JP2021183013A - 内視鏡用処置具 - Google Patents

内視鏡用処置具 Download PDF

Info

Publication number
JP2021183013A
JP2021183013A JP2020088803A JP2020088803A JP2021183013A JP 2021183013 A JP2021183013 A JP 2021183013A JP 2020088803 A JP2020088803 A JP 2020088803A JP 2020088803 A JP2020088803 A JP 2020088803A JP 2021183013 A JP2021183013 A JP 2021183013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tip
pair
treatment
operation wire
end side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020088803A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7491738B2 (ja
Inventor
真 小林
Makoto Kobayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2020088803A priority Critical patent/JP7491738B2/ja
Publication of JP2021183013A publication Critical patent/JP2021183013A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7491738B2 publication Critical patent/JP7491738B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】一対の先端処置片を開閉し電流を流しつつ体腔内の生体組織を挟み生体組織を切開する際に、血管を切断してしまう恐れがなく、かつ多量の泡を発生させて正常な生体組織の温度上昇を抑制でき、切開を行う際の操作性に優れること。【解決手段】コイルシース11a内に進退可能に配置された操作ワイヤ12を進退操作するとともに、コイルシース11aの先端部に設けられた先端処置部支持手段14に支持され所要の電圧を印加される一対の先端処置片15,16により生体組織の患部を切開する構成であり、先端処置部は、先端側部分が対向面部15d,16dを有する棒状に形成され、各中程部分が支持軸18で回動可能に支持され、操作ワイヤの進退動作力を受けて各先端側部分が開閉し操作ワイヤが最引退状態のときに各対向面部が近接した状態に保持され操作ワイヤを介して給電されて対向面部が電極面となり電気焼灼による処置機能を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、内視鏡のチャネル内に挿脱され、内視鏡の挿入部とともに体腔内に挿入され生体組織の病変部の切開等の処置を行う先端処置部を有する内視鏡用処置具に関する。
内視鏡用処置具は、シースの先端部に先端処置部を有し、シースを内視鏡のチャネル内に挿脱可能に収容され、内視鏡の挿入部とともに体腔内に挿入され、内視鏡の視野内で内視鏡の挿入部の先端より延出する先端処置部により、体腔内の病変部の治療(生体組織の患部の除去、サンプル採取、切除、止血等)を低侵襲で行うために使用される。
早期食道癌、早期胃癌、早期大腸癌等の広範囲に及ぶ病変部を内視鏡を用いて確実に一括切除することが可能な方法として、内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection(以下、「ESD」という。)が知られている。
ESDは、広範囲の病変部を一括切除する治療方法であり、ESDの手技は、(1)病変部の切除範囲にマーキングを施し(マーキング)、(2)粘膜下層に薬液を局所注射して粘膜病変部を隆起させ(局注)、(3)マーキングに従って粘膜病変部の周囲を切開した後、粘膜下層を剥離し(切開・剥離)、(4)剥離した潰瘍面や切開、剥離時に発生した出血を止血する(止血)、といった処置(工程)よりなる。
