JP2001064823A - ポリエステル太細マルチフィラメント糸及びその製造方法 - Google Patents

ポリエステル太細マルチフィラメント糸及びその製造方法

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JP2001064823A JP23313299A JP23313299A JP2001064823A JP 2001064823 A JP2001064823 A JP 2001064823A JP 23313299 A JP23313299 A JP 23313299A JP 23313299 A JP23313299 A JP 23313299A JP 2001064823 A JP2001064823 A JP 2001064823A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 濃染部と淡染部のコントラストが強く、かつ
濃染部が強調されたカジュアル調外観の衣料を提供でき
る杢調太細マルチフィラメン糸とその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 繊維軸方向に太細斑を有する複数の単繊
維からなり、マルチフィラメント糸の太部を構成する単
繊維の70%以上が単繊維の太部からなり、マルチフィ
ラメント糸の細部を構成する単繊維の95%以上が単繊
維の細部からなるポリエステル太細マルチフィラメント
糸、及び複屈折率が15×10−3〜40×10
−3で、かつ流体処理により付与された交絡部を30〜
80個/mで具備する、複数の単繊維からなるポリエス
テル未延伸糸を、加熱延伸するポリエステル太細マルチ
フィラメント糸の製造方法にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衣料用途やインテ
リア用途等の布帛にしたときに、濃染部が鮮明でかつ短
く、コントラストの強いカスリ調外観を呈する布帛を提
供するポリエステル太細マルチフィラメント糸、及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維そのものの濃淡染色化手段として従
来から、複数の単繊維からなる未延伸糸を半延伸処理し
てなる太細マルチフィラメント糸があり、該太細マルチ
フィラメント糸による布帛には、濃染性の太部と淡染性
の細部の濃淡の染色効果に起因する霜降り調の外観が得
られることが知られている。しかしながら上記の太細マ
ルチフィラメント糸は、淡染性を示す細部に濃染性を呈
する単繊維の太部が混在しており、これを布帛にした時
に該細部に通常の延伸糸と同等の淡色染色性が具備され
ておらず、十分なコントラストをなす濃淡の染色効果が
表現され得ない。十分なコントラストを有する濃淡の染
色効果を得るためには、マルチフィラメント糸を形成す
る各単繊維の太部及び細部が、それぞれマルチフィラメ
ント糸の濃染部と淡染部とに集中して存在することが必
要であり、例えば特開昭60−59145号公報には、
高配向未延伸糸に間欠的に水付与しながら延伸・熱処理
した後、さらに弛緩熱処理することによって太細マルチ
フィラメント糸を得る方法が記載されている。しかしな
がらこの方法では、糸条に対して水をランダムに間欠付
与するための煩雑な管理が必要であり、しかも斑付与の
周期が時間に支配されるため生産性を高めることが困難
である。
【0003】また、特開昭57−117645号公報には、
直接紡糸延伸法で溶融紡出された糸条に流体噴出ノズル
で交絡処理した後、Tg以下に予熱し延伸することで太
細繊維を得る方法が記載されている。しかしこの方法で
は、紡糸引取ローラー前でのエアー交絡においては、糸
