JP2003136916A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2003136916A JP2001336804A JP2001336804A JP2003136916A JP 2003136916 A JP2003136916 A JP 2003136916A JP 2001336804 A JP2001336804 A JP 2001336804A JP 2001336804 A JP2001336804 A JP 2001336804A JP 2003136916 A JP2003136916 A JP 2003136916A
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/12Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes
    • B60C11/1236Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special arrangements in the tread pattern
    • B60C2011/1254Tread patterns characterised by the use of narrow slits or incisions, e.g. sipes with special arrangements in the tread pattern with closed sipe, i.e. not extending to a groove

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  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 トレッドゴムに含まれる短繊維の厚さ方向へ
の配向効果を発揮し優れた氷上性能を奏しながら、パタ
ーン剛性の低下を抑え耐偏摩耗性能及び旋回性能を高く
維持する。 【解決手段】 トレッドゴムGに短繊維配合ゴム10を
用いた。ブロック又はリブからなる陸部Rに、長さL1
が2〜10mm、しかも両端が陸部R内で途切れる小サ
イピング11からなる小サイピング群12を設ける。小
サイピング群12は、複数の小サイピング11が周方向
に並んでなる周方向配列部13、又は一つの線X上で断
続的に並んでなる線状配列部14を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スタッドレスタイ
ヤとして好適であり、トレッドパターンの剛性低下を抑
えながら、トレッドゴム中の短繊維をサイピングの形成
とともにトレッド厚さ方向に配向でき、優れた氷上性能
を発揮しうる空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術、及び発明が解決しようとする課題】スタ
ッドレスタイヤでは、氷上性能を向上させるために、路
面掘り起こし摩擦や粘着摩擦を増加させる必要があり、
従来から、トレッドゴムの氷路面に対する摩擦係数を上
げる種々の研究が試みられている。
【0003】その一つとして、本出願人は特開2000
−168315号公報において、トレッドゴムに短繊維
を含有させるとともに、加硫成形に際して、タイヤ軸方
向に向けた薄いナイフブレードを未加硫のトレッドゴム
中に押し込むことにより、前記短繊維をサイピングの近
傍で押し込み方向(トレッド厚さ方向)に配向させるこ
とを提案している。
【0004】このものは、短繊維がトレッド厚さ方向に
配向することにより、路面掘り起こし能力が高まるとと
もに、路面の細かな凹凸に追随する厚さ方向の柔らかさ
が確保できるため、粘着摩擦力も改善され、氷上性能を
大きく向上できるという利点がある。
【0005】しかし、トレッド接地面の全体に亘ってこ
のような配向を行うためには、極めて多数のサイピング
を形成することが必要となるため、トレッドパターンに
おける周方向剛性が過度に低下する傾向となる。その結
果、制動力や駆動力の影響で、所謂ヒール&トゥ摩耗と
呼ばれる偏摩耗が発生しやすくなり、これによって接地
面積が減少し、特に重荷重用タイヤにおいては、本来の
タイヤ性能の低下が顕著となる。
