JP2001072686A - セフェム化合物の製造方法 - Google Patents

セフェム化合物の製造方法

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JP2001072686A JP24727299A JP24727299A JP2001072686A JP 2001072686 A JP2001072686 A JP 2001072686A JP 24727299 A JP24727299 A JP 24727299A JP 24727299 A JP24727299 A JP 24727299A JP 2001072686 A JP2001072686 A JP 2001072686A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 式(1)で表される3−セフェム化合物
を出発物質とし、3−アルケニルセフェム化合物又は3
−ノルセフェム化合物の工業的に実施可能な製造方法を
提供する。 【解決手段】 式(1)で表される3−セフェム化合物
に溶媒中で式(2)で表されるアルケニルハライド、ニ
ッケル触媒、標準酸化還元電位が−0.3(V/SC
E)以下の金属、及び前記金属よりも高い標準酸化還元
電位を有する金属の化合物を作用させることを特徴とす
る式(3)で表される3−アルケニルセフェム化合物又
は3−ノルセフェム化合物の製造方法。 【化1】 (式中、Rは水素原子など、Rは水素原子など、R
は水素原子又はカルボン酸保護基を示す。Xはハロゲ
ン原子などを示す。) 【化2】 (式中、Rは置換基を有することのある1−アルケニ
ル基、Yはハロゲン原子を示す。) 【化3】 (式中、R、R及びRは前記と同じ。Rは水素
原子又は置換基を有することのある1−アルケニル基を
示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、式(3)で表され
る3−アルケニルセフェム化合物又は3−ノルセフェム
化合物を製造する方法に関する。式(3)で表される3
−アルケニルセフェム化合物又は3−ノルセフェム化合
物は、非天然型抗生物質の基本骨格を有し、一般に広く
用いられている経口用抗生剤セフィキシムやセフチブテ
ン(最新抗生剤要覧第9版、酒井克治著、第83頁及び
第85頁、1994)等の広範囲な抗菌スペクトルを有
する有用な抗菌剤の重要な合成中間体である。
【0002】
【従来の技術】3−アルケニルセフェム化合物の製造法
としては、3−ハロゲン化メチルセフェムにビッティッ
ヒ反応を行う方法(例えば特開昭61−263990号
公報等)、3−スルホニルオキシセフェム化合物に金属
触媒を利用してビニル基を導入する方法[テトラヘドロ
ンレターズ,29,6043(1988)、31,33
89(1990)、32,4073(1991)、ジャ
ーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー,55,5
833(1990)]、アレニルβ−ラクタム化合物若
しくはハロゲン化β−ラクタム化合物を出発原料に用い
る用いる方法[テトラヘドロンレターズ,33,702
9(1992)、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケ
ミストリー,59,4956(1994)、シンレッ
ト,774(1999)]等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最初の
ビッティッヒ反応に関しては、その反応機構上必ず等モ
ルのトリアルキル又はトリアリールホスフィンオキシド
が生成するため、非常に大量の燐廃棄物の処理を余儀な
くされている。また、3−スルホニルオキシセフェム化
合物に金属触媒を利用してビニル基を導入する方法で
は、その出発原料の合成の際、高価で水に敏感な試薬を
用いなければならないのみならず、アルケニル化のため
の試薬に有害なアルケニル錫化合物やビニルキュープラ
ート化合物を用いなければならず、工業化の大きなデメ
リットとなっている。
【0004】アレニルβ−ラクタム化合物を出発原料に
用いる方法では、出発原料であるアレニルβ−ラクタム
化合物が不安定なばかりか、反応試薬に塩化銅/ビニル
トリブチル錫やビニルトリブチル錫から調製されたビニ
ルキュープラートを用いており、工業化の実現は難し
い。ハロゲン化β−ラクタム化合物を出発原料に用いる
方法では、その出発原料の調製に多段階の反応工程を要
する等の問題がある上、反応に使用するアルケニル化試
薬に有機錫化合物を用いなければならず、今一歩現実味
のある方法とは言い難い。上記従来技術は、3−ビニル
セフェム化合物の製造のみならず、3−アルケニルセフ
ェム化合物の製造にも適用されているが、本質的な問題
は未だ解決されていない。
