JP2016147562A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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【課題】エンジンの燃料噴射を停止する燃料カットを終了して燃料噴射を再開する噴射再開時のPM排出量を効果的に低減できるようにする。【解決手段】噴射再開時に、エンジン温度が所定値よりも低いと判定された場合に、車速の変化量が所定値よりも大きいか否かを判定する。車速の変化量が所定値よりも大きいと判定された時点t3 で、エンジン負荷の変化量(増加量)が許容上限値を越える可能性があると判断して、エンジン負荷を調整する噴射再開時負荷調整を実行する。この噴射再開時負荷調整では、変速機の変速比を高回転低負荷方向に変更する制御を実行して、エンジン負荷の増加を抑制する。これにより、噴射再開時にエンジン温度が低い状態でエンジン負荷の増加量が大きい場合に、PM排出量が増加し易くなるのに対応して、噴射再開時負荷調整を実行して、エンジン負荷の増加を抑制して、PM排出量の増加を抑制する。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射を停止する燃料カットを行う機能を備えた内燃機関の制御装置に関する発明である。
近年、車両に搭載される内燃機関においては、ディーゼルエンジンのみでなく筒内噴射式のガソリンエンジンから排出されるPM(Particulate Matter:粒子状物質)も問題視され、PMの規制強化が進められている。特に厳しい規制強化が進められている地域では、PMの排出重量のみでなくPMの排出粒子数も規制対象となっている。
また、内燃機関の制御システムにおいては、燃費向上等を目的として、内燃機関の運転中に所定の実行条件が成立したときに燃料噴射を停止する燃料カットを行うようにしたものがある。しかし、燃料カット中は、内燃機関の燃焼が停止して内燃機関の温度(筒内温度)が低下するため、燃料カットを終了して燃料噴射を再開したときに、筒内ウエット量(ピストン上面やシリンダ内壁面等に付着する燃料量)が増加して、PMの排出量(排出重量や排出粒子数)が増加する可能性がある。
そこで、PM排出量を低減する技術として、例えば、特許文献1(特開2012−241654号公報)に記載されたものがある。このものは、内燃機関の燃料カット後に燃料噴射を再開するときに、燃料カット期間が長い場合は、燃料カット期間が短い場合よりも、分割噴射のうち少なくとも初回の噴射量割合を分割噴射の残りの噴射量割合と比較して減少させるように制御するようにしている。
特開2012−241654号公報
本出願人の研究によると、PMの排出量(排出重量や排出粒子数)は、内燃機関の負荷と強い相関があり、例えば、燃料カットを終了して燃料噴射を再開する噴射再開時に、内燃機関の負荷が増加するほどPM排出量が増加する傾向があることが判明した。
しかし、上記特許文献1の技術では、このような事情が全く考慮されておらず、噴射再開時に燃料カット期間が長い場合に分割噴射の少なくとも初回の噴射量割合を減少させるだけであるため、噴射再開時のPM排出量を十分に低減できない可能性がある。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、噴射再開時のPM排出量を効果的に低減することができる内燃機関の制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、内燃機関(11)の燃料噴射を停止する燃料カットを行う機能を備えた内燃機関の制御装置において、燃料カットを終了して内燃機関(11)の燃料噴射を再開する噴射再開時に、内燃機関(11)の温度と負荷変化のうちの少なくとも一方に応じて、内燃機関(11)の負荷を調整する噴射再開時負荷調整を行う制御手段(30)を備えた構成としたものである。
前述したように、燃料カットを終了して燃料噴射を再開する噴射再開時に、内燃機関の負荷が増加するほどPM排出量が増加する傾向があることが判明した。
このような特性に着目して、本発明は、燃料カットを終了して燃料噴射を再開する噴射再開時に、内燃機関の温度や負荷変化に応じて、内燃機関の負荷を調整する噴射再開時負荷調整を行う。これにより、噴射再開時に、内燃機関の温度が低い場合や内燃機関の負荷の変化量(増加量)が大きい場合に、PM排出量が増加し易くなるのに対応して、噴射再開時負荷調整を実行して、内燃機関の負荷の増加を抑制して、PM排出量の増加を抑制することができる。これにより、噴射再開時のPM排出量を効果的に低減することができ、排気エミッションを向上させることができる。
