JP3348959B2 - 調和空気の供給設備およびその運転方法 - Google Patents

調和空気の供給設備およびその運転方法

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JP3348959B2
JP3348959B2 JP06015594A JP6015594A JP3348959B2 JP 3348959 B2 JP3348959 B2 JP 3348959B2 JP 06015594 A JP06015594 A JP 06015594A JP 6015594 A JP6015594 A JP 6015594A JP 3348959 B2 JP3348959 B2 JP 3348959B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和対象ゾーンに
調和空気を供給するための設備およびその運転方法に係
り、特に、空気冷却用熱交換器と空気加熱用熱交換器と
を備えた熱源ユニットより冷風および温風をそれぞれ独
立に構成された冷風給気経路および温風給気経路を介し
て1または2以上の空調ゾーンに給気することが可能な
調和空気の供給設備およびその運転方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、オフィスビルなどの空調設備の方
式は、ビル機能のインテリジェント化による冷房負荷の
増大への対応やオフィス環境の快適化要求に応じた空気
調和が求められるようになってきた。対象室または対象
ゾーンへの調和空気の給気温度や供給量を制御して居住
の要求に応える方式として、二重ダクト方式やマルチゾ
ーン方式が従来より知られている。
【0003】二重ダクト方式の空調設備100は、図6
に示すように、予熱器101と予冷器102と調湿器1
03とを備えた中央式空調装置104により冷風および
温風をそれぞれ冷却器105および加熱器106が介挿
された独立した2系統のダクト107、108を介して
送風機109により各空調ゾーンに送風し、各空調ゾー
ンに設置された混合ユニット110で冷風および温風を
要求される熱負荷に応じて混合し室温を制御する方式で
ある。
【0004】さらにマルチゾーン方式の空調設備120
は、中央に設置された単一のエアハンドリングユニット
121からそれぞれ異なる熱負荷が要求される複数の空
調ゾーンA、B、Cに調和空気を供給する方式である。
このマルチゾーン方式の空調設備で使用されるエアハン
ドリングユニットの基本的機能は、上記の二重ダクト方
式の空調設備100において使用される空調装置と同様
のものであり、典型的には図7に示すように、送風機1
22の出口側に冷却器123と加熱器124が並列に置
かれ、フィルタ125を介して取り入れた外気を調湿器
126にて調湿した後、冷風と温風を同時に形成できる
ようになっている。そしてエアハンドリングユニット1
21の出口には、空調ゾーンの数だけの冷風ダンパと温
風ダンパの組合わせがあって、空調ゾーンごとに異なる
熱負荷に応じて、冷風および温風の混合量が調整され送
風される方式である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような二重ダクト方式あるいはマルチゾーン方式の空調
設備を用いた場合には、各空調ゾーンにおいて要求され
る熱負荷に応じて冷風と温風とを混合させて用いるため
に、かなりの熱損失が生じていた。また近年空気調和方
式は、施工性がよく居住者の使い勝手のよい個別分散方
式、特に空気熱源型パッケージ方式が多く採用されるよ
うになってきた。しかしながら、この方式で冷気と暖気
を同時に供給しようとする場合には、熱回収能力が低下
するという問題も生じていた。さらにまた最近では、省
エネルギーの観点から、送風機の必要静圧を定常化さ
せ、低負荷時の送風機動力を低減させようとする試みが
なされているが、従来の二重ダクト方式あるいはマルチ
ゾーン方式では低負荷時にも送風機動力を低減させるこ
とが困難であった。
【0006】本発明は、上記のような従来の調和空気の
供給設備およびその運転方法が抱える問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、冷風と温
