JP2008304180A - 蓄熱システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ヒートポンプを利用して蓄えた熱を複数の用途に効率よく利用でき、限られたスペースにも設置可能な蓄熱システムを提供する。
【解決手段】蓄熱システム100は、ヒートポンプユニット1,蓄熱槽2,ヘッダー部4,放熱機器6,給湯栓7,給水源8,給湯器9,コントローラ10,ブロア11により構成される。蓄熱槽2には、ヒートポンプユニット1で加熱された熱媒体の熱を蓄えるための潜熱蓄熱材3と熱交換器C1が収納されており、ヘッダー部4には、給湯器9へ送る湯を生成するための熱交換器C3が収納されている。蓄熱槽2に蓄えられた熱は、放熱機器6を介して室内116の暖房に用いられるほか、給湯器9へ送る湯を生成するために用いることができる。このため、蓄熱タンク2に蓄えた熱を複数の用途に利用でき、かつ、設置スペースの削減を図ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】蓄熱システム100は、ヒートポンプユニット1,蓄熱槽2,ヘッダー部4,放熱機器6,給湯栓7,給水源8,給湯器9,コントローラ10,ブロア11により構成される。蓄熱槽2には、ヒートポンプユニット1で加熱された熱媒体の熱を蓄えるための潜熱蓄熱材3と熱交換器C1が収納されており、ヘッダー部4には、給湯器9へ送る湯を生成するための熱交換器C3が収納されている。蓄熱槽2に蓄えられた熱は、放熱機器6を介して室内116の暖房に用いられるほか、給湯器9へ送る湯を生成するために用いることができる。このため、蓄熱タンク2に蓄えた熱を複数の用途に利用でき、かつ、設置スペースの削減を図ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、ヒートポンプを利用した蓄熱システムに関し、更に具体的には、蓄熱した熱の有効活用と省スペース化に関するものである。
従来、低料金の夜間電力を利用してヒートポンプで熱媒体を加熱し、その熱を蓄えておいて必要なときに利用する冷暖房装置や給湯装置がある。通常、前記冷暖房装置や給湯装置は、それぞれ別個の熱源を利用するシステムであるため、熱源の有効活用ができなかったり、システム全体が大型化したりするという不都合があった。一方、冷暖房装置と給湯装置の熱源を1つにまとめた技術としては、例えば、以下の特許文献1に示す「蓄熱式冷暖房給湯装置」がある。当該技術には、冷暖房用の伝熱媒体と給湯用の湯水の双方と熱交換するヒートポンプユニットを用いることが開示されている。
特開2000−346490公報
しかしながら、以上のような特許文献1に記載の技術では、伝熱媒体及び湯水との熱交換は、1つのヒートポンプユニットで行うものの、伝熱媒体との間で熱量の受渡しを行う蓄熱タンクユニットと、加熱された湯水を給湯可能に貯湯する貯湯ユニットを別々に設ける必要がある。このため、タンク2つ分の設置スペースを要するほか、タンクが1つの場合に比べれば、製造工程や設置工事の手間が増えてしまうという不都合がある。
本発明は、以上の点に着目したもので、その目的は、ヒートポンプを利用して蓄えた熱を、複数の用途に効率よく利用することができ、限られたスペースにも設置することができる蓄熱システムを提供することである。
前記目的を達成するため、本発明の蓄熱システムは、熱媒体を加熱するための熱交換器と循環用ポンプを有するヒートポンプ,潜熱蓄熱材が充填ないし保持された蓄熱槽,前記ヒートポンプと蓄熱槽間で前記熱媒体を循環させるヒートポンプ用循環経路,前記蓄熱槽内に設けられており、前記ヒートポンプ用循環経路を介して送られた熱媒体と熱交換し、前記蓄熱槽内に放熱する蓄熱用熱交換器,前記蓄熱槽内を通過した熱媒体から吸熱し、給水源から給水経路を介して送られた水と熱交換して湯を生成するとともに、前記湯を給湯機器へ送る給湯経路に接続された給湯用熱交換器,該給湯用熱交換器と前記蓄熱槽間で前記熱媒体を循環させるとともに、他の循環用ポンプを備えた給湯用熱媒体経路,前記各経路の所定の位置に設けられており、前記熱媒体,水,湯の出入又は流れの方向を切り替える複数の弁,前記ヒートポンプ及び循環用ポンプの駆動と、前記複数の弁の開閉ないし切り替えを制御する制御手段,を備えたことを特徴とする。
他の発明の蓄熱システムは、熱媒体を加熱するための熱交換器と循環用ポンプを有するヒートポンプ,潜熱蓄熱材が充填ないし保持された蓄熱槽,前記ヒートポンプと蓄熱槽間で前記熱媒体を循環させるヒートポンプ用循環経路,前記蓄熱槽内に設けられており、前記ヒートポンプ用循環経路を介して送られた熱媒体と熱交換し、前記蓄熱槽内に放熱する蓄熱用熱交換器,前記ヒートポンプ用循環経路の所定の位置に設けられており、前記熱媒体の出入又は流れの方向を切り替える複数の弁,前記ヒートポンプ及び循環用ポンプの駆動と、前記複数の弁の開閉ないし切り替えを制御する制御手段,を備えたことを特徴とする。
主要な形態の一つは、前記蓄熱槽が、該蓄熱槽を貫通する空気の通路を備えたことを特徴とする。他の形態は、前記蓄熱槽が、前記熱媒体の通路となる配管を保持する凹部が複数設けられた熱交換板と、蓄熱材組成物を伝熱性の高い袋体又は容器の中に密封収納した略平坦状の潜熱蓄熱材を、交互に積み重ねた積層構造を有するとともに、前記複数の凹部間に、前記空気の通路が形成されることを特徴とする。
更に他の形態は、前記熱媒体と熱交換する熱交換器を有する放熱機器,該放熱機器と前記蓄熱槽間で前記熱媒体を循環させる放熱機器用循環経路,該放熱機器用循環経路に設けられた他の弁,を備えるとともに、前記制御手段は、前記他の弁の開閉ないし切り替えを制御することを特徴とする。
更に他の形態は、前記ヒートポンプ用循環経路から分岐し、前記ヒートポンプと放熱機器間で前記熱媒体を循環させる追炊用循環経路,を備えたことを特徴とする。更に他の形態は、前記蓄熱槽または前記放熱機器に向けて送風する送風手段,を備えたことを特徴とする。本発明の前記及び他の目的,特徴,利点は、以下の詳細な説明及び添付図面から明瞭になろう。
本発明は、ヒートポンプにより加熱した熱媒体の熱を、潜熱蓄熱材が充填ないし保持された蓄熱槽に蓄えるとともに、必要に応じて該蓄熱槽に給湯用の熱交換器を接続する。そして、前記蓄熱槽に蓄えた熱を直接放熱する,あるいは、前記蓄熱槽に接続した放熱機器から熱を放熱することにより、前記蓄熱槽を複数用途に共通な熱源として用いることが可能となる。このため、熱源の有効活用,設置スペースの削減,製造工程の短縮,設置工事の効率向上という効果が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて詳細に説明する。
