JP2001058518A - 車両用オイルポンプの制御装置 - Google Patents

車両用オイルポンプの制御装置

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JP2001058518A JP11235859A JP23585999A JP2001058518A JP 2001058518 A JP2001058518 A JP 2001058518A JP 11235859 A JP11235859 A JP 11235859A JP 23585999 A JP23585999 A JP 23585999A JP 2001058518 A JP2001058518 A JP 2001058518A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両が牽引される際に、伝動装置にオイルを
供給することのできる車両用オイルポンプの制御装置を
提供する。 【解決手段】 電動モータにより駆動されて伝動装置に
オイルを供給する車両用オイルポンプの制御装置におい
て、車両が牽引される状態となった場合に、電動モータ
によりオイルポンプを駆動させてオイルを供給するオイ
ルポンプ駆動手段(ステップS1,〜S12)とを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電動モータでオ
イルポンプを駆動することにより、車両用伝動装置のオ
イル必要部位にオイルを供給することのできる車両用オ
イルポンプの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用伝動装置には、歯車伝動
装置、巻き掛け伝動装置などが用いられている。そし
て、これらの伝動装置の構成部品の動作を、所定の条件
に基づいて制御するように構成されている。上記のよう
な伝動装置を、変速機、具体的には、自動的に変速比を
制御することのできる変速機に用いる場合は、伝動装置
の構成部品の動作を油圧により制御することができ、そ
のような油圧制御装置の一例が、特開平7−17421
8号公報に記載されている。
【0003】この公報に記載された油圧制御装置は、電
動モータと、電動モータのモータ軸と変速機軸との間に
設けられた電磁クラッチと、変速機軸に対して平行に設
けられた出力軸とを有している。また、変速機軸にはプ
ライマリプーリが設けられており、出力軸にはセカンダ
リプーリが設けられている。このプライマリプーリおよ
びセカンダリプーリにはベルトが巻き掛けられている。
【0004】一方、変速機軸における電動モータの配置
位置とは反対側の端部には、変速用油圧ポンプ(オイル
ポンプ)が設けられている。この変速用油圧ポンプの貫
通軸がモータ軸に直結されている。そして、電動モータ
により変速用油圧ポンプが駆動されると、プライマリプ
ーリの油圧室に油圧が供給されて変速比が制御されると
ともに、セカンダリプーリの油圧室にライン圧が供給さ
れてトルク伝達に必要な張力がベルトに付与される。ま
た、車両の停止状態であっても、車両の発進が予測され
る一定条件下において、電動モータを駆動して変速用油
圧ポンプを駆動させることにより、発進時における変速
油圧の立ち上がりの遅れを回避できるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、車両用伝動
装置に適用される歯車伝動装置、巻き掛け伝動装置にお
いては、車両の走行時において、ギヤ同士、またはベル
トとプーリ同士などのように、各種の動力伝達要素同士
が相対移動するとともに、これらの動力伝達要素または
シャフトを支持している軸受の構成部品同士にも相対移
動が生じ、各種の動力伝達要素や軸受が発熱、摩耗し
て、その耐久性が低下する可能性がある。そこで、発熱
部位に対して強制的にオイル(潤滑油)を供給し、各種
の要素を冷却および潤滑する必要があり、このようなオ
イルの供給に際しても、上記公報に記載されているよう
な電動モータにより駆動されるオイルポンプを用いるシ
ステムが採用される場合がある。
【0006】一方、車両が牽引される場合には、車輪か
ら入力された動力が伝動装置に伝達されるために、車両
の走行時と同様にして、各種の回転要素同士や、軸受の
構成部品同士の相対移動が生じる。このため、車両が牽
