JP2001072716A - 有機金属重合体およびその使用 - Google Patents

有機金属重合体およびその使用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジストとして有用であり、像作成照射に対
して感度を有し、しかも強化された耐反応性イオン・エ
ッチング性を示す組成物を提供する。 【解決手段】 この組成物は、重合可能な有機金属単量
体酸またはエステルの重合体を含む。具体的には、アク
リル酸有機金属、メタクリル酸有機金属、有機金属スチ
レン、およびこれらの混合物からなる群から選択された
少なくとも1つの単量体を含んで生成した重合体であ
り、ここで、金属は、イットリウム、アルミニウム、
鉄、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、およびこれら
の混合物から選択されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトレジストと
して有用であり、反応性イオン・エッチングに使用する
プラズマ、特にCl2/O2プラズマに対する耐性が増強
された、ある種の有機金属重合体に関するものである。
本発明は、その組成物、およびリソグラフィへの利用に
関係する。たとえば、本発明の材料は、光学、電子線、
X線、およびイオン・ビーム・リソグラフィ装置による
デバイスおよびマスクの製作に使用するのに適してい
る。
【0002】
【従来の技術】パターン形成したデバイス、特にマイク
ロエレクトロニクス・デバイスの製造で、最終製品を構
成する各種の層をエッチングする工程は、関連する最も
重要な段階のひとつである。エッチング工程に広く用い
られている方法のひとつは、エッチングされる表面を、
適当なマスクで覆うことである。
【0003】マスクは通常、基板のエッチングから遮蔽
すべき部分の上に、レジスト材料を像に従ってパターン
形成することにより形成される。レジストは通常、重合
した有機材料から生成する。パターンは、リソグラフィ
技術により、レジスト材料を像に従って照射に露出する
ことにより形成される。使用される照射は通常、X線、
紫外放射、電子線放射、またはイオン・ビーム照射であ
る。
【0004】感放射材料および組成物のいずれかまたは
両方は、ポジティブ作用(すなわち放射により可溶化す
るもの)またはネガティブ作用(すなわち放射により不
溶化または架橋するもの)のいずれかである。ポジティ
ブ作用を有する感放射組成物は、化学作用のある放射
(遠〜近紫外、X線、電子線、またはイオン・ビーム)
により可溶(または現像可能)となり、選択性現像液を
使用して除去し、露出されなかった部分をそのまま残す
ことができる。ネガティブ作用を有する感放射組成物
は、化学作用のある放射に露出すると不溶性になるもの
である。選択性溶液は組成物の露出されなかった部分を
溶解して除去し、露出された部分をそのまま残すことが
できる。このような露出された材料を現像すると、ネガ
ティブ・トーンの像ができる。
【0005】レジストを現像して所期のマスクを形成し
た後、基板とマスクを、基板は浸食するがマスクはその
まま残す化学薬品の溶液に浸漬することができる。これ
らの湿式化学法は、エッチングされた表面上に縁部を良
好に画定することが困難である。これは化学薬品により
マスクにアンダーカットを生じ、等方性の像が形成され
るためである。換言すれば、従来の化学湿式法では、現
在の加工の必要条件に適合する最適寸法を達成するのに
必要と考えられる解像度が得られない。
【0006】さらに、このような湿式エッチング法は、
それに伴う環境および安全問題のため好ましくない。
【0007】したがって、環境の観点から方法を改善す
るとともに、エッチングに要する相対費用を削減するた
め、各種のいわゆる「乾式法」が示唆されている。さら
に、これらの「乾式法」は、工程管理が容易となり、像
のアスペクト比を高めることができる利点の可能性を有
する。また、フィーチャ寸法が350nm未満のパター
ンを製作する場合、プロファイルの管理のため、乾式エ
ッチング法が必要である。
【0008】このような「乾式法」は一般に、ガスを容
器に通し、このガス中にプラズマを生成させて行う。次
にこのガス中の種を、チェンバすなわち容器中に置いた
基板をエッチングするのに用いる。このような「乾式
法」の典型的な例は、プラズマ・エッチング、スパッタ
・エッチング、および反応性イオン・エッチングであ
る。
【0009】反応性イオン・エッチングによれば、良好
に画定された、垂直にエッチングされた側壁が得られ
る。
【0010】マイクロエレクトロニクス・デバイスおよ
