JP2001071413A - 積層体の製造方法 - Google Patents
積層体の製造方法Info
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Abstract
べ、熱水、高酸性食品、酸・アルカリ・溶剤等の化学薬
品及び油を内容物とした場合、高温、長期間保存後の接
着力が極めて良好な包装材用積層体を提供する。 【解決手段】 α,β−エチレン性不飽和カルボン酸変
性ポリオレフィン樹脂(A)10〜90重量%及び未変
性ポリオレフィン樹脂(B)90〜10重量%からなる
樹脂混合物100重量部並びに熱硬化性樹脂(C)1〜
10重量部からなる組成物でアルミニウムを被覆する。
Description
の製造方法に関し、より詳細には耐水性、酸・アルカリ
・溶剤等の耐化学薬品性及び耐油性に優れたポリオレフ
ィン系包装材料用積層体の製造方法に関する。
材として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステ
ル、ポリ塩化ビニル、ナイロン等のプラスチックフィル
ム、金属蒸着フィルム、紙、金属箔等の材料を積層した
ものが用いられており、これら材料を接着するのにポリ
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン系樹脂を
成分とする接着剤が使用されている。これら接着剤の接
着性を改善するために、例えば、ポリウレタン樹脂接着
剤では、分子中に少なくとも2個の酸無水物基を有する
多塩基酸無水物を配合した接着剤(特開昭60−243
182号公報)、有機ポリオールの分子末端にカルボキ
シル基をもったポリエステル樹脂を配合した接着剤(特
開平5−51574号公報)、有機ポリイソシアネート
及び有機ポリオールを含有する組成物にリンの酸素酸若
しくはその誘導体、エポキシ樹脂並びにシランカップリ
ング剤を配合した接着剤(特公昭61−4864号公
報)等が提案されている。
オレフィン(A)にα,β−エチレン性不飽和カルボン
酸(B)がグラフト重合したものに、金属化合物(C)
を加熱配合した接着剤(特開昭56−8478号公
報)、金属上にカルボン酸含有ポリオレフィンの塩を塗
着後、ポリオレフィンを積層させる方法(特開昭56−
89517号公報)等が知られている。
を使用した包装材はいくつかの弱点を有しており、更に
性能の幅が広いものが望まれている。例えば、ポリウレ
タン樹脂接着剤は120℃以上の高温熱水で殺菌し、若
しくは80℃以上の高温雰囲気に水を入れて長期保存す
ると、金属箔とプラスチックフィルムとの接着力が低下
し、包装材としての強度も低下する。又、食酢や遊離脂
肪酸の含有量が多い高酸性食品を内容物とした場合、ボ
イル、レトルト処理後、長期間の保存で接着力が低下
し、場合によっては金属箔とプラスチックフィルムが剥
離する場合も生じる。
ラスチックフィルムと組み合わせれば、内容物が水の場
合ではレトルト処理、高温長期保存後でもほとんど接着
力の低下はなく、優れた包装材が得られるものの、酸、
アルカリ、塩及び溶剤等の化学薬品を内容物とし、高温
で長期間に保存した時、場合によっては大幅に金属箔と
プラスチックフィルムの接着力が低下し、実用に耐えな
い場合がある。
積層体に比べ、熱水、高酸性食品、酸・アルカリ・溶剤
等の化学薬品及び油を内容物とした場合、高温、長期間
保存後の接着力が極めて良好な包装材用積層体を提供す
ることを目的とする。
題点を改善すべく鋭意検討した結果、α,β−エチレン
性不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン系樹脂
とポリオレフィン樹脂の配合物に、熱硬化性樹脂を配合
したものを用いて得た積層体が本発明の目的を達成し得
ることを見出し、本発明に到達した。
不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹脂
(A)10〜90重量%及び未変性ポリオレフィン樹脂
(B)90〜10重量%からなる樹脂混合物100重量
部並びに熱硬化性樹脂(C)1〜10重量部からなる組
成物で、アルミニウムを被覆することからなる包装材料
用積層体の製造方法を要旨とする。
炭化水素及び芳香族炭化水素よりなる群から選ばれる溶
剤に分散させた上記組成物の分散物をアルミニウムに塗
着した後、該溶剤を加熱除去させることを特徴とする。
