JP2001062303A5 - - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、芳香族化合物の気相酸化用触媒、その調製方法および芳香族化合物の気相酸化方法に関し、詳しくはベンゼン、1,2,4,5−テトラアルキルベンゼン、またはアルキル置換芳香族化合物(またはアルキル置換複素環化合物)を気相酸化(またはアンモ酸化)してそれぞれ無水マレイン酸、無水ピロメリット酸または芳香族ニトリル(または複素環ニトリル)を製造するに好適な触媒、その調製方法、およびこれら触媒を用いた芳香族化合物の気相酸化方法に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる不活性担体の材質自体には特に制限はなく、芳香族化合物の気相酸化、例えばベンゼンの気相酸化による無水マレイン酸の製造、1,2,4,5−テトラアルキルベンゼンの気相酸化による無水ピロメリット酸の製造、あるいはアルキル置換芳香族化合物またはアルキル置換複素環化合物の気相アンモ酸化による芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造の際に用いられる酸化触媒の調製に一般に用いられている、あるいは用いることが知られている担体のいずれも使用することができる。例えば、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、チタニア、マグネシア、シリカ・マグネシア、シリカ・マグネシア・アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ゼオライトなど気相酸化用触媒の担体として一般に用いられるものを挙げることができる。
これらのなかでも、炭化ケイ素からなる不活性担体あるいは炭化ケイ素を主成分とする不活性担体は芳香族化合物の気相酸化用触媒の担体としてよく用いられている。例えば、特開昭62−78号公報には炭化ケイ素自焼結体に触媒活性成分を担持してなる触媒を用いてベンゼンから無水マレイン酸を製造すること、特開昭61−28456号公報には1,2,4,5−テトラメチルベンゼンから無水ピロメリト酸を製造するための触媒として、炭化ケイ素自焼結体に触媒活性成分を担持してなる触媒を用いること、また特開平1−63563号公報(特開昭64−63563号公報)にはトルエンからベンゾニトリルを製造するための触媒の担体として炭化ケイ素自焼結体を用いることが記載されている。さらに、特開平9−85096号公報には、炭化ケイ素と、無機結合剤として二酸化ケイ素およびムライトとを用いてなる不活性担体が記載されている。
本発明の芳香族化合物の気相酸化用触媒は、各種芳香族化合物の気相酸化に用いることができるが、その代表例としては、(i)ベンゼンの気相酸化による無水マレイン酸の製造、(ii)1,2,4,5−テトラアルキルベンゼンの気相酸化による無水ピロメリット酸の製造、および(iii)アルキル置換芳香族化合物またはアルキル置換複素環化合物の気相アンモ酸化によ芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造を挙げることができる。なお、本発明の「気相酸化」は、気相アンモ酸化を包含するものである。
以下、上記(i)(iii)について詳しく説明する。
(i)ベンゼンから無水マレイン酸の製造
一般に、(1)バナジウムおよび(2)モリブデンの酸化物を含有する触媒活性成分を前記の不活性担体に担持シタ触媒が用いられる。
(ii)1,2,4,5−テトラアルキルベンゼンからの無水ピロメリット酸の製造
一般に、バナジウム酸化物を含有する触媒活性成分を前記の不活性担体に担持した触媒が用いられる。
(iii)アンモ酸化によるアルキル置換芳香族化合物またはアルキル置換複素環化合物からの芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造
一般に、バナジウム酸化物を含有する触媒活性成分を前記の不活性担体に担持した触媒が用いられる。
(実施例1)
−触媒調製−
純水1000mlにシュウ酸250gを溶解し、これにメタバナジン酸アンモニウム235g、モリブデン酸アンモニウム142g、硫酸セシウム2.91g、炭酸ナトリウム7.45g、硝酸銀20.5g、第一リン酸アンモニウム4.62gを順次撹拌しながら加えて溶解させた。
