JP2001063215A - 画像形成方法及び画像シート - Google Patents

画像形成方法及び画像シート

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JP2001063215A
JP2001063215A JP24499999A JP24499999A JP2001063215A JP 2001063215 A JP2001063215 A JP 2001063215A JP 24499999 A JP24499999 A JP 24499999A JP 24499999 A JP24499999 A JP 24499999A JP 2001063215 A JP2001063215 A JP 2001063215A
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Yoji Ide
洋司 井手
Shuichi Karasawa
修一 唐沢
Yasutomo Mori
泰智 森
Shigeaki Kimura
重昭 木村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真記録方法と感熱記録方法を組み合わ
せることにより、固定情報に少量多品種に対応した種々
異なる情報を簡単に加えることができる画像形成法を提
供し、そしてそれらに好適な転写シートを提供するこ
と。 【解決手段】 電子写真記録方法の定着機構からの熱に
よって発色しない感熱記録層を有する電子写真用転写シ
ートの前記感熱記録層上に、電子写真記録方法又は感熱
記録方法の2つの記録方法のうちのいずれか一方の記録
法によって予め第1の記録情報を形成し、次に前記電子
写真用転写シートに他方の記録法によって第2の記録情
報を形成することを特徴とする画像形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録機能と電
子写真転写シートの機能を兼ね備えた感熱記録材料兼電
子写真用転写シートに関し、特に、民需用及び産業用の
感熱記録ラベルとして使用するときに、その記録特性が
有効に活用できるシートに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、各種可視情報の記録複写手段とし
て、多くのものが提案され、かつ実用化されているが、
特に電子写真複写システムは、容易に画像情報を複写、
特に、少量多品種の複写印刷に好適のものとして、一般
に多く使用されているものである。また同様に、種々異
なる情報を可視化するための簡便な記録手段として、感
熱記録シートを用いる感熱記録システムも一般に多用さ
れており、例えば、スーパーマーケット等での商品管理
或いは表示のためのPOS用ラベル、交通システムにお
ける各種チケットへの記録やプレペイドカード等々、そ
の活用事例は多く見られる。
【0003】サーマル紙と呼称される感熱記録媒体単体
では趣向性に乏しいため、何らかの装飾を感熱記録層の
上に施すことが一般に行なわれ、殆どの場合何らかの表
面印刷が行なわれ、通常は、紫外線硬化型インクなどに
よる印刷により、前記装飾がなされている。しかしなが
ら、このような印刷は、同じものを大量に用意するには
何も問題はないが、消費者の要望に答えて少量多品種で
サーマル層(感熱記録層)の上に印刷するには対応しき
れなかった。
【0004】特に、近年は消費者の要望が多種多様に亘
っているため、少量多品種に対応する例えばラベルを現
場にてオンデマンドで簡易に作成することが望まれてお
り、また、特定情報については目立つようにするため、
画一期的なモノクロ画像よりも性質の異なる画像例えば
多色画像のほうがより要望が高い。
【0005】しかし、現在のところ、上述の一般的に多
用される代表的な記録システムを超える新たな記録シス
テムをもって、各種可視情報を記録複写する、より利便
性かつ趣向性の高い新たな複写システムが提案されるま
でには至っていない。
【0006】また、従来のPOS用ラベルに使用されて
いる感熱紙をそのまま電子写真システムに使用すると、
電子写真複写機のトナーの定着時等に加えられる熱で発
色してしまうため、使用することができないという問題
点もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、PO
Sラベルなどへの印刷を、従来のオフセット印刷などに
代えて電子写真複写機によるコピーを使用することによ
り、小ロット多種生産に対応可能とすることにある。ま
た、特にカラーの電子写真複写機を使用することによ
り、意匠を凝らしたPOS用ラベルを容易に作成可能と
することにある。すなわち、本発明の課題は、電子写真
記録方法と感熱記録方法を組み合わせることにより、固
定情報に少量多品種に対応した種々異なる情報を簡単に
加えることができる画像形成法を提供し、そしてそれら
に好適な転写シートを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の課題に照らし、研究を重ねた結果、特定の感熱記
録材料を電子写真の転写シートに用いることで、電子写
真複写システムと感熱記録システムの融合が計れること
を見い出し、本発明の感熱記録材料兼電子写真用転写シ
ート及び複写方法を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明によれば、(1)「電子
写真記録方法の定着機構からの熱によって発色しない感
熱記録層を有する電子写真用転写シートの前記感熱記録
層上に、電子写真記録方法又は感熱記録方法の2つの記
録方法のうちのいずれか一方の記録法によって予め第1
の記録情報を形成し、次に前記電子写真用転写シートに
他方の記録法によって第2の記録情報を形成することを
特徴とする画像形成方法」、(2)「電子写真記録方法
の定着機構からの熱によって発色しない感熱記録層を有
する電子写真用転写シート上に、電子写真記録方法によ