【0005】一方、3−ノルセフェム化合物の合成法と
しては、例えば3−ハロセフェム化合物又は3−スルホ
ニルオキシセフェム化合物を出発原料とし、亜鉛を作用
させる方法が報告されている[特開昭52−59186
号公報及び RecentAdvances in the Chemistry
of β−Lactam Antibiotics,170(197
7)及び Pure & Appl. Chem.,59,104
1(1987)]。しかし、この方法では多量の酢酸、
ギ酸又はトリフルオロ酢酸を用いなければならず、実用
化は難しい。
【0006】3−ヒドロキシセフェム化合物を出発原料
とし、一旦接触水素添加を行い、3−ヒドロキシセファ
ム化合物を得た後、ハロギ酸エステル/塩基を用いて
1,2−脱離を行い、3−ノルセフェム化合物とする方
法が報告されているが[特開昭58−213785号、
58−34714号公報、又はPure & Appl.Che
m.,59,1041(1987)]、本法では接触水素
添加、1,2−脱離の2工程を経て合成する必要があ
り、実用的な方法とは言えない。
【0007】また、3−ホルミルセフェムを出発原料と
する方法やビッティッヒ反応を用いる方法が報告されて
いる(Chemistry and Biology of β−Lactam
Antibiotics Penicilins and Cephalosporin
s,Vol.1,170)が、双方とも出発物質の入手が非
常に困難な化合物であるばかりか、前者では高価なロジ
ウム錯体を用いなければならず、また後者ではビッティ
ッヒ反応を利用するために大量の燐廃棄物が副生すると
いう問題点を抱えている。
【0008】本発明の課題は、式(1)で表される3−
セフェム化合物を出発物質とし、3−アルケニルセフェ
ム化合物又は3−ノルセフェム化合物の工業的に実施可
能な製造方法を提供することにある。更に詳しくは、3
−セフェム化合物に式(2)で表されるアルケニルハラ
イド、ニッケル触媒、標準酸化還元電位が−0.3(V
/SCE)以下の金属、及び前記金属よりも高い標準酸
化還元電位を有する金属の化合物を作用させることで3
−アルケニルセフェム化合物又は3−ノルセフェム化合
物を容易に製造できる方法であって、3−アルケニルセ
フェム化合物又は3−ノルセフェム化合物を製造時に用
いる溶媒を変更するだけでどちらか一方を選択的に製造
できる新規な技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(1)で表
される3−セフェム化合物を出発物質とし、3−アルケ
ニルセフェム化合物又は3−ノルセフェム化合物の選択
的な製造方法に係る。
【0010】本発明は、式(1)で表される3−セフェ
ム化合物に溶媒中で式(2)で表されるアルケニルハラ
イド、ニッケル触媒、標準酸化還元電位が−0.3(V
/SCE)以下の金属、及び前記金属よりも高い標準酸
化還元電位を有する金属の化合物を作用させることを特
徴とする式(3)で表される3−アルケニルセフェム化
合物又は3−ノルセフェム化合物の製造方法に係る。
【0011】
【化6】
【0012】(式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、
アミノ基、又は保護されたアミノ基を示す。Rは水素
原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アシル
基、水酸基、又は保護された水酸基、水酸基若しくは保
護された水酸基を置換基として有することのある低級ア
ルキル基を示す。Rは水素原子又はカルボン酸保護基
を示す。Xはハロゲン原子、置換基を有することのある
低級アルキルスルホニルオキシ基又は置換基を有するこ
とのあるアリールスルホニルオキシ基を示す。)
【0013】
【化7】 (式中、Rは置換基を有することのある1−アルケニ
ル基を示す。Yはハロゲン原子を示す。)
【0014】
【化8】 (式中、R、R及びRは前記と同じ。Rは水素
原子又は置換基を有することのある1−アルケニル基を
示す。)
【0015】本発明によれば、安定性が高く、入手しや
すい式(1)で表される3−セフェム化合物を用い、人
体に対して比較的安全で且つ汎用性の高いアルケニル化
試薬を作用させることにより、3−アルケニルセフェム
化合物を高純度、高収率で選択的に製造することができ
る。また、反応条件を変更することによって、3−ノル
セフェム化合物を高純度、高収率で選択的に製造するこ
とができる。即ち、2種類の非天然型セフェム骨格を容
易に作り分けることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明において示される各基は、
具体的には以下の通りである。尚、本明細書において特