ESDの各工程では、専用のディスポーザブル内視鏡用処置具が使用される。例えば、切開・剥離の工程では、高周波電流を通電して粘膜等を切除するニードルナイフ等を備えた内視鏡用処置具が使用される。ESDの手技においては、粘膜等の切除を行う際、出血を伴うことが多い。術者は、手技中に出血が生じると、切開・剥離用の内視鏡用処置具を体腔内から一旦取り出し、止血用の内視鏡用処置具に差し替えて、内視鏡的止血術を行う必要がある。
特開2008−272393号公報
特許文献1に記載された内視鏡用高周波処置具は扇状に開閉する一対の高周波電極を備えている。各高周波電極には、一対の高周波電極が閉状態のときに互いに向かい閉じる状態になるよう幅方向中央部分にかつ前後方向に細長い凸状の電極露出面を有している。さらに、電極露出面の両側には、電極露出面に対して段差をなす段差部が形成され、その段差部の外縁より外側の部分は漸次外方に広がる斜面状に形成されている(段落番号0012,0013、図1,図2)。
閉状態のときに互いに向かい合う対向一対の電極露出面は、生体組織を挟んだ状態になり、高周波電流密度が最も大きく発生するジュール熱が最も高くなって生体組織を切断し、電極露出面の両側の段差部では電流密度が疎になる生体組織が生焼け状態になって止血効果が得られ、段差部の両側の斜面部では安定した止血状態が維持される(段落番号0015)。
しかしながら、特許文献1に記載された内視鏡用高周波処置具によれば、対向一対の電極露出面が閉作動時には一対の電極露出面が泡が発生することができる所定間隔に保持されず、密着当接するまで連続的に閉じていく構成となっているので、対向一対の電極露出面が血管を含む生体組織を挟み切開する際には、血管を切断してしまう恐れがあり、また、電極露出面間でおよび段差部間で泡が発生する時間が取れないから、電極露出面間で発生した高熱を電極露出面の両側の段差部に積極的に電熱させ、さらに段差部の両側の斜面部に積極的に電熱させることができず、病変部切除後の正常な生体組織の温度上昇の適切な抑制が行い難く、切開を行う際の優れた操作性を有していないという欠点がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、一対の先端処置部を開閉し電流を流しつつ体腔内の生体組織を挟み生体組織を切開する際に適切に切開でき、止血の際には血管を切断してしまう恐れがなく、かつ多量の泡を発生させて正常な生体組織の温度上昇を抑制でき、切開等を行う際の操作性に優れる内視鏡用処置具を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る内視鏡用処置具は、上記目的を達成するため、内視鏡のチャネルに挿脱される電気絶縁性・可撓性を有するコイルシースと、前記コイルシース内に進退可能に配置された導電性を有する操作ワイヤと、前記コイルシースおよび前記操作ワイヤの各後端側に連結され前記操作ワイヤを進退操作する操作部と、前記コイルシースの先端部に取り付けられた筒部と前記筒部より先端側に延在する対向一対の腕部とを有し電気絶縁性被膜を有する処置部支持手段と、前記処置部支持手段に支持され所要の電圧を印加され生体組織の患部を処置する一対の先端処置片よりなる先端処置部とを備え、前記一対の先端処置片は、導電性材料より機能的に先端側部分と中程部分と基端側部分とに区分されるように成形され、前記先端側部分が対向面部を有する棒状に形成され、各前記中程部分が前記一対の前記腕部間にてX状に重なり一対の前記腕部に貫通するように設けられた支持軸で回動可能に支持され、各前記基端側部分が前記操作ワイヤと連結され、前記操作ワイヤの進退動作力を受けて各前記先端側部分を開閉するようになっていて、かつ前記操作ワイヤが最引退状態のときに各前記対向面部が近接した状態に保持され、前記操作ワイヤを介して給電されて前記先端側部分が電気焼灼による処置機能を有するように構成されたことを特徴とする。
本発明の第2の態様に係る内視鏡用処置具は、第1の態様の構成に加え、一対の前記先端側部分同士が閉じたときに、一対の前記先端処置片の両方または一方に設けられた内側突起が当接することにより、各前記対向面部が近接した状態に間隔保持するように構成されていることを特徴とする。
本発明の第3の態様に係る内視鏡用処置具は、第1の態様の構成に加え、一対の前記先端側部分同士が閉じたときに、操作ワイヤの先端部に固定して設けられかつ一対の先端処置片に一対の開閉作動用リンクを介して連結された進退伝動リンクの段差面部が、前記処置部支持手段の筒部の端面壁に当接することにより、各前記対向面部が近接した状態に間隔保持するように構成されていることを特徴とする。