って記録情報を形成することを特徴とする画像形成方
法」が提供される。
【0010】また、本発明によれば、(3)「電子写真
記録方法の定着機構からの熱によって発色しない感熱記
録層を有する電子写真用転写シート上に電子写真記録方
法又は感熱記録方法の2つの記録方法のうち、いずれか
の記録方法によって形成された第1の記録情報と、前記
2つの記録方法のうちの残りの記録方法によって形成さ
れた第2の記録情報とを有することを特徴とする感熱記
録材料兼電子写真用転写シート」、(4)前記感熱発色
層の発色開始温度(OD=0.2になる温度)が90℃
以上であることを特徴とする前記(3)項に記載の感熱
記録材料兼電子写真用転写シート」、(5)「第1の記
録情報が電子写真トナー像により形成され、第2の記録
情報がルイス酸顕色剤により発色するロイコ染料により
形成されたことを特徴とする前記(3)又は(4)項に
記載の感熱記録材料兼電子写真用転写シート」、(6)
「該ロイコ染料の融点が180℃以上であり、且つ該顕
色剤の融点が160℃以上であることを特徴とする前記
(5)項に記載の感熱記録材料兼電子写真用転写シー
ト」、(7)「前記感熱発色層下に断熱層を具備するこ
とを特徴とする前記(3)項に記載の感熱記録材料兼電
子写真用転写シート」、(8)「断熱層は空隙を含む材
料を有することを特徴とする前記(7)項に記載の感熱
記録材料兼電子写真用転写シート」、(9)「空隙を含
む材料層が、中空率30%以上の微小中空フィラーを含
んでいることを特徴とする前記(8)項に記載の感熱記
録材料兼電子写真用転写シート」が提供される。
【0011】さらに本発明によれば、(10)「前記感
熱発色層上にオーバーコート層を設けたことを特徴とす
る前記(3)乃至(9)項のいずれか1に記載の感熱記
録材料兼電子写真用転写シート」、(11)「感熱発色
層を形成している面の反対側に感圧粘着剤層及び剥離シ
ートを形成していることを特徴とする前記(3)乃至
(10)項のいずれか1に記載の感熱記録材料兼電子写
真用転写シート」、(12)「感熱発色層を形成してい
る面の反対側に熱活性型粘着剤層を形成していることを
特徴とする前記(3)乃至(11)項のいずれか1に記
載の感熱記録材料兼電子写真用転写シート」、(13)
「感熱発色層を形成している面の反対側に再湿潤粘着剤
層を形成していることを特徴とする前記(3)乃至(1
2)項のいずれか1に記載の感熱記録材料兼電子写真用
転写シート」、(14)「感熱発色層と支持体との間又
は支持体の裏面に、磁性層を設けたことを特徴とする前
記(3)乃至(13)項のいずれか1に記載の感熱記録
材料兼電子写真用転写シート」、(15)「電子写真記
録方法によって形成された記録情報を有することを特徴
とする前記(3)乃至(14)項のいずれか1に記載の
感熱記録材料兼電子写真用転写シート」が提供される。
【0012】すなわち本発明は、感熱発色層を、トナー
定着温度でも発色しにくいが通常のサーマルヘッドによ
る感熱記録を支障なくできる性質のものとなし、そし
て、その下に断熱層を設けることにより電子写真記録方
式による定着熱による発色を抑えることにより、より好
適に実現できる記録方式である。
【0013】一次情報は電子写真記録方法で、二次情報
は感熱記録方法で行なうことも可能であり、逆に一次情
報は感熱記録方法で、二次情報は電子写真記録方法で行
なうこともできる。さらに、感熱記録層及び/又は磁性
層に印刷を施したシート、ラベル、カードに前記一次情
報と、前記二次情報とを設けることができる。
【0014】具体的な使用形態としては、例えば、カラ
ー複写機、カラープリンター等により企業名入りのカレ
ンダーに、顧客の名前、誕生日などの個別の情報を感熱
記録によりそれぞれ追加記録表示して粗品として配布す
る場合や、コンサートや観劇のチケットにタレントの顔
写真を入れたものに、開催日や時間を入れ、さらに指定
座席番号などの情報を感熱記録により入れたりする場
合、イベントの表彰状で表彰の事由や被表彰者名を追加
する場合、運動会等のゼッケン、大会名等がカラー電子
写真により既に記録されているときに参加番号や参加者
名を更に追加する場合などのオンデマンドに応じた、短
時間で簡単に使用形態が挙げられる。
【0015】それらの情報は、同一感熱記録層面のみな
らず、反対面に設けることも可能である。また同時に、
印刷、磁性層や感圧粘着層や離型層及び離型台シートな
どを必要に応じて設けることも可能である。
【0016】磁性層を設ければ、磁気情報も同時に持て
るし、感圧粘着層や離型層があればシールとして別の紙
などに貼り付けることも可能となる。そして、これ枚葉
形状に加工されれば、複写機やプリンターによる画像形
成及び各種用途に好適なものとなる。
【0017】電子写真による記録は、通常のPPCやP
PF、レーザープリンターなどのモノクロ画像や、カラ
ー画像でも構わない。その際に、熱ロールによる定着の
とき、熱ロールへの供給電力を調節し、及び又は転写シ
ートに線状にかかる転写圧力を調節して、感熱層の発色
をより抑えることができる。一方定着時間は、他の帯電
時間、像露光時間、現像時間等と密接に関連するため、
定着装置内での滞留時間を大幅に調節することは難かし
い。
【0018】上述の本発明において、最も重要な点は、
使用する感熱記録材料兼電子写真用転写シート(以下、
本発明記録材料と称すこともある)にある。電子写真複
写機において、転写紙上のトナー像を定着するための定
着機構に一般的に使用される、例えば、熱定着ローラ等
の定着手段を通過した後でも、感熱記録層例えば、ロイ
コ染料と顕色剤を含有する感熱発色層を設けてなる感熱
記録材料の感熱発色層が発色しないように工夫されたも
のである。
【0019】
【発明の実施の形態】以下具体的に本発明の画像形成方
法、及び感熱記録材料兼転写シートについて詳細に説明
する。感熱発色層の条件としては、感熱発色層の下に断
熱層前記感熱発色層の発色開始温度(OD=0.2にな