図1〜図10を参照しながら本発明の実施例1を説明する。図1は、本実施例の蓄熱システムの全体構成を示す図,図2は、本実施例の外観斜視図,図3は、本実施例のヘッダー部の詳細な構成を示す図である。図4は、本実施例の蓄熱槽の構成を示す分解斜視図であり、図5(A)は、前記図4を#4A−#4A線に沿って切断し矢印方向に見た断面図,図5(B)は、前記図4を#4B−#4B線に沿って切断し矢印方向に見た断面図である。図6〜図10は、本実施例の各種運転例を示す図である。なお、本実施例では、温水を熱媒体として循環利用することとしているが、他の公知の各種の熱媒体(不凍液)などが利用可能である。
<システム構成>・・・最初に、図1〜図3を参照して本実施例のシステム構成を説明する。本実施例の蓄熱システム100は、ヒートポンプユニット1,複数の蓄熱槽2,ヘッダー部4,放熱機器6,給湯栓7,給水源8,給湯器9,コントローラ10,ブロア11により構成されている。本実施例では、前記蓄熱システム100を構成する各部のうち、ヒートポンプユニット1及び給水源8が住居102の屋外に設けられており、前記給湯器9が壁110の屋外側に設置されている。また、給湯栓7は室内116に、コントローラ10は壁110の室内側に、前記蓄熱槽2,ヘッダー部4,放熱機器6,ブロア11は、床下104の基礎106上に設けられている。前記放熱機器6は、放熱用の熱交換器C2を備えている。また、床108には、暖気を室内116に送り込むための吹出口108aと、室内116の空気を回収するための吸込口108bが設けられている。
まず、前記ヒートポンプユニット1は、熱媒体を加熱する熱交換器,ポンプ,膨張タンク(いずれも図示せず)を備えた公知の構成となっており、熱媒体の循環経路である流水管L1,L11,L2,L12によって、後述する蓄熱槽2内の熱交換器C1との間で熱媒体を循環させることが可能となっている。なお、前記流水管L1,L2には、それぞれ開閉弁V1が設けられる。前記ヒートポンプユニット1は、例えば、深夜電気料金の時間帯を利用して稼動させると都合がよいが、他の時間帯にも、もちろん稼動させることができる。更に、前記ヒートポンプユニット1には、図示しない室内ルームエアコンなどが必要に応じて一台接続可能となっている。
前記蓄熱槽2は、図4及び図5に示すように、本体2aの内側に潜熱蓄熱材3が充填されており、該潜熱蓄熱材3中に蓄熱用の熱交換器C1が浸漬され、蓋2bにより密閉されている。前記本体2a及び蓋2bは、公知の断熱材(例えば、無機質系高発泡不燃断熱材など)により形成されている。そして、前記本体2aの鍔部に設けられた貫通孔20aと、前記蓋2bに設けられた貫通孔20bの位置を合わせ、ボルト22とナット24を、座金などを介して螺合することにより固定される。本実施例では、前記熱交換器C1は、前記ヒートポンプユニット1から送られた熱媒体の経路となる入口側のL字管30と、出口側のL字管32と、これらL字管30,32管をつなぐ多数のU字管34により構成されている。なお、このような熱交換器C1の構成は一例であり、他の形態の熱交換器を利用するようにしてもよい。
前記L字管30に入った熱媒体は、前記U字管34を通過して他方のL字管32から蓄熱槽2の外に送り出される間に、前記熱交換器C1によって熱交換される。該熱交換器C1が熱媒体から吸収した熱は、蓄熱槽2内に放熱される。すなわち、前記潜熱蓄熱材3に熱が蓄えられる。なお、前記蓋2bには、前記L字管30と接続する入口36と、他方のL字管32と接続する出口38が設けられており、前記本体2aを蓋2bで閉じると、前記L字管30,32と接続するようになっている。前記U字管34としては、例えば、伝熱性の高いゴムホースや樹脂製などを用いた毛細管パイプが用いられるが、これに限定されるものではなく、潜熱蓄熱材3中の水分により腐食しないものであれば、公知の各種の熱伝導性の高い材料を用いることができる。
本実施例では、前記潜熱蓄熱材3として、例えば、酢酸ナトリウム水和物,チオ硫酸ナトリウム水和物,硫酸ナトリウム水和物,塩化カルシウム水和物を主成分とした蓄熱材組成物が用いられ、これらの蓄熱材組成物の相変化に伴う凝固熱が利用される。前記酢酸ナトリウム水和物は、比較的高い温度(例えば、55〜35℃程度)の熱を確保することができ、硫酸ナトリウム水和物は、やや低めの温度(例えば、35〜20℃程度)の熱を確保し、チオ硫酸ナトリウム水和物は、その中間の温度(例えば、45〜35℃程度)の熱を確保することができる。どの組成物を用いるかは、前記蓄熱槽2で加熱する熱媒体や温水の使用用途に応じて適切なものを選ぶようにすればよい。むろん、前記蓄熱材組成物は一例であって、用途に応じて他の公知の各種の蓄熱材組成物を使用するようにしてよい。
次に、前記ヘッダー部4は、図3に示すように、前記ヒートポンプユニット1,蓄熱槽2,放熱機器6,給水源8,給湯器9と多数の配管によって接続されており、その内部には、ヘッダーF1,F2や、給湯用の熱交換器C3,熱媒体及び湯水の多数の経路,それらに設けられたポンプや多数の弁などが収納されている。まず、給湯用の熱交換器C3は、給水経路L21によって前記給水源8に接続され、給湯経路L22によって前記給湯器9に接続されている。前記給水経路L21には、開閉弁V5とフロースイッチSが接続されている。また、前記熱交換器C3は、熱媒体の経路である流水管L43,L44に接続されており、前記フロースイッチSによって給水があったことが検知されると、前記流水管L44に熱媒体が送られ、給水経路L21から送られた水と熱交換して湯を生成する。
ところで、前記ヒートポンプユニット1に接続された一方の流水管L1には、3つの接続口5a〜5cを備えた切替弁M2が設けられている。該切替弁M2の接続口5aには、前記流水管L1が接続され、他の接続口5bには前記ヘッダーF1に接続される流水管L11が接続され、更に他の接続口5cには、放熱機器6へ接続される流水管L31が接続されている。前記流水管L31は、前記蓄熱槽2に蓄えた熱が消費された場合に、前記ヒートポンプユニット1を使って追い炊きした熱媒体を、直接放熱機器6へ送るための追炊用の循環経路の一部をなすものである。前記接続口5aから5bへ熱媒体が通るように回路を切り替えると、前記流水管L1が、流水管L11とヘッダーF1を介して蓄熱槽2内の熱交換器C1へ通じるようになる。
