JP2001059642A - 蓄熱型空調設備及びこれに用いる空気吹き出し口 - Google Patents

蓄熱型空調設備及びこれに用いる空気吹き出し口

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JP2001059642A
JP2001059642A JP2000182145A JP2000182145A JP2001059642A JP 2001059642 A JP2001059642 A JP 2001059642A JP 2000182145 A JP2000182145 A JP 2000182145A JP 2000182145 A JP2000182145 A JP 2000182145A JP 2001059642 A JP2001059642 A JP 2001059642A
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Shuji Sugiura
修史 杉浦
Norihiko Kodera
典彦 古寺
Atsushi Kasuya
敦 粕谷
Yukio Kuno
幸男 久野
Yoji Mori
陽司 森
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Takenaka Komuten Co Ltd
Kyoritsu Air Tech Inc
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Takenaka Komuten Co Ltd
Kyoritsu Air Tech Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天井裏や床下の空間を躯体蓄熱用として利用
する蓄熱型空調設備において、とくに天井裏空間全体に
空調空気を一様に循環させるようにして躯体への蓄熱効
率を向上させるとともに、空調空気の室内側と天井裏側
への吹き出しの切り換えを確実に行う。 【解決手段】 天井43によって室42内と天井裏空間
44とを仕切り、空調機2からの空調空気を天井43に
配置した複数個の空気吹き出し口5にフレキシブルダク
ト3aを介して供給するチャンバー3を天井裏に設置
し、チャンバー3から各空気吹き出し口5に向かう空調
空気の流路を天井裏空間44側に向かう方向に切り換え
可能な流路切換機構を各空気吹き出し口5に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビルや集合住宅等
の建築物の個別方式及びセントラル方式の空気調和設備
に係り、特に天井裏や床下の空間を冷房及び暖房用の蓄
熱に利用する蓄熱型空調設備及びこれに用いる空気吹き
出し口に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物の冷房や暖房等の空気調和は、た
とえば空調機械室に空調機を設備しておき、ダクト配管
を経由して各室の空調用吹き出し口に供給し、この吹き
出し口から冷風や温風を吹き出すというのが基本であ
る。このような空調機による空気調和はいわゆるセント
ラル空調方式であり、各室の空調負荷条件に合わせた調
整をするためには、各室へのダクト配管中にモータダン
パ等を組み込む必要がある。これに対し、個別空調方式
は、各室のそれぞれに空調機を付設し、独自にその冷暖
房の温度や風量をコントロールできるようにしたもので
ある。このようなセントラル空調方式及び個別空調方式
は、いずれも事務所等のように主として昼間に使用され
るので、その電力使用料金が高くなる傾向にある。
【0003】そこで、近年では、建築物自体の熱容量を
利用して蓄熱する躯体蓄熱方式の空気調和が採用される
ようになった。この躯体蓄熱方式による空気調和は、た
とえば天井裏や床下の空間に冷気または暖気を空調機か
ら供給し、天井裏または床下を構成している建築躯体に
蓄熱するというものである。そして、電力料金が昼間に
比べて安い夜間に空調機を作動させて蓄熱すれば、朝に
なると空調機を全負荷で作動させなくても暖気や冷気を
各室に供給でき、電力使用料金を大幅に削減できる。こ
のような躯体蓄熱方式の空気調和の設備は、たとえば特
開平6−82089号公報に記載されている。
【0004】一方、本願出願人らは、蓄熱型空調設備に
対応できるダンパ装置を既に提案し、これを特開平10
−82552号として出願公開した。図19にこのダン
パ装置の概略斜視図、図20にこのダンパ装置を天井配
置の空調設備に適用した例の概略図を示す。
【0005】ダンパ装置はその上流に配置する空調機か
ら空気流れ(図中の矢印A方向)に対応させた姿勢とし
て組み込むダクト状のハウジング51に空気の流れ方向
を切り換える翼52を内蔵したものである。ハウジング
51は空調機側に臨む面を流入口51aとするとともに
反対側の端面を流出口51bとし、更に上面には第2の
開口51cを開けたものである。また、翼52は流出口
51bの上端側にその一端を回転自在に連接して図中の
矢印B方向に回動し、ほぼ垂直姿勢のときには流出口5
1bを閉じ、水平姿勢まで回動させると第2の開口51
cを閉じる。したがって、翼52の姿勢によって流出口
51bと第2の開口51cのいずれか一方は閉じて他方
は開く関係となり、空調機からの空気流れを室内側と天
井裏空間側とに切り換えることができる。なお、翼52
はハウジング51の側面に設けたモータ内蔵の駆動ユニ
ット53によって回動操作される。
【0006】図20の(a)は建築物の天井裏空間にダ
ンパ装置を設置して躯体蓄熱する例であって、個別空調
方式に適用したものである。なお、建築物は多層階のも
のであり、図示の例では1つの階だけを示してその他の
階は省略している。
【0007】図において、建築躯体61の室62と天井
63によって区切られた天井裏空間64にダンパ装置の
ハウジング51と空調機54及びヘッダー55が配置さ
れている。空調機54は建築躯体61の屋上に設置した
熱源機56に配管56aを介して接続し、熱交換器やフ
ァンを内蔵したものである。そして、空調機54の吹き
出し側はハウジング51の流入口51aに接続し、熱源
機56から送られた熱媒体との間での熱交換によって得
られた冷風をハウジング51に供給する。また、空調機
54の吸込み側には天井裏空間64内で蓄熱操作用の空
気を繰り返し循環させるため、吸い込み口54aを開け
ている(同図の(b)参照)。ヘッダー55はハウジン
グ51の流出口51bに接続された空洞状のもので、天
井63に設けた複数の吹き出し口57との間にダクト5
8を接続している。
【0008】なお、図20の(a)では、空調機54と
ヘッダー55とを2台として示しているが、室内62に
対する空調能力に応じた所定の台数の設備とすることは
無論である。
【0009】このような躯体蓄熱設備では、昼間の運転
のときにはダンパ装置の翼52によって第2の開口51
cを閉じて流出口51bを開いた状態に設定する。これ
により、空調機54から空調空気がハウジング51,ヘ
ッダー55,ダクト58を経由して吹き出し口57から
吹き出される。そして、天井裏空間64内では夜間の蓄
熱操作によって建築躯体61が蓄熱操作されているの
で、天井裏空間64内の空気も空調用として吸い込み口
54aから空調機54に吸引されて吹き出し口57へと
送られる。また、天井63には還気口63aを設けてお
き、空調時には室62からの空気が天井裏空間64内に
還流し、蓄熱された躯体61による伝熱によって熱操作
された後に空調機54に流入し、熱源機56からの熱媒
体によって冷風となり吹き出し口57から吹き出され
