JP2001182973A - 躯体蓄熱式空調システムの空調風制御方法およびその空調風制御装置 - Google Patents

躯体蓄熱式空調システムの空調風制御方法およびその空調風制御装置

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JP2001182973A JP37344999A JP37344999A JP2001182973A JP 2001182973 A JP2001182973 A JP 2001182973A JP 37344999 A JP37344999 A JP 37344999A JP 37344999 A JP37344999 A JP 37344999A JP 2001182973 A JP2001182973 A JP 2001182973A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内に供給される経路と床スラブに供給され
る経路とを空調風自体で自動的に切り換えるようにし
て、ランニングコストやメンテナンスを不要とする。 【解決手段】 空調装置本体12に通ずる空調風の導入
口18と、室内11に通ずる第1の吹出し口19と、天
井裏空間15に通ずる第2の吹出し口20と、これら第
1,第2の吹出し口19,20にそれぞれ通ずる通路1
9a,20aを空調風の風量差によって切り換えるダン
パー21とを備える。導入口18から導入される空調風
を空調装置本体12の風量変化により第1の吹出し口1
9または第2の吹出し口20に選択供給し、室内11の
空調状態と床スラブ14の蓄熱状態とを自動的に選択す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄筋コンクリート
などで形成された床スラブの蓄熱機能を利用した躯体蓄
熱式空調システムにあって、室内の空調時に空調風を室
内に供給し、室内の空調停止時に空調風を蓄熱のために
床スラブ方向に切り換えて供給するようにした空調風制
御方法および空調風制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】RC造やSRC造のビルの空調システム
では、夜間などの室内の空調が停止されている間に、空
調機本体から供給される冷・暖房空調風を床スラブに供
給して、該床スラブを蓄熱体として冷房風の冷熱または
暖房風の温熱を蓄熱し、この床スラブに蓄熱された熱量
を昼間などの室内の空調時に利用することにより、電気
の夜間料金を有効活用してランニングコストを低下する
ようにしたものが各種提案されている(例えば、特開平
09−079613号公報参照)。
【0003】つまり、上記空調機本体の冷・暖房空調風
は、これの吹出し口が昼間の空調時に室内に吹き出され
る経路と、夜間の蓄熱時に床スラブに向かって吹き出さ
れる経路とに選択的に切り換えられて供給されるように
なっており、この経路の分岐部分には電動ダンパーが設
けられて空調風の切り換えが行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、空調風
の切り換えが電動ダンパーで行われるため、この電動ダ
ンパーには配線や切り換え作動するための制御装置が必
要となり、該電動ダンパーを設置するためのコストが高
くなってしまう。また、該電動ダンパーを作動するため
に電力を必要とし、この電動ダンパーにかかる電力によ
り躯体蓄熱方式によるランニングコストの低減効果が低
下してしまうとともに、電動ダンパーの作動を円滑に行
うために頻繁なメンテナンス作業が必要になってしまう
という課題があった。
【0005】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、室内に供給される経路と床スラブに
供給される経路とを空調風自体で自動的に切り換えるよ
うにして、ランニングコストやメンテナンスを不要とす
る躯体蓄熱式空調システムの空調風制御方法およびその
空調風制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の躯体蓄熱式空調システムの空調風制御方法