他方の流水管L2は、流水管L12とL33に分岐し、前記流水管L12は前記ヘッダーF2に接続され、前記流水管L33には、3つの接続口6a〜6cを備えた切替弁M3が設けられている。該切替弁M3の接続口6aには、前記放熱機器6へ接続される流水管L32が接続され、他の接続口6bには、前記ヘッダーF1へ接続される流水管L43が接続され、更に他の接続口6cには、前記流水管L33が接続されている。
次に、前記ヘッダーF1,F2は、熱媒体の循環経路である流水管L3〜L10によって前記蓄熱槽2の熱交換器C1に接続されている。前記ヘッダーF1には、電磁弁V2と定流量計Rを介して流水管L3,L5,L7,L9が接続されており、これらの流水管によって熱媒体(本実施例の場合は温水)が前記熱交換器C1に送られる。また、前記ヘッダーF2には、熱動弁V3を介して流水管L4,L6,L8,L10が接続されており、これらの経路を介して前記熱交換器C1で熱を消費して温度が下がった熱媒体が回収される。なお、回収用の流水管L4,L6,L8,L10は、送出用の流水管L3,L5,L7,L9にそれぞれ対応しており、図2に示すように、それぞれ独立した蓄熱槽2に接続されている(流水管L9,L10に対応する蓄熱槽2は図示せず)。
以上のような経路を利用した熱媒体の循環は、前記ヒートポンプユニット1に設けられたポンプにより行われる。すなわち、流水管L1→流水管L11→流水管L3,L5,L7,L9→流水管L4,L6,L8,L10→流水管L12→流水管L2により、ヒートポンプユニット1と蓄熱槽2間で熱媒体を循環させるためのヒートポンプ用循環経路が形成されている。また、前記流水管L1→流水管L31→流水管L32→流水管L33→流水管L2により、ヒートポンプユニット1と放熱機器6間で熱媒体を循環させるための追炊用循環経路が形成される。
また、前記ヘッダーF2には、他の流水管L41が接続されており、該流水管L41には、循環ポンプP1と、3つの接続口4a〜4cを備えた切替弁M1が設けられている。該切替弁M1の接続口4aには、前記流水管L41が接続され、他の接続口4bには、前記熱交換器C3に接続する流水管L44が接続され、更に他の接続口4cには、流水管L31に接続される流水管L42が接続されている。すなわち、前記切替弁M1を、接続口4a→4cとなるように切り替え、更に、前記切替弁M3を、接続口6a→6bとなるように切り替えることにより、前記ヘッダーF2に回収された熱媒体が、流水管L41→流水管L42→流水管L31→流水管L32→流水管L33→流水管L43の順に流れて前記ヘッダーF1に戻る。これにより、蓄熱槽2と放熱機器6の間で熱媒体を循環させる放熱機器用循環経路が形成される。
更に、前記切替弁M1を、接続口4a→4bとなるように切り替えることにより、ヘッダーF2に回収された熱媒体が、流水管L41→流水管L44→流水管L43の順に流れて前記ヘッダーF1に戻る。これにより、前記蓄熱槽2と給湯用熱交換器C3の間で熱媒体を循環させる給湯用熱媒体経路が形成される。なお、前記放熱機器用循環経路及び給湯用熱媒体経路の循環は、前記循環ポンプP1により行われる。以上のような構成の蓄熱システム100は、前記コントローラ10により、ポンプ類の駆動や、各種弁の開閉ないし切替などが制御されている。
<運転例>・・・次に、本実施例の運転例について説明する。
(1)夜間蓄熱運転・・・最初に、図6を参照して、本実施例の蓄熱システム100による蓄熱運転について説明する。図中の太線は、熱媒体の流れを示している。例えば、深夜電気料金(23:00〜7:00)時間帯に、ヒートポンプユニット1を駆動させると、該ヒートポンプユニット1で加熱された熱媒体は、流水管L1から切替弁M2の接続口5aに送られ、接続口5b,流水管L11,ヘッダーF1,電磁弁V2,定流量計R,流水管L3,L5,L7,L9を通って、蓄熱槽2内の熱交換器C1に送られる。該熱交換器C1に送られた熱媒体の熱は、前記蓄熱槽2内の潜熱蓄熱材3に蓄えられる。そして、蓄熱槽2内に放熱して温度が低下し、流水管L4,L6,L8,L10,熱動弁V3,ヘッダーF2,流水管L12,流水管L2を介して前記ヒートポンプユニット1に回収される。以上のようにして、加熱→送出→放熱→回収→加熱・・・のサイクルを繰り返すことにより、蓄熱槽2内に熱が蓄えられる。
(1)夜間蓄熱運転・・・最初に、図6を参照して、本実施例の蓄熱システム100による蓄熱運転について説明する。図中の太線は、熱媒体の流れを示している。例えば、深夜電気料金(23:00〜7:00)時間帯に、ヒートポンプユニット1を駆動させると、該ヒートポンプユニット1で加熱された熱媒体は、流水管L1から切替弁M2の接続口5aに送られ、接続口5b,流水管L11,ヘッダーF1,電磁弁V2,定流量計R,流水管L3,L5,L7,L9を通って、蓄熱槽2内の熱交換器C1に送られる。該熱交換器C1に送られた熱媒体の熱は、前記蓄熱槽2内の潜熱蓄熱材3に蓄えられる。そして、蓄熱槽2内に放熱して温度が低下し、流水管L4,L6,L8,L10,熱動弁V3,ヘッダーF2,流水管L12,流水管L2を介して前記ヒートポンプユニット1に回収される。以上のようにして、加熱→送出→放熱→回収→加熱・・・のサイクルを繰り返すことにより、蓄熱槽2内に熱が蓄えられる。
(2)蓄熱暖房運転・・・次に、図7を参照して、蓄熱暖房運転(放熱運転)について説明する。放熱機器6に接続されたコントローラ10に運転信号を送ると、循環ポンプP1が稼動するとともに、切替弁M1が、接続口4a→4cとなるように切り替わり、切替弁M3が、接続口6a→6bに切り替わる。すると、前記蓄熱槽2を通過して加熱された熱媒体が、熱動弁V3,ヘッダーF2,流水管L41を介して循環ポンプP1に入り、更に、流水管L42,L31を通過して放熱機器6へ送られ、熱交換器C2で吸熱される。そして、前記放熱機器6へ向けてブロア11で送風することにより、熱交換器C2が周囲の空気と熱交換して暖気を発生する。生成された暖気は、床118に設けられた吹出口108aから室内116へ送られる。
