JP2001062303A - 芳香族化合物の気相酸化用触媒 - Google Patents

芳香族化合物の気相酸化用触媒

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JP2001062303A JP23435899A JP23435899A JP2001062303A JP 2001062303 A JP2001062303 A JP 2001062303A JP 23435899 A JP23435899 A JP 23435899A JP 23435899 A JP23435899 A JP 23435899A JP 2001062303 A JP2001062303 A JP 2001062303A
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靖 清岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒性能に優れ、例えばオルソキシレン(お
よび/またはナフタレン)、ベンゼン、1,2,4,5
−テトラアルキルベンゼンまたはアルキル置換芳香族化
合物(またはアルキル置換複素環化合物)を気相酸化
(または気相アンモ酸化)してそれぞれ無水フタル酸、
無水マレイン酸、無水ピロメリット酸または芳香族ニト
リル(または複素環ニトリル)を長期にわたり安定して
高収率で製造し得る芳香族化合物の気相酸化用触媒、そ
の調製方法、およびこの触媒を用いた芳香族化合物の気
相酸化方法を提供する。 【解決手段】 担体として、下記処理後の水の比抵抗が
20,000Ωcm(25℃)以上となるものを用い
る。(処理方法)担体300mlを500mlコニカル
ビーカーにとり、120℃で2時間乾燥した後、純水を
(吸水量+220)ml加え、常圧下、90℃で30分
間加熱する。ここで、吸水量とは、下記式で示されるも
のである: 吸水量=A/B ただし、式中、 A=300(ml)×充填密度(g/ml)×吸水率
(wt%)/100 B=水の密度(g/ml)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、芳香族化合物の気
相酸化用触媒、その調製方法および芳香族化合物の気相
酸化方法に関し、詳しくはオルソキシレン(および/ま
たはナフタレン)、ベンゼン、1,2,4,5−テトラ
アルキルベンゼン、またはアルキル置換芳香族化合物
(またはアルキル置換複素環化合物)を気相酸化(また
はアンモ酸化)してそれぞれ無水フタル酸、無水マレイ
ン酸、無水ピロメリット酸または芳香族ニトリル(また
は複素環ニトリル)を製造するに好適な触媒、その調製
方法、およびこれら触媒を用いた芳香族化合物の気相酸
化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オルソキシレンおよび/またはナフタレ
ンの気相酸化による無水フタル酸の製造、ベンゼンの気
相酸化による無水マレイン酸の製造、1,2,4,5−
テトラアルキルベンゼンの気相酸化による無水ピロメリ
ット酸の製造、アルキル置換芳香族化合物またはアルキ
ル置換複素環化合物のアンモ酸化によるアルキル置換ニ
トリルまたは複素環ニトリルの製造などの芳香族化合物
の気相酸化は広く工業的に行われており、使用する気相
酸化触媒についても種々のものが提案されている。
【0003】これら気相酸化触媒はそれなりに優れた性
能を有するものであるが、触媒性能、すなわち活性、選
択性および寿命がより優れている気相酸化触媒を開発す
ることは当該技術分野の研究者の継続的なテーマとなっ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、触媒
性能に優れ、長期にわたって安定して高収率で目的物を
製造し得る、芳香族化合物の気相酸化用触媒、この触媒
の調製に好適な調製方法、およびこの触媒を用いた芳香
族化合物の気相酸化方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者らは、上記課
題を解決するために、芳香族化合物の気相酸化用触媒に
用いられる担体に着目し、鋭意検討の結果、一般に用い
られている担体を予め洗浄すると、この洗浄担体を用い
て得られる芳香族化合物の気相酸化用触媒は触媒性能に
優れていることを見出し、この知見に基づいて本発明を
完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は不活性担体に触媒活性
成分を担持してなる芳香族化合物の気相酸化用触媒にお
いて、該担体として、下記処理後の水の比抵抗が20,
000Ωcm(25℃)以上となるものを用いることを
特徴とする芳香族化合物の気相酸化用触媒である。 (処理方法)担体300mlを500mlコニカルビー
カー(JIS R−3503準拠)にとり、120℃で
2時間乾燥した後、純水を(吸水量+220)ml加
え、常圧下、90℃で30分間加熱する。ここで、吸水
