JP2022007804A - エンジン装置 - Google Patents

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宏和 安藤
Hirokazu Ando
正直 井戸側
Masanao Idogawa
孝宏 内田
Takahiro Uchida
晃次 市川
Koji Ichikawa
紘晶 溝口
Hiroaki Mizoguchi
拓哉 大久保
Takuya Okubo
創一 今井
Soichi Imai
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Abstract

Figure 2022007804000001
【課題】浄化装置の暖機の際の最後の燃料噴射をより適正に行なう。
【解決手段】エンジン装置は、浄化装置の暖機として、筒内噴射弁からの最後の燃料噴射を圧縮行程で行なうと共にその次の膨張行程で点火する圧縮行程噴射暖機と、筒内噴射弁からの最後の燃料噴射を膨張行程で行なうと共にその燃料噴射に同期して点火する膨張行程噴射暖機と、を切り替えて実行する。そして、膨張行程噴射暖機を実行する際の膨張行程で行なう最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値については、エンジンの始動時の冷却水の温度とエンジンを始動してからの時間に基づいて設定し、圧縮行程噴射暖機を実行する際の圧縮行程で行なう最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値については、所定の燃料噴射終了時期に基づいて設定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン装置に関する。
従来、この種のエンジン装置としては、燃焼室の内部に燃料を噴射する筒内噴射弁と燃焼室の頂部付近に設置された点火プラグとを有するエンジンを備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このエンジン装置では、圧縮行程において筒内噴射弁から燃料噴射を行ない、点火プラグ近傍に成層混合気を形成して成層燃焼を行う燃焼モード運転中にノッキング発生が検出されると、点火時期を遅角する。また、点火時期に応じた燃料噴射時期の遅角量が、基準量より小さい場合には、遅角量に応じて遅角した噴射時期において圧縮行程における燃料噴射を実行する。
特開2018-131948号公報
上述のエンジン装置では、一般的に、排気を浄化する触媒を有する浄化装置を暖機するときには点火時期を遅角し、より多くの熱を浄化装置側に供給することが行なわれ、点火時期として膨張行程が選択される場合もある。この場合、エンジンの負荷率などから定まる燃料噴射量の過半を吸気行程や圧縮行程で1回または複数回に分けて燃料噴射し、最後の燃料噴射を圧縮行程や膨張行程で行なうことも考えられている。最後の燃料噴射を圧縮行程で行なう際には、噴射タイミングによってはピストン上面を燃料で濡らしてしまう場合が生じる。一方、最後の燃料噴射を膨張行程で行なう際には、噴射タイミングによっては点火プラグによる点火に基づく放電誘引が有効に生じない場合がある。
本発明のエンジン装置は、浄化装置の暖機の際の最後の燃料噴射をより適正に行なうことを主目的とする。
本発明のエンジン装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のエンジン装置は、
燃焼室に燃料を噴霧する筒内噴射弁と前記筒内噴射弁から噴霧される燃料に点火可能な点火プラグとを有するエンジンと、
前記エンジンの排気を浄化する浄化触媒を有する浄化装置と、
前記筒内噴射弁による複数回の燃料噴射と前記点火プラグによる点火とを制御する制御装置と、
を備えるエンジン装置であって、
前記制御装置は、
前記浄化装置の暖機として、前記筒内噴射弁からの最後の燃料噴射を圧縮行程で行なうと共に前記圧縮行程の次の膨張行程で前記点火プラグにより点火する圧縮行程噴射暖機と、前記筒内噴射弁からの最後の燃料噴射を膨張行程で行なうと共に前記膨張行程における燃料噴射に同期して前記点火プラグにより点火する膨張行程噴射暖機と、を切り替えて実行し、
前記膨張行程噴射暖機を実行する際に、前記膨張行程で行なう最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値については、前記エンジンの始動時の冷却水の温度および前記エンジンを始動してからの時間に基づいて設定し、
前記圧縮行程噴射暖機を実行する際に、前記圧縮行程で行なう最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値については、所定の燃料噴射終了時期に基づいて設定する、