一方、室内116の空気は、前記床118に設けられた吸込口108bから床下104に回収される。このように、前記熱交換器C2で熱交換をすることにより、その内部を流れる熱媒体の温度が低下する。温度が低下した熱媒体は、流水管L32から切替弁M3の接続口6aに入り、該切替弁M3の接続口6bから、流水管L43,ヘッダーF1,電磁弁V2,定流量計R,流水管L3,L5,L7,L9を介して、再び前記蓄熱槽2に送られて再加熱される。なお、前記コントローラ10の室温センサもしくは水温センサ(図示せず)が設定温度に達すると、熱動弁V3が回路ごとに適宜弁を閉める。全ての弁が閉まると循環ポンプP1も連動して停止する。
(3)給湯運転・・・次に、図8を参照して、本実施例の給湯運転について説明する。室内116に設けられている給湯栓7を開けると、給水源8に接続された給水経路L21を介して、ヘッダー部4内の熱交換器C3に水が送られる。同時に、前記給水源8からの給水がフロースイッチSにより検知され、切替弁M1が接続口4a→4bに切り替わる。すると、前記蓄熱槽2内を通過した熱媒体が、流水管L4,L6,L8,L10→熱動弁V3→ヘッダーF2→流水管L41を介して循環ポンプP1に入り、更に、切替弁M1の接続口4a→4bを通過し、流水管L44を介して熱交換器C3に送られる。
該熱交換器C3では、送られた熱媒体の熱を吸収することによって、給水経路L21を介して送られた水を加熱して温水を生成する。生成した温水は、給湯経路L22及び給湯器9を介して、前記給湯栓7へ送られる。このような給湯運転は、前記蓄熱暖房運転とは関係なく、任意のタイミングで行うようにしてよい。熱交換器C3内の通過によって温度が低下した熱媒体は、流水管L43,ヘッダーF1,電磁弁V2を介して、再び蓄熱槽2に送られる。
(4)追炊暖房運転・・・次に、図9を参照して、本実施例の追炊暖房運転について説明する。上述した暖房運転中、前記蓄熱槽2が熱量不足になり、放熱機器6側で必要とする適温の熱媒体を供給できなくなった場合には、追炊運転を開始する。追炊運転を開始すると、前記循環ポンプP1が停止し、ヒートポンプユニット1が稼動すると同時に、前記切替弁M2が、接続口5a→5cとなるように切り替わり、更に、前記切替弁M3が、接続口6a→6cとなるように切り替わる。これにより、前記ヒートポンプユニット1から、放熱機器6へ適温の熱媒体を直接供給することができる。詳述すると、前記ヒートポンプユニット1で加熱された熱媒体を、流水管L1から、切替弁M2の接続口5a→5c,流水管L31の順に流して放熱機器6へ送る。放熱機器6に送られてから流水管L32に回収されるまでの動作は、上述した蓄熱暖房運転と同様である。流水管L32に回収された低温の熱媒体は、切替弁M3の接続口6a→6c,流水管L33,流水管L2を介して、前ヒートポンプユニット1に送られる。そして、再び加熱→送出→放熱→回収→加熱・・・のサイクルが繰り返される。
(5)給湯運転+追炊暖房運転・・・図10には、給湯運転と追炊暖房運転を同時に行った場合の熱媒体,湯,水の流れが示されている。上述した給湯運転により、蓄熱槽2に蓄えられた熱が放熱機器6での暖房運転に足りなくなった場合には、上述した追炊暖房運転を同時に行うことができる。この場合は、図10に示すように、前記図8に示す給湯運転サイクルと、前記図9に示す追炊暖房運転が同時に稼動する。
このように、実施例1によれば、次のような効果がある。
(1)ヒートポンプユニット1により加熱した熱媒体の熱を、蓄熱槽2に蓄えるとともに、該蓄熱槽2に給湯用の熱交換器C3を循環経路を介して接続する。そして、前記蓄熱槽2に蓄えた熱を、放熱機器6による暖房運転と給湯器9へ送る温水生成に利用することとしたので、前記蓄熱槽2を複数用途に共通な熱源として用いることが可能となる。このため、熱源の有効活用,設置スペースの削減,製造工程の簡略化,設置作業の効率向上を図ることができる。
(2)追炊用循環経路を設け、切替弁M2,M3により熱媒体の経路の切り替えを行うこととしたので、蓄熱槽2の熱量が不足になった場合であっても、所望の温度の熱媒体を、ヒートポンプユニット1から放熱機器6へ直接供給することが可能となる。
(3)ヒートポンプユニット1に、室内空調機などを接続できるため、一種類の熱源を更に有効活用することができる。
(4)蓄熱槽2,ヘッダー部4,放熱機器6,ブロア11を、床下104に設けることとしたので、屋外にはヒートポンプユニット1のみを設ければよく、一般住宅のデッドスペースの有効活用を図ることができる。
(1)ヒートポンプユニット1により加熱した熱媒体の熱を、蓄熱槽2に蓄えるとともに、該蓄熱槽2に給湯用の熱交換器C3を循環経路を介して接続する。そして、前記蓄熱槽2に蓄えた熱を、放熱機器6による暖房運転と給湯器9へ送る温水生成に利用することとしたので、前記蓄熱槽2を複数用途に共通な熱源として用いることが可能となる。このため、熱源の有効活用,設置スペースの削減,製造工程の簡略化,設置作業の効率向上を図ることができる。
(2)追炊用循環経路を設け、切替弁M2,M3により熱媒体の経路の切り替えを行うこととしたので、蓄熱槽2の熱量が不足になった場合であっても、所望の温度の熱媒体を、ヒートポンプユニット1から放熱機器6へ直接供給することが可能となる。
(3)ヒートポンプユニット1に、室内空調機などを接続できるため、一種類の熱源を更に有効活用することができる。
(4)蓄熱槽2,ヘッダー部4,放熱機器6,ブロア11を、床下104に設けることとしたので、屋外にはヒートポンプユニット1のみを設ければよく、一般住宅のデッドスペースの有効活用を図ることができる。
次に、図11及び図12を参照しながら、本発明の実施例2を説明する。なお、上述した実施例1と同一ないし対応する構成要素には同一の符号を用いることとする(以下の実施例についても同様)。図11は、本実施例の全体構成を示す図,図12は、本実施例の外観斜視図である。上述した実施例1は、床下104に設けた放熱機器6に向けてブロア11で送風する構成としたが、本実施例は、前記放熱機器6への送風に、熱交換型換気扇(ないし同時給排気型換気扇)を用いた例である。前記熱交換型換気扇は、室内空気を換気する際に、室内の排気熱を外気温と熱交換させる装置を備えた換気扇であって、その構成は公知である。