びマスクの製作で、ひとつの問題解決方法は、良好なリ
ソグラフィ特性を示すとともに、後で行う下層の基板へ
のパターン転写のため、耐乾式エッチング性の高いレジ
ストを開発することである。乾式エッチングの化学物質
には、現在反射防止コーティングに使用するO2、現在
マスク製作でクロムのエッチングに使用するCl2
2、ポリシリコンのエッチングのためのCl2を主成分
とするプラズマ、および酸化物のエッチングのためのC
4などのフッ素化炭化水素を主成分とするプラズマが
ある。これらのプラズマは例示したに過ぎず、本発明の
範囲を制限するものではない。従来i線リソグラフィに
使用したノボラック/ジアゾナフトキノンを主成分とす
るレジストは、今日まで耐乾式エッチング性が最良のも
のであった。日本ゼオン社から市販されているZEP
は、α−クロロメタクリル酸エステルおよびα−メチル
スチレンの共重合体からなる電子線レジストで、従来の
湿式エッチング法であるポリブテンスルホン(PBS)
法に代わって、進歩したマスク製作のために当業界で採
用されている。ZEPはPBSと比較して著しく改善さ
れているが、Cl2/O2に対する耐乾式エッチング性は
限界(エッチング速度1.95nm/秒)である。ノボ
ラックのエッチング速度は1.4nm/秒である。
【0011】マスク製作(バイナリー、減衰移相マス
ク、交互移相マスク)および装置製作に使用するため
の、耐乾式エッチング性を改善する、感放射組成物を開
発する必要性がある。
【0012】さらに、イオン注入マスク、および導電性
パターンの形成に、ネガティブ・レジストとして、ポリ
ビニルジフェニルフェロセンおよびポリビニルフェロセ
ンを使用することが示唆されている(米国特許第388
5076号明細書参照)。電子線が、これらの重合体の
架橋を生じさせ、ネガティブ・パターンを与えることが
記載されている。金属基を含有する他の重合体は、米国
特許第4156745号明細書に記載されている。メタ
クリル酸鉛をメタクリル酸メチルとの共重合体に導入す
ると、メタクリル酸メチルの単独重合体と比較して、レ
ジストの速度が上昇する。米国特許第4027052号
明細書には、酸化鉄パターンの酸化分解のために、ポリ
ビニルフェロセンの使用が提案されている。パターンの
線描写は、X線の照射により達成される。さらにシリコ
ン含有レジストはかなり普及している。シリコンおよび
ゲルマニウムの使用は、レジスト材料に耐O2エッチン
グ性を与えるために意図されている。たとえば、米国特
許第4764247号、第4935094号、および第
5733706号明細書、ならびにMicroelectronic En
gineering3279(1985年)を参照されたい。そ
れにもかかわらず、従来の技術には、Cl2およびCl2
/O2RIE(反応性イオン・エッチング)に対するマ
スクのための、どのような有機金属重合体材料も開示さ
れていない。
【0013】Cl2RIEおよびCl2/O2RIEは、
光学マスク製作のため、ポリシリコンのエッチング、お
よびクロムのエッチングのため、電子産業で使用されて
いる。エッチングされたパターンは、レジスト材料の層
により、エッチングされない表面と区別される。レジス
トは、エッチングに用いる特定のプラズマに対して適切
な耐性を持つものでなければならない。Cl2/O2プラ
ズマは、表面が曝される最も激しい環境のひとつである
と考えられている。前記の用途に使用されるレジストの
例には、光学マスクの製作でクロムをパターン形成する
ために使用するZEP7000およびZEP520、メ
タクリル酸t−ブチル、メタクリル酸、およびメタクリ
ル酸メチルの共重合体、米国特許第5071730号明
細書に記載された、「X−1」と称する193nmの紫
外レジストとして意図された実験的レジストなどがあ
る。他のCl2/O2プラズマ中でのパターン形成に使用
する遠紫外レジストには、UV2およびUV6がある。
ZEPレジストは下記に示す化学式1を有する。
【化1】
【0014】Cl2/O2プラズマ中でZEPのエッチン
グ速度は、ノボラックの1.4nm/秒に対して1.9
5nm/秒である。この速度は限界と考えられる。X−
1の構造を下記の式2に示す。これも、重合体のメタク
リル酸バックボーンのため、Cl2/O2プラズマに対す
る耐性が低い。
【化2】
【0015】ZEPレジストもX−1レジストも、耐R
IE特性を改善する必要がある。遠紫外用途に使用する
増幅レジスト(たとえばAPEX E)などの、他の市
販されているレジストも、耐RIE特性を改善すること
によって利益を得る。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、マイ