る。
【0010】また、夜間に蓄熱操作するときには、ダン
パ装置の翼52によって流出口51bを閉じて第2の開
口51cを開ける。これにより、空調機54からの空調
空気は第2の開口51cから天井裏空間64にだけ吹き
出され、建築躯体61に蓄熱される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、蓄熱操作は
空調機54とヘッダー55との間に配置したダンパ装置
の第2の開口51cからの冷風が供給されるだけであ
る。このため、天井裏空間64の中でもダンパ装置に近
い部分では躯体61との間の熱交換が促されるが、離れ
ている部分では熱伝達量は小さくなる。このため、天井
裏空間64を構成している躯体61への全体の熱伝達量
が一様化できない。また、天井裏空間64には鉄骨等を
利用した梁64aが縦横に走るような施工が行なわれる
ので、図20の(b)に示すように空調機54から供給
される空気流はこれらの梁64aによって流れが阻害さ
れやすい。すなわち、空調機54からの空気は梁64a
の突き出しによって拡散しにくくなり、これによっても
躯体61の全体について一様な蓄熱度は得られない。そ
して、空調機54からの空気が梁64aから干渉を受け
ないようにするためには、梁64aに対する空調機54
の位置を変更すればよいが、空調配管の設計の自由度に
大きく影響し、施工性の面でも新たな問題を派生してし
まう。
【0012】このように従来の蓄熱設備では、ダンパ装
置から蓄熱操作用の空調空気を吹き出しても、その吹き
出し量に見合う熱容量で躯体61に蓄熱することができ
ない。すなわち、ダンパ装置から吹き出される空調空気
が部分的に集中して建築躯体61に局部的に伝熱して蓄
熱される。したがって、蓄熱範囲が狭くなるともに蓄熱
量の均等化もできず、夜間の低料金の電力を使用すると
はいっても、蓄熱効率の面では最適化されていない。
【0013】また、以上に示した天井裏空間64に室6
2毎の空調機54を配置する個別空調方式のものだけで
なく、建築物の全体に冷風や温風を供給する空調機をた
とえば空調機械室に備えるセントラル方式の空調におい
ても同様の問題がある。
【0014】本発明において解決すべき課題は、天井裏
や床下の空間を躯体蓄熱用として利用する蓄熱型空調設
備において、とくに天井裏空間全体に空調空気を一様に
循環させるようにして躯体への蓄熱効率を向上させると
ともに、空調空気の室内側と天井裏側への吹き出しの切
り換えを確実に行うことにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数個のフレ
キシブルダクト接続口を有し、空調機からの空調空気を
天井に配置した複数個の空気吹き出し口にフレキシブル
ダクトを介して供給するチャンバーを天井裏に設置し、
前記チャンバーから前記各吹き出し口に向かう空調空気
の流路を天井裏空間側に向かう方向に切り換え可能な流
路切換機構を前記各吹き出し口に設けたことを特徴とす
る蓄熱型空調設備である。
【0016】ここで、前記のチャンバーは、セントラル
空調方式の場合に空調機械室の空調機と各室の空気吹き
出し口との間に設置するチャンバー、及び個別空調方式
の場合に個別空調機と空気吹き出し口との間に設置する
チャンバーあるいは空調機と一体となったチャンバーを
含むものとする。
【0017】本発明の蓄熱型空調設備では、天井裏に設
置したチャンバーにフレキシブルダクトを介して複数個
の空気吹き出し口を接続する構成としているので、流路
切換機構付き空気吹き出し口の配置場所を自由にレイア
ウトすることができる。このため、設計の段階において
建築物躯体への理想的蓄熱条件を図面上で検討し確認す
ることができる。
【0018】また、施工後においても、空気吹き出し口
の配置場所を変更することが容易にできるため、建築物
躯体の蓄熱状況をみて空気吹き出し口の配置場所を変更
することにより蓄熱条件を容易に調整することができ
る。
【0019】一つのチャンバーに接続される複数個の空
気吹き出し口は、同一の運転モードで運転されるので、
空調空気の流路切換操作も同一の操作で同一の動きを行
わせることができ、制御系を簡単化することができると
ともに、チャンバー部分に制御用の電線の中継器を設置
するようにすれば、中央制御室のコントローラからの制
御用電線はチャンバーまでは1本でよく、チャンバーか
ら空気吹き出し口の間のみ電線を分岐させればすむの
で、電線の配線長さが短くなり、配線作業が簡単にな
る。さらに、チャンバー部分に中継器を設置しておけ
ば、施工後の配線の点検保守作業や補修作業の際の中継
箇所の特定が容易となる。
【0020】また、チャンバーから空気吹き出し口まで
の配線をフレキシブルダクトに沿って行うことにより、
配線長さはフレキシブルダクトとほぼ同じ長さとなるの
で、工場出荷の際に予め所定の長さの電線を準備するこ
とができ、また、コンジットパイプなどで電線を保護し
なくてもショート、断線などは生じにくくなるので、配
線作業を効率化することができる。さらに、フレキシブ
ルダクトの吊りアンカーを利用して電線を適宜箇所で固
定することにより電線固定作業が簡単になる。
【0021】ここで、チャンバーと空気吹き出し口を接
続するフレキシブルダクトとして、フレキシブルダクト
の長さとほぼ同じ長さの電線を予め取り付けたものを用
いることができる。すなわち、工場出荷前に予め制御用
電線をフレキシブルダクトの外面に取り付けておけば、
施工現場においてはフレキシブルダクトの施工時にチャ
ンバー側と吹き出し口側で電線を結線するだけですみ、
配線作業が一層簡単化される。
【0022】また、天井に配置した複数個の空気吹き出
し口のうち少なくとも建築物周縁部近くに配置した空気
吹き出し口においては、空調空気の流路を天井裏空間側
に向かう方向に切り換えたときの空調空気の吹き出し方
向を、建築物周縁部と反対側を指向する方向とするのが
望ましい。室内空調から蓄熱操作に切り換えたときの空
調空気の吹き出し方向を建築物周縁部と反対側を指向す
る方向とすることにより、建築物周縁部に配置された吹
き出し口の場合であっても、天井裏空間に吹き出された
空気が外気と接触する側の壁側に向かうことなく天井裏
空間の中央部側に向かうことになるので、建築物外壁へ
の熱伝導による熱ロスが低減し、天井裏の躯体への蓄熱
効果が高くなる。
【0023】上記の蓄熱型空調設備用の空気吹き出し口
としては、空調空気を室内側に向けて吹き出す第1の開
口と天井裏空間に向けて吹き出す第2の開口とをハウジ
ングに設け、空調空気の流路を前記第1の開口側と前記
第2の開口側に切り換える開閉体からなる流路切換機構
をハウジング内に設けた構成とすることができる。
【0024】ここで、前記開閉体として、駆動モータに
よって駆動され前記第1の開口側と前記第2の開口側へ
のいずれか一方の流路を開放し他方を遮断する向きに動
作するゲートまたは弁体を採用することができる。ま
た、前記第1の開口をハウジングの下側に、前記第2の
開口をハウジングの上側にそれぞれ配置し、前記開閉体
は、前記ハウジングに回転自在に架け渡された支軸と、
前記支軸に一体に連結され前記第1の開口側及び前記第
2の開口側を交互に選択的に開閉する第1開閉翼と第2
開閉翼とを備え、空調機からの空調空気を前記第1開閉
翼が受けたときには前記開閉体が回動して前記第1の開
口側を開放可能とし、前記空調空気の流入負荷が小さい
ときには前記第1開閉翼の自重によって前記開閉体が回
動して前記第2の開口側を開放可能とする構造とするこ
ともできる。
【0025】また、蓄熱型空調設備において天井に配置
