JP6658251B2 - 内燃機関装置 - Google Patents

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本発明は、内燃機関装置に関し、詳しくは、筒内噴射弁とポート噴射弁とを有する内燃機関を備える内燃機関装置に関する。
従来、この種の内燃機関装置としては、筒内噴射弁(直噴インジェクタ)とポート噴射弁(吸気通路インジェクタ)とを有する内燃機関を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。筒内噴射弁は、燃焼室内に直接燃料を噴射している。ポート噴射弁は、吸気ポート内に燃料を噴射している。この装置では、通常はポート噴射弁のみによる燃料噴射を伴って内燃機関を運転するアイドル運転領域において、筒内噴射弁からの燃料噴射を伴って内燃機関を運転するための空燃比学習の実行条件が成立したときには、筒内噴射弁からの燃料噴射を伴って内燃機関を運転すると共に、筒内噴射弁からの燃料噴射を伴って内燃機関を運転する際の空燃比学習を実行している。
特開2011−99401号公報
筒内噴射弁とポート噴射弁とを有する内燃機関を備える内燃機関装置では、エネルギ効率や出力の観点から、ポート噴射弁からの燃料噴射より筒内噴射弁からの燃料噴射を伴って内燃機関を運転する頻度が高くなる場合がある。この場合、ポート噴射弁のみからの燃料噴射を伴って内燃機関を運転する機会が少ないから、ポート噴射弁のみからの燃料噴射を伴って内燃機関を運転するための空燃比学習を実行可能な機会が少ない。上述の内燃機関装置では、ポート噴射弁のみによる燃料噴射を伴って内燃機関を運転する運転領域において、筒内噴射弁からの燃料噴射を伴って内燃機関を運転するから、ポート噴射弁のみによる燃料噴射を伴って内燃機関を運転する機会が更に少なくなり、ポート噴射弁のみからの燃料噴射を伴って内燃機関を運転するための空燃比学習を実行する機会が更に少なくなってしまう。また、燃料を噴射する噴射弁が切り替わると、空燃比が乱れて、エミッションが悪化する場合もある。
本発明の内燃機関装置は、ポート噴射弁からの燃料噴射を伴って内燃機関を運転するための空燃比学習を実行する機会の減少を抑制すると共に、エミッションの悪化を抑制することを主目的とする。
本発明の内燃機関装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の内燃機関装置は、
筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁と吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁とを有する内燃機関と、
前記内燃機関の目標運転領域に基づいて、前記ポート噴射弁のみからの燃料噴射を伴って前記内燃機関を運転するポート噴射モード、または、少なくとも前記筒内噴射弁からの燃料噴射を伴って前記内燃機関を運転する筒内噴射モード、により運転されるように前記内燃機関を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記筒内噴射モードで空燃比を理論空燃比に近づけるための燃料噴射量の学習である所定空燃比学習を実行するための所定実行条件が成立しているときには、前記目標運転領域が前記ポート噴射モードにより前記内燃機関を運転する領域であっても、前記筒内噴射モードにより運転されるように前記内燃機関を制御するアクティブ制御を実行すると共に、前記所定空燃比学習を実行する、
内燃機関装置であって、
前記制御手段は、エミッションを低減させるためのエミッション低減制御を実行しているときには、前記アクティブ制御を禁止して、前記ポート噴射モードにより前記内燃機関が運転されるよう前記内燃機関を制御する、
ことを要旨とする。
この本発明の内燃機関装置では、内燃機関の目標運転領域に基づいて、ポート噴射弁のみからの燃料噴射を伴って内燃機関を運転するポート噴射モード、または、少なくとも筒内噴射弁からの燃料噴射を伴って内燃機関を運転する筒内噴射モード、により運転されるように内燃機関を制御する。また、筒内噴射モードで空燃比を理論空燃比に近づけるための燃料噴射量の学習である所定空燃比学習を実行するための所定実行条件が成立しているときには、目標運転領域がポート噴射モードにより内燃機関を運転する領域であっても、筒内噴射モードにより運転されるように内燃機関を制御するアクティブ制御を実行すると共に、所定空燃比学習を実行する。そして、エミッションを低減させるためのエミッション低減制御を実行しているときには、アクティブ制御を禁止して、ポート噴射モードにより内燃機関が運転されるよう内燃機関を制御する。