JPH0375134B2 - - Google Patents

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JPH0375134B2
JPH0375134B2 JP62281531A JP28153187A JPH0375134B2 JP H0375134 B2 JPH0375134 B2 JP H0375134B2 JP 62281531 A JP62281531 A JP 62281531A JP 28153187 A JP28153187 A JP 28153187A JP H0375134 B2 JPH0375134 B2 JP H0375134B2
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liquid
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、内部に薄いチヨコレート層が形成
されている冷菓の製法に関するものである。
〔従来の技術〕
従来から、アイスクリームやアイスキヤンデー
等にチヨコレートを組み合わせた冷菓としては各
種のものが出回つている。例えば、第8図に示す
ように、アイスクリームやアイスキヤンデー1の
表面をチヨコレート層2でコーテイングしたもの
や、第9図に示すように、アイスクリーム1の内
部に板状チヨコレート2aを保持させたもの等が
あげられる。なお、第8図において1aはステイ
ツクである。しかしながら、上記チヨコレート層
2でコーテイングがなされた冷菓は、喫食時に、
チヨコレート層2によつて口の周りが汚れたりチ
ヨコレート層2が剥離して落ちたりして喫食しに
くい。また、かじつたときに、外側にあるチヨコ
レート層2から先に口中に入るため、食べ始めの
ときにはチヨコレートを主に食べることになり、
最後の方ではアイスクリームもしくはアイスキヤ
ンデー1ばかりを食べざるを得ないというバラン
スの悪さを有する。また、アイスクリーム1の内
部に板状チヨコレート2aを保持させたものは、
上記の場合と逆に、食べ始めのときにはアイスク
リーム1を主に食べることになり、最後の方では
チヨコレート2aばかりを食べざるを得ないとい
うバランスの悪さを有する。したがつて、チヨコ
レート2aのこつてりとした甘味が後味として残
るため、冷菓らしい涼感が損なわれてしまう。
そこで、第10図に示すように、最外層が冷菓
層12で、その内側にチヨコレート薄層13と冷
菓層14がこの順で形成されている新しいタイプ
の冷菓が提案されている(昭和62年7月17日付特
許出願、出願番号62−179582)。この冷菓は、つ
ぎのようにして製造できる旨が上記出願明細書に
開示されている。すなわち、まずブライン層に浸
漬したモールド内に冷菓ミツクスを充填し半凍結
させたのち未凍部分を吸引除去して最外層である
冷菓層12をつくり、つぎに上記冷菓層の内側に
チヨコレート液を噴射してチヨコレート薄層13
をつくり、このチヨコレート薄層13の内側にさ
らに冷菓ミツクスを充填し冷菓層14をつくるこ
とにより製造することができる。また、上記出願
明細書には明記されていないが、チヨコレート薄
層13を、最外層の冷菓層12を形成する要領で
形成することも考えられる。すなわちチヨコレー
ト液を充填後、内部の未硬化部分を吸引除去する
ことによりチヨコレート薄層13を形成するので
ある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、チヨコレート液を噴射する方法
では噴射用の特殊なノズルを用意しなければなら
ず、しかもそのノズル形状の設定が難しいという
問題を有する。また、チヨコレート液を吸引除去
する方法では、チヨコレート液の硬化状態によつ
てチヨコレート層の厚みが決定づけられるため、
冷媒であるブライン層の温度管理が難しいという
問題を有する。
この発明は、このような事情に鑑みなされたも
ので、チヨコレート薄層を内部に有する冷菓を簡
単に製造する方法の提供をその目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、この発明の冷菓の
製法は、冷媒に浸漬したモールドに冷菓ミツクス
を充填し最外層を凍らせてその内部の未凍部分を
吸引除去するシエル形成工程と、シエル内側の底
