JP2018123999A - 風路切替ダンパ、ファンコイルユニットおよび空気調和システム - Google Patents

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真史 大平
篤 酒本
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篤 酒本
藤本 大輔
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大輔 藤本
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Abstract

【課題】容易に空気流路を切り替え可能な風路切替ダンパ付ファンコイルユニットおよび空気調和システムを提供する。【解決手段】3つの開口部を形成した筐体と、左右方向に延出し筐体によって支持される回動軸と、回動軸によって回動可能に支持され3つの開口部をそれぞれ閉塞可能な弁体と、を有する切替部とを備え、切替部は、弁体の回動によって3つの開口部の開放と閉塞とを順次行い、筐体内に空気の通り道である風路を形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、風路切替ダンパ、ファンコイルユニットおよび空気調和システムに関する。
近年、ビルなどの冷暖房・換気を司る空調システムでは、建築物の断熱性、気密性が向上する一方、OA機器類の増加などにより室内発熱量が増加し、冷却負荷が増大する傾向にあり、また1年の内で冷房を必要とする期間も急伸している。
この冷却負荷の増大に対して、チリングユニットなどの冷熱源機器の増強、運転期間の延長などで対応した場合、そのままエネルギーの消費増大につながる。そこで、近年はエネルギー消費抑制の為の様々な省エネルギーの方策が、建物の設計の段階から採り入れられている。
例えば、水を熱媒体として使用する水方式空調設備においては、送水温度差を大きくして流量を減らす大温度差送水システムの採用や、負荷に応じてポンプの送水量を変える変流量システムの採用で、ポンプによる搬送動力の低減を計る省エネルギー手法が採用されている。
また、熱源機器、受電設備の大形化を防ぐ為に、蓄熱式システムを併用してエネルギー消費量の平準化を図ったり、外気と室内空気とのエンタルピ差に応じて、外気を適切に室内に取り入れることにより室内負荷を処理する外気冷房などの方法が採られてきた。
これらの手法の中では、室内外の空気のエンタルピ差に応じて、室内への外気の取入れを行うことが、外気の持つエネルギーをシンプルに有効利用する手段の一つとして、採用されている。
室内への外気の取入れを行うに際して、例えば機械室や、屋上に設置した大形のセントラル式空気調和機により外気を取り入れ、送風機により各居住域へダクトを通して送風する手段を採った場合、運転中は常に送風動力を消費することになり、また、建物内の一部の空間を使用するダクトスペースなども必要になる。
そこで、外気に接した壁を持つ居住域に、室内循環、外気取入れ、自然換気の機能を持つ小形の空気調和器を設置し、この空気調和器により外気のエンタルピ、温度、湿度、降雨状況や、室内空気のエンタルピ、温度、湿度など、更に部屋用途に応じた運転時間、夜間の無人状態に於ける熱気の除去など、様々な状況に応じた切替運転を行う方法が考えられた。
特に、居住域において直接外気の取入れが出来れば、前述のセントラル式空気調和機を使用する場合の様な長いダクト経路も不要で、送風動力も必要なく、また熱ロスもほとんどないなど、エネルギー有効利用の観点から、システムとしての優位性が考えられる。
特許第3530598号公報
前述のような、様々な状況に最適化した運転状況を造り出すことが出来、かつ、外気に接する壁面に設置することができる小形の空気調和器を用いることを考えた場合、外気側、室内側及び壁貫通部などに複数のダンパを設置し、室内循環、外気取入れ、自然換気などを、それぞれのダンパの切り換えで対応する方法が考えられる。
例えば、特許文献1に記載されている三方ダンパは、空気の流入口及び2方向の吐出口を有する本体と、本体内部に配置された、吐出口の切り替えが可能な弁とを備えている。
しかし、外気に接した壁の窓下という、ペリメータの限られたスペースに従来の複数の電動式ダンパを設けて、風路の切替えを行うのは、設置スペースと、制御の複雑さ、それらに伴うコスト増、維持管理の手間など、費用対効果を考えると、設備の設計者をしてその採用をためらわせるものであった。また、空気流路を切り替える場合には、切り替えのために複雑な操作が必要であった。
本願発明の目的は、まず、エネルギー消費量の削減と室内快適性の向上の両立を計った、床吹き出し空調による居住域空調方式、吹き出し口風量制御によるタスクアンビエント空調と、このような空調システムに適した風路切替ダンパ付きの床吹き出し形空調器であるファンコイルユニットを使用し、シンプルでエネルギー消費効率に優れた空調システムを提供することにある。
また、他の目的は、前記風路切替ダンパを組み合わせて運転可能な床吹き出し形空調器であるファンコイルユニットを提供することにある。
また、1台のアクチュエータ、1枚のダンパプレートというシンプルな構成で通常空調、全外気運転、自然換気、外気還気混合運転モードの4通りに風路の切替が可能で、前述の空調システムに使用可能な風路切替ダンパを提供することにある。
また、他の目的は、床若しくは床付近の窓下壁面などに設置する空調器とすることにより、天井若しくは天井裏空間には設備機器を吊り下げる必要がなく、建物が想定以上の強烈な地震動を受ける様な災害の場合でも、居住域に於ける天井からの機器の落下というような状況を避けることが出来る安全な空調システムを提供することにある。
上記を踏まえ、本発明は、容易に空気流路を切り替え可能な風路切替ダンパ、風路切替ダンパ付ファンコイルユニットおよび空気調和システムを提供することを目的とする。
本発明の一形態によれば、3つの開口部を形成した筐体と、所定方向に延出し前記筐体によって支持される回動軸と、前記回動軸によって回動可能に支持され前記3つの開口部をそれぞれ閉塞可能な弁体と、を有する切替部と、を備え、前記切替部は、前記弁体の回動によって前記3つの開口部の開放と閉塞とを順次行い、前記筐体内に空気の通り道である風路を形成する風路切替ダンパを提供する。
