JPH08245629A - エキソメチレンペナム化合物の製造法 - Google Patents

エキソメチレンペナム化合物の製造法

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JPH08245629A
JPH08245629A JP7079486A JP7948695A JPH08245629A JP H08245629 A JPH08245629 A JP H08245629A JP 7079486 A JP7079486 A JP 7079486A JP 7948695 A JP7948695 A JP 7948695A JP H08245629 A JPH08245629 A JP H08245629A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 金属還元系あるいは電解還元系を応用した、
簡便な操作で一般式(2)のエキソメチレンペナム化合
物を製造する方法。 【構成】 一般式(1)で表されるハロゲン化β−ラク
タム化合物を標準酸化還元電位が−0.3(V/SC
E)以下の金属及び前記金属よりも高い標準酸化還元電
位を有する0.0001〜10倍モル量の金属化合物に
より還元すること、または、電解還元法により還元する
ことより成る、一般式(2)で表されるエキソメチレン
ペナム化合物の製造法。 〔式中R1は水素原子又は保護されたアミノ基を、R2
水素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アシ
ル基、又は置換基として保護された水酸基を有する低級
アルキル基を、R3は水素原子又はカルボン酸保護基
を、R4は(置換)アリール基を、Xはハロゲン原子
を、Yはハロゲン原子または脱離基を、それぞれ示す。
nは0〜2を示す。〕 【効果】 高収率かつ高純度で目的物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のエキソメチレンペナム化
合物は、例えばβ−ラクタマーゼ阻害剤の合成において
重要な中間体である(Bawldwin,et al.,J.Che
m.Soc.,Chem.Commun.,1987,81、S.To
rii,et al.,Antibit.Chem Lett.,1993,
3,2253)。
【0002】
【従来の技術】従来、本願発明の一般式(2)で表され
るエキソメチレンペナム化合物の製造方法としては、図
(A)に示されるようにペニシリンより誘導されるペナ
ム−2−カルボン酸の脱炭酸プーメラー型転移反応によ
る合成法が知られている(Bawldwin,et al.,J.C
hem.Soc.,Chem.Commun.,1987,81)が、
この方法では反応行程が8ステップと長いうえ全収率が
6%以下と低く、とても実用に供せられる方法ではな
い。
【0003】
【化3】
【0004】また、図(B)に示されるようにペニシリ
ンより得られるアレニルβ−ラクタム化合物の酸加水分
解それに続く分子内環化による合成法(S.Torii,et
al.,Tetrahedron Lett.,1991,32,74
45)やアレニルβ−ラクタム化合物の還元的環化反応
による合成法(S.Torii,et al.,Synlett,19
92,878、S.Torii,et al.,Chemistry Ex
press,1992,7,885,J.Chem.Soc.,Ch
em.Commun.,1992,1793)が知られている
が、いずれの場合も中間体として不安定なアレン化合物
を経由するため工業スケールでの反応に於ては、反応操
作の煩雑さなど種々の問題点を抱えている。
【0005】
【化4】
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、一般
式(1)で表されるハロゲン化β−ラクタム化合物を出
発原料とし、新規金属還元系及び新規電解還元系を構
築、開発することにより、アレン化、エキソメチレンペ
ナム化を同時に効率良く行って、一般式(2)で表され
るエキソメチレンペナム化合物を簡便な操作により、し
かも高収率かつ高純度で製造し得る方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(1)で
表されるハロゲン化β−ラクタム化合物を標準酸化還元
電位が−0.3(V/SCE)以下の金属の少なくとも
等モル量及び前記金属よりも高い標準酸化還元電位を有
する0.0001〜10倍モル量の金属化合物により還
元し、または、電解還元法を用いることにより、一般式
(2)で表されるエキソメチレンペナム化合物を得るこ
とを特徴とするエキソメチレンペナム化合物の製造法に
係る。
【0008】
【化5】 〔式中R1は水素原子、アミノ基又は保護されたアミノ
基を示す。R2は水素原子、ハロゲン原子、低級アルコ
キシ基、低級アシル基、又は置換基として水酸基もしく
は保護された水酸基を有する低級アルキル基を示す。R
3は水素原子又はカルボン酸保護基を示す。R4は置換基
を有することのあるアリール基を示す。Xはハロゲン原