引される場合にも、伝動装置のオイル必要部位に対し
て、潤滑用のオイルを供給する必要がある。しかしなが
ら、上記公報に記載されている油圧制御装置は、車両の
発進時における変速油圧の立ち上がりの遅れを回避する
ためのものであり、車両が牽引される場合の油圧制御に
ついては何ら考慮されておらず、上記のような問題点を
解決することはできなかった。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、車両が牽引される際に、伝動装置のオ
イル必要部位にオイルを供給することのできる車両用オ
イルポンプの制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するため請求項1の発明は、電動モータにより
駆動されて伝動装置にオイルを供給する車両用オイルポ
ンプの制御装置において、車両の牽引状態を検出する牽
引検出手段と、車両が牽引される状態となった場合に、
前記電動モータによりオイルポンプを駆動させてオイル
を供給するオイルポンプ駆動手段とを備えていることを
特徴とするものである。
【0009】請求項1の発明によれば、車両が牽引され
た場合は、電動モータによりオイルポンプが駆動され
て、伝動装置のオイル必要部位に対してオイルが供給さ
れる。したがって、伝動装置の潤滑性が向上する。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記オイルポンプ駆動手段には、前記オイルポンプ
を間欠的に駆動させる機能が含まれていることを特徴と
するものである。請求項2の発明によれば、請求項1の
発明と同様の作用が生じるほか、オイルポンプを駆動す
るための電動モータに供給する電力が抑制される。
【0011】請求項3の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記オイルポンプ駆動手段には、前記伝動装置のオ
イル必要状態に基づいて前記オイルポンプを駆動させる
機能が含まれていることを特徴とするものである。請求
項3の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生
じるほか、伝動装置のオイル必要状態に応じてオイルが
供給されるため、無駄な電動モータの駆動が回避され
る。
【0012】請求項4の発明は、請求項1の発明に加え
て、前記オイルポンプ駆動手段には、牽引される車両の
走行距離に基づいて、前記オイルポンプを駆動させる機
能が含まれていることを特徴とするものである。請求項
4の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生じ
るほか、牽引される車両の走行距離に基づいてオイルの
必要状態が判断され、その判断結果に応じてオイルが供
給される。したがって、電動モータの無駄な駆動が回避
される。
【0013】請求項5の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記オイルポンプ駆動手段には、前記車両が牽引さ
れる時間に基づいて、前記オイルポンプを駆動させる機
能が含まれていることを特徴とするものである。請求項
5の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生じ
るほか、車両が牽引される時間に基づいて、オイルの必
要状態が判断され、その判断結果に応じてオイルが供給
される。したがって、電動モータの無駄な駆動が回避さ
れる。
【0014】請求項6の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記オイルポンプ駆動手段には、前記車両が牽引さ
れる時間および牽引される車両の車速に基づいて前記オ
イルポンプを駆動させる機能が含まれていることを特徴
とするものである。請求項6の発明によれば、請求項1
の発明と同様の作用が生じるほか、車両が牽引される時
間および牽引される車両の車速に基づいてオイルの必要
状態が判断され、その判断結果に応じてオイルが供給さ
れる。したがって、電動モータの無駄な駆動が回避され
る。
【0015】請求項7の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記オイルポンプ駆動手段には、前記オイルポンプ
