JP2001063321A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/12—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
- B60C11/1204—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe
- B60C2011/1213—Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special shape of the sipe sinusoidal or zigzag at the tread surface
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Abstract
れ、ブロック剛性の入力方向依存性が少なく、しかもよ
り高いサイプ密度を達成することができるブロックパタ
ーンを有する空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 ブロックパターンが形成されている空気
入りタイヤにおいて、ブロックパターンの各ブロック1
の周方向端部から夫々タイヤ軸方向に対し一定角度で傾
斜してブロック幅方向に延び、実質的にブロック内に人
文字または入文字の形状を形成するサイプ2を備える。
サイプ2がブロック1の周方向端部ブロック区域におい
ては周方向隣接間同士で互いに略平行であり、前記人文
字または入文字の形状を形成するサイプ同士の挟角αが
10〜45°で、かつ該サイプのタイヤ周方向に対する
鋭角側角度θ1、θ2が45°〜85°である。
Description
関し、詳しくは、トレッド踏面部にブロックパターンを
有する空気入りタイヤの、トレッドに設けられるサイプ
の改良技術に関する。
サイプは、溝のエッジ効果と同様に路面の水膜を切る除
水効果があるとともに、リブやブロックを変化させ易く
し、ゴムのヒステリシスロスを発現させ易くする作用を
有する。このようなことから、スタッドレスタイヤなど
に広く採用されている。
12はタイヤ回転方向に対してほぼ垂直方向に、平行し
てブロック11に入っているのがほとんどであった。
ようにサイプ方向がトレッド踏面部上で一定の場合、例
えば、雪上や氷上でのサイプによる効果が一定方向にし
か働かないという問題があった。また、走行時のブロッ
ク変形が入力方向により大きく異なり、ブロックの剛性
に異方性が生じる。このことは、例えば、雪上走行時に
前後力は十分に発揮するが横力に対してはサイプの効果
が少なく、コーナーでのグリップを失ってしまうおそれ
があることを意味する。さらに、乾燥路面や湿潤路面上
の走行時には前後方向のブロック剛性が弱いことから、
微小舵角時の安定性を損なう等の問題点があった。
周辺部を疎とすることによりブロック剛性とサイプの効
果(エッジ効果、除水効果)を両立させることができる
ことがわかっている(例えば、特開平9−164816
号公報等)が、従来の技術では更なるサイプ密度の向上
を図ることはできなかった。即ち、製造上最低限必要な
サイプの間隔をクリアするためには限界があった。
に対してサイプ効果が得られ、ブロック剛性の入力方向
依存性が少なく、しかもより高いサイプ密度を達成する
ことができるブロックパターンを有する空気入りタイヤ
を提供することにある。
解決すべくブロックパターンのブロックに入れるサイプ
について鋭意検討した結果、下記の構成とすることによ
り上記目的を達成することができることを見出し、本発
明を完成するに至った。即ち、本発明の空気入りタイヤ
は下記に示す通りである。
トレッド部の両端からタイヤ半径方向内側に配設された
一対のサイドウォール部と、該サイドウォール部のタイ
ヤ半径方向内側に連なるビード部とを具備し、前記トレ
ッド部の踏面部にブロックパターンが形成されている空
気入りタイヤにおいて、前記ブロックパターンの各ブロ
ックの周方向端部から夫々タイヤ軸方向に対し一定角度
で傾斜してブロック幅方向に延び、実質的にブロック内
に人文字または入文字の形状を形成するサイプを備え、
該サイプがブロックの周方向端部ブロック区域において
は周方向隣接間同士で互いに略平行であり、前記人文字
または入文字の形状を形成するサイプ同士の挟角αが1
0〜45°で、かつ該サイプのタイヤ周方向に対する鋭
角側角度θ1、θ2が45°〜85°であることを特徴
とする空気入りタイヤである。
イプ効果が得られ、ブロック剛性の入力方向依存性が少
なく、しかもより高いサイプ密度を達成することができ
る。この結果、例えば、本発明のタイヤがスタッドレス
タイヤの場合、幅方向サイプ効果の向上の結果として、
雪上性能、特にコーナリング性能が向上する。また、ブ
ロック剛性入力方向依存性減少の結果として、乾燥路面
や湿潤路面において、特に、微小舵角入力時の走行安定