子、Yはハロゲン原子または脱離基を示す。nは0〜2
を示す。〕
【0009】
【化6】 〔式中R1、R2及びR3は前記と同じ。〕
【0010】本明細書において示される各基は、より具
体的にはそれぞれ次の通りである。R1で示される保護
されたアミノ基としては、プロテクティブグループイン
オーガニックシンセシス(Protective Groups in Or
ganic Synthesis, Theodora W.Greene著、198
1年、以下単に「文献」という)の第7章(第218〜
287頁)に記載されている各種の基の他、フェノキシ
アセトアミド、p−メチルフェノキシアセトアミド、p
−メトキシフェノキシアセトアミド、p−クロロフェノ
キシアセトアミド、p−ブロモフェノキシアセトアミ
ド、フェニルアセトアミド、p−メチルフェニルアセト
アミド、p−メトキシフェニルアセトアミド、p−クロ
ロフェニルアセトアミド、p−ブロモフェニルアセトア
ミド、フェニルモノクロロアセトアミド、フェニルジク
ロロアセトアミド、フェニルヒドロキシアセトアミド、
チエニルアセトアミド、フェニルアセトキシアセトアミ
ド、α−オキソフェニルアセトアミド、ベンズアミド、
p−メチルベンズアミド、p−メトキシベンズアミド、
p−クロロベンズアミド、p−ブロモベンズアミド、フ
ェニルグリシルアミドやアミノ基の保護されたフェニル
グリシルアミド、p−ヒドロキシフェニルグリシルアミ
ドやアミノ基及び水酸基の一方又は両方が保護されたp
−ヒドロキシフェニルグリシルアミド等のアミド類、フ
タルイミド、ニトロフタルイミド等のイミド類を例示で
きる。フェニルグリシルアミド及びp−ヒドロキシフェ
ニルグリシルアミドのアミノ基の保護基としては、上記
文献の第7章(第218〜287頁)に記載されている
各種基を例示できる。また、p−ヒドロキシフェニルグ
リシルアミドの水酸基の保護基としては、上記文献の第
2章(第10〜72頁)に記載されている各種基を例示
できる。
【0011】R2で示されるハロゲン原子とは例えば、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などの原子を挙げることが
できる。R2で示される低級アルコキシ基としては、例
えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロ
ポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキ
シ、tert−ブトキシなどの直鎖又は分枝状のC1〜C4
アルコキシ基を例示できる。R2で示される低級アシル
基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニ
ル、ブチリル、イソブチリルなどの直鎖又は分枝状のC
1〜C4のアシル基を例示できる。
【0012】R2で示される水酸基又は保護された水酸
基を置換基として有する低級アルキル基の保護された水
酸基、およびR2で示される保護された水酸基の保護基
としては、上記文献の第2章(第10〜72頁)に記載
されている基を例示できる。R2で示される上記置換低
級アルキル基は、水酸基又は上記で示される保護された
水酸基の中から選ばれる同一又は異なる種類の置換基
で、同一又は異なる炭素上に1つ以上置換されていても
よい。低級アルキル基としては、例えば、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブ
チル、sec−ブチル、tert−ブチルなどの直鎖ま
たは分枝状のC1〜C4のアルキル基を挙げることができ
る。
【0013】R3で示されるカルボン酸の保護基として
は、上記文献の第5章(第152〜192頁)に示され
ている各種基の他、アリル基、ベンジル基、p−メトキ
シベンジル基、p−ニトロベンジル基、ジフェニルメチ
ル基、トリクロロメチル基、tert−ブチル基等を例示で
きる。
【0014】R4で示される置換基を有することのある
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、含窒素
ヘテロ環基等を例示できる。含窒素ヘテロ環基の種類と
しては、ベンゾチアゾール基、トリアゾール基、チアゾ
ール基、テトラゾール基等を例示できる。これらのアリ
−ル基に置換してもよい置換基の種類としては、例えば
ハロゲン原子(例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素
等)、C1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、C1〜C4の直鎖
もしくは分枝鎖状アルキルチオ基(例えばメチルチオ
基、エチルチオ基等)、C1〜C4の直鎖もしくは分岐鎖
状アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタンスルホニ
ルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基
等)、置換基を有してもよい芳香族スルホニルオキシ基