風との混合による熱損失を回避可能であり、パッケージ
型空調機を使用した場合であっても熱回収能力が低減せ
ず、さらにまた熱搬送動力を軽減することにより低エネ
ルギー運転が可能な新規かつ改良された調和空気の供給
設備およびその運転方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の第1の観点によれば、空気冷却用熱交換器
と空気加熱用熱交換器とを備えた熱源ユニットより冷風
および温風をそれぞれ独立に構成された冷風給気経路お
よび温風給気経路を介して1または2以上の空調ゾーン
に給気することが可能な調和空気の供給設備であって、
各空調ゾーンにおいて要求される熱負荷に応じて前記冷
風給気経路または前記温風給気経路のいずれかを選択す
ることが可能な冷暖切換機構と、前記各空調ゾーンに設
置された温度センサと、その温度センサにより検出され
た温度検出値に応じて前記冷暖切換機構により選択され
た冷風または温風の給気量を制御する可変風量機構とを
え、前記冷暖切換機構と前記可変風量機構がユニット
として一体的に構成されており、前記熱源ユニットまた
は冷暖各々の給気経路に送風機を備え、前記可変風量機
構の吹出口の開度が最小開度または最大開度である場合
に、前記送風機の出力を調整することを特徴としている
ものが提供される。
【0008】
【0009】また上記課題を解決するために、本発明の
第2の観点によれば、空気冷却用熱交換器と空気加熱用
熱交換器とを備えた熱源ユニットより冷風および温風を
それぞれ独立に構成された冷風給気経路および温風給気
経路を介して1または2以上の空調ゾーンに給気するこ
とが可能な調和空気の供給設備を運転するにあたり、各
空調ゾーンにおいて要求される熱負荷に応じて冷風また
は温風のいずれかを選択し、前記各空調ゾーンにおいて
検出された温度検出値に応じて前記選択された冷風また
は温風の給気量が制御され、前記選択された冷風または
温風の給気量の制御によっても空調ゾーンの要求温度が
得られない場合に、前記熱源ユニットから給気される温
風または冷風の給気温度が調整され、前記選択された冷
風または温風の給気量および給気温度の調整によっても
空調ゾーンの要求温度が得られない場合に、冷風または
温風の選択の切り換えが行われることを特徴とする、調
和空気の供給設備の運転方法が提供される。
【0010】さらに空調ゾーンの熱要求を充足させるよ
うに、上記調和空気の供給設備を運転するにあたって
は、まず選択された冷風または温風の給気量の制御によ
って各空調ゾーンにおいて要求される熱負荷に対応され
るが、それでも不十分であると判断された場合には、熱
源ユニットから給気される温風または冷風の給気温度が
調整され、それでも不十分であると判断された場合に
は、冷風または温風の選択の切り換えが行われるように
構成されている。
【0011】
【0012】
【作用】本発明によれば、冷風と温風とが混合すること
なく、各空調ゾーンに供給され、可変風量(VAV)式
給気調整ユニットにより温度制御が行われるので、熱損
失を最小限に抑えることが可能であり、さらに適切な熱
環境を維持するに足るだけの給気量のみを送気するの
で、送風機動力を軽減させることが可能であり、より省
エネルギー設計の調和空気の供給設備およびその運転方
法が提供される。
【0013】また熱源ユニットとして特に空気熱源型ヒ
ートポンプパッケージを使用することにより、異なる空
調ゾーンにおいて冷房負荷と暖房負荷とが同時に存在す
るような場合であっても、熱回収能力を低下させること
なく、高効率の運転を実施することができる。
【0014】さらに冷暖切換機構と可変風量機構とをユ
ニット化することにより、各空調ゾーンに隣接して設置
することが可能となり、設備設計の自由度が増加すると
ともに、システムの熱損失をより軽減することができ
る。
【0015】さらにまた、各空調ゾーンに設置された温
度センサからの信号に応じて各空調ゾーンの温度制御を
行う場合に、まず可変風量機構の吹出口の開度を調整
し、さらにその吹出口が最小開度または最大開度である
場合には送風機の出力を調整し、さらに送風機の出力の
調整によっても要求温度が得られない場合には熱源ユニ
ットから給気される温風または冷風の給気温度を調整