る温度)が90℃以上である。
【0020】また、ロイコ染料と顕色剤を含有する感熱
発色層を設けてなる感熱記録材料で該ロイコ染料(A)
の融点が180℃以上で且つ該顕色剤の融点が160℃
以上であれば電子写真記録のトナー像定着における発色
が抑えられる。このような融点を有するロイコ染料(ロ
イコ染料(A)という)を例示すると表1のようなもの
を挙げることができる。これらのうち、特に3−(N−
エチル−p−トルエン)−6−メチル−7−アニリノフ
ルオランが好ましい。
【0021】
【表1】
【0022】一方、上述した融点を有する顕色剤(以
下、顕色剤(B)という)を例示すると、表2に示すよ
うな化合物を挙げることができる。これらのうち、特に
2,4’−ジヒドロキシフェニルスルホンが好ましい。
【0023】
【表2】
【0024】本発明の感熱記録材料兼電子写真用転写シ
ートでは、融点が前記の特定範囲温度のロイコ染料Aを
単独で使用しても2種以上混合して使用してもよいし、
従来の一般的ロイコ染料(以下、ロイコ染料Bという)
と併用することもできる。そして、併用する場合はロイ
コ染料全体の中のロイコ染料Aの含有率を50重量%以
上、好ましくは60重量%以上とするのがよい。なお、
ロイコ染料Aの含有率が50重量%未満の場合は、本発
明の効果が大幅に低下する。また、感熱発色層へのロイ
コ染料添加量は10〜50重量%、好ましくは20〜4
0重量%であり、添加量過少では発色濃度が低下し、過
大の場合はコスト高になると共に未発色染料が存在する
ことによる保存性低下等の問題がある。
【0025】次に、ロイコ染料Aと併用することができ
るロイコ染料Bを例示する。 (1)トリアリルメタン系染料 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルア
ミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イ
ル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−
3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イ
ル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス
(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメ
チルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバ
ゾール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−
6−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノ
フェニル−3−(1−メチルピロール−3−イル)−6
−ジメチルアミノフタリド等。 (2)ジフェニルメタン系染料 4,4’−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジ
ルエーテル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N
−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン
等。 (3)チアジン系染料 ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイ
ルロイコメチレンブルー等。 (4)スピロ系染料 3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、3−エチル−ス
ピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−スピロ−ジナフ
トピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナフトピラン、3
−メチル−ナフト−(6’−メトキシベンゾ)スピロピ
ラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピラン等。 (5)ラクタム系染料 ローダミンB−アニリノラクタム、ローダミン(p−ニ
トロアニリノ)ラクタム、ローダミン(o−クロロアニ
リノ)ラクタム等。
【0026】(6)フルオラン系染料 3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルアミノ
−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メ
チル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−
6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−p−
トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−N−アセチル−N−メチルアミノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチルアミノフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−N−メチル−N−ベ
ンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−N
−クロロエチル−N−メチルアミノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−N−ジエチルアミノフルオラン、3
−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジ
ノ)−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−カルボメト
