2の始動時における冷却水温T
HWが温度判定値を越えていることにより、暖機が完了
するまでの時間が短い場合には、異常診断(S390)
手段に先行して、予備診断(S350)にて燃料系が正
常であるか否かを診断することが困難となる。このた
め、始動時における冷却水温THWが温度判定値を越え
ている場合には、燃料系が正常であると見なすことによ
り、リーン燃焼を禁止しないようにしている。このこと
により、リーン燃焼が可能な運転状態において強制的に
ストイキ燃焼が行われることが無くなり、燃費を徒に悪
化させることが無い。
【0120】(ニ).予備診断(S350)において
は、前記式3および前記式4を満足している状態の継続
時間が10秒を経過した場合に、燃料系が正常であると
診断している。このような正常診断は、診断するための
エンジン2の運転状態として暖機中のような不安定な運
転状態を選択しても、異常診断(S390)にて異常と
診断するのとは異なり容易である。すなわち、不安定な
運転条件だからこそ、前記式3および前記式4を満足し
ている状態の継続時間が10秒を経過すれば、正常であ
ることは間違いないからである。
【0121】このことにより上述した(イ)〜(ハ)
を、更に効果的なものとできる。 (ホ).予備診断(S350)においては、前記式3お
よび前記式4を満足している状態の継続時間が10秒を
経過した条件を満足していない場合において、ステップ
S344にて計測されている式6を満足している状態の
積算時間が30秒を経過したときには、燃料系が正常で
あることが明確でないと診断している。
【0122】このことにより、燃料系が正常であること
が明確でないとの診断により、燃料系が異常である可能
性がより高い状態を捉えることができる。したがって、
ステップS185,S250によるリーン燃焼の禁止
を、より的確に実行させることができるようになり、ス
トイキ燃焼の実行を効果的に抑制して、燃費の悪化を一
層効果的に防止できる。
【0123】(ヘ).予備診断(S350)において
は、今回あるいは前回のエンジン2の運転時に異常診断
(S390)にて異常と判定された履歴が存在している
ときには、燃料系が正常であることが明確でないと診断
している。
【0124】このことにより、燃料系が正常であること
が明確でないとの診断にて、燃料系が異常である可能性
がより高い状態を捉えることができる。したがって、ス
テップS185,S250によるリーン燃焼の禁止を、
より的確に実行させることができ、ストイキ燃焼の実行
を効果的に抑制して、燃費の悪化を一層効果的に防止で
きる。
【0125】[その他の実施の形態] ・前記実施の形態において、予備診断(S350)にて
「(2).燃料系が正常であることが明確ではない。」
と診断する条件(c)に、式6に対する論理和として次
式9を加えても良い。
【0126】
【数7】 FAF−1.0 < −0.18 … [式9] ・前記実施の形態において、ステップS204では空燃
比フィードバック補正係数FAFの平均値FAFAV
を、前回記憶した空燃比フィードバック補正係数FAF
Bと今回の空燃比フィードバック補正係数FAFとの平
均値として算出していた。これ以外に、前回の空燃比フ
ィードバック補正係数FAFの平均値FAFAVと今回
の空燃比フィードバック補正係数FAFとを用いて、前
回の平均値FAFAV側に重みを付けた重み付け平均値
としてFAFAVを算出しても良い。
【0127】・前記実施の形態において、成層によるリ
ーン燃焼を実行するエンジンの例を示したが、成層によ
らず均質によるリーン燃焼を実行するものであっても良
い。またリーン燃焼を行う場合に必要に応じて成層によ
るか均質によるかを選択して実行するものであっても良
い。
【0128】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明の実施の形態には、次のような形態を含む
ものであることを付記しておく。 (1).予備診断手段の実行条件は、異常診断手段に比
較して、内燃機関がより不安定な運転状態も含むことを
特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼制御装置。
【0129】このように異常診断手段よりも頻度高くな
される予備診断手段の診断結果によりリーン燃焼が禁止
されることにより、ストイキ燃焼の空燃比フィードバッ