前記3つの開口部は、第1の開口部、第2の開口部及び第3の開口部によって構成され、前記切替部は、前記弁体の回動によって前記風路を、前記第1の開口部を閉塞して形成する風路と、前記第2の開口部を閉塞して形成する風路と、前記第3の開口部を閉塞して形成する風路と、前記第1の開口部の少なくとも一部と前記第2の開口部の少なくとも一部とを開放して形成する風路との、少なくとも4種に切り替え可能であることが好ましい。
前記切替部を回動させ、回動位置を制御する制御部をさらに備えることが好ましい。
前記筐体は、それぞれが前記3つの開口部の1つを形成する3つの側面部を有する直方体に形成され、前記弁体は、前記所定方向に延びる一対の端部を持つ平板状部材と、それぞれが前記回動軸と前記一対の端部の各々とを接続する2つの接続部材とをさらに有し、前記所定方向視で三角形状をなす筒状に形成されることが好ましい。
上記風路切替ダンパと、前記3つの開口部のうち1つと対向する吸入口を形成し、前記吸入口から空気を吸入するファンと、前記ファンを駆動するモータと、吸入した空気と熱交換を行う熱交換コイルとを収容するケーシングと、を備え、前記弁体を回動させることにより空気の前記風路の切り替えを行うファンコイルユニットであることが好ましい。
前記ケーシングは、前記吸入口を上部に形成するとともに下部に排出口をさらに形成し、空気を前記吸入口から吸入し、前記排出口から排出可能に構成されるファンコイルユニットであることが好ましい。
前記ケーシングは、前記吸入口を下部に形成するとともに上部に排出口をさらに形成し、空気を前記吸入口から吸入し、前記排出口から排出可能に構成されるファンコイルユニットであることが好ましい。
上記ファンコイルユニットを建物の外壁部に近接するペリメータ領域に配置し、前記3つの開口部は、外気につながる第1の開口部と、前記建物の室内に面した第2の開口部と、前記吸入口に対向する第3の開口部とによって構成され、前記第1の開口部を前記弁体が閉塞することによって前記室内の空気を調和する通常空調モードと、前記第2の開口部を前記弁体が閉塞することによって前記外気を前記室内に取り込む全外気運転モードと、前記第3の開口部を前記弁体が閉塞することによって前記室内の空気を前記外気と換気する自然換気モードと、前記第1の開口部の少なくとも一部と前記第2の開口部の少なくとも一部とを前記弁体が開放することによって前記外気及び前記室内の空気を混合して前記室内に取り込む外気還気混合運転モードとの、少なくとも4種の空調モードに切り替え可能である空気調和システムであることが好ましい。
前記室内の床下または床上の空間に調和空気を送出する空調機と、をさらに備え、前記外気と前記室内の空気との負荷条件に応じて前記空調機と前記ファンコイルユニットとを使い分け、または併用する空気調和システムであることが好ましい。
上記構成によれば、容易に空気流路を切り替え可能な風路切替ダンパ、風路切替ダンパ付ファンコイルユニットおよび空気調和システムを提供できる。
本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットを用いた床吹出し空調システムを示す概要図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットを実際に建物に設置したときの状態を示す透視図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットを実際に建物に設置したときの状態を室外側から見た透視図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットを実際に建物に設置したときの状態を室外側から見た外観図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットを実際に建物に設置したときの状態を示す外観図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットを、正面から見た内部構造を示す図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットの内部構造を示す、略正面側から見た斜視図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットの内部構造を示す、略裏面側から見た斜視図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットの設置断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパの外観を示す斜視図である。 図10のZ−Z線による断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパの羽根の外観を示す斜視図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパの羽根の側面を拡大して示す図である。 図10のA方向矢視図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパの動作を示す図であって、(a)は自然換気モード、(b)は全外気運転モード、(c)は外気還気混合運転モード、(d)は通常空調モードを示している。また、(e)は外気還気混合運転モードにおいて、羽根の回動姿勢を制御することによって、混合気が任意の混合比率に調整可能であることを示している。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットにおいて、自然換気モードに風路切替ダンパを切り替えた場合の空気の流れを示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットにおいて、全外気運転モードに風路切替ダンパを切り替えた場合の空気の流れを示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットにおいて、外気還気混合運転モードに風路切替ダンパを切り替えた場合の空気の流れを示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットにおいて、通常空調モードに風路切替ダンパを切り替えた場合の空気の流れを示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる風路切替ダンパの動作を示す図であって、(a)は自然換気モード、(b)は全外気運転モード、(c)は外気還気混合運転モード、(d)は通常空調モードを示している。