JP2012076718A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】雪氷路面におけるタイヤ性能を確保するとともに、操縦安定性及び耐偏摩耗性の向上を図ることのできる空気入りタイヤを提供する。
【解決手段】ブロック11に、タイヤ周方向に対して0゜以上40゜以下の角度θをなす直線状の複数の周方向サイプ12と、周方向サイプに対して80゜以上100゜以下の角度φをなす直線状の複数の幅方向サイプ13とを設けたので、互いに角度の異なる周方向サイプと幅方向サイプを略直交する角度で配置することができ、トレッド面の全方向におけるブロック剛性を均一化することができる。この場合、ブロック11内におけるサイプ12,13のタイヤ周方向成分の総和とサイプのタイヤ幅方向成分の総和との比が4:6以上6:4以下になるようにしたので、トレッド面の全方向におけるブロック剛性をより均一化することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば乗用車、トラック、バス等に用いられる空気入りタイヤに関するものである。
一般に、この種の空気入りタイヤにおいては、トレッド部のブロック(またはリブ)に複数のサイプを設け、サイプによるエッジ効果及び排水効果により、ウエット路面や雪氷路面での制動性能を向上させるようにしている。しかしながら、サイプを設けるとブロックの剛性が低下するため、ブロックが倒れ込みやすくなり、乾燥路面での操縦安定性及び耐偏摩耗性を低下させることになる。また、ブロックの剛性が低下すると、雪上路面ではサイプが開いて雪詰まりが生じやすくなる。その結果、サイプの広がりによりラグ溝の幅が狭くなり、雪柱せん断力の低下による制動性能の低下を生ずることになる。
そこで、従来では、少なくとも一つの屈曲部を有する長さの短い多数のサイプをブロックに設け、各サイプを両端が何れもトレッド部の溝に連通しないように形成することにより、各サイプの開きを少なくするとともに、サイプによるブロック剛性の低下を抑制するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第4378166号公報
前記従来例においては、長さの短い多数のサイプをトレッド部の溝に連通しないように形成しているので、各サイプの開きを少なくして雪詰まりを抑制することができるとともに、十分なブロック剛性を得ることができるため、雪氷路面におけるタイヤ性能の向上を図ることができる。
しかしながら、前記従来例では、各サイプに少なくとも一つの屈曲部が設けられているため、屈曲部によりブロックの剛性が不均一になり、操縦安定性を低下させるという問題点があった。また、サイプの屈曲部を基点とした偏摩耗が生じやすいという問題点もあった。
本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、雪氷路面におけるタイヤ性能を確保するとともに、操縦安定性及び耐偏摩耗性の向上を図ることのできる空気入りタイヤを提供することにある。
本発明は前記目的を達成するために、トレッド部に、溝によって区画されたブロックまたはリブを有する空気入りタイヤにおいて、前記ブロックまたはリブに、タイヤ周方向に対して0゜以上40゜以下の角度をなす直線状の複数の周方向サイプと、周方向サイプに対して80゜以上100゜以下の角度をなす直線状の複数の幅方向サイプとを設け、各サイプを、両端が何れもトレッド部の溝に連通しないように形成するとともに、4mm以上10mm以下の長さに形成し、サイプの長さをL、タイヤ周方向に対してなす角度をα、サイプのタイヤ周方向成分をL×cosα、サイプのタイヤ幅方向成分をL×sinαとした場合、一つのブロック内または一つのリブ内におけるサイプのタイヤ周方向成分の総和とサイプのタイヤ幅方向成分の総和との比が4:6以上6:4以下になるように形成している。
これにより、互いに角度の異なる周方向サイプと幅方向サイプが略直交する角度で配置されるとともに、ブロック内におけるサイプのタイヤ周方向成分の総和とサイプのタイヤ幅方向成分の総和との比が4:6以上6:4以下になるように設けられることから、トレッド面の全方向におけるブロック剛性が均一化する。この場合、各サイプは、両端が何れもトレッド部の溝に連通しないように形成されるとともに、4mm以上10mm以下の長さに形成されているので、排水効果及びエッジ効果を不足させることなく十分なブロック剛性が得られる。更に、各サイプが屈曲部のない直線状に形成されていることから、接地圧がより均一化する。