【0006】このような状況に鑑み、本発明者が研究を
行った結果、 ・ナイフブレードを周方向に近づけた場合にも、周方向
に対して30°以上の範囲であれば、このナイフブレー
ドを押し込む際にゴム流れが局部的に発生し、前記公報
と同様に、短繊維を厚さ方向に配向しうること、 ・長い1本のサイピングを用いるよりも、それを複数の
短いサイピングに分割して用いる方が、剛性への影響が
少なくパターン剛性を高く確保しうること、並びに ・この分割した短いサイピングによる、短繊維の配向、
及びパターン剛性の確保の利点を活かすためには、前記
サイピングを周方向に配列させる、又は一つの線上に並
べて断続的に配列させるのが好ましいこと、を見出し得
た。
【0007】そこで本発明は、周方向に対して30°以
上の角度で傾く短小な複数のサイピングを用い、この短
小なサイピングを周方向に配列させる、又は一つの線上
に並べて断続的に配列させることを基本として、短繊維
のトレッド厚さ方向への配向効果を発揮し優れた氷上性
能を奏しながら、トレッドパターンの剛性低下を抑える
ことができ、周方向剛性に係わる耐偏摩耗性能及びタイ
ヤ軸方向剛性に係わる旋回性能を高く維持しうる空気入
りタイヤの提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本願請求項1の発明は、トレッドゴムがゴム中に短
繊維を含有させた短繊維配合ゴムを用いたトレッド部に
形成したブロック又はリブからなる陸部に、タイヤ周方
向に対する傾き角度αが30〜90°でのび、かつ長さ
が2〜10mm、しかも両端が前記陸部内で途切れる小
サイピングからなる小サイピング群を設けるとともに、
該小サイピング群は、複数の前記小サイピングが周方向
に並んでなる周方向配列部、又は複数の前記小サイピン
グが一つの線上で断続的に並んでなる線状配列部を含む
ことを特徴としている。
【0009】又請求項2の発明では、前記小サイピング
は、最大深さhsが前記陸部の溝底からの高さHの0.
3〜0.7倍、かつ巾Wが1.0mm以下としたことを
特徴としている。
【0010】又請求項3の発明では、前記小サイピング
は、深さがその両端から中央部に向かって増大すること
を特徴としている。
【0011】又請求項4の発明では、前記小サイピング
は、深さが、円弧、正弦を含む曲線状に変化することを
特徴としている。
【0012】又請求項5の発明では、前記小サイピング
は、前記高さHに対する前記最大深さhsの比hs/H
と、前記傾き角度αとの積α×(hs/H)が、10〜
30(単位°)の範囲の小サイピングを含むことを特徴
としている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の一形態を、
図示例とともに説明する。図1は、本発明の空気入りタ
イヤが重荷重車両用のスタッドレスタイヤとして形成さ
れた場合の子午断面図、図2はそのトレッドパターンの
展開図を示している。
【0014】図1において、空気入りタイヤ1(以下タ
イヤ1という)は、トレッド部2からサイドウォール部
3をへてビード部4のビードコア5に至るカーカス6
と、このカーカス6の半径方向外側かつトレッド部2の
内方に配されるベルト層7とを含むコード層によって補
強される。
【0015】前記カーカス6は、カーカスコードをタイ
ヤ周方向に対して例えば75〜90度の角度で配列した
1枚以上、本例では1枚のカーカスプライ6Aからな
り、その両端は、前記ビードコア5の周りで折返して係
止される。又前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ
周方向に対して例えば10〜70度の角度で配列した2
枚以上、本例では4枚のベルトプライ7A〜7Dからな
り、ベルトコードがプライ間で互いに交差する箇所を1
箇所以上設けることによって、強固なトラス構造を形成
し、トレッド部2をタガ効果を有して補強している。
【0016】又前記トレッド部2を構成するトレッドゴ
ムGは、ゴム中に短繊維を含有させた短繊維配合ゴム1
0によって形成されており、本例の如くトレッドゴムG
が、トレッド面をなすキャップゴム層G1とその半径方
向内側のベースゴム層G2との2層構造をなす場合に
は、少なくともキャップゴム層G1を前記短繊維配合ゴ
ム10で形成する。