キシアニリノ)フルオラン、3−(N−シクロヘキシル
−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キ
シリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−
クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7
−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ
−6−メチル−7−p−ブチルアニリノフルオラン、3
−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フル
オラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニ
リノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−
メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−
N−n−アミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン、3−(N−エチル−N−n−アミル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エ
チル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−メチル−N−n−ヘキシ
ル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−(N−エチル−N−β−エチルヘキシル)アミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル
−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−シク
ロペンチル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオ
ラン等。
【0027】本発明の感熱記録材料兼電子写真用転写シ
ートでは、融点が前記の特定範囲温度である顕色剤Aを
単独で使用しても2種以上混合して使用してもよいし、
従来の一般的顕色剤(以下、顕色剤Bという)と併用す
ることもできる。そして、併用する場合は顕色剤全体の
中の顕色剤Aの含有率を50重量%以上、好ましくは6
0重量%以上とするのがよい。
【0028】なお、顕色剤Aの含有率が50重量%未満
の場合は本発明の効果が大幅に低下する。また、感熱発
色層への顕色剤の添加量はロイコ染料添加量の1〜5重
量倍、好ましくは3〜4重量倍とするのがよく、添加量
過少では発色濃度が低下し過大の場合はコスト高になる
と共に未反応顕色剤が存在することによる保存性低下等
の問題がある。次に、顕色剤Aと併用することができる
顕色剤Bを例示する。
【0029】(A)フェノール類 4−t−ブチルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキ
シド、α−ナフトール、β−ナフトール、4−ヒドロキ
シアセトフェノール、4−t−オクチルカテコール、
2,2’−ジヒドロキシジフェノール、4,4’−イソ
プロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、4,
4’−s−ブチリデンジフェノール、4−フェニルフェ
ノール、4,4’−イソプロピリデンジフェノール、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチル
ペンタン、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノ
ール)、ハイドロキノン、4,4’−シクロヘキシリデ
ンジフェノール、4,4’−ジヒドロキシジフェニルサ
ルファイド、ヒドロキノンモノベンジルエーテル等。 (B)ヒドロキシベンゾフェノン類 4−ヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾ
フェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベン
ゾフェノン等。
【0030】(C)フェノール性水酸基を持つ芳香族エ
ステル類 4−ヒドロキシフタル類ジメチル、4−ヒドロキシ安息
香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸プロピル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸−s−ブチル、4−ヒドロキシ安息香
酸ペンチル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸ベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸ト
リル、4−ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4−ヒ
ドロキシ安息香酸フェニルプロピル、4−ヒドロキシ安
息香酸フェネチル、4−ヒドロキシ安息香酸−p−クロ
ロベンジル、4−ヒドロキシ安息香酸−p−メトキシベ
ンジル等。 (D)フェノール性共重合体 ノボラック型フェノール樹脂、フェノール重合体等。 (E)芳香族カルボン酸類 安息香酸、p−t−ブチル安息香酸、トリクロロ安息香
酸、テレフタル酸、3−s−ブチル−4−ヒドロキシ安
息香酸、3−シクロヘキシル−4−ヒドロキシ安息香
酸、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ安息香酸等。
【0031】(F)4−ヒドロキシジフェニルスルホン
