JP2016215981A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ネガティブキャンバーが付与された状態で車両に装着された場合でも効果的にショルダー偏摩耗を抑制し得るタイヤを提供する。【解決手段】タイヤ10は、タイヤ赤道線CLを含む領域に形成されるセンター陸部15,16と、センター陸部15,16よりもタイヤ幅方向外側に形成されるショルダー陸部17,18とを備える。ショルダー陸部17には、幅方向サイプ19および周方向サイプ20がタイヤ周方向に所定ピッチLPで複数形成されている。幅方向サイプ19は、タイヤ幅方向に延び、ショルダー陸部17内で終端し、周方向サイプ20は、幅方向サイプ19よりもタイヤ赤道線CL側に位置し、かつ、タイヤ周方向に延び、ショルダー陸部17内で終端する。幅方向サイプ19および周方向サイプ20は、トレッド踏面視において直線状であり、幅方向サイプ19は、タイヤ径方向内側に向かってタイヤ周方向にジグザグ状であるジグザグ部分19bを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、偏摩耗を抑制したタイヤに関し、特に、ショルダー陸部の偏摩耗を抑制したタイヤに関する。
乗用自動車などに装着される空気入りタイヤ(以下、タイヤ)では、トレッドの偏摩耗を抑制するため、従来から様々な技術が投入されている。トレッドの偏摩耗の一つの形態として、ショルダー陸部がセンター陸部よりも早く摩耗するショルダー偏摩耗が知られている。
このようなショルダー偏摩耗を抑制するため、例えば、ショルダー陸部に、タイヤ幅方向に延びる一対の細溝(横溝)を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。具体的には、タイヤ幅方向外側の周方向溝に開口する外向き横溝と、タイヤ幅方向内側の周方向溝に開口する内向き横溝とが、ショルダー陸部に形成される。このようなタイヤによれば、ショルダー陸部を区画する横溝を不要としつつ、ショルダー陸部の変形を低減できるため、ショルダー陸部の偏摩耗(ヒールアンドトゥ摩耗)が抑制される。
特開2007−261296号公報
ところで、近年、国産車を中心とした車両はネガティブキャンバーが設定されたものが主流になっている。
ネガティブキャンバーが設定された車両では、特に、直進走行時には、タイヤの車両装着時内側部分に車両装着時外側部分よりも大きな荷重が掛かる。従って、特に、車両装着時内側のショルダー偏摩耗が顕著になり易い問題がある。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ネガティブキャンバーが付与された状態で車両に装着された場合でも効果的にショルダー偏摩耗を抑制し得るタイヤの提供を目的とする。
本発明に係るタイヤは、タイヤ赤道線を含む領域に形成されるセンター陸部と、前記センター陸部よりもタイヤ幅方向外側に形成されるショルダー陸部とを備えるタイヤであって、前記ショルダー陸部には、幅方向サイプおよび周方向サイプがタイヤ周方向に所定ピッチで複数形成され、前記幅方向サイプは、タイヤ幅方向に延び、前記ショルダー陸部内で終端し、前記周方向サイプは、前記幅方向サイプよりも前記タイヤ赤道線側に位置し、かつ、タイヤ周方向に延び、前記ショルダー陸部内で終端し、前記幅方向サイプおよび前記周方向サイプは、トレッド踏面視において直線状であり、前記幅方向サイプは、タイヤ径方向内側に向かってタイヤ周方向にジグザグ状であるジグザグ部分を有することを特徴とする。
本発明の特徴によれば、ネガティブキャンバーが付与された状態で車両に装着された場合でも効果的にショルダー偏摩耗を抑制し得るタイヤを提供することができる。
本発明の実施形態に係るタイヤのトレッドパターンの展開図である。 (a)は図1のA−A線の矢視断面図であり、(b)は図1のB−B線の矢視断面図である。
次に、本発明に係るタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。
本実施形態においては、(1)トレッド部の全体構成、(2)サイプの詳細構成、(3)作用・効果、(4)実施例、および(5)その他の実施形態について説明する。