又、本発明の積層体の製造方法は、上記組成物の溶融物
をアルミニウム上に押出し被覆することを特徴とする。
又、本発明の積層体の製造方法は、上記ポリオレフィン
樹脂(A)は無水マレイン酸がポリプロピレンに0.0
5〜5重量%化学的に結合したものであることを特徴と
する。又、本発明の積層体の製造方法は、熱硬化性樹脂
(C)がポリイソシアネート樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂及びアミノ樹脂から選ばれる1種若しくは2
種以上からなることを特徴とする。又、本発明の積層体
の製造方法は、上記組成物が更にシランカップリング剤
を含有することを特徴とする。
レン性不飽和カルボン酸で変性されたポリオレフィン樹
脂(以下、変性ポリオレフィンという。)(A)を製造
する際に用いられるポリオレフィン樹脂(以下、ベース
樹脂という。)としては、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体等が挙
げられる。得られる積層体をレトルト用包装材に使用す
る場合には、特に、耐熱性のあるポリオレフィン樹脂が
好ましく、例えば、低圧法で得られる高密度ポリエチレ
ン、中圧法で得られるエチレン−プロピレン共重合体、
高立体規則性のポリプロピレンを使用することが望まし
く、特に高立体規則性のポリプロピレンが好ましい。
レン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等及びこれ
ら酸の無水物の1種若しくは2種以上が用いられる。こ
れらの中でも、アクリル酸、無水マレイン酸、特に無水
マレイン酸が好ましい。
は、上記ベース樹脂100重量部に対して、0.01〜
30重量部配合して、加熱反応することにより、0.5
〜5重量%程度のα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
がグラフトした変性ポリオレフィン(A)を製造するこ
とができる。具体的には、次に示す溶融法及び溶媒法で
製造することができる。
とα,β−エチレン性不飽和カルボン酸を熱ロール又は
押出機を使用してベース樹脂の軟化点よりも10℃ない
し100℃高い温度で溶融混合する。ベース樹脂の種類
によって溶融混合する時間を調節することが望ましい
が、通常は5〜90分間である。
は未反応物を除去する場合や樹脂の着色を避ける必要が
ある場合に有利である。溶媒としてはトルエン、キシレ
ン、等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物、その市販
品として、例えば「ソルベッソ」(エッソ化学社製)
等、並びにヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の
脂肪族炭化水素及びそれらの混合物、その市販品とし
て、例えば「アイソパー」(エッソ化学社製)等を使用
することができる。例えば、キシレンにベース樹脂と
α,β−エチレン性不飽和カルボン酸を所定量添加混合
し、過酸化ベンゾイル等の重合開始剤の存在下、ベース
樹脂にα,β−エチレン性不飽和カルボン酸をグラフト
重合させる。
場合、α,β−不飽和カルボン酸を一度に全量を配合し
ておく以外に少量ずつ添加する方法もあり、後者の方が
副生成物の生成が少なく、この方法で得られる変性ポリ
オレフィン(A)を用いて調製した積層体の接着性が優
れている。当該グラフト重合は120℃〜150℃で3
0分間〜3時間の条件で行うことができる。又、得られ
るグラフト重合物は包装材の用途に応じて、アセトン、
メチルエチルケトン、酢酸エチル等で十分洗浄しておく
ことが望ましく、洗浄処理を行って得られた変性ポリオ
レフィン(A)を用いて調製した積層体は、高い接着強
度を示す。
(B)には、前記変性ポリオレフィン(A)以外の任意
のポリオレフィン樹脂が含まれるが、実用上は上記変性
ポリオレフィン(A)の製造の際に使用したベース樹脂
と同じポリオレフィン樹脂を用いるのが望ましい。無
論、ベース樹脂とは異なるポリオレフィン樹脂が使用で
きることは言うまでもない。
ン樹脂(B)の配合割合は、変性ポリオレフィン(A)
の変性率や用途によって異なるが、エチレン性不飽和カ
ルボン酸の含有量が変性ポリオレフィン(A)及びポリ
オレフィン樹脂(B)のオレフィン成分に対して、0.