(例えばベンゼンスルホニルオキシ基、トルエンスルホ
ニルオキシ基等)、C1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状ア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基等)、アミノ基、
置換基としてC1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキル
基を1個又は2個有するアミノ基(例えばメチルアミノ
基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基等)、水酸基、R'COO−(R'はフェニル基、ト
リル基又はC1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキル
基)で表されるアシルオキシ基(例えばフェニルカルボ
ニルオキシ基、アセチルオキシ基等)、R'CO−(R'
は前記に同じ)で表されるアシル基(例えばフェニルカ
ルボニル基、アセチル基等)、ニトロ基、シアノ基、フ
ェニル基等を例示できる。これらの置換基はArで示さ
れるアリールがフェニル基である場合は1〜5個、特に
1〜3個、Arで示されるアリール基がナフチルである
場合は1〜7個、特に1〜3個、同一又は異なる種類で
置換されていてもよい。
【0015】X, Yで示されるハロゲン原子としてはフ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素を例示できる。Yで示される
脱離基としては置換基を有してもよい低級アルキルスル
ホニルオキシ基(例えばメタンスルホニルオキシ基、ト
リフルオロメタンスルホニルオキシ基、トリクロロメタ
ンスルホニルオキシ基等)、芳香族スルホニルオキシ基
(例えばベンゼンスルホニルオキシ基、トルエンスルホ
ニルオキシ基等)、ハロゲン化スルホニルオキシ基(例
えばフルオロメタンスルホニルオキシ基等)、低級アル
キルホスホニルオキシ基(例えばトリメチルオキシ基、
トリエチルオキシ基、トリブチルホスホニルオキシ基
等)、芳香族ホスホニルオキシ基(例えばトリフェニル
ホスホニルオキシ基、トリトリルホスホニルオキシ基
等)等を例示できる。
【0016】本願の出発原料である一般式(1)で表さ
れるハロゲン化β−ラクタム化合物は、例えば下記に示
す方法で製造することができる。すなわち、文献既知
(S.Torii et.al.,Chemistry Lett.,199
0,1867)の、一般式(3)で表されるβ−ラクタ
ム化合物を不活性溶媒中、置換基を有してもよいスルホ
ン酸無水物もしくはスルホン酸ハライド及び有機塩基と
作用させることにより、またはハロゲン化燐化合物を作
用させることにより目的の化合物を得ることができる。
【0017】
【化7】 〔式中R1, R2, R3, R4及びnは前記と同じ。〕
【0018】具体的には、この反応は適当な溶媒中で行
なわれる。使用できる溶媒としては、例えば蟻酸メチ
ル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオ
ン酸メチル、プロピオン酸エチル等の低級カルボン酸の
低級アルキルエステル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類、ジ
エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテル、メチルセロシルブ、ジメトキ
シエタン等のエーテル類、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジオキソラン等の環状エーテル類、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニ
トリル、バレロニトリル等のニトリル類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、クロロベンゼン、アニソール等の置
換もしくは未置換の芳香族炭化水素類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、ジブロモエタン、プロピレンジクロライド、四塩化
炭素、フロン類等のハロゲン化炭化水素類、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、
シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シ
クロオクタン等のシクロアルカン類、ジメチルホルムア
ミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等
のアミド類、N−メチルピロリジノン等の環状アミド
類、ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。こ
れらは1種単独で又は2種以上混合して使用される。ま
たこれらの有機溶媒には、必要に応じて水が含有されて
いてもよい。これらの溶媒は、一般式(3)の化合物1