クロエレクトロニクス・デバイスおよびマスクの製作に
おける微細なパターンをRIEによって、良好に画定に
垂直にエッチングして形成する方法を提供することであ
る。本発明のもう1つの目的は、微細なパターンをRI
Eによって形成するのに有用な、高感度で高解像度の耐
RIE特性の強化されたレジスト組成物を提供すること
である。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、レジストとし
て特に有用であり、像形成照射に感度を有し、しかも増
強された耐RIE性を示す組成物を提供する。本発明の
組成物は、特にCl2/O2プラズマ、Cl2プラズマ、
2プラズマ、およびフッ素化炭化水素プラズマを使用
する反応性イオン・エッチングに対して増強された耐性
を示す。
【0018】特に、本発明の重合体は、アクリル酸有機
金属、メタクリル酸有機金属、有機金属スチレン、およ
びこれらの混合物からなる群から選択された少なくとも
1つの単量体から生成した重合体であり、ここで、金属
は、イットリウム、アルミニウム、鉄、チタン、ジルコ
ニウム、ハフニウム、およびこれらの混合物からなる群
から選択されたものである。
【0019】本発明はまた、 a)基板上に、アクリル酸有機金属、メタクリル酸有機
金属、有機金属スチレン、およびこれらの混合物からな
る群から選択された少なくとも1つの単量体から生成し
たレジストを成分とし、ここで、金属が、イットリウ
ム、アルミニウム、鉄、チタン、ジルコニウム、ハフニ
ウム、およびこれらの混合物からなる群から選択された
ものである、レジスト組成物の層を設けるステップと、 b)レジスト組成物の層を像にしたがって照射に露出す
るステップと、 c)レジストを現像してパターンを形成するステップと
を含む、レジストのパターンを形成する方法に関するも
のである。
【0020】本発明のさらに他の態様は、 a)基板上にパターンを形成する層を設けるステップ
と、 b)パターンを形成する層の上に、アクリル酸有機金
属、メタクリル酸有機金属、有機金属スチレン、および
これらの混合物からなる群から選択された少なくとも1
つの単量体から生成したフォトレジストを成分とし、こ
こで、金属が、イットリウム、アルミニウム、鉄、チタ
ン、ジルコニウム、ハフニウム、およびこれらの混合物
からなる群から選択されたものである、レジスト組成物
の層を設けるステップと、 c)レジスト組成物の層を像にしたがって照射に露出す
るステップと、 d)レジストを現像して所期のパターンを形成するステ
ップと、 e)パターンを形成する層をマスクとして機能するレジ
ストとともに反応性イオン・エッチング処理して基板上
に所期のパターンを形成するステップとを含む、基板上
にパターンを形成する方法に関するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明により使用される重合体
は、アクリル酸有機金属、メタクリル酸有機金属、有機
金属スチレン、およびこれらの混合物からなる群から選
択され、金属が、イットリウム、アルミニウム、鉄、チ
タン、ジルコニウム、ハフニウム、およびこれらの混合
物からなる群から選択されたものである少なくとも1つ
の有機金属単量体を重合させることにより得られる。ス
チレン類には、アセトキシスチレンなどの置換スチレン
が含まれる。金属部分とアクリル酸またはメタクリル酸
部分の間に少なくとも2個の炭素原子の鎖が存在するこ
とが好ましい。
【0022】好ましい金属は鉄である。本発明は、単独
重合体も共重合体も意図している。
【0023】重合体は、通常数平均分子量が約2,00
0〜約100,000、好ましくは約4,500〜約1
0,000である。
【0024】このような適した有機金属単量体の例は、
アクリル酸2−フェロセニルエチル、メタクリル酸2−
フェロセニルエチル、アクリル酸2−(フェロセニルメ
チル−2−ウレタノ)エチル、メタクリル酸2−(フェ
ロセニルメチル−2−ウレタノ)エチル、4−フェロセ
ニルメチルスチレン、および3−フェロセニルメチル−
4−アセトキシスチレンである。
【0025】共重合体の場合、他の単量体は通常、アク
リル酸、メタクリル酸、これらのエステル、およびこれ
らの混合物からなる群から選択された、少なくとも1種
類の単量体である。
【0026】適した単量体エステルの例は、アルキル基
が1〜10個の炭素原子を有するメタクリル酸2−ヒド
ロキシアルキルおよびアクリル酸2−ヒドロキシアルキ
ル、アルキル基が1〜10個の炭素原子を有するアクリ
ル酸アルキルおよびメタクリル酸アルキル、ならびにア
ルキル基が1〜10個の炭素原子を有するアクリル酸ク
ロロアルキルおよびメタクリル酸クロロアルキルであ
る。