図1は本発明の一実施例におけるエンジン制御システムの概略構成を示す図である。 図2は噴射再開時負荷調整ルーチンの処理の流れを示すフローチャートである。 図3は噴射再開時負荷調整の実行例を示すタイムチャートである。
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システムの概略構成を説明する。
筒内噴射式の内燃機関であるエンジン11は、燃料としてガソリンを筒内に直接噴射する筒内噴射式のガソリンエンジンである。このエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ19が設けられている。また、サージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられ、エンジン11の各気筒には、それぞれ筒内に燃料(ガソリン)を直接噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各気筒の点火プラグ22の火花放電によって各気筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の排気管23には、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ又は酸素センサ等)が設けられ、この排出ガスセンサ24の下流側に、排出ガスを浄化する三元触媒等の触媒25が設けられている。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ26や、ノッキングを検出するノックセンサ27が取り付けられている。また、クランク軸28の外周側には、クランク軸28が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ29が取り付けられ、このクランク角センサ29の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
このエンジン11の出力軸(クランク軸28)の動力が変速機(図示せず)に伝達され、この変速機の出力軸の動力が車輪(駆動輪)に伝達される。変速機は、複数段の変速段の中から変速段を段階的に切り換える有段変速機であっても良いし、無段階に変速する無段変速機(CVT)であっても良い。また、車速センサ31によって車速が検出され、吸気温センサ32によってエンジン11の吸気温が検出され、外気温センサ33によって外気温(大気温)が検出される。
これら各種センサの出力は、電子制御ユニット(以下「ECU」と表記する)30に入力される。このECU30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御用のプログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて、燃料噴射量、点火時期、スロットル開度(吸入空気量)等を制御する。
その際、ECU30は、エンジン運転中に所定の燃料カット実行条件が成立したときに、エンジン11の燃料噴射を停止する燃料カットを行い、その後、燃料噴射の再開要求が発生したときに、燃料カットを終了してエンジン11の燃料噴射を再開する。
しかし、燃料カット中は、エンジン11の燃焼が停止してエンジン11の温度(筒内温度)が低下するため、図3に破線で示す比較例のように、燃料カットを終了して燃料噴射を再開したときに、筒内ウエット量(ピストン上面やシリンダ内壁面等に付着する燃料量)が増加して、PM(Particulate Matter:粒子状物質)の排出量(排出重量や排出粒子数)が増加する可能性がある。
本出願人の研究によると、PM排出量は、エンジン11の負荷と強い相関があり、例えば、燃料カットを終了して燃料噴射を再開する噴射再開時に、エンジン11の負荷が増加するほどPM排出量が増加する傾向があることが判明した。
このような特性に着目して、本実施例では、ECU30により後述する図2の噴射再開時負荷調整ルーチンを実行することで、燃料カットを終了して燃料噴射を再開する噴射再開時に、エンジン温度(エンジン11の温度)とエンジン負荷(エンジン11の負荷)の変化とに応じて、エンジン負荷を調整する噴射再開時負荷調整を行う。
具体的には、噴射再開時に、エンジン温度が所定値よりも低く、エンジン負荷の変化量(増加量)が所定値よりも大きい場合に、噴射再開時負荷調整として、変速機の変速比を高回転低負荷方向に変更する制御を実行して、エンジン負荷の増加を抑制する。これにより、噴射再開時にエンジン温度が低い状態でエンジン負荷の増加量が大きい場合に、PM排出量が増加し易くなるのに対応して、噴射再開時負荷調整を実行して、エンジン負荷の増加を抑制して、PM排出量の増加を抑制する。