性が向上する。さらに、サイプ密度の向上の結果とし
て、氷上、特にツルツル路面での制動性が向上する。
て、隣接する前記サイプ同士の間隔dが2〜5mmであ
る空気入りタイヤである。上述のサイプによる効果を得
る上で最適なサイプ間隔である。
タイヤにおいて、前記ブロックをトレッド幅方向に均等
に3分割したときのブロックの中央部区域Cにおける周
方向サイプ投影長さをωc、軸方向サイプ投影長さをδ
c、両側区域Eのいずれか一方における周方向サイプ投
影長さをωe、軸方向サイプ投影長さをδeとすると
き、次式、 ωc>ωeかつδc>δe で表される関係を満足する空気入りタイヤである。これ
により、特に中央部区域Cにおいて高いサイプ密度を達
成することができ、上述の効果を得ることができる。
気入りタイヤにおいて、少なくともブロック端部および
サイプ交差部に局所的に浅溝部を有する空気入りタイヤ
である。これにより、ブロック剛性の局所的な低下が抑
制され、ブロック剛性が確保できる。
気入りタイヤにおいて、各サイプが波状形状である空気
入りタイヤである。これにより、サイプのエッヂ効果を
高めることができる。
気入りタイヤにおいて、少なくとも各ブロックに4枚以
上のブレードが深さ方向に折れ曲がりを有する空気入り
タイヤである。これにより、サイプを咬んだ前後ブロッ
クの変形時の拘束力が発生し、ブロックの倒れ込み変形
が抑制される。
気入りタイヤにおいて、トレッドゴムが、発泡ゴムであ
る空気入りタイヤである。本発明に係るサイプを発泡ゴ
ムと組み合わせることにより、より雪上性能および氷上
性能の向上を図ることができる。
て説明する。本発明の空気入りタイヤのトレッド踏面部
のブロックの一つを拡大して図1に示す。なお、ここで
は、サイプ2は直線状で示しているが、サイプ2が波形
またはジグザグ形の場合には中心線として理解される。
図示する好適例では、ブロック1に人文字(入文字であ
ってもよい)形状を形成するサイプ2が設けてあり、そ
の挟角αは10〜90°、好ましくは15〜30°であ
る。この挟角αが10°未満のときは幅方向のサイプ効
果が不十分であり、一方、90°を超えると周方向のサ
イプ効果が不十分である。また、人文字を形成する各サ
イプ2のタイヤ回転方向に対する角度θ1、θ2は夫々
45°〜85°内で選定される。この角度が45°未満
のときは周方向のサイプ効果が不十分であり、一方、8
5°を超えると軸方向のサイプ効果が不十分である。
5mmであり、この間隔dが2mm未満であると製造不
良の可能性が高く、一方5mmを超えるとサイプ密度が
低く、サイプの効果が不十分である。
向に均等幅に3分割したときのブロックの中央部区域C
における周方向サイプ投影長さをωc、軸方向サイプ投
影長さをδc、両側区域Eのいずれか一方における周方
向サイプ投影長さをωe、軸方向サイプ投影長さをδe
とするとき、次式、 ωc>ωeかつδc>δe で表される関係を満足することが好ましい。
ンの好適実施形態を図2に示す。図2に示すトレッドの
ブロック1には、上述の条件を満足する本発明に係るサ
イプ2が設けられている。各サイプ2は波状形状となっ
ており、より高いエッヂ効果が得られる。また、各ブロ
ック1に4枚以上のブレードが深さ方向に折れ曲がりを
有する。さらに、少なくともブロック端部およびサイプ
交差部に局所的に浅溝部(図示せず)を有する。かかる
タイヤのトレッドを発泡ゴムとすることにより、より雪
上性能および氷上性能の向上を図ることができる。
均直径が20〜60μmであり、かつ発泡率が3〜50
%である。独立気泡の平均気泡径が20μm未満では除
水効果が十分ではなく、一方60μmを超えると耐摩耗
性が低下する。同様に、発泡率が3%未満では氷上性能
の改良効果が不十分であり、一方50%より大きいと耐
摩耗性が低下する。なお、発泡率VSは、ブロック状の
試料の密度ρ1(g/cm3)を測定し、一方、無発泡
ゴム(固相ゴム)の密度ρ0を測定し、次式より求めら
れる。 VS =(ρ0 /ρ1 −1)×100(%)
例えば、二酸化炭素を発生する重炭酸アンモニウム、重
炭酸ナトリウムおよび窒素を発生するニトロソスルホニ
ルアゾ化合物、例えば、ジニトロソペンタメチレンテト
ラミン(DPT)、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ
ニトロソフタルアミド、アゾジカルボンアミド(ADC
A)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミ
ン、ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニ
ルヒドラジド、p,p’−オキシ−ビス(ベンゼンスル
ホニルヒドラジド)(OBSH)、p−トリエンスルホ
ニルセミカルバジド、p,p’−オキシ−ビス(ベンゼ
ンスルホニルセミカルバジド)等が挙げられ、加硫温度
に応じてこれらを適宜選択して使用する。また、発泡助
