JP2001061848A - 高周波処置具 - Google Patents

高周波処置具

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JP2001061848A
JP2001061848A JP23868499A JP23868499A JP2001061848A JP 2001061848 A JP2001061848 A JP 2001061848A JP 23868499 A JP23868499 A JP 23868499A JP 23868499 A JP23868499 A JP 23868499A JP 2001061848 A JP2001061848 A JP 2001061848A
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electrode
tissue
coagulation
incision
frequency
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JP23868499A
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English (en)
Inventor
Naoki Sekino
直己 関野
Makoto Inaba
誠 稲葉
Toru Nagase
徹 長瀬
Satoshi Mizukawa
聡 水川
Shinji Hatta
信二 八田
Takefumi Uesugi
武文 上杉
Manabu Ishikawa
学 石川
Takao Tabata
孝夫 田畑
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特に口蓋咽頭組織等の口腔内組織の切開・切除
に適し、出血を生じさせることなく処置対象組織を安全
且つ確実に凝固切開することができる高周波処置具の提
供を目的としている。 【解決手段】本発明の高周波処置具1は、体内に挿入可
能な挿入部2と、挿入部2の先端に設けられ、生体組織
を把持する一対の把持部10,11を有するとともに、
一対の把持部10,11によって把持された生体組織を
凝固・切開する処置部3と、挿入部2の基端部に連結さ
れ、把持部10,11の少なくとも一方を動作させる操
作部4とを具備し、一対の把持部10,11はそれぞ
れ、凝固用もしくは切開用の高周波電流が通電される電
極部11a,21a,21bを有し、互いに当接する閉
位置と互いに離間する開位置との間を挿入部2の長手軸
方向に沿って相対的に移動するように挿入部2または操
作部4に取り付けられていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、組織を把持して凝
固および切開することができる高周波処置具に係わり、
特に、口蓋咽頭組織等の口腔内組織の切開・切除に適し
た高周波処置具に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、口蓋垂やその周囲に位置する口
蓋咽頭組織等が必要以上に垂れ下がってくると、睡眠時
にいびきが出ることが知られている。また、垂れ下がっ
た口蓋咽頭組織等によって気道が閉塞されると、睡眠時
に無呼吸状態に陥ることも知られている。こうした無呼
吸症候群やいびきを積極的に治療する方法として、従来
から、垂れ下がった口腔内組織を切開・切除する方法が
ある。
【0003】口腔内組織の切開・切除は、レーザ光や高
周波電流を用いて行なわれる。例えば、米国特許第54
23812号には、高周波電流が通電されるワイヤメス
によって口蓋咽頭組織を切開する技術が開示されてい
る。また、米国特許第5718702号には、高周波電
流が通電される針電極を咽頭内部に穿刺して電気焼灼す
ることにより組織を凝固壊死させる技術が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レーザ光を
用いて組織を切開・切除する場合には、装置が非常に高
価となり、また、組織を非接触式で切開することになる
ため、レーザ光を処置対象部位以外の組織に誤って照射
してしまう虞がある。
【0005】一方、米国特許第5423812号に開示
されているように、高周波電流を用いて組織を切開・切
除する場合には、レーザ光の場合に比べて装置が安価と
なる。しかし、この米国特許に開示されている技術で
は、組織が凝固されることなくワイヤメスによって切開
されるため、出血が生じる虞がある。また、モノポーラ
方式であるため、体外電極とワイヤメスとの間で高周波
電流が流され、処置対象組織以外の部位にも高周波電流
が流れることになる。そのため、切開深さをコントロー
ルすることが難しく、また、処置対象組織以外の組織を
焼灼してしまう虞がある。
【0006】また、米国特許第5718702号に開示