は、室内の空調時に空調装置本体から供給される冷・暖
房空調風を室内に吹き出す一方、該室内の空調停止時に
該冷・暖房空調風の冷熱または温熱を床スラブに蓄熱
し、この床スラブに蓄熱した熱量を室内の空調に利用す
る躯体蓄熱式空調システムにおいて、上記空調装置本体
から供給される空調風の風量差によって、室内側と床ス
ラブ側とに通ずる空調風供給経路を切り換えるように
し、空調装置本体の風量変化によって室内の空調状態と
床スラブの蓄熱状態とを自動制御することを特徴とす
る。
【0007】この方法によれば、空調装置本体から供給
される空調風の風量差によって、室内側と床スラブ側と
に通ずる空調風供給経路が切り換えられるので、該空調
機本体から供給される冷・暖房空調風の風量を単に変化
させるのみで、この冷・暖房空調風は室内に供給される
経路と床スラブに供給される経路が自動的に切り換えら
れる。このため、空調風の供給経路の切り換えのために
電力などの他の動力源を必要とせず、これに伴う配線や
制御装置などを不要としてコスト低下を可能とするとと
もに、これによるランニングコストやメンテナンスが不
要となる。
【0008】また、本発明の躯体蓄熱式空調システムの
空調風制御装置は、室内の空調時に空調装置本体から供
給される冷・暖房空調風を室内に吹き出す一方、該室内
の空調停止時に該冷・暖房空調風の冷熱または温熱を床
スラブに蓄熱し、この床スラブに蓄熱した熱量を室内の
空調に利用する躯体蓄熱式空調システムにおいて、上記
空調装置本体から室内側と床スラブ側とに通ずる空調風
供給経路の分岐部分に設けられ、空調装置本体に通ずる
空調風の導入口と、室内側に通ずる第1の吹出し口と、
床スラブ側に通ずる第2の吹出し口と、これら第1,第
2の吹出し口にそれぞれ通ずる通路を空調風の風量差に
よって切り換えるダンパーとを備え、導入口から導入さ
れる空調風の供給を、空調装置本体の風量変化により第
1の吹出し口または第2の吹出し口に自動制御すること
を特徴とする。
【0009】この構成によれば、導入口から導入される
空調装置本体の空調風の風量が変化するとダンパーが空
調風の風量差で切り換えられて、暖・冷房空調風の供給
が、室内側に通ずる第1の吹出し口と床スラブ側に通ず
る第2の吹出し口とで自動制御される。このため、空調
風の供給経路の切り換えのために電力などの他の動力源
を必要とせず、これに伴う配線や制御装置などを不要と
してコスト低下を可能とするとともに、これによるラン
ニングコストやメンテナンスが不要となる。
【0010】更に、上記ダンパーには、少風量の送風時
に該ダンパーの切り換え位置を保持するダンパー保持機
構を設けることが好ましい。
【0011】この構成によれば、本発明の空調風制御装
置が風量差で切り換えられることと関連して、少風量の
空調風が供給されるときには上記ダンパー保持機構によ
ってダンパーの切り換え位置が保持されるので、ダンパ
ーが少風量の空調風により動いてしまうなどのダンパー
の切り換え作動が不安定化するのを防止することができ
る。
【0012】更にまた、上記ダンパーを大風量の空調風
を供給する通路に開閉自在に配置するとともに、少風量
の空調風を供給する通路に流通抵抗部を設けることが好
ましい。
【0013】この構成によれば、少風量の空調風が導入
される時はダンパーが閉止されることになり、大風量の
空調風が導入される時はダンパーが開放されることにな
る。この大風量の空調風が導入されるときは、この空調
風は第1・第2の吹出し口双方から吹き出し得るが、上
記流通抵抗部によって少風量の空調風を供給する通路へ
の流入が阻止されるため、該空調風は大風量の空調風を
供給する通路に積極的に供給されて、本来の吹出し口か
ら吹き出すことができる。また、上記ダンパーは大風量
の空調風を供給する通路を開閉するのみであるからその
構造が簡単になるとともに、その切り換え動作の確実性
を高めることができる。勿論、上記流通抵抗部は、少風
量の空調風が供給されるときにはダンパーの閉止状態と
も相俟って、供給される空調風を円滑に供給できるよう
になっている。
【0014】また、上記ダンパーの上流に形成される導
入口に、該ダンパーに向かって縮径させて縮流部を形成