剤としては尿素等が挙げられる。これらのうち、ADC
A、OBSH、およびDBPと尿素の組合わせが好まし
い。
しては、天然ゴム(NR)、ポリスチレンブタジエンゴ
ム(SBR)、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソ
プレンゴム(IR)や、その他のゴムとのブレンドを用
いることができ、特に制限されるべきものではない。
合成分の他、カーボンブラック等の充填剤、老化防止
剤、ワックス、加硫促進剤、加硫剤、シランカップリン
グ剤、分散剤、ステアリン酸、亜鉛華、軟化剤、例え
ば、アロマ系オイル、ナフテン系オイル、パラフィン系
オイル、エステル系可塑剤、液状ポリマー(液状ポリイ
ソプレンゴム、液状ポリブタジエンゴム)等を適宜配合
することができる。
イズ205/65 R15の各試験タイヤを下記の表1
に示すサイプ条件にて製造し、6.5J×15のリムに
装着して内圧210kPa(前輪)および230kPa
(後輪)の下、実地走行試験を行い、雪上性能(加速
性、コーナリング性)、氷上性能、乾燥路面での制動
性、操縦安定性などの走行性能(ドライ性能)、湿潤路
面での制動性、操縦安定性などの走行性能(ウェット性
能)について評価した。評価方法は下記の通りである。
尚、実施例2は図2に示すようにサイプが波状であり、
ブレードを有する。また、ブロック端部およびサイプ交
差部に局所的に浅溝部を有する。
価を行った。 (ロ)氷上性能 氷上路面(路面温度:0℃)上で、初速度30km/h
からフルブレーキングしてロック状態での静止距離を測
定し、その逆数を指数として評価しており、指数が大程
良好となる。 (ハ)ドライ性能 ドライ路面を走行し、10点満点でのフィーリング評価
を行った。 (ニ)ウェット性能 ウェット路面を走行し、10点満点でのフィーリング評
価を行った。得られた結果を下記の表1に示す。
入りタイヤにおいては、より広範囲の入力に対してサイ
プ効果が得られ、ブロック剛性の入力方向依存性が少な
く、しかもより高いサイプ密度を達成することができ
る。この結果、スタッドレスタイヤの場合、雪上性能、
特にコーナリング性能が向上する。また、乾燥路面や湿
潤路面において、特に、微小舵角入力時の走行安定性が
向上する。さらに、氷上、特にツルツル路面での制動性
が向上する。
る。
トレッドの展開平面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 環状に形成されたトレッド部と、該トレ
ッド部の両端からタイヤ半径方向内側に配設された一対
のサイドウォール部と、該サイドウォール部のタイヤ半
径方向内側に連なるビード部とを具備し、前記トレッド
部の踏面部にブロックパターンが形成されている空気入
りタイヤにおいて、 前記ブロックパターンの各ブロックの周方向端部から夫
々タイヤ軸方向に対し一定角度で傾斜してブロック幅方
向に延び、実質的にブロック内に人文字または入文字の
形状を形成するサイプを備え、該サイプがブロックの周
方向端部ブロック区域においては周方向隣接間同士で互
いに略平行であり、前記人文字または入文字の形状を形
成するサイプ同士の挟角αが10〜45°で、かつ該サ
イプのタイヤ周方向に対する鋭角側角度θ1、θ2が4
5°〜85°であることを特徴とする空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 隣接する前記サイプ同士の間隔dが2〜
5mmである請求項1記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 前記ブロックをトレッド幅方向に均等に
3分割したときのブロックの中央部区域Cにおける周方
向サイプ投影長さをωc、軸方向サイプ投影長さをδ
c、両側区域Eのいずれか一方における周方向サイプ投
影長さをωe、軸方向サイプ投影長さをδeとすると
き、次式、 ωc>ωeかつδc>δe で表される関係を満足する請求項1または2記載の空気
入りタイヤ。 - 【請求項4】 少なくともブロック端部およびサイプ交
差部に局所的に浅溝部を有する請求項1〜3のうちいず
れか一項記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 各サイプが波状形状である請求項1〜4
のうちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項6】 少なくとも各ブロックに4枚以上のブレ
ードが深さ方向に折れ曲がりを有する請求項1〜5のう
ちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項7】 トレッドゴムが発泡ゴムである請求項1
〜6のうちいずれか一項記載の空気入りタイヤ。
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