に断らない限りは、ハロゲン原子とは、フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素であり、低級アルキル基とは、例えばメチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、sec?ブチル基、ter
t−ブチル基等の直鎖又は分枝状の炭素数1〜4のアル
キル基を意味する。又、アリール基とは、例えば、フェ
ニル基、ナフチル基等を意味する。
【0017】R1で示される保護されたアミノ基として
は、Protective Groups in Organic Synthesis, T
heodora W.Greene著、1981年、(以下単に「文
献」という)の第7章(第218〜287頁)に記載さ
れている各種の基の他、フェノキシアセトアミド、p−
メチルフェノキシアセトアミド、p−メトキシフェノキ
シアセトアミド、p−クロロフェノキシアセトアミド、
p−ブロモフェノキシアセトアミド、フェニルアセトア
ミド、p−メチルフェニルアセトアミド、p−メトキシ
フェニルアセトアミド、p−クロロフェニルアセトアミ
ド、p−ブロモフェニルアセトアミド、フェニルモノク
ロロアセトアミド、フェニルジクロロアセトアミド、フ
ェニルヒドロキシアセトアミド、チエニルアセトアミ
ド、フェニルアセトキシアセトアミド、α−オキソフェ
ニルアセトアミド、ベンズアミド、p−メチルベンズア
ミド、p−メトキシベンズアミド、p−クロロベンズア
ミド、p−ブロモベンズアミド、フェニルグリシルアミ
ドやアミノ基の保護されたフェニルグリシルアミド、p
−ヒドロキシフェニルグリシルアミドやアミノ基及び水
酸基の一方又は両方が保護されたp−ヒドロキシフェニ
ルグリシルアミド等のアミド類、フタルイミド、ニトロ
フタルイミド等のイミド類を例示できる。フェニルグリ
シルアミド及びp−ヒドロキシフェニルグリシルアミド
のアミノ基の保護基としては、上記文献の第7章(第2
18〜287頁)に記載されている各種基を例示でき
る。また、p−ヒドロキシフェニルグリシルアミドの水
酸基の保護基としては、上記文献の第2章(第10〜7
2頁)に記載されている各種基を例示できる。
【0018】R2で示される低級アルコキシ基として
は、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イ
ソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブ
トキシ、tert−ブトキシなどの直鎖又は分枝状の炭素数
1〜4のアルコキシ基を例示できる。R2で示される低
級アシル基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プ
ロピオニル、ブチリル、イソブチリルなどの直鎖又は分
枝状の炭素数1〜4のアシル基を例示できる。
【0019】Rで示される水酸基又は保護された水酸
基を置換基として有する低級アルキル基の保護された水
酸基、およびRで示される保護された水酸基の保護基
としては、上記文献の第2章(第10〜72頁)に記載
されている基を例示できる。Rで示される上記置換低
級アルキル基は、水酸基又は上記で示される保護された
水酸基の中から選ばれる同一又は異なる種類の置換基
で、同一又は異なる炭素上に1つ以上置換されていても
よい。
【0020】Rで示されるカルボン酸の保護基として
は、上記文献の第5章(第152〜192頁)に示され
ている各種基の他、アリル基、ベンジル基、p−メトキ
シベンジル基、p−ニトロベンジル基、ジフェニルメチ
ル基、トリクロロメチル基、トリクロロエチル基、tert
−ブチル基等を例示できる。
【0021】R及びRにおける置換基を有すること
のある1−アルケニル基の置換基の種類としては、ハロ
ゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、アリール基、
低級アルキル基、アミノ基、モノ低級アルキルアミノ
基、ジ低級アルキルアミノ基、メルカプト基、基R
−( Rは低級アルキル基又はアリール基)で表され
るアルキルチオ基又はアリールチオ基、ホルミルオキシ
基、基RCOO−(R は前記に同じ)で表されるア
シルオキシ基、ホルミル基、基RCO−(Rは前記
に同じ)で表されるアシル基、基RO−(Rは前記
に同じ)で表されるアルコキシ基又はアリールオキシ
基、カルボキシル基、基ROCO−(Rは前記に同
じ)で表されるアルコキシカルボニル基又はアリールオ
キシカルボニル基などが例示でき、R及びRにおけ
る1−アルケニル基は、上記置換基から選ばれる同一又
は異なる種類の置換基で、同一又は異なる炭素上に1つ
以上置換されていてもよい。
【0022】Xにおける置換基を有することのある低級
アルキルスルホニルオキシ基としては、例えばメタンス
ルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキ
シ基、トリクロロメタンスルホニルオキシ基等を例示で
きる。置換基を有することのあるアリールスルホニルオ
キシ基としては、ベンゼンスルホニルオキシ基、トルエ
ンスルホニルオキシ基等を例示できる。
【0023】本発明において、出発原料として用いられ
る式(1)で表される3−セフェム化合物は、Xの種類
により例えば以下の文献記載の方法に従って製造され
る。即ち、Xがハロゲン原子の場合、3−ヒドロキシセ
フェム化合物(I)を出発原料とし、ジメチルホルムア
ミド中、反応性クロロ化合物(三塩化リン、オキシ塩化
リン等)を反応させる方法により製造することができる
(特開昭49−116095号公報)。
【0024】
【化9】 (式中R、R及びRは前記に同じ。)
【0025】Xが置換基を有しても良い低級アルキルス
ルホニルオキシ基又は置換基を有しても良いアリールス
ルホニルオキシ基の場合、式(I)の3−ヒドロキシセ
フェム化合物を置換基を有していてもよい低級アルキル
スルホン酸無水物叉は置換基を有していてもよいアリー
ルスルホン酸無水物と反応させることにより製造するこ
とができる[ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミス
トリー,54,4962(1989)]。
【0026】本発明では、上記方法で合成される式
(1)で表される3−セフェム化合物に、有機溶媒中で
式(2)で表されるアルケニルハライド、ニッケル触
媒、標準酸化還元電位が−0.3(V/SCE)以下の
金属、及び前記金属よりも高い標準酸化還元電位を有す
る金属の化合物を作用させることで、式(3)で表され
る3−アルケニルセフェム化合物[下記、式(3a)]
を容易に製造できる。また、同条件下で溶媒を含水有機
溶媒に変更することで、3−ノルセフェム化合物[下
記、式(3b)]を得ることもできる。
【0027】
【化10】 (式中、R、R、R及びRは前記に同じ。)
【0028】溶媒として含水溶媒を用いた場合に、式
(3b)の3−ノルセフェム化合物が得られるのは還元
により生じた化合物(1)の3位のアニオンが化合物
(2)とカップリング反応を行う前に水素イオンの付加
が起こるためと考えられる。
【0029】本発明において用いられる式(2)で表さ
れる1−アルケニルハライド化合物としては、具体的に
は沃化ビニル、塩化ビニル、臭化ビニル、1−cis−
臭化プロペニル、1−臭化ブテニル、2−メチル−1−
臭化プロペニル、1−メチル−1−臭化プロペニル、
1,2−ジメチル−1−臭化プロペニル、3−フェニル
−1−臭化プロペニル等が挙げられ、式(1)の化合物
に対して通常1〜10倍モル、好ましくは1〜4倍モル
量使用するのがよい。
【0030】ニッケル触媒としては、例えば、フッ化ニ
ッケル、塩化ニッケル、臭化ニッケル、沃化ニッケル、
硝酸ニッケル、硫酸ニッケル、過塩素酸ニッケル、酢酸
ニッケル等の脂肪酸ニッケル、テトラクロロニッケル
(II)酸テトラエチルアンモニウム、テトラブロモニッ
ケル(II)酸テトラエチルアンモニウム、塩化ヘキサア
ンミンニッケル(II)、臭化ヘキサアンミンニッケル
(II)、ジニトロテトラアンミンニッケル(II)、塩化
トリス(エチレンジアミン)ニッケル(II)、硫酸トリ
ス(エチレンジアミン)ニッケル(II)、ジニトロビス
(エチレンジアミン)ニッケル(II)、過塩素酸ビス
(N,N−ジメチルエチレンジアミン)ニッケル(II)
ジクロロ(ビピリジル)ニッケル(II)、ジブロモ(ビ
ピリジル)ニッケル(II)クロロ(シクロペンタジエニ
ル)(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、ジク
ロロ(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)、ジブ
ロモ(トリフェニルホスフィン)ニッケル(II)等のニ
ッケル(II)錯体、テトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)ニッケル(0)、トリス(トリフェニルホスフィ
ン)ニッケル(0)、ニッケル(0)アセチルアセトナ
ト、ニッケル(0)ヘキサフルオロアセチルアセトナト
等のニッケル(0)錯体等)等が例示できる。これらの
金属化合物は、一種類あるいは二種類以上混合して用い
てもよい。使用量は、式(1)の化合物に対して通常
0.01〜10倍モル、好ましくは0.1〜1倍モル量と
するのがよい。
【0031】標準酸化還元電位が−0.3(V/SC
E)以下の金属としてはマグネシウム、アルミニウム、
マンガン、亜鉛、鉄、錫、鉛等が例示できるが、アルミ
ニウムが好ましい。これらの形状としては特に制限はな
く、粉状、板状、箔状、塊状、針状等の広範囲の形態を
適宜使用できるが、より好ましくは粉状金属又は箔状金