を所定時間駆動させる機能が含まれていることを特徴と
するものである。請求項7の発明によれば、請求項1の
発明と同様の作用が生じるほか、オイルの供給時間が制
御されるため、電動モータの無駄な駆動が回避される。
【0016】請求項8の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記オイルポンプ駆動手段には、前記オイルの温度
に基づいて、前記オイルポンプの駆動を制御する機能が
含まれていることを特徴とするものである。請求項8の
発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生じるほ
か、オイルの粘度に応じてオイルの供給が制御される。
したがって、オイルの供給応答性に即したオイルの供給
状態を確保することができる。
【0017】請求項9の発明は、請求項1ないし8のい
ずれかの構成に加えて、前記車両の駆動力源の始動・停
止を制御する始動・停止制御装置が設けられており、か
つ、前記駆動力源の動力により前記オイルポンプを駆動
することができるように構成されているとともに、前記
オイルポンプ駆動手段には、前記始動・停止制御装置が
前記駆動力源を停止させる状態にあり、かつ、車両が牽
引されている場合に、前記電動モータによりオイルポン
プを駆動させてオイルを供給する機能が含まれているこ
とを特徴とするものである。
【0018】請求項9の発明によれば、請求項1ないし
8のいずれかと同様の作用が生じるほか、駆動力源が停
止しており、この駆動力源の動力によりオイルポンプを
駆動することができない場合でも、車両が牽引時に、伝
動装置のオイル必要部位に対してオイルが供給される。
【0019】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明を図に示す具体
例に基づいて説明する。図2はこの発明に係る車両用オ
イルポンプの制御装置を適用したハイブリッド車のパワ
ープラントを示している。車両の動力源としての内燃機
関1は、要は、燃料を燃焼させて動力を出力する装置で
あって、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、LP
Gエンジンなどを採用することができ、またその形式
は、レシプロタイプのもの以外にタービン型のエンジン
であってもよい。なお、以下の説明では、内燃機関1を
エンジン1と記す。
【0020】またエンジン1は、電子スロットルバルブ
1Aの開度や燃料噴射量あるいは点火時期などを電気的
に制御できるように構成されているとともに、エンジン
1を始動させるスタータ1Bが設けられている。そし
て、エンジン1を制御するための電子制御装置(E/G
−ECU)8が設けられている。この電子制御装置8
は、演算処理装置(CPUまたはMPU)および記憶装
置(RAMおよびROM)ならびに入出力インターフェ
ースを主体とするマイクロコンピュータにより構成され
ている。以下、各種の電子制御装置が説明されている
が、その構成はこれとほぼ同様である。そして、この電
子制御装置8において、アクセル開度や車速、変速信
号、エンジン水温などの入力データに基づいて予め記憶
しているプログラムに従って演算をおこない、その演算
結果に基づいて制御信号を出力するように構成されてい
る。
【0021】さらに、内燃機関1の出力側には、ほかの
動力源としての機能を有する電動機(MG)2が接続さ
れている。さらにまた、電動機2の出力側には自動変速
機3が配置されている。この自動変速機3は、トルクコ
ンバータ(T/C)3と、変速機構5と、トルクコンバ
ータ3および変速機構5を制御する油圧制御部7とを有
している。
【0022】前記電動機2は、要は、電力が供給されて
トルクを出力する装置であり、直流モータや交流モータ
を採用することができ、さらには固定永久磁石型同期モ
ータなどの発電機能を兼ね備えたいわゆるモータ・ジェ
ネレータを使用することができる。なお、以下の説明で
は、電動機2をモータ・ジェネレータ2と記す。また、
モータ・ジェネレータ2の回転数および回転角度を検出
するレゾルバ2Aが設けられている。さらに、モータ・
ジェネレータ2には、インバータ9を介してバッテリ1
0が接続されている。
【0023】そして、モータ・ジェネレータ2を制御す
るコントローラとしての電子制御装置(MG−ECU)