【0017】この短繊維配合ゴム10として、直径が3
0μm以下かつ長さが0.3〜20mmの短繊維を、ゴ
ム成分100重量部に対して2〜30重量部配合したも
のが好適である。また短繊維としては、例えばグラスフ
アイバ−、アルミウイスカー、ポリエステル、ナイロ
ン、ビニロン、芳香族ポリアミド等が採用しうるが、混
練り中の飛散、混練りによる最適形状化、加硫成形時の
加硫温度での軟化が少なくかつ路面掘り起こし効果に優
れるグラスフアイバ−、アルミウイスカーなどの比重
2.0以上の無機系の短繊維が好ましい。
【0018】このような短繊維は、トレッド厚さ方向に
配向することにより、路面掘り起こし能力がいっそう高
まるとともに、路面の細かな凹凸に追随する厚さ方向の
柔らかさが確保できるため、粘着摩擦力も改善され、氷
上性能を大きく向上させることができる。なお粘着摩擦
力の改善効果を活かすため、前記短繊維配合ゴム10の
ゴム硬さ(デュロメータA硬さ)を60〜70°として
いる。
【0019】そして本発明では、この短繊維をトレッド
厚さ方向に配向させるために、図2、3に示すように、
トレッド部2に形成されるブロックRb又はリブRrか
らなる陸部Rに、両端が前記陸部R内で途切れる小サイ
ピング11からなる小サイピング群12を設けている。
【0020】なお本例では、図2に示すように、前記陸
部RがブロックRbからなる所謂ブロックパターンの場
合を例示しているが、陸部RがブロックRb及びリブR
rからなるリブ・ブロックパターン、或いはリブRrの
みからなるリブパターンであっても良い。
【0021】ここで、前記小サイピング11は、図3に
示すように、タイヤ周方向に対する角度αが30〜90
°かつ長さL1が10mm以下の短小のサイピングであ
って、その両端が陸部R内で途切れることに特徴を有し
ている。
【0022】また前記小サイピング群12では、複数の
前記小サイピング11・・・ が周方向に並んでなる周方向
配列部13含んで形成されるか、又は複数の小サイピン
グ11が一つの線X上で断続的に並んでなる線状配列部
14(図6(A)、(B)に示す)を含んで形成される
ことに特徴を有している。なお、本例では、前記小サイ
ピング群12が、例えば4本の周方向配列部13からな
り、かつ各周方向配列部13が、周方向に並ぶ例えば3
〜4個の小サイピング11によって形成される場合を例
示している。
【0023】これは、前記小サイピング11、及び小サ
イピング群12が、 小サイピング11を形成する過程で発生する局部的
なゴム流れ、即ちサイプ形成用のナイフブレードが、加
硫成形時のトレッドゴムG内に押し込まれる過程で発生
する押し込み方向のゴム流れを利用して、前記短繊維を
厚さ方向に配向させること、並びに 小サイピング11のエッジ効果に期待するのではな
く、陸部Rにおける周方向剛性及びタイヤ軸方向剛性を
必要なレベルで確保し、耐偏摩耗性能と旋回性能との双
方を高く維持すること、を主目的として形成されている
からである。
【0024】ここで、短繊維の厚さ方向への配向効果を
確保するために、前記角度αを30°以上に設定する必
要がある。しかし、角度αが90度に近づくほど陸部R
の周方向剛性の低下が大きくなり、逆に30°に近づく
ほどタイヤ軸方向剛性の低下が大きくなる。そこで、
(1)小サイピング11の長さL1を、10mm以下の
短小とすること、(2)小サイピング11の両端を、陸
部R内で終端させること、(3)小サイピング群12
を、小サイピング11の周方向配列部13、又は線状配
列部14を含んで形成すること、によって、できるだけ
多くのサイピングを形成して短繊維の配向効果を高く発
揮しながら、陸部Rの剛性低下をできるだけ抑え、耐偏
摩耗性能と旋回性能との双方を高く維持させるのであ
る。
【0025】これは、長い1本のサイピングを用いるよ
りも、それを複数の短いサイピングに分割して用いる方
が、剛性への影響が非常に少なくなるという見地に基づ
くものである。
【0026】従って、前記長さL1が10.0mmより
大では、配向効果に劣りかつ剛性確保が難しくなる。な
お前記長さL1が2.0mm未満では、小サイピング1
1を形成するナイフブレードが過小となってこのナイフ
ブレード自体の形成、およびそれを金型面に植設するこ
とが難しくなる。従って、前記長さL1は、2.0〜1
0.0mmの範囲であって、特に2.0〜5.0mm、
