JP2024021123A - エンジン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1回目を全開噴射、2回目と3回目を部分噴射により燃料噴射する際に、2回目の燃料噴射量が部分噴射における最大燃料噴射量を上回るのを抑止する。【解決手段】3回に亘って燃料噴射を行なう3回噴射の際に1回目を全開噴射で燃料噴射を行なうと共に2回目と3回目とを部分噴射で燃料噴射を行なうときに、全燃料噴射量と3回目の燃料噴射量とを設定し、1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量については全燃料噴射量から3回目の燃料噴射量を減じた値に分割割合を乗じて設定する。この際、2回目の燃料噴射量が部分噴射におる最大燃料噴射量以下となるように、1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量とを設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン装置に関し、詳しくは、燃焼室に燃料を噴射する筒内噴射弁を有するエンジンを備えるエンジン装置に関する。
従来、この種のエンジン装置としては、3回に亘る燃料噴射を行なう際に、1回目と2回目の燃料噴射については筒内噴射弁を全開した状態として燃料噴射する全開噴射(フルリフト噴射)を行ない、3回目の燃料噴射については筒内噴射弁を全開していない状態として燃料噴射する部分噴射(パーシャルリフト噴射)を行なうものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このエンジン装置では、3回目の燃料噴射量がパーシャルリフト噴射の下限値未満となる場合には、2回目の燃料噴射をパーシャルリフト噴射に切り替える。これにより、3回目の燃料噴射量がパーシャルリフト噴射の下限値未満となるのを抑止している。
特開2018-017160号公報
1回目と2回目の燃料噴射についてはフルリフト噴射で行なうと共に3回目の燃料噴射についてはパーシャルリフト噴射で行なう3回燃料噴射を行なう際に、3回目の燃料噴射量がパーシャルリフト噴射の最小燃料噴射量未満にならないように設定した後に1回目と2回目の燃料噴射量を設定することも考えられる。このとき、1回目や2回目の燃料噴射量がフルリフト噴射の最小燃料噴射量未満となる場合が生じ、2回目の燃料噴射をパーシャルリフト噴射に切り替えることが考えられる。この場合、2回目の燃料噴射量がパーシャルリフト噴射の最大燃料噴射量を超えると、バウンス域の噴射量を設定してしまう。
本発明のエンジン装置は、1回目を全開噴射により燃料噴射すると共に2回目と3回目を部分噴射により燃料噴射する際に、2回目の燃料噴射量が部分噴射における最大燃料噴射量を上回るのを抑止することを主目的とする。
本発明のエンジン装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のエンジン装置は、
燃焼室に燃料を噴射する筒内噴射弁を有するエンジンと、前記筒内噴射弁の燃料噴射を制御する制御装置と、を備えるエンジン装置であって、
前記筒内噴射弁は、弁を全開状態として燃料噴射する全開噴射と、弁を全開していない状態として燃料噴射する部分噴射とが可能な噴射弁であり、
前記制御装置は、吸気行程から膨張行程の範囲で3回に亘って燃料噴射を行なう3回噴射の際に1回目を前記全開噴射で燃料噴射を行なうと共に2回目と3回目とを前記部分噴射で燃料噴射を行なう所定3回噴射時において、全燃料噴射量と3回目の燃料噴射量とを設定すると共に1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量については前記全燃料噴射量から前記3回目の燃料噴射量を減じた値に分割割合を乗じて設定する際に、前記2回目の燃料噴射量が前記部分噴射におる最大燃料噴射量以下となるように、前記1回目の燃料噴射量と前記2回目の燃料噴射量とを設定する、
ことを特徴とする。
本発明のエンジン装置では、吸気行程から膨張行程の範囲で3回に亘って燃料噴射を行なう3回噴射の際に1回目を筒内噴射弁を全開状態として燃料噴射する全開噴射(フルリフト噴射)で燃料噴射を行なうと共に2回目と3回目とを筒内噴射弁を全開していない状態として燃料噴射する部分噴射(パーシャルリフト噴射)で燃料噴射を行なう所定3回噴射時において、全燃料噴射量と3回目の燃料噴射量とを設定すると共に1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量については全燃料噴射量から3回目の燃料噴射量を減じた値に分割割合を乗じて設定する。この際、2回目の燃料噴射量が部分噴射(パーシャルリフト噴射)におる最大燃料噴射量以下となるように、1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量とを設定する。これにより、2回目の燃料噴射量が部分噴射における最大燃料噴射量を上回るのを抑止することができる。