本発明によれば、トレッド面の全方向におけるブロック剛性を均一化することができるので、耐偏摩耗性と操縦安定性を向上させることができる。また、エッヂ効果をトレッド面の全方向に満遍なく得ることができるので、雪上及び氷上性能の向上を図ることができる。更に、ブロック端部での偏摩耗やチッピングを抑制することができるとともに、ブロックの剛性を十分に確保することもできる。
本発明の第1の実施形態を示す空気入りタイヤの部分正面断面図 トレッド部の部分平面図 ブロックの平面図 周方向サイプの周方向成分及び幅方向成分を示す図 幅方向サイプの周方向成分及び幅方向成分を示す図 本発明の第2の実施形態を示すブロックの平面図 本発明の第3の実施形態を示すブロックの平面図 本発明の第4の実施形態を示すブロックの平面図 サイプの変形例を示すブロックの側面断面図 サイプの他の変形例を示すブロックの側面断面図 本発明の第5の実施形態を示すブロックの平面図 試験結果を示す図
以下、本発明の第1の実施形態について、図1乃至図5を参照して説明する。
同図に示す空気入りタイヤは、タイヤ外周面側に形成されるトレッド部1と、タイヤ幅方向両側に形成される一対のサイドウォール部2と、タイヤ幅方向両側に形成される一対のビード部3と、トレッド部1とサイドウォール部2との間に形成されるショルダー部4とから構成されている。
この空気入りタイヤは、タイヤ内面側に配置されるインナーライナ5と、インナーライナ5の外側に配置されるカーカス部材6と、タイヤ幅方向両側に配置される一対のビード部材7と、カーカス部材6の外側に配置されるベルト8と、タイヤ外周面側に配置されるトレッド部材9と、タイヤ両側面側に配置される一対のサイドウォール部材10とから形成されている。
インナーライナ5は、気体透過性の低いシート状のゴムからなり、カーカス部材6の内周面側に配置される。
カーカス部材6は複数本の補強コード6aをシート状のゴムで被覆してなり、両端側をビード部材を巻き込むようにタイヤ幅方向内側から外側に向けてサイドウォール部2側に折り返されている。
ビード部材7は、金属線等のワイヤを束ねてなるビードコア7aと、断面略三角形状のゴムからなるビードフィラー7bとからなり、ビードフィラー7bはビードコア7aの外周側に配置される。
ベルト8はスチールや高強度繊維等からなるベルトコードをシート状のゴムで被覆してなり、カーカス部材6の外周面側に配置される。
トレッド部材9は押出成形によって形成されたゴムからなり、カーカス部材6の幅方向中央側及びベルト8の外周面側を覆うように配置されている。
サイドウォール部材10は押出成形によって形成されたゴムからなり、カーカス部材6のタイヤ幅方向両側を覆うように配置される。
また、トレッド部1には、タイヤ周方向及びタイヤ幅方向に延びる複数の溝1aと、各溝1aによって区画形成される複数のブロック11が形成され、各ブロック11はタイヤ周方向及びタイヤ幅方向に配列されている。また、ブロック11には、タイヤ周方向に対して0゜以上40゜以下の角度θをなす直線状の複数の周方向サイプ12と、周方向サイプ12に対して80゜以上100゜以下の角度φをなす直線状の複数の幅方向サイプ13が設けられている。各サイプ12,13は、幅が0.2mm以上0.8mm以下、長さが4mm以上10mm以下の細溝からなり、両端が何れもトレッド部1の溝1aに連通しないように設けられている。ここで、サイプ12,13の長さをL、タイヤ周方向に対してなす角度をα、サイプ12,13のタイヤ周方向成分をL1 、サイプ12,13のタイヤ幅方向成分をL2 とすると、
L1 =L×cosα …(1)
L2 =L×sinα …(2)
となる。即ち、図4及び図5に示すように周方向サイプ12及び幅方向サイプ13について、それぞれタイヤ周方向成分L1 とタイヤ幅方向成分をL2 が求まるので、一つのブロック11内における各サイプ12,13のタイヤ周方向成分L1 の総和ΣL1 と、各サイプ12,13のタイヤ幅方向成分の総和ΣL2 との比ΣL1 :ΣL2 とすると、各サイプ12,13は、ΣL1 :ΣL2 が4:6以上6:4以下になるように形成されている。
また、ブロック11には、周方向サイプ11と幅方向サイプ12がサイプの長手方向及び幅方向に対して交互に配置され、各サイプ12,13は隣接するサイプ同士が最短距離で1mm以上の間隔Sを有するように配置されている。