することが好ましい。
【0015】この構成によれば、ダンパーに対する動圧
の効果を高めることができ、当該ダンパーの作動を安定
化させることができて通路の切り換え動作を適切かつ確
実化でき、送風の無駄をなくすことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の躯体蓄熱
式空調システムの空調風制御方法を達成するための空調
風制御装置の一実施形態を示す要部断面図である。
【0017】本発明の躯体蓄熱式空調システムの空調風
制御方法の基本とするところは、空調装置本体12から
供給される空調風の風量差によって、室内11と床スラ
ブ14側の天井裏空間15とに通ずる空調風供給経路1
6を切り換え、空調装置本体12の風量変化によって室
内11の空調状態と床スラブ14の蓄熱状態とを自動的
に選択制御することにある。
【0018】本発明が適用される躯体蓄熱式空調システ
ム10は、図1に示すように室内11の空調時に空調装
置本体12から供給される冷・暖房空調風を室内11に
吹き出す一方、該室内11の空調停止時に該冷・暖房空
調風を天井13と床スラブ14との間の天井裏空間15
に吹き出し、該床スラブ14に冷房風の冷熱または暖房
風の温熱を蓄熱し、この床スラブ14に蓄熱した熱量を
室内の空調に利用するようになっている。
【0019】上記空調装置本体12から室内11と天井
裏空間14とに通ずる空調風供給経路としてのダクト1
6の分岐部分には、空調風制御装置(以下、制御装置と
称する)17が設けられ、該制御装置17によって室内
11と天井裏空間15とが切り換えられる。該制御装置
17は、空調装置本体12に通ずる空調風の導入口18
と、室内11に通ずる第1の吹出し口19と、天井裏空
間15に通ずる第2の吹出し口20と、これら第1,第
2の吹出し口19,20にそれぞれ通ずる通路19a,
20aを空調風の風量差によって切り換えるダンパー2
1とを備え、導入口18から導入される空調風を空調装
置本体12の風量変化により第1の吹出し口19または
第2の吹出し口20に自動的に選択供給する構成となっ
ている。
【0020】即ち、上記制御装置17はハウジングとな
る筒部22を備え、該筒部22の後方(図中右方)端部
が端板23によって閉止され、この端板23の下半部に
は上記ダクト16を介して導入される冷・暖房空調風の
上記導入口18が設けられる。そしてダンパー21の上
流に形成されるこの導入口18には、ダンパー21に向
かって縮径させて縮流部18aが形成されている。縮流
部18aの形態としては図示例では導入口18を形成す
る板材を折り曲げたものとしているが、ベルマウス様の
曲線状に成形してもよい。
【0021】上記筒部22の内部は隔壁24によって半
円状の下通路19aおよび上通路20aに画成され、下
通路19aの前方開口部は第1の吹出し口19となり、
上通路20aの前方開口部は第2の吹出し口20とな
る。上記隔壁24の後方部分には多孔板等で形成される
流通抵抗部25が設けられ、上記導入口18から導入さ
れた空調風は、上記ダンパー21の閉止状態で流通抵抗
部25を所定の流通抵抗をもって通過するようになって
いる。該流通抵抗部25は多孔の開口率が例えば50パ
ーセント程度とされ、少風量の空調風を十分に供給でき
るようになっている。
【0022】上記下通路19aはダンパー21によって
開閉される。該ダンパー21は該下通路19aの形状に
沿った半円形に形成され、その上端となる直線辺部分が
流通抵抗部25の前端部分で筒部22の中心軸に直角に
差し渡される回動軸26に回動自在に枢着される。該ダ
ンパー21は鉛直に垂下された状態が下通路19aの閉
止状態となり、この閉止状態でダンパー21の下端部は
ストッパー27に当接される。
【0023】上記ダンパー21の上端辺中央部には、上
通路20aに進入するように取付竿28が突設され、こ
の取付竿28にカウンターウエイト29が取り付けられ
ることにより、これら取付竿28およびカウンターウエ
イト29によってダンパー保持機構30が構成される。
該取付竿28はダンパー21の閉止状態で前方(図中左
方)に傾斜し、上記カウンターウエイト29の荷重がダ
