JP2001069918A - ガナッシュ類の製造方法 - Google Patents

ガナッシュ類の製造方法

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JP2001069918A JP24511299A JP24511299A JP2001069918A JP 2001069918 A JP2001069918 A JP 2001069918A JP 24511299 A JP24511299 A JP 24511299A JP 24511299 A JP24511299 A JP 24511299A JP 2001069918 A JP2001069918 A JP 2001069918A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた食感と風味を有するガナッシュ類を、
冷菓製造に用いられるバイタラインを利用して製造でき
る方法を提供する。 【解決手段】 チョコレート類を融解し、これをテンパ
リングせず又はテンパリングし、含水成分を加えて混合
した後、この混合物を内部で硬化しても抜き出すことが
可能な形状の容器に流し込み、前記容器の開口部からス
ティックを差し込み、冷却して固めた後、前記スティッ
クを引張ることにより、前記混合物の硬化物を前記容器
から抜き出す。前記冷却は、−40〜−10℃で図1の
斜線領域側の時間となるように行うことが好ましい。ま
た、前記混合物が主として水中油型の乳化物であること
が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、通常のモールド成
型が不可能なガナッシュ類を、冷菓製造に用いられるバ
イタラインなどを利用して冷却、硬化、成型することが
できるガナッシュ類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にモールド成型して製造される固形
チョコレートは、非常に水分含量の低い食品である。通
常、その水分含量は1%以下であり、その製造工程にお
いても、極力水分の混入を避けるようにされている。こ
れは、チョコレートの水分含量が増えるとその粘度が増
し、モールド成型した場合に離型しにくくなり、また、
砂糖の再結晶が起こるなど、製品の品質も悪くなるため
である。
【0003】一方、ガナッシュは、チョコレートをベー
スに生クリーム、バター、牛乳又は糖液などの液状物を
混ぜ合わせたものであり、やわらかな口当たりを有する
風味のよいチョコレート製品である。しかしながら、こ
のガナッシュは水分含量が多いため非常にボディーが弱
く、また、常温での保形性に乏しいため、チョコレート
のセンターにしたり、ケーキ類のサンド用、上塗り用な
どの限られた範囲でしか用いられていなかった。
【0004】そして、このようなガナッシュ類を一般の
固形チョコレートのようにモールド成型しようとした場
合、一般に固形チョコレートの成型に使用されるプラス
チックモールドで成型すると、ガナッシュ類は水分含量
が高く、しかもその乳化系が主として水中油型となって
いるため、その水溶性成分がモールド表面に粘着し、ま
た油脂分は冷却しても収縮性に欠けるため、離型するこ
とができなかった。
【0005】そのため、一般にガナッシュ類の成型は、
ガナッシュ類を枠に流し込み、長時間(通常、一晩)冷
却固化させた後、ピアノ線等で切断して行われている。
【0006】一方、特開平10−75713号には、モ
ールド成型ガナッシュ類の製造方法及びガナッシュ類成
型用モールドが提案されている。上記製造方法は、チョ
コレート類を融解し、これに加温した水性成分を加えて
混合した後、25〜30℃に冷却し、しかる後、ペース
ト状に融解した油中水型乳化物を加えて混合し、混合物
全体の乳化系を油中水型に乳化した後、プラスチック製
の型に流し込み、冷却する方法である。この製造方法に
よれば、ガナッシュにペースト状に融解した油中水型乳
化物を加えて混合し、混合物全体の乳化系を油中水型に
乳化することにより、これをプラスチック製のモールド
に流し込んで冷却成型したときに、該混合物の体積が収
縮し、型離れしやすくなるというものである。
【0007】また、上記ガナッシュ類成型用モールド