本発明の第4の態様に係る内視鏡用処置具は、第1から3のいずれかの態様の構成に加え、前記一対の先端処置片は、前記先端側部分の対向面部を除いた残りの面部および前記中程部分と前記基端側部分に電気絶縁被膜が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、一対の先端処置片を開閉し電流を流しつつ体腔内の生体組織を挟み生体組織を切開する際に多量の泡を発生させて正常な生体組織の温度上昇を抑制でき、かつ切開を行う際の操作性に優れ、止血をする際には血管を切断してしまう恐れがない内視鏡用処置具を提供することができる。
本発明の実施形態1に係る内視鏡用処置具を含む内視鏡システムを説明するための図である。 本発明の実施形態1に係る内視鏡用処置具の全体図である。 本発明の実施形態1の内視鏡用処置具に係り、図3(A)は先端処置部が閉じた状態の処置部先端部を示す正面図、図3(B)は先端処置部が閉じた状態の処置部先端部を示す縦断正面図、図3(C)は先端処置部が開いた状態の処置部先端部を示す縦断正面図、図3(D)は図3(A)におけるIIId−IIId矢視縦断図である。 本発明の実施形態1の変形例1に係る内視鏡用処置具の先端処置部が閉じた状態の先端部を示す正面図である。 本発明の実施形態1の変形例2に係る内視鏡用処置具の先端処置部が閉じた状態の先端部を示す正面図である。 図6(A)は本発明の実施形態1の変形例3に係る内視鏡用電気焼灼切開具の先端切開具が閉じた状態の先端部を示す正面図、図6(B)は本発明の実施形態1の変形例4に係る内視鏡用処置具の先端処置部が閉じた状態の先端部を示す正面図である。 本発明の実施形態2に係る内視鏡用処置具に係り、図7(A)は先端処置部が閉じた状態を示す縦断正面図、図7(B)は先端処置部が開いた状態を示す縦断正面図である。
以下、本発明に係る内視鏡用処置具に係る実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、先端処置部が位置する側を先端側、操作部が位置する側を基端側と呼ぶ。
[実施形態1]
[内視鏡システム]
図1は実施形態1に係る内視鏡用処置具が適用される内視鏡システム1を示す。内視鏡システム1は、生体の体腔内に挿入するための挿入部2と、基端部に設けられ挿入部2の先端を上下左右方向に湾曲操作するためのダイヤルを有する内視鏡操作部3と、挿入部2と内視鏡操作部3との間を接続するように配置された処置具導入部4とを備え、処置具導入部4から挿入部2の先端に向かって長手方向に形成された内視鏡チャネル5が形成され、内視鏡チャネル5内に、後述する内視鏡用処置具10の生体患部の処置を行う先端処置部としての一対の先端処置片15,16およびシース11を挿通し操作部13より操作するように構成されている。
[内視鏡用処置具の基本的構成]
図2は実施形態1に係る内視鏡用処置具10を示す。内視鏡用処置具10は、内視鏡用電気焼灼鋏であり、一対の先端処置片15,16で体腔内の生体組織を挟みつつ所要の電流を通電し生体組織を焼灼し止血しつつ切開をする等の処置をするものである。
内視鏡用処置具10は、内視鏡チャネル5に挿脱される可撓性を有する細長いシース11と、シース11内に進退可能に配置された操作ワイヤ12と、操作ワイヤ12を進退操作する操作部13と、シース11の先端に固定連結された先端処置部支持部材14と、先端処置部支持部材14に支持軸18で回動可能に支持される先端処置部としての一対の先端処置片15,16とを備える。
シース11は、長さが500〜2000mmの、可撓性を有しかつ適度の腰の強さ(屈曲耐性)を有する細長筒状体である。本実施形態のシース11は、コイルシース11aと、コイルシース11aの外面に被さる樹脂製外被11bとで構成されている。樹脂製外被11bは、PTFE、PEEK、PPS、ポリエチレン、またはポリイミド、等よりなり可撓性・電気絶縁性を有する。コイルシース11aは、例えば断面形状が矩形であるステンレス線等の金属材を密着巻きしてなるコイルシースが用いられることが好ましい。
内視鏡用処置具10は、先端処置部支持部材14の外面に電気絶縁被膜が形成されている。コイルシース11aに樹脂製外被11bが設けられない構成では、コイルシース11aの内外面に電気絶縁被膜が形成されていてもよい。
操作ワイヤ12は、シース11内に進退可能に緩く配置され、導電性であって回転追従性が大きなトルクワイヤからなる。操作ワイヤ12は、例えば、全長がステンレス製であるか、またはステンレス製の基端側部分とナイチノール(ニッケルチタン合金)製の先端側部分とをステンレスパイプで接続してなるものであっても良い。
操作部13は操作部本体13aとスライダ13bとを有する。操作部本体13aはコイルシース11aの基端に先端部が連結されている。スライダ13bは、操作部本体13aの側面部に設けられたスリットに対応する範囲で操作部本体13aに被嵌してスライドするように設けられ、操作部本体13aの先端面から内部に導入された操作ワイヤ12の基端と連結されている。