属を使用するのがよい。粉状金属の粒子径は、広範囲で
適宜決定できるが、10〜300メッシュ程度のものを
使用するのが好ましい。これらの金属の使用量として
は、式(1)の化合物に対して通常1〜50倍モル、好
ましくは1〜10倍モル量使用するのがよい。
【0032】使用量が式(1)の化合物に対して等モル
よりも少ない場合、未反応の式(1)の化合物が残存す
るため、収率、純度の低下が起こり好ましくない。
【0033】前記金属よりも高い標準酸化還元電位を有
する金属の化合物としては、鉛化合物(例えばフッ化
鉛、塩化鉛、臭化鉛、沃化鉛、硝酸鉛、硫酸鉛、過塩素
酸鉛、ほう酸鉛、炭酸鉛、燐酸鉛、等の無機塩鉛、酢酸
鉛、シュウ酸鉛、ステアリン酸鉛等の脂肪酸鉛、酸化
鉛、水酸化鉛等)、銅化合物(例えばフッ化銅、塩化
銅、臭化銅、沃化銅、硝酸銅、硫酸銅、過塩素酸銅、炭
酸銅等の無機塩鉛、酢酸銅、シュウ酸銅等の脂肪酸鉛、
酸化銅、水酸化銅等)、チタン化合物(例えばフッ化チ
タン、塩化チタン、臭化チタン、沃化チタン、硝酸チタ
ン、硫酸チタン等)、ビスマス化合物(例えばフッ化ビ
スマス、塩化ビスマス、臭化ビスマス、沃化ビスマス、
硝酸ビスマス、硫酸ビスマス、酸化ビスマス等)、アン
チモン化合物(例えば、フッ化アンチモン、塩化アンチ
モン、臭化アンチモン、沃化アンチモン等)等が例示で
きるが、鉛化合物を使用するのが好ましい。
【0034】これらの金属化合物は、一種の金属化合物
が式(1)の化合物に対して通常0.001〜10倍モ
ル量、好ましくは0.01〜3倍モル量となるように使
用するのが良い。
【0035】従って、例えば上記金属化合物を二種類以
上併用する場合には、二種類以上の金属化合物をそれぞ
れ上記の使用量で用いるのが良い。標準酸化還元電位が
−0.3(V/SCE)以下の金属と前記金属よりも高
い標準酸化還元電位を有する金属の化合物との組み合わ
せの具体例としては、例えば、アルミニウム/鉛化合
物、アルミニウム/ビスマス化合物、マンガン/アルミ
ニウム化合物、 マンガン/鉛化合物、亜鉛/鉛化合
物、マグネシウム/ビスマス化合物、マグネシウム/ビ
スマス化合物、マグネシウム/銅化合物、錫/チタン化
合物、錫/ビスマス化合物等の組み合わせが挙げられ
る。アルミニウム/鉛化合物の組み合わせが還元がスム
ーズに進行するため、より好ましい。
【0036】溶媒としては、例えば、ジメチルアセトア
ミド(DMA)、ジメチルホルムアミド、1−メチル−
2−ピロリジノン(NMP)、ヘキサメチルホスホリッ
クトリアミド等のアミド類、アセトニトリル、プロピオ
ニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、バレ
ロニトリル等のニトリル類、ジメチルイミダゾール(D
MI)、ジメチルスルホキシド等、テトラヒドロフラン
(THF)、ジオキサン等が単独または二種以上混合し
て用いてもよい。
【0037】また上記溶媒を主として、これに他の通常
の溶媒、例えば、蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピ
ル、蟻酸ブチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エ
チル等の低級アルキルカルボン酸の低級アルキルエステ
ル類、ジエチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エ
チルブチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルセロソルブ、
ジメトキシエタン等のエーテル類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等の環状エーテル類、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クロルベンゼン、アニソールなどの置換
又は無置換の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、
ヘプタン、オクタン等の炭化水素類、シクロペンタン、
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等の
シクロアルカン類、ジクロルメタン、クロロホルム、ジ
クロルエタン、トリクロルエタン、ジブロムエタン、プ
ロピレンジクロライド、四塩化炭素、フレオン等のハロ
ゲン化炭化水素類を併用した混合溶媒として用いること
もできる。
【0038】特に好ましい溶媒としては、ジメチルホル
ムアミド、1−メチル−2−ピロリジノン、ジメチルス
ルホキシドを主溶媒とする混合溶媒が挙げられる。3−
ノルセフェム化合物の製造の際の含水有機溶媒における
含水率としては、通常0.2〜75%、好ましくは1〜
40%とするのがよい。これら溶媒の使用量は、式