また、(e)は外気還気混合運転モードにおいて、羽根の回動姿勢を制御することによって、混合気が任意の混合比率に調整可能であることを示している。 本発明の第2の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットの、設置状態での断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットにおいて、自然換気モードに風路切替ダンパを切り替えた場合の空気の流れを示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットにおいて、全外気運転モードに風路切替ダンパを切り替えた場合の空気の流れを示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットにおいて、外気還気混合運転モードに風路切替ダンパを切り替えた場合の空気の流れを示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる風路切替ダンパを組込んだファンコイルユニットにおいて、通常空調モードに風路切替ダンパを切り替えた場合の空気の流れを示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる風路切替ダンパを下部に組込んだファンコイルユニットを用いた空調システムを示す概要図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる風路切替ダンパを下部に組込んだファンコイルユニットにおいて、吹出口を上部に設けた例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態にかかる風路切替ダンパを下部に組込んだファンコイルユニットにおいて、吹出口を前部に設けた例を示す図である。 従来技術に係るダンパの使用例を(a)図及び(b)図に示す。
<第1の実施の形態>
1 空気調和システム
以下、本発明の第1の実施の形態による風路切替ダンパ1と、これを用いたファンコイルユニット10および空気調和システム100について図1乃至19に基づき説明する。なお、風路切替ダンパ1及びファンコイルユニット10の方向については、図中に記載の矢印で示すように方向を定義し、説明を行うものとする。また、これらを構成する部品等の方向についても、図中の方向に基づいて定義し、説明を行う。
本発明の第1の実施の形態による、風路切替ダンパ1と、これを用いた床吹出し型のファンコイルユニット10及び空気調和システム100の概要を、図1を用いて説明する。
空気調和システム100は、床吹出し空調による居住域空調方式、吹出し口風量制御によるタスクアンビエント空調を使用する。また、このような空調システムに適した風路切替え式電動ダンパ付きの床吹出し型空調器を使用する。
具体的には、図1に示すように、空気調和システム100は、外壁から離れた室内側領域であるインテリア領域に設けられた床吹出し型空調機110と、室内の外壁近傍領域であるペリメータ領域に設置されたファンコイルユニット10とを備える。空気調和システム100は、さらに、外気処理空調機111と室内の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素センサ107などのセンサ類と、室内の空気を排気EAとして排出する排気口108、109と、空調を制御する不図示の制御部とを備える。また、室内に取入れた外気量に見合う量の排気EAが排気口108を通して屋外に排出される。なお、本実施の形態では、排気口108を通して室内の空気を屋外に排出するが、建物のシャフトに設けたエコボイドを通して室内の空気を屋外に排出するように構成することも可能である。
ファンコイルユニット10は、図1に示すように、床吹出し空気調和システム100において、外気OAと接する外壁104近傍のペリメータ領域に設けられる。ファンコイルユニット10は、屋外からの外気OAと室内からの還気RAとを取入れ、フロアボード102の下方に形成されたアンダフロア空間103に給気SAとして供給するために用いられる。
ファンコイルユニット10及び床吹出し型空調機110によってアンダフロア空間103に供給された給気SAは、フロアボード102に設けられた固定型の吹出口106及び可変風量型の吹出口113を介して、室内に供給される。言い換えると、床吹出し型空調機110は、床下の空間(アンダフロア空間103)に調和空気を送出するように構成されている。また、インテリア領域側の排気は、排気口108、109を介して行われる。
空気調和システム100においては、二酸化炭素センサ107等の各種センサと不図示の制御部とを用いて最適な空気調和のモードが判断され、切り替えられる。詳細には、ファンコイルユニット10及び床吹出し型空調機110の併用及び単体運転の区別、さらに空調モードの区別が、外気のエンタルピ、温度、湿度、降雨状況や、室内空気のエンタルピ、温度、湿度、二酸化炭素濃度など、更に部屋用途に応じた運転時間、夜間の無人状態に於ける熱気の除去など、様々な状況に応じて切り替えられる。例えば、二酸化炭素センサ107により室内空気の濃度を検出し、床吹出し型空調機110により外気取入れ量を制御する。これにより、室内の二酸化炭素濃度が一定値以下になるようにすることが可能である。また、本実施の形態にかかる空気調和システム100においては、アンダフロア空間103を給気経路として固定型のの吹出口106及び可変風量型の吹出口113から給気SAを室内に吹き出すため、在室者の配置に合わせた空調を行うことが可能である。
2 ファンコイルユニット