こうした本発明のエンジン装置において、前記制御装置は、前記所定3回噴射時に1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量とを設定する際には、前記2回目の燃料噴射量が前記部分噴射における最小燃料噴射量以上となるように、前記1回目の燃料噴射量と前記2回目の燃料噴射量とを設定するものとしてもよい。こうすれば、2回目の燃料噴射量が部分噴射における最小燃料噴射量を下回るのを抑止することができる。
この場合、前記制御装置は、前記所定3回噴射時に1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量とを設定する際には、前記全燃料噴射量から前記3回目の燃料噴射量と前記最小燃料噴射量とを減じて得られる上限値と前記全燃料噴射量から前記3回目の燃料噴射量と前記最大燃料噴射量とを減じて得られる下限値とを用いて前記1回目の燃料噴射量を上下限制限することにより、前記1回目の燃料噴射量と前記2回目の燃料噴射量とを設定するものとしてもよい。
本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。 電子制御ユニット70により実行される燃料噴射量設定処理の一例を示すフローチャートである。 1回目と2回目の燃料噴射量Q1,Q2が最小燃料噴射量Qfminを下回ったときの燃料噴射量の噴射タイミングと燃料噴射量の一例を示す説明図である。 部分噴射による2回目の燃料噴射量Q2を最大燃料噴射量Qpmaxで制限したときの燃料噴射量の噴射タイミングと燃料噴射量の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。実施例のエンジン装置10は、図示するように、エンジン12と、エンジン12を制御する電子制御ユニット70とを備える。なお、このエンジン装置10は、エンジン12からの動力だけを用いて走行する自動車や、エンジン12に加えてモータを備えるハイブリッド自動車、エンジン12からの動力を用いて作動する建設設備などに搭載される。実施例では、エンジン装置10が自動車に搭載されている場合を想定して説明する。
エンジン12は、ガソリンや軽油などの燃料を用いて吸気・圧縮・膨張・排気の4行程によって動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン12は、筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁26と、点火プラグ30とを有する。筒内噴射弁26は燃焼室29の頂部の略中央に配置されており、燃料をスプレー状に噴射する。点火プラグ30は、筒内噴射弁26からスプレー状に噴霧される燃料に点火できるように筒内噴射弁26の近傍に配置されている。エンジン12は、エアクリーナ22によって清浄された空気を吸気管25を介して燃焼室29に吸入し、吸気行程や圧縮行程において筒内噴射弁26から1回又は複数回に亘って燃料を噴射し、点火プラグ30による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギによって押し下げられるピストン32の往復運動をクランクシャフト16の回転運動に変換する。
エンジン12の燃焼室29から排気管33に排出される排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)34aを有する浄化装置34を介して外気に排出される。
電子制御ユニット70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートを備える。電子制御ユニット70には、エンジン12を制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。電子制御ユニット70に入力される信号としては、例えば、クランクシャフト16の回転位置を検出するクランクポジションセンサ40からのクランク角θcrや、エンジン12の冷却水の温度を検出する水温センサ42からの冷却水温Tw、吸気バルブ28を開閉するインテークカムシャフトの回転位置および排気バルブ31を開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ44からのカム角θci,θcoを挙げることができる。また、吸気管25に設けられたスロットルバルブ24のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ46からのスロットル開度THや、吸気管25に取り付けられたエアフローメータ48からの吸入空気量Qa、吸気管25に取り付けられた温度センサ49からの吸気温Ta、吸気管25内の圧力を検出する吸気圧センサ58からの吸気圧Pinも挙げることができる。更に、浄化装置34の浄化触媒34aの温度を検出する温度センサ34bからの触媒温度Tcや、排気管33に取り付けられた空燃比センサ35aからの空燃比AF、排気管33に取り付けられた酸素センサ35bからの酸素信号O2、シリンダブロックに取り付けられてノッキングの発生に伴って生じる振動を検出するノックセンサ59からのノック信号Ksも挙げることができる。