更に、各サイプ12,13のうち、トレッド部11のタイヤ幅方向外側に配置される一部のサイプ12,13は、トレッド部11のタイヤ幅方向内側に配置される他のサイプ12,13よりも単位面積当たりのサイプ12,13の長さ寸法が小さくなるように形成されている。即ち、タイヤ幅方向中心線CLを中心とするタイヤ幅方向の第1の領域をA1 、第1の領域A1 のタイヤ幅方向外側の第2の領域をA2 とすると、第2の領域A2 に配置されるサイプ12,13が第1の領域A1 に配置されるサイプ12,13よりも単位面積当たりのサイプ12,13の長さ寸法が小さくなるように形成されている。この場合、第1の領域A1 は、タイヤの接地幅TWの80%以上100%以下が好ましい。尚、接地幅とは、JATMAイヤーブック(2008年度版)に規定される空気圧−負荷能力対応表において最大負荷能力に対応する空気圧を充填し、その最大負荷能力の80%に相当する荷重をかけたときのタイヤ接地面の最大幅をいう。更に、第2の領域A2 に配置されるサイプ12,13は、図2に示すように単位面積当たりのサイプ12,13の長さ寸法がタイヤ幅方向内側から外側に向かって徐々に小さくなるように形成されている。
本実施形態の空気入りタイヤによれば、各サイプ12,13によるエッジ効果及び排水効果により、ウェット路面や雪氷路面での制動性能を向上させることができる。この場合、ブロック11に、タイヤ周方向に対して0゜以上40゜以下の角度θをなす直線状の複数の周方向サイプ12と、周方向サイプに対して80゜以上100゜以下の角度φをなす直線状の複数の幅方向サイプ13とを設けたので、角度の異なるサイプ同士が略直交する角度で配置されることにより、トレッド面の全方向におけるブロック剛性を均一化することができ、耐偏摩耗性の向上と操縦安定性を確保することができる。また、エッヂ効果もトレッド面の全方向に満遍なく得ることができるので、雪上及び氷上性能の向上を図ることができる。この場合、例えば周方向サイプ12をタイヤ周方向に対して0゜〜15゜以下の範囲で設定することにより、幅方向サイプ13をタイヤ回転方向に対し略直交させることができるので、雪上及び氷上の直進安定性をより向上させることができる。
この場合、ブロック11内におけるサイプ12,13のタイヤ周方向成分の総和とサイプのタイヤ幅方向成分の総和との比が4:6以上6:4以下になるようにしたので、トレッド面の全方向におけるブロック剛性をより均一化することができ、耐偏摩耗性の向上と乾燥路面での操縦安定性を確保に極めて有利である。
また、各サイプ12,13は、両端が何れもトレッド部11の溝1aに連通しないように形成されているので、ブロック端部での偏摩耗やチッピングを抑制することができるとともに、ブロック11がサイプで小区分化されないため、ブロック11の剛性を十分に確保することができる。これにより、ブロック11の倒れ込みを抑制することができ、耐偏摩耗性及び操縦安定性の向上を図ることができる。この場合、各サイプ12,13を4mm以上10mm以下の長さに形成することにより、排水効果及びエッジ効果を不足させることなく十分なブロック剛性を得ることができる。
更に、各サイプ12,13を屈曲部のない直線状に形成したので、接地圧をより均一化することができるとともに、屈曲部を起点とした偏摩耗やチッピングの抑制にも効果的である。
また、各サイプ12,13を、隣接するサイプ同士が最短距離で1mm以上の間隔を有するように配置したので、走行時にトレッド部1に生ずる剪断力によってサイプ同士が連通することがなく、サイプ同士の連通によるブロック剛性の低下を防止することができる。
更に、周方向サイプ12と幅方向サイプ13とを交互に設けたので、ブロック剛性をより均一化することができ、耐偏摩耗性の向上に効果的である。
また、各サイプ12,13のうち、トレッド部1のタイヤ幅方向外側に配置される一部のサイプ12,13を、トレッド部1のタイヤ幅方向内側に配置される他のサイプ12,13よりも単位面積当たりのサイプの長さが小さくなるように形成したので、タイヤの撓みが大きい一般路でのコーナリング走行の際に接地するショルダー部3側(第2の領域A2 )におけるブロック剛性を十分に確保することができる。一方、雪上走行時に接地する部分(第1の領域A1 )においては、十分なサイプのエッヂ効果を確保得ることができる。これにより、乾燥路面と雪氷路面での両性能をそれぞれ向上させることができる。
更に、トレッド部1のタイヤ幅方向外側(第2の領域A2 )に配置されるサイプ12,13を、単位面積当たりのサイプの長さがタイヤ幅方向内側から外側に向かって徐々に小さくなるように形成したので、コーナリング走行時の横荷重に対する剛性をより高めることができ、乾燥路面での操縦安定性向上に極めて有利である。