(1)の化合物1kg当たり0.5〜200L程度、好
ましくは1〜50L程度とするのがよい。反応は通常−
10〜80℃、好ましくは0〜50℃の範囲で行なわ
れ、室温付近の反応温度でも本発明の反応は好適に進行
する。
【0039】本発明により得られる式(3)の化合物
は、反応終了後、通常の抽出操作或いは晶析操作を行な
うことによりほぼ純品として得ることができるが、その
他の方法によっても勿論精製することができる。
【0040】本発明により製造される式(3)の化合物
を、例えば式(3)の化合物でRが保護されたアミノ
基、Rが水素原子である場合[化合物(3−1)]、
Recent Advances in the Chemistry of β
−Lactam Antibiotics,109(1980)等に記載
のアミノ基保護基の脱離反応により、7−アミノ−3−
セフェム化合物(3−2)に導くことができる。勿論、
がアミノ基、R が水素原子である式(1)の化合
物から本発明の方法で直接7−アミノ−3−セフェム化
合物(3−2)に導くことも可能である。
【0041】
【化11】 (式中、R及びRは前記に同じ。Rはアミノ基の保
護基を示す。)
【0042】得られた7−アミノ−3−セフェム化合物
(3−2)は、広範囲な抗菌スペクトルを有する有用な
抗菌剤の重要な合成中間体として用いられている。例え
ば、Rがビニル基である化合物(3−2)を、特公昭
63−20435号公報に記載の方法によって、経口用
抗生剤セフィキシムに導くことができるし、セフジニル
(最新抗生剤要覧第9版、酒井克治著、86頁、199
4)に導くこともできる。また、Rが水素原子である
化合物(3−2)を、Pure & Appl. Chem., 5
9, 104(1987)に記載の方法によって、経口
用抗生剤セフチブテンに導くことができる。
【0043】本発明によれば、式(1)の化合物の
、R及びRの置換基は反応に関与せず、その種
類に拘わらず反応が進行するため、有用な非天然型坑菌
剤の中間体として利用することができる式(3)の化合
物を得ることができる。
【0044】
【実施例】以下に実施例及び参考例を挙げて、本発明を
詳細に説明するが、本発明は何らこれら実施例に限定さ
れるものではない。
【0045】実施例1 式(1)の化合物(R=フェニルアセトアミド基、R
=H、R=ジフェニルメチル基、X=−OSO
)(1a)200mg、臭化鉛11mg、ジブロモ
(ビピリジル)ニッケル錯体35mg及びアルミニウム
65mgを秤取り、ジメチルホルムアミド(DMF)4
mL及び臭化ビニル180mgを加え、22℃〜25℃
で1時間撹拌した。この反応液を酢酸エチル及び5%塩
酸を用いて抽出し、得られた有機層を硫酸マグネシウム
上で乾燥した後、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチ
ル/トルエン=1/5)にて精製して、式(3a)の化
合物(R=フェニルアセトアミド基、R=H、R
=ジフェニルメチル基、R =ビニル基)(3a−1)
145mgを得た。 収率:91% 1H NMR (300MHz,DMSO−d) δ
3.49(d,J=14Hz,1H),3.57(d,
J=14Hz,1H),3.58(d,J=18Hz,
1H),3.91(d,J=18Hz,1H),5.18
(d,J=5.1Hz,1H),5.28(d,J=11
Hz,1H),5.63(d,J=17Hz,1H),
5.75(dd,J=5.1,8.1Hz,1H),6.7
0(dd,J=11,17Hz,1H),6.939
(s,1H),9.17(d,J=8.1Hz,1H),
7.19−7.46(m,15H).
【0046】実施例2 式(1)の化合物(R=フェニルアセトアミド基、R
=H、R=p−メトキシベンジル基、X=−OSO
CF)(1b)200mg、臭化鉛12mg、ジブ
ロモ(ビピリジル)ニッケル錯体38mg及びアルミニ
ウム70mgを秤取り、DMF4mL及び臭化ビニル1
90mgを加え、実施例1と同様に処理して、式(3
a)の化合物(R=フェニルアセトアミド基、R
H、R=p−メトキシベンジル基、R=ビニル基)
(3a−2)153mgを得た。 収率:89%
【0047】1H NMR (300MHz,CDCl
) δ 3.44(d,J=18Hz,1H),3.6
0(d,J=16Hz,1H),3.61(d,J=1
8Hz,1H),3.67(d,J=16Hz,1
H),3.79(s,3H),4.92(d,J=4.4
Hz,1H),5.16(d,J=14Hz,1H),
5.21(d,J=14Hz,1H),5.31(d,J
=11Hz,1H),5.43(d,J=17Hz,1
H),5.81(dd,J=4.4,9Hz,1H),
6.26(d,J=9Hz,1H),7.08(dd,J
=44,17Hz,1H),6.85〜7.40(m,9
H).