ファンコイルユニット10は、図2乃至5に示すように、建物の外壁104とペリカウンタ105の前板及び上板とによって前後及び上部を覆われ、外部からは見えないように配置される。詳細には、ペリカウンタ105の前板はファンコイルユニット10の前部を覆い、ペリカウンタ105の上板はファンコイルユニット10の上部を覆い、外壁104はファンコイルユニット10の後部を覆う。外壁104とペリカウンタ105とには、外気OAに面した空気取入グリル104Aと室内に面した空気取入グリル105Aとが其々形成され、これらの開口を通じてファンコイルユニット10への空気の取込が可能である。
ファンコイルユニット10は、略直方体形状で上部に上部開口11が形成されたケーシング10Aを備え、ケーシング10Aの上方に風路切替ダンパ1を備える。ファンコイルユニット10は、図2、図6乃至8に示すように、床スラブ101の上面に設置される。また、ケーシング10Aの下部は、フロアボード102の下方に配置される。ケーシング10Aの下部は、左右方向に延びるように開口された吹出口16を形成する。吹出口16は、アンダフロア空間103に向けて配置される。ファンコイルユニット10は、ケーシング10Aの内部に、空気をろ過するエアフィルタ12、送風機13、電動機13A及び熱交換コイル14を主に備える。
送風機13は、エアフィルタ12の下方において、ケーシング10Aの右側と左側の2箇所に配置される。2つの送風機13はともにシロッコファンであり、電動機13Aに回転軸を介して接続され、駆動される。送風機13は、ケーシング10Aの上部開口11及びエアフィルタ12を介して風路切替ダンパ1から空気の取込を行い、下方へ空気を吹き出す機能を備える。言い換えると、ケーシング10Aは、上部開口11を上部に形成するとともに下部に吹出口16をさらに形成し、ファンコイルユニット10は、空気を上部から吸入し下部の吹出口16から排出するように構成される。
熱交換コイル14は、送風機13の下方に配置される。熱交換コイル14は、コイル状に巻かれた配管によって構成される。運転時の熱交換コイル14には、配管接続口14a、14bを介して、外部から冷水、あるいは温水が供給され、熱交換コイル14の外表面に接触した空気との熱交換が行われる。また、熱交換コイル14に接続される配管に設けられた電動制御弁により、熱交換コイル14に供給される冷温水に対する適切な流量制御が行われることにより、熱交換が行われた空気が所定の給気温度を得られるように構成される。これにより、ファンコイルユニット10は、ペリメータ領域の冷房負荷、暖房負荷に対応することが可能である。
ファンコイルユニット10は、図9に示すように、電動機13Aによって駆動された送風機13によって、空気をケーシング10Aの内部に取り込むことができる。風路切替ダンパ1を通った空気は、エアフィルタ12を介してケーシング10Aの内部に取り込まれ、熱交換コイル14と熱交換が行われた後、吹出口16を介して給気SAとしてアンダフロア空間103へ吹き出される。風路切替ダンパ1は、ファンコイルユニット10に供給される空気の経路である風路を切り替えることが可能である。以下に詳述する。
3 風路切替ダンパ
風路切替ダンパ1を、図10乃至19を用いて説明する。風路切替ダンパ1は、左右に長辺を配置した略直方体形状を有し、筐体2と、羽根3と、制御部4とを主に備える。
筐体2は、図10及び11に示すように、左右方向に延出する4本の横枠2A、2B、2C、2Dと、これを支持する略直方体形状の連結枠21にて構成される。連結枠21は、その左右の側面を構成する左側板26及び右側板27を備え、後側面及び上下側面には開口部22、23、24を形成する。左側板26には、羽根3を回転可能に支持する軸受25が設置される。また、筐体2には、連結枠21の前部を閉塞し、覆うように塞ぎ板28が固定される。
なお、開口部22は、図8及び9に示すように、ファンコイルユニット10の後部に配置され、空気取入グリル104Aを介して外気OAと連通する。開口部23は、ファンコイルユニット10の上部に配置され、空気取入グリル105Aを介して室内の空気と連通する。開口部24は、ファンコイルユニット10の下部に配置され、上部開口11と対向する。そのため、筐体2の内部とケーシング10Aの内部とは、上部開口11と開口部24とを介して連通可能である。
羽根3は、図11乃至13に示すように、左右方向に延出する回動軸36と、回動軸36に固定された4つの羽根枠板31、32、33、34とを主に備える。羽根枠板31、32、33は本発明の弁体に相当し、以下の説明において適宜「弁体」と総称する。
回動軸36は、左右方向に延びる軸を有する棒状の部材であり、軸受25を介して左端部を左側板26に支持される。また右端部は、右側板27によってそれぞれ回転可能に支持されるとともに、制御部4に接続する。言い換えると、回動軸36は、筐体2に回転可能に支持されている。なお、左右方向は、本発明における「所定方向」の一例である。
回動軸36の周囲には、板状の羽根枠板34が連結され、さらに羽根枠板34には羽根枠板31及び羽根枠板32の端部がネジによって締結される。羽根枠板31及び羽根枠板32は、共に左右方向にその長辺が延出する板状の部材である。羽根枠板31及び羽根枠板32は、回動軸36を中心に、左右方向視において互いに略90度の角度を成すように連結されている。
羽根枠板33は、左右方向に長辺を有する板状の部材であり、断面視における両端に回動軸36の径方向に延出し左右方向に延びる一対の端部33A、33Bを有している。回動軸36の径方向において、端部33Aは羽根枠板31の外端に固定され、端部33Bは羽根枠板32の外端に固定されている。言い換えると、端部33A、33Bは、回動軸36に羽根枠板31、32を介して接続されている。羽根枠板31、羽根枠板32、羽根枠板33(弁体)は、左右方向視略三角形状に形成された筒状に構成され、回動軸36を中心として一体に回動可能である。一体に回動することにより、弁体は、開口部22、23、24を順次閉塞し、筐体2内に空気の通り道である風路を形成することができる。なお、弁体及び回動軸36は、本発明における「切替部」の一例である。
端部33A、33Bには、ガラスクロスパッキンにより形成されるガスケット35が、リベット止めにより装着される。ガスケット35は、図11及び13に示すように、回動軸36の径方向外方に突出するように配置され、羽根3の回動位置によっては、その外端部が横枠2A乃至2Dに接触可能である。ガスケット35の外端部が横枠2A乃至2Dに接触することにより、筐体2に設けられた開口部22、23、24は、羽根3または弁体によって高い気密性をもって閉塞される。