操作部13は、操作部本体13aとスライダ13bとを相対的にスライド操作(進退操作)することによって、操作ワイヤ12をコイルシース11aに相対移動させることができ、スライダ13bを図中の左方向(先端側)に移動させることにより操作ワイヤ12を先端側にコイルシース11aに相対移動させ一対の先端処置片15,16を開くことができ、また、スライダ13bを図中の右方向(基端側)に移動させることにより操作ワイヤ12を基端側にコイルシース11aに相対移動させ一対の先端処置片15,16を閉じることができるように構成されている。もって、操作部13は、操作ワイヤ12をコイルシース11aに相対的に進退操作することができ、さらに、操作ワイヤ12の進退操作を介して一対の先端処置片15,16を開閉することができるよう構成されている。
図3(A)に示すように、処置部支持手段である先端処置部支持部材14は、コイルシース11aの先端部に被嵌・連結された筒部14aと、筒部14aより先端側に延在する対向一対の腕部14bとを有する。一対の先端処置片15,16は先端処置部支持部材14に開閉可能に支持される。一対の先端処置片15,16は、中程部分(交差部分)15a,16aと基端側部分15b,16bと先端側部分15c,16cとに区分される形状を有する。先端側部分15c,16cは断面が略矩形の棒状でかつ先端外側に角状の突出部がある形状であり、開閉することにより病変部の切開等の処置が可能である。
図3(B),(C),(D)に示すように、一対の先端処置片15,16の中程部分(交差部分)15a,16aには軸孔を有し、2つの軸孔は合わされて先端処置部支持部材14の一対の腕部14b,14bの先端部間に位置され、かつ一対の腕部14b,14bの先端部に一軸上に設けられた一対の軸受用孔に合わされ、一方の軸受用孔より他方の軸受用孔まで支持軸18が通されてなる。支持軸18は一対の腕部14b,14bの軸受用孔に強制嵌着されてなるか、嵌着後にレーザー溶接により固着されている。支持軸18は、一対の先端処置片15,16の中程部分(交差部分)15a,16aの軸孔に緩く嵌着されている。したがって、一対の先端処置片15,16は、中程部分(交差部分)15a,16aが先端処置部支持部材14の一対の腕部14b,14b間に軸支され、先端側部分15c,16cが開閉可能である。
一対の先端処置片15,16の各基端部は、一対の開閉作動用リンク19,20の各先端部とピン軸22,23で連結され、さらに一対の開閉作動用リンク19,20の各基端部は進退伝動リンク21の先端部とピン軸24で連結され、進退伝動リンク21は操作ワイヤ12と連結されている。
詳細には、一方の先端処置片15の基端側部分15bに設けられたピン軸孔と一方の開閉作動用リンク19の先端部に設けられたピン軸孔とにピン軸22が通され止着されることにより、一方の先端処置片15と一方の開閉作動用リンク19とが連結されているとともに、他方の先端処置片16の基端側部分16bに設けられたピン軸孔と他方の開閉作動用リンク20の先端部に設けられたピン軸孔とが重ね合され、これらピン軸孔にピン軸23が通され止着されることにより、他方の先端処置片16と他方の開閉作動用リンク20とが連結されている。したがって、先端処置片15,16の基端側部分15b,16bと開閉作動用リンク19,20は菱形に連鎖している。
さらに、一対の開閉作動用リンク19,20の各基端部に設けられたピン軸孔が進退伝動リンク21の先端部に設けられたピン軸孔の両側に重ね合され、これら軸孔にピン軸24が通され止着されることにより、かつ一対の開閉作動用リンク19,20と開閉作動用リンク19とが連結されている。
操作ワイヤ12の先端部に固定された進退伝動リンク21は、基端側に小径筒部21aを有し、小径筒部21aの基端面より軸方向に内方にワイヤ受け入れ穴を有し、ワイヤ受け入れ穴に操作ワイヤ12の先端部が嵌入され進退伝動リンク21の側面より締め付けねじをねじ込むか、あるいは銀ロウ付け、ハンダ付け、カシメ、等により連結固定され、もって、進退伝動リンク21と操作ワイヤ12とが連結されている。
したがって、操作ワイヤ12がシース11に対して基端方向に相対移動されると、開閉作動用リンク19,20の交差角が小さくなると、一対の先端処置片15,16の基端側部分15b,16bの交差角も小さくなり、これにより、一対の先端処置片15,16の先端側部分15c,16cが閉じていき(図3(B))、また、開閉作動用リンク19,20の交差角が大きくなると、一対の先端処置片15,16の基端側部分15b,16bも交差角が大きくなり、これにより、一対の先端処置片15,16の先端側部分15c,16cが扇状に開いていく(図3(A))。もって、操作ワイヤ12がシース11に対して相対移動されると、一対の先端処置片15,16の先端側部分15c,16cが扇状に開閉するようになっている。