条の張力が高くまた張力水準が変動し、20ヶ/mを越
えるような交絡度の高い糸条を安定に得ることは難し
く、太細マルチフィラメント糸を得ることはできるが、
染色後の濃淡のコントラストが強い太細マルチフィラメ
ント糸を得ることはできない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来技術における問題点を解決するものであり、染色後の
濃染部と淡染部との周期がランダムであり、かつ濃染部
と淡染部とのコントラストが大きなポリエステル太細マ
ルチフィラメント糸であって、該太細マルチフィラメン
ト糸により布帛を形成した時、淡染領域上に濃染部が短
く明瞭に存在する外観を呈するポリエステル太細マルチ
フィラメント糸、及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、繊維軸
方向に太細斑を有する複数の単繊維からなる、下記
(1)から(4)を同時に満足することを特徴とするポ
リエステル太細マルチフィラメント糸、及び複屈折率が
15×10−3〜40×10−3で、かつ流体処理によ
り付与された交絡部を30〜80個/mで具備する、複
数の単繊維からなるポリエステル未延伸糸を、下記の
、式を満足する条件下で加熱延伸することを特徴と
するポリエステル太細マルチフィラメント糸の製造方法
にある。 (1)マルチフィラメント糸の太部を構成する単繊維の
70%以上が単繊維の太部からなり、マルチフィラメン
ト糸の細部を構成する単繊維の95%以上が単繊維の細
部からなる。 (2)マルチフィラメント糸の太部の長さが30mm以
下である。 (3)マルチフィラメント糸の太さ斑の変動係数CVが
8%以上である。 (4)マルチフィラメント糸を構成する単繊維の、最も
太い部分と最も細い部分の繊度の比が2以上である。 MDR×0.45≦延伸倍率≦MDR×0.60・・ 50℃≦延伸温度≦80℃・・ (MDRは延伸温度85℃における未延伸糸の最大延伸
倍率を表す。)
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について具体的に説明する。本発明のポリエステル太細
マルチフィラメント糸は、繊維軸方向に太細斑を有する
複数の単繊維からなる。本発明では単繊維の最も細い部
分に比べ2倍以上の繊度を有する部分を単繊維の太部と
する。
【0007】本発明では、ポリエステル太細マルチフィラメ
ント糸の太部を構成する単繊維の70%以上が単繊維の
太部からなり、該マルチフィラメント糸の細部を構成す
る単繊維の95%以上が単繊維の細部からなることが必
要である。該マルチフィラメント糸の太部に、淡染色性
を示す単繊維の細部が全フィラメント糸の30%以上混
在したり、或いは該マルチフィラメント糸の細部に、濃
染色性を示す単繊維の太部が全フィラメント糸の5%以
上混在した場合は、染色後の濃染部と淡染部とのコント
ラストが小さくなり、カスリ調の外観が不鮮明なものに
なる。
【0008】また、該マルチフィラメント糸の太部の長さが
30mm以下であることが必要である。該太部の長さが
30mmを越えると、染色後、濃染部が長くなり過ぎて
カスリ調の外観がぼけたものとなる。
【0009】更に、該マルチフィラメント糸の太さ斑の変動
係数CVが8%以上であることが必要である。この変動
係数CVが8%未満になると、染色時に濃淡差による霜
降り効果はあるものの、太部と細部の繊度差・濃淡差が
軽減されて明瞭な濃淡表現が得られなくなる。
【0010】上記の太さ斑の変動係数CVは、計測器工業株
式会社製のイーブネステスターKET−80Cを用い
て、糸速8m/分、チャートスピード50cm/分の条
件下で、ウースターノルマル値を測定して得られた数値
であり、平均値からの太さの偏りの大きさを示す指標と