さらには2.0〜4.0mmの範囲が好ましい。
【0027】また、小サイピング11の少なくとも一端
が溝壁で開口する場合には、剛性低下が顕著となり、耐
偏摩耗性能と旋回性能との両立ができなくなる。さらに
前記小サイピング11が周方向配列部13、又は線状配
列部14をなさずに形成される場合には、配向効果に劣
り、同じ配向を得るために、より多くのサイピングが必
要となるなど剛性低下にも不利である。
【0028】ところで、空気入りタイヤでは、周方向剛
性ほどには大きな剛性をタイヤ軸方向に必要とせず、従
って、耐偏摩耗性能と旋回性能との両立のためには、小
サイピング11の前記角度αは30〜90°の範囲でで
きるだけ小さい、即ち30〜60°、さらには30〜4
5°とするのが好ましい。
【0029】他方、前記小サイピング11は、その最大
深さhsを前記陸部Rの溝底からの高さHの0.3〜
0.7倍の範囲、かつ巾Wを1.0mm以下の範囲とす
るのが好ましい。
【0030】これは、スタッドレスタイヤが冬用タイヤ
として使用できる範囲は、陸部Rの前記高さHの半分ま
でであり、従って、短繊維を厚さ方向に配向させる範
囲、即ち小サイピング11の深さは前記高さHの0.3
〜0.7倍の範囲で充分だからである。なお最大深さh
sが0.3×H未満では、短繊維の配向範囲が過小とな
り、逆に0.7×Hを越えると、タイヤ製造時にナイフ
ブレード折れが発生しやすくなる。従って、より好まし
くは、前記最大深さhsは、0.4×H〜0.6×Hが
良い。またサイピングの前記巾Wが1.0mmを越える
と、サイピングが口開きを起こして、偏摩耗の核となり
やすい。従って、より好ましくは、巾Wは0.6mm以
下が良い。
【0031】この時、前記高さHに対する前記最大深さ
hsの比hs/Hと、前記傾き角度αとの積α×(hs
/H)を、10〜30(単位°)の範囲とするのが好ま
しい。これは、短繊維の配向量及び範囲と、陸部Rにお
ける周方向剛性の適正化を図るためであり、10以下で
は、短繊維の配向量及び範囲が少なくなり、氷上性能の
向上が少ないという不利があり、逆に30を越えると陸
部Rにおける周方向剛性が低下して、偏摩耗性能が悪化
する傾向となるからである。
【0032】また一つの周方向配列部13における小サ
イピング11、11間のタイヤ周方向の距離Ka、及び
陸部RがブロックRbの場合における両外の小サイピン
グ11とブロック壁面との距離Kbは、陸部Rの剛性と
製造時の損傷との観点から、2mm以上とすることが好
ましい。2mm未満では、剛性低下及び製造時の損傷を
招く恐れがある。
【0033】ここで、前記長さL1、距離Ka、Kb等
はトレッド面において測定した値である。
【0034】又前記小サイピング11は、図4に示すよ
うに、その深さhを両端から中央部に向かって徐々に増
大せしめ、該中央部で最大深さhsとなるように形成す
るのが好ましい。これによって、剛性低下をより抑えな
がら、短繊維の配向効果を有効に発揮させることができ
る。又製造時の損傷を抑えるのにも役立つ。このような
観点から、特に前記小サイピング11は、深さhを円
弧、正弦を含む曲線状に変化させた形状で形成するのが
さらに好ましい。なお図4には、正弦曲線の場合を例示
している。
【0035】又本実施形態では、前記図3に示すよう
に、前記周方向配列部13の間に、タイヤ軸方向に対し
て20°以下の角度でのびる軸方向サイピング15を形
成した場合を例示している。該軸方向サイピング15
は、従来と同様、そのエッジ効果によって氷上性能をさ
らに向上させる目的で形成されたものであり、少なくと
も一端が陸部Rのタイヤ軸方向壁面で開放した一端開放
タイプ或いは両端開放タイプのものが使用される。
【0036】なおこの軸方向サイピング15では、エッ
ジ効果を有効に発揮せしめ、氷上性能をさらに高いもの
とするために、その深さを、小サイピング11の前記最
大深さhsより大かつ陸部Rの前記高さH以下に設定し
ている。また同目的で、前記陸部Rの表面積SS(単位
mm2)と、この陸部Rに形成される軸方向サイピング
15のタイヤ軸方向成分長さL2’(単位mm)の総和
ΣL2’の比ΣL2’/SSを0.05〜0.15の範
囲としている。
【0037】また前記軸方向サイピング15では、前記
小サイピング11と交差しないように、少なくとも2.