誘導体 4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒド
ロキシ−4’−イソプロピルオキシジフェニルスルホ
ン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スル
ホン、4−ヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホ
ン、3,4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,4
−ジヒドロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン等。 (G)スルフィド誘導体 ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフ
ェニル)スルフィド、ビス(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−6−t−ブチルフェニル)スルフィド等。 (H)その他 (A)〜(C)に示したフェノール性化合物や(E)に
示した芳香族カルボン酸の塩:例えば亜鉛、マグネシウ
ム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、ス
ズ、ニッケル等の塩;チオシアン酸亜鉛のアンチピリン
錯体等の有機酸性物質;その他。
【0032】感熱発色層にロイコ染料Aと顕色剤Aを含
有する本発明の感熱記録材料兼電子写真用転写シート
は、電子写真のトナー像定着の際の高温下でもカブリや
変褪色等をほとんど起こさず、従来品より耐熱性が大幅
に改善された感熱記録層を有する。しかし、画像形成後
の該記録材料を水に浸したり可塑剤等の化学薬品に触れ
たりすると、従来品と同様に画像が消えたり変色したり
する場合が多い。そこで、これを改善するため試行錯誤
的に融点200℃以上の多数の有機化合物を感熱発色層
に加え、前記の消色や変色を防ぐ効果(この効果を画像
安定化効果という)のある有機化合物を探したところ、
顕色剤Aの一部や顕色剤と類似構造のフェノール性水酸
基含有化合物等に画像安定化効果が見られた。
【0033】融点200℃未満の有機化合物にも画像安
定化能を持つ化合物があるが、このような化合物の添加
時には該感熱記録材料の耐熱性が低下するから好ましく
ない。このような本発明で使用される画像安定化剤を具
体的に例示すると、表3、表4のようなものを挙げるこ
とができるが、特に表3の化合物が好ましい。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】
【0036】表2のDと表3の(b)が同じ化合物であ
ることから判るように、本発明において感熱発色画像の
安定化剤として用いる化合物を顕色剤Aとして兼用でき
る場合もある。また感熱発色画像の安定化剤は前記のう
ちから選ばれる1種または2種以上を混合して添加すれ
ばよく、その添加量は感熱発色層に添加されるロイコ染
料の0.5〜5重量倍、好ましくは1〜3重量倍であ
る。そして、感熱発色画像安定化剤の添加量が過少では
充分にその効果が発現せず、過大の場合はコスト高にな
ると共に感熱記録材料兼電子写真用転写シートの保存安
定性が低下する等の問題が起こる。
【0037】本発明の感熱記録材料兼電子写真用転写シ
ートに形成される感熱発色層は、結着樹脂中にロイコ染
料と顕色剤とが均質に分散されている薄層であり、膜厚
は2〜10μm、好ましくは4〜8μmとするのがよ
い。また、この感熱発色層には前記の感熱発色画像の安
定化剤が含まれているとより好ましいし、必要に応じて
種々の添加剤を添加してもよい。そして、該感熱発色層
は支持体上に塗布液を塗工して形成するのが好ましく、
具体的には水等の分散媒中に結着樹脂とロイコ染料と顕
色剤とその他の添加剤が所望量含まれている組成物をよ
く分散させた分散液を作製し、これをワイヤーバー等で
支持体上に均一な厚みとなるように塗工してから乾燥し
て形成される。結着樹脂としては、塗工液の塗工乾燥に
より平滑で所望の電気抵抗を有する感熱発色層が得られ
るものであればよく、本発明の感熱記録材料兼電子写真
用転写シートを20℃×65%RHで調湿した際の表裏
の表面抵抗値が109〜1015Ωcmになるような例え
ばデンプン、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼ
イン、アラビアガム、ポリビニルアルコール、スチレン
−無水マレイン酸共重合体塩、スチレン−アクリル酸共
重合体塩、スチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン
等が用いられる。表面抵抗値が109Ωcm未満の場合
はトナー像の充分な転写がなされないことがあり、特に
カラーの場合にはその傾向が顕著になる。1015Ωcm
を越えるとトナー転写の際に感熱記録層のカブリの原因
となる火花放電が生じることがありまた転写後のシート
の引き剥がしに支障を生じることがある。
【0038】感熱発色層には、ジオクチルスルホコハク
酸ナトリウム塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム塩、ラウリルアルコール硫酸エステルのナトリウム
塩、脂肪酸金属塩等の分散剤:トリアリゾール系等の紫
外線吸収剤;消泡剤;蛍光染料;着色染料;等を添加す
ることができる。
【0039】また、感熱記録材料兼電子写真用転写シー
トが記録装置の記録ヘッドと接触してもステイッキング
が起こらないように、ステアリン酸エステルワックス、
ポリエチレンワックス、カルナウバローワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、カルボキシ変性パラフィン
ワックス、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム
等の滑剤を添加することができる。さらに、記録ヘッド
へのカス付着を抑制するために、カオリン、クレー、タ
ルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、焼成クレ
ー、酸化チタン、硅藻土、微粒子状無水シリカ、活性白
土等の無機顔料;スチレンマイクロボール、ナイロンパ
ウダー、ポリエチレンパウダー、尿素−ホルマリン樹脂
フィラー等の有機顔料;等を添加することができる。こ
れらの添加剤は必要に応じて何種類添加してもよいが、
該記録材料兼電子写真用転写シートの感熱発色濃度や耐
熱・耐光性等が低下しない範囲で添加するのが望まし
い。
【0040】本発明の感熱記録材料兼電子写真用転写シ
ートは、ロイコ染料Aと顕色剤Aのほか好ましくは前記
感熱発色画像の安定化剤を感熱発色層に含有する転写シ
ートであり、感熱発色層内で発色画像を形成するロイコ
染料と顕色剤は両者とも高融点であることが好ましい。
したがって、感熱発色画像形成時に印加される熱エネル
ギーが不足するとロイコ染料及び/又は顕色剤の溶融が
不充分となり、そのため両者の混合が不充分となって発
色不良になる。
【0041】本発明者らは、良好な感熱記録について鋭
意検討を重ねたところ、支持体と感熱発色層との間に断
熱層があると驚くほどの優れた印字特性効果を示すこと
が判った。次に、この断熱層につき説明する。本発明の
感熱記録材料兼電子写真用転写シートが、感熱発色層を
備えているにもかかわらず、電子写真複写プロセス、例
えば、PPCあるいはプリンターの熱定着機構を通過し
ても発色せずに、サーマルプリンターの印字にのみ発色
することを達成しうることは、前述された特定の特性を
持つ感熱発色層と、該感熱発色層の下に設けられる断熱
層の存在が重要となる。断熱層の存在が無い場合は、電
子写真複写プロセスでの発色は起きないものの、サーマ
ルプリンターのサーマルヘッドによる印字を行なって
も、発色印字が実現されないものとなることが多い。
【0042】断熱層について詳述すれば、該断熱層は、
感熱発色層の直下あるいは、他の層を介して積層される
もので、その断熱層の形成方法あるいは種類としては以
下に説明するいくつかの例を挙げることができるが、好
ましい断熱層としては、空隙材料を含むものであり、特
に好ましい空隙材料としては、中空微粒子を層中に存在
させたものが挙げられる。
【0043】断熱層は、上記の中空微粒子以外の方法で
形成することができる。例えば、層形成後、熱の適用に
よって発泡する公知の発泡性微粒子を使用する方法、あ
るいは、合成紙の中でも樹脂中に含まれる炭酸カルシウ
ムの量及びその延伸条件によって、空隙率の高い、例え
ば30から50%程度のものが、断熱層(この場合、断
熱層と感熱発色層を指示する層の機能を持つ)として活
用できる。
【0044】つまり、本発明の転写シートは、感熱記録
層としてロイコ染料と顕色剤を含有するが電子写真記録
方法の定着機構からの熱によって発色しない感熱発色層
を設けてなる感熱記録材料兼電子写真用転写シートであ
り、これは、(i)感熱発色層の発色開始温度(OD=
0.2になる温度)が90℃以上である場合、(ii)融
点が180℃以上のロイコ染料と融点が160℃以上の
顕色剤の場合の他、(iii)支持体と感熱発色層の間に断
熱層を具備する場合に、より良好なものとなる。断熱層
があると裏面からの熱による感熱記録材料兼電子写真用
転写シートの非印字部着色も防止(裏面耐熱性を改善)
できることが判った。
【0045】このうち、断熱層の形成材料は、無機中空
フィラーとしてガラスやセラミックス等で形成された中
空体が、有機中空フィラーとしてはアクリル系ポリマー
や塩化ビニリデン系ポリマー等の高分子化合物で形成さ
れた中空体が使用できる。これらは市販品を使えばよ
く、例えばローム&ハース社製のOP−90やOP−6
2、あるいは坂本油脂社製のマイクロスフェアー等が挙
げられる。
【0046】また、断熱層の結着樹脂としては、平滑で
所望の電気抵抗を有する感熱発色層が得られるものであ
ればよく、感熱発色層形成用結着樹脂やその他の感熱記
録材料用結着樹脂を使えばよいが、特にエマルジョン樹
脂や水溶性樹脂が好ましい。断熱層の形成は前記の感熱
発色層の場合と同様な塗工法で行なえばよく、具体的に
は、水等の分散媒中に所望の量の中空フィラーと結着樹
脂と必要に応じて添加される添加剤をよく分散し、公知
の方法で均一に塗布してから乾燥して形成すればよい。
【0047】断熱層は、結着樹脂中に中空率30%以
上、好ましくは50〜95%の無機または有機中空フィ
ラーを均一に含む層であり、厚み1〜10μm、好まし
くは3〜5μmの層である。また、中空フィラーは粒径
0.1〜10μm、好ましくは1〜5μmとするのがよ
く、中空フィラー混入量は断熱層容積の30%以上、好
ましくは50〜80%とするのがよい。なお、ここでい
う中空率とはつぎの[数1]で表わされる値である。
【0048】
【数1】
【0049】本発明の感熱記録材料兼電子写真用転写シ
ートに使われる支持体は、紙、プラスチックフィルム、
合成紙等であり、前記のような感熱発色層を保持できる
ものであればよい。
【0050】また、該記録材料には感熱発色層の保護並
びに熱以外の外圧などによる発色等を防止するためにP
VA等の水溶性樹脂からなり平滑で前記電気的特性を有
するオーバーコート層を設けることができる。
【0051】さらに、熱印加時に該記録材料兼転写シー
トを保護(コピー機中での搬送ローラやガイド部材との
接触による感熱記録層の損傷を防止し、良好な転写及び
良好なヘッドマッチング性を実現するため表面平滑性を
担保し、表面固有抵抗を調節し、水分の影響をなるべく
受けないようにし、表面ベタ付きを防止等)し、或いは
表面平滑性を担持したり、耐候性を良好にし、または表
面抵抗値を所望範囲に調節する等の目的で感熱記録層上
にオーバーコート層を設けることができる。また、この
ような被覆層は支持体の裏面に設けることもできる。さ