11が設けられている。この電子制御装置11に入力さ
れるデータに基づいて演算をおこなって、モータ・ジェ
ネレータ2に供給する電流や周波数、モータ・ジェネレ
ータ2を発電機として用いてバッテリ10に充電する電
力、モータ・ジェネレータ2を発電機として機能させる
場合の回生制動トルクなどを制御するように構成されて
いる。
【0024】図3は、図2に示すハイブリッド車のパワ
ープラントを示すスケルトン図である。エンジン1には
クランクシャフト1Cが設けられており、トルクコンバ
ータ4のフロントカバー120には、動力伝達軸121
が接続されている。そして、クランクシャフト1Cと動
力伝達軸121とが動力伝達可能に接続されている。ま
た、この動力伝達軸121に対して、モータ・ジェネレ
ータ2のロータ(図示せず)が取り付けられているとと
もに、モータ・ジェネレータ2の回転数および回転角度
を検出するレゾルバ2Aが設けられている。
【0025】前記トルクコンバータ4は油圧により、そ
の動作が制御されるように構成されており、フロントカ
バー120に一体的に結合されたポンプインペラ47
と、変速機構5の入力軸57に取り付けられたタービン
ランナ61と、トルクコンバータ4の一部を構成してい
るケーシング内部のオイルの流れの向きを変えるステー
タ56と、フロントカバー120と入力軸57との間の
動力伝達状態を切り換えるロックアップクラッチ62と
を有している。
【0026】ロックアップクラッチ62が解放されると
流体による動力伝達状態になり、ロックアップクラッチ
62が係合されると機械的な動力伝達状態になる。な
お、ロックアップクラッチ62が解放された状態では、
ステータ56の機能により、ポンプインペラ47からタ
ービンランナ61に伝達されるトルクを増幅することが
できる。
【0027】また、トルクコンバータ4と変速機構5と
の間には、機械式オイルポンプ6が配置されている。こ
の機械式オイルポンプ6の回転軸は、ポンプインペラ4
7に接続されている。したがって、この機械式オイルポ
ンプ6は、エンジン1またはモータ・ジェネレータ2の
動力により駆動することができる。機械式オイルポンプ
6は、変速機構5側のクラッチあるいはブレーキなどの
摩擦係合装置(後述)に作用する油圧の元圧を発生する
機能を有している。
【0028】一方、図3に示す自動変速機3は、前進5
段・後進1段の変速段を設定することができるように構
成されている。すなわちここに示す自動変速機3は、ト
ルクコンバータ4および機械式オイルポンプ6に続けて
副変速部81と、主変速部82とを備えている。その副
変速部81は、いわゆるオーバードライブ部であって1
組のシングルピニオン型遊星歯車機構83によって構成
され、キャリヤ84が前記入力軸57に連結され、また
このキャリヤ84とサンギヤ85との間に一方向クラッ
チF0 と一体化クラッチC0 とが並列に配置されてい
る。なお、この一方向クラッチF0 はサンギヤ85がキ
ャリヤ84に対して相対的に正回転(入力軸57の回転
方向の回転)する場合に係合するようになっている。ま
たサンギヤ85の回転を選択的に止める多板ブレーキB
0 が設けられている。そしてこの副変速部81の出力要
素であるリングギヤ86が、主変速部82の入力要素で
ある中間軸87に接続されている。
【0029】したがって副変速部81は、一体化クラッ
チC0 もしくは一方向クラッチF0が係合した状態では
遊星歯車機構83の全体が一体となって回転するため、
中間軸87が入力軸57と同速度で回転し、低速段とな
る。またブレーキB0 を係合させてサンギヤ85の回転
を止めた状態では、リングギヤ86が入力軸57に対し
て増速されて正回転し、高速段となる。
【0030】他方、主変速部82は三組の遊星歯車機構
88,89,90を備えており、それらの回転要素が以
下のように連結されている。すなわち第1遊星歯車機構
88のサンギヤ91と第2遊星歯車機構89のサンギヤ
92とが互いに一体的に連結され、また第1遊星歯車機
構88のリングギヤ93と第2遊星歯車機構89のキャ
リヤ94と第3遊星歯車機構90のキャリヤ95との三
者が連結され、かつそのキャリヤ95に出力軸96が連
結されている。この出力軸96が、動力伝達装置(図示
せず)を介して車輪96Aに接続されている。さらに第
2遊星歯車機構89のリングギヤ97が第3遊星歯車機