量とは、下記式で示されるものである: 吸水量=A/B ただし、式中、 A=300(ml)×充填密度(g/ml)×吸水率
(wt%)/100 B=水の密度(g/ml)。
【0007】上記式において、充填密度(D)とは、D
=W1(g)/1000ml(ここで、W1は乾燥担体を
1000mlメスシリンダー(内径65mm)に200
0ml/分の速さで充填したときにメスシリンダーに充
填される担体の重量である)によって示される。
【0008】吸水率(M)とは、M=[(W3(g)−
W2(g))/W2(g)]×100 (ここで、W2は乾燥担体300mlの重量であり、W3
は乾燥担体300mlをステンレス鋼製カゴにいれ、沸
騰した純水中で30分間沸騰させた後、取り出して、濡
れたガーゼで余分な水分を拭き取ってから秤量したとき
の重量である)によって示される。
【0009】また、本発明は上記触媒の存在下にオルソ
キシレンおよび/またはナフタレンを気相酸化して無水
フタル酸を製造することを特徴とする無水フタル酸の製
造方法である。
【0010】また、本発明は上記触媒の存在下にベンゼ
ンを気相酸化して無水マレイン酸を製造することを特徴
とする無水マレイン酸の製造方法である。
【0011】また、本発明は上記触媒の存在下に1,
2,4,5−テトラアルキルベンゼンを気相酸化して無
水ピロメリット酸を製造することを特徴とする無水ピロ
メリット酸の製造方法である。
【0012】また、本発明は上記触媒の存在下にアルキ
ル置換芳香族化合物またはアルキル置換複素環化合物を
気相アンモ酸化して芳香族ニトリルまたは複素環ニトリ
ルを製造することを特徴とする芳香族ニトリルまたは複
素環ニトリルの製造方法である。
【0013】また、本発明は不活性担体に触媒活性成分
を担持してなる芳香族化合物の気相酸化用触媒におい
て、この担体として、予め下記処理後の水の比抵抗が2
0,000Ωcm(25℃)以上になるまで洗浄したも
のを使用することを特徴とする芳香族化合物の気相酸化
用触媒の調製方法である: (処理方法)担体300mlを500mlコニカルビー
カーにとり、120℃で2時間乾燥した後、純水を(吸
水量+220)ml加え、常圧下、90℃で30分間加
熱する。ここで、吸水量とは、下記式で示されるもので
ある: 吸水量=A/B ただし、式中、 A=300(ml)×充填密度(g/ml)×吸水率
(wt%)/100 B=水の密度(g/ml)。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明で用いる不活性担体の材質
自体には特に制限はなく、芳香族化合物の気相酸化、例
えばオルソキシレンおよび/またはナフタレンの気相酸
化による無水フタル酸の製造、ベンゼンの気相酸化によ
る無水マレイン酸の製造、1,2,4,5−テトラアル
キルベンゼンの気相酸化による無水ピロメリット酸の製
造、あるいはアルキル置換芳香族化合物またはアルキル
置換複素環化合物の気相アンモ酸化による芳香族ニトリ
ルまたは複素環ニトリルの製造の際に用いられる酸化触
媒の調製に一般に用いられている、あるいは用いること
が知られている担体のいずれも使用することができる。
例えば、アルミナ、シリカ、シリカ・アルミナ、チタニ
ア、マグネシア、シリカ・マグネシア、シリカ・マグネ
シア・アルミナ、炭化ケイ素、窒化ケイ素、ゼオライト
など気相酸化用触媒の担体として一般に用いられるもの
を挙げることができる。
【0015】これらのなかでも、炭化ケイ素からなる不
活性担体あるいは炭化ケイ素を主成分とする不活性担体
は芳香族化合物の気相酸化用触媒の担体としてよく用い
られている。例えば、特開昭57−105241号公報
にはオルソキシレンおよび/またはナフタレンから無水
フタル酸を製造するための触媒の担体として炭化ケイ素
自焼結体を用いること、特開昭62−78号公報には炭
化ケイ素自焼結体に触媒活性成分を担持してなる触媒を
用いてベンゼンから無水マレイン酸を製造すること、特
開昭61−28456号公報には1,2,4,5−テト
ラメチルベンゼンから無水ピロメリット酸を製造するた
めの触媒として、炭化ケイ素自焼結体に触媒活性成分を
担持してなる触媒を用いること、また特開平1−635
63号公報(特開昭64−63563号公報)にはトル
エンからベンゾニトリルを製造するための触媒の担体と
して炭化ケイ素自焼結体を用いることが記載されてい
る。さらに、特開平9−85096号公報には、炭化ケ
イ素と、無機結合剤として二酸化ケイ素およびムライト
とを用いてなる不活性担体が記載されている。
【0016】本発明においては、上記の炭化ケイ素自焼
結体である不活性担体および炭化ケイ素を主成分とする
不活性担体が好適に用いられる。これらのなかでも、炭
化ケイ素を主成分とする不活性担体は、安価であり、炭
化ケイ素が有する優れた熱伝導性を備え、かつ所望の形
状に成型しやすいことから特に好適に用いられる。
【0017】上記炭化ケイ素を主成分とする不活性担体
とは、炭化ケイ素を主成分とし、これと無機結合剤とを
混合し、焼成した型の担体を意味する。炭化ケイ素の含