ここで「エミッション低減制御」としては、浄化触媒の未活性時や冷間時に点火タイミングを基準のタイミングより遅くすることなくエンジン22の出力を一定あるいはエンジン22の出力の過渡変化を小さくすることで空燃比の乱れによるエミッションの悪化を抑制したり、エンジン22の出力を抑制することでエミッションの排出量を小さくするPE抑制制御や、点火タイミングを基準のタイミングより遅くして内燃機関の排ガスを浄化する浄化装置の浄化触媒を暖機する触媒暖機制御などを挙げることができる。エミッション低減制御の実行中は、空燃比が比較的安定しており、制御の実行頻度も確保出来ていると考えられる。したがって、こうしたエミッション制御中に、アクティブ制御を禁止して、ポート噴射モードにより内燃機関が運転されるよう内燃機関を制御することにより、ポート噴射モードにより内燃機関を運転する機会が減少することを抑制することができる。よって、 ポート噴射弁からの燃料噴射を伴って内燃機関を運転するための空燃比学習を実行する機会の減少を抑制することができる。また、エミッション低減制御を実行中のアクティブ制御を禁止するから、エミッション低減制御の実行中に内燃機関の運転がポート噴射モードから筒内噴射モードに変更されなくなる。これにより、エミッションの悪化を抑制することができる。この結果、ポート噴射弁からの燃料噴射を伴って内燃機関を運転するための空燃比学習を実行する機会の減少を抑制すると共に、エミッションの悪化を抑制することができる。ここで、「筒内噴射モード」は、筒内噴射弁のみから燃料噴射を伴って内燃機関を運転するモードでもよいし、ポート噴射弁と筒内噴射弁との両方から燃料噴射を伴って内燃機関を運転するモードでもよいし、これらの2つのモードを含んでいるものでもよい。
本発明の一実施例としての内燃機関装置10の構成の概略を示す構成図である。 ECU70により実行されるアクティブ制御許可禁止処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のアクティブ制御許可禁止処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のアクティブ制御許可禁止処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のアクティブ制御許可禁止処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての内燃機関装置10の構成の概略を示す構成図である。実施例の内燃機関装置10は、図示するように、エンジン12と、ECU70と、を備える。なお、内燃機関装置10は、エンジン12からの動力だけを用いて走行する自動車や、エンジン12および図示しないモータからの動力を用いて走行するハイブリッド自動車などに搭載される。
エンジン12は、ガソリンや軽油などの燃料を用いて動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン12は、筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁25と、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁26とを有し、筒内噴射モードとポート噴射モードと共用噴射モードとのいずれかでの運転が可能となっている。筒内噴射モードは、筒内噴射弁25およびポート噴射弁26からの総燃料噴射量に対する筒内噴射弁25からの燃料噴射量の割合である筒内噴射割合を第1所定割合以上とするモードであり、ポート噴射モードは、筒内噴射割合を第1所定割合よりも小さい第2所定割合以下とするモードであり、共用噴射モードは、筒内噴射割合を第1所定割合よりも小さく且つ第2所定割合よりも大きくするモードである。実施例では、筒内噴射モードでは、筒内噴射割合を100%とし、ポート噴射モードでは、筒内噴射割合を0%としている。
筒内噴射モードでは、エアクリーナ22によって清浄された空気をスロットルバルブ24および吸気バルブ28を介して燃焼室29に吸入し、吸気行程の途中あるいは圧縮行程で筒内噴射弁25から燃料を噴射し、点火プラグ30による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギによって押し下げられるピストン32の往復運動をクランクシャフト16の回転運動に変換する。
ポート噴射モードおよび共用噴射モードでは、エアクリーナ22によって清浄された空気をスロットルバルブ24を介して吸入すると共にポート噴射弁26から燃料を噴射して空気と燃料とを混合し、この混合気を吸気バルブ28を介して燃焼室29に吸入し、吸気行程の途中あるいは圧縮行程で筒内噴射弁25から燃料を噴射し、点火プラグ30による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギによって押し下げられるピストン32の往復運動をクランクシャフト16の回転運動に変換する。
燃焼室29から排気バルブ31を介して排出される排気は、一酸化炭素(CO),炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)34aを有する浄化装置34を介して外気に排出される。
ECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM,データを一時的に記憶するRAM,入出力ポートを備える。
ECU70には、エンジン12を運転制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。ECU70に入力される信号としては、クランクシャフト16の回転位置を検出するクランクポジションセンサ40からのクランク角θcrやエンジン12の冷却水の温度を検出する水温センサ42からの冷却水温Tw、吸気バルブ28を開閉するインテークカムシャフトの回転位置および排気バルブ31を開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ44からのカム角θci,θco、吸気管に設けられたスロットルバルブ24のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ46からのスロットル開度TH、吸気管に取り付けられたエアフローメータ48からの吸入空気量Qa、吸気管に取り付けられた温度センサ49からの吸気温Ta、排気管に取り付けられた空燃比センサ35aからの空燃比AF、排気管に取り付けられた酸素センサ35bからの酸素信号O2を挙げることができる。
ECU70からは、エンジン12を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。ECU70から出力される信号としては、スロットルバルブ24のポジションを調節するスロットルモータ36への駆動制御信号や筒内噴射弁25への駆動制御信号、ポート噴射弁26への駆動制御信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル38への駆動制御信号を挙げることができる。
ECU70は、クランクポジションセンサ40からのクランク角θcrに基づいて、クランクシャフト16の回転数、即ち、エンジン12の回転数Neを演算している。また、ECU70は、エアフローメータ48からの吸入空気量Qaとエンジン12の回転数Neとに基づいて、体積効率(エンジン12の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KLを演算している。
こうして構成された実施例の内燃機関装置10では、ECU70は、エンジン12が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって運転されるように、エンジン12の吸入空気量制御,燃料噴射制御,点火制御を行なう。
吸入空気量制御については、目標トルクTe*と、エンジン12の吸入空気量とエンジン12から出力されるトルクとの関係を示すマップである吸入空気量マップと、を用いて、目標吸入空気量Qa*を設定し、目標吸入空気量Qa*とエア逆モデルとを用いて制御用スロットル開度Th*を設定する。エア逆モデルは、スロットルバルブ24の動作に対する燃焼室(筒内)の吸入空気量の応答をモデル化し、それを数式で表したエアモデルを逆に解いたものである。エア逆モデルでは、通常は、目標吸入空気量Qa*に対して、スロットルバルブ24の開度を一旦目標吸入空気量Qa*に対応する目標スロットル開度Thtagより大きい所定開度Thmとした後(オーバーシュートさせた後)に目標スロットル開度Thtagとする。制御用スロットル開度Th*を設定すると、スロットルバルブ24の開度が制御用スロットル開度Th*となるようにスロットルモータ36を制御する。
燃料噴射制御については、まず、エンジン12の回転数Neおよび体積効率KLに基づいて、筒内噴射モード,ポート噴射モード,共用噴射モードから実行用噴射モードを設定する。実行用噴射モードは、エンジン12の回転数Neが低く、体積効率KLが低いほうから、ポート噴射モード、共用噴射モード、筒内噴射モードの順に設定される。実行用噴射モードを設定したら、吸入空気量Qaと実行用噴射モードとに基づいて、空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)となるように基本噴射量Qfbを設定し、基本噴射量Qfbと実行用噴射モードに基づく筒内噴射割合とを用いて、筒内噴射弁25およびポート噴射弁26の目標燃料噴射量Qfd*,Qfi*を設定する。そして、目標燃料噴射量Qfd*,Qfi*を用いて筒内噴射弁25およびポート噴射弁26を制御する。
点火制御としては、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づく目標点火時期IT*で点火が行なわれるようにイグニッションコイル38を駆動制御する。