以下、本実施例でECU30が実行する図2の噴射再開時負荷調整ルーチンの処理内容を説明する。
図3に示す噴射再開時負荷調整ルーチンは、ECU30の電源オン期間中に所定周期で繰り返し実行され、特許請求の範囲でいう制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、燃料カットを終了して燃料噴射を再開する噴射再開時であるか否かを判定する。ここで、噴射再開時は、例えば、燃料噴射の再開要求が発生してから所定期間(例えばエンジン温度が十分に上昇するのに必要な期間)が経過するまでの間とする。
このステップ101で、噴射再開時ではないと判定された場合には、ステップ102以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ101で、噴射再開時であると判定された場合には、ステップ102に進み、外気温が所定範囲内であるか否かを判定する。ここで、所定範囲は、例えば、噴射再開時負荷調整を実行してもエンジン11の燃費を許容範囲内に維持できる外気温の範囲に設定されている。
このステップ102で、外気温が所定範囲外と判定された場合、つまり、外気温が所定範囲の下限値よりも低いと判定された場合又は外気温が所定範囲の上限値よりも高いと判定された場合には、噴射再開時負荷調整を実行すると、燃費が悪化する可能性があると判断して、ステップ103以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。これにより、噴射再開時負荷調整を禁止する。
一方、上記ステップ102で、外気温が所定範囲内と判定された場合には、噴射再開時負荷調整を実行してもエンジン11の燃費を許容範囲内に維持できると判断して、ステップ103に進み、エンジン温度を推定する。この場合、例えば、燃料カットの実行時間、燃料カット中のエンジン回転回数、冷却水温、吸気温、油温等のうちの一つ又は二つ以上に基づいて、エンジン温度(例えば筒内温度)をマップ又は数式等より算出する。
この後、ステップ104に進み、エンジン温度が所定値よりも低いか否かを判定する。この所定値は、例えば、筒内ウエット量が許容上限値となるエンジン温度又はそれよりも少し高めの値に設定されている。
このステップ104で、エンジン温度が所定値以上と判定された場合には、ステップ105以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ104で、エンジン温度が所定値よりも低いと判定された場合には、ステップ105に進み、車速の変化量(例えば、車速の今回値と前回値との差、或は、燃料噴射の再開要求が発生してからの車速の増加量)を算出した後、ステップ106に進み、車速の変化量が所定値よりも大きいか否かを判定する。この所定値は、例えば、エンジン負荷の変化量(増加量)の許容上限値に相当する車速の変化量又はそれよりも少し低めの値に設定されている。
このステップ106で、車速の変化量が所定値以下と判定された場合には、ステップ107以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
一方、上記ステップ106で、車速の変化量が所定値よりも大きいと判定された場合には、エンジン負荷の変化量(増加量)が許容上限値を越える可能性があると判断して、ステップ107に進み、噴射再開時負荷調整を実行する。この噴射再開時負荷調整では、変速機の変速比を高回転低負荷方向に変更する制御を実行して、エンジン負荷の増加を抑制する。
具体的には、変速機が有段変速機の場合には、本来は変速段を高速側の変速段にシフトアップする変速点に達しても、変速段をシフトアップせずに現在の変速段に保持する。或は、変速段を現在の変速段よりも低速側の変速段にシフトダウンする。一方、変速機が無段変速機の場合には、本来は変速比を高速側の変速比に変化させる運転状態でも、変速比を変化させずに現在の変速比に保持する。或は、変速比を現在の変速比よりも低速側の変速比に変化させる。
この後、ステップ108に進み、エンジン温度に応じて燃料噴射条件を変更する。具体的には、エンジン温度が低いほど、筒内ウエット量が増加してPM排出量が増加し易くなるため、エンジン温度が低いほど、燃料噴射条件(燃料圧力、噴射時期、噴射回数)を筒内ウエット量の減少方向に変更する。