上記触媒(I)の調製において、炭酸ナトリウムの添加量を8.52g、硫酸セシウムの添加量を0.727gに変更した以外は上記方法と同様にして触媒(J)を調製した。触媒(I)および触媒(J)における触媒活性成分の組成を表に示す。
−酸化反応−
溶融塩浴中に浸した内径25mm、長さ3.5mのステンレス製反応管にまず触媒(J)を1.5mの高さに充填し、次いでその上に触媒(I)を1mの高さに積層して充填した。この触媒層に、溶融塩浴温度430℃にて、空気をSV=1000Hr−1で、更にこの導入空気に対し0.3容量%(ベンゼン濃度10g/Nm)のベンゼンを導入して15時間活性化処理を行った。引き続き、定常反応として、溶融塩浴温度365℃、SV=2500Hr−1でベンゼン濃度50g/Nmのベンゼン−空気混合ガスを反応管上部から導入して酸化反応を行った。反応初期、反応初期から3ヶ月後の無水マレイン酸収率およびベンゼン転化率を測定し、その結果を表に示した。
(比較例1)
実施例(触媒調製)において、担体(1W)の代わりに未洗浄の担体(1)を使用した以外は実施例(触媒調製)と同様にして触媒(K)、(L)を調製し、以下実施例(酸化反応)と同様にして酸化反応を行った。触媒(K)、(L)の組成を表に、酸化反応の結果を表に示す。
(実施例2)
−触媒調製−
脱イオン水350ml中にシュウ酸56gを溶解させ、これにメタバナジン酸アンモニウム28gを加えて溶解した後、三酸化アンチモン10.5gを加え、更にBET(Brunauer−Emmet−Teller)式を採用して測定した比表面積が20m/gのアナタ−ゼ型酸化チタンを239g加えて均一に混合し、脱イオン水を加えて約900mlの触媒成分スラリ−を調製した。外部から加熱できる直径35cm、長さ80cmのステンレス製回転炉中に担体(1W)を900g入れ、200〜250℃に予熱しておき、炉を回転させながら担体上に上記スラリーを噴霧して、触媒100gあたり5gの触媒活性物質を担持させた。その後、空気を流通させながら550℃の温度で6時間焼成して、触媒(M)を調製した。触媒(M)の組成を表に示す。
一方、脱イオン水700ml中にシュウ酸240gを溶解させ、これにメタバナジン酸アンモニウム120gおよびモリブデン酸アンモニウム18.1gを加えて均一に混合した後、第一リン酸アンモニウム3.54gおよび予め少量の脱イオン水に溶解した硝酸銀8.71gを加え、均一に混合した。ここに、更に炭化ケイ素ウィスカ−20gを混合し、900mlの触媒成分スラリ−を調製した。外部から加熱できる直径35cm、長さ80cmのステンレス製回転炉中に担体(1W)を900g入れ、200〜250℃に予熱しておき、炉を回転させながら担体上に上記スラリーを噴霧して、触媒100gあたり5gの触媒活性物質を担持させた。その後、空気を流通させながら500℃の温度で6時間焼成して、触媒(N)を調製した。触媒(N)の組成を表に示す。
−酸化反応−
395℃の温度に保たれた溶融塩浴中に浸した内径25mm、長さ4mのステンレス製反応管にまず触媒(N)を1.7mの高さに充填し、次いでその上に1.5倍重量の自焼結炭化ケイ素担体で1/2.5に希釈した触媒(M)を0.8mの高さに積層して充填した。更に、この上部に平均直径8mmのデンストン担体(ノ−トン社製)0.5mを充填した。原料ガスとして、酸素21容量%および窒素79容量%からなる合成ガスに対し、デュレンを30g/Nm(合成ガス)の割合で混合した混合ガスを上記反応管の上部入口から空間速度(SV)6000Hr−1(STP)で導入してデュレンの酸化反応を行った。反応初期、反応初期から3ヶ月後の無水ピロメリット酸収率を測定し、その結果を表に示した。
(比較例2)
実施例(触媒調製)において、担体(1W)の代わりに未洗浄の担体(1)を使用した以外は実施例(触媒調製)と同様にして触媒(O)、(P)を調製し、以下実施例(酸化反応)と同様にして酸化反応を行った。触媒(O)、(P)の組成を表に、酸化反応の結果を表に示す。
(実施例3)
−担体(3)の洗浄−
炭化ケイ素、二酸化ケイ素、ムライトの重量比が90:5:5であり、かつアルカリ含有量が0.2重量%であり、充填密度1.20g/ml、吸水率15%、比表面積0.15m/g、気孔率26%、直径5mmの球状担体(3)3リットルを3リットルの純水を用い90℃で30分間加熱して洗浄した。この洗浄担体を担体(3W)と記す。