02〜5重量%になるような割合で混合するのが望まし
い。上記のエチレン性不飽和カルボン酸の含有量とする
には、変性ポリオレフィン(A)が10〜90重量%で
あり、ポリオレフィン樹脂(B)が90〜10重量%で
あるが、好ましくは変性ポリオレフィン(A)が40〜
70重量%であり、ポリオレフィン樹脂(B)が60〜
30重量%である。変性ポリオレフィン(A)が10重
量%未満では、得られる積層体の耐水性、耐化学薬品性
及び耐油性が低下し、90重量%を超えると、得られる
積層体の強度が低下すると共に後記の積層体を溶媒分散
型樹脂によるコーティング法によって製造する場合均一
な上記組成物の分散液が得られなくなる。変性ポリオレ
フィン(A)とポリオレフィン樹脂(B)は、両者を混
合しても良く、後記の熱硬化性樹脂(C)と同時に混合
しても良い。
しては、ポリイソシアネート樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂及びアミノ樹脂の1種類若しくは2種類以上
が用いられる。アミノ樹脂としては、ユリア樹脂、メラ
ミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、アニリン樹脂、アセ
トグアナミン樹脂が挙げられる。
ン(A)とポリオレフィン樹脂(B)の混合物100重
量部に対して、1〜10重量部の割合で配合される。熱
硬化性樹脂(C)の配合割合が1重量部未満では、得ら
れる積層体の耐化学薬品性及び耐油性が低下し、内容物
を充填した包装材の基材が剥がれ易くなり、10重量部
を超えると、変性ポリオレフィン(A)とポリオレフィ
ン樹脂(B)の混合物との相溶性が低下し、包装材の接
着強度も低下する。
リオレフィン樹脂(B)及び熱硬化性樹脂(C)からな
る組成物は、必要に応じてシランカップリング剤を含有
することができる。シランカップリング剤としては、分
子内に2個以上の異なった反応性基を有し、その一方が
メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基であり、他方
がビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリロキシ
基、メルカプト基等である通常の有機珪素化合物が好適
である。これらは各種のものが市販されており、それら
の中から適宜選択することができる。シランカップリン
グ剤の配合量は、通常該組成物100重量部当り、0.
5〜5重量部である。シランカップリング剤を含有せる
ことにより、無機質材であるアルミニウムと有機質材で
ある組成物との結合を強め、包装材の接着強度を増すと
いう効果をもたらす。
ップリング剤を含有する組成物とアルミニウムとの積層
体を得る方法としては、溶融押出法及び溶媒分散型樹脂
によるコーティング法が挙げられる。
(A)、未変性ポリオレフィン(B)及び熱硬化性樹脂
(C)、更に必要に応じてシランカップリング剤を所定
量秤量し、混合加熱した後、押出機より積層後の膜厚が
5〜20μm程度になるように、アルミニウム、好まし
くは厚さ5〜20μmのアルミニウム箔に溶融押出す
る。この際、アルミニウム箔に腰を持たせるためにポリ
エステルフィルム、ポリオレフィンフィルム等のプラス
チックフィルムを積層した、積層アルミニウム箔を用い
るのが望ましい。又、この際に積層アルミニウム箔とポ
リオレフィンフィルム等の2つの基材の間に溶融押出す
ることもできる。この2つの基材の間に溶融押出する方
法は、本発明に係る上記組成物とアルミニウムとの積層
体に上記のプラスチックフィルム等を更に積層する場合
に有効である。
オレフィンフィルムからなる基材の積層を同時に行う場
合、上記組成物の溶融押出と同時若しくは直後に、表面
温度が当該ポリオレフィンの溶融温度以上の表面温度の
熱ロールに接触させる。すなわち熱ロールの表面温度は
100〜250℃に設定されるが、少なくともポリオレ
フィンの溶融温度以上の温度であることが必要である。
勿論、ポリオレフィン等の一方の基材の種類、グレー
ド、他方の基材の種類、熱ロールでの基材の接触時間等
を考慮して決めることができる。用いる基材の溶融温度
より低い表面温度では、得られた積層体の接着強度が十
分でなく、熱ロールの表面温度が250℃を超えるよう
な高温では、積層体の接着力に悪影響を及ぼすか、極め
て短い時間の接触となるため、積層体の品質にバラツキ
が生じ易いので避けなければならない。熱ロールとの接
触時間は0.1〜5秒間程度であり、好ましくは0.3
〜2秒間である。1秒間前後の接触で熱ロールの大きさ
にもよるが、熱ロールは約50m/分前後の速度で回転
させることができる。熱ロールには回転するための動力