0mm以上の距離Kcを隔てることが、陸部Rの剛性確
保の観点から好ましい。さらにこの剛性確保の観点から
は、前記軸方向サイピング15を一端開放タイプとする
のが好ましく、本例では、一方のタイヤ軸方向壁面から
のびる一端開放タイプのものを例示している。
【0038】また本例では、一つの周方向配列部13内
に、周方向に対して一方に傾斜(例えば図2では右上が
りに傾斜)する第1の小サイピング11Aと他方に傾斜
(例えば図2では右下がりに傾斜)する第2の小サイピ
ング11Bとが混在し、特にこの小サイピング11A、
11Bが交互に配列する場合を例示している。しかしな
がら、図5(A)に示すように、周方向配列部13を小
サイピング11Aのみで、或いは小サイピング11Bの
みで形成しても良い。
【0039】又、図5(B)に示すように、一つの小サ
イピング11が、周方向に対して一方に傾斜(図では右
上がりに傾斜)する第1の小サイピング部11aと他方
に傾斜(図では右下がりに傾斜)する第2の小サイピン
グ部11bとからなるく字状であっても良い。係る場合
には、サイピング長さL1は、小サイピング部11aの
長さL1aと第2の小サイピング部11bの長さL1b
との和L1a+L1bとして示される。
【0040】次に、図6(A)、(B)に、前記小サイ
ピング群12が、線状配列部14からなる場合を例示す
る。この線状配列部14は、複数の小サイピング11が
一つの線X上で断続的に配列することにより形成された
ものであり、図6(A)では、小サイピング11が、そ
の長手方向に直線でのびる線(角度αの斜線)X上で配
列する、即ち線状配列部14が斜線状に形成される場合
が示されている。又は図6(B)には、長手方向にジグ
ザグでのびる線(角度αのジグザグ線)X上で前記小サ
イピング11が配列することにより、線状配列部14が
ジグザグ状に形成される場合が示されている。
【0041】係る場合にも、前記周方向配列部13と同
様、軸方向サイピング15を介在させることができ、又
距離Ka、Kb、Kcを2mm以上とするのが好まし
い。
【0042】以上、本発明の特に好ましい実施形態につ
いて詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定される
ことなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【0043】
【実施例】図2のブロックパターンを基本としたタイヤ
サイズが225/80R17.5のスタッドレスタイヤ
を、表1に示す仕様に基づき試作するとともに、各試供
タイヤのブロック剛性、氷上性能、耐偏摩耗性、短繊維
の厚さ方向の配向性などをテストし、その結果を表1に
記載した。
【0044】なお従来例、実施例、及び比較例におけ
る、サイピングの形成状態は図7(A)〜(G)の如く
である。また短繊維配合ゴムとしては、短繊維(グラス
ファイバ; 直径9μm; 長さ13mm)を12重量
部配合したものを使用している。各ブロックは、周方向
長さ40mm、タイヤ軸方向長さ30mmの矩形ブロッ
クとした。
【0045】(1)ブロック剛性;内圧(700kP
a)のリム組みした試供タイヤを用い、そのうちの1つ
のブロックに垂直荷重(8.0kN)及び周方向荷重
(2.4kN)を与えた時のブロックの周方向変形量、
並びに垂直荷重(8.0kN)及びタイヤ軸方向荷重
(2.4kN)を与えた時のブロックのタイヤ軸方向変
形量を観測し、従来例をそれぞれ100とした指数で示
した。値が大なほどブロック剛性が高い。
【0046】(2)氷上性能;室内氷盤試験機を用い、
タイヤが完全にロックした状態の摩擦係数(ロックμ)
を測定し、従来例を100とした指数で示した。値が大
なほど氷上性能に優れている。なお測定条件は次の通り
である。内圧(700kPa)、垂直荷重(8.0k