kg当たり、通常10〜200リットル程度、好ましくは
20〜100リットル程度使用されるのがよい。上記反
応の反応温度は、通常−78〜60℃程度、好ましくは
〜−40〜30℃程度である。用いる塩基の種類として
は、トリメチルアミン、ジメチルエチルアミン、トリエ
チルアミン、ジイソルロピルエチルアミン等のN,N,
N−トリ低級アルキルアミン類、N−メチルピペリジ
ン、N−エチルピペリジン等のN−低級アルキルアザシ
クロアルカン類、N−メチルモルホリン、N−エチルモ
ルホリン等のN−低級アルキルアザオキシシクロアルカ
ン類、N−ベンジル−N,N−ジメチルアミン、N−ベ
ンジル−N,N−ジエチルアミン等のN−フェニル低級
アルキル−N,N−ジ低級アルキルアミン類、N,N−ジ
メチルアニリン等のN,N−ジアルキル芳香族アミンま
たはピリジン等の含窒素芳香族アミン、ジアザビシクロ
ウンデセン、ジアザビシクロノネン等の二環式アミン及
びそれらの混合物が例示できる。上記反応における塩基
の使用量としては、通常一般式(3)で表されるβ−ラ
クタム化合物に対して1〜10当量でよいが、必要なら
ば更に一般式(3)で表されるβ−ラクタム化合物がな
くなるまで塩基を追加するのがよい。得られる一般式
(1)で表されるハロゲン化β−ラクタム化合物は通常
の精製方法によって単離できるがそのまま次の反応に用
いることもできる。
【0019】こうして得られる一般式(1)で表される
ハロゲン化β−ラクタム化合物のハロゲン原子に、標準
酸化還元電位が−0.3(V/SCE)以下の金属の少
なくとも等モル量及び前記金属よりも高い標準酸化還元
電位を有する0.0001〜10倍モル量の金属化合物
を作用させることにより、また有機溶媒中電解還元法を
用いることにより一般式(2)で表されるエキソメチレ
ンペナム化合物に変換することができる。
【0020】本発明の上記反応では下記に示すように中
間体としてアレン中間体が生成し、それに引き続いて基
S−SOnR4の還元反応が進行し一般式(2)のエキソ
メチレンペナム誘導体を生成しているものと考えられ
る。
【0021】
【化8】
【0022】標準酸化還元電位が−0.3(V/SC
E)以下の金属としては、例えばマグネシウム、アルミ
ニウム、亜鉛、鉄、ニッケル、錫、鉛等が例示出来る
が、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、錫、を使用す
るのが好ましい。これら金属の形状としては特に制限は
なく、粉状、板状、箔状、塊状、針状等の広範囲から適
宜選択出来るが、より好ましくは粉状金属または箔状金
属を使用するのが良い。粉状金属の粒子径は、広い範囲
から適宜選択できるが、100〜300メッシュ程度の
ものを使用するのが望ましい。これら金属の使用量は、
一般式(1)の化合物に対して通常1〜50倍モル量程
度、好ましくは1〜10倍モル量程度とするのが良い。
【0023】上記金属よりも高い標準酸化還元電位を有
する金属化合物としては、鉛化合物(例えば弗化鉛、塩
化鉛、臭化鉛、ヨウ化鉛等のハロゲン化鉛、硝酸鉛、硫
酸鉛、過塩素酸鉛、硼酸鉛、炭酸鉛、燐酸鉛等の無機塩
鉛、酢酸鉛、シュウ酸鉛、ステアリン酸鉛等の脂肪酸
鉛、酸化鉛、水酸化鉛等)、銅化合物(例えば弗化銅、
塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅等のハロゲン化銅、硝酸銅、
硫酸銅、過塩素酸銅、硼酸銅、炭酸銅、燐酸銅等の無機
塩銅、酢酸銅、シュウ酸銅等)、チタン化合物(例えば
弗化チタン、塩化チタン、臭化チタン、ヨウ化チタン等
のハロゲン化チタン、硝酸チタン、硫酸チタン等の無機
塩チタン、ビスマス化合物(例えば弗化ビスマス、塩化
ビスマス、臭化ビスマス、ヨウ化ビスマス等のハロゲン
化ビスマス、硝酸ビスマス、硫酸ビスマス等の無機塩ビ
スマス、酸化ビスマス等)、アンチモン化合物(例えば
弗化アンチモン、塩化アンチモン、臭化アンチモン、ヨ
ウ化アンチモン等のハロゲン化アンチモン、硫酸アンチ
モン等の無機塩ビスマス、酸化ビスマス等)、ニッケル
化合物(例えば弗化ニッケル、塩化ニッケル、臭化ニッ
ケル、ヨウ化ニッケル等のハロゲン化ニッケル、硝酸ニ
ッケル、硫酸ニッケル、過塩素酸ニッケル、硼酸ニッケ
ル、炭酸ニッケル、燐酸ニッケル等の無機塩ニッケル、
酢酸ニッケル等の脂肪酸ニッケル、テトラクロロニッケ
ル(II)酸テトラエチルアンモニウム、テトラブロモニ
ッケル(II)酸テトラエチルアンモニウム、ヘキサアン
ミンニッケル(II)、トリス(エチレンジアミン)ニッ
ケル(II)硫酸塩、エチレンジアミンテトラアクアニッ
ケル(II)硫酸塩1水和物、ジニトロビス(エチレンジ
アミン)ニッケル(II)、ビス(N,O−ジメチルエチ
レンジアミン)ニッケル(II)過塩素酸塩等のニッケル
無機錯体、ジクロロ(ビピリジル)ニッケル(II)、ク
ロロ(n−シクロペンタジエニル)(トリフェニルホス
フィン)ニッケル(II)、ジブロモビス(トリフェニル
ホスフィン)ニッケル(II)、ジクロロビス{1,1'−
(ジフェニルホスフィノ)フェロセン}ニッケル(II)
等のニッケル(II)有機錯体、テトラキス(トリフェニ