される空気吹き出し口を、空調機からの空調空気を室内
側に向けて吹き出す第1の開口と天井裏空間に向けて吹
き出す第2の開口とをハウジングに設け、前記第1の開
口と前記第2の開口とを選択的に開閉する流体素子を含
み、前記流体素子を駆動するための空気を供給する流路
を当該流体素子の上流側に設けた流路切換機構をハウジ
ング内に設けた構成の吹き出し口とすることもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態における
蓄熱型空調設備の要部の概略構造であって、(a)は室
内空調時及び(b)は蓄熱操作時をそれぞれ示す。図2
は配線用中継器とこれに接続した電線を示す斜視図、図
3は予め電線を取り付けたフレキシブルダクトを示す斜
視図、図4はチャンバーと配線用中継器とフレキシブル
ダクトの工場出荷時の組合せ状態を示す図である。な
お、本実施形態は個別空調方式であって冷房の場合とし
て説明するが、暖房の場合やセントラル空調方式のもの
についても同様な構成を適用できることは無論である。
【0027】図1において、従来例と同様に建築躯体4
1は多層階のものであって、室42と天井43及びその
上の天井裏空間44が各階に構築され、天井43には還
気口43aを設けている。建築躯体41の屋上には熱源
機1(図1では2台を図示)を設置し、各階層の天井裏
空間44にはそれぞれの熱源機1に配管1aで接続した
空調機2とチャンバー3(いずれも図1では2台を図
示)とが設置されている。
【0028】空調機2は、熱源機1からの熱媒体と熱交
換する熱交換器と低温空気をチャンバー3に向けて送る
ためのファン等を内蔵したものである。そして、天井裏
空間44内の空気をファンによって吸引するための吸い
込み口2aを設けている。
【0029】チャンバー3は、両側面に計6個のダクト
接続口3bを有し、天井43に配置する各6個の吹き出
し口5に空調空気を送るためのフレキシブルダクト(以
下、たんにダクトという)3aを接続したものであり、
空調機2とは1本の接続ダクト4によって直結されてい
る。
【0030】このチャンバー3の天井裏への設置は、天
井に吹き出し口5を取り付けるためのTバー(図示せ
ず)の施工を行う前に天井裏への吊り込みが行われる。
このため、チャンバー3を吊り込んでから吹き出し口5
を取り付けるまでの間、天井裏でのダクト工事を行わな
い時期があるので、その間に中央制御室のコントローラ
(図示せず)からチャンバー3までの配線工事を行う。
【0031】チャンバー3には、図2に示す配線用中継
器3cが取り付けられる。中継器3cは、図2に示すよ
うに、中央制御室のコントローラからの制御用電線のコ
ネクタ(図示せず)を差し込む1個の差し込口と6個の
吹き出し口5の流路切換機構(後述)の制御用電線3d
のコネクタ3eを接続する6個の差し込み口を設けたも
のである。
【0032】各吹き出し口5は同一の運転モードで運転
され、流路切換操作も同一の操作で同一の動きを行わせ
ることができるので、中央制御室のコントローラからの
制御用電線は中継器3cまでは1本で、中継器3cから
各吹き出し口5の間のみ制御用電線3dを分岐させれば
よい。
【0033】制御用電線3dは工場出荷時点で、図2に
示すように中継器3cに接続した状態にしておいてもよ
く、あるいは、図3に示すように各ダクト3aに予め取
り付けた状態にしておいてもよい。いずれの場合でも、
制御用電線の配線作業を効率的に行うことができる。ま
た、図4に示すように、チャンバー3と中継器3cと6
個の電線付きダクトの包装体3fを組み合わせ、対応す
る番号(図中、A−1,A−1−1・・・で表す)など
を付した状態で工場から施工現場に搬入することによ
り、梱包、輸送、現場施工を効率化することができる。
【0034】吹き出し口5には室42内側及び天井裏空
間44に空調空気を切り換えて送るための切換機構を設
ける。図5にモータ駆動による切換機構の概略を示す。
図5において、チャンバー3に接続されたダクト3aと
天井43に取り付けた吹き出し口5との間にハウジング
6が配置されている。このハウジング6はほぼ逆L字状
の縦断面形状を持ち、吹き出し口5に連通する部分を第
1の開口6aとするとともにダクト3aに近い部分の上
面を開放して第2の開口6bとしている。ハウジング6
の側面には、同図の(b)に示すように、駆動モータ6
dを内蔵したサブハウジング6cを設ける。この駆動モ
ータ6dの出力軸はハウジング6の中まで差し込まれ、
その先端にピニオン6eを取り付けている。
【0035】第2の開口6bの下にはその下流側に回動
支点6f−1を位置させたゲート6fを配置し、第2の
開口6bの開口縁にはこのゲート6fを密閉状態に閉じ
るためのパッキン6b−1を設ける。ゲート6fはその
回動支点6f−1に扇状の被動歯車6gを一体に備えた
ものである。この被動歯車6gはサブハウジング6c側
に片寄せて配置された扇状のもので、その周面にピニオ
ン6eと噛み合う歯を形成したものである。すなわち、
駆動モータ6dの作動によって、ゲート6fは同図の
(a)に示すように第2の開口6bを閉じる姿勢から、
同図の(c)に示すように斜め下向きに回動して第2の
開口6bを開き、第1の開口6a側へ向かう流路を閉じ
る姿勢に設定することができる。
【0036】以上の構成において、図5の(a)のゲー
ト6fが第2の開口6bを閉じるように駆動モータ6d
を作動させれば、図1で示した全ての吹き出し口5から
空調空気が室42内に吹き出される。そして、室42内
の空気は還気口43aから天井裏空間44に還流し、建
築躯体41の蓄熱容量からの熱伝達を受けながら空調機
2の吸い込み口2aから吸引され、熱源機1からの熱媒
体と熱交換された後に再度吹き出し口5へ送られて室4
2内へ吹き出され、以降はこの循環を繰り返す。
【0037】一方、夜間において蓄熱操作するときに
は、図5の(c)に示すように、ゲート6fを斜め下向
きに回動させ、吹き出し口5側への流路を閉じると同時
に第2の開口6bを全開とする。これにより、図1の
(b)に示すように、全ての吹き出し口5が位置してい
る部分から低温の空調空気が天井裏空間44に吹き出さ
れる。そして、吹き出し口5は天井43の広い部分に亘
って分散して配置されているので、低温の空調空気は天
井裏空間44の広い範囲に一様に拡散していき、建築躯
体41への伝熱面積を広くとることができる。したがっ
て、天井裏空間44に臨んでいる部分の表面全体から建
築躯体41に対する空調空気の熱伝達が得られ、建築躯
体41の蓄熱度及び蓄熱効率を格段に向上させることが
できる。また、天井裏空間44の中に鉄骨などの梁44
aがあっても、吹き出し口5は分散配置されているの
で、空調空気は梁44aによる干渉を殆ど受けることな
く天井裏空間44の全体に拡散する。このため、天井裏
空間44への空調機2やチャンバー3の配置の自由度を
高めることができ、現場施工もしやすくなる。
【0038】このように、流路の切換機構としてゲート
6fとこれを動作させるための駆動モータ6dを備える
構成は、機械的に操作できるので、その作動が確実に行
なえるというのが一つの特長である。そして、図5に示
した構成以外にも好適な例があり、その概略を図6及び
図7にそれぞれ示す。
【0039】図6の例は、吹き出し口5を下端に一体に
取り付けるハウジング7aを偏平な横断面形状とし、ダ
クト3aをハウジング7aの側面に直交する姿勢で連結
したものである。そして、ハウジング7aの下端を第1
の開口7bとするとともにダクト3aの軸線の延長上に
第2の開口7cを開け、この第2の開口7cを開閉する