その他の基本的構成を説明する。一対の先端処置片15,16はステンレス製やナイチノール(ニッケルチタン合金)製等からなる。先端処置部支持部材14と、シース11の樹脂製外被11bとに親水性被膜が形成され、もって、一対の先端処置片15,16からシース11までが体腔内に引き攣りなく円滑に導入できるようになっている。
先端処置部支持手段14の筒部14aとコイルシース11aの先端部とが溶接、ロウ付け、またはハンダ付けにより連結されている。なお、コイルシース11aの先端部の外形を研削して小径部を設け、この小径部に筒部14aを被嵌し固定連結してもよい。
したがって、操作ワイヤ12を進退操作することにより、一対の先端処置片15,16の先端側部分15c,16cが閉じるときに、電流を通電して体腔内の生体組織を焼灼し止血しつつ切開し生体組織の切除等の処置を行うよう構成されている。
[内視鏡用処置具の特徴的構成]
図3(A),(D)に示すように、先端処置部支持部材14は、筒部14aと、筒部14aの線端面より先方に延在する対向一対の腕部14bとを有し、ステンレス製やナイチノール(ニッケルチタン合金)製からなり絶縁性被膜が施されている。
先端処置部支持部材14に支持される先端処置部は、一対の先端処置片15,16よりなり、所要の電圧を印加され生体組織の患部を切開する機能を有する。一対の先端処置片15,16は、導電性材料より成形され、機能的に先端側部分15c,16cと中程部分15a,16aと基端側部分15b,16bとに区分される。
一対の先端処置片15,16の先端側部分15c,16cは、対向面部15d,16dを有する棒状に形成されかつ先端側部分の対向面部15d,16dを除いた残りの面部および中程部分15a,16aと基端側部分15b,16bに電気絶縁被膜が形成されている。先端側部分15c,16cは、具体的には、長手方向に垂直な断面形状が矩形であって、各対向面部15d,16dには電気絶縁性の不活性被膜がなく金属面が露出し、各対向面部15d,16d以外の3つの面部に電気絶縁性の不活性被膜を有する。
一対の先端処置片15,16の各中程部分15a,16aは、一対の腕部14b,14b間にてX状に重なり一対の腕部14b,14bに貫通するように設けられた支持軸18で回動可能に支持されている。各腕部14bの対向面部の先端部に支持軸18を取り巻くように環状突出座14cを有する。一対の環状突出座14c,14cは、一対の先端処置片15,16の中程部分15a,16aに当接し一対の先端処置片15,16が横振れがなく円滑に回動することを保障している。
一対の先端処置片15,16の各基端側部分15b,16bは、開閉動作用リンク19,20及び進退伝動リンク21を介して操作ワイヤ12と連結され、操作ワイヤ12の進退動作力を受けて各先端側部分15c,16cを開閉するようになっていて、かつ操作ワイヤ12が最引退状態のときに、各対向面部15d,16dが平行かつ近接した状態に保持され操作ワイヤ12を介して給電されて両方の対向面部15d,16dまたはいずれか一方の対向面部15d,16dが電極面となり電気焼灼による処置機能を有する。
本実施例においては、各対向面部15d,16dには電気絶縁性の不活性被膜がなく金属面が露出し、各対向面部15d,16d以外の3つの面部に電気絶縁性の不活性被膜を有するとしたが、各対向面以外の面部に電気絶縁性の不活性被膜を有しない場合には、先端処置片15,16を閉じた状態で、先端処置片15,16の各対向面部15d,16dと反対側の面部を用いて処置を行うこともでき、その場合には、先端側部分15c,16cの各対向面部15d,16dと反対側の面部の先端に設けられた外側突起15f,16fを、病変部に引っ掛けながら処置を行うことにより、針状メスのように病変部と正常な生体組織との剥離処置を行うこともできる。
先端処置部支持部材14は、粘膜剥離処理の際に、操作ワイヤ12を基端側に手加減することなく一杯に引くと、先端側部分15c,16cが閉じる状態になる。このときに、先端側部分15c,16cの各対向面部15d,16dの先端部に形成された内側突起15e,16e同士が当接することで、先端側部分15c,16cの対向面部15d,16d同士が密着せず、かつ間隔(図3(A)中の寸法c)を例えば1mm以下、好ましくは0.2−1.0mmに近接した状態に保持することになる。