量は70重量%以上が好ましい。無機結合剤の代表例と
しては二酸化ケイ素、ムライトなどを挙げることができ
る。したがって、炭化ケイ素を主成分とする不活性担体
の代表例としては、特開平9−85096号公報に記載
されているような、炭化ケイ素含量が70重量%以上で
あって、無機結合剤として二酸化ケイ素およびムライト
を含む不活性担体を挙げることができる。
【0018】そのほか、ステアタイトを主成分とする不
活性担体も本発明において好適に用いられる。
【0019】本発明で用いる不活性担体の物性、形状、
大きさなどには特に制限はない。物性に関していえば、
比表面積は0.3m2/g以下、好ましくは0.02〜
0.2m2/gであり、気孔率は0〜35%、好ましく
は16〜30%である。また、形状については、球状、
円柱状、リング状などいずれでもよく、また大きさにつ
いても、例えば球状の場合、平均粒径は2〜15mm程
度、好ましくは3〜12mm程度のものが用いられる。
【0020】本発明は、担体として、前記処理を行った
後の水の比抵抗が20,000Ωcm(25℃)以上と
なるものを用いることに特徴を有する。すなわち、担体
300mlを500mlコニカルビーカーにとり、12
0℃で2時間乾燥した後、純水を(吸水量+220)m
l加え、常圧下、90℃で30分間加熱したとき、この
処理後の水の比抵抗が20,000Ωcm(25℃)以
上、好ましくは25,000〜1,000,000Ωc
m(25℃)、特に好ましくは30,000〜1,00
0,000Ωcm(25℃)となるものを用いる。
【0021】本発明における比抵抗とは、25℃の前記
処理後の水の導電率を導電率計で測定し、その逆数をも
って示したものであり、本発明においては、例えば比抵
抗が20,000Ωcmの場合、それを20,000Ω
cm(25℃)として表示する。
【0022】前記処理後の水の比抵抗が20,000Ω
cm(25℃)以上の担体は、担体を水、好ましくは純
水で洗浄することにより好適に調製できる。
【0023】具体的な洗浄方法の一つは、常圧下、90
℃で30分間加熱する操作を繰り返して前記処理後の水
の比抵抗が20,000Ωcm(25℃)以上、好まし
くは25,000〜1,000,000Ωcm(25
℃)、特に好ましくは30,000〜1,000,00
0Ωcm(25℃)となるようにすることである。前記
処理後の水の比抵抗が20,000Ωcm(25℃)以
上となるのであれば、上記操作は1回でもよい。なお、
上記操作を複数回行う場合には、操作毎に新たな水を用
い、操作毎に前記処理後の水の比抵抗を測定する。水の
使用量には特に制限はないが、例えば担体300mlと
すると第1回の操作には、吸水量+220ml、第1回
以降の操作には、220mlの水を用いる。
【0024】上記水による洗浄に先立って、硝酸などの
酸性の水溶液やアンモニア水などの塩基性の水溶液、ま
たは、アルコール類などの有機溶媒で洗浄してもよい。
例えば、硝酸の水溶液で洗浄する場合、常圧下、90℃
で加熱する操作を繰り返すのがよい。この場合、その後
の水洗は必要であるが、この水洗の際には、必ずしも常
圧下90℃で加熱しなくてもよい。
【0025】また、担体の洗浄手段についても特に制限
はなく、担体を流水中で一定時間洗浄したり、洗浄液に
浸して一定時間静置するだけでもよく、洗浄液と共に加
熱したり、減圧もしくは加圧条件下で担体の洗浄を行っ
て、処理後の水が一定の比抵抗値を示すまで洗浄を行う
ことが好ましい。
【0026】以上のように、担体を洗浄、好ましくは水
で洗浄することにより、あるいは前記処理後の水の比抵
抗が20,000Ωcm(25℃)以上である担体を用
いることにより、触媒性能に優れた芳香族化合物の気相
酸化用触媒を得ることができる。
【0027】本発明の芳香族化合物の気相酸化用触媒
は、担体として上記不活性担体を使用する点を除けば、
従来公知の方法にしたがって調製することができる。
【0028】本発明の芳香族化合物の気相酸化用触媒
は、各種芳香族化合物の気相酸化に用いることができる
が、その代表例としては、オルソキシレンおよび/ま
たはナフタレンの気相酸化による無水フタル酸の製造、
ベンゼンの気相酸化による無水マレイン酸の製造、
1,2,4,5−テトラアルキルベンゼンの気相酸化に
よる無水ピロメリット酸の製造、およびアルキル置換
芳香族化合物またはアルキル置換複素環化合物の気相ア
ンモ酸化により芳香族ニトリルまたは複素環ニトリルの
製造を挙げることができる。なお、本発明の「気相酸
化」は、気相アンモ酸化を包含するものである。
【0029】以下、上記〜について詳しく説明す
る。
【0030】 オルソキシレンおよび/またはナフタ
レンからの無水フタル酸の製造 一般に、(1)バナジウムおよび(2)チタンの酸化物
を含有する触媒活性成分を前記の不活性担体に担持した
触媒が用いられる。
【0031】なかでも、(1)バナジウム、(2)チタ
ン、(3)アルカリ金属元素、希土類元素、硫黄、リ
ン、アンチモン、ニオブおよびホウ素から選ばれる少な
くとも一種の元素を含有する酸化物組成物を触媒活性成