(1)トレッド部の全体構成
本実施形態に係るタイヤ(空気入りタイヤ)10は、ビード部やカーカス層、ベルト層(不図示)を備える一般的なラジアルタイヤである。また、タイヤ10には、空気ではなく、窒素ガスなどの不活性ガスが充填されてもよい。
図1に示すように、タイヤ10は、走行時に路面に接地するトレッド部11を備える。トレッド部11には、タイヤ赤道線CL上をタイヤ周方向に延びるセンター主溝12と、センター主溝12を挟むように設けられ、タイヤ周方向に延びる一対のショルダー主溝13,14とが形成されている。これらの周方向溝(センター主溝12および一対のショルダー主溝13,14)によって、センター陸部15,16およびショルダー陸部17,18がトレッド部11に区画形成されている。センター陸部15,16は、タイヤ赤道線CLを含む領域に形成されており、ショルダー陸部17,18は、センター陸部15,16よりもタイヤ幅方向外側に形成されている。
車両装着時内側INに位置するショルダー陸部17には、外側サイプ(以下、幅方向サイプ)19および内側サイプ(以下、周方向サイプ)20が形成されている。幅方向サイプ19は、タイヤ幅方向に延び、ショルダー陸部17内で終端する。周方向サイプ20は、幅方向サイプ19よりもタイヤ赤道線CL側に位置し、かつ、タイヤ周方向に延び、ショルダー陸部17内で終端する。これらの幅方向サイプ19および周方向サイプ20は、タイヤ周方向に間隔を隔てて交互に配置されており、相互に連通していない。その一方で、幅方向サイプ19と周方向サイプ20とは、タイヤ幅方向において重なるように配置されている。また、幅方向サイプ19および周方向サイプ20は、タイヤ周方向に所定ピッチ(本実施形態では、等ピッチ)LPでそれぞれ複数配置されている。なお、ここで、「ピッチLP」が「等ピッチ」の場合、「ピッチLP」とは、タイヤ周方向に隣接する同種類のサイプ同士の中心線間の距離、すなわち、タイヤ10の全周長を同種類のサイプの合計ピッチ数で除したものを意味するものとする。
一方、車両装着時外側OUTに位置するショルダー陸部18には、外側サイプ(以下、第一サイプ)21および内側サイプ(以下、第二サイプ)22が形成されている。第一サイプ21は、タイヤ幅方向に延び、ショルダー陸部18内で終端する。第二サイプ22は、第一サイプ21よりもタイヤ赤道線CL側に位置し、かつ、タイヤ幅方向に延び、タイヤ幅方向内側端がショルダー陸部18内で終端する。これらの第一サイプ21および第二サイプ22は、タイヤ周方向に間隔を隔てて交互に配置されており、相互に連通していない。その一方で、第一サイプ21および第二サイプ22とは、タイヤ幅方向において重なるように配置されている。また、第一サイプ21および第二サイプ22は、タイヤ周方向に所定ピッチ(本実施形態では、等ピッチ)LPでそれぞれ複数配置されている。
なお、本明細書において、「車両装着時内側IN」とは、車両への装着姿勢において、車両幅方向内側、すなわち、タイヤ赤道線CLを挟んで車両の中心線に近い側を意味するものとする。同様に、本明細書において、「車両装着時外側OUT」とは、車両への装着姿勢において、車両幅方向外側、すなわち、タイヤ赤道線CLを挟んで車両の中心線から遠い側を意味するものとする。
(2)サイプの詳細構成
上述したように、車両装着時内側INに位置するショルダー陸部17には、幅方向サイプ19および周方向サイプ20が形成されている。これらの幅方向サイプ19および周方向サイプ20は、トレッド踏面視において直線状である。
幅方向サイプ19のタイヤ幅方向外側端は、タイヤ接地端TW上に位置している。これに限られず、幅方向サイプ19のタイヤ幅方向外側端は、タイヤ接地端TWに対してタイヤ赤道線CL側とは反対側に位置してもよく、タイヤ接地端TWよりもタイヤ赤道線CL側に位置してもよい。また、幅方向サイプ19は、図1および図2(a)に示すように、直線部分19aおよびジグザグ部分19bから構成されている。直線部分19aは、ショルダー陸部17の踏面17aから幅方向サイプ19の所定の深さまで、タイヤ径方向において直線状である。ジグザグ部分19bは、直線部分19aの下端からタイヤ径方向内側に向かってタイヤ周方向にジグザグ状である。