なるものである。
【0011】また本発明では、該マルチフィラメント糸を構
成する単繊維の、最も太い部分と最も細い部分の繊度の
比が2以上であることが必要であり、繊維を構成する繊
維軸方向に太細を有する単繊維中の最も太い部分と最も
細い部分の太さの比が2未満の場合には、染色後に十分
な濃淡効果が得られない。
【0012】更に良好なカスリ調の外観が得られるようにす
るために、本発明のポリエステル太細マルチフィラメン
ト糸は、染色後の濃染部の比率が淡染部の比率よりも小
さいことが好ましく、該マルチフィラメント糸の太部の
比率が40%以下が優れたカスリ調外観を提供する上で
好ましい。
【0013】また、単繊維を形成するポリエステルは、エチ
レンテレフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエ
ステルであり、5モル%未満の共重合成分を共重合させ
た共重合ポリエステル、及びポリアルキレングリコー
ル、アルキルスルホン酸、無機物等、少量のブレンド成
分を含有するポリエステル混合物であってもよい。共重
合成分としては、芳香族ジカルボン酸類、脂肪族ジカル
ボン酸類、脂肪族ジオール類、脂環式ジオール類、芳香
族ジオール類を用いることができ、具体的にはイソフタ
ル酸、アジピン酸、セバシン酸、1,4ーブタンジオー
ル、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールAのエチ
レンオキシド付加物等を用いることができる。
【0014】なお、これらの各フィラメントの断面形状は、
丸断面、或いは三角、多葉、扁平等の異型断面のいずれ
であってもよく、特に限定されるものではない。
【0015】また、上記構成からなる本発明のポリエステル
太細マルチフィラメント糸は、更にこれを加工して紡績
糸や仮撚加工糸等の任意の糸条形態にもなし得る。
【0016】次に本発明のポリエステル太細マルチフィラメ
ント糸は以下のように製造できる。
【0017】本発明では、複屈折率が15×10−3〜40
×10−3で、かつ流体処理により付与された交絡部を
30〜80個/m具備する、複数の単繊維からなるポリ
エステル未延伸糸を、MDR(MDRは延伸温度85℃
における未延伸糸の最大延伸倍率を表す。)の45%以
上60%以下の延伸倍率、50℃以上80℃以下の延伸
温度で加熱延伸することが必要である。
【0018】該ポリエステル未延伸糸の複屈折率が15×1
−3未満の場合、未延伸部から形成される太細マルチ
フィラメント糸の太部の耐熱性が低く、仮撚工程やアル
カリ減量加工等、後工程での強度低下が大きく実用的な
布帛強度が得られない。
【0019】また、複屈折率が40×10−3を越える場合
は、該ポリエステル未延伸糸のMDRが小さいため該未
延伸糸に太細斑を付与する際の延伸倍率が低くなり、得
られる太細マルチフィラメント糸の太部と細部の繊度差
が小さく、染色後の濃淡差が小さくなり目的とするコン
トラストの強い外観は得られない。
【0020】更に本発明では、該ポリエステル未延伸糸に付
与される交絡数は1m当たり30〜80個が必要であ
り、交絡数が1m当たり30個未満では得られる太細マ
ルチフィラメント糸の太部と細部の繊度差が小さく、濃
染性を示す太部も長くなり明瞭なコントラストの外観が
得られず、80個を超えると濃染部と淡染部の発生頻度
が高く、全体の濃淡コントラストが低下しカスリ調より
霜降り調外観となり目的とする外観は得られない。
【0021】また、未延伸糸に具備される交絡は、紡糸工程
で付与してもよいし、延伸工程の直前で付与してもよ
い。
【0022】更に本発明では、延伸領域での延伸倍率がMD
Rの0.45倍未満の場合には、染色後濃染部となる太