ンパー21の閉止補助力として働き、該ダンパー21に
は自重とカウンターウエイト29の荷重とが閉止力とし
て作用する。
【0024】上記ダンパー21は導入口18から導入さ
れる空調風の動圧によって開閉されるようになってお
り、ダンパー21に作用する動圧が上記閉止力以上にな
ると図中破線に示すように開放され、該閉止力以下では
図中実線に示すように閉止状態となる。つまり、上記動
圧は空調風の風量によって決定されるため、空調機本体
12から供給される冷・暖房空調風の風量の大小によっ
てダンパー21を開閉制御できるようになっており、風
量を大きくすることによりダンパー21が開放される一
方、小さくすることにより該ダンパー21が閉止され
る。また、ダンパー21を開閉するための空調風の風量
差には、ダンパー21の上記閉止力を境としてある程度
の幅が設けられる。
【0025】従って、本実施形態の制御装置17は、室
内11を冷・暖房するときには空調機本体12から供給
される空調風の風量を大きくすることにより、ダンパー
21は破線に示すように開放されて、冷暖房空調風は下
通路19aを通って第1の吹出し口19から室内11に
供給される。一方、夜間などにあって室内11の空調を
停止する場合は、空調機本体12から供給される空調風
の風量を小さくすることにより、ダンパー12は実線に
示すように閉止されて、空調風は流通抵抗部25を通過
した後、上通路20aを通って第2の吹出し口20から
天井裏空間15に供給される。
【0026】このように天井裏空間15に供給された冷
・暖房空調風は、これの冷熱または温熱がコンクリート
造の床スラブ14に蓄熱される。従って、本実施形態で
は床スラブ14に蓄熱された熱量により天井裏空間15
の雰囲気温度は冷気または暖気状態となっており、次に
室内11を冷・暖房するときに該天井裏空間15内の空
気を空調機本体12に導入することにより、冷凍サイク
ルの負荷を低減して冷・暖房コストを低減することがで
きる。勿論、上記床スラブ15の蓄熱方式はこれに限る
ことなく、例えば床スラブ15内に空間部を設けて、こ
の中に冷・暖房空調風を導入して蓄熱するようにしても
よい。
【0027】従って、本実施形態の制御装置17を用い
た空調風制御方法では、空調装置本体12から供給され
る冷・暖房空調風の風量を単に変化させるのみで、この
冷・暖房空調風は制御装置17を介して室内11に供給
される経路と床スラブ14に供給される経路が自動的に
切り換えられる。このため、空調風の供給経路の切り換
えのために電力などの他の動力源を必要とせず、これに
伴う配線や制御装置などを不要としてコスト低下を可能
とするとともに、これによるランニングコストやメンテ
ナンスが不要となる。また、夜間に床スラブ14に蓄熱
することにより、空調機本体12を電力の夜間料金で安
価に駆動でき、この点からもランニングコストの低下を
期待することができる。
【0028】ところで、本実施形態の制御装置17は、
暖・冷房空調風の風量差によってダンパー21の開閉制
御が行われるが、該ダンパー21はダンパー保持機構3
0が設けられて、自重とカウンターウエイト29の荷重
とによって風量差による開閉制御が行われるため、該カ
ウンターウエイト29の重量や取付竿28に対する位置
調整により、ダンパー21の開閉動作を容易にコントロ
ールすることができる。従って、空調風の風量が小さい
ときにはダンパー保持機構30によってダンパー21の
閉止状態が確実に保持されるので、ダンパー21の開閉
挙動が不安定状態になるのを防止することができる。ま
た、空調風の風量の大小設定を異ならせた場合にも、そ
の都度ダンパー21を交換することなく、カウンターウ
エイト29のみの交換や位置調整により簡単かつ確実に
対応させることができる。
【0029】また、本実施形態ではダンパー保持機構3
0をカウンタウエイト29を用いて構成した場合を開示
したが、これ以外にも磁力やスプリングの付勢力などを
用いることができる。例えば、磁力を用いた場合にはス
トッパー27を磁石で形成する一方、ダンパー21を鉄
板などの磁性体で形成することにより達成される。勿
論、この場合の磁石の磁力は、少風量の導入時にダンパ
ー21の閉止状態が保持され、大風量の導入時に開放さ