分とし、これを前記の不活性担体に担持した触媒が好ま
しい。
【0032】 ベンゼンから無水マレイン酸の製造 一般に、(1)バナジウムおよび(2)モリブデンの酸
化物を含有する触媒活性成分を前記の不活性担体に担持
した触媒が用いられる。
【0033】なかでも、(1)バナジウム、(2)モリ
ブデン、(3)リン、(4)アルカリ金属元素、アルカ
リ土類金属元素およびタリウムから選ばれる少なくとも
一種の元素を含有する酸化物組成物を触媒活性成分と
し、これを担体に担持した触媒が好ましい。
【0034】 1,2,4,5−テトラアルキルベン
ゼンからの無水ピロメリット酸の製造 一般に、バナジウム酸化物を含有する触媒活性成分を前
記の不活性担体に担持した触媒が用いられる。
【0035】なかでも、バナジウム以外の触媒活性成分
として、リン、モリブデン、タングステン、アンチモ
ン、銀、ホウ素、クロム、セリウム、ニオブ、硫黄、ア
ルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、タリウム、チ
タン、ジルコニウムおよびスズから選ばれる少なくとも
一種の元素を含有する酸化物組成物を触媒活性成分と
し、これを担体に担持した触媒が好ましい。
【0036】 アンモ酸化によるアルキル置換芳香族
化合物またはアルキル置換複素環化合物からの芳香族ニ
トリルまたは複素環ニトリルの製造 一般に、バナジウム酸化物を含有する触媒活性成分を前
記の不活性担体に担持した触媒が用いられる。
【0037】なかでも、(1)バナジウム、(2)酸化
チタン、酸化ケイ素、アルミナ、ケイソウ土、チタン−
ケイ素複合酸化物、チタン−ジルコニウム複合酸化物お
よびチタン−ケイ素−ジルコニウム複合酸化物から選ば
れる少なくとも一種の酸化物、(3)モリブデン、タン
グステン、クロム、アンチモン、ビスマス、リン、ニオ
ブ、鉄、コバルト、ニッケル、マンガンおよび銅から選
ばれる少なくとも一種の元素を含有する酸化物組成物を
触媒活性成分とし、これを担体に担持した触媒が好まし
い。
【0038】アルキル置換芳香族化合物から芳香族ニト
リルの製造の代表例としては、トルエン、エチルベンゼ
ン、n−プロピルベンゼンまたはクメンからベンゾニト
リルの製造、o−キシレンからフタロニトリルの製造、
m−キシレンからイソフタロニトリルの製造、p−キシ
レンからテレフタロニトリルの製造、メチルアニソール
からシアノアニソールの製造などを挙げることができ
る。なかでも、トルエンからのベンゾニトリルの製造が
好適である。アルキル置換複素環化合物から複素環ニト
リルの製造の代表例としては、α−ピコリンからピコリ
ノニトリルの製造、β−ピコリンからニコチノニトリル
の製造、γ−ピコリンからイソニコチノニトリルの製造
などを挙げることができる。
【0039】触媒活性物質を不活性担体に担持させる方
法には特に制限はないが、外部より加熱できる回転ドラ
ムに一定量の不活性担体を入れ、200〜300℃に保
ちつつ触媒活性物質を含有する液状物(スラリー)を噴
霧し活性物質を担持させる方法がもっとも簡便である。
この際、活性物質の不活性担体に対する担持量は使用す
る不活性担体の大きさおよび形状によって異なるが、球
状または円筒状のものであれば3〜30g活性物質/1
00ml不活性担体、特に5〜20g活性物質/100
ml不活性担体が好適である。
【0040】本発明にかかわる気相酸化反応は、触媒と
して前記気相酸化用触媒を用いる点を除けば、各種反応
の実施に一般に用いられている方法にしたがって行うこ
とができる。通常、本発明の気相酸化用触媒を炭素鋼製
またはステンレス製の反応管に充填して行う。反応管
は、反応熱を除去することによって反応温度を一定に調
節することができるように、溶融塩などの熱媒によって
ある一定温度に保温されていることが好ましい。また、
気相酸化反応の反応条件などは特に制限はなく、各種反
応に一般に用いられている条件下に実施することができ
る。例えば、前記反応の場合、オルソキシレン含有ガ
スを300〜400℃、好ましくは330〜380℃の
温度で常圧または加圧下に酸化触媒と接触させればよ
い。
【0041】
【実施例】本願発明を実施例により更に詳細に説明す
る。導電率の測定は導電率計(カスタニーLAB導電率
計DS−12、HORIBA製)を用いて行った。
【0042】実施例1 −担体(1)の洗浄− 炭化ケイ素、二酸化ケイ素、ムライトの重量比が90:
5:5であり、かつアルカリ金属元素およびアルカリ土
類金属元素の全含有量(以下、アルカリ含有量と記す)
が0.2重量%であり、かつ充填密度0.88g/m
l、吸水率15%、比表面積0.14m2/g、気孔率
23%、外径6.9mm、内径3.7mm、長さ7.3
mmのリング形状担体(1)3リットルを3リットルの
純水を用い、90℃で30分間加熱して洗浄した。この
洗浄担体を担体(1W)と記す。
【0043】なお、担体(1W)300mlを500m
lのコニカルビーカーにとり、120℃で2時間乾燥し
た後、純水を260ml(=(300×0.88×0.