【0027】共重合体は通常、約1重量%〜約90重量
%、さらに典型的には約10重量%〜約70重量%、好
ましくは約20重量%〜約50重量%の有機金属単量
体、したがって約99重量%〜約10重量%、好ましく
は、約90重量%〜約30重量%、さらに好ましくは、
約80重量%〜約50重量%の他の共単量体を含有す
る。
【0028】さらに、共重合体は、スチレン、α−メチ
ルスチレン、4−ヒドロキシスチレン、アセトキシスチ
レン、および他のヒドロキシスチレン誘導体を含むもの
でもよい。
【0029】いくつかのアクリル酸エステルおよびメタ
クリル酸エステルの例は下記のとおりである。 メタクリル酸2−ヒドロキシエチル メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル アクリル酸2−ヒドロキシエチル アクリル酸2−ヒドロキシプロピル アクリル酸2−ヒドロキシブチル アクリル酸2−ヒドロキシペンチル メタクリル酸メチル メタクリル酸4−ブチル アクリル酸メチル アクリル酸α−クロロメチル メタクリル酸t−ブチル アクリル酸t−ブチル
【0030】本発明によるいくつかの共重合体の例は下
記のとおりである。 アクリル酸α−クロロメチルおよびアクリル酸2−フェ
ロセニルエチルの共重合体 アクリル酸α−クロロメチルおよびメタクリル酸2−フ
ェロセニルエチルの共重合体 アクリル酸α−クロロメチル、α−メチルスチレン、お
よびアクリル酸2−フェロセニルエチルの共重合体 アクリル酸α−クロロメチル、α−メチルスチレン、お
よびメタクリル酸2−フェロセニルエチルの共重合体 アクリル酸2−フェロセニルエチル、メタクリル酸、お
よびメタクリル酸t−ブチルの共重合体 メタクリル酸2−フェロセニルエチル、メタクリル酸、
およびメタクリル酸t−ブチルの共重合体 アクリル酸α−クロロメチルおよびアクリル酸2−(フ
ェロセニルメチル−2−ウレタノ)エチルの共重合体 アクリル酸α−クロロメチルおよびメタクリル酸2−
(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)エチルの共重合
体 アクリル酸α−クロロメチル、α−メチルスチレン、お
よびアクリル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタ
ノ)エチルの共重合体 アクリル酸α−クロロメチル、α−メチルスチレン、お
よびメタクリル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレ
タノ)エチルの共重合体 アクリル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)
エチル、メタクリル酸、およびメタクリル酸t−ブチル
の共重合体 メタクリル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタ
ノ)エチル、メタクリル酸、およびメタクリル酸t−ブ
チルの共重合体 アクリル酸2−フェロセニルエチル、α−メチル−4−
アセトキシスチレン、およびメタクリル酸t−ブチルの
共重合体 メタクリル酸2−フェロセニルエチル、α−メチル−4
−アセトキシスチレン、およびメタクリル酸t−ブチル
の共重合体 アクリル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)
エチル、α−メチル−4−アセトキシスチレン、および
メタクリル酸t−ブチルの共重合体 メタクリル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタ
ノ)エチル、α−メチル−4−アセトキシスチレン、お
よびメタクリル酸t−ブチルの共重合体
【0031】前記の三元共重合体の場合、有機金属単量
体の量は、通常約1〜30重量%、さらに典型的には約
1〜20重量%で、したがって他の共単量体は約70〜
99重量%、約80〜99重量%である。
【0032】たとえば、アクリル酸α−クロロメチル、
α−メチルスチレン、および有機金属単量体の三元共重
合体は、通常約1〜50%のアクリル酸エステル、およ
び1〜80%の有機金属単量体を含有する。有機金属単
量体、メタクリル酸、およびメタクリル酸t−ブチルの
三元共重合体は、通常約1〜約25%の有機金属単量体
約5〜約30%のメタクリル酸、および約45〜90%
のメタクリル酸t−ブチルを含有する。
【0033】フェロセニル基を導入してX−1を変性し
た例を、下記の式3に示す。
【化3】
【0034】さらに、本発明の重合体は、他のレジスト
と混合して、ZEPおよびX−1など、他のレジストの
耐RIE性を増強することができる。たとえば、メタク