し、さらに給気温度調整でも要求温度が得られない場合
には冷暖切換を行うことにより、より小さな送風機動力
で、圧力損失及び熱損失の少ない省エネルギーの運転を
行うことができる。
【0016】
【実施例】以下に添付図面を参照しながら本発明に基づ
いて構成された、調和空気の供給設備およびその運転方
法の好適な実施例について詳細に説明する。
【0017】図1に示すように、本願に基づく調和空気
の供給設備は、中央に設置された1台の熱源ユニット1
と、各空調ゾーンに対応して設置された給気調整ユニッ
ト2a、2b、2c、…2nと、熱源ユニット1から各
空調ゾーンに対して冷風および温風をそれぞれ独立に送
風することが可能なように併設された冷風給気経路3お
よび温風給気経路4と、各空調ゾーンに設置されてゾー
ン内の温湿度環境を検出するためのセンサ5a、5b、
5c、…5nから主に構成されている。そして、センサ
5a、5b、5c、…5nからの信号が各給気調整ユニ
ット2a、2b、2c、…2nおよび熱源ユニット1に
送られ、後述するようなモードで省エネルギー運転を行
うことができるように構成されている。
【0018】なお図示の例では、給気調整ユニット2お
よびセンサ5が空気調和の対象である空調ゾーンの数n
に対応するように設けられているが、本発明はかかる構
成に限定されない。たとえば、センサを空調ゾーンをさ
らに細分した単位ブロック、あるいはいくつかの空調ゾ
ーンからなる単位ブロックごとに設置し、それらのセン
サ5から信号を演算し、1または2以上の給気調整ユ
ニット2および熱源ユニット1を駆動する構成とするこ
とも可能である。
【0019】また図示の例では、給気調整ユニット2を
空調ゾーンの近傍に設置し、熱源ユニット1と給気調整
ユニット2を結ぶ2本の平行ダクト、すなわち冷風給気
経路3および温風給気経路4を長くとり、各給気調整ユ
ニット2から各空調ゾーンを結ぶ単一ダクトを短くとる
構成を採用しているが、本発明はかかる構成に限定され
ない。たとえば、給気調整ユニット2を熱源ユニット1
の近傍に設置し、平行ダクトを短くとり、給気調整ユニ
ット2から各空調ゾーンに調和空気を送気する単一ダク
トを長くとる構成を採用することも可能である。
【0020】各空調ゾーンに設置される給気調整ユニッ
ト2は、たとえば図2に示すような、冷風および/また
は温風の冷暖切換機構(冷暖切換部)10と、可変風量
機構(可変風量部)11(VAV:Variable Air Volum
e)とから主に構成されている。そして、この冷暖切換
機構10は、図2に示すように、駆動部(アクチュエー
タ)19と、駆動軸と、駆動軸の運動が伝達される開閉
子14とからなり、可変風量機構11は駆動部(アクチ
ュエータ)20と、中子16と、中子16の水平移動と
相俟って給気量を調整しうる絞り口17とから構成され
ている。つまり、図2における可変風量機構の吹出口開
度の調整は中子16の水平移動と相俟って給気量を調整
しうる絞り口17により行われる。さらに給気調整ユニ
ット2は熱源ユニット1よりそれぞれ独立に構成され、
冷風給気経路3および温風給気経路4を介して各給気調
整ユニット2内に独立に構成された冷風チャンバ12お
よび温風チャンバ13にそれぞれ供給された冷風および
/または温風は、それぞれのチャンバの出口に設置され
た開閉子14、15の開閉により、選択的な切り換えを
行うことができる。そしてこの冷暖切換機構10におい
て選択された冷風または温風は可変風量機構11におい
て中子16の移動により絞り口17から給気される空気
の送風量を変えることにより送気口18より各空調ゾー
ンに送風される空気量を調整し、室内温度を最適値に調
整することが可能である。
【0021】なお上記給気調整ユニット2の開閉子1
4、15および中子16は、各空調ゾーンに設置された
センサ5からの温度信号に基づいて制御ボックスを介し
て駆動部19、20により、機械的にあるいは電気的に
駆動させることが可能である。
【0022】また図2の実施例においては、冷暖切換機
構10と可変風量機構11とをユニットとして一体的に
構成しているが本発明はかかる構成に限定されない。た
とえば、冷暖切換機構10と可変風量機構11とを別体
として構成し、冷暖切換機構10を熱源ユニット1の近