ことを特徴とする。
本発明のエンジン装置では、浄化装置の暖機として、筒内噴射弁からの最後の燃料噴射を圧縮行程で行なうと共に圧縮行程の次の膨張行程で点火プラグにより点火する圧縮行程噴射暖機と、筒内噴射弁からの最後の燃料噴射を膨張行程で行なうと共に膨張行程における燃料噴射に同期して点火プラグにより点火する膨張行程噴射暖機と、を切り替えて実行する。膨張行程噴射暖機を実行する際に、膨張行程で行なう最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値については、エンジンの始動時の冷却水の温度(始動時水温)およびエンジンを始動してからの時間(始動後時間)に基づいて設定する。膨張行程噴射暖機を実行する際の点火時期ベース値も始動時水温および始動後時間に基づいて設定されているから、点火に同期して膨張行程噴射を行なうことができ、放電誘引を有効に生じさせることができる。圧縮行程噴射暖機を実行する際に、圧縮行程で行なう最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値については、所定の燃料噴射終了時期に基づいて設定する。ここで、所定の燃料噴射終了時期は、燃料噴射によりピストン上面を燃料で濡らさない最大のクランク角より若干小さいクランク角として実験などにより求めておくことができる。これにより、ピストン正面を燃料で濡らすことなく燃料噴射を行なうことができる。これらの結果、浄化装置の暖機の際の最後の燃料噴射をより適正に行なうことができる。
ここで、膨張行程噴射暖機を実行する際の膨張行程で行なう最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値は、始動時水温が低いほど進角側(高いほど遅角側)となる傾向に設定され、始動後時間が長いほど遅角側(短いほど進角側)となる傾向に設定される。なお、この噴射開始時期ベース値は、シフトポジションが非走行用ポジションのときには走行用ポジションのときに比して遅角側となるように設定するものとしてもよい。
本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。 ECU70により実行される噴射開始時期ベース値算出処理の一例を示すフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのエンジン装置10の構成の概略を示す構成図である。実施例のエンジン装置10は、図示するように、エンジン12と、エンジン12を制御する電子制御ユニット(以下、「ECU」という)70とを備える。なお、このエンジン装置10は、エンジン12からの動力だけを用いて走行する自動車や、エンジン12に加えてモータを備えるハイブリッド自動車、エンジン12からの動力を用いて作動する建設設備などに搭載される。実施例では、エンジン装置10が自動車に搭載されている場合を想定して説明する。
エンジン12は、ガソリンや軽油などの燃料を用いて吸気・圧縮・膨張・排気の4行程によって動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン12は、筒内に燃料を噴射する筒内噴射弁26と、点火プラグ30とを有する。筒内噴射弁26は燃焼室29の頂部の略中央に配置されており、燃料をスプレー状に噴射する。点火プラグ30は、筒内噴射弁26からスプレー状に噴霧される燃料に点火できるように筒内噴射弁26の近傍に配置されている。エンジン12は、エアクリーナ22によって清浄された空気を吸気管25を介して燃焼室29に吸入し、吸気行程や圧縮行程において筒内噴射弁26から1回又は複数回に亘って燃料を噴射し、点火プラグ30による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギによって押し下げられるピストン32の往復運動をクランクシャフト16の回転運動に変換する。
エンジン12の燃焼室29から排気管33に排出される排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化触媒(三元触媒)34aを有する浄化装置34を介して外気に排出される。
ECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートを備える。ECU70には、エンジン12を制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。ECU70に入力される信号としては、例えば、クランクシャフト16の回転位置を検出するクランクポジションセンサ40からのクランク角θcrや、エンジン12の冷却水の温度を検出する水温センサ42からの冷却水温Tw、吸気バルブ28を開閉するインテークカムシャフトの回転位置および排気バルブ31を開閉するエキゾーストカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ44からのカム角θci,θcoを挙げることができる。また、吸気管25に設けられたスロットルバルブ24のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ46からのスロットル開度THや、吸気管25に取り付けられたエアフローメータ48からの吸入空気量Qa、吸気管25に取り付けられた温度センサ49からの吸気温Ta、吸気管25内の圧力を検出する吸気圧センサ58からの吸気圧Pinも挙げることができる。更に、浄化装置34の浄化触媒34aの温度を検出する温度センサ34bからの触媒温度Tcや、排気管33に取り付けられた空燃比センサ35aからの空燃比AF、排気管33に取り付けられた酸素センサ35bからの酸素信号O2、シリンダブロックに取り付けられてノッキングの発生に伴って生じる振動を検出するノックセンサ59からのノック信号Ksも挙げることができる。
ECU70からは、エンジン12を制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。ECU70から出力される信号としては、例えば、スロットルバルブ24のポジションを調節するスロットルモータ36への駆動制御信号や、筒内噴射弁26への駆動制御信号、点火プラグ30への駆動制御信号を挙げることもできる。
ECU70は、クランクポジションセンサ40からのクランク角θcrに基づいて、クランクシャフト16の回転数、即ち、エンジン12の回転数Neを演算している。また、ECU70は、エアフローメータ48からの吸入空気量Qaとエンジン12の回転数Neとに基づいて、エンジン12の負荷としての体積効率(エンジン12の1サイクルあたりの行程容積に対する1サイクルで実際に吸入される空気の容積の比)KLも演算している。
こうして構成されるエンジン装置10では、ECU70は、エンジン12が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいて運転されるようにエンジン12の吸入空気量制御や、燃料噴射制御、点火制御を行なう。吸入空気量制御では、ECU70は、エンジン12の目標トルクTe*に基づいて目標空気量Qa*を設定し、吸入空気量Qaが目標空気量Qa*となるように目標スロットル開度TH*を設定し、スロットルバルブ24のスロットル開度THが目標スロットル開度TH*となるようにスロットルモータ36を制御する。燃料噴射制御では、ECU70は、エンジン12の回転数Neと体積効率KLとに基づいて空燃比AFが目標空燃比AF*(例えば理論空燃比)となるように筒内噴射弁26の目標燃料噴射量Qfd*を設定し、筒内噴射弁26から目標燃料噴射量Qfd*の燃料が1回又は複数回に亘って噴射されるように筒内噴射弁26を制御する。点火制御では、ECU70は、エンジン12の回転数Neと負荷率KLとに基づいて目標点火時期Tp*を設定し、点火プラグ30の点火を制御する。
次に、こうして構成された実施例のエンジン装置10の動作、特に、浄化装置34の浄化触媒(三元触媒)34aを急速暖機する際の動作について説明する。浄化装置34の急速暖機は、触媒温度Tcが活性化する温度未満の所定温度以下の条件やアクセルオフの条件が成立しているときに行なわれる。急速暖機は、吸気行程や圧縮行程で1回~3回の燃料噴射を行ない、最終の燃料噴射を膨張行程で行なうと共にこの膨張行程における燃料噴射と同期して点火する膨張行程噴射暖機と、最終の燃料噴射を圧縮行程で行なうと共にこの圧縮行程の後の膨張行程で点火する圧縮行程噴射暖機と、のうちの一方を選択して行なわれる。選択は、エンジン12の始動時の水温Twやシフトポジションなどにより行なわれる。例えば、エンジン12の始動時の水温Twが所定温度(例えば35度や45度など)未満のときには、より迅速に触媒暖機を行なってエミッションをよくするために膨張行程噴射暖機が選択され、エンジン12の始動時の水温Twが所定温度以上のときには、エミッションを良好に保つために圧縮行程噴射暖機が選択されたりする。また、シフトポジションが非走行用ポジション(NポジションやPポジション)のときは、走行用ポジション(DポジションやRポジション)のときに比して膨張行程噴射暖機が選択されやすいように上述の第1所定温度を切り替える。
複数回に亘る燃料噴射の各噴射量は、膨張行程噴射暖機では以下のように定めることができる。まず、最後の燃料噴射では放電誘引が生じる程度の量でよいから、最後の燃料噴射の噴射量を固定値や体積効率KLに基づく値を用いて定める。そして、吸気行程での1回目の燃料噴射量や2回目の燃料噴射量などについては、目標燃料噴射量Qfd*から最後の燃料噴射量を減じたものに対して吹き分け率(分割割合)を乗じて定める。圧縮行程噴射暖機でも同様に定めることができる。