【0048】実施例3 式(1)の化合物(R=フェニルアセトアミド基、R
=H、R=ジフェニルメチル基、X=−OSO
)(1c)200mg、臭化鉛12mg、ジブロモ
(ビピリジル)ニッケル錯体38mg及びアルミニウム
71mgを秤取り、DMF4mL及び臭化ビニル190
mgを加え、実施例1と同様に処理して、化合物(3a
−1)157mgを得た。収率:90% 得られた化合物の1H NMRスペクトルは、実施例1
で得られた化合物と一致した。
【0049】実施例4 式(1)の化合物(R=フェニルアセトアミド基、R
=H、R=p−メトキシベンジル基、X=−OSO
CH)(1d)200mg、臭化鉛13mg、ジブ
ロモ(ビピリジル)ニッケル錯体42mg及びアルミニ
ウム77mgを秤取り、DMF4mL及び臭化ビニル2
00mgを加え、実施例1と同様に処理して、化合物
(3a−2)165mgを得た。収率:87% 得られた化合物の1H NMRスペクトルは、実施例2
で得られた化合物と一致した。
【0050】実施例5 式(1)の化合物(R=フェニルアセトアミド基、R
=H、R=ジフェニルメチル基、X=−OSO
−CH−p)(1e)200mg、臭化鉛11
mg、ジブロモ(ビピリジル)ニッケル錯体34mg及
びアルミニウム63mgを秤取り、DMF4mL及び臭
化ビニル180mgを加え、実施例1と同様に処理し
て、化合物(3a−1)136mgを得た。収率:88
% 得られた化合物の1H NMRスペクトルは、実施例1
で得られた化合物と一致した。
【0051】実施例6 式(1)の化合物(R=フェニルアセトアミド基、R
=H、R=p−メトキシベンジル基、X=−OSO
−CH−p)(1f)200mg、臭化鉛
11mg、ジブロモ(ビピリジル)ニッケル錯体36m
g及びアルミニウム67mgを秤取り、DMF4mL及
び臭化ビニル190mgを加え、実施例1と同様に処理
して、化合物(3a−2)149mgを得た。収率:9
0% 得られた化合物の1H NMRスペクトルは、実施例2
で得られた化合物と一致した。
【0052】実施例7 式(1)の化合物(R=フェニルアセトアミド基、R
=H、R=ジフェニルメチル基、X=Cl)(1
g)200mg、臭化鉛13mg、ジブロモ(ビピリジ
ル)ニッケル錯体43mg及びアルミニウム79mgを
秤取り、DMF4mL及び臭化ビニル220mgを加
え、実施例1と同様に処理して、化合物(3a−1)1
67mgを得た。収率:86% 得られた化合物の1H NMRスペクトルは、実施例1
で得られた化合物と一致した。
【0053】実施例8 式(1)の化合物(R=フェニルアセトアミド基、R
=H、R=p−メトキシベンジル基、X=Cl)
(1h)200mg、臭化鉛15mg、ジブロモ(ビピ
リジル)ニッケル錯体47mg及びアルミニウム87m
gを秤取り、DMF4mL及び臭化ビニル240mgを
加え、実施例1と同様に処理して、化合物(3a−2)
175mgを得た。収率:82% 得られた化合物の1H NMRスペクトルは、実施例2
で得られた化合物と一致した。
【0054】実施例9 化合物(1b)200mg、臭化鉛14mg、ジブロモ
(ビピリジル)ニッケル錯体43mg及びアルミニウム
80mgを秤取り、DMF4mL及び1−cis−臭化
プロペニル230mgを加え、実施例1と同様に処理し
て、式(3a)の化合物(R=フェニルアセトアミド
基、R=H、R= p−メトキシベンジル基、R
=cis−1−プロペニル基)(3a−3)167mg
を得た。収率:85% 1H NMR (300MHz,CDCl) δ
1.53(dd,J=1.7,7.1Hz,3H),3.2
4(d,J=17.8Hz,1H),3.45(d,J=
17.8Hz,1H),3.60(d,J=15.6H
z,1H),3.69(d,J=15.6Hz,1H),
3.80(s,3H),4.97(d,J=4.8HZ,
1H),5.14(s,2H),5.64(dq,J=
7.1,11.5Hz,1H),5.79(dd,J=4.
8,9.1Hz,1H),6.07(dd,J=1.7,
11.5Hz,1H),6.13(d,J=9.1Hz,
1H),6.82〜6.92,7.20〜7.43(m,9
H).
【0055】実施例10 反応系中に水200mgを添加した以外は実施例1と同
様の反応を行った結果、式(3b)の化合物(R=フ
ェニルアセトアミド基、R=H、R=ジフェニルメ
チル基)(3b−1)144mgを得た。収率:94% 1H NMR (300MHz,CDCl) δ
3.46(dd,J=6.2,19.0Hz,1H),3.
67(dd,J=2.2,19.0Hz,1H),3.7
1,3.79(ABq,J=15.8Hz,2H),5.
04(d,J=4.3Hz,1H),6.00(dd,J
=4.3,9.0Hz,1H),6.19(d,J=9.0
Hz,1H),6.71(dd,J=2.2,6.2H
z,1H),7.03(s,1H),7.35〜7.58
(m,15H).
【0056】実施例11 反応系中に水200mgを添加した以外は実施例2と同
様の反応を行った結果、式(3b)の化合物(R=フ
ェニルアセトアミド基、R=H、R=p−メトキシ
ベンジル基)(3b−2)138mgを得た。収率:9
2% 1H NMR (300MHz,CDCl) δ
3.33(dd,J=6.3,19.2Hz,1H),3.
53(dd,J=2.7,19.2Hz,1H),3.5
9,3.71(ABq,J=16.1Hz,2H),3.
80(s,3H),4.90(d,J=5.1Hz,1
H),5.15,5.22(ABq,J=11.8Hz,
2H),5.86(dd,J=5.1,9.2Hz,1
H),6.15(d,J=9.2Hz,1H),6.50
(dd,J=2.7,6.3Hz,1H),6.86〜7.