N)、速度(30km/h)、氷面温度(−1℃)。
【0047】(3)耐偏摩耗性;試供タイヤを、内圧
(700kPa)の条件にて車両(GVW8.5トン)
の前輪(従動輪)に装着するとともに、テストコースに
おいて、90km/hから50km/hまでの間、1500
mごとに減速(0.45G減速)し、500km走行させ
た後のブロックのヒール&トゥ摩耗量を測定し、従来例
を100とした指数で示した。値が小なほど耐偏摩耗性
に劣っている。
【0048】(4)短繊維の厚さ方向の配向性;試供タ
イヤを、解体し、目視によって判断した。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】叙上の如く本発明は、短小な複数の周方
向のサイピングを、一つの線上で断続的に配置している
ため、トレッドゴムに含まれる短繊維の厚さ方向への配
向効果を発揮し、優れた氷上性能を奏しながら、トレッ
ドパターンの剛性低下を抑えることができ、耐偏摩耗性
能及び旋回性能を高く維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りタイヤの一実施例を示す断面
図である。
【図2】そのトレッドパターンを示す展開図である。
【図3】陸部を拡大して示す斜視図である。
【図4】小サイピング11をその長さ方向に切断して示
す断面図である。
【図5】(A)、(B)は周方向配列部の他の例を示す
平面図である。
【図6】(A)、(B)は線状配列部を例示する平面図
である。
【図7】(A)〜(G)は表1で用いた試供タイヤにお
けるサイピングを示す線図である。
【符号の説明】
2 トレッド部 10 短繊維配合ゴム 11 小サイピング 12 小サイピング群 13 周方向配列部 14 線状配列部 G トレッドゴム R 陸部 Rb ブロック Rr リブ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッドゴムがゴム中に短繊維を含有させ
    た短繊維配合ゴムを用いたトレッド部に形成したブロッ
    ク又はリブからなる陸部に、タイヤ周方向に対する傾き
    角度αが30〜90°でのび、かつ長さが2〜10m
    m、しかも両端が前記陸部内で途切れる小サイピングか
    らなる小サイピング群を設けるとともに、 該小サイピング群は、複数の前記小サイピングが周方向
    に並んでなる周方向配列部、又は複数の前記小サイピン
    グが一つの線上で断続的に並んでなる線状配列部を含む
    ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】前記小サイピングは、最大深さhsが前記
    陸部の溝底からの高さHの0.3〜0.7倍、かつ巾W
    が1.0mm以下としたことを特徴とする請求項1記載
    の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】前記小サイピングは、深さがその両端から
    中央部に向かって増大することを特徴とする請求項1又
    は2記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】前記小サイピングは、深さが、円弧、正弦
    を含む曲線状に変化することを特徴とする請求項3記載
    の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】前記小サイピングは、前記高さHに対する
    前記最大深さhsの比hs/Hと、前記傾き角度αとの
    積α×(hs/H)が、10〜30(単位°)の範囲の
    小サイピングを含むことを特徴とする請求項1又は2記
    載の空気入りタイヤ。
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