電子制御ユニット70からは、エンジン12を制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。電子制御ユニット70から出力される信号としては、例えば、スロットルバルブ24のポジションを調節するスロットルモータ36への駆動制御信号や、筒内噴射弁26への駆動制御信号、点火プラグ30への駆動制御信号を挙げることもできる。
電子制御ユニット70は、クランクポジションセンサ40からのクランク角θcrに基づいて、クランクシャフト16の回転数、即ち、エンジン12の回転数Neを演算している。また、電子制御ユニット70は、エアフローメータ48からの吸入空気量Qaとエンジン12の回転数Neとに基づいて、エンジン12の負荷としての体積効率(エンジン12の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KLも演算している。
こうして構成されるエンジン装置10では、電子制御ユニット70は、エンジン12が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいて運転されるようにエンジン12の吸入空気量制御や、燃料噴射制御、点火制御を行なう。吸入空気量制御では、電子制御ユニット70は、エンジン12の目標トルクTe*に基づいて目標空気量Qa*を設定し、吸入空気量Qaが目標空気量Qa*となるように目標スロットル開度TH*を設定し、スロットルバルブ24のスロットル開度THが目標スロットル開度TH*となるようにスロットルモータ36を制御する。燃料噴射制御では、電子制御ユニット70は、基本的には、エンジン12の回転数Neと体積効率KLとに基づいて空燃比AFが目標空燃比AF*(例えば理論空燃比)となるように筒内噴射弁26の目標燃料噴射量Qfd*を設定し、筒内噴射弁26から目標燃料噴射量Qfd*の燃料が1回又は複数回に亘って噴射されるように筒内噴射弁26を制御する。点火制御では、電子制御ユニット70は、エンジン12の回転数Neと負荷率KLとに基づいて目標点火時期Tp*を設定し、点火プラグ30の点火を制御する。
次に、こうして構成された実施例のエンジン装置10の動作、特に、吸気行程から膨張行程の範囲内で筒内噴射弁26から目標燃料噴射量Qfd*を3回に分けて噴射する3回噴射の際の動作について説明する。3回噴射では、例えば浄化装置34の浄化触媒(三元触媒)34aを急速暖機する際などには、吸気行程で1回目の燃料噴射を行ない、圧縮行程で2回目の燃料噴射を行ない、膨張行程で3回目の燃料噴射を行なう場合がある。この場合、基本的には、1回目の燃料噴射と2回目の燃料噴射については筒内噴射弁26を全開状態として燃料噴射する全開噴射(以下、フルリフト噴射という。)により行ない、3回目の燃料噴射については筒内噴射弁26を全開していない状態として燃料噴射する部分噴射(以下、パーシャルリフト噴射という。)により行なう。3回目の燃料噴射(膨張行程における燃料噴射)をパーシャルリフト噴射により行なうのは、3回目の燃料噴射と同期して行なわれる点火に対して放電誘引を生じさせるように、燃料の粒子をできる限り小さくして噴霧するように行なうのが好ましいことに基づいている。なお、パーシャルリフト噴射は、筒内噴射弁26を全開していない状態として燃料噴射することを意味しており、開度が5%や10%、20%なども含まれる。筒内噴射弁26をパーシャルリフト噴射により燃料噴射するときには、実施例では、実験などにより予め定められた開度となるように筒内噴射弁26を開成するものとした。
図2は、電子制御ユニット70により実行される燃料噴射量設定処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、3回目の燃料噴射をパーシャルリフト噴射により行なうときに各回の燃料噴射量を設定するために行なわれる。
燃料噴射量設定処理が実行されると、電子制御ユニット70は、まず、筒内噴射弁26の全燃料噴射量としての目標燃料噴射量Qfd*を設定する(ステップS100)。上述したように、目標燃料噴射量Qfd*については、基本的にはエンジン12の回転数Neと体積効率KLとに基づいて空燃比AFが目標空燃比AF*(例えば理論空燃比)となるように設定するが、空燃比フィードバック制御におけるフィードバック補正係数や筒内噴射弁26のバラツキを補正するための学習値なども用いて設定される。