ルホスフィン)ニッケル(0)、トリス(トリフェニル
ホスフィン)ニッケル(0)、ニッケル(0)アセチル
アセトナト、ニッケル(0)ヘキサフルオロアセチルア
セトナト等のニッケル(0)有機錯体等)が例示出来
る。これらの金属化合物は1種または2種以上を混合し
て用いても良い。これらの金属化合物は、一般式(1)
の化合物に対して通常0.0001〜30倍モル量、好
ましくは0.001〜10倍モル量になるように使用す
るのがよい。
【0024】標準酸化還元電位が−0.3(V/SC
E)以下の金属と前記金属よりも高い標準酸化還元電位
を有する金属化合物の組み合わせの具体例としては、例
えばAl/Pb化合物、Al/Bi化合物、Zn/Pb化合
物、Zn/Bi化合物、Mg/Bi化合物、Mg/Cu化合
物、Sn/Ti化合物、Sn/Bi化合物、Sn/Sb化合物
等の組み合わせ、より好ましくはAl/Pb化合物、Zn
/Bi化合物の組み合わせが挙げられる。
【0025】本反応で用いられる溶媒としては、例えば
蟻酸メチル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、
プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等の低級アル
キルカルボン酸の低級アルキルエステル類、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルブ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン
等のケトン類、ジエチルエーテル、エチルプロピルエー
テル、エチルブチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、メチルセロ
ソルブ、ジメトキシエタン等のエーテル類、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等の環状エーテル
類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリ
ル、イソブチロニトリル、バレロニトリル等のニトリル
類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、
アニソール等の置換もしくは非置換の芳香族炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、
トリクロロエタン、ジブロモエタン、プロピレンジクロ
ライド、四塩化炭素、フロン類等のハロゲン化炭化水素
類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪
族炭化水素類、シクロペンタン、シクロヘキサン、シク
ロヘプタン、シクロオクタン等のシクロアルカン類、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド
類、N−メチルピロリジノン等の環状アミド類、ジメチ
ルスルホキシド等を挙げることができる。これらは単独
で又は2種以上混合して使用される。またこれらの溶媒
は、含水溶媒としても使用可能である。これらの溶媒
は、一般式(1)の化合物1kg当たり、通常10〜20
0リットル程度、好ましくは20〜100リットル程度
使用されるのがよい。
【0026】上記反応の反応温度は、通常−10〜80
℃、好ましくは0〜50℃の範囲で行なわれる。室温付
近の反応温度でも本発明の反応は良好に進行する。また
必要により密封容器中、または不活性ガス例えば窒素ガ
ス中で行なうこともできる。得られる一般式(2)で表
されるエキソメチレンペナム誘導体は通常の精製操作に
より単離することができる。本発明の反応においては、
前記化合物(1)を有機溶媒中で電解還元することによ
っても、目的の上記一般式(2)のエキソメチレンペナム
誘導体が製造出来る。本発明の電解還元反応に用いられ
る有機溶媒としては、上記標準酸化還元電位が−0.3
(V/SCE)以下の金属の少なくとも等モル量及び前
記金属よりも高い標準酸化還元電位を有する0.000
1〜10倍モル量の金属化合物により還元する反応で用
いた溶媒をすべて用いることが出来る。
【0027】本発明の電解還元反応を行なうに際して
は、反応系内に支持電解質が添加される。例えば過塩素
酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸マグネシウ
ム等の過塩素酸金属塩、過塩素酸アンモニウム、過塩素
酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルア
ンモニウム等の過塩素酸アンモニウム塩、塩化アンモニ
ウム、臭化アンモニウム、ヨウ化アンモニウム、塩化テ
トラエチルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウ
ム等のハロゲン化アンモニウム塩、硼弗化リチウム、硼
弗化ナトリウム等の硼弗化金属塩、硼弗化テトラエチル
アンモニウム、硼弗化テトラブチルアンモニウム等の硼