間隔cが0.2−1.0mmであると、対向面部15d,16d間でのジュール熱が高密度に発生し、対向面部15d,16dに挟まれる病変部組織の粘膜がジュール熱により多量の泡に変わり、この泡が対向面部15d,16d間の熱を奪い取るように切除方向へ流れるので対向面部15d,16dを良好に放熱させることになる。これにより、給電される対向面部15d,16d間にジュール熱が発生し対向面部15d,16dに振れる粘膜が多量の泡を発生させて分解し、多量の泡を熱とともに切除方向へ流れさせることになり、病変部を健全な生体組織から安全に分離するよう切開することができる。
また、一対の先端処置片15,16が密着状態に閉じることが無いから、血管を挟んで止血する際には、血管を挟んでいても血管を切断してしまう恐れが無く、泡を熱とともに切除方向へ移行し病変部切除後の正常な生体組織の温度上昇が大きくなり過ぎることが抑制され、切開部位に遅効性穿孔が起こる恐れが解消され、切開を行う際の操作性に優れる。
これに対し、操作ワイヤ12を基端側に一杯に引いて一対の先端側部分15c,16c同士が一対の対向面部15d,16dが密着する場合には、止血の際に血管を切断する恐れがあり、また一対の先端側部分15c,16cの密着面から泡が生じないので、病変部切除後の正常な生体組織に異常な高温になり生体組織が火傷することになる。なお、内側突起は一方の先端側部分に設けられていてもよい。
[実施形態1の変形例1]
図4は本発明の実施形態1の変形例1に係る内視鏡用処置具10Aの先端処置部が閉じた状態の先端部を示す正面図である。この変形例では、内側突起15g,16gが一対の先端側部分15c,16cの各対向面部15d,16dの基部に設けられている。これにより、操作ワイヤ12を基端側に一杯に引いて一対の先端側部分15c,16c同士が閉じたときに、間隔保持用突起15g,16gが当接し、一対の対向面部15d,16dが平行かつ近接した状態に間隔保持する。
[実施形態1の変形例2]
図5は本発明の実施形態1の変形例2に係る内視鏡用処置具の先端処置具が閉じた状態の先端部を示す正面図である。この変形例では、間隔保持用突起15h,16hが一対の先端側部分15c,16cの各対向面部15d,16dの中程に設けられている。これにより、一対の先端側部分15c,16c同士が閉じたときに、内側突起15h,16hが当接し、各対向面部15d,16dが平行かつ近接した状態に間隔保持する。
[実施形態1の変形例3と変形例4]
図6(A),(B)は本発明の実施形態1に係る内視鏡用処置具10Cの先端処置部について、2つの変形例を示す正面図である。図6(A)に示す変形例3では、内側突起15g,16gが一対の先端側部分15c,16cの各対向面部15d,16dの基部(支持軸18寄り)よりに設けられている。これにより、一対の先端側部分15c,16c同士が閉じたときに、内側突起15g,16gが当接し、各対向面部15d,16dが近接した状態に間隔保持する。この変形例では、一対の先端側部分15c,16cは、弓形凹面状に形成されているので、閉じたときに内側突起15g,16gが当接し、各対向面部15d,16dが近接した状態に間隔保持し、対向面部15d,16dの中程の間隔が例えば1mm以下になり、基端部と先端部で0.2−1.0mmになるように設けられている。
図6(B)に示す変形例4では、内側突起15g,16gが一対の先端側部分15c,16cの各対向面部15d,16dの基部(支持軸18寄り)に設けられている。そして、一対の先端側部分15c,16c同士が閉じたときに、内側突起15g,16gが当接するとともに、各対向面部15d,16dが近接した状態になり、対向面部15d,16dの先端部15i,16iが閉じ合うように弓形凹面状に形成されている。
[実施形態2]
本発明の実施形態2に係る内視鏡用電気焼灼切開具10Dに係り、図7(A)は先端処置部が閉じた状態を示す縦断正面図、図7(B)は先端処置部が開いた状態を示す縦断正面図である。
この実施形態の先端処置部は、一対の先端処置片15,16の一対の先端側部分15c,16c同士が閉じたときに、進退伝動リンク21Aと先端処置部支持手段14の筒部14aの端面壁14dとの間でストップ機能を発揮するように構成されている。
操作ワイヤ12の先端部に固定された進退伝動リンク21Aは、基端側の小径筒部21aと、先端側のピン軸孔を有する幅広部21bとからなり、小径筒部21aの筒孔に操作ワイヤ12の先端部が嵌入されかつハンダ付け付け等により固定され、幅広部21bを一対の開閉作動用リンク19,20で挟んでピン軸24で連結されている。