メタバナジン酸アンモニウム23.4gを蓚酸水溶液に溶解せしめ、シュウ酸バナジウム水溶液を調製した。一方、三酸化アンチモン51gを酒石酸水溶液に溶解せしめ酒石酸アンチモン水溶液を作った。これら2種の水溶液を混合し、これにTS−1を400g添加し、良く混合してスラリ−を得た。このスラリ−を、予め加熱された担体(3W)2リットルに担持率10重量%になるように噴霧して吹き付け、次いで空気を流通させながら550℃で5時間焼成して、触媒(Q)を調製した。触媒(Q)の組成を表に示す。
−アンモ酸化反応−
溶融塩で加熱された内径25mm、長さ5mのステンレス製反応管に触媒層高4mになるように触媒(Q)を充填し、トルエン3容量%、アンモニア6容量%、酸素10容量%および窒素81容量%よりなる供給ガスを、反応管上部より空間速度(STP)900Hr−1で通じ反応温度390℃にて反応を行った。反応初期、反応初期から6ヶ月後のベンゾニトリル収率を測定し、その結果を表に示した。
(比較例3)
実施例(触媒調製)において、担体(3W)の代わりに未洗浄の担体(3)を使用した以外は実施例(触媒調製)と同様にして触媒(R)を調製し、以下実施例(アンモ酸化反応)と同様にしてアンモ酸化反応を行った。触媒(R)の組成を表に、酸化反応の結果を表に示す。
Figure 2001062303
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Claims (9)

  1. 不活性担体に触媒活性成分を担持してなる芳香族化合物の気相酸化用触媒において、該担体として、下記処理後の水の比抵抗が20,000Ωcm(25℃)以上となるものを用いることを特徴とする芳香族化合物の気相酸化用触媒:
    (処理方法)
    担体300mlを500mlコニカルビーカーにとり、120℃で2時間乾燥した後、純水を(吸水量+220)ml加え、常圧下、90℃で30分間加熱する。ここで、吸水量は下記式で示される:
    吸水量=A/B
    ただし、式中、
    A=300(ml)×充填密度(g/ml)×吸水率(wt%)/100
    B=水の密度(g/ml)。
  2. 担体が炭化ケイ素またはステアタイトを主成分とするものである請求項1記載の気相酸化用触媒。
  3. 触媒活性成分が、(1)バナジウムおよび(2)モリブデンの酸化物を含有する、ベンゼンから無水マレイン酸を製造するための気相酸化触媒である請求項1記載の気相酸化用触媒。
  4. 触媒活性成分が、バナジウム酸化物を含有する、1,2,4,5−テトラアルキルベンゼンから無水ピロメリット酸を製造するための気相酸化触媒である請求項1記載の気相酸化用触媒。
  5. 触媒活性成分が、バナジウム酸化物を含有する、アンモ酸化によりアルキル置換芳香族化合物またはアルキル置換複素環化合物から芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルを製造するための気相酸化触媒である請求項1記載の気相酸化用触媒。
  6. 請求項1またはの触媒の存在下にベンゼンを気相酸化して無水マレイン酸を製造することを特徴とする無水マレイン酸の製造方法。
  7. 請求項1またはの触媒の存在下に1,2,4,5−テトラアルキルベンゼンを気相酸化して無水ピロメリット酸を製造することを特徴とする無水ピロメリット酸の製造方法。
  8. 請求項1またはの触媒の存在下にアルキル置換芳香族化合物またはアルキル置換複素環化合物を気相アンモ酸化して芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルを製造することを特徴とする芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの製造方法。
  9. 不活性担体に触媒活性成分を担持してなる芳香族化合物の気相酸化用触媒において、該担体として、予め下記処理後の水の比抵抗が20,000Ωcm(25℃)以上になるまで洗浄したものを使用することを特徴とする芳香族化合物の気相酸化用触媒の調製方法:
    (処理方法)
    担体300mlを500mlコニカルビーカーにとり、120℃で2時間乾燥した後、純水を(吸水量+220)ml加え、常圧下、90℃で30分間加熱する。ここで、吸水量は下記式で示される:
    吸水量=A/B
    ただし、式中、
    A=300(ml)×充填密度(g/ml)×吸水率(wt%)/100
    B=水の密度(g/ml)。
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