図11及び図12に示すように、本実施例では、蓄熱槽2,ヘッダー部4,放熱機器6とともに、熱交換型換気扇130が床下104に設置されている。また、本実施例では、室内116a及び116bが壁120によって仕切られるとともに、前記室内116aの床に吹出口108aが設けられ、前記室内116bに吸込口108bが設けられている。なお、前記壁120の適宜位置には、通気口122が設けられており、前記室内116a,116b間で空気の流通が可能となっている。
前記熱換気型換気扇130は、前記吸込口108bと回収ダクト132によって接続されるとともに、送気ダクト138で前記放熱機器6に接続されている。また、回収した室内空気を屋外に排気する排気ダクト134と、屋外の空気を取り込む吸気ダクト136が接続されている。このような熱交換型換気扇130は、図示しない熱交換器を備えており、吸込口108bから回収ダクト132を介して回収した室内空気の熱を、前記吸気ダクト136を介して取り込んだ外気と熱交換させる。そして、熱交換後の温度が低下した室内空気を、排気ダクト134を介して屋外に排出し、熱交換によって温度が上昇した外気を、送気ダクト138を介して放熱機器6に送ることによって、上述した実施例1と同じように放熱機器6と周囲の空気との熱交換を促して暖気を生成する。
以上説明したように、本実施例によれば、熱交換型換気扇130によって、屋外から取り込んだ外気と回収した室内空気を熱交換してから、温められた外気を放熱機器6へ向けて送風することとした。このため、上述した実施例1の効果に加え、室内の換気を行いながら、回収した室内空気の熱を有効活用できるという効果がある。
次に、図13を参照しながら、本発明の実施例3を説明する。図13は、本実施例の全体構成を示す図である。上述した実施例1及び2は、床108に吹出口108aと吸込口108bを設けることとしたが、本実施例は、天井112から室内空気を回収する構造とした例である。図13に示すように、本実施例のシステムでは、床118に吹出口108aが設けられ、天井112に吸込口154が設けられている。天井裏114には、前記吸込口154に接続するファン156が設置されている。また、室内116には、放熱機器6と切替ダンパー150が設けられており、前記放熱機器6は、前記ファン156及びダクト158を介して、前記吸込口154に接続されている。前記切替ダンパー150は、室内116側に形成された吹出口152aと、前記床108に形成された吹出口152bを備えており、放熱機器6から放熱された熱を、室内116又は床下104の所望の方向へ送り出すように切り替えが可能となっている。
本実施例では、蓄熱槽2に蓄えられた熱により室内116の暖房を行う場合は、前記切替ダンパー150を、吹出口152a側に切り替え、放熱機器6により生じた暖気を直接室内に送る。室内116の空気は、前記吸込口154からファン156及びダクト158を介して放熱機器6に戻り、再び加熱されて吹出口152aから室内116に送られる。一方、室内116が所望の温度に達した場合や、床下104からの間接的な暖房を行う場合には、前記切替ダンパー150を吹出口152b側に切り替え、暖気を床下104に送り、該床下104を温めて室内116を間接的に温める。また、同時に、床108に設けた吹出口108aからも、室内116に温められた空気が供給される。
このように、本実施例によれば、放熱機器6を室内116に設けるとともに、室内116側の吹出口152aと床108側の吹出口152bを備えた切替ダンパー150を設けることとした。このため、前記放熱機器6によって生成された暖気を、室内116と床下104に切り替えて送ることができ、室内116の直接暖房と、床下104からの間接的な暖房を切り替えることができる。
次に、図14〜図17を参照しながら、本発明の実施例4を説明する。上述した実施例1〜3はいずれも、蓄熱槽2に蓄えた熱を放熱機器6に送り、該放熱機器6に送風することで室内116の暖房を行う構成としたが、本実施例は、前記放熱機器6に送風を行わない構成とした例である。まず、図14に示す例は、放熱機器160が室内116の床108に設置された例であり、図15に示す例は、放熱機器170を床108に埋め込んだ例である。図16に示す例は、放熱機器180を天井裏114に設けた例,図17に示す例は、放熱機器190を壁110に埋め込んだ例である。いずれの場合も、上述した実施例1のようにブロア11を使用した対流式の場合と異なり、放熱機器160〜190の熱を輻射することにより、室内116の埃などを舞い上げることがないため、空気を汚さずに暖房することができる。
次に、図18を参照しながら、本発明の実施例5を説明する。本実施例は、蓄熱槽の変形例を示すものであり、図18は、本実施例の蓄熱槽の構成を示す分解斜視図である。図18に示すように、本実施例の蓄熱槽200は、上述した実施例1の蓄熱槽2よりも薄型に形成されており、潜熱蓄熱材3(図示せず)が充填される本体202及びその蓋204と、前記本体202内に浸漬される熱交換器C4により構成されている。前記本体202及び蓋204は、公知の断熱材などにより形成されている。前記本体202には、適宜位置に溝(ないし切欠)206が形成され、更に、上端部から前記溝206まで貫通する貫通孔208が設けられている。前記蓋204には、前記貫通孔208に対応する位置に、貫通孔210が形成されている。また、前記蓋204には、後述する熱交換器C4のL字管220,222の端部を通すための開口部212,214が設けられている。そして、前記本体202の貫通孔208と、前記蓋204の貫通孔210の位置を合わせ、ボルト216を通し、前記溝206内でナット218を螺合することにより、本体202と蓋204が固定される。
前記熱交換器C4は、ヒートポンプユニット1から送られた熱媒体の入口側のL字管220と、出口側のL字管222と、これらL字管220及び222の間をつなぐ多数のU字管224と、該U字管224の入口側と出口側の間にピッチを等間隔に保つために適宜間隔で配置された複数のスペーサ226により構成されている。前記L字管220に入った熱媒体は、前記U字管224を通過しながら熱交換され、他方のL字管222から蓄熱槽200外に送り出される。前記U字管224としては、例えば、前記実施例1と同様のものや、カーボンファイバーなどが用いられる。このような蓄熱槽200は、前記本体202の側面の適宜位置に設けられた取付金具228を介して、ボルト230を壁などにねじ込むことにより、所望の位置に設定される。本実施例の作用・効果は、基本的には前記実施例1と同様であるが、本実施例では、蓄熱槽200を薄型に形成することとしたので、壁面に埋め込むようにするなど、狭いスペースにも設置が可能となる。