構90のサンギヤ98に連結されている。
【0031】この主変速部82の歯車列では後進段と前
進側の四つの変速段とを設定することができ、そのため
のクラッチおよびブレーキが以下のように設けられてい
る。先ずクラッチについて述べると、互いに連結されて
いる第2遊星歯車機構89のリングギヤ97および第3
遊星歯車機構90のサンギヤ98と中間軸87との間に
第1クラッチC1 が設けられ、また互いに連結された第
1遊星歯車機構88のサンギヤ91および第2遊星歯車
機構89のサンギヤ92と中間軸87との間に第2クラ
ッチC2 が設けられている。
【0032】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構88および第2遊星歯車機構89のサンギヤ91,8
9の回転を止めるように配置されている。またこれらの
サンギヤ91,89(すなわち共通サンギヤ軸)とトラ
ンスミッションハウジング20との間には、第1一方向
クラッチF1 と多板ブレーキである第2ブレーキB2 と
が直列に配列されており、その第1一方向クラッチF1
はサンギヤ91,89が逆回転(入力軸57の回転方向
とは反対方向の回転)しようとする際に係合するように
なっている。多板ブレーキである第3ブレーキB3 は第
1遊星歯車機構88のキャリヤ99とトランスミッショ
ンハウジング20との間に設けられている。
【0033】そして第3遊星歯車機構90のリングギヤ
100の回転を止めるブレーキとして多板ブレーキであ
る第4ブレーキB4 と第2一方向クラッチF2 とがトラ
ンスミッションハウジング20との間に並列に配置され
ている。なお、この第2一方向クラッチF2 はリングギ
ヤ100が逆回転しようとする際に係合するようになっ
ている。上述した各変速部81,82の回転部材のうち
副変速部81のクラッチC0 の回転数を検出するタービ
ン回転数センサ101と、出力軸96の回転数を検出す
る出力軸回転数センサ102とが設けられている。上記
変速機構5の一部を構成する各種のクラッチやブレーキ
には、いわゆる、湿式油圧多板クラッチが用いられてい
る。また、自動変速機3の作動油としてのオイルの温度
を検出する油温センサ3Aが設けられている。
【0034】上記の自動変速機3では、各クラッチやブ
レーキなどの摩擦係合装置を、図4に示すように係合・
解放することにより、前進第1段ないし第5段の変速段
と、後進1段の変速段とを設定することができる。すな
わち、自動変速機3は、その変速比を、段階的(不連続
的)に変更することのできる、いわゆる有段式の自動変
速機である。なお、図4において、○印は摩擦係合装置
が係合されることを意味し、空欄は摩擦係合装置が解放
されることを意味し、◎印は摩擦係合装置がエンジンブ
レーキ時に係合されることを意味し、△印は摩擦係合装
置が係合されるものの動力伝達に関係しないことを意味
している。
【0035】一方、図2に示すように、自動変速機3の
変速比の制御範囲を設定するシフトレバー127が設け
られている。このシフトレバー127と油圧制御部7と
が機械的に連結されている。このシフトレバー127の
操作により選択されるシフトポジションが図5に示され
ている。すなわち、P(パーキング)ポジション、R
(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジショ
ン、D(ドライブ)ポジション、4ポジション、3ポジ
ション、2ポジション、Lポジションを選択することが
できる。
【0036】そして、シフトレバー127の操作によ
り、非駆動ポジション、例えばPポジションまたはNポ
ジションが選択された場合は、自動変速機3が入力軸5
7と出力軸96との間で動力(トルク)の伝達ができな
い状態になる。また、駆動ポジション、例えば、Rポジ
ション、Dポジション、4ポジション、3ポジション、
2ポジション、Lポジションのうちのいずれかが選択さ
れた場合は、自動変速機3が入力軸57と出力軸96と
の間で動力の伝達をおこなうことができる状態になる。
【0037】ここで、Dポジションは車速やアクセル開
度などの車両の走行状態に基づいて、自動変速機3で前
進第1速ないし第5速のいずれかを設定するためのポジ
ションであり、また4ポジションは、第1速ないし第4
速のいずれか、3ポジションは第1速ないし第3速のい