らに、支持体と感熱発色層との接着性を高める等の目的
で接着層等を設けたりすることも可能である。そして、
オーバーコート層や接着層等は従来の感熱記録材料に使
われているものと同様でよく、その形成方法は従来品の
場合と同様に塗工法が好ましい。画像の形成は、従来の
感熱記録材料の場合と同様にサーマルヘッド等で行なえ
ばよく、限定されない。
【0052】本発明の感熱記録材料兼転写シートにおい
て、まず、その感熱発色層の構成につき説明すれば、該
層にはロイコ染料と顕色剤を含有され、必要に応じ、そ
の他の成分として結着剤樹脂、補助添加成分、例えば、
フィラー、熱可融性物質、界面活性剤等を添加すること
ができる。また、前記転写シートの感熱記録層表面及び
トナー転写面は平滑であることが好ましく、具体的に
は、JIS P 8119に準じて測定した表面平滑度が
400秒以上の平滑度を有することが好ましい。
【0053】電子写真としての優れた画像を得るために
は、以下の用件を満たすことが望まれる。すなわち、2
0℃×65%RHで調湿した際の表裏の表面抵抗値がい
ずれも9乗以上、15乗以下であれば、PPCなどでの
搬送性において問題が生じにくくなる。
【0054】また、10センチ角に切り出したサンプル
を105℃の恒温槽内に5分間放置した際に生じるカー
ルが20ミリ以下であればPPCなどでの搬送性におい
て問題が生じにくくなり、またカードやラベル大の大き
さ裁断し台紙等に添着する場合に問題が生じにくくな
る。
【0055】
【実施例】次に、実施例及び比較例によって本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこの実施例によって限
定されない。なお、以下の部および%は重量基準であ
る。以下に示す組成の混合物をサンドミルで約10時間
粉砕し、平均粒径1〜2μmの分散液を調製した。
【0056】 〔ロイコ染料分散液の組成〕 ロイコ染料 10部 メチルセルロース5%水溶液 20部 精製水 70部
【0057】 〔顕色剤分散液の組成〕 顕色剤 10部 メチルエチルセルロース5%水溶液 20部 精製水 70部
【0058】次に前記分散液を下記割合で調合して感熱
発色層形成用塗布液を調製した。 〔感熱発色層形成用塗布液組成〕 ロイコ染料分散液 10部 顕色剤分散液 30部 ステアリン酸亜鉛10%分散液 1部 カオリン10%分散液 20部 精製水 39部
【0059】 〔断熱層形成用塗布液組成〕 中空フィラー30%分散液 50部 スチレンブタジエンラテックス30%エマルジョン 50部 [表5]に示す組み合わせ、層構成、画像形成順序にて
60g/cm2の上質紙上に感熱記録層を設け本発明の
実施例1〜5および比較例1〜5の感熱記録材料兼転写
シートを作成した。感熱発色層は乾燥重量が5g/m2
となるよう、断熱層を有するものは、乾燥重量が3g/
2となるようにワイヤーバー塗布し乾燥後に感熱発色
層を塗布乾燥した。オーバーコート層は、メチルセルロ
ースの5%水溶液を感熱発色層上に乾燥重量が2g/m
2となるようにワイヤーバーで塗布した。
【0060】
【表5】
【0061】断熱層形成時の塗工方法や乾燥方法は感熱
発色層形成時のそれと同じである。感熱発色層内のロイ
コ染料と顕色剤の種類と組合せを変え、実施例1〜5及
び比較例1〜5の感熱記録材料兼転写シートが作製され
たが、この表ではロイコ染料は表1に示した記号で、顕
色剤は表2に示した記号で表わしている。また、表5に
示す比較例で使われるロイコ染料は、3−ジアミルア
ミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン(融点18
2℃)であり、ロイコ染料は、3−(N−エチル−N
−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフル
オラン(融点165℃)である。そして、比較例で使わ
れる顕色剤Fは、ビス(2−メチル−4−ヒドロキシ−
5−t−ブチル)チオエーテル(融点159℃)であ
り、顕色剤Gは、4−ヒドロキシ−4’−イソプロピル
−ジフェニルスルホン(融点127℃)である。これら
の化合物の構造式を以下に示す。
【0062】
【表6】
【0063】[評価方法] (1)90℃、4sec均一加熱後濃度:熱カブリ特性
を見るため、90℃に加熱されたステンレス熱板(10
0mm×100mm×5mm)を4秒間接触させた後の
地肌濃度をマクベス濃度計RD914で測定した。 (2)サーマルヘッドによる印字濃度:発色性を見るた
め、松下電子部品(株)製のシュミレーターを使用し、
1.2ミリ秒当り0.65Wのエネルギーを印加して実
施例及び比較例の感熱記録材料に印字後に、印字部濃度
をマクベス濃度計RD914で測定した。 (3)表面平滑度:JIS P 8119に準じた方法により
測定した。 (4)画像形成順序:EP/THは電子写真法によるト
ナー像形成後、感熱記録により発色画像を形成したもの
であり、TH/EPは感熱記録による発色画像を形成
後、電子写真法によりトナー像を形成したものである。 (5)総合評価:数値5=地肌濃度、トナー像及びロイ
コ染料発色像の風合い共極く優れている。数値4=地肌
濃度、トナー像及びロイコ染料発色像の風合い共良好で
ある。数値3=地肌濃度、トナー像及びロイコ染料発色
像の風合いの双方のうちいずれかの点で不満はあるが実
用化することは可能である。数値2=地肌濃度、トナー
像及びロイコ染料発色像の風合い共問題があり、強いて
実用化すればかろうじて実用できる程度。数値1=地肌
濃度、トナー像及びロイコ染料発色像の風合い共問題が
顕著。 (6)〔評価機〕 カラーPPC:(株)リコー製 PRETER550 サーマル印字:(株)リコー製 マイリポート 印字濃
度強
【0064】上記表から明らかなように、本発明の転写
シートはトナー像及びロイコ染料発色像の風合いがよ
く、トナーの熱定着過程を経ても感熱発色層の地肌領域
の発色がない一方、通常の感熱記録用サーマルヘッドに