リル酸(1−フェロセニル−2−オキシエタン)は、そ
の単独重合体を含んで、他のレジストとブレンドするこ
とができる。混合物として使用する場合、本発明の重合
体の量は、通常約90〜約1重量%、さらに典型的には
約70重量%〜約10重量%、好ましくは約50重量%
〜約20重量%で、したがって他のレジストは約10〜
約99重量%、好ましくは、約30重量%〜約90重量
%、さらに好ましくは、約50重量%〜約80重量%で
ある。
【0035】本発明の重合体は通常、AIBNなどのフ
リー・ラジカル触媒と、テトラヒドロフラン、イソプロ
パノール、トルエンなどの溶剤を使用して、フリー・ラ
ジカル溶液重合により生成する。
【0036】重合は通常溶剤の環流温度で行う。
【0037】本発明の重合体は、3−エトキシプロピオ
ン酸エチルなどの有機溶剤を使用して現像することがで
きる。
【0038】下記に、石英板上にクロム金属のパターン
を設けることにより、マイクロリソグラフィ用光学マス
クを形成する典型的製造工程を示す。 1.石英板の表面上にクロム金属の薄膜を形成する。 2.金属層に電子線レジストをコーティングする。 3.レジストに電子線でパターンを形成する。 4.板を適当な現像剤で現像する。 5.露出したクロム膜を湿式エッチング、乾式エッチン
グのいずれかでエッチングする。 6.残留レジストを除去する。
【0039】
【実施例】下記の実施例は、本発明をさらに詳細に説明
するものであるが、本発明はこれらの例に限定されるも
のではない。
【0040】実施例1 2−フェロセニルエチルアルコ
ールの調製 フェロセニル酢酸を水素化アルミニウムリチウムで還元
して、2−フェロセニルエチルアルコールを合成した。
LiAlH41.4gを、エーテルが入った、ソックス
レー装置を備えたフラスコに入れた。この装置により、
フェロセン酢酸(0.9g)を48時間抽出した。冷却
後、過剰の試薬を水で分解し、溶液を炭酸水素ナトリウ
ム溶液で十分に洗浄し、乾燥し、蒸発乾固させた。残留
油をヘキサンから結晶化させた。融点は41℃であっ
た。
【0041】実施例2 メタクリル酸フェロセニルエチ
ルの調製 実施例1で得た2−フェロセニルエチルアルコール
(0.8g)を無水エーテル300mlに溶解し、ピリ
ジン0.4gを加えた。塩化メタクリロイル0.5ml
をエーテル30mlに溶解した溶液を滴下し、反応を4
時間続けた。沈殿を濾過により除去し、エーテル溶液を
合わせ、5%炭酸水素ナトリウム溶液、5%塩酸、再び
炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄し、乾燥した。エーテル
を蒸発させると、褐色の粘性油が残った。これをさらに
シリカ上でクロマトグラフィ(流出液:エーテル)によ
り精製した。
【0042】実施例3 共重合体の調製 実施例2で得たメタクリル酸フェロセニルエチルをアク
リル酸α−クロロメチルおよびα−メチルスチレンと共
重合させた。モル比を1/4:1/2:1/4とするた
め、それぞれ0.785g:0.5g:0.295gの
混合物を調製した。混合物をAIBN0.06gととも
にガラス管中に入れた。ガラス管を脱気し、密封した
後、75℃に24時間保った。THFに溶解して重合体
を単量体から分離した後、ヘキサンで沈殿させた。GP
Cにより重合体の分子量が約1,300であることが判
明した。
【0043】実施例4 共重合体を含有する組成物の調
製 実施例3で得た共重合体0.1gをZEP7000A1
0gと混合して、均一な溶液とした。シリコン・ウエー
ハ上に皮膜をスピン・コーティングした。皮膜は連続的
で、どの成分の分離も見られなかった。この皮膜を、R
IEエッチング速度の試験を行った。エッチング速度は
ZEPの1.95nm/秒に対して1.75nm/秒で
あることがわかった。
【0044】実施例5 メタクリル酸2−(フェロセニ
ルメチル−2−ウレタノ)エチルの調製 フェロセンアルコール5gをTHF125mlに溶解
し、メタクリル酸2−イソシアナートエチル3.6gを
加えた後、ジラウリン酸ジブチルすず触媒1.1gを加
えた。溶液を48時間撹拌した後溶液を除去した。残渣
をエーテルに溶解し、脱イオン水で数回十分に洗浄し
た。単量体をさらにシリカ上でクロマトグラフィ(流出