実施例の内燃機関装置10では、内燃機関装置10を構成する部品の経時的変化により理論空燃比が実現されない場合に対処するため、空燃比に関する学習(以下、空燃比学習という)を行なっている。空燃比学習は、エンジン12が予め定められた複数の運転領域で運転されるよう吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行なって、各学習領域で空燃比フィードバック補正が行なわれているときの空燃比センサ35aからの空燃比AFと理論空燃比との差分の平均値を学習値として計算し、計算した学習値で基本噴射量Qfbを補正する。燃料噴射制御では、こうして空燃比学習が完了するまでは学習値を反映しない基本噴射量を空燃比センサ35aからの空燃比AFによりフィードバック補正しながら筒内噴射弁25やポート噴射弁26が制御され、空燃比学習が完了した以降は記憶した学習値に基づく基本噴射量を空燃比Vafによりフィードバック補正しながら筒内噴射弁25やポート噴射弁26が制御される。空燃比学習は、ポート噴射モード、共用噴射モード、筒内噴射モードの各モード毎に実行される。また、ECU70は、図示しないイグニッションスイッチがオンとされてから各噴射モードの空燃比学習が完了しているか否かを示す学習履歴を記憶している。
実施例の内燃機関装置10では、エンジン12の回転数Neおよび体積効率KLに基づいて実行用噴射モードがポート噴射モードに設定されているときでも、共用噴射モードや筒内噴射モードの空燃比学習が完了していないときには、実行用噴射モードを共用噴射モードや筒内噴射モードに変更する。そして、変更後の実行用噴射モードと吸入空気量Qaとに基づいて、空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)となるように基本噴射量Qfbを設定し、基本噴射量Qfbと実行用噴射モードに基づく筒内噴射割合とを用いて、筒内噴射弁25およびポート噴射弁26の目標燃料噴射量Qfd*,Qfi*を設定し、目標燃料噴射量Qfd*,Qfi*を用いて筒内噴射弁25およびポート噴射弁26を制御するアクティブ制御を実行すると共に、共用噴射モードや筒内噴射モードの空燃比学習を実行する。これにより、共用噴射モードや筒内噴射モードの空燃比学習を早期に完了させて、空燃比学習が完了していない状態で共用噴射モードや筒内噴射モードによる燃料噴射が実行されてエミッションが悪化することを抑制している。
実施例の内燃機関装置10では、エンジン12の冷却水温Twが所定温度(例えば、60℃、65℃、70℃など)以下の冷間時には、エミッションの悪化を抑制するために、吸入空気量制御において、スロットルバルブ24の開度が一旦大きくなることなく目標スロットル開度Thtagとなるように制御用スロットル開度Th*を設定して、スロットルバルブ24の開度が制御用スロットル開度Th*となるようにスロットルモータ36を制御する。こうした制御により、急激にエンジン12の出力が増加することを抑制し、吸気ポートに付着した燃料が固まりの状態で筒内へ入ることを抑制して、エミッションの悪化を抑制している。こうしたスロットルバルブ24の開度を小さくして急減なエンジン12の出力の増加を抑制してエミッションの悪化を抑制する制御を「PE抑制制御」という。
実施例の内燃機関装置10では、浄化装置34の浄化触媒34aの温度が低温であるときには、エミッションの悪化を抑制するために、点火制御において、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づく目標点火時期IT*より遅いタイミングで点火が行なわれるようにイグニッションコイル38を駆動制御する。これにより、エンジン12の出力を抑制しつつ排ガスの温度を上昇させて、浄化触媒34aの暖機を促進して、エミッションの悪化を抑制している。こうした目標点火時期IT*より遅いタイミングで点火を行なって浄化触媒34aを暖機する制御を「触媒暖機制御」という。
次に、こうして構成された実施例の内燃機関装置10の動作、特に、エミッション低減制御を実行している際の処理について説明する。図2は、ECU70により実行されるアクティブ制御許可禁止処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に実行される。
本ルーチンが実行されると、ECU70は、エミッションを低減するためのエミッション低減制御を実行中か否かを判定する(ステップS100)。この処理では、上述したPE抑制制御または触媒暖機制御を実行しているときに、エミッション低減制御が実行中であると判定する。