部にチヨコレー液を充填するチヨコレート充填工
程と、上記充填されたチヨコレート液の上から、
上記チヨコレート液よりも比重の大きい冷菓ミツ
クスを充填してチヨコレート液をシエル内壁に沿
つて上昇させ硬化させるチヨコレート薄層形成工
程と、上記充填冷菓ミツクスを凍らせる冷菓層形
成工程とを備えるという構成をとる。
〔作用〕
すなわち、本発明者らは、従来の冷菓製造設備
をそのまま利用してチヨコレート薄層を内蔵する
冷菓を簡単に製造する方法について一連の研究を
行つた。その結果、冷菓ミツクスによつてシエル
を形成したのち、そのシエル内側の底部にチヨコ
レート液を充填し、その上から、上記チヨコレー
ト液よりも比重の大きい冷菓ミツクスを充填する
ようにすると、チヨコレート液がシエル内壁に沿
つて上昇して薄層となることを見いだしこの発明
に到達した。
つぎに、この発明について詳細に説明する。
この発明は、従来のステイツク付アイスキヤン
デーの製造ラインを使つてつぎのようにして冷菓
を製造するものである。すなわち、まず、第1図
に示すように、所定形状のモールド10を冷媒で
あるブライン層(−35℃前後)11に浸漬し、上
記モールド10内に冷菓ミツクス12aを充填す
る。そして、上記冷菓ミツクス12aが半凍結し
た時点でその未凍部分を吸引除去する。この場
合、冷菓ミツクス12aはモールド10側から凍
結しているので、上記吸引により第2図に示すよ
うに、モールド10に沿つた形で冷菓層であるシ
エル12が形成される。つぎに、上記シエル12
の内側にチヨコレート液13aを少量充填して、
第3図に示すようにチヨコレート液13aがシエ
ル12の底部に溜まるようにする。そして、この
チヨコレート液13aが硬化する前に、第4図に
示すように、上から冷菓ミツクス14aを充填す
る。これにより、この冷菓ミツクス14aが落下
する反動で、上記チヨコレート液13aがシエル
12の内壁を上昇し、シエル12の内壁と冷菓ミ
ツクス14aに挟まれて薄層化して硬化する。こ
のようにして、第5図に示すような状態でチヨコ
レート薄層13が形成される。なお、冷菓ミツク
ス14aが半凍結の段階で、従来と同様にしてス
テイツク15を挿入してボトム部形成用の冷菓ミ
ツクス16を充填し凍結させて(第6図)、いわ
ゆるバータイプの冷菓にすることができる。
なお、上記製法において、冷菓ミツクス12a
の充填および一部凍結→上記冷菓ミツクス12a
の未凍結部分の吸引除去→チヨコレート液13a
の充填、という一連の工程を1回だけでなく数回
繰り返すと、第7図に示すように、チヨコレート
薄層13と冷菓層12,14が交互に積層したタ
イプの冷菓が得られる。
上記製法において、シエル12を形成するため
に充填する冷菓ミツクス12aは、通常冷菓の製
造に用いられるものであればどのようなものでも
よく、オーバーランも任意に選択できる。上記冷
菓ミツクス12aの例としては、シヤーベツトミ
ツクス、アイスクリームミツクス、アイスキヤン
デーミツクス等や、これらに果肉が入つたもの等
があげられる。これらの冷菓ミツクスは、予めフ
リージングしたものであつてもフリージングしな
いものであつてもよい。
また、上記製法において、チヨコレート薄層1
3を形成するためのチヨコレート液13aは、通
常用いられるどのようなチヨコレートからつくつ
てもよいが、特に軟化点20〜25℃、カカオ分8〜
21重量%、植物脂18〜75重量%の範囲を満たすも
のが好適である。
チヨコレート液13aは、上記チヨコレートを
40〜60℃に加熱溶融して液状にすることにより得
られる。このときの粘度は、85〜300cps(B型粘
度計2号30回転で測定)にすることが好適であ
る。そして、形成されるチヨコレート薄層13の
厚みは、0.5〜2mmに設定することが好適である。
さらに、チヨコレート液13aの上から充填す
る冷菓ミツクス14aも、通常冷菓の製造に用い
られるものであればどのようなものでもよいが、
チヨコレート液13aよりも比重の大きいもので
ある必要がある。すなわち、チヨコレート液13
aよりも比重が大きいことにより、チヨコレート
液13aを押し退けて落下し、チヨコレート液1
3aを上昇させる作用がある。ちなみにチヨコレ
ート液13の比重は、通常1.09〜1.10程度であ
り、冷菓ミツクス14aとしては、このチヨコレ