15)+220)加え、常圧下、90℃で30分間加熱
した。担体を分離した後の水の導電率を測定し、比抵抗
を求めたところ、27,400Ωcm(25℃)であっ
た。
【0044】−触媒調製− イルメナイトに80%の濃硫酸を混合し、充分反応を行
った後、水で希釈して硫酸チタン水溶液を得た。これに
還元剤として鉄片を加え、イルメナイト中の鉄分を第1
鉄イオンに還元した後、冷却して硫酸第一鉄として析出
分離した。このようにして得られた硫酸チタン水溶液に
150℃に加熱した水蒸気を吹き込み、含水酸化チタン
を沈殿させた。これを水洗、酸洗および二次水洗した
後、800℃の温度で空気流通下に4時間焼成した。こ
れをジェット気流粉砕処理し、平均粒子径0.5μmで
比表面積22m2/gのアナタ−ゼ型酸化チタンを得
た。
【0045】脱イオン水3200mlにシュウ酸100
gを溶解してシュウ酸水溶液とし、これにメタバナジン
酸アンモニウム23.63g、第一リン酸アンモニウム
2.99g、塩化ニオブ9.40g、硫酸セシウム4.
13gおよび三酸化アンチモン18.35gを添加し、
十分撹拌した。このようにして得られた溶液に上記アナ
ターゼ型酸化チタン900gを加え、乳化機により撹拌
して触媒スラリ−液を調製した。
【0046】外部から加熱できる直径35cm、長さ8
0cmのステンレス製回転炉中に担体(1W)を100
0ml入れ、200〜250℃に予熱しておき、炉を回
転させながら担体上に上記触媒スラリ−液を噴霧して、
触媒活性物質を9.5g/100ml(担体)の割合で
担持させた。その後、空気を流通させながら580℃の
温度で6時間焼成して、触媒(A)を調製した。
【0047】上記触媒(A)の調製において、第一リン
酸アンモニウムの添加量を11.96gに変更した以外
は上記方法と同様にして触媒(B)を調製した。触媒
(A)および触媒(B)の触媒組成を表1に示す。
【0048】−酸化反応− 350℃の温度に保たれた溶融塩浴中に浸した内径25
mm、長さ3mの鉄製反応管に、先ず触媒(B)を後段
触媒として原料ガス出口部に1mの高さに充填し、次い
で触媒(A)を前段触媒として入口部に1.8mの高さ
に充填した。原料ガスとして、オルソキシレンを空気と
70g/Nm3(空気)の割合で混合した混合ガスを上
記反応管の上部入口から空間速度(SV)2910Hr
-1(STP)で導入してオルソキシレンの酸化反応を行
った。反応初期、反応初期から3ヶ月後の無水フタル酸
収率および未反応副生物であるフタライド量を測定し、
その結果を表2に示した。なお、オルソキシレンの転化
率はほぼ100%であり、上記収率はフタル酸選択率と
見なし得るものである。
【0049】実施例2 実施例1(触媒調製)において、担体(1W)の代わり
に以下に示した担体(2W)を使用した以外は実施例1
(触媒調製)と同様にして触媒(C)、(D)を調製
し、以下実施例1(酸化反応)と同様にして酸化反応を
行った。触媒(C)、(D)の組成を表1に、酸化反応
の結果を表2に示す。
【0050】−担体(2)の洗浄− 充填密度1.08g/ml、吸水率3%、比表面積0.
007m2/g、気孔率5%、外径6.9mm、内径
3.8mm、長さ7.0mmのリング状ステアタイト担
体(2)3リットルを3リットルの純水を用い90℃で
30分間加熱して洗浄した。この洗浄担体を担体(2
W)と記す。
【0051】なお、担体(2W)300mlを500m
lのコニカルビーカーにとり、120℃で2時間乾燥し
た後、純水を230ml(=(300×1.08×0.