制御部4は、図10及び図14に示すように、筐体2の右方に配置される。制御部4は、回動軸36に回動するための動力を伝達するギヤボックス41と、羽根3を駆動するアクチュエータ42とを主に備える。
ギヤボックス41は、駆動ギヤ41Aと、駆動ギヤ41Aに噛合する従動ギヤ41Bとを備える。駆動ギヤ41Aは、アクチュエータ42によって回転駆動され、従動ギヤ41Bに動力を伝達する。従動ギヤ41Bは、回動軸36の右端部に固定されており、そのため、回転駆動力を回動軸36に伝達することが可能である。なお、アクチュエータは、電動式とすることも、空気を動力とする方式を採用することも可能である。
アクチュエータ42は、ギヤボックス41を介して、羽根3を側面視時計回りまたは反時計回りに駆動し、回動の姿勢または角度を制御する。
羽根3の回動姿勢と形成される風路との関係を、図15(a)乃至(e)と、図16乃至19に示す。
図15(a)及び図16に示すように、羽根3が下方に回動し、開口部24を閉塞するように配置された場合、開口部22及び開口部23を介して外気OAと室内の空気が連通する。そのため、ファンコイルユニット10または空調システムの空調モードを、室内の空気と外気OAとを自然換気する、自然換気モードとすることができる。このとき、送風機13及び熱交換コイル14は、運転を停止している(図16)。また、このとき空気取入グリル105Aを介して、室内に給気SAが供給される。
図15(b)及び図17に示すように、羽根3が上方に回動し、開口部23を閉塞するように配置された場合、開口部22を介して外気OAとケーシング10Aの内部とが連通する。そのため、ファンコイルユニット10または空調システムの空調モードを、外気OAのみを室内に取り込む、全外気運転モードとすることができる。この場合、外気OAは、送風機13によってケーシング10Aの内部に取り込まれる。取り込まれた外気OAは、熱交換の必要がある場合、ケーシング10Aの内部に配置された熱交換コイル14によって加熱または冷却される。その後、吹出口16を介して、アンダフロア空間103に給気SAとして供給される。
図15(c)及び図18に示すように、羽根3が開口部23の一部と開口部22の一部とを開放するように配置された場合、開口部22を介して外気がケーシング10Aの内部が連通し、開口部23を介して室内の空気がケーシング10Aの内部と連通する。このため、ファンコイルユニット10または空調システムの空調モードを、外気OAと室内の空気(還気RA)を混合して室内に取り込む、外気還気混合運転モードとすることができる。この場合、外気OAと還気RAとは、送風機13によってケーシング10Aの内部に取り込まれる。その後混合気は、吹出口16を介して、アンダフロア空間103に給気SAとして供給される。
また、外気OAと還気RAとの混合気の調整は、図15(e)に示すように、羽根3の回動姿勢を制御することによって、任意の混合比率に調整することも可能である。この場合に、外気OAと還気RAは、開口部23と開口部22とに形成された開放部分の大きさの比率に応じて混合される。
なお、第1の実施の形態においては、羽根3の回動姿勢が変化しても、開口部23と開口部22の開放部分の面積和は一定に保たれる。すなわち、開口部23の開放された部分の面積が100%から0%に順次減少する場合、それに応じて開口部22の開放部分面積は0%から100%に順次増加し、面積和が一定に保たれる。このように、外気OAと還気RAとの混合比率は、羽根3の回動角度に対応するため、その調整が容易である。
図15(d)及び図19に示すように、羽根3が後方に回動し、開口部22を閉塞するように配置された場合、開口部23を介して室内の空気(還気RA)とケーシング10Aの内部とが連通する。そのため、ファンコイルユニット10または空調システムの空調モードを、還気RAを室内に取り込む、通常空調モードとすることができる。取り込まれた還気RAは、ケーシング10Aの内部に配置された熱交換コイル14によって加熱または冷却され、吹出口16を介してアンダフロア空間103に給気SAとして供給される。
上述のように風路切替ダンパ1は、簡易で故障の少ない構成であるため、動作が確実で、耐久性に優れている。これにより、自然エネルギーの有効利用と、換気という省エネルギー性に優れ、且つ、耐久性、維持管理性にも優れた空調装置及び空調システムを提供することが可能となる。
以上、本発明を第1の実施形態に基づいて説明したが、本発明は実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態による風路切替ダンパ1A及びファンコイルユニット20を、図20乃至25を用いて説明する。なお、第1の実施の形態における構成や要素と同一の構成や要素には同じ参照番号を付して説明を省略し、主に相違する構成や要素について説明する。
第1の実施の形態において、風路切替ダンパ1及びファンコイルユニット10は、上方に向けて配置された開口部23を介して室内の空気と連通していたが、本発明は、これに限定されない。第2の実施の形態においては、図20及び21に示すように、風路切替ダンパ1Aは、前方に向けて開口部23Aを設け、ペリカウンタ115の前板に設けられた空気取入グリル115Aを介して室内の空気と連通するように構成される。詳細には、ファンコイルユニット20は、上部側面を覆うように塞ぎ板28Aを備える。ファンコイルユニット20を採用した場合、ペリカウンタ115上部に開口部がないことにより、上方からペリカウンタ115内への物の落下を防止することが可能となる。
このような構成であっても、風路切替ダンパ1Aと、これを用いるファンコイルユニット20及び空気調和システムは、全外気運転モード、外気還気混合運転モード、自然換気モード、通常空調モードとに対応することが可能である。
具体的には、図20(a)及び図22に示すように、羽根3を下方に回動させ、開口部24を閉塞するように配置された場合、開口部22及び開口部23Aを介して外気OAと室内の空気が連通する。そのため、空調モードを、室内の空気と外気OAとを自然換気する、自然換気モードとすることができる。このとき、送風機13及び熱交換コイル14は、運転を停止している(図22)。また、本実施の形態においては、図22に示すように、開口部22及び開口部23Aが上下方向において略同位置に位置するため、空気の流れが直線状でスムースになる。また、このとき空気取入グリル115Aを介して、室内に給気SAが供給される。