弗化アンモニウム塩、トリエチルアミン、コリジン、ル
チジン、ピリジン、ピペリジン、N−メチルモルホリ
ン、1,5−ジアザビシクロ〔3,4,0〕ノネン−5
(DBN)、1,5−ジアザビシクロ〔5,4,0〕ウン
デセン−5(DBU)等のアミン類、酢酸、モノクロル
酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸類等を例示でき
る。これらの指示電解質は、1種単独でまたは2種以上
混合して使用されるが、好ましくは上記カルボン酸類が
使用される。支持電解質の使用量としては、溶媒中、通
常0.1〜100重量%程度好ましくは0.1〜50重量
%程度とするのがよい。
【0028】本発明の方法による電解還元においては、
通常の電解反応に用いられる電極を広く利用できる。具
体的には、陽極材料として、白金、スズ、アルミニウ
ム、ステンレス、ニッケル、酸化鉛、炭素、酸化鉄、チ
タン等が、また陰極材料としては、白金、スズ、アルミ
ニウム、ステンレス、亜鉛、鉛、銅、炭素等が使用でき
るが、好ましくは陰極素材として、スズ、亜鉛、鉛、銅
等を使用するのが良い。本発明の電解還元を行なうに際
しては、使用する陰極素材の酸化還元電位と同じかそれ
以下の酸化還元電位を有する金属ハロゲン化物、無機塩
との塩、有機酸との塩または酸化物を添加すると、電流
効率が向上する場合がある。上記添加物としては、例え
ばスズ、亜鉛、鉛、ビスマス、チタン等の金属ハロゲン
化物(例えば弗化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物等)、
無機塩との塩(例えば硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩、硼
酸塩、燐酸塩、炭酸塩等)、有機酸との塩(例えばシュ
ウ酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩等)、酸化物等が例示
できる。これら添加物は1種単独または2種以上混合し
て使用されうる。かかる添加物は一般式(1)に対して
0.1〜1倍モル程度用いるのが良い。上記添加物を用
いる場合には、特に支持電解質を使用しなくても良い場
合がある。本発明の電解還元は陽極と陰極を隔膜で分離
してもよいが、とくに分離する必要はなく、単一槽中で
行なえることを特徴としている。反応温度は通常−10
℃〜50℃の範囲内である。
【0029】本電解反応は、定電流電解法及び定電圧電
解法のいずれをも採用することができるが、装置や操作
の簡便さの点で定電流電解法を採用するのが好ましい。
電解は、直流または交流電解が可能であるが電流方向を
1〜30秒毎に切り替えて行なうことも出来る。電流密
度は、通常1〜500mA/cm2、好ましくは1〜50m
A/cm2の範囲とするのが良い。電気量は用いる電解槽
の形状、出発物質である化合物(1)の種類、用いる溶
媒の種類等により異なり一概に言えないが、通常2〜1
0F/mol、好ましくは2〜5F/molとするのがよく、
上記電気量を通電すれば反応は完結する。得られる一般
式(2)で表されるエキソメチレンペナム誘導体は通常
の精製操作により単離することができる。
【0030】
【実施例】以下に実施例を示して本発明を詳しく説明す
る。尚、PhはC65−、Etはエチル、Buはブチ
ル、bpyは(ビピリジル)を示す。 実施例1 化合物(1a)( R1=PhCH2CONH, R2=H, R
3=CH264OCH3−p,R4=Ph,X=Cl,Y=
Cl)100mg、臭化鉛100mg及びアルミニウム粉末
100mgを10mlナス型フラスコに秤り取り、N,N−
ジメチルホルムアミド2mlを加え室温下1時間撹拌す
る。反応液を1規定塩酸中にそそぎ、酢酸エチルにより
抽出を行ない、水洗2回、飽和食塩水洗1回を行なった
後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥を行なった。得られた
抽出液は減圧下にて溶媒を留去した後、残査をシリカゲ
ルカラムクロマトにより精製分離すると化合物2a(6
7mg、99%)が得られた。1 H NMR(CDCl3)δ:3.61(s, 2H),
5.25(m, 2H), 5.35(m, 1H), 5.59
(d, J=4.0Hz, 1H), 5.75(dd, J=
4.0, 8.9Hz, 1H), 6.12(d, J=8.9H
z, 1H), 6.84(s, 1H), 7.22〜7.40
(m, 15H)
【0031】実施例2 出発物質を化合物(1b)(R1=PhCH2CONH,
2=H, R3=CHPh 2, R4=Ph, X=Cl, Y=C
l)に変えて実施例1と同様の反応を行なった結果化合
物2b(68mg, 97%)が得られた。1 H NMR(CDCl3)δ:3.61(s, 2H),
3.80(s, 3H), 5.11(s, 2H), 5.18
(dd, J=1.5, 1.7Hz, 1H), 5.24(d
d, J=1.5, 2.2Hz, 1H), 5.35(dd,
J=1.7,2.2Hz,1H), 5.57(d, J=4.