周方向サイプ20は、車両装着時内側INのショルダー陸部17が隣接するショルダー主溝13の近傍を周方向に延びており、このショルダー主溝13には開口していない。また、周方向サイプ20は、図1および図2(b)に示すように、ショルダー陸部17の踏面17aから周方向サイプ20の底部20bまで、タイヤ径方向において直線状である。さらに、周方向サイプ20は、ショルダー主溝13に対して、タイヤ接地端TWからショルダー主溝13までのショルダー陸部17の幅WSHOの10%〜30%程度の距離だけ離間するように配置されている。
幅方向サイプ19のタイヤ周方向の長さ(溝幅)、および周方向サイプ20のタイヤ幅方向の長さ(溝幅)は、0.5mm程度であって、周方向溝であるセンター主溝12および一対のショルダー主溝13,14の溝幅と比較して十分小さい。また、ショルダー陸部17の踏面17aから幅方向サイプ19の底部19cまでの長さ(深さ)と、ショルダー陸部17の踏面17aから周方向サイプ20の底部20bまでの長さ(深さ)とは、ほぼ同じ長さである。
幅方向サイプ19はタイヤ幅方向に対して傾斜して配置され、周方向サイプ20はタイヤ周方向と平行になるように配置されている。具体的には、幅方向サイプ19は、タイヤ幅方向に対して10°の傾斜角度で傾斜して配置され、周方向サイプ20は、タイヤ周方向に対して0°の傾斜角度で配置されている。幅方向サイプ19は、タイヤ幅方向に対して0°から30°の範囲で傾斜して配置され、周方向サイプ20は、タイヤ周方向に対して0°から20°の範囲で傾斜して配置されるのが好ましい。
タイヤ幅方向における幅方向サイプ19の幅WS1(図1参照)は、ショルダー主溝13にまで達しない範囲であり、タイヤ周方向における周方向サイプ20の長さLS2(図1参照)と比較すると大きい。換言すると、周方向サイプ20の長さLS2は、幅方向サイプ19の幅WS1と比較して小さい。タイヤ幅方向におけるショルダー陸部17の幅WSHOと、幅方向サイプ19の幅WS1とは、0.834≦幅WS1/幅WSHO≦0.905の関係を満たし、かつ、タイヤ周長Lと、周方向サイプ20の長さLS2の総長とは、0.500≦長さLS2の総長/タイヤ周長L≦0.600の関係を満たすのが好ましい。なお、「タイヤ幅方向における幅方向サイプ19の幅WS1」とは、タイヤ幅方向と平行な方向に沿った幅である。同様に、「タイヤ周方向における周方向サイプ20の長さLS2」とは、タイヤ周方向と平行な方向に沿った長さであり、「周方向サイプ20の長さLS2の総長」とは、タイヤ周方向に複数配置されている全ての周方向サイプ20の長さLS2の総和をいう。また、「タイヤ周長L」とは、タイヤ10における周方向サイプ20が配置されている領域において測定した周長をいう。
なお、タイヤ接地端TWの位置は、日本自動車タイヤ協会(JATMA)のYear Bookにおいて規定される標準サイズのホイールリム(正規リムホイール)に組み付けられたタイヤ10において、JATMAで規定される測定条件(適用リムへの装着、規定内圧の設定、設定温度など)を満たした状態で測定される。なお、JATMAに代えて、他の規格(TRA、ETRTOなど)に従ってもよい。また、本明細書において、「直線状」とは、完全な直線のみならず、緩やかな曲率をもつ曲線をも含むものとする。
(3)作用・効果
本実施形態に係るタイヤ10では、ショルダー陸部17には、幅方向サイプ19および周方向サイプ20がタイヤ周方向に等ピッチLPで複数形成されている。幅方向サイプ19は、タイヤ幅方向に延び、ショルダー陸部17内で終端し、周方向サイプ20は、幅方向サイプ19よりもタイヤ赤道線CL側に位置し、かつ、タイヤ周方向に延び、ショルダー陸部17内で終端する。幅方向サイプ19および周方向サイプ20は、トレッド踏面視において直線状であり、幅方向サイプ19は、タイヤ径方向内側に向かってタイヤ周方向にジグザグ状であるジグザグ部分19bを有する。
ショルダー陸部17に幅方向サイプ19が全く形成されていない場合、センター陸部15,16とショルダー陸部17とで剛性の差異が大きくなるため、センター陸部15,16およびショルダー陸部17のいずれかが集中的に摩耗(偏摩耗)する可能性がある。このため、一般的な荷重領域で使用され得るタイヤ10においては、偏摩耗の抑制、エッジ効果(エッジ部が路面を引っ掻くことにより生じるトラクション効果)および水膜除去効果の観点から、ショルダー陸部17が幅方向サイプ19(または幅方向溝)を有することが好ましい。