エミッション低減制御が実行中でないときには、上述したアクティブ制御を許可して(ステップS110)、本ルーチンを終了する。こうしてアクティブ制御が許可されると、実行用噴射モードがポート噴射モードに設定されているときでも、共用噴射モードや筒内噴射モードの空燃比学習が完了していないときには、実行用噴射モードを共用噴射モードや筒内噴射モードに変更し、変更後の実行用噴射モードと吸入空気量Qaとに基づく目標燃料噴射量Qfd*,Qfi*を設定し、目標燃料噴射量Qfd*,Qfi*を用いて筒内噴射弁25およびポート噴射弁26を制御するアクティブ制御を実行する。これにより、共用噴射モードや筒内噴射モードの空燃比学習を早期に完了させて、空燃比学習が完了していない状態で共用噴射モードや筒内噴射モードによる燃料噴射が実行されてエミッションが悪化することを抑制する。
エミッション低減制御が実行中であるときには、上述したアクティブ制御の実行を禁止すると共に実行用噴射モードをポート噴射モードに設定して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。アクティブ制御の実行が禁止され、実行用噴射モードにポート噴射モードが設定されると、ポート噴射モードでエンジン12が運転されることになる。エミッション低減制御の実行中は、空燃比が比較的安定していると考えられる。また、PE抑制制御は、冷間時に実行され、触媒暖機制御は、浄化装置34の浄化触媒34aの温度が低温であるときに実行されることから、エミッション低減制御(PE抑制制御または触媒暖機制御)は、高水温時や触媒が活性化しているときを除いて、毎トリップ実行されると考えられる。ここで、「トリップ」は、内燃機関装置10を搭載した自動車がイグニッションオンとされてからイグニッションオフされるまでの期間であり、内燃機関装置10においてはシステム起動してからシステム停止するまでの期間をいう。したがって、エミッション低減制御は、1トリップ中に少なくとも1回の頻度で実行されると考えられることから、1トリップ中に少なくとも1回はポート噴射モードでエンジン12を運転して、ポート噴射モードでの空燃比学習を実行することができる。これにより、ポート噴射モードでの空燃比学習の機会の減少を抑制することができる。また、エミッション低減制御の実行中に、アクティブ制御を禁止して、ポート噴射モードでエンジン12を運転するから、エミッション低減制御の実行中に実行用噴射モードがポート噴射モードから共用噴射モードや筒内噴射モードに変更されることがないから、実行用噴射モードの変更によるエミッションの悪化を回避することができる。これにより、ポート噴射モードでの空燃比学習を実行する機会の減少を抑制することができると共に、エミッションの悪化を抑制することができる。
以上説明した実施例の内燃機関装置10によれば、エミッション低減制御が実行中であるときには、アクティブ制御を禁止すると共に実行用噴射モードをポート噴射モードに設定して、ポート噴射モードで内燃機関を運転することにより、ポート噴射モードでの空燃比学習を実行する機会の減少を抑制することができると共に、エミッションの悪化を抑制することができる。
実施例の内燃機関装置10では、ステップS100の処理でエミッション低減制御中であるか否かを判定しているが、図3に例示する変形例のアクティブ制御許可禁止処理ルーチンのステップS200の処理に例示するように、ステップS100の処理に代えて、エミッション低減制御が実行中であり且つポート噴射モードでの空燃比学習の履歴が無い、か否かを判定してもよい。この場合、エミッション低減制御が実行中でなかったり、ポート噴射モードでの空燃比学習の履歴があるときには、アクティブ制御の実行を許可し(ステップS110)、エミッション低減制御が実行中であり且つポート噴射モードでの空燃比学習の履歴が無いときに、アクティブ制御の実行を禁止すると共に実行用噴射モードをポート噴射モードに設定すればよい(ステップS120)。ポート噴射モードでの空燃比学習の履歴があるときには、アクティブ制御の実行を許可するから、共用噴射モードや筒内噴射モードでの空燃比学習を早期に完了させることができる。
実施例の内燃機関装置10では、ステップS100の処理でエミッション低減制御中であるか否かを判定しているが、ポート噴射モード、共用噴射モード、筒内噴射モードの各モード毎に空燃比学習をする際にエンジン12を運転する領域(学習領域)が複数ある場合には、図4に例示する変形例のアクティブ制御許可禁止処理ルーチンのステップS300の処理に例示するように、ステップS100の処理に代えて、エミッション低減制御が実行中であり且つポート噴射モードでの複数の学習領域のうちのいずれかの領域で学習を完了している、か否かを判定してもよい。この場合、エミッション低減制御が実行中でなかったり、いずれかの学習領域で学習を完了しているときには、アクティブ制御の実行を許可し(ステップS110)、エミッション低減制御が実行中であり且ついずれかの学習領域で学習を完了していないときには、アクティブ制御の実行を禁止すると共に実行用噴射モードをポート噴射モードに設定すればよい(ステップS120)。ポート噴射モードでの学習領域のうちのいずれかの領域で学習を完了しているときには、アクティブ制御の実行を許可するから、ポート噴射モードでの空燃比学習に優先して、共用噴射モードや筒内噴射モードでの空燃比学習を早期に完了させることができる。