そして、進退伝動リンク21Aの幅W1が先端処置部支持部材14Aの筒部14aの端面壁14dに設けられた開口14eの幅W2よりも大きい。これにより、操作ワイヤ12を基端側に牽引し一対の先端側部分15,16同士が閉じたときに、進退伝動リンク21Aの小径筒部21aと二股形状部21bとの段差面部21cが、先端処置部支持部材14Aの筒部14aの端面壁14dに当接することにより、各前記対向面部が近接した状態に間隔保持するように構成されている。その他の構成は、図3(B),(C)と同一であるので、対応する構成に同一符号を付して説明は省略する。
本発明によれば、一対の先端処置片を開閉し電流を流しつつ体腔内の生体組織を挟み生体組織を切開する際に、多量の泡を発生させて正常な生体組織の温度上昇を抑制でき、切開を行う際の操作性に優れ、血管を挟んで止血する際には血管を切断してしまう恐れがないという効果を有し、優れた内視鏡用処置具を提供することができる。
1…内視鏡システム、
2…挿入部、
3…内視鏡操作部、
4…処置具導入部、
5…内視鏡チャネル、
10…内視鏡用処置具、
11…シース、
11a…コイルシース、
11b…樹脂製外被、
12…操作ワイヤ、
13…操作部、
13a…操作部本体、
13b…スライダ、
14…先端処置部支持部材、
14a…筒部、
14b…腕部、
14c…環状突出座、
14d…端面壁、
14e…開口、
15,16…先端処置片、
15a,16a…中程部分、
15b,16b…基端側部分、
15c,16c…先端側部分、
15d,16d…対向面部、
15e,16e,15g,16g,15h,16h…内側突起、
15f,16f…外側突起、
15i,16i…対向面部の先端部、
18…支持軸、
19,20…開閉作動用リンク、
21,21A…進退伝動リンク、
21a…小径筒部、
21b…幅広部、
21c…段差面部、
22,23,24…ピン軸。

Claims (4)

  1. 内視鏡のチャネルに挿脱される電気絶縁性・可撓性を有するコイルシースと、
    前記コイルシース内に進退可能に配置された導電性を有する操作ワイヤと、
    前記コイルシースおよび前記操作ワイヤの各後端側に連結され前記操作ワイヤを進退操作する操作部と、
    前記コイルシースの先端部に取り付けられた筒部と前記筒部より先端側に延在する対向一対の腕部とを有し電気絶縁性被膜を有する処置部支持手段と、
    前記処置部支持手段に支持され所要の電圧を印加され生体組織の患部を処置する一対の先端処置片よりなる先端処置部とを備え、
    前記一対の先端処置片は、導電性材料より機能的に先端側部分と中程部分と基端側部分とに区分されるように成形され、前記先端側部分が対向面部を有する棒状に形成され、各前記中程部分が前記一対の前記腕部間にてX状に重なり一対の前記腕部に貫通するように設けられた支持軸で回動可能に支持され、各前記基端側部分が前記操作ワイヤと連結され、前記操作ワイヤの進退動作力を受けて各前記先端側部分を開閉するようになっていて、かつ前記操作ワイヤが最引退状態のときに各前記対向面部が近接した状態に保持され、前記操作ワイヤを介して給電されて前記先端側部分が電気焼灼による処置機能を有するように構成された
    ことを特徴とする内視鏡用処置具。
  2. 一対の前記先端側部分同士が閉じたときに、一対の前記先端処置片の両方または一方に設けられた内側突起が当接することにより、各前記対向面部が近接した状態に間隔保持するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用処置具。
  3. 一対の前記先端側部分同士が閉じたときに、操作ワイヤの先端部に固定して設けられかつ一対の先端処置片に一対の開閉作動用リンクを介して連結された進退伝動リンクの段差面部が、前記処置部支持手段の筒部の端面壁に当接することにより、各前記対向面部が近接した状態に間隔保持するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用電気焼灼切開具。
  4. 前記一対の先端処置片は、前記先端側部分の対向面部を除いた残りの面部および前記中程部分と前記基端側部分に電気絶縁被膜が形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の内視鏡用処置具。