は、一平面内に複数の凹部を有するプラスチック製モー
ルドであって、各凹部には底部が狭くなるように側部に
テーパーがつけられ、型離れしやすくしたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ガ
ナッシュ類を冷却固化させてからピアノ線等で切断して
成型する方法は、手作業によるところが多いため連続大
量生産することが困難であり、また、冷却に長時間を要
するため生産効率が悪く、しかも単調な形状にしか成型
することができなかった。
【0009】また、上記特開平10−75713号公報
には、チョコレート類と含水成分の混合物が水中油型の
乳化物である場合には、プラスチック製のモールドで成
型した場合の離型性が不良であると記載されている。
【0010】しかし、ガナッシュ類は、チョコレート類
と含水成分の混合物が水中油型の乳化物であるものの方
が、油中水型乳化物であるものに比べて食感や風味が良
いので、上記特開平10−75713号公報に記載され
た方法では、食感や風味の点で満足いくガナッシュ類を
得ることができなかった。
【0011】したがって、本発明の目的は、優れた食感
と風味を有するガナッシュ類を、冷菓製造に用いられて
いるいわゆるバイタラインを利用して冷却、硬化、成型
して製造できるようにした方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によるガナッシュ類の製造方法は、チョコレ
ート類を融解し、これをテンパリングし又はテンパリン
グせず、含水成分を加えて混合し、この混合物を内部で
硬化しても抜き出すことが可能な形状の容器に流し込
み、前記容器の開口端からスティックを差込み、冷却し
て前記混合物を硬化させた後、前記スティックを引張る
ことにより、前記混合物の硬化物を前記容器から抜き出
すことを特徴とする。
【0013】この場合、前記硬化物を前記容器から抜き
出した後、更に該硬化物から前記スティックを抜き取っ
てもよく、あるいはそのまま残してもよい。
【0014】また、本発明において、前記混合物の冷
却、硬化及び成型を、バイタラインを使用して行うこと
が好ましい。
【0015】本発明において、前記スティックは、金
属、樹脂又は木材から選ばれた材質からなるスティック
であることが好ましく、更に、前記容器がステンレス製
又はアルミ製であることが好ましい。
【0016】本発明において、前記混合物を流し込んだ
容器を−40〜−10℃で、かつ、該冷却温度と時間と
の関係が図1の斜線側の領域となるように冷却すること
が好ましい。
【0017】本発明において、前記混合物が主として水
中油型の乳化物であることが好ましく、更に、前記ガナ
ッシュ類の水分含量が10〜40%であることがより好
ましい。
【0018】本発明によれば、アイスキャンディーバー
やアイスクリームバーなどの冷菓類を製造する際に使用
されるバイタライン(スティック製品製造装置:バーマ
シン)と呼ばれる設備などを利用してガナッシュ類を製
造することが可能となり、既存の設備でガナッシュ類を
工業的に生産することができる。
【0019】
【発明の実施形態】本発明において、チョコレート類と
は、チョコレート規約で定められたチョコレートに限ら
ず、それ以外のチョコレート類、例えば、ココアバター
の代わりにココアバター代用脂として、動物、植物若し
くは両者由来のテンパリング、ノンテンパリング又はそ
れらを混合した油脂を使用した各種チョコレート類、コ
コア又はカカオマスを使用せず、全粉乳や脱脂粉乳等を
使用することにより得られるホワイトチョコレート類、
フルーツ、コーヒー、抹茶等の風味素材と併用して様々
な風味や色調をしたカラーチョコレート類も含むもので
ある。
【0020】これらのチョコレート類は、代用脂として
いわゆるノンテンパリング型の油脂を使用した場合はテ
ンパリングせずに、テンパリング型の油脂を使用した場
合はテンパリングし又はテンパリングせず、次に後述す
る含水成分を加える。テンパリングした場合、安定型の
微細結晶が多数形成され、後の冷却工程でしっかりした
組織が造られるため、解凍した時にガナッシュ類の形状
がダレたり、崩れたりしにくくなる。また、後工程の冷
却・硬化にかかる時間が短縮され、更に、製品中の水分