尚、前記実施形態では、サイプ12,13の単位面積当たりのサイプの長さをタイヤ幅方向の位置に応じて変えるようにしたが、サイプ12,13の本数または深さを変えるようにしてもよい。
図6は本発明の第2の実施形態を示すもので、互いに角度の異なる第1及び第2の幅方向サイプ14,15を設けたものである。この場合、例えば周方向サイプ12の角度θは35゜、第1の幅方向サイプ14の角度φ1 は80゜、第2の幅方向サイプ15の角度φ2 は100゜をなす。これにより、互いに角度の異なる3種類のサイプ13,14,15が設けられるので、ブロックの剛性をより均一化することができる。
図7は本発明の第3の実施形態を示すもので、互いに角度の異なる第1、第2及び第3の幅方向サイプ16,17,18を設けたものである。この場合、例えば周方向サイプ12の角度θは0゜、第1の幅方向サイプ16の角度φ1 は80゜、第2の幅方向サイプ17の角度φ2 は90゜、第2の幅方向サイプ18の角度φ3 は100゜をなす。これにより、互いに角度の異なる4種類のサイプ13,16,17,18が設けられるので、ブロックの剛性をより一層均一化することができる。
図8は本発明の第4の実施形態を示すもので、前記周方向サイプ12及び幅方向サイプ13のうち、ブロック11のタイヤ周方向両端側(第1の領域B1 )の縁部に配置される一部のサイプ12,13(図中破線で囲んだサイプ)を、タイヤ周方向中央側(第2の領域B2 )に配置される他のサイプ12,13よりも単位面積当たりのサイプの長さが小さくなるように形成したものである。これにより、ブロック11の縁部の剛性を高めることができるので、ブロック11の倒れ込みを抑制することができ、十分な操縦安定性を得ることができるとともに、耐チッピング性の向上も図ることができる。
尚、前記実施形態では、サイプ12,13の単位面積当たりのサイプの長さをタイヤ周方向の位置に応じて変えるようにしたが、サイプ12,13の本数を変えるようにしてもよい。また、図9の変形例に示すようにブロック11のタイヤ周方向両端側の縁部に配置される一部のサイプ12,13の深さZ1 を、タイヤ周方向中央側の他のサイプ12,13の深さZ2 よりも小さくするようにしてもよい。更に、図10の他の変形例に示すようにブロック11のタイヤ周方向一端側及び他端側の縁部に配置される一部のサイプ12,13を波形に屈曲しながらサイプの深さ方向に延びる三次元形状に形成するようにしてもよい。
図11は本発明の第5の実施形態を示すもので、各サイプ12,13のうち、ブロック11のタイヤ周方向一端側(蹴り出し側)の縁部(第1の領域C1 )に配置される一部のサイプ12,13(図中破線で囲んだサイプ)を、他の部分(第2の領域B2 )サイプよりも単位面積当たりのサイプの長さが小さくなるように形成したものである。これにより、タイヤ回転時に最初に路面と接するプロック11の踏み込み側では剛性を高く、ブロック11の蹴り出し側では剛性を低くすることができるので、ヒールアンドトゥ摩耗の発生を抑制することができる。
尚、前記実施形態では、トレッド部1のブロック11に設けられるサイプを示したが、トレッド部に設けられるリブにも本発明のサイプを適用することができる。
ここで、本発明の実施例1〜4及び比較例について、雪氷路操縦安定性、乾燥路操縦安定性及び耐偏摩耗性の試験を行ったところ、図12に示す結果が得られた。
実施例1〜4には、ブロックに、タイヤ周方向に対して0゜の角度をなす直線状の複数の周方向サイプと、周方向サイプに対して90゜の角度をなす直線状の複数の幅方向サイプとを設け、各サイプを両端が何れもトレッド部の溝に連通しないように4mm以上10mm以下の長さに形成し、隣接するサイプ同士が最短距離で1mm以上の間隔を有するものを用いた。また、ブロック内におけるサイプのタイヤ周方向成分の総和とサイプのタイヤ幅方向成分の総和との比が50:50のものを用いた。
この場合、実施例2〜4には、周方向サイプと幅方向サイプを交互に配置したものを用いた。また、実施例3〜4には、ブロックのタイヤ周方向両端側の縁部に配置される一部のサイプの長さの総和と、タイヤ周方向中央側に配置される他のサイプの長さの総和との比が45:55のものを用いた。更に、実施例4には、トレッド部のタイヤ幅方向外側(ショルダー側)に配置される一部のサイプを、トレッド部のタイヤ幅方向内側に配置される他のサイプよりも単位面積当たりのサイプの長さが小さくなるように形成したものを用いた。