ゲート7dを備えている。ゲート7dは図5の例と同様
に駆動モータ(図示せず)によって回動し、同図の
(b)のように第2の開口7cを閉じて第1の開口7b
からのみの低温の空調空気の室42内への吹き出しと、
同図の(c)のように第2の開口7cを開いてこれから
の空調空気の天井裏空間44への吹き出しとに切り換え
る。なお、同図の(a)及び(c)のように第2の開口
7cを開いたときにも第1の開口7bは開放されたまま
まであるが、第2の開口7cはダクト3aの末端の延長
上に位置しているので、空調空気の流線は第2の開口7
c方向を指向する流れとなり、空調空気のほとんどが天
井裏空間44に吹き出され、第1の開口7bから漏れる
量は僅かである。
【0040】図7の例は、ほぼ直方体状の外形を持つハ
ウジング7eの側面にダクト3aを直交させて接続し、
下端に吹き出し口5に連通する第1の開口7fを開ける
とともに上端面に第2の開口7gを開放し、これらの第
1の開口7fと第2の開口7gとの間に揺動式のゲート
7hを備えたものである。ゲート7hはモータ(図示せ
ず)によって回転駆動され、同図の(b)の姿勢のとき
には第1の開口7f側の流路を開き、同図の(c)の姿
勢のときには第2の開口7g側を開く。このようなゲー
ト7hの回転操作によって、室42内側と天井裏空間4
4側とに空調空気の流路が切り換えられる。
【0041】図8は室内空調側と蓄熱操作側のそれぞれ
に開閉翼を設けてその開閉を自重による動作と電磁ロッ
クによって操作できるようにした例の概略縦断面図、図
9はその概略平面図である。
【0042】先の例と同様に、空調機2に接続されたダ
クト3aと天井43に取り付けた吹き出し口5との間に
ハウジング8が配置されている。このハウジング8はほ
ぼ逆L字状の縦断面形状を持ち、吹き出し口5に連通す
る部分を第1の開口8aとするともにダクト3aに近い
部分の上面を開放して第2の開口8bとしている。ハウ
ジング8の側面にはサブハウジング8cを設け、ハウジ
ング8の内部からのこのサブハウジング8cの中まで突
き出る支軸9を回転自在に備える。この支軸9には空調
用の第1開閉翼9aと蓄熱操作用の第2開閉翼9bを一
体に連結している。第1開閉翼9aは図8において実線
で示す姿勢にあると第1の開口8a側への流路を遮断
し、室内空調するときには送風圧力によって図中の二点
鎖線で示す姿勢まで回動し、第1の開口8a側への流路
を開く。また、第2開閉翼9bは支軸9の回動と一体に
なって動作し、図8では第2の開口8bを開いた姿勢を
示している。
【0043】サブハウジング8cの中に突き出ている支
軸9にはアーム10を取り付け、サブハウジング8cの
内部に設けたマウント8dにはアーム10の拘束及びそ
の解除のための切換レバー11を取り付ける。アーム1
0はその下端にピン10aを突き出したものである。ま
た、切換レバー11は枢支ピン11aによってマウント
8dに回動自在に連接され、アーム10側に延びた一端
側にピン10aと係合可能なフック11bを備えてい
る。そして、枢支ピン11aから下側に延びる切換レバ
ー11の他端側には電磁ロック12が連接されている。
【0044】電磁ロック12はプランジャ12aを切換
レバー11側に向けた姿勢としてマウント8dに固定さ
れ、このプランジャ12aの先端を切換レバー11の下
端に連接したものである。そして、プランジャ12aと
電磁ロック12の本体との間には圧縮のコイルスプリン
グ12bが介装されている。この電磁ロック12は、通
電がないときにはプランジャ12aは最も突き出した位
置に設定され、一時的に通電があると電磁ロック12の
本体内に引き込まれる向き、すなわち図8において左側
に移動し、その位置に保たれる。そして、通電を絶つと
コイルスプリング12bの復元力によって元の位置に戻
る。
【0045】ここで、吹き出し口5は天井43に多数配
置されるので、これらの吹き出し口5の全てについて室
内空調側及び蓄熱側に切り換える操作を同時に行うと、
それぞれの電磁ロック12の全てに通電しなければなら
ない。しかし、電源の容量が大きくなったり特別の電源
設備が必要となるのでコスト面で好ましくなく、保守点
検も煩雑になる。そこで、多数の吹き出し口5について
1台ずつの切り換え操作を行わせて電源容量を大きくし
なくても済むようにするため、順送り用マイクロスイッ
チ13ををサブハウジング8cの中に備える。
【0046】図10は一つのチャンバー3に接続した吹
き出し口5に備える順送り用マイクロスイッチ13に対
する配線系統を示す概略図である。図示のように、チャ
ンバー3に備えた端子ボックス3bから2芯のケーブル
13a〜13fによって各吹き出し口5の順送り用マイ
クロスイッチ13が接続されている。このような配線系
統であれば、端子ボックス3bからの電流は1個ずつの
吹き出し口5の順送り用マイクロスイッチ13にケーブ
ル13a〜13fの順に通電されていく。したがって、
多数の吹き出し口5を備える設備であっても、1個ずつ
の吹き出し口5について電力が消費されていくので、大
容量の電源設備を備えることは不要となる。
【0047】図11は第1,第2開閉翼9a,9bの作
動による室内空調及び蓄熱操作の切り換えを示す概略図
である。図11の(a)は、空調機2が作動停止してい
るときの第1,第2開閉翼9a,9bの姿勢を示すもの
で、アーム10のピン10aは切換レバー11のフック
11bから離脱し、フック11bの右端面に当たった姿
勢に保持されている。そして、第1開閉翼9aはダクト
3a側からの流路を少し開いた斜めの姿勢をとり、第2
開閉翼9bも第2の開口8bを半開した程度の姿勢をと
っている。
【0048】空調機2を停止させていたときに室内空調
に切り換えるときには、ダクト3aからの空調空気の風
圧を第1開閉翼9aが受ける。第1開閉翼9aに一体化
されている支軸9は、アーム10が切換レバー11に拘
束されていないので、第1の開閉翼9aとともに図11
の(a)において反時計方向に回動する。したがって、
図11の(b)に示すように、支軸9は第2開閉翼9b
が第2の開口8bの上に被さって動けなくなるまで回動
し、第1開閉翼9aは第1の開口8a側の流路を大きく
開く。
【0049】なお、図11の(a)の状態で空調機2か
らの送風があるとき、第2開閉翼9bも風圧を受けて開
こうとする。しかしながら、空調空気流れは第1開閉翼
9a側の流れが主流であり、第2開閉翼9b側へは流路
が曲がっていることと、第1開閉翼9aを第2開閉翼9
bよりも大きくして受圧面積を大きくしていることか
ら、第1開閉翼9aが主導となって図11の(b)に示
す室内空調側に切り換えることができる。
【0050】次いで、蓄熱操作するときには、まず空調
機2の作動を一旦停止させる。これにより、図11の
(b)の姿勢にあった第1開閉翼9aはその自重によっ
て支軸9周りに時計方向に回動し、第2開閉翼9bとと
もに図11の(a)の状態に戻る。この後、電磁ロック
12に通電してプランジャ12aを図11の(a)にお
いて左側に移動させる。これにより、図8に示すよう
に、切換レバー11はその先端側のフック11bが下に
傾斜する向きに回動し、アーム10のピン10aの左側
への通過を許すようになる。したがって、図11の
(a)のように少し斜めの姿勢となっている第1開閉翼
9aはその自重によって更に時計方向に回動し、同図の
(c)に示すようにダクト3a側から第1の開口8aに
向かう流路を遮断する。そして、同時に第2開閉翼9b
は第2の開口8bがほぼ全開となる位置まで立ち上げら
れる。このように切換レバー11を回動させた姿勢を保
持した後に電磁ロック12への通電を止めると、プラン