その際、例えば、燃料圧力を高くすることで、噴射燃料の霧化を促進して、筒内ウエット量を減少させることができる。また、吸気行程の噴射時期を遅角することで、噴射時期をピストンの下死点に近付けてピストン上面に付着する燃料量を減少させて、筒内ウエット量を減少させることができる。また、噴射回数を増加させることで、噴射燃料の霧化を促進して、筒内ウエット量を減少させることができる(尚、噴射回数が2回以上は、燃料を複数回に分割して噴射する分割噴射の噴射回数を意味する)。
この後、ステップ109に進み、エンジン温度に応じて冷却水温の目標値を変更する。具体的には、エンジン温度が低いほど、筒内ウエット量が増加してPM排出量が増加し易くなるため、エンジン温度が低いほど、冷却水温の目標値を高くして、冷却水温を上昇させて、エンジン温度の上昇を促進する。
次に、図3のタイムチャートを用いて本実施例の噴射再開時負荷調整の実行例を説明する。
図3に実線で示すように、エンジン運転中に所定の燃料カット実行条件が成立してFCフラグ(燃料カットフラグ)がONにセットされた時点t1 で、エンジン11の燃料噴射を停止する燃料カットを行う。その後、燃料噴射の再開要求が発生してFCフラグがOFFにリセットされた時点t2 で、燃料カットを終了してエンジン11の燃料噴射を再開する。
そして、燃料カットを終了して燃料噴射を再開する噴射再開時に、外気温が所定範囲内であれば、エンジン温度が所定値よりも低いか否かを判定し、エンジン温度が所定値よりも低いと判定された場合には、車速の変化量が所定値よりも大きいか否かを判定する。
その後、車速の変化量が所定値よりも大きいと判定された時点t3 で、エンジン負荷の変化量(増加量)が許容上限値を越える可能性があると判断して、エンジン負荷を調整する噴射再開時負荷調整を実行する。この噴射再開時負荷調整では、変速機の変速比を高回転低負荷方向に変更する制御(例えば、本来は変速段を高速側の変速段にシフトアップする変速点に達しても、変速段をシフトアップせずに現在の変速段に保持する制御)を実行して、エンジン負荷の増加を抑制する。
これにより、噴射再開時にエンジン温度が低い状態でエンジン負荷の増加量が大きい場合に、PM排出量が増加し易くなるのに対応して、噴射再開時負荷調整を実行して、エンジン負荷の増加を抑制して、PM排出量の増加を抑制することができる。これにより、噴射再開時のPM排出量を効果的に低減することができ、排気エミッションを向上させることができる。
しかも、本実施例では、噴射再開時負荷調整として、変速機の変速比を高回転低負荷方向に変更する制御を行うようにしたので、速やかにエンジン負荷の増加を抑制して、速やかにPM排出量の増加を抑制することができる。
また、本実施例では、燃料カットの実行時間、燃料カット中のエンジン回転回数、冷却水温、吸気温、油温のうちの少なくとも一つに基づいてエンジン温度を推定するようにしている。燃料カットの実行時間、燃料カット中のエンジン回転回数、冷却水温、吸気温、油温は、いずれもエンジン温度と相関関係があるため、燃料カットの実行時間、燃料カット中のエンジン回転回数、冷却水温、吸気温、油温を用いれば、エンジン温度を精度良く推定することができる。この場合、エンジン温度(例えば筒内温度)を検出する温度センサを新たに設ける必要なく、低コスト化の要求を満たすことができる。しかしながら、本発明は、エンジン温度(例えば筒内温度)を検出する温度センサを設けて、この温度センサでエンジン温度を検出するようにしても良い。
更に、本実施例では、車速の変化に基づいてエンジン負荷の変化を判定するようにしている。具体的には、車速の変化量が所定値よりも大きい場合に、エンジン負荷の変化量が許容上限値を越える可能性があると判定するようにしている。車速は、エンジン負荷と相関関係があるため、車速の変化を監視すれば、エンジン負荷の変化を精度良く判定することができる。
また、本実施例では、噴射再開時負荷調整の際に、エンジン温度に応じて燃料噴射条件(燃料圧力、噴射時期、噴射回数)を変更するようにしている。このようにすれば、エンジン温度が低いほど、筒内ウエット量が増加してPM排出量が増加し易くなるのに対応して、燃料噴射条件(燃料圧力、噴射時期、噴射回数)を筒内ウエット量の減少方向に変更して、PM排出量の増加を抑制することができる。
更に、本実施例では、噴射再開時負荷調整の際に、エンジン温度に応じて冷却水温の目標値を変更するようにしている。
このようにすれば、エンジン温度が低いほど、筒内ウエット量が増加してPM排出量が増加し易くなるのに対応して、冷却水温の目標値を高くして(冷却水温を上昇させて)、エンジン温度上昇を促進して、PM排出量の増加を抑制することができる。
ところで、外気温や吸気温が低過ぎるときや高過ぎるときに、噴射再開時負荷調整を実行すると、燃費が悪化する可能性がある。