液:エーテル)により精製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03F 7/32 G03F 7/32 H01L 21/312 H01L 21/312 A (72)発明者 マリー・アンゲロプロス アメリカ合衆国10566 ニューヨーク州コ ートランド・マナー イーストヒル・ロー ド 30 (72)発明者 アリ・アヴィラム アメリカ合衆国10520 ニューヨーク州ク ロトン=オン=ハドソン ブラングルブッ シュ・ロード 444 (72)発明者 シー・リチャード・グァルニエリ アメリカ合衆国10598 ニューヨーク州ソ マーズ アナロック・ドライブ 11 (72)発明者 ラニー・ダブリュー・クウオン アメリカ合衆国12590 ニューヨーク州ワ ッピンガーズ・フォールズ マイナ・ドラ イブ 31

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アクリル酸有機金属、メタクリル酸有機金
    属、有機金属スチレン、およびこれらの混合物からなる
    群から選択された少なくとも1つの単量体から生成した
    重合体であって、金属が、イットリウム、アルミニウ
    ム、鉄、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、およびこ
    れらの混合物からなる群から選択されたものである重合
    体。
  2. 【請求項2】金属が鉄である、請求項1に記載の重合
    体。
  3. 【請求項3】アクリル酸2−フェロセニルエチル、メタ
    クリル酸2−フェロセニルエチル、アクリル酸2−(フ
    ェロセニルメチル−2−ウレタノ)エチルおよびメタク
    リル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)エチ
    ル、4−フェロセニルメチルスチレン、ならびに3−フ
    ェロセニルメチル−4−アセトキシスチレンからなる群
    から選択された少なくとも1つの単量体から生成した、
    請求項1に記載の重合体。
  4. 【請求項4】a)アクリル酸有機金属、メタクリル酸有
    機金属、有機金属スチレン、およびこれらの混合物から
    なる群から選択され、金属が、イットリウム、アルミニ
    ウム、およびこれらの混合物からなる群から選択された
    ものである少なくとも1つの単量体と、 b)アクリル酸、メタクリル酸、これらのエステル、お
    よびこれらの混合物からなる群から選択された少なくと
    も1つの単量体から生成した共重合体であって、 a)とb)の合計重量に対してa)の量が約1〜約90
    重量%であり、b)の量が約99〜約10重量%であ
    る、請求項1に記載の重合体。
  5. 【請求項5】単量体b)が、アルキル基が1〜10個の
    炭素原子を有するメタクリル酸2−ヒドロキシアルキ
    ル、アルキル基が1〜10個の炭素原子を有するアクリ
    ル酸2−ヒドロキシアルキル、アクリル酸、メタクリル
    酸、アルキル基が1〜10個の炭素原子を有するアクリ
    ル酸アルキル、アルキル基が1〜10個の炭素原子を有
    するメタクリル酸アルキル、アルキル基が1〜10個の
    炭素原子を有するアクリル酸クロロアルキル、およびア
    ルキル基が1〜10個の炭素原子を有するメタクリル酸
    クロロアルキルからなる群から選択されたものである、
    請求項4に記載の重合体。
  6. 【請求項6】スチレン、α−メチルスチレン、ヒドロキ
    シスチレン、アセトキシスチレン、およびこれらの混合
    物からなる群から選択された少なくとも1つの単量体を
    さらに含む、請求項4に記載の重合体。
  7. 【請求項7】アクリル酸α−クロロメチルおよびアクリ
    ル酸2−フェロセニルエチルの共重合体、アクリル酸α
    −クロロメチルおよびメタクリル酸2−フェロセニルエ
    チルの共重合体、アクリル酸α−クロロメチル、α−メ
    チルスチレン、およびアクリル酸2−フェロセニルエチ
    ルの共重合体、アクリル酸α−クロロメチル、α−メチ
    ルスチレン、およびメタクリル酸2−フェロセニルエチ
    ルの共重合体、アクリル酸2−フェロセニルエチル、メ
    タクリル酸、およびメタクリル酸t−ブチルの共重合
    体、メタクリル酸2−フェロセニルエチル、メタクリル
    酸、およびメタクリル酸t−ブチルの共重合体、アクリ
    ル酸α−クロロメチルおよびアクリル酸2−(フェロセ
    ニルメチル−2−ウレタノ)エチルの共重合体、アクリ
    ル酸α−クロロメチルおよびメタクリル酸2−(フェロ
    セニルメチル−2−ウレタノ)エチルの共重合体、アク
    リル酸α−クロロメチル、α−メチルスチレン、および
    アクリル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)
    エチルの共重合体、アクリル酸α−クロロメチル、α−