0Hz, 1H), 5.75(dd, J=4.0,9.3H
z, 1H), 6.07(d, J=9.3Hz, 1H),
6.85〜7.40(m, 9H)
【0032】実施例3 出発物質を化合物(1c)(R1=PhCH2CONH,
2=H, R3=CH3,R4=Ph, X=Cl, Y=Cl)に
変えて実施例1と同様の反応を行なった結果化合物2c
(60mg, 98%)が得られた。1 H NMR(CDCl3)δ:3.63(ABq,J=
2.7Hz, 2H), 3.78(s, 3H), 5.19
(dd, J=1.9, 1.9Hz, 1H), 5.28(d
d, J=1.9, 1.9Hz, 1H), 5.40(dd,
J=1.9, 1.9Hz,1H), 5.60(d, J=4.
0Hz, 1H), 5.77(dd, J=4.0, 8.8H
z, 1H), 6.20(d, J=8.8Hz, 1H),
7.27〜7.37(m, 5H)
【0033】実施例4 出発物質を化合物(1d)(R1=H, R2=H, R3
CH264OCH3−p,R4=Ph, X=Cl, Y=C
l)に変えて実施例1と同様の反応を行なった結果化合
物2d(54mg, 90%)が得られた。1 H NMR(CDCl3)δ:3.16(dd, J=1.
5, 16.0Hz, 2H), 3.66(dd, J= 4.
0, 16.0 Hz, 1H), 3.82(s, 3H),
5.13(s, 2H), 5.24(dd, J=1.8, 1.
8Hz, 1H), 5.28(dd, J=1.8, 1.8H
z, 1H), 5.32(dd, J=1.8, 1.8Hz,
1H), 5.38(dd, J=1.5, 4.0Hz, 1
H), 6.87〜7.30(m, 4H)
【0034】実施例5 出発物質を化合物(1e)(R1=H, R2=H, R3
CHPh2,R4=Ph,X=Cl, Y=Cl)に変えて実施
例1と同様の反応を行なった結果化合物2e(55mg,
87%)が得られた。1 H NMR(CDCl3)δ:3.12(dd, J=1.
5, 16.0Hz, 2H), 3.60(dd, J=4.1,
16.0Hz, 1H), 5.23(dd, J=1.8,
1.8Hz, 1H), 5.32(dd, J=1.8, 1.8
Hz, 1H), 5.36(dd, J=1.5, 4.1Hz,
1H), 5.37(dd, J=1.8, 1.8Hz, 1
H), 6.87(s, 1H), 7.27−7.35(m,
10H).
【0035】実施例6 出発物質を化合物(1f)(R1=PhCH2CONH,
2=H, R3=CH264OCH3−p, R4=Ph, X
=Cl, Y=OSO2CF3)に変えて実施例1と同様の
反応を行なった結果化合物2a(49mg, 86%)が得
られた。得られた2aのスペクトルデータは実施例1の
それに完全に一致した。
【0036】実施例7 出発物質を化合物(1g)(R1=PhCH2CONH,
2=H, R3=CHPh2, R4=Ph,X=Cl, Y=O
SO2CF3)に変えて実施例1と同様の反応を行なった
結果化合物2b(51mg, 85%)が得られた。得られ
た2aのスペクトルデータは実施例1のそれに完全に一
致した。
【0037】実施例8 出発物質を化合物(1h)(R1=PhCH2CONH,
2=H, R3=CH264OCH3−p,R4=Ph, X
=Cl, Y=OSO264CH3−p)に変えて実施例
1と同様の反応を行なった結果化合物2a(50mg, 7
6%)が得られた。得られた2aのスペクトルデータは
実施例1のそれに完全に一致した。
【0038】実施例9 出発物質を化合物(1i)(R1=PhCH2CONH,
2=H, R3=CHPh2, R4=Ph, X=Cl, Y=O
SO264CH3−p)に変えて実施例1と同様の反応
を行なった結果化合物2b(52mg, 72%)が得られ
た。得られた2aのスペクトルデータは実施例1のそれ
に完全に一致した。
【0039】実施例10〜18 以下に還元剤を変えた以外は実施例1と同様に行った。 実施例 金属化合物 使用量 金属 収率(%) 10 PbBr2 0.1eq. Al 92 11 PbBr2 1eq. Zn 75 12 PbCl2 1eq. Al 80 13 Pb(OAc)2 1eq. Al 70 14 BiCl3 1eq. Al 72 15 BiCl3 1eq. Zn 83 16 BiCl3 1eq. Sn 72 17 AlCl3 1eq. Zn 85 18 AlCl3 1eq. Mg 71
【0040】実施例19〜24 以下に溶媒を変えた以外は実施例1と同様に行なった。 実施例 溶媒 収率(%) 19 NMP 98 20 DMA 93 21 HMPA 82 22 DMF/CH2Cl2 79 23 DMF/CF3COOH 98 24 NMP/CF3COOH 95
【0041】実施例25 化合物(1a)(R1=PhCH2CONH, R2=H, R