また、図20(b)及び図23に示すように、羽根3を前方に回動させて開口部23Aを閉塞した場合、開口部22を介して外気OAとケーシング10Aの内部とが連通する。そのため、ファンコイルユニット20または空気調和システムの空調モードを、外気OAのみを室内に取り込む、全外気運転モードとすることができる。この場合、外気OAは、送風機13によってケーシング10Aの内部に取り込まれる。取り込まれた外気OAは、熱交換の必要がある場合、ケーシング10Aの内部に配置された熱交換コイル14によって加熱または冷却され、吹出口16を介してアンダフロア空間103に給気SAとして供給される。
図20(c)及び図24に示すように、羽根3が開口部23Aと開口部22の一部とを開放するように配置された場合、開口部22を介して外気がケーシング10Aの内部が連通し、開口部23Aを介して室内の空気がケーシング10Aの内部と連通する。このため、ファンコイルユニット20または空気調和システムの空調モードを、外気OAと室内の空気(還気RA)を混合して室内に取り込む、外気還気混合運転モードとすることができる。この場合、外気OAと還気RAとは、送風機13によってケーシング10Aの内部に取り込まれる。取り込まれた外気OAと還気RAとの混合気は、吹出口16を介してアンダフロア空間103に給気SAとして供給される。
また、外気OAと還気RAとの混合気は、図20(e)に示すように、羽根3の回動姿勢を制御することによって、任意の混合比率に調整することも可能である。外気OAと還気RAは、開口部23Aと開口部22とにそれぞれ形成された開放部分の大きさの比率に応じて混合される。
図20(d)及び図25に示すように、羽根3が後方に回動し、開口部22を閉塞するように配置された場合、開口部23を介して室内の空気(還気RA)とケーシング10Aの内部とが連通する。そのため、ファンコイルユニット20または空気調和システムの空調モードを、還気RAを室内に取り込む、通常空調モードとすることができる。取り込まれた還気RAは、ケーシング10Aの内部に配置された熱交換コイル14によって加熱または冷却され、吹出口16を介してアンダフロア空間103に給気SAとして供給される。
上述のように風路切替ダンパ1Aは、簡易で故障の少ない構成であるため、動作が確実で、耐久性に優れている。これにより、自然エネルギーの有効利用と、換気という省エネルギー性に優れ、且つ、耐久性、維持管理性にも優れた空調装置及び空調システムを提供することが可能となる。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態による空気調和システム200を、図26乃至28を用いて説明する。第1の実施の形態において、空気調和システム100は、床吹出し型の空気調和システムであった。しかし、本発明は、その形式に限定されない。以下に示すように、天井吹出し型の空気調和システム200としても実施することが可能である。なお、上記各実施の形態における構成や要素と同一の構成や要素には同じ参照番号を付して説明を省略し、主に相違する構成や要素について説明する。
具体的には、図26に示すように、空気調和システム200は、インテリア領域に設けられた天井吹出し型空調機210と、ペリメータ領域に設置された、天井吹出し型のファンコイルユニット30とを備える。空気調和システム200は、第1の実施形態による空気調和システム100と同様、室内の二酸化炭素濃度を検出する二酸化炭素センサ107などのセンサ類と、室内の空気を排気EAとして排出する排気口108、109と、空調を制御する不図示の制御部とを備える。
天井吹出し型空調機210は、天井のスペースを介して給気SAを室内に供給する。言い換えると、天井吹出し型空調機210は、床上の空間に調和空気を送出するように構成されている。また、ファンコイルユニット30は、天井へ向けて給気SAを吹き出すように構成される。
ファンコイルユニット30は、図26に示すように、天井吹出し型の空気調和システム200においてペリメータ領域に設けられ、屋外からの外気OAと室内からの還気RAとを取入れ、室内に給気SAとして供給するために用いられる。
空気調和システム200においても、空気調和システム100と同様に、二酸化炭素センサ107等の各種センサと不図示の制御部とを用いて最適な空気調和のモードが判断され、切り替えられる。詳細には、ファンコイルユニット30及び天井吹出し型空調機210の併用及び単体運転の区別、さらに空調モードの区別は、外気のエンタルピ、温度、湿度、降雨状況や、室内空気のエンタルピ、温度、湿度、二酸化炭素濃度など、更に部屋用途に応じた運転時間、夜間の無人状態に於ける熱気の除去など、様々な状況に応じて切り替えられる。例えば、二酸化炭素センサ107により室内空気の濃度を検出し、空調機210により外気取入れ量を制御する。これにより、室内の二酸化炭素濃度が一定値以下になるようにすることが可能である。
ファンコイルユニット30は、図27に示すように建物の外壁104とペリカウンタ215とによって前後及び上部を覆われ、室内からは見えないように配置される。詳細には、ペリカウンタ215の前板はファンコイルユニット30の前部を覆い、ペリカウンタ215の上板はファンコイルユニット30の上部を覆い、外壁104はファンコイルユニット30の後部を覆う。外壁104には、外気に開放された空気取入グリル104Bが形成される。ペリカウンタ215の下部前面には、室内に開放された空気取入グリル215Aが形成され、ペリカウンタ215の上面には、給気グリル215Bが上方に面して形成される。これらの開口を通じて、ファンコイルユニット30へ空気の取込及び吹出しがなされる。
ファンコイルユニット30は、図27に示すように、下部に下部開口30Bが形成されたケーシング30Aを備え、ケーシングの上方に風路切替ダンパ1Aを備える。また、ケーシング30Aの上部は左右方向に延びるように開口された吹出口30Cを形成する。吹出口30Cは、室内上方に向けて配置される。ケーシング30Aは、下部開口30Bを下部に形成するとともに上部に吹出口30Cをさらに形成し、ファンコイルユニット30は、空気を下部開口30Bから吸入し吹出口30Cから排出するように構成される。