ジャ12aに対する電磁力の作用はなくなり、圧縮のコ
イルスプリング12bの復元力によって切換レバー11
は図11の(a)に示す元の姿勢に戻る。したがって、
フック11bよりも左側に移動しているアーム10のピ
ン10aがフック11bによって拘束され、支軸9の回
動は阻止される。
【0051】以上により、第1及び第2開閉翼9a,9
bはともに図11の(c)の姿勢に保持され、空調機2
からの空調空気は第2の開口8bから天井裏空間44に
吹き出され、建築躯体41への蓄熱が行われる。また、
この蓄熱操作からそのまま室内空調に切り換えるときに
は、電磁ロック12に通電して切換レバー11をそのフ
ック11bが下向きに回動するように操作する。これに
より、アーム10は切換レバー11と無縁となり、空調
機2からの空調空気を受ける第1開閉翼9aの動作によ
って図11の(b)の室内空調に切り換えることができ
る。
【0052】本実施形態の吹き出し口5では、室内空調
から蓄熱操作に切り換えたときの第2の開口8bからの
空調空気の吹き出し方向が、図11の(c)に矢印で示
すように、ダクト3a側の方向を指向している。天井裏
におけるチャンバー3の設置場所およびダクト3aの配
管態様は建築物によって種々異なるが、少なくとも建築
物周縁部に配置される吹き出し口の場合、本実施形態の
吹き出し口5のように、第2の開口8bからの空調空気
の吹き出し方向に特定の方向性をもたせた吹き出し口を
配置することにより、天井裏空間44に吹き出された空
気は外気と接触する側の壁側に向かうことなく天井裏空
間44の中央部側に向かうことになるので、建築物外壁
への熱伝導による熱ロスが低減し、天井裏の躯体への蓄
熱効果が高くなるという効果がある。
【0053】図12は吹き出し口5における室内空調と
蓄熱操作との切り換えをフレキシブルシャフトによって
機械的に駆動する構成としたレイアウトを示す概略図、
図13はこのフレキシブルシャフトに対応させたハウジ
ング構造の概略図である。
【0054】先の例と同様に、チャンバー3との間をダ
クト3aで接続した吹き出し口5に一体化したハウジン
グ14を設ける。このハウジング14にはフレキシブル
シャフトからの回転が入力される入力軸14aと下流の
ハウジング14を駆動するための出力軸14bとを同軸
上で一体に備える。
【0055】ハウジング14は図11の例と同様に下端
側に吹き出し口5に連通させた第1の開口14cを備え
るとともに上端側に第2の開口14dを開け、これらの
間に第1開閉翼14eと第2開閉翼14fとを支軸14
gを介して一体に取り付けたものである。そして、支軸
14gを同図の(b)に示すようにハウジング14の外
に突き出してその先端に扇状の被動歯車14hを取り付
けている。先に説明した入力軸14aと出力軸14bと
は一体物であって、ハウジング14の中を幅方向に貫通
して配置され、被動歯車14hと対応する部分にはこれ
と噛み合うピニオン14iを取り付けている。なお、ハ
ウジング14のレイアウトにおいて、フレキシブルシャ
フトによる回転伝達の最終段に位置するものについて
は、少なくとも入力軸14aを設けるものとする。
【0056】図12に示すように、チャンバー3にはモ
ータ15aとその出力軸に連接した減速機15bとを設
け、この減速機15bには1軸の出力軸1 5cの両端を
突き出して配置する。そして、この出力軸1 5cの両端
のそれぞれにフレキシブルシャフト1 6a,1 7aを接
続する。一方のフレキシブルシャフト1 6aは図におい
て上側の3個の吹き出し口5に対応させたもので、右端
に位置する吹き出し口5のハウジング14の入力軸14
aに連接されている。また、中央及び左配置の吹き出し
口5についても、それぞれの入力軸14aが右端配置の
吹き出し口5の出力軸14bにフレキシブルシャフト1
6b,16cを介して連接されている。他方のフレキシ
ブルシャフト17aも同様に2本のフレキシブルシャフ
ト17b,17cを介して末端の左配置の吹き出し口5
まで回転を伝達可能としている。
【0057】本実施の形態でいうフレキシブルシャフト
は、可撓性を持つインナーシャフトと、これを被覆した
アウターチューブとから構成された従来周知のものであ
る。すなわち、インナーシャフトの基端を回転駆動軸に
接続して回転させると先端部へも回転が伝達され、この
先端部に連結した部材を回転させるのに多用されている
ものがそのまま利用できる。このようなフレキシブルシ
ャフトを利用することで、吹き出し口5を天井43に設
置した後でも、その可撓性を利用することで比較的簡単
な施工が可能である。
【0058】図12の例においても、モータ15aを作
動させてフレキシブルシャフト16a,17aを所定の
方向に回転させれば、図において右端に位置している吹
き出し口5の第1開閉翼14eと第2開閉翼14fとを
一体に回転させることができる。すなわち、図13に示
したように入力軸14aに回転が伝達されるので、この
入力軸14aに取り付けたピニオン14iから被動歯車
14hが回転駆動され、この被動歯車14hと一体にな
っている支軸14gを介して第1,第2開閉翼14e,
14fを同図の(a)に示す室内空調側と同図の(c)
に示す蓄熱操作側に切り換えることができる。そして、
この入力された回転は出力軸14bに直結するので、中
央配置の吹き出し口5についてはフレキシブルシャフト
16b,17bが回転を伝達し、末端の吹き出し口5に
ついては同様にフレキシブルシャフト16c,17cが
回転を伝達する。したがって、多数の吹き出し口5が広
い範囲に配置されていても、フレキシブルシャフトを利
用することによって機械的に回転を開閉翼に伝えること
ができ、全ての吹き出し口について室内空調側及び蓄熱
操作側に同時に切り換え操作することができる。
【0059】図14は図13で示した構成において、減
速機15bに3本の出力軸15d,15e,15fを設
け、その両端にフレキシブルシャフト18a,18b,
18c,19a,19b,19cを連結し、各吹き出し
口5のハウジング14の入力軸14aにこれらのフレキ
シブルシャフト18a〜19cを接続した例である。こ
の例でも各ハウジング14に備える開閉翼を回動操作す
ることによって、全ての吹き出し口5について同時に室
内空調側と蓄熱操作側に流路を切り換えることができ
る。
【0060】このように減速機15bと各吹き出し口5
との間をフレキシブルシャフト18a〜19cによって
直結する構成では、吹き出し口5の配置が様々であって
もまた天井裏空間44に障害物があっても、施工がしや
すくなる。また、フレキシブルシャフトにおいて避けら
れないバックラッシについても、全ての吹き出し口5で
同じ大きさとなるので全ての開閉翼の回動角度を均一に
でき、確実な切り換え動作が得られる。更に、回転力の
伝達機能にトラブルがあっても、その故障個所の特定が
簡単にできるので、作業性も向上する。
【0061】図15は空調機2からの空調空気の風量に
応じて室内空調側及び蓄熱操作側に切り換え可能とした
例である。なお、ハウジング等の構成は図8に示した例
と同様なので、同じ構成部材については共通の符号で指
示し、その詳細な説明は省略する。
【0062】図において、ハウジング8内には回転自在
な支軸20が流路断面を横切って配置され、この支軸2
0には第1の開口8a側の流路を開閉する第1開閉翼2
1aと第2の開口8b側の流路を開閉する第2開閉翼2
1bとを連結している。これらの第1,第2開閉翼21
a,21bは常に図示の姿勢の関係を保ち、同図の
(a)の回動角度では第2開閉翼21bが第2の開口8
bを閉じ、同図の(b)の回動角度では第1開閉翼21