部の比率が高く、0.60倍よりも高い場合には、太部
の比率が小さくなり、目的とするコントラストの強い外
観は得られない。
【0023】また、延伸温度が50℃未満では染色後濃染部
となる太部の比率が高くなり、80℃を超えると太部の
比率が小さくなる。
【0024】延伸時の予熱延伸手段としては加熱された摩擦
抵抗ピンまたは加熱ローラーのいずれでもよい。従来か
ら太細繊維の製造方法として、延伸部に摩擦抵抗体を設
置することが一般的であるが、未延伸糸に比較的強い交
絡部を具備することで、マルチフィラメントでありなが
らあたかもモノフィラメントのように延伸することがで
きる。この結果、マルチフィラメント中に延伸されたフ
ィラメント群と延伸されていないフィラメント群を局在
化させることができるため、摩擦抵抗体を必要とするこ
となく、十分な濃淡効果をもたらす太細繊維を得ること
ができる。
【0025】
【実施例】以下、実施例をあげて本発明を説明する。な
お、実施例中の各特性値の測定、判定は、以下の方法に
従った。 (複屈折率)得られたポリエステル未延伸糸をカネボウ
エンジニアリング製「分子配向度測定装置 DELTA
−N」を使用して測定し、10点の平均値を複屈折率と
した。 (交絡数) 該未延伸糸を水浴上に浮かべてマルチフィ
ラメントを開繊させ、サンプル長30cm上の交絡部を
目視で計測し、1m当たりの交絡数に換算した。 (伸度) 得られたポリエステルマルチフィラメント糸
を島津製作所製「オートグラフシステム SD−100
−C」を使用して、サンプル長=20cm、引張速度=
20cm/分の測定条件で測定した。 (糸斑) 該太細マルチフィラメント糸を計測器工業製
「糸斑試験機 KET80C」を使用して、糸速=20
0m/分、レンジ=±12.5%、Nomalモードの
測定条件で変動係数CVを測定した。 (マルチフィラメント糸の構成比率) 該太細マルチフ
ィラメント糸を緯糸に使用した平織物を作成し、染色
後、抜糸して濃染部(マルチフィラメント糸の太部)お
よび淡染部(マルチフィラメント糸の細部)の断面につ
いて、カネボウエンジニアリング製「分子配向度測定装
置 DELTA−N」を使用して各単繊維の繊維径を測
定し、マルチフィラメント糸の太部、細部における単繊
維の構成比率を求めた。尚、単繊維の最も細い部分に比
べ2倍以上の繊度を有する部分を単繊維の太部とした。 (繊度比) WJLで該太細マルチフィラメント糸を緯
糸に使用した平織物を作成し、染色後、抜糸して濃染部
および淡染部の単繊維を無作為に選択しそれぞれ100
点の繊維径を、カネボウエンジニアリング製「分子配向
度測定装置 DELTA−N」を使用して測定した。最
も太い部分の直径と細い部分の比を繊度比とした。 (太部長さ) WJLで該太細マルチフィラメント糸を
緯糸に使用した平織物を作成し、染色後、抜糸して濃染
部の長さを計測し、太部の長さとした。 (織物の外観) 該平織物を分散染料で染色を行い、目
視にてスラブ調太細外観効果を評価した。 ○:スラブ調外観効果は非常に良好である。 △:スラブ調外観効果は良好である。 ×:スラブ調外観効果は不十分である。 ○または△を合格レベルとする。
【0026】(実施例1)酸化チタンを0.5重量%含有す
る極限粘度が0.65のポリエチレンテレフタレート
を、直径0.2mmの孔を72孔有する紡糸口金より、
紡糸温度285℃で溶融紡糸し、油剤を付与した後、1
710m/分の速度で引き取り、引き続いて一対のロー
ラー間でエアー圧500kpaでエアー交絡処理を施し
ながら1700m/分で巻き取り190d/72fの未
延伸糸を得た。得られた未延伸糸は、複屈折率が0.0
3、交絡数が1mあたり60個、最大延伸倍率(MD
R)が3.35であった。この未延伸糸を延伸倍率1.