続いて、3回目の燃料噴射量Q3を設定する(ステップS120)。3回目の燃料噴射量Q3については、基本的には、エンジン12を始動したときの冷却水の水温(始動時水温)Twsやエンジン12を始動してから経過した時間(始動後時間)Taft、体積効率KLなどに基づいて設定する。実施例では、3回目の燃料噴射量Q3は、始動時水温Twsが高いほど多くなる傾向に、始動後時間Taftが長いほど少なくなる傾向に、体積効率KLが大きいほど多くなる傾向に設定した。なお、3回目の燃料噴射量Q3についても筒内噴射弁26のバラツキを補正するための学習値を用いるのが好適である。
次に、1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2とを設定する(ステップS130)。1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2は、全燃料噴射量としての目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3を減じた値に対して分割割合k1,k2を乗じることにより求めることができる。分割割合k1,k2は、1回目の分割割合k1と2回目の分割割合k2の和が値1となるものであり、始動時水温Twsや始動後時間Taft、シフトポジションSPなどにより調整される。分割割合k1,k2は、実施例では、始動時水温Twsや始動後時間Taft、シフトポジションSP、各分割割合k1,k2との関係を実験などにより予め定めて分割割合設定用マップとして記憶しておき、始動時水温Twsや始動後時間Taft、シフトポジションSPが与えられるとマップから対応する各分割割合を導出して用いるものとした。
そして、1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2のうち一方或いは双方が筒内噴射弁26のフルリフト噴射における最小燃料噴射量Qfminを下回っているか否かを判定する(ステップS140)。フルリフト噴射における最小燃料噴射量Qfminは、燃圧Pfと筒内噴射弁26のフルリフト噴射における最小噴射時間に基づいて求められる。実施例では、燃圧Pfと筒内噴射弁26のフルリフト噴射における最小噴射時間と最小燃料噴射量Qfminとの関係を実験や機械学習などにより予め定めてフルリフト最小燃料噴射量設定用マップとして記憶しておき、燃圧Pfと筒内噴射弁26のフルリフト噴射における最小噴射時間とが与えられるとマップから対応する最小燃料噴射量Qfminを導出して用いるものとした。1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2の双方がフルリフト噴射における最小燃料噴射量Qfmin以上であると判定したときには燃料噴射量設定処理を終了する。この場合、1回目の燃料噴射では吸気行程でフルリフト噴射により燃料噴射量Q1が噴射され、2回目の燃料噴射では圧縮行程でフルリフト噴射により燃料噴射量Q2が噴射され、3回目の燃料噴射では膨張行程でパーシャルリフト噴射により燃料噴射量Q3が噴射される。
ステップS130で1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2のうち一方或いは双方が筒内噴射弁26のフルリフト噴射における最小燃料噴射量Qfminを下回っていると判定したときには、2回目の燃料噴射をパーシャルリフト噴射に設定する(ステップS140)。
続いて、1回目の燃料噴射における上限値Q1maxと下限値Q1minとを設定する(ステップS150)。上限値Q1maxについては、全燃料噴射量としての目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最小燃料噴射量Qpminとを減じた値(Q1max=Qfd*-Q3-Qpmin)として設定する。パーシャルリフト噴射における最小燃料噴射量Qpminは、パーシャルリフト噴射による2回目の燃料噴射量Q2の下限値(Qpmin)であり、燃圧Pfと筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最小噴射時間に基づいて求められる。実施例では、燃圧Pfと筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最小噴射時間と最小燃料噴射量Qfminとの関係を実験や機械学習などにより予め定めてパーシャルリフト最小燃料噴射量設定用マップとして記憶しておき、燃圧Pfと筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最小噴射時間とが与えられるとマップから対応する最小燃料噴射量Qpminを導出して用いるものとした。筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最小噴射時間は、制御において筒内噴射弁26をパーシャルリフト噴射として燃料噴射可能な最小時間として予め定められる。なお、最小燃料噴射量Qpminは燃圧Pfが高いほど大きくなる。