傍に設置するとともに、可変風量機構11を各空調ゾー
ンの近傍に設置する構成を採用することも可能である。
【0023】図3には、本発明に基づく調和空気の供給
設備に適用可能な熱源ユニット1の一実施例が示されて
いる。この熱源ユニット1は、適当なハウジング30内
に一体的に収納されたパッケージ型の空気熱源型ヒート
ポンプユニットであり、4つの吸排気口、すなわち外気
取入口(OA)、室内側給気口(SA)、室内側還気口
(RA)および室外側排気口(EA)を備えている。こ
れらの吸排気口は、基本的には、外気取入口(OA)と
室内側給気口(SA)が回転数を可変制御可能な第1の
給気ファン3を備えた第1の給気管路32により連通さ
れ、室内側還気口(RA)と室外側排気口(EA)が回
転数を可変制御可能な第2の排気ファン33を備えた排
気管路34により連通されており、外気取入口(OA)
を介して吸気した外気を室内側給気口(SA)を介して
空調空間に導入し、空調空間内から戻された空気を室内
側還気口(RA)より吸気して室外側排気口(EA)よ
り外部に排気することができるように構成されている。
【0024】ただし、上記排気管路34はその管路の途
中に介装される第1の熱交換器35の上流側において分
岐路36により分岐している。この分岐路36はさらに
その下流側において分岐路36a、36bにより分岐
し、このうち分岐路36aは第2の給気ファン37が介
装された第2の給気管路38に連通し、室内側還気口
(RA)より戻された室内還気流を第2の給気管路38
を介して再び空調空間内に給気することが可能である。
また分岐路36bについても前述の第1の給気管路32
に連通しており、室内側還気口(RA)より戻された室
内排気流を第1の給気管路32を介して再び空調空間内
に給気することが可能である。かかる構成により、循環
空気を熱の搬送媒体と室内清浄度の維持のために利用す
ることが可能である。また分岐路36aは分岐路36c
によりさらに分岐して分岐路36a内を流通する還気空
気の一部を排気管路34に逃がすことができるように構
成されている。
【0025】図3に示す空気経路は以上のように構成さ
れており、各経路に適当に配置されたダンパ手段を切り
換えることにより、所望の空気経路を形成することが可
能である。たとえば図示の例では、第1のダンパ手段3
9が分岐路36cに介装されて、分岐路36aから第2
の供給管路38に流れる空気流の一部を排気管路34に
逃がすことができる。また第2の供給管路38には第2
のダンパ手段40が介装されて、必要に応じて第2の供
給管路38を遮断することができる。さらに排気管路3
4に介装された第1の熱交換器35の上流側には第3の
ダンパ手段41が設置されており、第1の熱交換器35
および排気管路34に流れ込む空気流れを必要に応じて
遮断することが可能である。
【0026】さらに、上記のように構成された空気経路
には複数の熱交換器が配置されている。すなわち、室内
側還気口(RA)と室外側排気口(EA)とを結ぶ排気
管路6には第1の熱交換器35が介装され、分岐路36
aには分岐路36cの上流側において第2の熱交換器4
2が介装されている。さらに外気取入口(OA)と室内
側給気口(SA)を結ぶ第1の給気管路32には第1の
給気ファン31の上流において第3の熱交換器43が介
装されている。なおこの第3の熱交換器15には前述の
分岐路36bが接続されており、室内側還気口(RA)
からの戻り空気の一部を第3の熱交換器43を通過さ
せ、第1の供給管路32を介して再び空調空間内に給気
し、所定量の空気の流通を常に確保することができるよ
うに構成されている。
【0027】また熱源ユニット1のハウジング30内に
はさらに第4の熱交換器44および圧縮機45が設けら
れており、この第4の熱交換器44、圧縮機45、第2
の熱交換器42および第3の熱交換器43は冷媒管路4
6a、46bにより冷媒循環経路を構成しており、図示
しない各バルブ手段を開閉制御することにより、第2の
熱交換器42または第3の熱交換器43に対して、第4
の熱交換器44を選択的に接続することにより、ヒート
ポンプ回路を構成し、第2の熱交換器42または第3の
熱交換器43を蒸発器または凝縮器として機能させるこ
とにより、第1給気管路32または第2の給気管路38