タイヤ10がネガティブキャンバーを付与された状態で車両に装着された場合、特に、直進走行時には、タイヤ10における車両装着時内側INのショルダー陸部17に荷重が集中する。このため、タイヤ10のようにショルダー陸部17が幅方向サイプ19を有すると、特に、タイヤ10における車両装着時内側INのショルダー陸部17において、タイヤ周方向へのブロック倒れ込みが起こり易い傾向がある。タイヤ周方向へのブロック倒れ込みが起こると、タイヤ10における車両装着時内側INのショルダー陸部17の偏摩耗(ヒールアンドトゥ摩耗)が発生する虞がある。
そこで、本実施形態に係るタイヤ10では、周方向へのブロック倒れ込みを抑制するため、ショルダー陸部17に、ジグザグ部分19bを有する幅方向サイプ19を形成している。
しかしながら、タイヤ幅方向における幅方向サイプ19の幅WS1が大き過ぎると、ショルダー陸部17が幅方向サイプ19によりタイヤ周方向に区画されたブロックのように個々に動き易くなってタイヤ周方向への連続性が維持できなくなるため、タイヤ周方向へのブロック倒れ込みが却って起こり易くなる。また、タイヤ周方向の剛性分布の不均一性が高まるため、ショルダー陸部17の偏摩耗(ヒールアンドトゥ摩耗)が生じ易くなる虞がある。一方、タイヤ幅方向における幅方向サイプ19の幅WS1が小さ過ぎると、幅方向サイプ19のある領域とない領域とで剛性に差異が生じるため、剛性の差異によるショルダー陸部17の偏摩耗が発生する懸念がある。
そこで、本実施形態に係るタイヤ10では、ショルダー陸部17のタイヤ周方向への連続性を維持しつつ、タイヤ幅方向の剛性バランスを調整するため、ショルダー陸部17における幅方向サイプ19よりもタイヤ赤道線CL側の部分に、周方向サイプ20を形成している。
このように、ショルダー陸部17に幅方向サイプ19および周方向サイプ20を形成することにより、タイヤ周方向へのブロック倒れ込みの発生を効果的に抑制することができ、タイヤ10がネガティブキャンバーを付与された状態で車両に装着された場合でも効果的にショルダー偏摩耗を抑制することが可能になる。
上述のように、タイヤ10がネガティブキャンバーを付与された状態で車両に装着された場合、特に、直進走行時には、タイヤ10における車両装着時内側INのショルダー陸部17に荷重が集中する。そして、タイヤ10のようにショルダー陸部17が周方向サイプ20を有すると、タイヤ周方向のエッジ成分が増加することにより、横力が発生し易くなる。このため、スリップアングル(SA)が小さい領域でのコーナリングフォース(CF)の立ち上がりが大きくなり、微小舵角での操舵応答性が向上する。
つまり、ショルダー陸部17における幅方向サイプ19よりもタイヤ赤道線CL側の部分に形成するサイプが周方向サイプ20であることにより、より小さい微小舵角でもショルダー陸部17において横力を発生させることができ、微小舵角での操舵応答性を効果的に向上することが可能になる。
また、幅方向サイプ19および周方向サイプ20が、トレッド踏面視において直線状であることにより、幅方向サイプ19および周方向サイプ20がトレッド踏面視でジグザグ状である場合と比較して、ロードノイズの発生を低減することができる。
また、本実施形態に係るタイヤ10では、幅方向サイプ19および周方向サイプ20は、車両装着時内側INに位置するショルダー陸部17に形成されている。このようにすることにより、タイヤ10がネガティブキャンバーが付与された状態で車両に装着された場合には、特に、車両装着時内側INのショルダー偏摩耗が顕著になり易いところ、車両装着時内側INのショルダー偏摩耗を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態に係るタイヤ10では、幅方向サイプ19と周方向サイプ20とは、タイヤ周方向に間隔を隔てて交互に配置されている。このようにするにより、ショルダー陸部17におけるタイヤ周方向の剛性バランスが良好になることから、ショルダー陸部17の耐偏摩耗性がより向上する。