下限値Q1minについては、全燃料噴射量としての目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大燃料噴射量Qpmaxとを減じた値(Q1min=Qfd*-Q3-Qpmax)として設定する。下限値Q1minについては、全燃料噴射量としての目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大燃料噴射量Qpmaxとを減じた値(Q1min=Qfd*-Q3-Qpmax)として設定する。パーシャルリフト噴射における最大燃料噴射量Qpmaxは、パーシャルリフト噴射による2回目の燃料噴射量Q2の上限値(Qpmax)であり、燃圧Pfと筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大噴射時間に基づいて求められる。実施例では、燃圧Pfと筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大噴射時間と最大燃料噴射量Qfmaxとの関係を実験や機械学習などにより予め定めてパーシャルリフト最大燃料噴射量設定用マップとして記憶しておき、燃圧Pfと筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大噴射時間とが与えられるとマップから対応する最大燃料噴射量Qpmaxを導出して用いるものとした。筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大噴射時間は、圧縮行程において筒内噴射弁26を開弁してから閉弁可能な時刻までの時間であり、エンジン12の回転数Neに基づいて求めることができる。実施例では、筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大噴射時間は、エンジン12の回転数Neと最大噴射時間との関係を予め実験などにより求めてパーシャルリフト最大噴射時間設定用マップとして記憶しておき、エンジン12の回転数Neが与えられるとマップから対応する最大噴射時間を導出して用いるものとした。なお、最大燃料噴射量Qpmaxは、燃圧Pfが高いほど大きく、エンジン12の回転数Neが大きいほど小さくなる。
こうして1回目の燃料噴射における上限値Q1maxと下限値Q1minとを設定すると、1回目の燃料噴射量Q1が下限値Q1min以上で上限値Q1max以下の範囲内にあるか否かを判定する(ステップS160)。1回目の燃料噴射量Q1が下限値Q1min以上で上限値Q1max以下の範囲内にあると判定したときには、燃料噴射量設定処理を終了する。この場合、1回目の燃料噴射では吸気行程でフルリフト噴射により燃料噴射量Q1が噴射され、2回目の燃料噴射では圧縮行程でパーシャルリフト噴射により燃料噴射量Q2が噴射され、3回目の燃料噴射では膨張行程でパーシャルリフト噴射により燃料噴射量Q3が噴射される。
ステップS160で1回目の燃料噴射量Q1が下限値Q1min未満であると判定したときには、1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2とを再設定し(ステップS170)、燃料噴射量設定処理を終了する。再設定は、1回目の燃料噴射量Q1としては下限値Q1minを設定する。2回目の燃料噴射量Q2としては全燃料噴射量である目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と新たに設定した1回目の燃料噴射量Q1を減じた値を設定する。下限値Q1minは、目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大燃料噴射量Qpmaxとを減じた値であり、筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大燃料噴射量Qpmaxは2回目の燃料噴射量Q2の最大値であるから、ステップS160およびS170の処理は、2回目の燃料噴射量Q2が最大燃料噴射量Qpmaxを超える場合には2回目の燃料噴射量Q2を最大燃料噴射量Qpmaxで制限する処理と同意となる。この場合、1回目の燃料噴射では吸気行程でフルリフト噴射により再設定された燃料噴射量Q1(Q1min)が噴射され、2回目の燃料噴射では圧縮行程でパーシャルリフト噴射により再設定された燃料噴射量Q2(Qpmax)が噴射され、3回目の燃料噴射では膨張行程でパーシャルリフト噴射により燃料噴射量Q3が噴射される。