こうした急速暖機では、できる限り点火時期Tpを遅角するように制御される。点火時期Tpを遅角すると、燃焼効率が低下するため、吸入空気量を増やすことによってエンジン12の回転数Neを維持する。この結果として、燃焼ガス量が増え、エミッション成分の絶対量も増えるが、触媒暖機は促進される。なお、圧縮行程噴射暖機では、エミッションを良好に保持しながら触媒暖機を行なうため、点火時期Tpの遅角量は膨張行程噴射暖機のときに比して小さくなる。膨張行程噴射暖機では、エンジン12の始動時の冷却水の温度(始動時水温)Tswとエンジン12を始動してからの時間(始動後時間)Telに基づいて点火時期ベース値Tpbが設定され、エンジン12の回転数Neに基づくフィードバック制御による補正値Tpfbを点火時期ベース値Tpbから減じて目標点火時期Tp*を設定する。点火時期ベース値Tpbは、始動時水温Tswが低いほど進角側(高いほど遅角側)となる傾向に設定され、始動後時間Telが長いほど遅角側(短いほど進角側)となる傾向に設定される。なお、点火時期ベース値Tpbは、シフトポジションSPが非走行用ポジション(NポジションやPポジション)のときには、走行用ポジション(DポジションやRポジション)のときに比して遅角側となるように設定してもよい。フィードバック制御は、エンジン12の回転数Neと目標回転数Ne*(例えば1500rpmなど)との差分が打ち消される方向に点火時期Tpを進角や遅角するものであり、比例項と積分項とにより構成される。フィードバック制御の補正値Tpfbは、エンジン12の回転数Neが目標回転数Ne*より大きいときには遅角側に補正する値が設定され、エンジン12の回転数Neが目標回転数Ne*より小さいときには進角側に補正する値が設定される。圧縮行程噴射暖機でも、膨張行程噴射暖機と同様に点火時期Tpを定めることができるが、上述したように、点火時期Tpの遅角量は膨張行程噴射暖機のときに比して小さくなる。
次に、最後の燃料噴射の噴射開始時期について説明する。最後の燃料噴射が膨張行程で行なわれる膨張行程噴射暖機では、噴射開始時期ベース値Tfbを設定し、噴射開始時期ベース値Tfbから点火時期による調整値を減じて目標噴射開始時期Tf*を設定し、目標燃料噴射時期Tf*に燃料噴射が行なわれる。点火時期による調整値は、点火時期におけるフィードバック制御の補正値Tpfb(目標点火時期Tp*-点火時期ベース値Tpb)を用いる。膨張行程噴射暖機では、最後の膨張行程における燃料噴射と点火とが同期して行なわれるから、目標点火時期Tp*が点火時期ベース値Tpbから進角または遅角した分(補正値Tpfb)だけ噴射開始時期を進角または遅角する必要があるからである。一方、最後の燃料噴射が圧縮行程で行なわれる圧縮行程噴射暖機では、点火時期の調整に拘わらず、噴射開始時期ベース値Tfbが設定され、設定した噴射開始ベース値Tfbを目標燃料噴射時期Tf*として燃料噴射が行なわれる。
最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値Tfbは以下のように設定される。図2は、最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値Tfbを設定する際にECU70により実行される噴射開始時期ベース値算出処理の一例を示すフローチャートである。この処理は、各サイクルにおいて目標点火時期Tp*が設定される前に実行される。
噴射開始時期ベース値算出処理では、まず、最後の燃料噴射が膨張行程で行なわれる膨張行程噴射暖機であるか圧縮行程で行なわれる圧縮行程噴射暖機であるかを判定する(ステップS100)。膨張行程噴射暖機であると判定したときには、エンジン12の始動時の冷却水の水温(始動時水温)Tswとエンジン12を始動してからの時間(始動後時間)Telとを入力し(ステップS110)、始動時水温Tswと始動後時間Telとに基づいて噴射開始時期ベース値Tfbを設定し(ステップS120)、本処理を終了する。噴射開始時期ベース値Tfbは、始動時水温Tswが低いほど進角側(高いほど遅角側)となる傾向に設定され、始動後時間Telが長いほど遅角側(短いほど進角側)となる傾向に設定される。膨張行程噴射暖機では、燃料噴射は点火に同期して行なわれるから、噴射開始時期ベース値Tfbは、点火時期ベース値Tpbと同様に設定されることになる。なお、燃料噴射の開始は点火に対して僅かに速く行なわれるから、噴射開始時期ベース値Tfbは、点火時期ベース値Tpbより僅かに進角側に設定される。なお、点火時期ベース値TpbがシフトポジションSPに基づいても設定される場合には、噴射開始時期ベース値Tfbも同様にシフトポジションSPに基づいても設定されるものとしてもよい。即ち、噴射開始時期ベース値Tfbは、シフトポジションSPが非走行用ポジション(NポジションやPポジション)のときには、走行用ポジション(DポジションやRポジション)のときに比して遅角側となるように設定するのである。