aが第1の開口8a側への流路を遮断している。
【0063】第1開閉翼21aが同図の(b)に示すよ
うに閉じた姿勢にあるとき、この第1開閉翼21aの下
端に対応させてハウジング8内に第1磁石22aを設け
る。また、第1の開口8bの周りを形成している隔壁8
eには、第2開閉翼21bの先端縁に対応する第2磁石
22bを配置する。なお、第1,第2の開閉翼21a,
21bは磁性金属材とするか、非磁性材の場合では第
1,第2磁石22a,22bに対峙する部分に磁性体を
取り付けたものとする。
【0064】ここで、図15の(a)の室内空調側に切
り換えられているとき、第2開閉翼21bの先端が第2
磁石22bに吸着され、第1開閉翼21aは斜め下に傾
いて空調機2からの空調空気の流れによる風圧を受けて
いる。したがって、この風圧によって支軸20は反時計
方向に回る向きに付勢され、この付勢力と第2磁石22
bの吸着力によって図示の姿勢に保持される。そして、
空調機2からの空調空気の供給がなくなると、第1開閉
翼21aが受ける風圧は零となり、その自重によって支
軸20を時計方向に回そうとする。このとき、第2磁石
22bによる第2開閉翼21bの吸着力(支軸20から
吸着点までの腕の長さを持つモーメント)が第1開閉翼
21aの自重による回動力より小さくなるようにしてお
けば、第2開閉翼21bは第2磁石22bを振り切って
時計方向に回動する。したがって、支軸20と第1,第
2開閉翼21a,21bと一体となって回転し、同図の
(b)の姿勢に設定され、蓄熱操作側に流路が切り換え
られる。
【0065】蓄熱操作側に切り換えられたときには、第
1開閉翼21aの下端が第1磁石22aに吸着される。
そして、蓄熱操作の場合では、室内空調に比べて空調機
2からの供給風量は絞られる。これは、供給風量を少な
くすることによって、吹き出し温度差が大きくとれるよ
うにすることを目的とした操作であり、室内空調のとき
の最大風量の空調空気が供給されることはない。したが
って、第1磁石22aによる第1開閉翼21aの吸着力
は、室内空調の場合の最大風量のときに第1開閉翼21
aが回動しようとする力より僅かに小さくしておけば、
蓄熱操作の期間、第1,第2開閉翼21a,21bは同
図の(b)の姿勢のままに維持される。
【0066】このように第1,第2磁石22a,22b
の第1,第2開閉翼21a,21bに対するそれぞれの
吸着力を設定しておけば、空調機2から空調空気が所定
の流量で供給されるときには図15の(a)の状態に保
たれる。そして、空調機2の作動を一旦停止させると、
第2磁石22bによる吸着力を振り切って支軸20,第
1,第2開閉翼21a,21bが一体となって時計方向
に回動し、蓄熱操作側に切り替わる。また、室内空調側
に切り換えるときには、空調機2から最大風量の空調空
気を供給すると、第1開閉翼21aが第1磁石22aに
よる吸着を振り切って反時計方向に回動して図15の
(a)の状態に戻る。
【0067】このように、空調機2からの風量を調整す
るだけで、蓄熱操作側と室内空調側とに簡単に切り換え
ることができる。したがって、駆動モータ等による電気
的駆動やフレキシブルシャフトを利用する機械的駆動に
比べると、構造的に格段に簡単になり、保守点検も容易
になる。
【0068】図16は図15の例と同様に空調機2から
の空調空気の風量に応じて室内空調側及び蓄熱操作側に
切り換え可能とした例である。なお、ハウジング等の構
成は図15に示した例と同様なので、同じ構成部材につ
いては共通の符号で指示し、その詳細な説明は省略す
る。
【0069】図において、第1開閉翼21aとを連結し
ている支軸20には円板状のカム23を同軸上に取り付
け、このカム23の周面の2個所には円弧状に凹ませた
係合溝23a,23bを形成している。そして、支軸2
0の下流側と上流側のそれぞれに一対の拘束アーム2
4,25を揺動自在に配置している。
【0070】拘束アーム24はカム23の係合溝23a
に係合して第1,第2開閉翼21a,21bを同図の
(a)の状態に拘束するもので、回動支点24aによっ
てハウジング8に連接され、この回動支点24aの直ぐ
下に係合溝23aに落とし込まれる大きさのローラ24
bを回転自在に備えている。そして、拘束アーム24の
下端側には引張りのコイルスプリング24cを取り付け
るとともに、ハウジング8側に回転自在に取り付けた調
節ネジ24dにこのコイルスプリング24cを連結して
いる。調節ネジ24dを手動で回して拘束アーム24の
下端との間の距離を変えることで、コイルスプリング2
4cの付勢力を調節でき、回動支点24a周りでの拘束
アーム24のカム23に対する付勢力も変えることがで
きる。すなわち、調節ネジ24dを図において左側に動
かすと、コイルスプリング24cが拘束アーム24の下
端側を強く引き、回動支点24aに対して時計方向への
付勢力が大きくなる。これにより、カム23に対するロ
ーラ24bの突き当たり力も強くなり、係合溝23aに
ローラ24bが入り込んだときの拘束力は大きくなる。
また、調節ネジ24dを右側に動かすと、コイルスプリ
ング24cの付勢力は小さくなり、ローラ24bのカム
23への突き当たり力は弱くなる。
【0071】他方の拘束アーム25も同様の構成であ
り、回転支軸25a,ローラ25b,コイルスプリング
25c,調節ネジ25dによって構成されている。そし
て、これらの拘束アーム24,25のカム23の周面に
対する付勢力を調整することによって、風量の変化によ
る第1,第2の開閉翼21a,21bの動作を制御する
ことができる。
【0072】ここで、図16の(a)に示すように室内
空調側に切り換えられているとき、下流側配置の拘束ア
ーム24のローラ24bが係合溝23aの中に入り込ん
でいて、支軸20の回動を規制している。一方、第1開
閉翼21aは斜め下に傾いて空調機2からの空調空気の
流れによる風圧を受けている。したがって、この風圧に
よって支軸20は反時計方向に回る向きに付勢され、こ
の付勢力と拘束アーム24のローラ24bとカム23の
係合溝23aとの係合力とによって図示の姿勢に保持さ
れる。そして、空調機2からの空調空気の供給がなくな
ると、第1開閉翼21aが受ける風圧は零となり、その
自重によって支軸20を時計方向に回そうとする。この
とき、拘束アーム24のローラ24bによるカム23の
係合溝23aに対する係合力が第1開閉翼21aの自重
による回動力より小さくなるようにしておけば、カム2
3はローラ24bによる係合を振り切って時計方向に回
動する。したがって、支軸20と第1,第2開閉翼21
a,21bとが一体となって回転し、同図の(b)の姿
勢に設定され、蓄熱操作側に流路が切り換えられる。
【0073】蓄熱操作側に切り換えられたときには、上
流側配置の拘束アーム25のローラ25bがカム23の
もう一方の係合溝23bに入り込む。これにより、第1
の開口8a側への流路を閉じ第2の開口8b側を全開と
するように第1,第2の開閉翼21a,21bの姿勢が
保持される。そして、図15の例でも述べたように、蓄
熱操作の場合では、室内空調に比べて空調機2からの供
給風量は絞られる。したがって、拘束アーム25のカム
23に対する係合力を、室内空調の場合の最大風量のと
きに第1開閉翼21aが回動しようとする力より僅かに
小さくしておけば、蓄熱操作の期間、第1,第2開閉翼
21a,21bは同図の(b)の姿勢のままに維持され
る。また、室内空調側に切り換えるときには、空調機2
から最大風量の空調空気を供給すると、拘束アーム25
による係合が解かれてカム23は同図の(b)において
反時計方向に回動して同図の(a)の状態に戻る。