次に、図19〜図21を参照しながら、本発明の実施例6を説明する。図19は、本実施例の蓄熱システムの全体構成を示す図,図20は、本実施例の蓄熱槽の構成を示す分解斜視図である。図21は、前記図20の蓄熱槽を組み立てた状態で、#20−#20線に沿って切断し矢印方向に見た断面図である。上述した実施例1は、蓄熱槽2に蓄えた熱を、放熱機器6を介して放熱することとしたが、本実施例は、蓄熱槽自体が放熱機器を兼ねた構成となっている。図19に示すように、本実施例の蓄熱システムでは、蓄熱槽300,ヘッダー部4,ブロア11が床下104に設けられている。前記ブロア11は、前記蓄熱槽300に向けて送風が可能な位置に配置されている。
図20及び図21に示すように、前記蓄熱槽300は、底面302,上面304,側面306及び308,仕切り310により形成されており、内側には、熱交換器C5と蓄熱材320が交互に複数積み重ねられている。前記底面302,上面304,側面306及び308,仕切り310は、公知の断熱性を有する材料により形成されている。まず、前記熱交換器C5は、熱媒体の通路となる流水管318と、該流水管318を収納する窪み314が複数設けられた熱交換板312により構成されており、前記窪み314間には、図21に示すように隙間316が形成されている。前記熱交換板312は、熱伝導性が高い金属板(例えばアルミニウム板)などにより形成されている。
前記蓄熱材320は、伝熱性が高い袋体ないし容器に、潜熱蓄熱材を密封収納した構造となっており、全体が略平坦状に形成されている。前記袋体としては、例えば、アルミニウム,ナイロン,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエチレンテレフタレートなどを用いて多重積層形成した内袋の外側を、強度を補うために外袋で覆った2重構造のものが用いられる。また、容器の場合は、ポリエチレン又はポリプロピレンのいずれかを原料としたポリオレフィンブロー成型による充填容器などが用いられる。なお、潜熱蓄熱材としては、上述した実施例1と同様のものが用いられる。
以上のような熱交換器C5と蓄熱材320を交互に積み重ねると、図21に示すように、窪み314間に隙間316が形成され、該隙間316中を空気が通過可能となる。このたため、前記蓄熱槽300にヒートポンプユニット1で加熱した熱を蓄えておくと、該蓄熱槽300に向けてブロア11で直接送風することにより、前記隙間316に一方の端部から入った空気が、該隙間316中を通過する間に前記熱交換器C5により加熱され、他方の端部から蓄熱槽300の外に送り出される。蓄熱槽300から送り出された暖気は、床108の吹出口108aから室内106に送り出され、前記床108の吸込口108bから床下104に回収される。このように、本実施例によれば、蓄熱槽300が放熱機器を兼ねる構成としたので、システム構成を簡単にして、設置スペースの一層の削減を図ることができるという効果がある。
次に、図22を参照しながら、本発明の実施例7を説明する。本実施例は、上述した実施例6と同様に、蓄熱槽自体が放熱機器を備えた構成となっている。本実施例では、図22に示すように、蓄熱槽300の両端側に、空気の対流を防止するためのチャンバ300a,300bが設けられており、一方のチャンバ300bには、ブロア11を介してダクト301が接続されている。前記ブロア11は、送風の向きの変更が可能となっている。前記チャンバ300a,300bは、例えば、金属板などによって形成されており、送風時は開き、送風が停止すると閉じる構成となっている。また、床108の適宜位置には、吹出口や吸込口として作用する通気口109a,109bが設けられている。図示の例では、通気口109bに前記ダクト301が接続されている。
床下暖房を行う場合は、前記ブロア11で蓄熱槽300に向けて送風し、該蓄熱槽300を通過した暖気によって床下104を暖める。前記床下104の暖気の一部は、前記通気口109aから室内116へ送られ室内116を暖める。また、室内116の空気は、他方の通気口109からダクト301に回収され、再び蓄熱槽300へ向けて送られる。本実施例では、前記蓄熱槽300を通過した暖気を床下104に送っているため、床108の暖房効果が高いが、ブロア11による送風の向きを逆にすることにより、蓄熱槽300を通過した暖気を直接室内116に送り、室内の暖房効果を高めるようにしてもよい。更に、チャンバ300a,300bの双方にダクトを接続し、任意のダクトから暖気を室内116に供給するようにしてもよい。
一方、夏季など給湯運転のみを行う場合は、前記ブロア11を作動させず、前記チャンバ300a,300bを閉じることで、蓄熱槽300を通過した暖気の対流によって床108が暖まるのを防止することができる。
次に、図23を参照しながら本発明の実施例8を説明する。本実施例の蓄熱システムは、給湯運転を行わず、蓄熱槽の熱を利用して暖房のみを行うものであり、前記蓄熱槽が放熱機器を兼ねている。本実施例では、図23に示すように、通気口109aから床下104に回収された空気は、前記蓄熱槽300を通過して暖められ、ブロア11によって、ダクト301を介して通気口109bから室内116へ向けて送られている。このように、蓄熱槽300を通過した空気を直接室内116へ送ることによって、室内116の暖房効果を高めることができる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることができる。例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例における形状,寸法は一例であり、同様の効果を奏するように適宜変更してよい。
(2)前記実施例で示した蓄熱槽2,200,300も一例であり、同様の効果を奏するように適宜変更してよい。同様に、前記熱交換器C1,C4,C5の構成も一例であり、同様の効果を奏するように適宜設計変更してよい。また、前記蓄熱槽2,200,300で使用する蓄熱材組成物も一例であり、公知の各種の蓄熱材組成物を適用してよい。
(3)前記システム構成も一例であり、給湯経路に追炊や温度調節を行うためのヒータなどを設けるようにしてもよい。また、前記実施例1では、複数の蓄熱槽2に対して一つの放熱機器6とブロア11を設けることとしたが、これらを複数用意して必要な部分の放熱機器からのみ放熱を行うようにしてもよい。