実施例の内燃機関装置10では、ステップS100の処理でエミッション低減制御中であるか否かを判定しているが、図5に例示する変形例のアクティブ制御許可禁止処理ルーチンのステップS400の処理に例示するように、ステップS100の処理に代えて、エミッション低減制御が実行中であり且つポート噴射モードでの空燃比学習における学習値と前回値の差分が所定値より大きい、か否かを判定してもよい。ここで、所定値は、ポート噴射モードでの空燃比学習の学習値が信頼できる値か否かを判定するための閾値である。この場合、エミッション低減制御が実行中でなかったり、ポート噴射モードでの空燃比学習における学習値と前回値の差分が所定値以下であるときには、アクティブ制御の実行を許可し(ステップS110)、エミッション低減制御が実行中であり且つポート噴射モードでの空燃比学習における学習値と前回値の差分が所定値より大きいときには、アクティブ制御の実行を禁止すると共に実行用噴射モードをポート噴射モードに設定すればよい(ステップS120)。これにより、ポート噴射モードでの空燃比学習の学習値が信頼できる値であるときには、アクティブ制御の実行を許可して、共用噴射モードや筒内噴射モードでの空燃比学習を早期に完了させることができる。また、ポート噴射モードでの空燃比学習の学習値が信頼できない値であるときには、アクティブ制御の実行を禁止して、ポート噴射モードでの空燃比学習の機会を確保することができる。
実施例の内燃機関装置10では、燃料噴射制御では、筒内噴射モード,ポート噴射モード,共用噴射モードの3つのモードから実行用噴射モードを設定しているが、少なくとも筒内噴射モードまたは共用噴射モードの一方とポート噴射モードとを含むモードから実行用噴射モードを設定すればよく、筒内噴射モードとポート噴射モードとの2つのモードから実行用噴射モードを設定してもよいし、共用噴射モードとポート噴射モードとの2つのモードから実行用噴射モードを設定してもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン12が「内燃機関」に相当し、ECU70が「制御手段」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、内燃機関装置の製造産業などに利用可能である。
10 内燃機関装置、12 エンジン、16 クランクシャフト、22 エアクリーナ、24 スロットルバルブ、25 筒内噴射弁、26 ポート噴射弁、28 吸気バルブ、29 燃焼室、30 点火プラグ、31 排気バルブ、32 ピストン、34 浄化装置、34a 浄化触媒、35a 空燃比センサ、35b 酸素センサ、36 スロットルモータ、38 イグニッションコイル、40 クランクポジションセンサ、42 水温センサ、44 カムポジションセンサ、46 スロットルバルブポジションセンサ、48 エアフローメータ、49 温度センサ、70 電子制御ユニット(ECU)。

Claims (1)

  1. 筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁と吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁とを有する内燃機関と、
    前記内燃機関の回転数と体積効率とに基づいて、前記ポート噴射弁のみからの燃料噴射を伴って前記内燃機関を運転するポート噴射モード、または、少なくとも前記筒内噴射弁からの燃料噴射を伴って前記内燃機関を運転する筒内噴射モード、を実行用噴射モードに設定し、設定した前記実行用噴射モードにより運転されるように前記内燃機関を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記実行用噴射モードが前記ポート噴射モードに設定されているときでも、前記筒内噴射モードにおいて空燃比を理論空燃比に近づけるための燃料噴射量の学習である第1空燃比学習が完了していないときには、アクティブ制御を実行すると共に、前記第1空燃比学習を実行し、
    前記アクティブ制御は、前記実行用噴射モードを前記ポート噴射モードから前記筒内噴射モードに変更して、変更後の前記実行用噴射モードにより運転されるように前記内燃機関を制御する制御である、
    内燃機関装置であって、
    前記制御手段は、エミッションを低減させるためのエミッション低減制御を実行しているときには、前記アクティブ制御を禁止して、前記実行用噴射モードを前記ポート噴射モードに設定し、前記実行用噴射モードにより運転されるよう前記内燃機関を制御すると共に、前記ポート噴射モードにおいて前記空燃比を前記理論空燃比に近づけるための燃料噴射量の学習である第2空燃比学習を実行する、
    内燃機関装置。
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