【0074】図17は吹き出し口の流路の切り換えを流
体素子を利用して行う構成の例を示す概略図である。図
において、吹き出し口5のハウジング29とダクト3a
との間に流体素子30が組み込まれ、空調機2の近くに
は電磁切換弁31が配置されている。流体素子30は従
来周知のもので、2個の入口ポート30a,30bをダ
クト3aに接続した主流路30cと直交する向きに接続
し、この接続部分の下流を二股状の分岐流路30d,3
0eとしたものである。一方の分岐流路30eはハウジ
ング29に形成した第1の開口29aに連通し、他方の
分岐流路30dは第2の開口29bに連通している。電
磁切換弁31は2個の仕切空間31a,31bを内部に
形成していずれか一方だけを空調機2に接続できるよう
に切り換え可能としたもので、それぞれの仕切空間31
a,31bの下流に集合ヘッダー32a,32bを接続
している。そして、これらの集合ヘッダー32a,32
bは、配管33a,33bによってそれぞれ流体素子3
0の入口ポート30a,30bに接続されている。な
お、図示の例では1個の吹き出し口5としているが、他
の吹き出し口についても同様の配管を集合ヘッダー32
a,32bと流体素子との間に接続する。
【0075】このような流体素子30を備えるもので
は、一方の配管33aから入口ポート30aに空調機2
からの空調空気を供給すると、主流路30c内の流れを
第1の開口29a側に切り換え、空調機2からダクト3
aを経由した空調空気は室42内に向けて吹き出され
る。また、電磁切換弁31を切り換えて他方の配管33
bから入口ポート30bに空調空気を送り込むと、主流
路30c内の空調空気は第2の開口29b側に流れ、天
井裏空間44へ吹き出される。したがって、天井43に
配列した全ての吹き出し口5についても流体素子30を
組み込んで配管によって集合ヘッダー32a,32bに
流路を接続しておけば、電磁切換弁31の操作だけで室
42内の空調と天井裏空間44での蓄熱操作とに切り換
えることができる。
【0076】図18は図17で示した流体素子30に増
幅流体素子34を組み込んだ例であり、図17の構成と
同じ部材については共通の符号で指示する。増幅流体素
子34は、二股状の出口ポート34a,34bを流体素
子30の主流路30cに接続して配置されたものであ
る。そして、集合ヘッダー32a,32bからの配管3
3a,33bに接続される入口ポート35a,35bを
備え、流体素子30の主流路30cから分岐させた接続
流路35cを連結している。
【0077】このような増幅流体素子34を備えること
によって、入口ポート35aに空気が供給されると、接
続流路35c内の流れは空調モードの出口ポート34a
に流れるので、流体素子30の入口ポート30aを集合
ヘッダー32aに直に接続する場合よりも強い流れが供
給される。したがって、流体素子30による室内空調側
及び蓄熱操作側の切り換えが、より一層確実に行えるよ
うになる。また、流路の切り換えに必要な空気流量が少
なくて済むので、配管33a,33bを細いチューブで
代用でき、構造を簡略化することができる。
【0078】
【発明の効果】本発明により以下の効果を奏することが
できる。
【0079】(1)複数個のフレキシブルダクト接続口
を有し、空調機からの空調空気を天井に配置した複数個
の空気吹き出し口にフレキシブルダクトを介して供給す
るチャンバーを天井裏に設置し、このチャンバーから各
吹き出し口に向かう空調空気の流路を天井裏空間側に向
かう方向に切り換え可能な流路切換機構を各吹き出し口
に設けた構成とすることにより、空調空気の流路切換機
構付き吹き出し口の配置場所を自由にレイアウトするこ
とができる。このため、設計の段階において建築物躯体
への理想的蓄熱条件を図面上で検討し確認することがで
きる。また、施工後においても、吹き出し口の配置場所
を変更することが容易にできるため、建築物躯体の蓄熱
状況をみて吹き出し口の配置場所を変更することにより
蓄熱条件を容易に調整することができる。
【0080】(2)一つのチャンバーに接続される吹き
出し口は、同一の運転モードで運転されるので、空調空
気の流路切換操作も同一の操作で同一の動きを行わせる
ことができ、制御系を簡単化することができる。また、
チャンバーから吹き出し口までの配線は短距離であり、
かつ、フレキシブルダクトに沿って配線を行う、あるい
はフレキシブルダクトの吊りアンカーを利用して配線を
適宜箇所で固定することにより、ケーブルの配線作業が
簡単になる。さらに、フレキシブルダクトに予め配線を
取り付けておけば、チャンバー側と吹き出し口側で結線
するだけですみ、配線作業が一層簡単化される。 (3)天井に配置した複数個の空気吹き出し口のうち少
なくとも建築物周縁部近くに配置した空気吹き出し口に
おいて、空調空気の流路を天井裏空間側に向かう方向に
切り換えたときの空調空気の吹き出し方向を、建築物周
縁部と反対側を指向する方向とすることにより、建築物
周縁部に配置された吹き出し口の場合であっても、天井
裏空間に吹き出された空気が外気と接触する側の壁側に
向かうことなく天井裏空間の中央部側に向かうことにな
るので、建築物外壁への熱伝導による熱ロスが低減し、
天井裏の躯体への蓄熱効果が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における蓄熱型空調設備の
要部の概略構造であって、(a)は室内空調時、(b)
は蓄熱操作時を示す。
【図2】 配線用中継器とこれに接続した電線を示す斜
視図である。
【図3】 予め電線を取り付けたフレキシブルダクトを
示す斜視図である。
【図4】 チャンバーと配線用中継器とフレキシブルダ
クトの工場出荷時の組合せ状態を示す図である。
【図5】 モータ駆動による流路切換機構を備えたハウ
ジングと吹き出し口の概略であって、(a)は室内空調
時の縦断面図、(b)は同図(a)の右側面図、(c)
は蓄熱操作時の断面図である。
【図6】 モータ駆動による流路切換機構を備えたハウ
ジングと吹き出し口の別の例を示す概略であって、
(a)は斜視図、(b)は室内空調時の断面図、(c)
は蓄熱操作時の断面図である。
【図7】 モータ駆動による流路切換機構を備えたハウ
ジングと吹き出し口の更に別の例を示す概略であって、
(a)は斜視図、(b)は室内空調時の断面図、(c)
は蓄熱操作時の断面図である。
【図8】 電磁ロックと切換レバーによる流路切換機構
を備える吹き出し口の概略断面図である。
【図9】 図8の吹き出し口の平面図である。
【図10】 図8及び図9の吹き出し口のハウジングに
設ける順送りマイクロスイッチへの配線系統を含めて示
す概略図である。
【図11】 図8〜図10の例における吹き出し口の作
動状態を示す概略縦断面図である。
【図12】 フレキシブルシャフトによって吹き出し口
の室内空調側及び蓄熱操作側に切り換える例を示す概略
図である。
【図13】 フレキシブルシャフトによる作動に対応さ
せた吹き出し口とハウジングの概略であって、(a)は
室内空調時の縦断面図、(b)は同図(a)の右側面
図、(c)は蓄熱操作時の縦断面図である。
【図14】 フレキシブルシャフトによる別の切換機構
の例を示す概略図である。
【図15】 空調機からの風量に応じて室内空調側及び
蓄熱操作側に切り換える構成とした例を示す概略縦断面
図である。
【図16】 空調機からの風量に応じて室内空調側及び
蓄熱操作側に切り換える別の構成例を示す概略縦断面図
である。
【図17】 流体素子による切換構造を持つ吹き出し口
と空調機からの空気供給の系統を示す概略図である。