を設けてもよく、接触により回転するものでもよい。
されるが、熱ロールの表面が一定となる熱源であれば、
いずれも用いることができる。熱ロールの表面温度は、
主としてポリオレフィンや他基材の種類、ライン速度及
び接触時間に応じて変わるが、ポリオレフィンがポリエ
チレンやポリブテンの場合、150〜220℃程度であ
り、ポリプロピレン及びプロピレン−エチレン共重合体
の場合、180〜250℃程度である。熱ロールの材質
は金属製が好ましいが、耐熱性良好な材質であれば用い
ることができ、金属、耐熱性高分子の被覆物を用いるこ
とも可能である。ポリオレフィンや他の基材の一部が熱
ロールに移行する恐れのある場合には、熱ロールの表面
をフッソ樹脂(例えば、テフロン:登録商標)等で被覆
したもの等を使用するのが好ましい。
法で積層物を得る方法について説明する。変性ポリオレ
フィン(A)とポリオレフィン(B)を配合し、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素及びそれらの混合物、
その市販品として、例えば「スワゾール」(丸善石油化
学社製)、「ソルベッソ」(エッソ化学社製)等、並び
にヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭
化水素及びそれらの混合物、その市販品として、例えば
「アイソパー」(エッソ化学社製)等の有機溶剤と混合
して、15〜20重量%の変性ポリオレフィン(A)と
ポリオレフィン(B)を含有する分散物を形成する。更
に、熱硬化性樹脂(C)、必要に応じてシランカップリ
ング剤を配合し、最終的な分散物を調製する。
該分散物をグラビヤコーター、メッシュコーター、カー
テンコーター、ナイフコーター、スプレー等の塗装装置
を用いて、アルミニウム、好ましくはプラスチックフィ
ルムを積層したアルミニウム箔面に塗布する。更に、熱
ロール、高周波誘導加熱、オーブン等の加熱装置を用い
て、有機溶剤を除去し、アルミニウム上若しくは積層し
たアルミニウム箔上に上記3成分からなる組成物を析出
させ、本発明に係る積層体を得る。
合は、積層体上の上記組成物をその融点以上の温度で加
熱した後、ポリオレフィンフィルム等の他の基材を上記
組成物面に積層する。この際、上記組成物の加熱は、上
記組成物が析出した直後若しくはわずかに有機溶剤及び
水が残留して、上記組成物の融点以上での加熱開始直後
にそれら有機溶剤及び水が除去されるようにするのが好
ましい。有機溶剤及び水が除去されてから、融点以上の
加熱までの時間が長くなると、アルミニウム上若しくは
積層したアルミニウム箔上に析出した上記組成物がそれ
ら基材から剥離することがあり好ましくない。必要に応
じて他の基材を予熱しておくこともできる。
紙等が挙げられる。プラスチックとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、
ポリブテン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル、各種ナイロン、ポリ塩化ビニル、エチレン−ビニル
アルコール共重合体等が挙げられ、通常それらのフィル
ムやシートが用いられる。それらフィルムの厚さは通常
5〜200μm程度であり、シートの厚さは通常0.2
5〜2mm程度である。金属や紙等の厚さも同程度で良
いが、勿論これらの厚さを超えても良いことは言うまで
もない。組成物と接する他の基材としてポリプロピレン
フィルムを用いると接着力の点で優れた結果が得られ、
好ましい。
しては、AL/上記組成物/PP,PET/AL/上記
組成物/PP,PE/AL/上記組成物/PE−PP,
PET/NY/AL/上記組成物/PP,AL/上記組
成物/PET,NY/AL//上記組成物/PP,AL
/上記組成物/PE,PET/AL/上記組成物/PB
等が挙げられる。
ットは、以下の物質を示している。
レンフィルム,PET:ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム,PE:ポリエチレンフィルム,NY:ナイロン
フィルム,PB:ポリブテンフィルム,PE−PP:エ
チレン−プロピレン共重合体フィルム。
した包装材に、高温水を長期間暴露した場合や、強酸、
強アルカリ、酸化性物質及び高溶解性の溶剤等を充填し
た場合は接着力の低下が大きい。一方、従来の一般のポ
リオレフィン系接着剤を用いた包装剤では、比較的接着
力の低下は少ないものの、内容物の種類によっては、金
属箔とプラスチックスフィルムの接着力が低下し、剥離
してしまう。これに対して、本発明の方法で製造される
積層物で、水、高酸性食品、酸・アルカリ・塩・溶剤等