風路切替ダンパ1Aは、塞ぎ板28Aが下部に配置されるように設置される。風路切替ダンパ1Aの後部には、開口部22が設けられる。また、風路切替ダンパ1Aの前部には、開口部23Aが形成される。さらに、上部側面には、開口部24が形成されており、開口部24を介してケーシング30Aの内部と風路切替ダンパ1Aの内部とは連通可能である。
なお、図28に示すように、吹出口40Bをケーシング40Aの上部前面部に形成し、給気SAを前方に吹き出す構成を備えたファンコイルユニット40とすることも可能である。この場合においては、ペリカウンタ315の上部前面に給気グリル315Aが前方に面して形成される。吹出口40B及び給気グリル315Aを介して空気の吹出しがなされる。ファンコイルユニット40を採用した場合、ペリカウンタ315上部に開口部がないことにより、上方からペリカウンタ315内への物の落下を防止することが可能となる。
上記の構成によって、風路切替ダンパ1Aを備えるファンコイルユニット30及びファンコイルユニット40は、天井吹出し型のファンコイルユニットとして運転可能であり、第2の実施の形態において示したように、風路切替ダンパ1Aの備える羽根3の回動位置を制御することによって、全外気運転モード、外気還気混合運転モード、自然換気モード、および通常空調モードの少なくとも4つの空調モードへの切り替えが可能である。
<従来技術>
本実施形態との比較として、従来技術を用いた空気調和システム900を、図29を用いて説明する。
外気OAを適切に室内に取り入れることにより室内負荷を処理する、外気冷房などの方法を従来技術によって採用を試みた場合、例えば機械室や、屋上に設置した大形のセントラル式空気調和機により外気OAを取り入れ、送風機により各居住域へダクトを通して送風する手段が考えられる。この場合、運転中は常に送風動力を消費することになり、また、建物内の一部の空間を使用するダクトスペースなどが必要になる。
具体的には、必要な風路数に応じたダンパを設置し、これを制御手段を介して開閉制御しつつ切り替えることとなる。
例えば、図29に示すように、ダンパ901、902を配置する構成が考えられる。この空気調和システム900では、制御ファン903を介してダンパ901を開口するとともにダンパ902を閉鎖し(図29(a))、外気OAの取り込みを行う。また、図18(b)に示すように、ダンパ901を閉鎖するとともにダンパ902を開口し、ペリカウンタ904を介して空気調和を行う。このように、空調モードの切り替えは、ダンパ901、902を開閉することによって実施される。
しかし、図29(a)、(b)の如く複数のダンパ901、902等、従来のダンパを配置して、空調モードの切替を試みる場合、上述の実施形態において示したような4通りのモード切り替えを可能とするには、複雑な切換のための装置が必要となる。
このように、特にペリメータ領域の限られたスペースおいて、複数の電動式ダンパを設けて風路の切り替えを行うのは、設置スペース、制御の複雑さ、それらに伴うコスト増及び維持管理の手間等、および費用対効果を鑑みて、その採用は困難であった。
<効果>
上記実施の形態による空気調和システム100、200では、居住域において直接外気OAの取入れが出来るため、セントラル式空気調和機を使用する場合の様な長いダクト経路も不要で、送風動力も必要なく、また熱損失もほとんどなく、エネルギーの有効利用ができる。
また、空調機器及び設備の設置スペースも少なく、簡単な制御によって直接外気OAの取入れができる。したがて、設置コストや維持管理の手間が従来に比べて少ない。
また、風路切替ダンパ1、1Aは、従来に比較して多種の風路の切り替えが可能であり、また、弁体の回動を用いた簡易な構成によって風路の切り替えができる。
さらに風路切替ダンパ1、1Aは、弁体の回動を用いた簡易な構成によって4種以上の風路の切り替えを容易に実現できる。また、開口部23、23Aの少なくとも一部と開口部23、23Aの少なくとも一部とを開放することにより、開口部23、23Aから流入する空気と開口部22から流入する空気とを、風路内において任意の比率で混合することが可能である。
さらに、制御部4を用いるため、弁体の回動位置を調整し、任意の風路に切り替えることが容易となる。また、弁体を任意の位置に回動するため、開口部22、開口部23、23A、開口部24の解放と閉塞との調整、または空気の混合の調整が容易である。
筐体2が直方体であり、羽根枠板31、羽根枠板32、及び羽根枠板33を三角柱形状に形成することにより、十分な強度を有する弁体及び筐体とすることができる。また、開口部22、開口部23、23A、および開口部24の解放と閉塞との調整、または空気の混合の調整を簡易な構成により実現できる。
風路切替ダンパ1、1Aを備えることにより、風路の切り替え機能を備えたファンコイルユニット10、20、30、40とすることができる。このため、任意の開口から空気を取り込みつつ、あるいは空気の混合をしながら空気調和を行うことができる。
また、多種の空気調和のモードを備えた空気調和システム100、200を実現することができる。特に、従来では通常空調モードでしか運転できなかったファンコイルユニットを、室内の空気を調和する通常空調モードと、外気OAを室内に取り込む、全外気運転モードと、自然換気モードと、外気OAと室内の空気(還気RA)を混合して室内に取り込む、外気還気混合運転モードとの少なくとも4つの空調モードに切り替え、運転することが可能な、ハイブリッド型ファンコイルユニットとすることができる。また、これを用いた空気調和システム100、200とすることができる。
さらに、空気調和システム100、200では、負荷条件に応じて空調機とファンコイルユニットを併用し、使い分けるため、快適性と省エネルギー性を得ることができる。
図1及び26に示されているように、給気経路よりも高い位置に排気口108、109が設けられている。このため、空調モードを自然換気モードとすることで温度差を利用した自然換気を行うことが可能となる。例えば、冷房時夜間の外気温湿度条件により、自然換気モードを使用すれば、自然換気により室内の熱を除去することが可能となる。夜間に室内の熱を除去することにより、冷房の立ち上がり負荷を軽減することが可能である。