JP2020088803A 2020-05-21 2020-05-21 内視鏡用処置具 Active JP7491738B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020088803A JP7491738B2 (ja) 2020-05-21 2020-05-21 内視鏡用処置具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020088803A JP7491738B2 (ja) 2020-05-21 2020-05-21 内視鏡用処置具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021183013A true JP2021183013A (ja) 2021-12-02
JP7491738B2 JP7491738B2 (ja) 2024-05-28

Family

ID=78767655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020088803A Active JP7491738B2 (ja) 2020-05-21 2020-05-21 内視鏡用処置具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7491738B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4556000B2 (ja) 2007-04-25 2010-10-06 有限会社リバー精工 内視鏡用モノポーラ型高周波鋏
JP2009119085A (ja) 2007-11-16 2009-06-04 Hoya Corp 内視鏡用バイポーラ高周波処置具

Also Published As

Publication number Publication date
JP7491738B2 (ja) 2024-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5636449B2 (ja) 高周波処置具
EP2040634B1 (en) Surgical sealing and cutting apparatus
JP4035100B2 (ja) 医療用処置具及びこれを備えた医療用処置装置
JP3255885B2 (ja) 医療用処置具
KR20170078616A (ko) 내시경용 가위 및 내시경용 고주파 처치구
JP2002301088A (ja) 内視鏡用治療装置
JP3989170B2 (ja) 高周波処置具
JP2003299667A (ja) 内視鏡用バイポーラ型高周波切開具
US20210038296A1 (en) Single-handed operable surgical instrument including loop electrode with integrated pad electrode
JP2002078717A (ja) 高周波処置具
JP2011212315A (ja) 内視鏡用高周波処置具
JP2007319677A (ja) 内視鏡用の高周波治療器具
JP4556000B2 (ja) 内視鏡用モノポーラ型高周波鋏
JP4296141B2 (ja) 内視鏡用高周波処置具
JP2021183013A (ja) 内視鏡用処置具
JP2001061848A (ja) 高周波処置具
JP7442252B2 (ja) 内視鏡用電気焼灼切開具
JP5535862B2 (ja) 内視鏡用高周波剥離ナイフ装置
US8298231B2 (en) Bipolar scissors for adenoid and tonsil removal
JP7267539B2 (ja) 内視鏡用マイクロ波照射器具
JP7297521B2 (ja) 内視鏡用電気焼灼切開鋏
JP6180785B2 (ja) 内視鏡用高周波焼灼切開鋏
US20070282331A1 (en) Bipolar high-frequency incision tool for an endoscope
JP7442253B2 (ja) 内視鏡用電気焼灼処置具
JP3211674U (ja) 手術用鋏

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230413

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240515

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240516

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7491738

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150