03)+220)加え、常圧下、90℃で30分間加熱
した。担体を分離した後の水の導電率を測定し、比抵抗
を求めたところ、44,200Ωcm(25℃)であっ
た。
【0052】比較例1 実施例1(触媒調製)において、担体(1W)の代わり
に未洗浄の担体(1)を使用した以外は実施例1(触媒
調製)と同様にして触媒(E)、(F)を調製し、以下
実施例1(酸化反応)と同様にして酸化反応を行った。
触媒(E)、(F)の組成を表1に、酸化反応の結果を
表2に示す。
【0053】なお、担体(1)300mlを500ml
のコニカルビーカーにとり、120℃で2時間乾燥した
後、純水を260ml(=(300×0.88×0.1
5)+220)加え、常圧下、90℃で30分間加熱し
た。担体を分離した後の水の導電率を測定し、比抵抗を
求めたところ、10,500Ωcm(25℃)であっ
た。
【0054】比較例2 実施例2(触媒調製)において、担体(2W)の代わり
に未洗浄の担体(2)を使用した以外は実施例2(触媒
調製)と同様にして触媒(G)、(H)を調製し、以下
実施例2(酸化反応)と同様にして酸化反応を行った。
触媒(G)、(H)の組成を表1に、酸化反応の結果を
表2に示す。
【0055】なお、担体(2)300mlを500ml
のコニカルビーカーにとり、120℃で2時間乾燥した
後、純水を230ml(=(300×1.08×0.0
3)+220)加え、常圧下、90℃で30分間加熱し
た。担体を分離した後の水の導電率を測定し、比抵抗を
求めたところ、9,500Ωcm(25℃)であった。
【0056】実施例3 −触媒調製− 純水1000mlにシュウ酸250gを溶解し、これに
メタバナジン酸アンモニウム235g、モリブデン酸ア
ンモニウム142g、硫酸セシウム2.91g、炭酸ナ
トリウム7.45g、硝酸銀20.5g、第一リン酸ア
ンモニウム4.62gを順次撹拌しながら加えて溶解さ
せた。
【0057】外部から加熱できる直径35cm、長さ8
0cmのステンレス製回転炉中に担体(1W)を1.8
kg入れ、200〜250℃に予熱しておき、炉を回転
させながら担体上に上記水溶液を噴霧して、触媒活性物
質を18g/100ml(担体)の割合で担持させた。
その後、還元雰囲気下において500℃の温度で8時間
焼成して、触媒(I)を調製した。
【0058】上記触媒(I)の調製において、炭酸ナト
リウムの添加量を8.52g、硫酸セシウムの添加量を
0.727gに変更した以外は上記方法と同様にして触
媒(J)を調製した。触媒(I)および触媒(J)にお
ける触媒活性成分の組成を表3に示す。
【0059】−酸化反応− 溶融塩浴中に浸した内径25mm、長さ3.5mのステ
ンレス製反応管にまず触媒(J)を1.5mの高さに充
填し、次いでその上に触媒(I)を1mの高さに積層し
て充填した。この触媒層に、溶融塩浴温度430℃に
て、空気をSV=1000Hr-1で、更にこの導入空気
に対し0.3容量%(ベンゼン濃度10g/Nm3)の
ベンゼンを導入して15時間活性化処理を行った。引き
続き、定常反応として、溶融塩浴温度365℃、SV=
2500Hr-1でベンゼン濃度50g/Nm3のベンゼ
ン−空気混合ガスを反応管上部から導入して酸化反応を
行った。反応初期、反応初期から3ヶ月後の無水マレイ
ン酸収率およびベンゼン転化率を測定し、その結果を表
4に示した。
【0060】比較例3 実施例3(触媒調製)において、担体(1W)の代わり
に未洗浄の担体(1)を使用した以外は実施例3(触媒
調製)と同様にして触媒(K)、(L)を調製し、以下
実施例3(酸化反応)と同様にして酸化反応を行った。
触媒(K)、(L)の組成を表3に、酸化反応の結果を
表4に示す。
【0061】実施例4 −触媒調製− 脱イオン水350ml中にシュウ酸56gを溶解させ、
これにメタバナジン酸アンモニウム28gを加えて溶解
した後、三酸化アンチモン10.5gを加え、更にBE
T(Brunauer−Emmet−Teller)式
を採用して測定した比表面積が20m2/gのアナタ−
ゼ型酸化チタンを239g加えて均一に混合し、脱イオ
ン水を加えて約900mlの触媒成分スラリ−を調製し
た。外部から加熱できる直径35cm、長さ80cmの
ステンレス製回転炉中に担体(1W)を900g入れ、
200〜250℃に予熱しておき、炉を回転させながら
担体上に上記スラリーを噴霧して、触媒100gあたり
5gの触媒活性物質を担持させた。その後、空気を流通
させながら550℃の温度で6時間焼成して、触媒
(M)を調製した。触媒(M)の組成を表5に示す。
【0062】一方、脱イオン水700ml中にシュウ酸
240gを溶解させ、これにメタバナジン酸アンモニウ
ム120gおよびモリブデン酸アンモニウム18.1g
を加えて均一に混合した後、第一リン酸アンモニウム
3.54gおよび予め少量の脱イオン水に溶解した硝酸
銀8.71gを加え、均一に混合した。ここに、更に炭
化ケイ素ウィスカ−20gを混合し、900mlの触媒
成分スラリ−を調製した。外部から加熱できる直径35
cm、長さ80cmのステンレス製回転炉中に担体(1
W)を900g入れ、200〜250℃に予熱してお
き、炉を回転させながら担体上に上記スラリーを噴霧し
て、触媒100gあたり5gの触媒活性物質を担持させ
た。その後、空気を流通させながら500℃の温度で6
時間焼成して、触媒(N)を調製した。触媒(N)の組