の化学薬品及び油を内容物として包装したものものは、
意外にも、80℃以上での長期間保存後の接着力は殆ど
低下しないという性質を示すが、その理由は、熱硬化性
樹脂(C)を配合することにより、金属箔に対する接着
性が増し、接着剤の硬化被膜が強靭になるためと考えら
れる。
は、水、鉱物油、植物油等の油は勿論、特に酢酸、カプ
ロン酸、カプリル酸、クエン酸、リンゴ酸等の有機カル
ボン酸若しくはそれらの水溶液、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、メチレンカーボネート、イ
ソプロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、エ
チルメチルカーボネート等の極性溶媒等、又はそれらを
含有する物を包装若しくは充填する際の包装材として特
に好適である。
る。 (実施例1)ポリプロピレン(MRF:10g/10分
(ASTM D1238))100部(重量部、以下同
じ。)に、無マレイン酸15部及びキシレン380部
を、窒素ガス雰囲気下で攪拌しながら130℃に加熱し
た。このものに、0.1部の過酸化ベンゾイルを50部
のキシレンに溶解したものを、90分間で滴下した。1
30℃で60分間加熱、攪拌を続けた後、室温まで冷却
した。得られた凝濁物を濾過した後、メチルエチルケト
ンで洗浄した。得られた変性ポリプロピレン(A)10
0部に上記のポリプロピレン(B)60部、ポリイソシ
アネート樹脂(東洋モートン社製、商品名:CAT−1
0L、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネ
ートの付加物)(C)8部を押出機で180℃にて溶融
し、これら3成分からなる組成物のペレットを得た。
℃、樹脂温度210℃)を使用して、12μmのポリエ
ステルフィルムと9μmのアルミニウム箔からなる積層
体のアルミニウム箔面と70μmのポリプロピレンフィ
ルム間に10μmの塗膜厚になるように溶融押出して積
層し、直ちに表面温度180℃の熱ロールに1秒間接触
させて、積層物を得た。得られた積層体のポリプロピレ
ンフィルムとアルミニウム箔を剥離しようとしたが、ポ
リプロピレンフィルムが破断し、剥離不能であった。
材にしたものに、モデル内容物として、水、カプロン
酸、プロピレンカーボネート、鉱物油を充填し、80℃
で10日間経過後のアルミニウム箔とポリプロピレンフ
ィルム間の接着強度をJISK6854に則り測定し、
それらの結果を表1に示した。
プロピレン(A)100部、実施例1で用いたポリプロ
ピレン(B)60部及びポリイソシアネート樹脂(C)
3部、アイソパーM(商品名、エクソン化学社製、イソ
パラフィン系溶剤)320部並びにキシレン40部を窒
素ガス雰囲気下で130℃に加熱し、溶液を得た。この
溶液を水冷したバットに注いで急冷し、平均粒径10μ
以下の乳白色分散体を得た。この分散体をホモジナイザ
ーを用いて平均粒子径が3μ以下の分散体とした。この
分散体は調製後3ヶ月経過しても安定であった。
の分散体をグラビヤコーターを用いて、ポリエステルフ
ィルムと積層した厚さ9μmのアルミニウム箔へ塗布
し、続いて220℃のオーブンで5秒間加熱して、溶剤
を除去した後、上記組成物を溶融させた。直ちに表面温
度190℃の熱ロールで70μmポリプロピレンフィル
ムと積層し、積層体を得た。得られた積層体のポリプロ
ピレンフィルムとアルミニウム箔を剥離しようとした
が、ポリプロピレンフィルムが破断し、剥離不能であっ
た。
材にしたものに、実施例1と同様にしてモデル内容物を
充填し、80℃で10日間経過後のアルミニウム箔とポ
リプロピレンフィルム間の接着強度を実施例1と同様に
して測定し、それらの結果を表1に示した。
白色分散体に、更にシランカップリング剤(日本ユニカ
ー社製、商品名:A−187)を該分散体の樹脂分の1
重量%加え、実施例2と同様にして平均粒子径が3μ以
下の分散体を得た。この分散体を用い、実施例2と同様
にして積層体を得た。得られた積層体のポリプロピレン
フィルムとアルミニウム箔を剥離しようとしたが、ポリ
プロピレンフィルムが破断し、剥離不能であった。
材にしたものに、実施例1と同様にしてモデル内容物を
充填し、80℃で10日間経過後のアルミニウム箔とポ
リプロピレンフィルム間の接着強度を実施例1と同様に
して測定し、それらの結果を表1に示した。
(C)を用いない以外は実施例1と同様にしてポリオレ
フィン系樹脂のペレットを調製した。このペレットから
実施例1と同様にして積層体を得、更に得られた積層体
を用いて袋状の包装材にしたものに、実施例1と同様に
してモデル内容物を充填し、80℃で10日間経過後の
アルミニウム箔とポリプロピレンフィルム間の接着強度