されている装置も、モノポーラ方式であるため、米国特
許第5423812号と同様の問題がある。また、米国
特許第5718702号に開示されている技術は、組織
を切開することなく凝固壊死させるものであるため、米
国特許第5423812号の技術に比べて低侵襲ではあ
るものの、治療効果が得られるまでにかなりの時間がか
かる。
【0007】なお、2つの電極部を有し且つこれら2つ
の電極部間で処置対象組織を把持して凝固・切開するバ
イポーラ方式の処置具によれば、前述したモノポーラ方
式の問題は生じない。例えば、特開平5−237134
号公報には、結腸のポリープを凝固して切開するバイポ
ーラ方式の処置具が開示されている。しかし、この公報
に開示されている技術では、凝固された組織だけが切開
されるように電極が配置構成されていないため、凝固さ
れていない組織を誤って切開してしまった場合には、出
血が生じる虞がある。
【0008】本発明は、前記事情に着目してなされたも
のであり、その目的とするところは、特に口蓋咽頭組織
等の口腔内組織の切開・切除に適し、出血を生じさせる
ことなく処置対象組織を安全且つ確実に凝固切開するこ
とができる高周波処置具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の高周波処置具は、体内に挿入可能な挿入部
と、挿入部の先端に設けられ、生体組織を把持する一対
の把持部を有するとともに、一対の把持部によって把持
された生体組織を凝固・切開する処置部と、挿入部の基
端部に連結され、前記把持部の少なくとも一方を動作さ
せる操作部とを具備し、一対の把持部はそれぞれ、凝固
用もしくは切開用の高周波電流が通電される電極部を有
し、互いに当接する閉位置と互いに離間する開位置との
間を挿入部の長手軸方向に沿って相対的に移動するよう
に挿入部または操作部に取り付けられていることを特徴
とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について説明する。
【0011】図1〜図6は本発明の第1の実施形態を示
している。図1の(a)に示されるように、本実施形態
に係る高周波処置具としてのバイポーラ鉗子1は、患者
の例えば口腔内に挿入される挿入部としてのシース2
と、シース2の先端に配置され且つ生体組織を把持して
凝固・切開するための処置部3と、シース2の基端に連
結された操作部4とから成る。なお、シース2は、操作
部4側に設けられた回転操作部5を回転操作することに
よって、操作部4に対して回転される。
【0012】処置部3は、シース2側に固定された第1
の把持部としての固定電極10と、固定電極10の後述
する把持面28と対向し且つシース2の長手軸方向に沿
ってスライドされる第2の把持部としての可動電極11
とからなる。可動電極11は、シ−ス2内に挿通され且
つシース2の長手軸方向に沿って移動可能なシャフト1
2の先端に接続されている。
【0013】操作部4は、固定ハンドル8と、可動ハン
ドル7と、指掛け部8とを有している。可動ハンドル7
は、シース2内に挿通されたシャフト12の基端に連結
されており、シャフト12をシース2の長手軸方向に沿
って移動させるべく図中矢印方向に動作することができ
る。したがって、可動ハンドル7を動作させると、シャ
フト12がシース2内で進退し、可動電極11は、固定
電極10と当接する閉位置と固定電極10から離間する
開位置との間をシース2の長手軸方向に沿ってスライド
する。
【0014】図1の(a)および(b)に示されるよう
に、固定電極10は、L字型を成す一対の導電部材10
a,10bからなる。第1の導電部材10aは、シース
2の先端からシース2の長手軸方向に沿って前方に所定
長さ延び且つその外面が電気絶縁体によって被覆された
第1のガイド部20aと、第1のガイド部20aの先端
から垂直に立ち上がるように延び且つ導電材料が露出さ
れた第1の凝固用電極部21aとからなる。また、第2
の導電部材10bは、シース2の先端から前方に向かっ
て第1のガイド部20aと平行に延び且つその外面が電
気絶縁体によって被覆された第2のガイド部20bと、
第2のガイド部20bの先端から垂直に立ち上がるよう
に延び且つ導電材料が露出された第2の凝固用電極部2
1bとからなる。
【0015】第1の凝固用電極部21aと第2の凝固用
電極部21bは、これらの間に挟み込まれるように配置
された絶縁部材13によって互いに接続されて電気的に
絶縁されており、絶縁部材13とともに組織を把持する
ための平坦な把持面28(シース2の長手中心軸に対し
て垂直な面)を形成している。
【0016】一方、可動電極11は、導電材料からなる
切開用電極部11aを有しており、固定電極10の把持
面28とともに組織を把持し得る平坦な把持面(把持面
28と平行な面)を形成している。また、可動電極11
は、ガイド部20a,20b間に位置されており、これ
らガイド部20a,20bによってガイドされつつ固定