成を表5に示す。
【0063】−酸化反応− 395℃の温度に保たれた溶融塩浴中に浸した内径25
mm、長さ4mのステンレス製反応管にまず触媒(N)
を1.7mの高さに充填し、次いでその上に1.5倍重
量の自焼結炭化ケイ素担体で1/2.5に希釈した触媒
(M)を0.8mの高さに積層して充填した。更に、こ
の上部に平均直径8mmのデンストン担体(ノ−トン社
製)0.5mを充填した。原料ガスとして、酸素21容
量%および窒素79容量%からなる合成ガスに対し、デ
ュレンを30g/Nm3(合成ガス)の割合で混合した
混合ガスを上記反応管の上部入口から空間速度(SV)
6000Hr-1(STP)で導入してデュレンの酸化反
応を行った。反応初期、反応初期から3ヶ月後の無水ピ
ロメリット酸収率を測定し、その結果を表6に示した。
【0064】なお、デュレンの転化率は100%であ
り、上記収率は無水ピロメリット酸選択率と見なし得る
ものである。
【0065】比較例4 実施例4(触媒調製)において、担体(1W)の代わり
に未洗浄の担体(1)を使用した以外は実施例4(触媒
調製)と同様にして触媒(O)、(P)を調製し、以下
実施例4(酸化反応)と同様にして酸化反応を行った。
触媒(O)、(P)の組成を表5に、酸化反応の結果を
表6に示す。
【0066】実施例5 −担体(3)の洗浄− 炭化ケイ素、二酸化ケイ素、ムライトの重量比が90:
5:5であり、かつアルカリ含有量が0.2重量%であ
り、充填密度1.20g/ml、吸水率15%、比表面
積0.15m2/g、気孔率26%、直径5mmの球状
担体(3)3リットルを3リットルの純水を用い90℃
で30分間加熱して洗浄した。この洗浄担体を担体(3
W)と記す。
【0067】なお、担体(3W)300mlを500m
lのコニカルビーカーにとり、120℃で2時間乾燥し
た後、純水を274ml(=(300×1.20×0.
15)+220)加え、常圧下、90℃で30分間加熱
した。担体を分離した後の水の導電率を測定し、比抵抗
を求めたところ、23,400Ωcm(25℃)であっ
た。
【0068】−触媒調製− チタンおよびケイ素からなる複合酸化物を以下に述べる
方法で調整した。チタン源として、TiOSO4(Ti
2換算)250g/リットル、全H2SO41100g
/リットルなる組成を有する硫酸チタニルの硫酸水溶液
を用いた。別に、水400リットルにアンモニア水(2
5%NH3)280リットルを添加し、これにスノ−テ
ックス−NCS−30(日産化学(株)製シリカゾル、
SiO2として約30重量%含有)16.9kgを加え
た。得られた溶液中に、上記硫酸チタニルの硫酸水溶液
153リットルを水300リットルに添加して希釈した
チタン含硫酸水溶液を撹拌下徐々に滴下し、共沈ゲルを
生成した。更にそのまま15時間放置して静置した。か
くして得られたTiO2:SiO2ゲルをろ過、水洗後2
00℃で10時間乾燥した。次いで550℃で6時間空
気雰囲気下で焼成した。得られた粉体の組成は、TiO
2:SiO2=85:15(モル比)で、BET表面積は
180m2/gであった。ここで得られた粉体をTS−
1という。この粉体を用いて以下に述べる方法で触媒活
性成分を調製した。
【0069】メタバナジン酸アンモニウム23.4gを
蓚酸水溶液に溶解せしめ、シュウ酸バナジウム水溶液を
調製した。一方、三酸化アンチモン51gを酒石酸水溶
液に溶解せしめ酒石酸アンチモン水溶液を作った。これ
ら2種の水溶液を混合し、これにTS−1を400g添
加し、良く混合してスラリ−を得た。このスラリ−を、
予め加熱された担体(3W)2リットルに担持率10重
量%になるように噴霧して吹き付け、次いで空気を流通
させながら550℃で5時間焼成して、触媒(Q)を調
製した。触媒(Q)の組成を表7に示す。
【0070】−アンモ酸化反応− 溶融塩で加熱された内径25mm、長さ5mのステンレ
ス製反応管に触媒層高4mになるように触媒(Q)を充
填し、トルエン3容量%、アンモニア6容量%、酸素1
0容量%および窒素81容量%よりなる供給ガスを、反
応管上部より空間速度(STP)900Hr-1で通じ反
応温度390℃にて反応を行った。反応初期、反応初期
から6ヶ月後のベンゾニトリル収率を測定し、その結果
を表8に示した。
【0071】比較例5 実施例5(触媒調製)において、担体(3W)の代わり
に未洗浄の担体(3)を使用した以外は実施例5(触媒
調製)と同様にして触媒(R)を調製し、以下実施例5
(アンモ酸化反応)と同様にしてアンモ酸化反応を行っ
た。触媒(R)の組成を表7に、酸化反応の結果を表8
に示す。
【0072】なお、担体(3)300mlを500ml
のコニカルビーカーにとり、120℃で2時間乾燥した
後、純水を274ml(=(300×1.20×0.1
5)+220)加え、常圧下、90℃で30分間加熱し
た。担体を分離した後の水の導電率を測定し、比抵抗を
求めたところ、9,800Ωcm(25℃)であった。
【0073】
【表1】
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】
【表4】
【0077】
【表5】
【0078】
【表6】
【0079】
【表7】
【0080】
【表8】
【0081】
【発明の効果】本発明の芳香族化合物の気相酸化用触媒
は、活性、選択性および触媒寿命に優れ、長期にわたっ