(1)前記実施例における形状,寸法は一例であり、同様の効果を奏するように適宜変更してよい。
(2)前記実施例で示した蓄熱槽2,200,300も一例であり、同様の効果を奏するように適宜変更してよい。同様に、前記熱交換器C1,C4,C5の構成も一例であり、同様の効果を奏するように適宜設計変更してよい。また、前記蓄熱槽2,200,300で使用する蓄熱材組成物も一例であり、公知の各種の蓄熱材組成物を適用してよい。
(3)前記システム構成も一例であり、給湯経路に追炊や温度調節を行うためのヒータなどを設けるようにしてもよい。また、前記実施例1では、複数の蓄熱槽2に対して一つの放熱機器6とブロア11を設けることとしたが、これらを複数用意して必要な部分の放熱機器からのみ放熱を行うようにしてもよい。
(4)前記実施例で示した放熱機器6,160,170,180,190も一例であり、熱交換コイル+ファン,熱交換コイル+熱交換型換気扇,温水ファンコンベクターなどの対流式の放熱機器のほか、温水床暖房,温水パネルヒーター,輻射式冷温水天井,壁冷暖房などの輻射式の放熱機器を用いるようにしてもよい。
(5)前記実施例で示した各種循環経路の接続構造や弁の配置なども一例であり、同様の効果を奏するように適宜設計変更してよい。また、前記実施例1では、蓄熱槽2を4つ設置することとしたが、これも一例であり、蓄熱槽の数は、必要に応じて適宜増減してよい。
(6)前記実施例1及び2では、吹出口108aと吸込口108bをそれぞれ一つずつ設けることとしたが、これも一例であり、例えば、吹出口108aを複数設け、吸込口108bを一箇所設けるようにするなど、必要に応じて設置数を適宜変更してよい。また、前記吸込口108bを設ける場所は、室内に限定されるものではなく、例えば、押入れの中など、目に付かない場所に設けるようにしてもよい。
(5)前記実施例で示した各種循環経路の接続構造や弁の配置なども一例であり、同様の効果を奏するように適宜設計変更してよい。また、前記実施例1では、蓄熱槽2を4つ設置することとしたが、これも一例であり、蓄熱槽の数は、必要に応じて適宜増減してよい。
(6)前記実施例1及び2では、吹出口108aと吸込口108bをそれぞれ一つずつ設けることとしたが、これも一例であり、例えば、吹出口108aを複数設け、吸込口108bを一箇所設けるようにするなど、必要に応じて設置数を適宜変更してよい。また、前記吸込口108bを設ける場所は、室内に限定されるものではなく、例えば、押入れの中など、目に付かない場所に設けるようにしてもよい。
(7)本発明の蓄熱システムは、電気料金の安い夜間に通電して蓄熱を行うとランニングコストを削減することができるが、その他の時間帯に蓄熱を行うことを妨げるものではない。
(8)上述した作用も一例であり、同様の効果を奏するように適宜変更可能である。例えば、前記実施例1では、蓄熱運転と放熱運転(暖房運転)を異なる時間帯に行うこととしたが、蓄熱運転と放熱運転を同時に行うようにしてもよい。また、ヒートポンプユニット1が、室内空調機器を接続するための他の熱交換器を備えている場合、夏場には、前記室内空調機器のみを利用して冷房を行うことも可能である。
(8)上述した作用も一例であり、同様の効果を奏するように適宜変更可能である。例えば、前記実施例1では、蓄熱運転と放熱運転(暖房運転)を異なる時間帯に行うこととしたが、蓄熱運転と放熱運転を同時に行うようにしてもよい。また、ヒートポンプユニット1が、室内空調機器を接続するための他の熱交換器を備えている場合、夏場には、前記室内空調機器のみを利用して冷房を行うことも可能である。
(9)前記コントローラ10は、室内116の壁110などに設けるようにしてもよいし、リモコンなどによって手元操作が可能な構成としてもよい。
(10)前記実施例で示した蓄熱槽2,200,300の設置場所も一例であり、住居の1階と2階の間に設けるようにしてもよいし、階段の下や納戸の床下,あるいは、室外に設置するようにするなど、必要に応じて任意に変更可能である。
(10)前記実施例で示した蓄熱槽2,200,300の設置場所も一例であり、住居の1階と2階の間に設けるようにしてもよいし、階段の下や納戸の床下,あるいは、室外に設置するようにするなど、必要に応じて任意に変更可能である。
本発明によれば、ヒートポンプにより加熱した熱媒体の熱を、潜熱蓄熱材を充填ないし保持した蓄熱槽に蓄えるとともに、必要に応じて前記蓄熱槽に給湯用の熱交換器を接続する。そして、前記蓄熱槽に蓄えた熱を直接放熱する,あるいは、前記蓄熱槽に接続した放熱機器から熱を放熱することにより、前記蓄熱槽を複数用途に共通な熱源として利用可能となるため、蓄熱システムの用途に適用できる。特に、一般住宅などのように設置スペースが限られている場合の蓄熱システムとして好適である。
1:ヒートポンプユニット
2:蓄熱槽(蓄熱ボックス)
2a:本体
2b:蓋
3:潜熱蓄熱材
4:ヘッダー部
4a〜4c,5a〜5c,6a〜6c:接続口
6:放熱機器
7:給湯栓
8:給水源
9:給湯器
10:コントローラ
11:ブロア
20a,20b:貫通孔
22:ボルト
24:ナット
30,32:L字管
34:U字管
36:入口
38:出口
100:蓄熱システム
102:住居
104:床下
106:基礎
108:床
108a:吹出口
108b:吸込口
109a,109b:通気口
110,120:壁
112:天井
114:天井裏
116,116a,116b:室内
122:通気口
130:熱交換型換気扇
132:回収ダクト
134:排気ダクト
136:吸気ダクト
138:送気ダクト
150:切替ダンパー
152a,152b:吹出口
154:吸込口
156:ファン
158:ダクト
160,170,180,190:放熱機器
200:蓄熱槽
202:本体
204:蓋
206:溝
208,210:貫通孔
212,214:開口部
216:ボルト
218:ナット
220,222:L字管
224:U字管
226:スペーサ
228:取付金具
230:ボルト
300:蓄熱槽
300a,300b:チャンバ
301:ダクト
302:底面
304:上面
306,308:側面
310:仕切り
312:熱交換板
314:窪み
316:隙間
318:流水管
320:蓄熱材
C1,C2,C3,C4,C5:熱交換器
F1,F2:ヘッダー