電極10に対して軸方向にスライドされる。したがっ
て、可動電極11は、閉位置に位置された状態では、絶
縁部材13とのみ接触する。
【0017】各電極部11a,21a,21bはそれぞ
れ、高周波電流の通電経路となる電気ライン等を介し
て、操作部4に設けられたコード接続部9の対応する電
気接点9a,9b,9cに電気的に接続されている。
【0018】コード接続部9には、高周波焼灼電源装置
40から延びるケーブル42が接続されるようになって
いる。また、高周波焼灼電源装置40には、この電源装
置40のON/OFFを行なうためのフットスイッチ4
4が接続されている。フットスイッチ44には、切開用
のスイッチ部44aと凝固用のスイッチ部44bとが設
けられている。これらのスイッチ部44a,44bによ
っても切開電流と凝固電流の通電切換えが行なえるよう
になっている。
【0019】各電極部11a,21a,21bに高周波
電流を供給する高周波焼灼電源装置40は図2に示され
るように構成されている。図中、55は高周波電流を供
給する出力回路、56はフットスイッチ44からの制御
信号に応じて出力回路55からの高周波出力を制御する
制御回路、58は所定の出力条件を電気信号として制御
回路56に入力するための設定手段、62はバイポーラ
鉗子1から延びるケーブル42が接続されるコネクタ、
59,60,61は、出力回路55とコネクタ62とを
接続するラインであり、それぞれ各電極部11a,21
a,21bに対応している。また、57は凝固用電極部
21a,21bに対応するライン60,61を流れる高
周波電流から組織のインピーダンスを検知して制御回路
56に検知信号を送る検知回路である。
【0020】図3には、バイポーラ鉗子1を口腔内に挿
入して処置を行なう際に使用されるマウスピース70が
示されている。このマウスピース70は、透明材料によ
って形成されており、患者の口に装着可能な形状に形成
されている。また、マウスピース70は、バイポーラ鉗
子1のシース2が挿通可能な第1の貫通孔71と、観察
用のスコープ75の挿入部75aが挿通可能な第2の貫
通孔72とを有している。各貫通孔71,72の内径
は、貫通孔71,72に挿通されたバイポーラ鉗子1お
よびスコープ75を支持でき且つバイポーラ鉗子1およ
びスコープ75が貫通孔71,72を支点として適度に
動作(旋回・進退等の動作)できる寸法に設定されてい
る。
【0021】次に、上記構成のバイポーラ鉗子1を用い
て口蓋垂およびその周囲に位置する口蓋咽頭組織を凝固
・切開する場合について説明する。
【0022】まず、バイポーラ鉗子1のコード接続部9
にケーブル42を接続し、バイポーラ鉗子1と高周波焼
灼電源装置40とを電気的に接続する。続いて、図4に
示されるように、患者の口にマウスピース70を装着す
るとともに、マウスピース70の各貫通孔71,72に
バイポーラ鉗子1のシース2とスコープ75の挿入部7
5aとを挿通して、バイポーラ鉗子1およびスコープ7
5を口腔内に導入する。この状態で、口蓋垂80の両側
に位置する口蓋咽頭組織82の下側に処置部3を位置さ
せるとともに、可動ハンドル7を手元側に牽引操作する
ことにより、シャフト12を介して、可動電極11を固
定電極10から離間する開位置へと移動させる(処置部
3を開く)。
【0023】次に、処置部3を開いたまま上方に移動さ
せて、電極10,11間に口蓋咽頭組織82を位置させ
る。その後、可動ハンドル7を押し込み操作することに
より、可動電極11を閉位置へと移動させて、口蓋咽頭
組織82を電極10,11間で把持する。その状態が図
5に示されている。この時、組織82は、電極部11
a,21a,21bのみならず絶縁部材13によっても
把持される。すなわち、電極部21a,21b間に設け
られた絶縁部材13によって、電極部11a,21a,
21bによって組織82を把持した際の組織82の逃げ
が防止される。また、たとえ組織82が薄い場合であっ
ても、高周波電流が通電される電極10,11同士が接
触する(電極10,11間に電気的短絡が生じる)こと
はない。これは、処置部3が完全に閉じられた状態で、
切開電極部11aが絶縁部材13とのみ接触するように
なっているためである。
【0024】なお、以上の操作は、スコープ75によっ
て観察できるが、透明なマウスピース70を介しても観
察できる。また、マウスピース70によってスコープ7
5およびバイポーラ鉗子1が支持され且つ患者の口の動
きが規制されるため、貫通孔71,72を支点としてス
コープ75およびバイポーラ鉗子1を安定して操作で
き、処置を安全且つ確実に行なうことができる。
【0025】次に、この把持状態で、固定電極10の2
つの凝固用電極部21a,21b間に凝固電流を流し、
組織82を凝固する。なお、凝固電流は、図6の(a)
に示されるように、組織82のインピーダンスが凝固に
伴って上昇すると出力が低下する負荷特性を持つモード