幅方向サイプ19と周方向サイプ20とがタイヤ周方向に間隔を隔てて交互に配置されておらず、幅方向サイプ19と周方向サイプ20とがタイヤ幅方向に隣接して配置されている場合、幅方向サイプ19のある領域の歪む方向やねじれ方向がほぼ一定となり、幅方向サイプ19と周方向サイプ20との間でクラックが発生する懸念がある。特に、幅方向サイプ19と周方向サイプ20との間のタイヤ幅方向の距離が近過ぎると、ショルダー陸部18が幅方向サイプ19によりタイヤ周方向に区画されているかのように振る舞い、幅方向サイプ19と周方向サイプ20との間でクラックが発生し易くなる虞がある。このため、本実施形態に係るタイヤ10では、タイヤ周方向の剛性バランスの観点のみならず、クラックの発生を抑制する観点から、幅方向サイプ19と周方向サイプ20とをタイヤ周方向に間隔を隔てて交互に配置している。
また、本実施形態に係るタイヤ10では、幅方向サイプ19と周方向サイプ20とは、タイヤ幅方向において重なるように配置されている。このようにすることにより、これらの幅方向サイプ19および周方向サイプ20がタイヤ周方向に存在しない部分へのプレーンリブの形成を回避できる。このため、プレーンリブ部分の剛性が他の部分よりも高くなり、剛性が局所的に高くなることを抑制することにより、効果的にショルダー偏摩耗を抑制することが可能になる。
また、本実施形態に係るタイヤ10では、幅方向サイプ19は、タイヤ幅方向に対して0°から30°の範囲で傾斜して配置されており、周方向サイプ20は、タイヤ周方向に対して0°から20°の範囲で傾斜して配置されている。このようにすることにより、タイヤ幅方向に働くエッジ成分が過度に増加することによって横力が過度に発生することがないことから、直進性能を阻害する虞がない。特に、タイヤ幅方向に対する幅方向サイプ19の傾斜角度が大き過ぎると、タイヤ周方向のエッジ成分が過度に増加することによって横力が過度に発生し、直進性能を阻害する懸念がある。一方、タイヤ周方向に対する周方向サイプ20の傾斜角度が大き過ぎると、タイヤ幅方向に働くエッジ成分が不十分になり、コーナリングフォースが十分に発生しない懸念がある。
ところで、タイヤ周方向における周方向サイプ20の長さLS2が大き過ぎると、車両のコーナリング時にタイヤ幅方向へのブロック倒れ込みが起こり易くなる。この場合、エッジ効果が得られないことにより、スリップアングルが小さい領域でのコーナリングフォースの立ち上がりが不十分になり、微小舵角での操舵応答性が悪化する虞がある。また、車両のコーナリング時におけるタイヤ幅方向へのブロック倒れ込みにより、トレッド踏面ではなく、ショルダー陸部17の側面が接地し、側面の摩耗が進展して局所的に剛性が低下する虞がある。一方、タイヤ周方向における周方向サイプ20の長さLS2が小さ過ぎると、タイヤ周方向のエッジ成分が不十分になり、コーナリングフォースが十分に発生しない懸念がある。
そこで、本実施形態に係るタイヤ10では、タイヤ幅方向におけるショルダー陸部17の幅WSHOと、幅方向サイプ19の幅WS1とは、0.834≦幅WS1/幅WSHO≦0.905の関係を満たし、かつ、タイヤ周長と、タイヤ周方向における周方向サイプ20の長さLS2の総長とは、0.500≦長さLS2の総長/タイヤ周長L≦0.600の関係を満たすように構成している。幅方向サイプ19の幅WS1を上述の数値範囲内で設定することにより、ショルダー陸部17におけるタイヤ幅方向の剛性バランスが良好になることから、ショルダー陸部17の耐偏摩耗性がより向上する。また、周方向サイプ20の長さLS2を上述の数値範囲内で設定することにより、操舵応答性の向上を図っている。
(4)実施例
次に、本発明の効果を明確にするために、実施例1〜3および比較例1〜3に係るタイヤを用いて行った試験の結果について説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら限定されるものではない。
本試験では、全てのタイヤのサイズ及びパターン設計因子を同じとした。ここで、本試験では、全てのタイヤのサイズを「155/65R14」とした。