の分離が抑制されて品質も安定する。
【0021】本発明において、含水成分とは、生クリー
ム、牛乳、濃縮乳(練乳を含む)等の乳製品、洋酒、リ
キュール類等の酒類、液糖、液状の糖アルコール、果
汁、水等をいう。これらは、1種又は2種以上を使用す
ることができる。
【0022】テンパリングしたチョコレート類に上記含
水成分を添加する際には、テンパリングで生じた安定型
の結晶を壊さないようにするため、含水成分を27〜3
2℃に加温してから加えることが好ましい。
【0023】本発明において、上記チョコレート類と含
水成分との混合物の乳化状態は、油中水型の系でも水中
油型の系でもよい。混合物として油中水型の乳化物を用
いた場合には、型離れがよく、容器から抜き出しやすい
という利点があるものの、食感や風味の点で、水中油型
の乳化物を用いる方が好ましい。
【0024】チョコレート類と含水成分との混合物を水
中油型の乳化物にするため、上記含水成分は、製品中の
水分含量が10〜40%になるように添加することがよ
り好ましい。水分含量が10%未満であると、上記チョ
コレート類との混合物が油中水型の乳化物となってしま
い食感や風味が劣り、40%を超えるとガナッシュの風
味を失ってしまうため好ましくない。なお、常温又はチ
ルド流通する製品の場合には、水分含量が10〜25%
となるようにすることが好ましく、これにより適度に軟
らかく、良好な風味を有するガナッシュ類を得ることが
できる。この場合、水分含量が25%を超えると常温又
はチルドの雰囲気下での保型性がなくなりドロドロにな
ってしまう。一方、冷凍流通させる製品の場合には、水
分含量が25%を超え、40%以下であることが好まし
い。これにより冷菓類の食感とガナッシュの風味とを併
せもつガナッシュ類を得ることができる。この場合、水
分含量が25%以下では冷菓類の食感を楽しむことがで
きない。
【0025】また、上記混合物の乳化状態は、電気抵抗
測定器(テスター)を混合物中に挿して通電を確認する
か、又は顕微鏡下で観察することにより確認することが
できる。例えば、テスターで通電が確認できなければ油
中水型の乳化系であり、通電が確認できれば水中油型の
乳化系である。ただし、テスターで通電が確認されて
も、顕微鏡で観察すると、大部分が水中油型の乳化系に
なっているが、一部油中水型になっていることもあり、
本発明において、チョコレート類と含水成分との混合物
が主として水中油型の乳化物であるとは、テスターで水
中油型であると判断される程度に通電が確認されればよ
く、一部が油中水型になっていてもよいことを意味す
る。
【0026】本発明において、型として用いられる容器
は、内部で硬化したものを抜き出すことが可能な形状の
容器であればよく、好ましくは一端が開口し、他端が閉
塞されていて、内径が開口部に向けて広がった管状の容
器が採用される。そして、容器の形状は、特に限定され
ず、例えば開口部の形状が角形、円形、楕円形、花形な
ど適宜選択することができる。また、その大きさは、開
口部の最大内径が20〜30mm、最小内径が18〜2
8mmであることが好ましく、深さが7〜50mmであ
ることが好ましい。
【0027】また、前記容器の材質は、特に限定され
ず、ステンレス、アルミ等の金属や、プラスチック等の
樹脂素材などを使用することができるが、耐久性や熱伝
導率の点からステンレス又はアルミ等の金属製のものが
好ましく用いられる。
【0028】本発明において、容器の開口部から差し込
むスティックとしては、ステンレス、アルミ等の金属製
の棒、プラスティック等の樹脂類又は木の棒等を使用す
ることができるが、ステンレス、アルミ等の金属製の棒
が好ましく用いられる。そして、スティックの長さは、
容器に差し込んだときに容器の開口部から上端が突き出
る長さとなるように適宜選択すればよいが、通常は80
〜120mmであることが好ましく、その太さは、1〜
3mmであることが好ましい。上記スティックの差し込
み深さは、型として用いる容器の深さにもよるが、混合
物の中心に3〜12mmの深さまで差し込むことが好ま
しい。
【0029】上述したようにしてチョコレート類と含水
成分の混合物を容器に流し込み、スティックを差し込ん
だガナッシュ類の冷却は、該容器ごと−40〜−10℃