85(MDR×0.55)、延伸ローラー温度75℃で
延伸し、引き続き、延伸倍率1.015倍、温度120
℃で緊張熱処理して100d/72fのポリエステル太
細マルチフィラメント糸を得た。主な製糸条件、評価結
果を表1に示した。
【0027】得られたポリエステル太細マルチフィラメント
糸からなる布帛は、濃染部と淡染部とのコントラストが
大きく、良好なスラブ調外観を呈するものであった。
【0028】(実施例2)実施例1で得られた未延伸糸を6
0℃の熱ピンを介して、延伸倍率1.85で延伸し、引
き続き、延伸倍率1.0倍、温度120℃で緊張熱処理
して100d/72fのポリエステル太細マルチフィラ
メント糸を得た。主な製糸条件、評価結果を表1に示し
た。
【0029】得られたポリエステル太細マルチフィラメント
糸からなる布帛は、濃染部と淡染部とのコントラストが
大きく、良好なスラブ調外観を呈するものであった。
【0030】(実施例3、比較例1〜6)実施例1で使用し
たポリマー、紡糸ノズルを使用して、表1に示す紡糸条
件および延伸条件でポリエステル太細繊維を得た。主な
製糸条件、評価結果を表1に示した。
【0031】実施例3では、得られたポリエステル太細マル
チフィラメント糸からなる布帛は、濃染部と淡染部との
コントラストが大きく、良好なスラブ調外観を呈するも
のであった。
【0032】比較例1では、未延伸糸の複屈折率が高いた
め、得られる太細マルチフィラメント糸の太部と細部の
繊度差が小さく、染色後の濃淡差が小さくなり目的とす
るコントラストの強い外観は得られなかった。
【0033】比較例2では、未延伸糸の交絡数が少ないた
め、得られる太細マルチフィラメント糸の太部と細部の
繊度差が小さく、濃染性を示す太部も長くなり明瞭なコ
ントラストの外観が得られなかった。
【0034】比較例3では、未延伸糸の延伸倍率が高いた
め、得られる太細マルチフィラメント糸の濃染部となる
太部の比率が小さくなり、目的とするコントラストの強
い外観は得られなかった。
【0035】比較例4では、延伸倍率が低いため、得られる
太細マルチフィラメント糸の濃染部となる太部の長さが
長く、太部の比率も高く目的とするコントラストの強い
外観は得られなかった。
【0036】比較例5では、未延伸糸の複屈折率が低すぎる
ため、得られる太細マルチフィラメント糸の濃染部とな
る太部の比率が高く目的とするコントラストの強い外観
は得られなかった。また、太部の耐熱性が低いため得ら
れた布帛の強度も低いものとなった。
【0037】比較例6では、未延伸糸に交絡を付与していな
いため、得られる太細マルチフィラメント糸の太部と細
部の繊度差が小さく、濃染性を示す太部も長くなり明瞭
なコントラストの外観が得られなかった。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明によるポリエステル太細マルチフ
ィラメント糸は、染色後の濃染部と淡染部との周期がラ
ンダムであり、かつ濃染部と淡染部とのコントラストが
大きなポリエステル太細マルチフィラメント糸であっ
て、該太細マルチフィラメント糸により布帛を形成した
時、淡染領域上に濃染部が短く明瞭に存在する外観がえ
られる。また、本発明のポリエステル太細マルチフィラ
メント糸の製造方法によれば、未延伸糸に流体処理によ
る交絡を付与した後、太細斑することで単繊維の太部と
細部の過度の分散を抑制し、濃染部と淡染部のコントラ
ストが強く、かつ濃染部が強調されたカジュアル調外観
の衣料を提供できる杢調太細マルチフィラメント糸を安
定に得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維軸方向に太細斑を有する複数の単繊
    維からなる、下記(1)から(4)を同時に満足するこ
    とを特徴とするポリエステル太細マルチフィラメント
    糸。 (1)マルチフィラメント糸の太部を構成する単繊維の
    70%以上が単繊維の太部からなり、マルチフィラメン
    ト糸の細部を構成する単繊維の95%以上が単繊維の細
    部からなる。 (2)マルチフィラメント糸の太部の長さが30mm以
    下である。 (3)マルチフィラメント糸の太さ斑の変動係数CVが
    8%以上である。 (4)マルチフィラメント糸を構成する単繊維の、最も
    太い部分と最も細い部分の繊度の比が2以上である
  2. 【請求項2】 複屈折率が15×10−3〜40×10
    −3で、かつ流体処理により付与された交絡部を30〜
    80個/m具備する複数の単繊維からなるポリエステル
    未延伸糸を、下記の、式を満足する条件下で加熱延
    伸することを特徴とするポリエステル太細マルチフィラ
    メント糸の製造方法。 MDR×0.45≦延伸倍率≦MDR×0.60・・ 50℃≦延伸温度≦80℃・・ (MDRは延伸温度85℃における未延伸糸の最大延伸
    倍率を表す。)
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