ート液13aの比重よりも大きいものを用いる必
要がある。
なお、チヨコレート液13aは、充填後間があ
くと硬化が進んで冷菓ミツクス14aを充填して
も薄層にならないため、チヨコレート液13aの
充填時から5〜30秒以内に冷菓ミツクス14aを
充填することが、チヨコレート薄層13を得る上
で好適である。
つぎに、実施例について説明する。
実施例 1 まず、下記の原料を下記の割合で混合してシエ
ルを形成させる冷菓ミツクスaをつくつた。この
冷菓ミツクスaは乳白色である。
<冷菓ミツクスaの原料> 脱脂粉乳 8.0重量% 植物性脂肪 10.0 〃 砂 糖 13.0 〃 安定剤 0.3 〃 乳化剤 0.3 〃 バニラフレーバー 0.1 〃 水 68.3 〃 ミルクフレーバー 少量 一方、下記の原料を下記の割合で混合してチヨ
コレートをつくつた。
<チヨコレートの原料> 植物性油脂 74.4重量% 砂 糖 15.0 〃 ココアパウダー 10.0 〃 乳化剤 0.4 〃 香 料 0.2 〃 なお、上記チヨコレートは、加熱溶融した状態
(40℃)で、粘度が125cps、比重が1.08であつた。
また、下記の原料を下記の割合で混合してチヨ
コレート液充填後に充填する冷菓ミツクスbをつ
くつた。この冷菓ミツクスbは淡いピンク色であ
る。
<冷菓ミツクスbの原料> 脱脂粉乳 8.5重量% 植物性脂肪 7.5 〃 砂 糖 5.9 〃 水 飴 40.5 〃 安定剤 0.1 〃 乳化剤 0.2 〃 ミルクフレーバー 0.2 〃 ストロベリーフレーバー 0.1 〃 クエン酸 0.2 〃 水 36.8 〃 着色料(赤色色素) 少量 なお、この冷菓ミツクスbは、10℃で、粘度が
300cps、比重が1.18であつた。
上記冷菓ミツクスa,bおよびチヨコレートを
用い、前記製法にもとづいて第6図に示すような
冷菓を製造した。なお、チヨコレート薄層13の
厚みは、1.0mmに設定した。
このようにして得られた冷菓は、喫食すると、
チヨコレート薄層13がパリパリして興趣に富む
ものであり、アイスクリームとチヨコレートの口
中でのバランスも終始好ましいものであつた。そ
してチヨコレート薄層13を挟む2種類の冷菓層
の色が異なる(外側は乳白色、内側はピンク色)
ため、かじつたときの断面が3色に分かれていて
視覚的に鮮やかなものであつた。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明の冷菓の製法を用いる
と、チヨコレート薄層がパリパリとした食感の興
趣に富む冷菓を、従来の冷菓製造ラインをそのま
ま利用し簡単に製造することができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図,第3図,第4図,第5図およ
び第6図はこの発明の一実施例の製造工程を説明
するための説明図、第7図は他の実施例によつて
得られる冷菓の縦断面図、第8図は従来品の一例
を示す縦断面図、第9図は他の従来品を示す横断
面図、第10図はこの発明によつて得られる冷菓
を一部喫食したときの断面形状を示す一部断面斜
視図である。 10……モールド、11……ブライン層、12
……シエル、12a……冷菓ミツクス、13……
チヨコレート薄層、13a……チヨコレート液、
14……冷菓層、14a……冷菓ミツクス。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 冷媒に浸漬したモールドに冷菓ミツクスを充
    填し最外層を凍らせてその内部の未凍部分を吸引
    除去するシエル形成工程と、シエル内側の底部に
    チヨコレート液を充填するチヨコレート充填工程
    と、上記充填されたチヨコレート液の上から、上
    記チヨコレート液よりも比重の大きい冷菓ミツク
    スを充填してチヨコレート液をシエル内壁に沿つ
    て上昇させ硬化させるチヨコレート薄層形成工程
    と、上記充填冷菓ミツクスを凍らせる冷菓層形成
    工程とを備えることを特徴とする冷菓の製法。
JP62281531A 1987-11-06 1987-11-06 冷菓の製法 Granted JPH01124354A (ja)

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