で、出力回路55から供給される。このような凝固電流
出力時、組織82のインピーダンスは図6の(c)に示
されるように時間とともに変化するが、組織82のこの
ようなインピーダンス変化は、検知回路57を介して制
御回路56によって検出される。そして、組織82の凝
固が完全に行なわれた時点(例えば図6の(c)に示さ
れるインピーダンス曲線上のX点)で、制御回路56は
出力回路55からの凝固電流の出力を停止する。
【0026】なお、本実施形態において、凝固処置の停
止(凝固電流の出力停止)はフットスイッチ44による
マニュアルによっても行なうことができる。すなわち、
制御回路56によって凝固処置が自動的に停止されるオ
ートモードと、制御回路56によらず術者の判断で凝固
電流の出力を停止できるマニュアルモードとの選択を設
定手段58において行なうことができるようになってい
る。また、設定手段58によってマニュアルモードが選
択された場合には、凝固処置が完全に行なわれた時点
(図6の(c)に示されるインピーダンス曲線上のX
点)で、ブザーなどにより術者に音でその旨が警告され
るようになっている。また、制御回路56は、好ましく
は、フットスイッチ44による凝固出力操作によって凝
固出力が行なわれた後にのみ、フットスイッチ44の切
開出力操作による切開出力を可能とする。
【0027】以上のようにして凝固処置が完了したら、
処置部3をさらに強く閉じて、組織82を可動電極11
によって絶縁部材13に対して強く押し当てる。この時
も、電極10,11同士が接触することはない。その状
態で、第1の凝固用電極部21aと切開用電極部11a
との間および第2の凝固用電極部21bと切開用電極部
11aとの間に切開電流を流し、組織82を切開する。
なお、切開電流の出力特性が図6の(b)に示されてい
る。また、凝固・切開方向が図5にラインa,b,cで
示されている。
【0028】以上説明したように、本実施形態のバイポ
ーラ鉗子1は、可動電極11がシース2の長手軸方向に
沿って移動することにより処置部3が開閉し、シース2
の長手軸方向に対して垂直の把持面によって組織を把持
し得るようになっている。このように、処置部3がシー
ス2の長手軸方向(挿入方向)でのみ動作して開閉し且
つその開閉方向に対応して把持面が形成されていれば、
処置部3の作動範囲を小さくでき(本実施形態では、シ
ース2の径方向内側でのみ処置部3が動作する)、狭い
口腔内での口蓋咽頭組織等の切開・切除を簡単且つ確実
に行なうことができる。
【0029】また、本実施形態のバイポーラ鉗子1は、
可動電極11が固定電極10よりも内側に位置されてお
り、把持されて凝固された組織だけが切開されるように
電極部11a,21a,21bが配置構成されている。
したがって、切開時の出血を防止でき、処置対象組織を
安全且つ確実に凝固切開することができる。特に、本実
施形態では、設定手段58によってオートモードが選択
されると、組織の凝固が完全に行なわれた時点で、制御
回路56により凝固電流の出力が自動停止されるととも
に、マニュアルモードが選択されると、凝固処置が完全
に行なわれた時点で、ブザーなどにより術者に音でその
旨が警告されるようになっている。すなわち、組織を把
持して凝固を確実に行なった後に切開操作が行なわれる
ようになっている。したがって、凝固不良が生じること
がなく、切開時に出血が起きない。
【0030】また、実施形態のバイポーラ鉗子1は、凝
固用電極部21a,21b間に絶縁部材13を有し、こ
の絶縁部材13によっても組織を把持し得るようになっ
ている。したがって、組織を逃がすことなく確実に把持
して、凝固・切開を確実に行なうことができる。
【0031】また、実施形態のバイポーラ鉗子1は、処
置部3が完全に閉じられた状態で、可動電極11の切開
用電極部11aが固定電極10の絶縁部材13とのみ接
触するようになっている。すなわち、電極10,11に
よって組織を把持した状態で、高周波電流が通電される
電極部同士が接触しないようになっている。したがっ
て、電極10,11間で電気的な短絡が生じることがな
く、そのため、薄い組織でも確実に凝固処置および切開
処置することができる。
【0032】なお、本実施形態のバイポーラ鉗子1は、
口腔内組織以外の体組織の切開・切除にも適用可能であ
る。また、固定電極10が可動電極11と同様に軸方向
にスライドされるようになっていても良い。
【0033】図7は本発明の第2の実施形態を示してい
る。なお、本実施形態において、第1の実施形態と共通
する構成要素については、同一符号を付してその説明を
省略する。
【0034】図示のように、本実施形態のバイポーラ鉗
子1Aは、固定電極10の把持面28すなわち凝固用電
極部21a,21bおよび絶縁部材13が傾斜されてい
る。また、可動電極11の把持面(切開電極部11aを
含む)も固定電極10の傾斜方向と同方向に傾斜されて
把持面28と平行に対向している。なお、それ以外の構