を介して冷風または温風をそれぞれ独立に給気すること
が可能である。
【0028】さらにこの第4の熱交換器44は第1のポ
ンプ手段47が介装された第1の水循環管路48a、4
8bを介して第1の熱交換器35に接続されており、第
4の熱交換器44において上記ヒートポンプ回路を循環
する冷媒から回収された熱は第1の水循環管路48a、
48bを循環する水に熱交換され、第1の熱交換器35
において気液直接接触により、排気管路34内を流通す
る室内排気流中に排熱することが可能である。
【0029】以上のように図3に示す空気熱源型ヒート
ポンプユニットによれば、各空調ゾーンにおいて要求さ
れる熱負荷に応じて、第2の熱交換器42または第3の
熱交換器43を蒸発器としてまたは凝縮器として機能さ
せることにより、所望の温度の冷風または温風を第1の
給気管路32または第2の給気管路38を介して給気調
整ユニット2に送気することが可能である。
【0030】なお図示の例では、第2の熱交換器42お
よび第3の熱交換器43により構成されるヒートポンプ
回路の排熱を第4の熱交換器44を介して第1の熱交換
器35より排熱する構成を採用しているが、本発明はか
かる構成に限定されない。たとえば、図8に示すよう
に、第4の熱交換器44を省略して、直接上記ヒートポ
ンプ回路と第1の熱交換器35を直結して、排熱を行う
構成を採用することも可能である。
【0031】また上記熱源ユニット1のハウジング内に
さらに蓄熱槽を設置し、廉価な夜間電力を利用して温
水、冷水または氷蓄熱を行い、各空調ゾーンから要求さ
れる熱負荷に応じて蓄熱槽から熱回収して、冷風または
温風を供給することによりより省資源、省エネルギーの
構成とすることも可能である。
【0032】さらにまた上記実施例では、熱源ユニット
して、パッケージ型の空気熱源型ヒートポンプを利用し
ているが、本発明はかかる構成に限定されない。本発明
に適用可能な熱源ユニットは、各空調ゾーンから要求さ
れる熱負荷に応じて、最適な温度に調整された冷風また
は温風を最適な送気圧力で供給できるものであれば、ど
のような熱源ユニットを使用することも可能であり、た
とえば地域冷暖房設備から受入れた冷水または温水を熱
交換器に通液して、所望の温度の冷風または温風を得る
ことが可能なエアハンドリングユニットを熱源ユニット
として使用することも可能である。
【0033】次に上記のように構成された調和空気の供
給設備の動作および運転方法について、図4および図5
に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0034】図3に示すような熱源ユニットを使用した
場合には、各空調ゾーンにおいて要求される熱負荷の総
量が冷房負荷または暖房負荷のいずれが大きいかに応じ
て、冷房サイクルまたは暖房サイクルのいずれかのモー
ドで運転することが可能であり、そのような場合には、
第1または第2の給気管路32、38から給気される空
気の種類(冷風または温風)は運転モードに応じて相違
する場合があるため、まず図4に示すようなフローチャ
ートに、従って、給気調整ユニット2の運転モードを選
択する必要がある。図2においてすでに説明したよう
に、給気調整ユニット2は冷暖切換機構10と変風量機
構11とから構成され、第1の給気管路32または第2
の給気管路38に連通する2つの取入口(a系統および
b系統)を有している。したがって、温風および冷風の
切り換えを行う際には、ステップ50において熱源ユニ
ット1が冷房サイクルで運転されているか、あるいは暖
房サイクルで運転されているかが判定される。熱源ユニ
ット1が冷房サイクルで運転されている場合には、ステ
ップ51において、a系統に冷風を流し、b系統に温風
を流すことにより冷風主体の空調制御を行うことが可能
である。これに対して熱源ユニット1が暖房サイクルで
運転されている場合には、ステップ52において、a系
統に温風を流し、b系統に冷風を流すことにより温風主
体の空調制御を行うことが可能である。
【0035】次に図5を参照しながら、本発明に基づく
設備の可変風量制御のフローについて説明する。まずス
テップ60において、給気調整ユニット2の冷暖切換機
構10での冷風または温風の選択が行われた後、ステッ