れるように設定される。
【0030】更に、上記制御装置17では、ダンパー2
1を大風量の空調風を供給する下通路19aに開閉自在
に配置するとともに、少風量の空調風を供給する上通路
20aに流通抵抗部25を設けたので、少風量の空調風
が導入される時はダンパー21が閉止されることにな
り、大風量の空調風が導入される時はダンパー21が開
放されることになる。この大風量の空調風が導入される
ときは、この空調風は第1・第2の吹出し口19,20
双方から吹き出し得るが、上記流通抵抗部25によって
上通路20aへの流入が阻止されるため、該空調風は下
通路19aに積極的に供給されて、本来の第1の吹出し
口19から吹き出すことができる。また、上記ダンパー
21は大風量の空調風を供給する下通路19aを開閉す
るのみであるからその構造が簡単になるとともに、その
切り換え動作の確実性を高めることができる。
【0031】更にまた、暖・冷房空調風の導入口18
に、ダンパー21に向かって縮径される縮流部18aを
形成したので、該縮流部18aを介して導入される空調
風はダンパー21に対する動圧の効果を高めることがで
き、当該ダンパー21の作動を安定化させることができ
て通路19a,20aの切り替えを適切かつ確実化で
き、送風の無駄をなくすことができる。
【0032】図2は他の実施形態を示し、上記実施形態
と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略
して述べる。即ち、この実施形態では図2の要部断面図
に示すように、室内11に通ずる第1の吹出し口19を
上通路20aに接続し、天井裏空間15に通ずる第2の
吹出し口20を下通路19aに接続したもので、この場
合、空調風の風量を小さくしたときに暖・冷房空調風は
室内11に供給される一方、空調風の風量を大きくした
とき暖・冷房空調風は天井裏空間15に供給される。
【0033】従って、この場合は電力の夜間料金を積極
的に使用して床スラブ14への蓄熱量を増大し、昼間の
室内11の空調のランニングコストをより低く抑える場
合に有効である。
【0034】ところで、上記各実施形態では流通抵抗部
25を多孔板で形成した場合を開示したが、これに限る
ことなく該流通抵抗部25はこれを通過する空調風に抵
抗を与える機能を有しておればよく、たとえば1枚のバ
ッフル(じゃま)板を配置した構造や複数枚のバッフル
板を用いたラビリンス構造としても良い。
【0035】また、上記各実施形態ではダンパー21を
下通路19aに配置した場合を開示したが、これに限る
ことなく導入口18を上通路20aに対応する上方に配
置して、該ダンパー21を当該上通路20aに設けるこ
とができる。また、流通抵抗部25は隔壁24と同一レ
ベルに設けることなく、ダンパー21が設けられた通路
とは反対側の通路に設けておけばよい。
【0036】上記実施形態にあっては、天井吹き出し方
式を前提として説明したが、床吹き出し方式であっても
良い。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明の躯体蓄熱式
空調システムの空調風制御方法およびその空調風制御装
置は、空調装置本体から供給される空調風の風量差によ
って、室内側と床スラブ側とに通ずる空調風供給経路を
切り換えることができるので、該空調機本体から供給さ
れる冷・暖房空調風の風量を単に変化させるのみで、こ
の冷・暖房空調風の供給を、室内側に供給される経路と
床スラブ側に供給される経路とで自動的に制御すること
ができる。このため、空調風の供給経路の切り換えのた
めに電力などの他の動力源を必要とせず、これに伴う配
線や制御装置などを不要としてコスト低減を可能にする
とともに、この切り換えのためのランニングコストやメ
ンテナンスを不要とすることができる。
【0038】また、制御装置は空調風の風量差で開閉さ
れるダンパーによって上記空調風供給経路を自動的に切
り換える構成となっており、該ダンパーに、少風量の送
風時に該ダンパーの切り換え位置を保持するダンパー保
持機構を設けることにより、少風量の空調風が供給され
ているときにはダンパー保持機構によってダンパーの切