ずれか、2ポジションは第1速または第2速、Lポジシ
ョンは第1速をそれぞれ設定するためのポジションであ
る。3ポジションないしLポジションは、エンジンブレ
ーキレンジを設定するポジションであり、それぞれのポ
ジションで設定可能な変速段のうち最も高速側の変速段
でエンジンブレーキを効かせるように構成されている。
なお、シフトレバー127の操作により選択されるシフ
トポジションは、シフトポジションセンサー127Aに
より検出される。
【0038】また、この実施形態においては、自動変速
機3の変速比を、電子制御装置12に入力される信号に
基づいて自動的に制御することのできる自動変速制御状
態と、手動操作により制御することのできる手動変速制
御状態とを相互に切り換えることができる。図6は、ス
ポーツモードスイッチ76を示し、このスポーツモード
スイッチ76は、例えばインストルメントパネル(図示
せず)付近またはコンソールボックス(図示せず)付近
などに配置されている。このスポーツモードスイッチ7
6がオンされると、前記手動変速制御状態が設定され、
スポーツモードスイッチ76がオフされると、手動変速
制御状態が解除される。
【0039】ところで、図2に示すハイブリッド車に
は、前記機械式オイルポンプ6とは別の電動オイルポン
プ110が設けられている。また、電動オイルポンプ1
10を駆動するための電動機110Aが設けられている
とともに、電動機110Aにはインバータ110Cを介
してバッテリ110Bが接続されている。そして、イン
バータ110Cおよびバッテリ110Bを制御するコン
トローラとしての電子制御装置(ECU)110Dが設
けられている。この電子制御装置110Dは、入力され
るデータに基づいて演算をおこなって、電動機110A
を制御するように構成されている。この電動機110A
の回転数を制御することにより、電動オイルポンプ11
0の吐出量が増減される。そして、電動オイルポンプ1
10は、エンジン1の停止時などに駆動されるもので、
機械式オイルポンプ6の機能と同じ機能を有している。
【0040】つまり、機械式オイルポンプ6および電動
オイルポンプ110は、共に、自動変速機3に対する油
圧源となっており、そのための油圧回路が図8に示すよ
うに構成されている。すなわち2つの入力ポート13
7,138と、1つの出力ポート139とを備えるチェ
ックボール機構140が設けられている。そして、その
一方の入力ポート137に機械式オイルポンプ6の吐出
口が連通され、また他方の入力ポート138に電動オイ
ルポンプ110の吐出口が連通されている。さらに油圧
制御部7には、ライン圧をスロットル開度あるいはアク
セル開度に応じた圧力に調圧するプライマリレギュレー
タバルブ141が設けられており、このプライマリーレ
ギュレータバルブ141に前記チェックボール機構14
0の出力ポート139が連通されている。
【0041】このチェックボール機構140は、各ポー
ト137,138,139によって囲われている空間部
分に、入力ポート137,138の内側に押し付けられ
ることによりその入力ポート137,138を封止する
ボール142を移動自在に配置したバルブ機構である。
したがって、ポンプ6,110のうちいずれか一方の吐
出圧が高い場合に、吐出圧の低いポンプが接続されてい
る入力ポートの内側にボール142が押し付けられる。
その結果、吐出圧の高いポンプから出力ポート139を
介してプライマリレギュレータバルブ141に油圧を供
給するように構成されている。
【0042】一方、図2に示すように、エンジン1のク
ランクシャフト1Cに対して、駆動装置127を介して
モータ・ジェネレータ(MG)128が連結されてい
る。モータ・ジェネレータ128は、エンジン1に動力
を伝達する機能と、エアコン用コンプレッサなどの補機
(図示せず)を駆動する機能と、エンジン1の動力によ
り駆動される発電機としての機能とを有している。
【0043】この駆動装置127は、遊星歯車機構(図
示せず)、およびこの遊星歯車機構によるトルク伝達状
態を切り換える摩擦係合装置(図示せず)ならびに一方
向クラッチ(図示せず)などを有する減速装置(図示せ
ず)を備えている。また、駆動装置127は、エンジン
1とモータ・ジェネレータ128との間の動力伝達経路
を接続・遮断するクラッチ機構(図示せず)を備えてい
る。また、モータ・ジェネレータ128には、インバー