て高収率で目的とする化合物を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 27/138 B01J 35/02 J 27/195 C07D 307/89 C 35/02 C07B 61/00 300 C07D 307/89 C07D 307/60 B // C07B 61/00 300 493/04 101B C07D 307/60 B01J 23/64 102Z 493/04 101 104Z (72)発明者 高橋 典 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内 Fターム(参考) 4C037 KA00 RA11 RB04 RB20 4C071 AA01 BB01 BB05 CC12 EE05 FF15 KK01 4G069 AA03 AA08 BA13A BA13B BA18 BB04A BB10B BB15A BB15B BC06B BC26B BC54A BC55B BC59A CB14 CB15 CB53 CB55 CB74 FC07 4H039 CA65 CC30 CL50

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性担体に触媒活性成分を担持してな
    る芳香族化合物の気相酸化用触媒において、該担体とし
    て、下記処理後の水の比抵抗が20,000Ωcm(2
    5℃)以上となるものを用いることを特徴とする芳香族
    化合物の気相酸化用触媒: (処理方法)担体300mlを500mlコニカルビー
    カーにとり、120℃で2時間乾燥した後、純水を(吸
    水量+220)ml加え、常圧下、90℃で30分間加
    熱する。ここで、吸水量は下記式で示される: 吸水量=A/B ただし、式中、 A=300(ml)×充填密度(g/ml)×吸水率
    (wt%)/100 B=水の密度(g/ml)。
  2. 【請求項2】 担体が炭化ケイ素またはステアタイトを
    主成分とするものである請求項1記載の気相酸化用触
    媒。
  3. 【請求項3】 触媒活性成分が、(1)バナジウムおよ
    び(2)チタンの酸化物を含有する、オルソキシレンお
    よび/またはナフタレンから無水フタル酸を製造するた
    めの気相酸化触媒である請求項1記載の気相酸化用触
    媒。
  4. 【請求項4】 触媒活性成分が、(1)バナジウムおよ
    び(2)モリブデンの酸化物を含有する、ベンゼンから
    無水マレイン酸を製造するための気相酸化触媒である請
    求項1記載の気相酸化用触媒。
  5. 【請求項5】 触媒活性成分が、バナジウム酸化物を含
    有する、1,2,4,5−テトラアルキルベンゼンから
    無水ピロメリット酸を製造するための気相酸化触媒であ
    る請求項1記載の気相酸化用触媒。
  6. 【請求項6】 触媒活性成分が、バナジウム酸化物を含
    有する、アンモ酸化によりアルキル置換芳香族化合物ま
    たはアルキル置換複素環化合物から芳香族ニトリルまた
    は複素環ニトリルを製造するための気相酸化触媒である
    請求項1記載の気相酸化用触媒。
  7. 【請求項7】 請求項1または3の触媒の存在下にオル
    ソキシレンおよび/またはナフタレンを気相酸化して無
    水フタル酸を製造することを特徴とする無水フタル酸の
    製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1または4の触媒の存在下にベン
    ゼンを気相酸化して無水マレイン酸を製造することを特
    徴とする無水マレイン酸の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1または5の触媒の存在下に1,
    2,4,5−テトラアルキルベンゼンを気相酸化して無
    水ピロメリット酸を製造することを特徴とする無水ピロ
    メリット酸の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1または6の触媒の存在下にア
    ルキル置換芳香族化合物またはアルキル置換複素環化合
    物を気相アンモ酸化して芳香族ニトリルまたは複素環ニ
    トリルを製造することを特徴とする芳香族ニトリルまた
    は複素環ニトリルの製造方法。
  11. 【請求項11】 不活性担体に触媒活性成分を担持して
    なる芳香族化合物の気相酸化用触媒において、該担体と
    して、予め下記処理後の水の比抵抗が20,000Ωc
    m(25℃)以上になるまで洗浄したものを使用するこ
    とを特徴とする芳香族化合物の気相酸化用触媒の調製方
    法: (処理方法) 担体300mlを500mlコニカルビーカーにとり、
    120℃で2時間乾燥した後、純水を(吸水量+22
    0)ml加え、常圧下、90℃で30分間加熱する。こ
    こで、吸水量は下記式で示される: 吸水量=A/B ただし、式中、 A=300(ml)×充填密度(g/ml)×吸水率
    (wt%)/100 B=水の密度(g/ml)。
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