プ61において、給気調整ユニット2の可変風量機構1
1での可変風量制御が行われる。この可変風量制御の結
果、ステップ62において、図示しない開度検出器によ
り可変風量機構11における絞り口17が全開であるか
どうかが判断され、全開である場合には、さらにステッ
プ63において送風機の回転数出力が最大であるかどう
かが判断され、送風機の出力が最大ではない場合は、再
びステップ60およびステップ61に戻り、送風機の出
力及び絞り口の開度調整によるVAV制御が実施され
る。しかしながら、ステップ63において送風機の回転
数出力が最大値に到達していると判断された場合には、
送風機の回転数出力を調整することにより、送風温度を
制御することは困難であるので、さらにステップ64に
おいて各空調ゾーンにおいて冷風が要求されているか、
あるいは温風が要求されているかが判断され、冷風が要
求されている場合には、ステップ65において給気調整
ユニット2に供給される送風温度自体を下げるように熱
源ユニット1に指令が出され、温風が要求されている場
合には、ステップ66において給気調整ユニット2に供
給される送風温度自体を上げるように熱源ユニット1に
指令が出される。
【0036】これに対してステップ62において、図示
しない開度検出器により可変風量機構11における絞り
口17が全開ではないと判断された場合には、さらにス
テップ67において、絞り口17の開度が最小開度であ
るかどうかが判断され、最小開度でない場合には、再び
ステップ60および61に戻り、センサ5により検出さ
れた室内温度に基づいて給気調整ユニット2の冷暖切換
機構10および可変風量機構11がそれぞれフィードバ
ック制御される。
【0037】これに対して、ステップ67において、可
変風量機構11の絞り口17の開度が最小開度であると
判断された場合には、さらにステップ68に進み、送風
機の回転数出力が最小であるかどうかが判断される。送
風機の回転数出力が最小値である場合には、送風機の回
転数出力を調整することにより送風温度の制御をするこ
とは困難なので、さらにステップ69において、各空調
ゾーンにおいて冷風が要求されているか、あるいは温風
が要求されているかが判断され、冷風が要求されている
場合には、ステップ70において各給気調整ユニット2
に供給される送風温度自体を上げるように熱源ユニット
1に指令が出され、これとは逆に温風が要求されている
場合には、ステップ71において各給気調整ユニット2
に供給される送風温度自体を下げるように熱源ユニット
1に指令が出される。このように、可変風量機構11の
絞り口17の開度に応じて、送風機の出力を調整するこ
とにより、最も圧力を必要とする給気調整ユニットに、
必要最小限の圧力を供給することが可能となるので、他
のユニットで消費する余分な静圧分が小さくなり、省エ
ネルギー運転を実施することができる。
【0038】以上が本発明に基づいて構成された調和空
気の供給設備およびその運転方法に関する一実施例につ
いての詳細な説明である。しかしながら、本発明システ
ムは上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲
に記載された構成の範囲内で、要求される様々な環境条
件に応じて様々な構成および運転モードで駆動すること
ができることは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
冷風と温風とが混合することなく、各空調ゾーンに供給
され、可変風量(VAV)式給気調整ユニットにより温
度制御が行われるので、熱損失を最小限に抑えることが
可能であり、さらに適切な熱環境を維持するに足るだけ
の給気量のみを送気するので、送風機動力を軽減させる
ことが可能であり、より省エネルギーの設備を得ること
ができる。
【0040】また熱源ユニットとして空気熱源型ヒート
ポンプ、特にパッケージ型のヒートポンプを使用するこ
とにより、異なる空調ゾーンにおいて冷房負荷と暖房負
荷とが同時に存在するような場合であっても、熱回収能
力を低下させることなく、高効率の運転を実施すること
ができる。
【0041】さらに冷暖切換機構と可変風量機構とをユ
ニット化することにより、各空調ゾーンに隣接して設置
することが可能となり、設備設計の自由度が増加すると