を実施例1と同様にして測定し、それらの結果を表1に
示した。
エチレングリコール及びネオペンチルグリコールを用い
て合成したイソフタル酸系ポリエステル樹脂(MW3,
000)とイソホロンジイソシアネートを反応させてポ
リエステルウレタン(MW25,000)を製造した。
100部のポリエステルウレタンと10部のポリイソシ
アネート硬化剤(東洋モートン社製、商品名:CAT−
10L)を用い、ポリエステルウレタン系樹脂の接着剤
溶液を調製した。この接着剤溶液をドライラミネーター
にてポリエステルフィルムと積層した厚さ9μmのアル
ミニウム箔へ塗布し、80℃のオーブンで5〜10秒間
通過させ、溶剤を除去した後、70μmのポリプロピレ
ンフィルムと貼り合わせた。この積層体を40℃で4日
間エージングした。このものを用いて袋状の包装材にし
たものに、実施例1と同様にしてモデル内容物を充填
し、80℃で10日間経過後のアルミニウム箔とポリプ
ロピレンフィルム間の接着強度を実施例1と同様にして
測定し、それらの結果を表1に示した。
包装材は、80℃で10日間という高温、長期間の条件
下でも、高い接着強度を維持することが判る。
材では、そのような高温、長期間の条件下では、接着強
度が大幅に低下する酸性の強いカプロン酸やプロピレン
カーボネートのような特殊な化学薬品であっても、高い
接着強度を示すことが明らかである。更にシランカップ
リング剤を配合して製造した積層体を用いて得た包装材
は、その効果が一層向上することが判る。
びα,β−エチレン性不飽和カルボン酸を用いて、実施
例1と同様にして変性ポリプロピレン(A)を調製し
た。この変性ポリプロピレン(A)、実施例1で用いた
ポリプロピレン(B)並びに表2に示す熱硬化性樹脂
(C)を表2に示す割合で用い、実施例1と同様にして
これら3成分からなる組成物のペレットを調製した。こ
のペレットから実施例1と同様にして積層体を得た。な
お、表2に示す熱硬化性樹脂(C)は、以下の通りであ
る。
たものと同じ。 アミノ樹脂:ブチル化ベンゾグアナミン樹脂(日立化成
社製、商品名:メラミン22DW) エポキシ樹脂:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポ
キシ当量;920、油化シェルエポキシ社製、商品名:
エピコート#1004) フェノール樹脂:ビスフェノールA型レゾール樹脂(日
立化成社製、商品名:ヒタノール1120) 上記で得られた積層体を用いて袋状の包装材にしたもの
に、プロピレンカーボネートを充填し、80℃で10日
間経過後のアルミニウム箔とポリプロピレンフィルム間
の接着強度を実施例1と同様にして測定し、それらの結
果を表2に示した。
ンカーボネートのような特殊な化学薬品に対して、高い
接着強度を高温で長期間維持することが判る。
水、高酸性食品、化学薬品及び油を内容物とした場合、
高温、長期間保存後の接着力の低下は殆どない。特に、
高酸性食品や化学薬品の高温、長期間保存後の効果が顕
著である。
Claims (6)
- 【請求項1】 α,β−エチレン性不飽和カルボン酸で
変性されたポリオレフィン樹脂(A)10〜90重量%
及び未変性ポリオレフィン樹脂(B)90〜10重量%
からなる樹脂混合物100重量部並びに熱硬化性樹脂
(C)1〜10重量部からなる組成物で、アルミニウム
を被覆することからなる包装材料用積層体の製造方法。 - 【請求項2】 脂肪族炭化水素及び芳香族炭化水素より
なる群から選ばれる溶剤に分散させた上記組成物の分散
物をアルミニウムに塗着した後、該溶剤を加熱除去させ
ることからなる請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 上記組成物の溶融物をアルミニウム上に
押出し被覆することからなる請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 上記ポリオレフィン樹脂(A)は無水マ
レイン酸がポリプロピレンに0.05〜5重量%化学的
に結合したものであることからなる請求項1ないし3の
いずれか1項に記載の方法。 - 【請求項5】 熱硬化性樹脂(C)がポリイソシアネー
ト樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びアミノ樹脂
から選ばれる1種若しくは2種以上からなる請求項1な
いし4のいずれか1項に記載の方法。 - 【請求項6】 上記組成物が更にシランカップリング剤
を含有することからなる請求項1ないし5のいずれか1
項に記載の方法。
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