の雰囲気下で急速冷凍し、該冷却温度で図1の斜線側の
領域となる時間、例えば−40℃で5分間以上、−10
℃で30分間以上放置することにより行うことが好まし
い。後述する実施例に示されるように、ガナッシュ類中
の水相、特に型に接するガナッシュ類表面の水相は、−
40℃では5分間以上の冷却で完全に凍結し、−10℃
では30分間以上の冷却で完全に凍結するため型崩れせ
ずに離型することができる。
【0030】このように急速冷凍して最大氷結晶生成帯
(日本食品科学工学会誌第46巻第7号1999年、4
47〜453ページ)を早く通過させることにより、ガ
ナッシュ類中の水分を均一で小さな氷にすることがで
き、冷却時間を短縮できると共にガナッシュ類の離型性
を良くすることができる。
【0031】冷却温度が−10℃より高いと2時間を超
える冷却時間が必要となり、工業生産性が劣るため好ま
しくなく、−40℃より低い温度での冷却は工業的に困
難である。
【0032】そして、このようにして冷却・硬化したガ
ナッシュ類を容器から容易に抜き出すことができるよう
にするために、混合物を容器中で冷却硬化させた後、直
ちに該容器の外側に温水又は水を撒布して、該容器内周
面に硬化固着したガナッシュ類の表面のみを軟化させる
ことが好ましい。そのため、上記温水又は水の撒布は容
器を冷却手段から取り出した後直ちに行い、その撒布時
間も上記容器の内周面に硬化固着したガナッシュ類の表
面のみを軟化させる程度、好ましくは1〜5秒程度とす
る。硬化物の内周表面より内部まで軟化してしまうと容
器からの硬化物の引き抜きに支障をきたし、甚だしい場
合には容器の内周面に硬化物の融解したものが付着して
残ったり、スティックのみが抜けてしまい取り出せなく
なってしまう。
【0033】上述したガナッシュ類の製造方法において
は、通常、アイスキャンディーなどの冷菓の製造(充填
・硬化工程)に使用されるバイタラインを使用すること
が好ましい。このバイタラインを用いたガナッシュ類の
製造方法について、より具体的に説明すると、次の通り
である。
【0034】チョコレート類と含水成分は上述した方法
により混合し、この混合物をあらかじめブライン槽に浸
漬して−40〜−10℃に冷却した容器に流し込み、す
ぐに容器の開口部から該混合物中にスティックを所定の
深さまで差し込み、そのまま上述した条件で冷却し、該
混合物を硬化させる。そして、上記容器をブライン槽か
ら取り出し、その外側に温水又は水を数秒間撒布し、上
記スティックを引張り、上記容器からスティックごと上
記混合物の硬化物を引き抜いて取り出す。
【0035】前記スティックは、そのままアイスキャン
ディーのスティック様のものとして残したままにしても
よいが、該スティック付きガナッシュ類の上面を平板な
仕切り板等で抑え、スティックを引き抜くことにより、
スティックのないガナッシュ類を得ることもできる。こ
のようにして製造されたガナッシュ類は、通常の包装室
で包装し、常温流通の製品は通常の倉庫に、また、チル
ド流通製品又は冷凍流通製品はそれぞれ所定の温度の倉
庫に保管する。
【0036】本発明において、上述したようにして成型
したガナッシュ類には、必要に応じて、食用の粉体、例
えばココア粉末、ナッツ粉末、抹茶、粉糖、きな粉、粉
乳等を振りかけてもよい。このような粉体を振りかける
ことにより、製品のべとつきを抑えることができると共
に、製品の品質の差別化や製品に高級感を付与すること
ができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 実施例1 各原料を表1に示す配合割合で混合して、通常のチョコ
レートの製法によりミルクチョコレート原液を製造し
た。
【0038】
【表1】
【0039】このミルクチョコレート原液100重量部
を、常法によりテンパリングし、これに、27〜32℃
に加温した生クリーム60重量部と洋酒5重量部及び水
あめ5重量部を加えて、ミキサーで混合し主として水中
油型の乳化物よりなる混合物を得た。
【0040】この混合物を、あらかじめブラインに浸漬
し−40℃に冷却した容器(材質:ステンレス、厚さ:
1.5mm、一辺:20mm、深さ:50mm、形状:
四角柱)に分注し、容器の開口部からステンレス製の丸