35(m,9H).
【0057】実施例12〜16 反応溶媒を以下の溶媒に変更して実施例1と同様の反応
を行って、化合物(3a−1)を得た。結果を表1に示
した。
【0058】
【表1】
【0059】各実施例で得られた化合物(3a−1)の
1H NMRスペクトルは、実施例1で得られた化合物
と一致した。
【0060】実施例17〜21 臭化鉛を以下の金属塩に変更して実施例1と同様の反応
を行って、化合物(3a−1)を得た。結果を表2に示
した。
【0061】
【表2】
【0062】各実施例で得られた化合物(3a−1)の
1H NMRスペクトルは、実施例1で得られた化合物
と一致した。
【0063】実施例22〜25 アルミニウムを以下の金属に変更して実施例1と同様の
反応を行って、化合物(3a−1)を得た。結果を表3
に示した。
【0064】
【表3】
【0065】各実施例で得られた化合物(3a−1)の
1H NMRスペクトルは、実施例1で得られた化合物
と一致した。
【0066】参考例1 実施例1又は実施例2で得られた3−ビニルセフェム化
合物(3a−1、3a−2)を以下の手順によりセフィ
キシムへと誘導することができる。化合物(3a−1)
又は(3a−2)を塩化メチレン溶媒下に五塩化燐/ピ
リジン試薬と反応させた後、反応液を−35℃に冷却
し、メタノールで処理して7−アミノ−3−ビニルセフ
ェム塩酸塩(4)を生成させる。化合物(4)にフェノ
ールを加え、45℃で1時間反応させて、7−アミノ−
3−ビニルセフェム−4−カルボン酸(5)を得る。化
合物(5)を特公昭63−20435号公報に記載の方
法により、7位側鎖との反応、最終の脱保護反応を経て
セフィキシムへと導くことができる。
【0067】
【化12】
【0068】参考例2 実施例10で得られた3−ノルセフェム化合物(3b−
1)を、参考例1と同様に処理して7−アミノ−3−ノ
ルセフェム塩酸塩(6)とし、Pure &Appl. Che
m., 59, 104(1987)に記載された方法に従
って、セフチブテンへと誘導することができる。
【0069】
【化13】
【0070】
【発明の効果】本発明では、広範囲な抗菌スペクトルを
有する有用な非天然型坑菌剤の中間体である3−アルケ
ニルセフェム化合物及び3−ノルセフェム化合物等の製
造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C075 AA06 BB02 CC03 CC13 CC33 CC40 CD08 DD01 DD02 DD05 EE01 FF06 GG01 HH01 LL01 LL08 MM26 MM27 4H039 CA20 CD20 CG20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で表される3−セフェム化合物
    に溶媒中で式(2)で表されるアルケニルハライド、ニ
    ッケル触媒、標準酸化還元電位が−0.3(V/SC
    E)以下の金属、及び前記金属よりも高い標準酸化還元
    電位を有する金属の化合物を作用させることを特徴とす
    る式(3)で表される3−アルケニルセフェム化合物又
    は3−ノルセフェム化合物の製造方法。 【化1】 (式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、又
    は保護されたアミノ基を示す。Rは水素原子、ハロゲ
    ン原子、低級アルコキシ基、低級アシル基、水酸基、又
    は保護された水酸基、水酸基若しくは保護された水酸基
    を置換基として有することのある低級アルキル基を示
    す。Rは水素原子又はカルボン酸保護基を示す。Xは
    ハロゲン原子、置換基を有することのある低級アルキル
    スルホニルオキシ基又は置換基を有することのあるアリ
    ールスルホニルオキシ基を示す。) 【化2】 (式中、Rは置換基を有することのある1−アルケニ
    ル基を示す。Yはハロゲン原子を示す。) 【化3】 (式中、R、R及びRは前記と同じ。Rは水素
    原子又は置換基を有することのある1−アルケニル基を
    示す。)
  2. 【請求項2】 式(1)で表される3−セフェム化合物
    に対して、標準酸化還元電位が−0.3(V/SCE)
    以下の金属を少なくとも等モル、前記金属よりも高い標
    準酸化還元電位を有する金属の化合物を0.001〜1
    0倍モル使用する請求項1記載の3−アルケニルセフェ
    ム化合物又は3−ノルセフェム化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】溶媒として有機溶媒を用いて式(3a)で
    表される請求項1記載の3−アルケニルセフェム化合物
    の製造方法。 【化4】 (式中、R〜Rは前記に同じ)
  4. 【請求項4】溶媒として含水有機溶媒を用いて式(3
    b)で表される請求項1記載の3−ノルセフェム化合物
    の製造方法。 【化5】 (式中、R〜Rは前記に同じ)
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