成は第1の実施形態と同一である。
【0035】図8は本発明の第3の実施形態を示してい
る。なお、本実施形態において、第1の実施形態と共通
する構成要素については、同一符号を付してその説明を
省略する。
【0036】図示のように、本実施形態のバイポーラ鉗
子1Bは、シース2側に固定された第1の把持部である
固定電極10と、固定電極10と対向し且つシース2の
長手軸方向に沿ってスライドされる2つの可動電極11
A,11Bとを有している。なお、第1の可動電極11
Aと第2の可動電極11Bは図示しない操作手段を介し
て個別に軸方向に移動される。
【0037】第1の可動電極11Aは、導電材料からな
る切開用電極部11aを有しており、ガイド部20a,
20b間に位置されてこれらガイド部20a,20bに
よってガイドされつつ固定電極10に対して軸方向にス
ライドされる。また、第1の可動電極11Aは、閉位置
に位置された状態では、絶縁部材13とのみ接触する。
【0038】また、第2の可動電極11Bは、L字型を
成す一対の導電部材90a,90bを有し、固定電極1
0とともに組織を把持する第2の把持部として機能す
る。第1の導電部材90aは、シース2の長手軸方向に
沿って前方に所定長さ延び且つその外面が電気絶縁体に
よって被覆された第1のアーム部100aと、第1のア
ーム部100aの先端から垂直に立ち上がるように延び
て第1の凝固用電極部21aと対向し且つ導電材料が露
出された第3の凝固用電極部101aとからなる。ま
た、第2の導電部材90bは、シース2の長手軸方向に
沿って第1のアーム部100aと平行に延び且つその外
面が電気絶縁体によって被覆された第2のアーム部10
0bと、第2のアーム部100bの先端から垂直に立ち
上がるように延びて第2の凝固用電極部21bと対向し
且つ導電材料が露出された第4の凝固用電極部101b
とからなる。なお、それ以外の構成は第1の実施形態と
略同一である。
【0039】このような構成では、固定電極10と第2
の可動電極11Bとの間で組織が把持されて凝固され、
その後、その把持状態が保れつつ、第1の可動電極11
Aが凝固された組織に押し付けられて、凝固された組織
が切開される。この場合、凝固電流は固定電極10と第
2の可動電極11Bとの間で流され、切開電流は固定電
極10と第1の可動電極11Aとの間もしくは第1の可
動電極11Aと第2の可動電極11Bとの間で流され
る。
【0040】したがって、本実施形態のバイポーラ鉗子
1Bによれば、第1の実施形態と同様の作用効果を得る
ことができるとともに、第1の実施形態の場合よりも把
持力を高めることができる。
【0041】なお、切開時、第1の実施形態では、固定
電極10の絶縁部材13と可動電極11とで組織が把持
されるが、第3の実施形態では、固定電極10と第2の
可動電極11Bとで組織が把持される。そのため、第3
の実施形態では、固定電極10に絶縁部材13が設けら
れていなくても良い。むしろ、その方が、第1および第
2の凝固用電極部21a,21b間を貫通するように切
開用電極部11aを凝固された組織に深く突き刺すこと
ができるため、確実な切開を行なうことができる。
【0042】また、この第3の実施形態において、固定
電極10は、1つの凝固用電極部のみで形成されていて
も良い。この場合、絶縁部材13は不要である。また、
固定電極10と第2の可動電極11Bとで組織が把持さ
れる構成であることから、第1の可動電極11Aを切開
ナイフに置き換えることもできる。すなわち、電気的な
手段ではなく、機械的な手段によって組織の切開を行な
えるようにすることもできる。
【0043】なお、以上説明したきた技術内容によれ
ば、以下に示されるような各種の構成が得られる。
【0044】1.生体内に挿入可能な挿入部と、挿入部
の先端に配設され且つ生体組織を把持して凝固または切
開するための一対の把持部と、挿入部の基端部に連結さ
れ且つ把持部を開閉操作するための操作部と、を具備
し、把持部の電極部に高周波を通電することにより生体
組織を凝固および/または切開する高周波処置具におい
て、前記把持部は、前記挿入部の挿入軸方向に対し鉛直
方向または所定の角度で配設されており、少なくとも2
極以上の凝固電極と切開手段とからなることを特徴とす
る高周波処置具。
【0045】2.一方の把持部は、他方の把持部の電極
との間で切開用の高周波電流を通電される第1の電極部
として構成され、他方の把持部は、凝固用の高周波電流
が通電される第2および第3の電極部と、第2および第
3の電極部を互いに電気的に絶縁し且つ第2および第3
の電極部とともに把持面を形成する絶縁部とからなるこ
とを特徴とする第1項に記載の高周波処置具。
【0046】3.一対の把持部は、互いに凝固用の高周
波電流を通電する第2および第3の電極部を構成し、さ
らに、前記把持部に対して進退移動する切開手段を備え