図3は、分割割合k1,k2を0.5としたときに1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2が共に筒内噴射弁26のフルリフト噴射における最小燃料噴射量Qfminを下回ったときの燃料噴射量の噴射タイミングと燃料噴射量の一例を示す説明図である。図4は、2回目の燃料噴射にパーシャルリフト噴射を設定したときに2回目の燃料噴射量Q2が最大燃料噴射量Qpmaxを超えているために2回目の燃料噴射量Q2を最大燃料噴射量Qpmaxで制限したときの燃料噴射量の噴射タイミングと燃料噴射量の一例を示す説明図である。実施例では、図3に示すように、1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2が共に筒内噴射弁26のフルリフト噴射における最小燃料噴射量Qfminを下回ったときには、2回目の燃料噴射にはパーシャルリフト噴射が設定される。この際、2回目の燃料噴射量Q2が最大燃料噴射量Qpmaxを超えているときには、図4に示すように、2回目の燃料噴射量Q2は最大燃料噴射量Qpmaxで制限される。このように、パーシャルリフト噴射による2回目の燃料噴射量Q2がその最大燃料噴射量Qpmaxを上回るのを抑止することができる。
ステップS160で1回目の燃料噴射量Q1が上限値Q1maxを超えていると判定したときには、1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2とを再設定し(ステップS180)、燃料噴射量設定処理を終了する。再設定は、1回目の燃料噴射量Q1としては上限値Q1maxを設定する。2回目の燃料噴射量Q2としては全燃料噴射量である目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と新たに設定した1回目の燃料噴射量Q1を減じた値を設定する。上限値Q1maxは、目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最小燃料噴射量Qpminとを減じた値であり、筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最小燃料噴射量Qpminは、2回目の燃料噴射量Q2の最小値であるから、ステップS160およびS180の処理は、2回目の燃料噴射量Q2が最小燃料噴射量Qpminを下回る場合には、2回目の燃料噴射量Q2を最小燃料噴射量Qpminで制限する処理と同意となる。この場合、1回目の燃料噴射では吸気行程でフルリフト噴射により再設定された燃料噴射量Q1(Q1max)が噴射され、2回目の燃料噴射では圧縮行程でパーシャルリフト噴射により再設定された燃料噴射量Q2(Qpmin)が噴射され、3回目の燃料噴射では膨張行程でパーシャルリフト噴射により燃料噴射量Q3が噴射される。こうした再設定により、パーシャルリフト噴射による2回目の燃料噴射量Q2がその最小燃料噴射量Qpminを下回るのを抑止することができる。
以上説明した実施例のエンジン装置10では、全燃料噴射量を3回に亘って噴射する3回噴射の際には、全燃料噴射量としての目標燃料噴射量Qfd*とパーシャルリフト噴射による3回目の燃料噴射量Q3とを設定し、目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3を減じた値に分割割合k1,k2を乗じて1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2とを設定する。1回目の燃料噴射量Q1と2回目の燃料噴射量Q2のうち一方或いは双方が筒内噴射弁26のフルリフト噴射における最小燃料噴射量Qfminを下回っているときには、2回目の燃料噴射をパーシャルリフト噴射に切り替える。そして、1回目の燃料噴射量Q1が目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大燃料噴射量Qpmaxとを減じて得られる下限値Q1minを下回っているときには、1回目の燃料噴射量Q1として下限値Q1minを設定すると共に2回目の燃料噴射量Q2として目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と新たに設定した1回目の燃料噴射量Q1を減じた値を設定する。下限値Q1minは、目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最大燃料噴射量Qpmaxとを減じた値であり、最大燃料噴射量Qpmaxは2回目の燃料噴射量Q2の最大値であるから、2回目の燃料噴射量Q2が最大燃料噴射量Qpmaxを超える場合には、2回目の燃料噴射量Q2を最大燃料噴射量Qpmaxで制限することができる。即ち、パーシャルリフト噴射による2回目の燃料噴射量Q2がパーシャルリフト噴射における最大燃料噴射量Qpmaxを上回るのを抑止することができる。