タ129を介してバッテリ130が電気的に接続されて
いるとともに、インバータ129およびバッテリ130
を制御する電子制御装置(MG−ECU)131が設け
られている。
【0044】上記のエンジン1、モータ・ジェネレータ
2,128、自動変速機3、電動機110Aなどの各装
置は、車両の状態を示す各種のデータに基づいて制御さ
れる。例えば図8に示すように、マイクロコンピュータ
を主体とする総合制御装置(ECU)104に各種の信
号を入力し、その入力された信号に基づく演算結果を制
御信号として出力するようになっている。総合制御装置
104に対する入力信号の例を挙げれば、ABS(アン
チロックブレーキ)コンピュータからの信号、車両安定
化制御(VSC:商標)コンピュータからの信号、エン
ジン回転数NE、エンジン水温、イグニッションスイッ
チIGからの信号、バッテリ10,130,110Bの
SOC(State of Charge:充電状態)、ヘッドライト
のオン・オフ信号などである。
【0045】また、総合制御装置104に対するほかの
入力信号としては、デフォッガのオン・オフ信号、エア
コンのオン・オフ信号、車速信号、自動変速機3の作動
油温、シフトポジションセンサ127Aの信号、サイド
ブレーキのオン・オフ信号、フットブレーキのオン・オ
フ信号、触媒(排気浄化触媒)温度、アクセル開度、カ
ム角センサからの信号、スポーツシフト信号、車両加速
度センサからの信号、駆動力源ブレーキ力スイッチから
の信号、タービン回転数NT センサからの信号、レゾル
バ2Aの信号などが挙げられる。
【0046】前記イグニッションスイッチIGは、エン
ジン1の始動・停止およびモータ・ジェネレータ2の始
動(具体的には待機状態)・停止を制御するイグニッシ
ョンキーの操作状態を検出するものである。このイグニ
ッションスイッチIGにより、オフ(またはロック)、
アクセサリ、オン、スタートの各操作状態を検出するこ
とができる。前記自動変速機3の作動油は、オートマチ
ックトランスミッションフルードと呼ばれるもので、摩
擦係合装置の係合・解放および発熱部位の潤滑および冷
却に用いられている。
【0047】また、総合制御装置104から出力される
信号の例を挙げると、点火信号、噴射(燃料の噴射)信
号、スタータ1Bへの信号、モータ・ジェネレータ2,
128のコントローラである電子制御装置11,131
に対する信号、駆動装置127の減速装置への信号、A
Tソレノイドへの信号、ATライン圧コントロールソレ
ノイドへの信号、ABSアクチュエータへの信号、自動
停止制御実施インジケータへの信号、自動停止制御未実
施インジケータへの信号、スポーツモードインジケータ
への信号、VSCアクチュエータへの信号、ATロック
アップコントロールバルブへの信号、および電動オイル
ポンプ110を駆動・停止させる電動機110Aに対す
る制御信号などである。
【0048】なおここで、自動停止制御とは、車両が停
止した場合に、所定の条件の成立によってエンジン1を
自動停止する制御であり、燃費および排ガスの削減のた
めの制御である。前記電動オイルポンプ110は、基本
的には、エンジン1により駆動される前記機械式オイル
ポンプ6による油圧を補完し、もしくは機械式オイルポ
ンプ6に替わって油圧を出力するように制御される。前
記機械式オイルポンプ6が油圧を出力していない場合で
あっても、車両の走行状態によっては油圧を出力しな
い。これは、不必要な駆動力の消費を可及的に防止して
燃費を向上させるためである。また、この実施形態にお
いては、図2のハイブリッド車が牽引される場合にも、
電動機110Aにより電動オイルポンプ110を駆動す
ることができる。
【0049】ここで、この発明の構成と実施形態の構成
との対応関係を説明する。すなわち、エンジン1がこの
発明の駆動力源に相当し、電動機110Aがこの発明の
電動モータに相当し、電動オイルポンプ110がこの発
明のオイルポンプに相当し、自動変速機3がこの発明の
伝動装置に相当し、イグニッションキーおよびイグニッ
ションスイッチIGが、この発明の始動・停止制御装置
に相当する。
【0050】つぎに、上記構成を有するハイブリッド車
の制御例を図1のフローチャートに基づいて説明する。
まず、各種の電子制御装置8,11,12,13,11
0D,131および総合制御装置104により、入力信