ここで、比較例1としては、幅方向サイプ19が直線部分19aのみから構成されているタイヤを用いた。また、比較例2としては、幅方向サイプ19がショルダー主溝13まで突き抜けるように構成され、かつ周方向サイプ20がショルダー陸部17に形成されていないタイヤを用いた。さらに、比較例3としては、タイヤ幅方向に対する幅方向サイプ19の幅、およびタイヤ周方向に対する周方向サイプ20の幅が実施例1〜3よりも小さくなるように構成されているタイヤを用いた。
表1に、かかる試験の結果を示す。操舵応答性および耐摩耗性の評価結果については指数で表示し、指数が大きいほど、操舵応答性および耐摩耗性が優れている。
Figure 2016215981
表1に示す結果から、実施例1〜3に係るタイヤは、比較例1〜3に係るタイヤに比べて、耐摩耗性を向上することができることが判った。さらに、実施例1,3に係るタイヤは、操舵応答性および耐摩耗性の両方を向上することができることが判った。
(5)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述および図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。
上述の実施形態におけるタイヤ10では、周方向サイプ20が直線部分20aから構成されるとしたが、これに限られず、タイヤ径方向内側に向かってタイヤ幅方向にジグザグ状であるジグザグ部分を有するものでもよい。また、上述の実施形態におけるタイヤ10は、ラジアルタイヤであるとしたが、これに限られず、例えば、全体がゴムで形成されたソリッドタイヤでもよい。さらに、上述の実施形態におけるタイヤ10では、幅方向サイプ19および周方向サイプ20がタイヤ周方向に等ピッチで複数形成されるとしたが、これに限られず、タイヤ周方向に隣接する同種類のサイプの間隔が等しくない不等ピッチで形成されていてもよい。
10 タイヤ
11 トレッド部
15 センター陸部
16 センター陸部
17 ショルダー陸部
18 ショルダー陸部
19 外側サイプ(幅方向サイプ)
19b ジグザグ部分
20 内側サイプ(周方向サイプ)
CL タイヤ赤道線
LP ピッチ

Claims (6)

  1. タイヤ赤道線を含む領域に形成されるセンター陸部と、
    前記センター陸部よりもタイヤ幅方向外側に形成されるショルダー陸部と
    を備えるタイヤであって、
    前記ショルダー陸部には、幅方向サイプおよび周方向サイプがタイヤ周方向に所定ピッチで複数形成され、
    前記幅方向サイプは、タイヤ幅方向に延び、前記ショルダー陸部内で終端し、
    前記周方向サイプは、前記幅方向サイプよりも前記タイヤ赤道線側に位置し、かつ、タイヤ周方向に延び、前記ショルダー陸部内で終端し、
    前記幅方向サイプおよび前記周方向サイプは、トレッド踏面視において直線状であり、
    前記幅方向サイプは、タイヤ径方向内側に向かってタイヤ周方向にジグザグ状であるジグザグ部分を有する
    ことを特徴とするタイヤ。
  2. 前記幅方向サイプおよび前記周方向サイプは、車両装着時内側に位置する前記ショルダー陸部に形成されている請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記幅方向サイプと前記周方向サイプとは、タイヤ周方向に間隔を隔てて交互に配置されている請求項1に記載のタイヤ。
  4. 前記幅方向サイプと前記周方向サイプとは、タイヤ幅方向において重なるように配置されている請求項1に記載のタイヤ。
  5. 前記幅方向サイプは、タイヤ幅方向に対して0°から30°の範囲で傾斜して配置されており、前記周方向サイプは、タイヤ周方向に対して0°から20°の範囲で傾斜して配置されている請求項1に記載のタイヤ。
  6. タイヤ幅方向における前記ショルダー陸部の幅WSHOと、前記幅方向サイプの幅WS1とは、0.834≦幅WS1/幅WSHO≦0.905の関係を満たし、かつ、タイヤ周長Lと、タイヤ周方向における前記周方向サイプの長さLS2の総長とは、0.500≦長さLS2の総長/タイヤ周長L≦0.600の関係を満たす請求項1に記載のタイヤ。
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