ファンコイルユニット10、20、30、40は、熱交換コイル14を用いた冷房または暖房だけでなく、中間期には外気OAを利用した空気調和器として使用することも可能である。冷水を使用せず、外気OAを使用することで大きな省エネルギー効果を期待できる。また、外気OAを取込むため、外気処理機または換気設備側を停止または風量を減らす運転が可能となり、換気設備の搬送動力を低減することができる。
ファンコイルユニット10、20、30、40は、外気OAと還気RAとを混合することで給気温度の制御ができるため、運転負荷が少なく、長期間に渡り使用することが可能である。
また、ファンコイルユニット10、20、30、40は、床若しくは窓下璧面に設置する空調機とすることにより、天井若しくは天井裏空間に機器を設置する必要がない。そのため、地震等の災害時においても機器の落下という状況を避けることができる、安全な空調システム及び空調機を提供することができる。
なお、上記の実施形態以外にも、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。
弁体は、左右側面視において三角形状を形成する筒状体として形成されていた。しかし、本発明はこの形状に限定されず、その他の形状を採用することも可能である。例えば、羽根枠板33が回動軸36を中心に円弧状に形成され、弁体が左右側面視で略扇形に形成されていてもよい。あるいは、羽根枠板33を取り除き、羽根枠板31と羽根枠板32とによって構成された弁体としても良い。このような構成においても筐体2に設けられた各開口を閉塞することが可能であるため、上記各実施形態において述べた、羽根3または弁体の機能及び効果を備えることができる。
ガスケットの材質は、ガラスクロスパッキンに限定されず、その他、各種エラストマを用いることも可能である。
1、1A…風路切替ダンパ 2…筐体 22、23、24…開口部 3…羽根 31、32、33…羽根枠板 35…ガスケット 36…回動軸 4…制御部 10、20、30、40…ファンコイルユニット 13…送風機 14…熱交換コイル 100、200…空気調和システム





Claims (9)

  1. 3つの開口部を形成した筐体と、
    所定方向に延出し前記筐体によって支持される回動軸と、前記回動軸によって回動可能に支持され前記3つの開口部をそれぞれ閉塞可能な弁体と、を有する切替部と、を備え、
    前記切替部は、前記弁体の回動によって前記3つの開口部の開放と閉塞とを順次行い、前記筐体内に空気の通り道である風路を形成することを特徴とする風路切替ダンパ。
  2. 前記3つの開口部は、第1の開口部、第2の開口部及び第3の開口部によって構成され、
    前記切替部は、前記弁体の回動によって前記風路を、前記第1の開口部を閉塞して形成する風路と、前記第2の開口部を閉塞して形成する風路と、前記第3の開口部を閉塞して形成する風路と、前記第1の開口部の少なくとも一部と前記第2の開口部の少なくとも一部とを開放して形成する風路との、少なくとも4種に切り替え可能であることを特徴とする請求項1に記載の風路切替ダンパ。
  3. 前記切替部を回動させ、回動位置を制御する制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の風路切替ダンパ。
  4. 前記筐体は、それぞれが前記3つの開口部の1つを形成する3つの側面部を有する直方体に形成され、
    前記弁体は、前記所定方向に延びる一対の端部を持つ平板状の部材と、それぞれが前記回動軸と前記一対の端部の各々とを接続する2つの接続部材とをさらに有し、前記所定方向視で三角形状をなす筒状に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の風路切替ダンパ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の風路切替ダンパと、
    前記3つの開口部のうち1つと対向する吸入口を形成し、前記吸入口から空気を吸入するファンと、前記ファンを駆動するモータと、吸入した空気と熱交換を行う熱交換コイルとを収容するケーシングと、を備え、
    前記弁体を回動させることにより、空気の前記風路の切り替えを行うことを特徴とするファンコイルユニット。
  6. 前記ケーシングは、前記吸入口を上部に形成するとともに下部に排出口をさらに形成し、
    空気を前記吸入口から吸入し、前記排出口から排出可能であることを特徴とする請求項5に記載のファンコイルユニット。
  7. 前記ケーシングは、前記吸入口を下部に形成するとともに上部に排出口をさらに形成し、
    空気を前記吸入口から吸入し、前記排出口から排出可能であることを特徴とする請求項5に記載のファンコイルユニット。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載のファンコイルユニットを建物の外壁部に近接するペリメータ領域に配置し、
    前記3つの開口部は、外気につながる第1の開口部と、前記建物の室内に面した第2の開口部と、前記吸入口に対向する第3の開口部とによって構成され、
    前記第1の開口部を前記弁体が閉塞することによって前記室内の空気を調和する通常空調モードと、前記第2の開口部を前記弁体が閉塞することによって前記外気を前記室内に取り込む全外気運転モードと、前記第3の開口部を前記弁体が閉塞することによって前記室内の空気を前記外気と換気する自然換気モードと、前記第1の開口部の少なくとも一部と前記第2の開口部の少なくとも一部とを前記弁体が開放することによって前記外気及び前記室内の空気を混合して前記室内に取り込む外気還気混合運転モードとの、少なくとも4種の空調モードに切り替え可能であることを特徴とする空気調和システム。
  9. 前記室内の床下または床上の空間に調和空気を送出する空調機をさらに備え、
    前記外気と前記室内の空気との負荷条件に応じて前記空調機と前記ファンコイルユニットとを使い分け、または併用することを特徴とする請求項8に記載の空気調和システム。
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