ク制御が、内燃機関の運転状態が十分に安定した状態に
てもリーン燃焼にて邪魔されることなく実現される。し
たがって、異常診断手段による正確な異常診断が容易に
実現できる。
【0130】しかも、予備診断手段にて燃料系が正常で
あると診断された場合はリーン燃焼は禁止されない。こ
のため、燃料系が正常であるにも関わらずリーン燃焼が
可能な運転状態において強制的にストイキ燃焼を行わな
くて済む。
【0131】このようにして燃料系の異常が容易に診断
できると共に、リーン燃焼の禁止を最小限に止めること
が可能となり、燃費を徒に悪化させることが無い。 (2).予備診断手段は、一度診断を下すと内燃機関が
継続運転している間は、診断を実行しないことを特徴と
する請求項1〜6のいずれか記載の内燃機関の燃焼制御
装置。
【0132】このことにより、予備診断手段にて、燃料
系が正常であるとの診断、あるいは燃料系が正常である
ことが明確でないとの診断が終了した後は、内燃機関が
継続運転している間は、予備診断手段による一度の診断
結果に基づいて、異常診断手段による異常か否かの診断
のみがなされる。このようにして、内燃機関の運転初期
のみに予備診断手段を機能させて、以後は本来の異常診
断を実行させることとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1としての筒内噴射式内燃機関お
よびその燃焼制御装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】 実施の形態1におけるシリンダヘッドの平面
断面図。
【図3】 実施の形態1のピストンにおける頂面部分の
平面図。
【図4】 図2におけるX−X断面図。
【図5】 図2におけるY−Y断面図。
【図6】 実施の形態1における運転領域設定処理のフ
ローチャート。
【図7】 実施の形態1においてリーン燃料噴射量QL
を算出するためのマップの構成説明図。
【図8】 実施の形態1において運転領域を決定するた
めのマップの構成説明図。
【図9】 実施の形態1における燃料噴射時期制御処理
のフローチャート。
【図10】 実施の形態1における燃料噴射量制御処理
のフローチャート。
【図11】 実施の形態1において理論空燃比基本燃料
噴射量QBSを算出するためのマップの構成説明図。
【図12】 実施の形態1における高負荷増量算出処理
のフローチャート。
【図13】 実施の形態1における空燃比フィードバッ
ク制御処理のフローチャート。
【図14】 実施の形態1における空燃比フィードバッ
ク補正係数学習処理のフローチャート。
【図15】 実施の形態1における燃料系異常診断処理
のフローチャート。
【図16】 実施の形態1における予備診断用空燃比フ
ィードバック補正係数挙動検出処理のフローチャート。
【図17】 実施の形態1における異常診断用空燃比フ
ィードバック補正係数挙動検出処理のフローチャート。
【図18】 実施の形態1における制御の一例を示すタ
イミングチャート。
【図19】 実施の形態1における制御の一例を示すタ
イミングチャート。
【符号の説明】 2…エンジン、2a…シリンダ、4…シリンダブロッ
ク、6…ピストン、8…シリンダヘッド、10…燃焼
室、12a…第1吸気弁、12b…第2吸気弁、14a
…第1吸気ポート、14b…第2吸気ポート、16…排
気弁、18…排気ポート、20…点火プラグ、22…燃
料噴射弁、24…凹部、26…周壁面、30…吸気マニ
ホールド、30a…第1吸気通路、30b…第2吸気通
路、32…サージタンク、34…気流制御弁、36…
シャフト、37…負圧式アクチュエータ、40…吸気ダ
クト、42…エアクリーナ、44…モータ、46…スロ
ットル弁、46a…スロットル開度センサ、48…排気
マニホルド、49…触媒コンバータ、60…電子制御ユ
ニット(ECU)、62… 双方向性バス、64…RA
M、66…ROM、68…CPU、70…入力ポート、
72…出力ポート、73…AD変換器、74…アクセル
ペダル、76…アクセル開度センサ、78…AD変換
器、80…上死点センサ、82…クランク角センサ、8
4…吸気圧センサ、85…AD変換器、86…水温セン
サ、87…AD変換器、88…空燃比センサ、89…A
D変換器、92,94,96,98…駆動回路、102
…イグナイタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G301 HA01 HA04 HA16 JA02 JB09 KA00 KA01 KA05 KA08 KA09 LA03 LB04 LC03 MA01 MA11 NA01 NA04 NA06 NA08 NB11 NB14 NC02 NC06 ND02 ND21 NE00 NE13 NE14 NE15 NE23 PA07Z PA11Z PD02A PD02Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 理論空燃比よりも燃料濃度の稀薄な混合
    気を燃焼室内で燃焼させるリーン燃焼と理論空燃比の混
    合気を燃焼室内で燃焼させるストイキ燃焼とを含む燃焼
    形態の内から内燃機関の運転状態に応じて適切な燃焼形
    態を選択して燃焼制御すると共に、ストイキ燃焼時には
    排気成分の検出値に基づいて混合気の空燃比をフィード
    バック制御する内燃機関の燃焼制御装置であって、 内燃機関の運転状態に応じて実行されるストイキ燃焼時
    の空燃比フィードバック制御にて算出される空燃比フィ
    ードバック補正値に基づき、燃料系が正常であるか否か
    を診断する予備診断手段と、 予備診断手段にて燃料系が正常であることが明確でない
    と診断された場合にリーン燃焼を禁止するリーン燃焼禁
    止手段と、 ストイキ燃焼時の空燃比フィードバック制御にて算出さ
    れる空燃比フィードバック補正値に基づき、燃料系の異
    常を診断する異常診断手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の燃焼制御装置。
  2. 【請求項2】 予備診断手段は、少なくとも内燃機関の
    暖機中におけるストイキ燃焼時の空燃比フィードバック
    制御にて算出される空燃比フィードバック補正値に基づ
    き、燃料系が正常であるか否かを診断するとともに、 異常診断手段は、内燃機関の暖機完了後におけるストイ
    キ燃焼時の空燃比フィードバック制御にて算出される空
    燃比フィードバック補正値に基づき、燃料系の異常を診
    断することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼
    制御装置。
  3. 【請求項3】 予備診断手段は、内燃機関の始動時にお
    ける内燃機関の温度が、内燃機関の暖機が完了する機関
    温度より低く設定された温度判定値を越えている場合に
    は、燃料系が正常であると見なすことを特徴とする請求
    項2記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  4. 【請求項4】 予備診断手段は、空燃比フィードバック
    補正値が正常範囲に含まれかつ空燃比フィードバック補
    正値と空燃比フィードバック補正値の学習値との和が正
    常範囲に含まれた状態が、正常判定時間の間、継続した
    場合に、燃料系が正常であると診断することを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか記載の内燃機関の燃焼制御装
    置。
  5. 【請求項5】 予備診断手段は、空燃比フィードバック
    補正値が正常範囲に含まれかつ空燃比フィードバック補
    正値と空燃比フィードバック補正値の学習値との和が正
    常範囲に含まれた状態が正常判定時間の間継続した条件
    を満足していない場合において、空燃比フィードバック
    補正値が異常範囲に含まれた状態が、異常判定時間の
    間、継続したときには、燃料系が正常であることが明確
    でないと診断することを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか記載の内燃機関の燃焼制御装置。
  6. 【請求項6】 予備診断手段は、今回あるいは前回の内
    燃機関運転時に異常診断手段にて異常と判定された履歴
    が存在しているときには、燃料系が正常であることが明
    確でないと診断することを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれか記載の内燃機関の燃焼制御装置。
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