また、2回目の燃料噴射をパーシャルリフト噴射に切り替えたときに、1回目の燃料噴射量Q1が目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最小燃料噴射量Qpminとを減じて得られる上限値Q1maxを上回っているときには、1回目の燃料噴射量Q1として上限値Q1maxを設定すると共に2回目の燃料噴射量Q2として目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と新たに設定した1回目の燃料噴射量Q1を減じた値を設定する。上限値Q1maxは、目標燃料噴射量Qfd*から3回目の燃料噴射量Q3と筒内噴射弁26のパーシャルリフト噴射における最小燃料噴射量Qpminとを減じた値であり、最小燃料噴射量Qpminは2回目の燃料噴射量Q2の最小値であるから、2回目の燃料噴射量Q2が最小燃料噴射量Qpminを下回る場合には、2回目の燃料噴射量Q2を最小燃料噴射量Qpminで制限することができる。即ち、パーシャルリフト噴射による2回目の燃料噴射量Q2がパーシャルリフト噴射における最小燃料噴射量Qpminを上回るのを抑止することができる。
実施例のエンジン装置10は、例えば後段に自動変速機を備える自動車に搭載されるものとしたり、走行用の動力を出力するモータと共にハイブリッド自動車に搭載されるものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、筒内噴射弁26が「筒内噴射弁」に相当し、エンジン12が「エンジン」に相当し、電子制御ユニット70が「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施
例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、エンジン装置の製造産業などに利用可能である。
10 エンジン装置、12 エンジン、16 クランクシャフト、22 エアクリーナ、24 スロットルバルブ、25 吸気管、26 筒内噴射弁、34b 温度センサ、28 吸気バルブ、29 燃焼室、30 点火プラグ、31 排気バルブ、32 ピストン、33 排気管、34 浄化装置、34a 浄化触媒、35a 空燃比センサ、35b 酸素センサ、36 スロットルモータ、38 イグニッションコイル、40 クランクポジションセンサ、42 水温センサ、44 カムポジションセンサ、46 スロットルバルブポジションセンサ、48 エアフローメータ、49 温度センサ、58 吸気圧センサ、59 ノックセンサ、70 電子制御ユニット。

Claims (3)

  1. 燃焼室に燃料を噴射する筒内噴射弁を有するエンジンと、前記筒内噴射弁の燃料噴射を制御する制御装置と、を備えるエンジン装置であって、
    前記筒内噴射弁は、弁を全開状態として燃料噴射する全開噴射と、弁を全開していない状態として燃料噴射する部分噴射とが可能な噴射弁であり、
    前記制御装置は、吸気行程から膨張行程の範囲で3回に亘って燃料噴射を行なう3回噴射の際に1回目を前記全開噴射で燃料噴射を行なうと共に2回目と3回目とを前記部分噴射で燃料噴射を行なう所定3回噴射時において、全燃料噴射量と3回目の燃料噴射量とを設定すると共に1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量については前記全燃料噴射量から前記3回目の燃料噴射量を減じた値に分割割合を乗じて設定する際に、前記2回目の燃料噴射量が前記部分噴射におる最大燃料噴射量以下となるように、前記1回目の燃料噴射量と前記2回目の燃料噴射量とを設定する、
    ことを特徴とするエンジン装置。
  2. 請求項1記載のエンジン装置であって、
    前記制御装置は、前記所定3回噴射時に1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量とを設定する際には、前記2回目の燃料噴射量が前記部分噴射におる最小燃料噴射量以上となるように、前記1回目の燃料噴射量と前記2回目の燃料噴射量とを設定する、
    エンジン装置。
  3. 請求項2記載のエンジン装置であって、
    前記制御装置は、前記所定3回噴射時に1回目の燃料噴射量と2回目の燃料噴射量とを設定する際には、前記全燃料噴射量から前記3回目の燃料噴射量と前記最小燃料噴射量とを減じて得られる上限値と前記全燃料噴射量から前記3回目の燃料噴射量と前記最大燃料噴射量とを減じて得られる下限値とを用いて前記1回目の燃料噴射量を上下限制限することにより、前記1回目の燃料噴射量と前記2回目の燃料噴射量とを設定する、
    エンジン装置。
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