    メチルスチレン、およびメタクリル酸2−(フェロセニ
    ルメチル−2−ウレタノ)エチルの共重合体、アクリル
    酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)エチル、
    メタクリル酸、およびメタクリル酸t−ブチルの共重合
    体、メタクリル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレ
    タノ)エチル、メタクリル酸、およびメタクリル酸t−
    ブチルの共重合体、アクリル酸2−フェロセニルエチ
    ル、α−メチル−4−アセトキシスチレン、およびメタ
    クリル酸t−ブチルの共重合体、メタクリル酸2−フェ
    ロセニルエチル、α−メチル−4−アセトキシスチレ
    ン、およびメタクリル酸t−ブチルの共重合体、アクリ
    ル酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)エチ
    ル、α−メチル−4−アセトキシスチレン、およびメタ
    クリル酸t−ブチルの共重合体、および、メタクリル酸
    2−(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)エチル、α
    −メチル−4−アセトキシスチレン、およびメタクリル
    酸t−ブチルの共重合体からなる群から選択された、請
    求項1に記載の重合体。
  8. 【請求項8】金属と、アクリル酸またはメタクリル酸基
    との間に少なくとも2個の炭素原子を有する鎖を有す
    る、請求項1に記載の重合体。
  9. 【請求項9】a)基板上にアクリル酸有機金属、メタク
    リル酸有機金属、有機金属スチレン、およびこれらの混
    合物からなる群から選択され、金属が、イットリウム、
    アルミニウム、鉄、チタン、ジルコニウム、ハフニウ
    ム、およびこれらの混合物からなる群から選択されたも
    のである少なくとも1つの単量体から生成した重合体を
    成分とするレジスト組成物の層を設けるステップと、 b)レジスト組成物の層を像にしたがって照射に露出す
    るステップと、 c)レジストを現像してパターンを形成するステップと
    を含む、 レジストのパターンを形成する方法。
  10. 【請求項10】照射が、X線照射、電子線照射、紫外線
    照射、極紫外(EUV)照射、およびイオンビーム照射
    からなる群から選択される、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】現像剤が、3−エトキシプロピオン酸エ
    チルである、請求項9に記載の方法。
  12. 【請求項12】金属が鉄である、請求項9に記載の方
    法。
  13. 【請求項13】少なくとも1つの単量体から生成した重
    合体が、アクリル酸2−フェロセニルエチル、メタクリ
    ル酸2−フェロセニルエチル、アクリル酸2−(フェロ
    セニルメチル−2−ウレタノ)エチルおよびメタクリル
    酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)エチル、
    4−フェロセニルメチルスチレン、ならびに3−フェロ
    セニルメチル−4−アセトキシスチレンからなる群から
    選択されたものである、請求項9に記載の方法。
  14. 【請求項14】重合体が、 a)アクリル酸有機金属、メタクリル酸有機金属、有機
    金属スチレン、およびこれらの混合物からなる群から選
    択され、金属が、イットリウム、アルミニウム、鉄、チ
    タン、ジルコニウム、ハフニウム、およびこれらの混合
    物からなる群から選択されたものである少なくとも1つ
    の単量体と、 b)アクリル酸、メタクリル酸、これらのエステル、お
    よびこれらの混合物からなる群から選択された少なくと
    も1つの単量体から生成した重合体であって、 a)とb)の合計重量に対してa)の量が約1〜約90
    重量%であり、b)の量が約99〜約10重量%であ
    る、請求項9に記載の方法。
  15. 【請求項15】重合体の単量体b)が、アルキル基が1
    〜10個の炭素原子を有するメタクリル酸2−ヒドロキ
    シアルキル、アルキル基が1〜10個の炭素原子を有す
    るアクリル酸2−ヒドロキシアルキル、アクリル酸、メ
    タクリル酸、アルキル基が1〜10個の炭素原子を有す
    るアクリル酸アルキル、アルキル基が1〜10個の炭素