ていることを特徴とする第1項に記載の高周波処置具。 4.前記切開手段は、第2および第3の電極部の一方と
切開用の高周波電流が通電される第1の電極部からなる
ことを特徴とする第3項に記載の高周波処置具。
【0047】5.前記切開手段が機械的切開手段である
ことを特徴とする第3項に記載の高周波処置具。 6.口腔内の組織を処置するために使用されるマウスピ
ースにおいて、処置中に処置用鉗子やスコープを支持で
きるように処置具やスコープを挿通可能な孔が設けられ
ていることを特徴とするマウスピース。 7.透明材料によって形成されていることを特徴とする
第6項に記載のマウスピース。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高周波処
置具は、特に口蓋咽頭組織等の口腔内組織の切開・切除
に適し、出血を生じさせることなく処置対象組織を安全
且つ確実に凝固切開することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係る高周波
処置具の側面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面
図である。
【図2】図1の高周波処置具に高周波電流を供給する電
源装置の回路構成図である。
【図3】図1の高周波処置具を口腔内に挿入して処置を
行なう際に使用されるマウスピースの斜視図である。
【図4】図1の高周波処置具の使用態様を示す図であ
る。
【図5】図1の高周波処置具の使用態様を示す図であ
る。
【図6】(a)は凝固出力時の高周波電流の出力と組織
のインピーダンスとの関係を示す特性図、(b)は切開
出力時の高周波電流の出力と組織のインピーダンスとの
関係を示す特性図、(c)は凝固出力時における組織の
インピーダンス変化を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る高周波処置具の
処置部の側面図である。
【図8】(a)は本発明の第3の実施形態に係る高周波
処置具の処置部の平面図、(b)は(a)の処置部の側
面図である。
【符号の説明】
1,1A,1B…バイポーラ鉗子(高周波処置具) 2…シース(挿入部) 3…処置部 4…操作部 10…固定電極(把持部) 11,11B…可動電極(把持部) 11A…可動電極(切開手段) 11a,21a,21b,101a,101b…電極部
フロントページの続き (72)発明者 長瀬 徹 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 水川 聡 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 八田 信二 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 上杉 武文 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 石川 学 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 田畑 孝夫 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C060 KK03 KK04 KK10 KK15 KK25 MM03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体内に挿入可能な挿入部と、 挿入部の先端に設けられ、生体組織を把持する一対の把
    持部を有するとともに、一対の把持部によって把持され
    た生体組織を凝固・切開する処置部と、 挿入部の基端部に連結され、前記把持部の少なくとも一
    方を動作させる操作部と、 を具備し、 一対の把持部はそれぞれ、凝固用もしくは切開用の高周
    波電流が通電される電極部を有し、互いに当接する閉位
    置と互いに離間する開位置との間を挿入部の長手軸方向
    に沿って相対的に移動するように挿入部または操作部に
    取り付けられていることを特徴とする高周波処置具。
  2. 【請求項2】 一方の把持部は、凝固用の高周波電流が
    通電される第1および第2の電極部と、第1の電極部と
    第2の電極部とを電気的に絶縁し且つ第1および第2の
    電極部とともに把持面を形成する絶縁部とを有し、 他方の把持部は、第1および第2の電極部の少なくとも
    一方との間で切開用の高周波電流が通電される第3の電
    極部を有していることを特徴とする請求項1に記載の高
    周波処置具。
  3. 【請求項3】 把持部に対して進退移動可能で且つ把持
    部によって把持された組織を切開するための切開手段を
    備えていることを特徴とする請求項1に記載の高周波処
    置具。
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