【図18】 図17の構成の流体素子に増幅流体素子を
備える例の概略図である。
【図19】 蓄熱型空調設備における従来の切り換え用
ダンパ装置の斜視図である。
【図20】 図19のダンパ装置を天井配置の空調設備
に適用した例の概略図であって、(a)は室内空調時を
示し、(b)は蓄熱時の要部を示す。
【符号の説明】
1 熱源機 2 空調機 2a 吸い込み口 3 チャンバー 3a ダクト 3b ダクト接続口 3c 中継器 3d 電線 3e コネクタ 3f ダクト包装体 4 接続ダクト 5 吹き出し口 6,7 ハウジング 6a,7a 第1の開口 6b,7b 第2の開口 6c ゲート 7c 切換弁体 8 ハウジング 8a 第1の開口 8b 第2の開口 9 支軸 9a 第1開閉翼 9b 第2開閉翼 10 アーム 10a ピン 11 切換レバー 11a 枢支ピン 11b フック 12 電磁ロック 12a プランジャ 12b コイルスプリング 13 順送りマイクロスイッチ 14 ハウジング 14a 入力軸 14b 出力軸 15a モータ 15b 減速機 15c,15d,15e,15f 出力軸 16a,16b,16c フレキシブルシャフト 17a,17b,17c フレキシブルシャフト 18a,18b,18c フレキシブルシャフト 19a,19b,19c フレキシブルシャフト 20 支軸 21a 第1開閉翼 21b 第2開閉翼 22a 第1磁石 22b 第2磁石 23 カム 23a,23b 係合溝 24,25 拘束アーム 24a,25a 回動支点 24b,25b ローラ 24c,25c コイルスプリング 24d,25d 調節ネジ 29 ハウジング 29a 第1の開口 29b 第2の開口 30 流体素子 30a,30b 入口ポート 30c 主流路 30d,30e 分岐流路 31a,31b 仕切空間 32a,32b 集合ヘッダー 33a,33b 配管 34 増幅流体素子 35a,35b 入口ポート 35c 接続流路 41 建築躯体 42 室 43 天井 43a 換気口 44 天井空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古寺 典彦 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 粕谷 敦 大阪府大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会社竹中工務店大阪本店内 (72)発明者 久野 幸男 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034番地の4 協立エアテック株式会社内 (72)発明者 森 陽司 福岡県粕屋郡篠栗町大字和田1034番地の4 協立エアテック株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個のフレキシブルダクト接続口を有
    し、空調機からの空調空気を天井に配置した複数個の空
    気吹き出し口にフレキシブルダクトを介して供給するチ
    ャンバーを天井裏に設置し、前記チャンバーから前記各
    空気吹き出し口に向かう空調空気の流路を天井裏空間側
    に向かう方向に切り換え可能な流路切換機構を前記各空
    気吹き出し口に設けたことを特徴とする蓄熱型空調設
    備。
  2. 【請求項2】 前記フレキシブルダクトが、フレキシブ
    ルダクトの長さとほぼ同じ長さの電線を予め取り付けた
    ものである請求項1記載の蓄熱型空調設備。
  3. 【請求項3】 前記天井に配置した複数個の空気吹き出
    し口のうち少なくとも建築物周縁部近くに配置した空気
    吹き出し口において、空調空気の流路を天井裏空間側に
    向かう方向に切り換えたときの空調空気の吹き出し方向
    を、建築物周縁部と反対側を指向する方向とした請求項
    1記載の蓄熱型空調設備。
  4. 【請求項4】 天井裏に設置され複数個のフレキシブル
    ダクト接続口を有するチャンバーにフレキシブルダクト
    を介して接続されて天井に配置される蓄熱型空調設備用
    空気吹き出し口であって、空調空気を室内側に向けて吹
    き出す第1の開口と天井裏空間に向けて吹き出す第2の
    開口とをハウジングに設け、空調空気の流路を前記第1
    の開口側と前記第2の開口側に切り換える開閉体からな
    る流路切換機構をハウジング内に設けたことを特徴とす
    る蓄熱型空調設備用空気吹き出し口。
  5. 【請求項5】 前記開閉体は、駆動モータによって駆動
    され前記第1の開口側と前記第2の開口側へのいずれか
    一方の流路を開放し他方を遮断する向きに動作するゲー
    トまたは弁体である請求項4記載の蓄熱型空調設備用空
    気吹き出し口。
  6. 【請求項6】 前記第1の開口をハウジングの下側に、
    前記第2の開口をハウジングの上側にそれぞれ配置し、
    前記開閉体は、前記ハウジングに回転自在に架け渡され
    た支軸と、前記支軸に一体に連結され前記第1の開口側
    及び前記第2の開口側を交互に選択的に開閉する第1開
    閉翼と第2開閉翼とを備え、空調機からの空調空気を前
    記第1開閉翼が受けたときには前記開閉体が回動して前
    記第1の開口側を開放可能とし、前記空調空気の流入負
    荷が小さいときには前記第1開閉翼の自重によって前記
    開閉体が回動して前記第2の開口側を開放可能とする構
    造とした請求項4記載の蓄熱型空調設備用空気吹き出し
    口。
  7. 【請求項7】 前記第1開閉翼を前記第1の開口側への
    流路が閉じられる姿勢に拘束するロック機構を備えた請
    求項6記載の蓄熱型空調設備用空気吹き出し口。
  8. 【請求項8】 前記開閉体の回転駆動を、複数個の吹き
    出し口について同時に実行させる構成とした請求項6記
    載の蓄熱型空調設備用空気吹き出し口。
  9. 【請求項9】 回転駆動機構に連接されて回転を伝達す
    る可撓性のフレキシブルシャフトを前記開閉体の回転軸
    部に連接した請求項6から8のいずれかに記載の蓄熱型
    空調設備用空気吹き出し口。
  10. 【請求項10】 前記第1開閉翼を前記第1の開口側の
    流路を遮断する姿勢に拘束する第1の拘束手段と、前記
    第2開閉翼を前記第2の開口側の流路を遮断する姿勢に
    拘束する第2の拘束手段とを備え、前記第1の拘束手段
    の前記第1開閉翼に対する拘束力を、空調空気の流入圧
    による前記第1開閉翼の回動付勢力よりも小さくし、前
    記第2の拘束手段の前記第2開閉翼に対する拘束力を、
    空調空気の流入負荷が小さいとき前記第1開閉翼の自重
    による前記支軸周りの回動付勢力よりも小さくした請求
    項6記載の蓄熱型空調設備用空気吹き出し口。
  11. 【請求項11】 蓄熱型空調設備において天井に配置さ
    れる空気吹き出し口であって、空調機からの空調空気を
    室内側に向けて吹き出す第1の開口と天井裏空間に向け
    て吹き出す第2の開口とをハウジングに設け、前記第1
    の開口と前記第2の開口とを選択的に開閉する流体素子
    を含み、前記流体素子を駆動するための空気を供給する
    流路を当該流体素子の上流側に設けた流路切換機構をハ
    ウジング内に設けたことを特徴とする蓄熱型空調設備用
    空気吹き出し口。
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