従来例には、一つの屈曲部を有する複数のサイプが設けられ、ブロック内におけるサイプのタイヤ周方向成分の総和とサイプのタイヤ幅方向成分の総和との比が60:40のものを用いた。
また、実施例1〜4及び従来例には、ブロックの高さが9.2mm、サイプの幅が0.6mmのものを用いた。
尚、本試験は、タイヤサイズ225/65R17、空気圧220kPaのタイヤを排気量2000ccの普通乗用車に装着して行った。
雪氷路操縦安定性の試験では、雪上路面及び氷上路面を速度40km/hで走行し、ドライバーの官能評価に基づいて5段階評価を行った。この場合、数値が大きいほど優位性があるとした。
乾燥路操縦安定性の試験では、テストコース(乾燥路面)を速度100km/hで走行し、ドライバーの官能評価に基づいて5段階評価を行った。この場合、数値が大きいほど優位性があるとした。
耐偏摩耗性の試験では、乾燥路面を12000km走行した後、走行後のトレッド部における偏摩耗の程度(偏摩耗量及び大きさ)の外観による評価結果の逆数を指数化し、従来例を100として実施例1〜4を評価した。この場合、指数の値が大きいほど優位性があるとした。
試験の結果、実施例1〜4は、従来例よりも雪氷路操縦安定性、乾燥路操縦安定性及び耐偏摩耗性に優れるという結果が得られた。
1…トレッド部、1a…溝、11…ブロック、12…周方向サイプ、13,14,15,16,17,18…幅方向サイプ。

Claims (8)

  1. トレッド部に、溝によって区画されたブロックまたはリブを有する空気入りタイヤにおいて、
    前記ブロックまたはリブに、タイヤ周方向に対して0゜以上40゜以下の角度をなす直線状の複数の周方向サイプと、周方向サイプに対して80゜以上100゜以下の角度をなす直線状の複数の幅方向サイプとを設け、
    各サイプを、両端が何れもトレッド部の溝に連通しないように形成するとともに、4mm以上10mm以下の長さに形成し、サイプの長さをL、タイヤ周方向に対してなす角度をα、サイプのタイヤ周方向成分をL×cosα、サイプのタイヤ幅方向成分をL×sinαとした場合、一つのブロック内または一つのリブ内におけるサイプのタイヤ周方向成分の総和とサイプのタイヤ幅方向成分の総和との比が4:6以上6:4以下になるように形成した
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記各サイプを、隣接するサイプ同士が最短距離で1mm以上の間隔を有するように配置した
    ことを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記周方向サイプと幅方向サイプを交互に配置した
    ことを特徴とする請求項1または2記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記各サイプのうち、ブロックまたはリブにおける縁部の少なくとも一辺側に配置される一部のサイプを、他のサイプよりも単位面積当たりのサイプの本数、長さまたは深さが小さくなるように形成した
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記各サイプのうち、ブロックの蹴り出し側の縁部側に配置される一部のサイプを、他のサイプよりも単位面積当たりのサイプの本数、長さまたは深さが小さくなるように形成した
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記各サイプのうち、ブロックまたはリブにおける縁部の少なくとも一辺側に配置される一部のサイプを、波形に屈曲しながらサイプの深さ方向に延びる三次元形状に形成した
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記各サイプのうち、トレッド部のタイヤ幅方向外側に配置される一部のサイプを、トレッド部のタイヤ幅方向内側に配置される他のサイプよりも単位面積当たりのサイプの本数、長さまたは深さが小さくなるように形成した
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記トレッド部のタイヤ幅方向外側に配置されるサイプを、単位面積当たりのサイプの本数、長さまたは深さがタイヤ幅方向内側から外側に向かって徐々に小さくなるように形成した
    ことを特徴とする請求項7記載の空気入りタイヤ。
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