棒(長さ:120mm、直径:1.5mm)を混合物に
7mmの深さまで差し込み、5分、10分又は20分冷
却して該混合物を硬化させた。
【0041】冷却終了後、通常の包装室で直ちに該容器
の外側から35℃の温水を3秒噴射した後、該ステンレ
ス製丸棒を把持して、引き抜いたところ、硬化した該混
合物はきれいに型離れし、また、直ちに粉状のココアを
まぶし、金属製の棒を該混合物から抜き取ったところ、
硬化した該混合物は、型崩れすることなく最終製品のガ
ナッシュとすることができた。
【0042】比較例1 −40℃の冷却を1分又は3分とする以外は実施例1と
同様の方法でガナッシュを製造したところ、上記混合物
の硬化が不十分であり、実施例1と同様の噴射条件では
上記混合物は上記容器から型離れしなかった。また、噴
射時間を5秒を超えておこなうと硬化した該混合物の該
容器の内周面に接する表面の内部まで軟化しスティック
を引き抜いても硬化した該混合物は型に残ったままで型
離れすることができなかった。
【0043】実施例2 冷却を−30℃、10分又は20分とする以外は実施例
1と同様の方法でガナッシュを製造したところ、実施例
1と同様に、硬化した該混合物は、型崩れすることなく
最終製品のガナッシュとすることができた。
【0044】比較例2 冷却を−30℃、5分又は8分とする以外は実施例1と
同様の方法でガナッシュを製造したところ、上記混合物
の硬化が不十分であり、実施例1と同様の噴射条件では
上記混合物は上記容器から型離れしなかった。また、噴
射時間を5秒を超えておこなうと硬化した該混合物の該
容器の内周面に接する表面の内部まで軟化しスティック
を引き抜いても硬化した該混合物は型に残ったままで型
離れすることができなかった。
【0045】実施例3 冷却を−20℃、20分又は30分とする以外は実施例
1と同様の方法でガナッシュを製造したところ、実施例
1と同様に硬化した該混合物は、型崩れすることなく最
終製品のガナッシュとすることができた。
【0046】比較例3 冷却を−20℃、10分間又は15分間とする以外は実
施例1と同様の方法でガナッシュを製造したところ、実
施例1と同様の噴射条件では上記混合物は上記容器から
型離れしなかった。また、噴射時間を5秒を超えておこ
なうと硬化した該混合物の該容器の内周面に接する表面
の内部まで軟化しスティックを引き抜いても硬化した該
混合物は型に残ったままで型離れすることができなかっ
た。
【0047】実施例4 冷却を−10℃、30分又は40分とする以外は実施例
1と同様の方法でガナッシュを製造したところ、実施例
1と同様に硬化した該混合物は、型崩れすることなく最
終製品のガナッシュとすることができた。
【0048】比較例4 冷却を−10℃、15分間又は20分間とする以外は実
施例1と同様の方法でガナッシュを製造したところ、実
施例1と同様の噴射条件では上記混合物は上記容器から
型離れしなかった。また、噴射時間を5秒を超えておこ
なうと硬化した該混合物の該容器の内周面に接する表面
の内部まで軟化しスティックを引き抜いても硬化した該
混合物は型に残ったままで型離れすることができなかっ
た。
【0049】比較例5 冷却を−7℃、1、5又は10時間とする以外は実施例
1と同様の方法でガナッシュを製造したところ、冷却時
間が1時間の場合、実施例1と同様の噴射条件では上記
混合物は上記容器から型離れしなかった。また、噴射時
間を5秒を超えておこなうと硬化した該混合物の該容器
の内周面に接する表面の内部まで軟化しスティックを引
き抜いても硬化した該混合物は型に残ったままで型離れ
することができなかった。一方、冷却時間が5又は10
時間の場合、実施例1と同様に硬化した該混合物は、型
崩れすることなく最終製品のガナッシュとすることがで
きたが、バイタラインの製造としては時間がかかりすぎ
であり実製造には不適当であった。
【0050】上記実施例1〜3及び比較例1〜5におけ
る冷却温度と冷却時間の関係を表2に示す。表2中、○
は型崩れを起こすことなく取出すことが可能であるこ
と、×は型離れせず取出し不可能であることを意味す
る。
【0051】
【表2】
【0052】更に、図1は、上記冷却温度と、型崩れす
ることなく、きれいに離型するのに必要な冷却時間との