ステップS100で圧縮行程噴射暖機であると判定したときには、噴射終了時期Tendを入力し(ステップS130)、最後の圧縮行程での燃料噴射量が噴射終了時期Tendで完了するように噴射開始時期ベース値Tfbを設定し(ステップS140)、本処理を終了する。噴射終了時期Tendは、燃料噴射によりピストンに燃料が直接吹き付けられてピストンが燃料で濡れてしまうことがない最終のクランク角やこれより若干小さいクランク角として実験などにより求めておくことができる。このように、噴射終了時期Tendで燃料噴射が完了するように噴射開始時期ベース値Tfbを設定することにより、ピストン上面が燃料で濡れるのを抑止することができる。
以上説明した実施例のエンジン装置10では、浄化装置34の暖機として膨張行程噴射暖機を行なうときには、点火時期ベース値Tpbと同様に、始動時水温Tswと始動後時間Telとに基づいて噴射開始時期ベース値Tfbを設定する。これにより、膨張行程における燃料噴射の開始時期を点火時期に同期させることができる。浄化装置34の暖機として圧縮行程噴射暖機を行なうときには、最後の圧縮行程での燃料噴射量が噴射終了時期Tendで完了するように噴射開始時期ベース値Tfbを設定する。これにより、ピストン上面が燃料で濡れるのを抑止することができる。これらの結果、浄化装置34の暖機の際の最後の燃料噴射をより適正に行なうことができる。
なお、実施例のエンジン装置10では、エンジン12の回転数Neが低下したことなどによる燃料増量が行なわれた場合には、膨張行程噴射暖機では燃料増量に拘わらずに噴射開始時期ベース値Tfbを設定するが、圧縮行程噴射暖機では燃焼に寄与しない燃料が増加するため、噴射終了時期Tendが異なるものとなるため、噴射開始時期ベース値Tfbも変更される。
実施例のエンジン装置10は、例えば後段に自動変速機を備える自動車に搭載されるものとしたり、走行用の動力を出力するモータと共にハイブリッド自動車に搭載されるものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン12が「エンジン」に相当し、浄化装置34が「浄化装置」に相当し、ECU70が「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、エンジン装置の製造産業などに利用可能である。
10 エンジン装置、12 エンジン、16 クランクシャフト、22 エアクリーナ、24 スロットルバルブ、25 吸気管、26 筒内噴射弁、34b 温度センサ、28 吸気バルブ、29 燃焼室、30 点火プラグ、31 排気バルブ、32 ピストン、33 排気管、34 浄化装置、34a 浄化触媒、35a 空燃比センサ、35b 酸素センサ、36 スロットルモータ、38 イグニッションコイル、40 クランクポジションセンサ、42 水温センサ、44 カムポジションセンサ、46 スロットルバルブポジションセンサ、48 エアフローメータ、49 温度センサ、58 吸気圧センサ、59 ノックセンサ、70 電子制御ユニット。

Claims (1)

  1. 燃焼室に燃料を噴霧する筒内噴射弁と前記筒内噴射弁から噴霧される燃料に点火可能な点火プラグとを有するエンジンと、
    前記エンジンの排気を浄化する浄化触媒を有する浄化装置と、
    前記筒内噴射弁による複数回の燃料噴射と前記点火プラグによる点火とを制御する制御装置と、
    を備えるエンジン装置であって、
    前記制御装置は、
    前記浄化装置の暖機として、前記筒内噴射弁からの最後の燃料噴射を圧縮行程で行なうと共に前記圧縮行程の次の膨張行程で前記点火プラグにより点火する圧縮行程噴射暖機と、前記筒内噴射弁からの最後の燃料噴射を膨張行程で行なうと共に前記膨張行程における燃料噴射に同期して前記点火プラグにより点火する膨張行程噴射暖機と、を切り替えて実行し、
    前記膨張行程噴射暖機を実行する際に、前記膨張行程で行なう最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値については、前記エンジンの始動時の冷却水の温度および前記エンジンを始動してからの時間に基づいて設定し、
    前記圧縮行程噴射暖機を実行する際に、前記圧縮行程で行なう最後の燃料噴射の噴射開始時期ベース値については、所定の燃料噴射終了時期に基づいて設定する、
    ことを特徴とするエンジン装置。
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