    原子を有するメタクリル酸アルキル、アルキル基が1〜
    10個の炭素原子を有するアクリル酸クロロアルキル、
    およびアルキル基が1〜10個の炭素原子を有するメタ
    クリル酸クロロアルキルからなる群から選択されたもの
    である、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】a)基板上にパターンを形成する層を設
    けるステップと、 b)パターンを形成する層の上にアクリル酸有機金属、
    メタクリル酸有機金属、有機金属スチレン、およびこれ
    らの混合物からなる群から選択され、金属が、イットリ
    ウム、アルミニウム、鉄、チタン、ジルコニウム、ハフ
    ニウム、およびこれらの混合物からなる群から選択され
    たものである少なくとも1つの単量体から生成した重合
    体を成分とするレジスト組成物の層を設けるステップ
    と、 c)レジスト組成物の層を像にしたがって照射に露出す
    るステップと、 d)レジストを現像して所期のパターンを形成するステ
    ップと、 e)パターンを形成する層をマスクとして機能するレジ
    ストとともに反応性イオン・エッチング処理して基板上
    に所期のパターンを形成するステップとを含む、 基板上にパターンを形成する方法。
  17. 【請求項17】反応性イオン・エッチングが、Cl2
    ラズマ、O2プラズマ、Cl2/O2プラズマ、および、
    フッ素化炭化水素プラズマからなる群から選択されたプ
    ラズマによるものである、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】照射がX線照射、電子線照射、紫外線照
    射、極紫外(EUV)照射、およびイオンビーム照射か
    らなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
  19. 【請求項19】現像剤が、3−エトキシプロピオン酸エ
    チルである、請求項16に記載の方法。
  20. 【請求項20】金属が鉄である、請求項16に記載の方
    法。
  21. 【請求項21】少なくとも1つの単量体から生成した重
    合体が、アクリル酸2−フェロセニルエチル、メタクリ
    ル酸2−フェロセニルエチル、アクリル酸2−(フェロ
    セニルメチル−2−ウレタノ)エチルおよびメタクリル
    酸2−(フェロセニルメチル−2−ウレタノ)エチル、
    4−フェロセニルメチルスチレン、ならびに3−フェロ
    セニルメチル−4−アセトキシスチレンからなる群から
    選択されたものである、請求項16に記載の方法。
  22. 【請求項22】重合体が、 a)アクリル酸有機金属、メタクリル酸有機金属、有機
    金属スチレン、およびこれらの混合物からなる群から選
    択され、金属が、イットリウム、アルミニウム、鉄、チ
    タン、ジルコニウム、ハフニウム、およびこれらの混合
    物からなる群から選択されたものである少なくとも1つ
    の単量体と、 b)アクリル酸、メタクリル酸、これらのエステル、お
    よびこれらの混合物からなる群から選択された少なくと
    も1つの単量体から生成した重合体であって、 a)とb)の合計重量に対してa)の量が約10〜約9
    0重量%であり、b)の量が約99〜約10重量%であ
    る、請求項16に記載の方法。
  23. 【請求項23】重合体の単量体b)が、アルキル基が1
    〜10個の炭素原子を有するメタクリル酸2−ヒドロキ
    シアルキル、アルキル基が1〜10個の炭素原子を有す
    るアクリル酸2−ヒドロキシアルキル、アクリル酸、メ
    タクリル酸、アルキル基が1〜10個の炭素原子を有す
    るアクリル酸アルキル、アルキル基が1〜10個の炭素
    原子を有するメタクリル酸アルキル、アルキル基が1〜
    10個の炭素原子を有するアクリル酸クロロアルキル、
    およびアルキル基が1〜10個の炭素原子を有するメタ
    クリル酸クロロアルキルからなる群から選択されたもの
    である、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】請求項1による少なくとも1つの重合体
    と、他のレジストとを成分とする、レジスト組成物。
  25. 【請求項25】重合体がメタクリル酸(1−フェロセニ
    ル−2−オキシエタン)である、請求項24に記載のレ
    ジスト組成物。
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