関係を示した図表である。すなわち、型崩れすることな
く、きれいに離型するためには、冷却温度と冷却時間と
の関係が、図1の斜線領域側となるようにすることが望
ましい。
【0053】試験例1 実施例1〜3及び比較例1〜5の各例において、チョコ
レート原液と生クリーム及び洋酒をミキサーで混合し十
分混合した後、該混合物中にテスターを刺したところ通
電が観察され、混合物の系が水中油型の乳化系であるこ
とを確認した。
【0054】試験例2 実施例1〜3及び比較例1〜5の各例において、試験例
1で通電の認められた各混合物をスライドグラスに薄く
塗布し、偏光顕微鏡下で冷却したところ−20℃前後で
一瞬にして水相が氷に変化することが観察された。これ
は、混合物の乳化が主として水中油型であることを示し
ている。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
通常、アイスキャンディーバー等の冷菓製造に使用され
るバイタラインにより工業的に効率よくガナッシュ類を
製造することが可能となる。また、本発明において、チ
ョコレート類と含水成分の混合物を水中油型の乳化混合
物とした場合、優れた食感と風味を有するガナッシュ類
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のガナッシュ類の製造法において、チ
ョコレート類と含水成分の混合物を容器に流し込んで冷
却する際の冷却温度(ブライン温度)と、型崩れするこ
となく、きれいに離型するのに必要な冷却時間との関係
を示した図表である。
フロントページの続き (72)発明者 八尋 英治 神奈川県横浜市鶴見区下末吉2−1−1 森永製菓株式会社研究所内 Fターム(参考) 4B014 GB01 GB04 GP08 GP09 GP12 GQ06 GQ09 GY03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チョコレート類を融解し、これをテンパ
    リングし又はテンパリングせず、含水成分を加えて混合
    し、この混合物を内部で硬化しても抜き出すことが可能
    な形状の容器に流し込み、前記容器の開口端からスティ
    ックを差込み、冷却して前記混合物を硬化させた後、前
    記スティックを引張ることにより、前記混合物の硬化物
    を前記容器から抜き出すことを特徴とするガナッシュ類
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記硬化物を前記容器から抜き出した
    後、更に該硬化物から前記スティックを抜き取る請求項
    1記載のガナッシュ類の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記混合物の冷却、硬化及び成型をバイ
    タラインで行う請求項1又は2記載のガナッシュ類の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 前記スティックが、金属、樹脂又は木材
    から選ばれた材質からなるスティックである請求項1〜
    3のいずれか1つに記載のガナッシュ類の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記容器が、ステンレス製又はアルミ製
    である請求項1〜4のいずれか1つに記載のガナッシュ
    類の製造法。
  6. 【請求項6】 前記混合物を流し込んだ容器を−40〜
    −10℃で、かつ、該冷却温度と時間との関係が図1の
    斜線側の領域となるように冷却する請求項1〜5のいず
    れか1つに記載のガナッシュ類の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記混合物が主として水中油型の乳化物
    である請求項1〜6のいずれか1つ記載のガナッシュ類
    の製造法。
  8. 【請求項8】 前記ガナッシュ類の水分含量が10〜4
    0%である請求項1〜7のいずれか1つに記載のガナッ
    シュ類の製造方法。
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