より鮮明な印字画像を得ることができ、かつ、そのよう
な感熱記録プロセス操作の前においてもまた後において
も電子写真プロセスにより良好な電子写真画像を形成す
ることができる。
【0065】
【発明の効果】以上、詳細かつ具体的な説明から明らか
なように、本発明は、特定の感熱記録材料を電子写真の
転写シートに用いることで、電子写真複写システムと感
熱記録システムの融合が計ることができ、異なる数種の
画像情報をオンデマンドで容易に供給することができ、
容易に固定情報に可変情報を加えることができ、また特
定の条件で簡単にできるという極めて優れた効果を奏す
るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 泰智 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 木村 重昭 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H026 AA07 AA15 BB02 BB24 FF01 FF11 FF13 FF17 FF24 FF25 FF29

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真記録方法の定着機構からの熱に
    よって発色しない感熱記録層を有する電子写真用転写シ
    ートの前記感熱記録層上に、電子写真記録方法又は感熱
    記録方法の2つの記録方法のうちのいずれか一方の記録
    法によって予め第1の記録情報を形成し、次に前記電子
    写真用転写シートに他方の記録法によって第2の記録情
    報を形成することを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 電子写真記録方法の定着機構からの熱に
    よって発色しない感熱記録層を有する電子写真用転写シ
    ート上に、電子写真記録方法によって記録情報を形成す
    ることを特徴とする画像形成方法。
  3. 【請求項3】 電子写真記録方法の定着機構からの熱に
    よって発色しない感熱記録層を有する電子写真用転写シ
    ート上に電子写真記録方法又は感熱記録方法の2つの記
    録方法のうち、いずれかの記録方法によって形成された
    第1の記録情報と、前記2つの記録方法のうちの残りの
    記録方法によって形成された第2の記録情報とを有する
    ことを特徴とする感熱記録材料兼電子写真用転写シー
    ト。
  4. 【請求項4】 前記感熱発色層の発色開始温度(OD=
    0.2になる温度)が90℃以上であることを特徴とす
    る請求項3に記載の感熱記録材料兼電子写真用転写シー
    ト。
  5. 【請求項5】 第1の記録情報が電子写真トナー像によ
    り形成され、第2の記録情報がルイス酸顕色剤により発
    色するロイコ染料により形成されたことを特徴とする請
    求項3又は4に記載の感熱記録材料兼電子写真用転写シ
    ート。
  6. 【請求項6】 該ロイコ染料の融点が180℃以上であ
    り、且つ該顕色剤の融点が160℃以上であることを特
    徴とする請求項5に記載の感熱記録材料兼電子写真用転
    写シート。
  7. 【請求項7】 前記感熱発色層下に断熱層を具備するこ
    とを特徴とする請求項3に記載の感熱記録材料兼電子写
    真用転写シート。
  8. 【請求項8】 断熱層は空隙を含む材料を有することを
    特徴とする請求項7に記載の感熱記録材料兼電子写真用
    転写シート。
  9. 【請求項9】 空隙を含む材料層が、中空率30%以上
    の微小中空フィラーを含んでいることを特徴とする請求
    項8に記載の感熱記録材料兼電子写真用転写シート。
  10. 【請求項10】 前記感熱発色層上にオーバーコート層
    を設けたことを特徴とする請求項3乃至9のいずれか1
    に記載の感熱記録材料兼電子写真用転写シート。
  11. 【請求項11】 感熱発色層を形成している面の反対側
    に感圧粘着剤層及び剥離シートを形成していることを特
    徴とする請求項3乃至10のいずれか1に記載の感熱記
    録材料兼電子写真用転写シート。
  12. 【請求項12】 感熱発色層を形成している面の反対側
    に熱活性型粘着剤層を形成していることを特徴とする請
    求項3乃至11のいずれか1に記載の感熱記録材料兼電
    子写真用転写シート。
  13. 【請求項13】 感熱発色層を形成している面の反対側
    に再湿潤粘着剤層を形成していることを特徴とする請求
    項3乃至12のいずれか1に記載の感熱記録材料兼電子
    写真用転写シート。
  14. 【請求項14】 感熱発色層と支持体との間又は支持体
    の裏面に、磁性層を設けたことを特徴とする請求項3乃
    至13のいずれか1に記載の感熱記録材料兼電子写真用
    転写シート。
  15. 【請求項15】 電子写真記録方法によって形成された
    記録情報を有することを特徴とする請求項3乃至14の
    いずれか1に記載の感熱記録材料兼電子写真用転写シー
    ト。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004117822A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Toppan Forms Co Ltd 感熱発色性液体トナー受容層形成用塗工液およびそれを用いた感熱発色性静電印刷用シート
JP2004258194A (ja) * 2003-02-25 2004-09-16 Toppan Forms Co Ltd 感熱塗工液およびそれを用いた感熱記録シート

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