そこで、本実施例では、外気温が所定範囲外のときに噴射再開時負荷調整を禁止するようにしている。このようにすれば、外気温が所定範囲よりも低いときや高いときに、噴射再開時負荷調整を禁止して、燃費の悪化を抑制することができる。
尚、上記実施例では、車速の変化に基づいてエンジン負荷の変化を判定するようにしたが、これに限定されず、例えば、要求トルクの変化又は吸入空気量の変化に基づいてエンジン負荷の変化を判定するようにしても良い。或は、車速の変化、要求トルクの変化、吸入空気量の変化のうちの二つ又は三つに基づいてエンジン負荷の変化を判定するようにしても良い。車速、要求トルク、吸入空気量は、いずれもエンジン負荷と相関関係があるため、車速の変化、要求トルクの変化、吸入空気量の変化を監視すれば、エンジン負荷の変化を精度良く判定することができる。
また、上記実施例では、エンジン温度に応じて、燃料圧力と噴射時期と噴射回数を全て変更するようにしたが、これに限定されず、例えば、燃料圧力と噴射時期と噴射回数のうちの一つ又は二つを変更するようにしても良い。
また、上記実施例では、外気温が所定範囲外のときに噴射再開時負荷調整を禁止するようにしたが、これに限定されず、例えば、吸気温が所定範囲外のときに噴射再開時負荷調整を禁止するようにしても良い。或は、外気温と吸気温がそれぞれ所定範囲外のときに噴射再開時負荷調整を禁止するようにしても良い。
また、本発明は、エンジンの全気筒の燃料噴射を停止する燃料カットを終了して燃料噴射を再開する場合に限定されず、エンジンの一部の気筒の燃料噴射を停止する燃料カット(いわゆる気筒休止)を終了して燃料噴射を再開する場合に適用しても良い。
また、上記実施例では、筒内噴射式ガソリンエンジンを搭載したシステムに本発明を適用したが、これに限定されず、ディーゼルエンジンや吸気ポート噴射式ガソリンエンジンを搭載したシステムであっても、本発明を適用して実施できる。
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…排気管、30…ECU(制御手段)

Claims (7)

  1. 内燃機関(11)の燃料噴射を停止する燃料カットを行う機能を備えた内燃機関の制御装置において、
    前記燃料カットを終了して前記内燃機関(11)の燃料噴射を再開する噴射再開時に、前記内燃機関(11)の温度と負荷変化のうちの少なくとも一方に応じて、前記内燃機関(11)の負荷を調整する噴射再開時負荷調整を行う制御手段(30)を備えていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記制御手段(30)は、前記噴射再開時負荷調整として、前記内燃機関(11)の動力を伝達する変速機の変速比を高回転低負荷方向に変更する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記制御手段(30)は、前記内燃機関(11)の温度を、前記燃料カットの実行時間、前記燃料カット中の前記内燃機関(11)の回転回数、冷却水温、吸気温、油温のうちの少なくとも一つに基づいて推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段(30)は、前記内燃機関(11)の負荷変化を、車速の変化、要求トルクの変化、吸入空気量の変化のうちの少なくとも一つに基づいて判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記制御手段(30)は、前記噴射再開時負荷調整の際に、前記内燃機関(11)の温度に応じて燃料噴射条件を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記制御手段(30)は、前記噴射再開時負荷調整の際に、前記内燃機関(11)の温度に応じて冷却水温の目標値を変更することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記制御手段(30)は、外気温と吸気温のうちの少なくとも一方が所定範囲外のときに前記噴射再開時負荷調整を禁止することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の内燃機関の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019060272A (ja) * 2017-09-26 2019-04-18 トヨタ自動車株式会社 エンジン用温度推定装置

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