L1〜L12,L31,L32,L41〜L44:流水管(熱媒体の循環経路)
L21:給水経路
L22:給湯経路
M1,M2,M3:切替弁
P1:循環ポンプ
R:定流量計
S:フロースイッチ
V1,V5:開閉弁
V2:電磁弁
V3:熱動弁
2:蓄熱槽(蓄熱ボックス)
2a:本体
2b:蓋
3:潜熱蓄熱材
4:ヘッダー部
4a〜4c,5a〜5c,6a〜6c:接続口
6:放熱機器
7:給湯栓
8:給水源
9:給湯器
10:コントローラ
11:ブロア
20a,20b:貫通孔
22:ボルト
24:ナット
30,32:L字管
34:U字管
36:入口
38:出口
100:蓄熱システム
102:住居
104:床下
106:基礎
108:床
108a:吹出口
108b:吸込口
109a,109b:通気口
110,120:壁
112:天井
114:天井裏
116,116a,116b:室内
122:通気口
130:熱交換型換気扇
132:回収ダクト
134:排気ダクト
136:吸気ダクト
138:送気ダクト
150:切替ダンパー
152a,152b:吹出口
154:吸込口
156:ファン
158:ダクト
160,170,180,190:放熱機器
200:蓄熱槽
202:本体
204:蓋
206:溝
208,210:貫通孔
212,214:開口部
216:ボルト
218:ナット
220,222:L字管
224:U字管
226:スペーサ
228:取付金具
230:ボルト
300:蓄熱槽
300a,300b:チャンバ
301:ダクト
302:底面
304:上面
306,308:側面
310:仕切り
312:熱交換板
314:窪み
316:隙間
318:流水管
320:蓄熱材
C1,C2,C3,C4,C5:熱交換器
F1,F2:ヘッダー
L1〜L12,L31,L32,L41〜L44:流水管(熱媒体の循環経路)
L21:給水経路
L22:給湯経路
M1,M2,M3:切替弁
P1:循環ポンプ
R:定流量計
S:フロースイッチ
V1,V5:開閉弁
V2:電磁弁
V3:熱動弁
Claims (7)
- 熱媒体を加熱するための熱交換器と循環用ポンプを有するヒートポンプ,
潜熱蓄熱材が充填ないし保持された蓄熱槽,
前記ヒートポンプと蓄熱槽間で前記熱媒体を循環させるヒートポンプ用循環経路,
前記蓄熱槽内に設けられており、前記ヒートポンプ用循環経路を介して送られた熱媒体と熱交換し、前記蓄熱槽内に放熱する蓄熱用熱交換器,
前記蓄熱槽内を通過した熱媒体から吸熱し、給水源から給水経路を介して送られた水と熱交換して湯を生成するとともに、前記湯を給湯機器へ送る給湯経路に接続された給湯用熱交換器,
該給湯用熱交換器と前記蓄熱槽間で前記熱媒体を循環させるとともに、他の循環用ポンプを備えた給湯用熱媒体経路,
前記各経路の所定の位置に設けられており、前記熱媒体,水,湯の出入又は流れの方向を切り替える複数の弁,
前記ヒートポンプ及び循環用ポンプの駆動と、前記複数の弁の開閉ないし切り替えを制御する制御手段,
を備えたことを特徴とする蓄熱システム。 - 熱媒体を加熱するための熱交換器と循環用ポンプを有するヒートポンプ,
潜熱蓄熱材が充填ないし保持された蓄熱槽,
前記ヒートポンプと蓄熱槽間で前記熱媒体を循環させるヒートポンプ用循環経路,
前記蓄熱槽内に設けられており、前記ヒートポンプ用循環経路を介して送られた熱媒体と熱交換し、前記蓄熱槽内に放熱する蓄熱用熱交換器,
前記ヒートポンプ用循環経路の所定の位置に設けられており、前記熱媒体の出入又は流れの方向を切り替える複数の弁,
前記ヒートポンプ及び循環用ポンプの駆動と、前記複数の弁の開閉ないし切り替えを制御する制御手段,
を備えたことを特徴とする蓄熱システム。 - 前記蓄熱槽が、該蓄熱槽を貫通する空気の通路を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の蓄熱システム。
- 前記蓄熱槽が、
前記熱媒体の通路となる配管を保持する凹部が複数設けられた熱交換板と、蓄熱材組成物を伝熱性の高い袋体又は容器の中に密封収納した略平坦状の潜熱蓄熱材を、交互に積み重ねた積層構造を有するとともに、
前記複数の凹部間に、前記空気の通路が形成されることを特徴とする請求項3記載の蓄熱システム。 - 前記熱媒体と熱交換する熱交換器を有する放熱機器,
該放熱機器と前記蓄熱槽間で前記熱媒体を循環させる放熱機器用循環経路,
該放熱機器用循環経路に設けられた他の弁,
を備えるとともに、
前記制御手段は、前記他の弁の開閉ないし切り替えを制御することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の蓄熱システム。 - 前記ヒートポンプ用循環経路から分岐し、前記ヒートポンプと放熱機器間で前記熱媒体を循環させる追炊用循環経路,
を備えたことを特徴とする請求項5記載の蓄熱システム。 - 前記蓄熱槽または前記放熱機器に向けて送風する送風手段,
を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の蓄熱システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012172966A (ja) * | 2011-02-24 | 2012-09-10 | Takahashi Kanri:Kk | アース・ソーラー・ゼロエネルギー住宅 |
JP2013160416A (ja) * | 2012-02-03 | 2013-08-19 | West Nippon Expressway Co Ltd | 空調システム |
JP2014211260A (ja) * | 2013-04-18 | 2014-11-13 | 株式会社イゼナ | プラス熱量・マイナス熱量を蓄熱する地下蓄熱層を有する冷暖房システム |
JP2015055433A (ja) * | 2013-09-13 | 2015-03-23 | 株式会社 テスク資材販売 | 空調システム |
JP2017078519A (ja) * | 2015-10-19 | 2017-04-27 | 株式会社 テスク資材販売 | 空調換気システム |
-
2008
- 2008-05-02 JP JP2008120554A patent/JP2008304180A/ja active Pending
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