り換え位置が保持されるので、少風量の空調風によりダ
ンパーの切り換え作動が不安定状態になるのを防止する
ことができる。
【0039】更に、上記ダンパーを大風量の空調風を供
給する通路に開閉自在に配置するとともに、少風量の空
調風を供給する通路に流通抵抗部を設けることにより、
空調風は大風量の空調風を供給する通路に積極的に供給
されて、本来の吹出し口から吹き出すことができる。ま
た、当該ダンパーは大風量の空調風を供給する通路を開
閉するのみであるからその構造が簡単であるとともに、
その切り換え動作の確実性を高めることができる。
【0040】更にまた、上記ダンパーの上流に形成され
る導入口に、該ダンパーに向かって縮径させて縮流部を
形成したので、ダンパーに対する動圧の効果を高めるこ
とができ、当該ダンパーの作動を安定化させることがで
きて通路の切り替えを適切かつ確実化でき、送風の無駄
をなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置の一実施形態を示す要部断面
図である。
【図2】本発明の制御装置の他の実施形態を示す要部断
面図である。
【符号の説明】
10 躯体蓄熱式空調システム 11 室内 12 空調装置本体 13 天井 14 床スラブ 15 天井裏空間 16 ダクト(空調風供給経路) 17 制御装置 18 導入口 18a 縮流部 19 第1の吹出し口 19a 下通路 20 第2の吹出し口 20a 上通路 21 ダンパー 25 流通抵抗部 30 ダンパー保持機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内の空調時に空調装置本体から供給さ
    れる冷・暖房空調風を室内に吹き出す一方、該室内の空
    調停止時に該冷・暖房空調風の冷熱または温熱を床スラ
    ブに蓄熱し、この床スラブに蓄熱した熱量を室内の空調
    に利用する躯体蓄熱式空調システムにおいて、 上記空調装置本体から供給される空調風の風量差によっ
    て、室内側と床スラブ側とに通ずる空調風供給経路を切
    り換えるようにし、空調装置本体の風量変化によって室
    内の空調状態と床スラブの蓄熱状態とを自動制御するこ
    とを特徴とする躯体蓄熱式空調システムの空調風制御方
    法。
  2. 【請求項2】 室内の空調時に空調装置本体から供給さ
    れる冷・暖房空調風を室内に吹き出す一方、該室内の空
    調停止時に該冷・暖房空調風の冷熱または温熱を床スラ
    ブに蓄熱し、この床スラブに蓄熱した熱量を室内の空調
    に利用する躯体蓄熱式空調システムにおいて、 上記空調装置本体から室内側と床スラブ側とに通ずる空
    調風供給経路の分岐部分に設けられ、空調装置本体に通
    ずる空調風の導入口と、室内側に通ずる第1の吹出し口
    と、床スラブ側に通ずる第2の吹出し口と、これら第
    1,第2の吹出し口にそれぞれ通ずる通路を空調風の風
    量差によって切り換えるダンパーとを備え、導入口から
    導入される空調風の供給を、空調装置本体の風量変化に
    より第1の吹出し口または第2の吹出し口に自動制御す
    ることを特徴とする躯体蓄熱式空調システムの空調風制
    御装置。
  3. 【請求項3】 上記ダンパーには、少風量の送風時に該
    ダンパーの切り換え位置を保持するダンパー保持機構を
    設けたことを特徴とする請求項2に記載の躯体蓄熱式空
    調システムの空調風制御装置。
  4. 【請求項4】 上記ダンパーを大風量の空調風を供給す
    る通路に開閉自在に配置するとともに、少風量の空調風
    を供給する通路に流通抵抗部を設けたことを特徴とする
    請求項2または3に記載の躯体蓄熱式空調システムの空
    調風制御装置。
  5. 【請求項5】 上記ダンパーの上流に形成される導入口
    に、該ダンパーに向かって縮径させて縮流部を形成した
    ことを特徴とする請求項2〜4いずれかの項に記載の躯
    体蓄熱式空調システムの空調風制御装置。
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