3=CH264OCH3−p, R4=Ph,X=Cl, Y=
Cl)100mg, 臭化鉛11mg及びテトラエチルアンモ
ニウムトシレート50mgを20ml枝付き試験管に秤り取
り、N,N−ジメチルホルムアミド10mlを加え攪拌溶
解する。このものにアルミニウム陽極及び白金陰極を付
し、7.5mA(5mA/cm2)の電流下、5F/molの電
気量を通電する。反応液を1規定塩酸中にそそぎ、酢酸
エチルにより抽出を行ない、水洗2回、飽和食塩水洗1
回を行なった後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥を行なっ
た。得られた抽出液は減圧下にて溶媒を留去した後、残
査をシリカゲルカラムクロマトにより精製分離すると化
合物2a(54mg, 80%)が得られた。
【0042】実施例26〜36 以下に他の条件をそのままに、電極を変えて行なった実
施例を示す。 実施例 陽極 陰極 収率(%) 26 Al C 70 27 Al Al 75 28 Al Pb 72 29 Al Zn 78 30 Al Sn 76 31 Sn Pt 69 32 Sn Pb 74 33 Sn Sn 72 34 Zn Pb 75 35 Zn Zn 70 36 Pb Pb 76
【0043】実施例37〜44 以下に他の条件をそのままに、支持電解質を変えて行な
った実施例を示す。 実施例 電解質 収率(%) 37 Et4NBr 65 38 Et4NClO4 73 39 Bu4NBr 62 40 LiClO4 68 41 H2SO4 70 42 CH3COOH 73 43 CH3COOH 70 44 Bu4NBF6 62
【0044】実施例45〜51 以下に他の条件をそのままに、添加物を変えて行なった
実施例を示す。 実施例 添加物 収率(%) 45 PbCl2 78 46 PbI2 75 47 BiCl3 72 48 TiCl4 74 49 SbCl3 68 50 NiCl2(bpy) 71 51 ZrCl4 62
【0045】実施例52〜57 以下に他の条件をそのままに、溶媒を変えて行なった実
施例を示す。 実施例 溶媒 収率(%) 52 NMP 95 53 DMA 90 54 HMPA 78 55 DMF/CH3COOH 96 56 DMF/CF3COOH 98 57 NMP/CF3COOH 98
【0046】応用例1 本発明で得られる例えばエキソメチレンペナム(2e)
を出発物質とし、β−ラクタマーゼ阻害活性を有するペ
ネム化合物を合成する方法はBioorganic andMedicina
l Chemistry Letters, 3,2253(1993)に
記載されている。この合成法の概略は以下の様にエキソ
メチレンペナム化合物(A)をオゾン分解しケトン体
(B)とする。トリフルオロメタンスルホン酸無水物と
塩基存在下反応を行いエノールトリフレート体(C)と
した後、種々のチオール(RSH)と反応を行いペネム
化合物(D)に導く。このものの脱保護、精製を行うと
β−ラクタマーゼ阻害活性を有する化合物(E)が得ら
れる。
【0047】
【化9】
【0048】
【発明の効果】本発明の一般式(1)のハロゲン化β−
ラクタム化合物を出発原料とし、新規金属還元系及び新
規電解還元系を構築、開発することにより、アレン化、
エキソメチレンペナム化を同時に効率良く行って、一般
式(2)のエキソメチレンペナム誘導体が安全、簡便な
操作により、しかも高収率、高純度で製造される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25B 3/04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表されるハロゲン化β−
    ラクタム化合物を標準酸化還元電位が−0.3(V/S
    CE)以下の金属の少なくとも等モル量及び前記金属よ
    りも高い標準酸化還元電位を有する0.0001〜10
    倍モル量の金属化合物により還元し、または、電解還元
    法を用いることにより、一般式(2)で表されるエキソ
    メチレンペナム化合物を得ることを特徴とするエキソメ
    チレンペナム化合物の製造法。 【化1】 〔式中R1は水素原子、アミノ基又は保護されたアミノ
    基を示す。R2は水素原子、ハロゲン原子、低級アルコ
    キシ基、低級アシル基、又は置換基として水酸基もしく
    は保護された水酸基を有する低級アルキル基を示す。R
    3は水素原子又はカルボン酸保護基を示す。R4は置換基
    を有することのあるアリール基を示す。Xはハロゲン原
    子、Yはハロゲン原子または脱離基を示す。nは0〜2
    を示す。〕 【化2】 〔式中R1、R2及びR3は前記と同じ。〕
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