ともに、システムの熱損失をより軽減することができ
る。
【0042】さらにまた、各空調ゾーンに設置された温
度センサからの信号に応じて各空調ゾーンの温度制御を
行う場合に、まず可変風量機構の吹出口の開度を調整
し、さらにその吹出口が最小開度または最大開度である
場合には送風機の出力を調整し、さらに送風機の出力の
調整によっても要求温度が得られない場合には熱源ユニ
ットから給気される温風または冷風の給気温度を調整
し、さらに給気温度調整でも要求温度が得られない場合
には冷暖切換を行うことにより、より小さな送風機動力
で、圧力損失及び熱損失の少ない省エネルギーの運転を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいて構成された調和給気の供給設
備の概略的な構成図である。
【図2】図1に示す設備に使用可能な給気調整ユニット
の概略的な構成図である。
【図3】図1に示す設備に使用可能な熱源ユニットの概
略的な構成図である。
【図4】図1に示す設備の給気調整ユニットの運転モー
ドの選択フローを示す流れ図である。
【図5】図1に示す設備の給気調整ユニットの可変風量
制御フローを示す流れ図である。
【図6】従来の二重ダクト方式空調設備の概略的な構成
図である。
【図7】従来のマルチゾーン方式空調設備の概略的な構
成図である。
【図8】図1に示す設備に使用可能な熱源ユニットの別
の実施例に関する概略的な構成図である。
【符号の説明】
1 熱源ユニット 2 JS給気調整ユニット 3 冷風給気経路 4 温風給気経路 5 センサ 10 冷暖切換機構 11 可変風量機構 14 開閉子 15 開閉子 16 中子 17 絞り口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24F 11/02 F24F 11/053

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気冷却用熱交換器と空気加熱用熱交換器
    とを備えた熱源ユニットより冷風および温風をそれぞれ
    独立に構成された冷風給気経路および温風給気経路を介
    して1または2以上の空調ゾーンに給気することが可能
    な調和空気の供給設備であって、各空調ゾーンにおいて
    要求される熱負荷に応じて前記冷風給気経路または前記
    温風給気経路のいずれかを選択することが可能な冷暖切
    換機構と、前記各空調ゾーンに設置された温度センサ
    と、その温度センサにより検出された温度検出値に応じ
    て前記冷暖切換機構により選択された冷風または温風の
    給気量を制御する可変風量機構とを備え、前記冷暖切換
    機構と前記可変風量機構がユニットとして一体的に構成
    されており、前記熱源ユニットまたは冷暖各々の給気経
    路に送風機を備え、前記可変風量機構の吹出口の開度が
    最小開度または最大開度である場合に、前記送風機の出
    力を調整することを特徴とする、調和空気の供給設備。
  2. 【請求項2】空気冷却用熱交換器と空気加熱用熱交換器
    とを備えた熱源ユニットより冷風および温風をそれぞれ
    独立に構成された冷風給気経路および温風給気経路を介
    して1または2以上の空調ゾーンに給気することが可能
    な調和空気の供給設備を運転するにあたり、各空調ゾー
    ンにおいて要求される熱負荷に応じて冷風または温風の
    いずれかを選択し、前記各空調ゾーンにおいて検出され
    た温度検出値に応じて前記選択された冷風または温風の
    給気量が制御され、前記選択された冷風または温風の給
    気量の制御によっても空調ゾーンの要求温度が得られな
    い場合に、前記熱源ユニットから給気される温風または
    冷風の給気温度が調整され、前記選択された冷風または
    温風の給気量および給気温度の調整によっても空調ゾー
    ンの要求温度が得られない場合に、冷風または温風の選
    択の切り換えが行われることを特徴とする、調和空気の
    供給設備の運転方法。
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