号の処理がおこなわれる(ステップS1)。そして、車
両の状態に基づいて、エンジン1およびモータ・ジェネ
レータ2を駆動・停止する制御がおこなわれる。
【0051】例えば、図9に示すマップに基づいて、エ
ンジン1の駆動領域とモータ・ジェネレータ2の駆動領
域とが設定されている。このマップにおいては、アクセ
ル開度および車速をパラメータとして、エンジン1の駆
動領域とモータ・ジェネレータ2の駆動領域とが設定さ
れている。そして、モータ・ジェネレータ2の駆動領域
においては自動変速機3の第1速〜第3速が設定され、
エンジン1の駆動領域においては自動変速機3の第1速
〜第5速が設定される。
【0052】ステップS1についで、イグニッションス
イッチIGがオンされているか否かが判断される(ステ
ップS2)。ステップS2で肯定的に判断された場合
は、エンジン1またはモータ・ジェネレータ2が共に停
止していることになる。さらに、ハイブリッド車が牽引
されているか否かが判断される(ステップS3)。車両
が牽引されているか否かは車速により判断することがで
きる。
【0053】ステップS3で肯定的に判断された場合
は、車輪96Aの動力(運動エネルギ)が自動変速機3
に入力されるため、自動変速機3の一部を構成する回転
要素が回転する。その結果、各種のギヤ同士、または、
出力軸96を保持している軸受の構成部品同士などが相
対移動し、これらの部位が発熱および摩耗し、その耐久
性が低下する可能性がある。しかしながら、エンジン1
およびモータ・ジェネレータ2が停止しているために、
機械式オイルポンプ6により、オイル必要部位に対して
オイルを供給することができない。そこで、以下のよう
な制御をおこなうことにより、オイル必要部位にオイル
が供給されて当該部位が冷却される。
【0054】まず、牽引される車両の走行距離、具体的
には累積走行距離Lが求められる(ステップS4)。こ
の累積走行距離Lは、 L=Σ により求められる。ここで、Σは、車速と車両の牽引時
間とを乗算した値である。ついで、車両が牽引されてい
る際の平均車速Vaが演算される(ステップS5)。平
均車速Vaは、 Va=(1/時間)×Σ により求められる。
【0055】さらに車両が牽引された時間、具体的には
累積時間Tを求める(ステップS6)。この累積時間T
は、 T=Σ により求められる。そして、累積走行距離Lおよび平均
車速Vaならびに累積時間Tに基づいて、車両が牽引さ
れている間に、電動オイルポンプ110を間欠的に作動
させるための基準値(つまり、間欠作動基準値)を演算
する(ステップS7)。電動オイルポンプ110の間欠
作動基準値とは、電動オイルポンプ110を一旦駆動さ
せてから停止し、その後に、再び駆動させるまでの時間
を決定するためのものである。
【0056】上記間欠作動時間は、例えば、図10のマ
ップから求めることができる。図10は平均車速Vaお
よび累積時間Tの2次元マップであり、平均車速Vaと
累積時間Tとを1組として、複数組に区分されている。
そして、各組に対応して間欠作動時間が設定される。こ
の間欠作動時間は、各組ごとに全て同じでもよいし、異
ならせることもできる。すなわち、平均車速Vaが上昇
するほど間欠作動時間を短く設定することもできる。な
お、図11は、累積時間Tと平均車速Vaとの関係を示
す線図である。
【0057】また、電動オイルポンプ110の間欠作動
基準を求めるに際して、累積走行距離Lのみを基準とし
てもよい。例えば累積走行距離Lが10kmに到達するご
とに、間欠作動時間を設定してもよい。さらに、電動オ
イルポンプ110の間欠作動時間を、自動変速機3の作
動油温に応じて設定することもできる。具体的には、作
動油温が低くなることにともない電動オイルポンプ11
0の間欠作動時間を短く設定することである。その理由
は、低温になるほど作動油の粘度が高まってその流動抵
抗が増し、オイル必要部位における潤滑性が低下するか
らである。
【0058】その後、ステップS7で設定された間欠作
動時間が経過したか否かが判断され(ステップS8)、
ステップS8で肯定的に判断された場合は電動オイルポ
ンプ110を所定時間駆動させる(ステップS9)。そ
の結果、オイルが自動変速機3の内部におけるオイル必
要部位に強制的に供給され、当該部位が潤滑および冷却
される。ここで電動オイルポンプ110の駆動時間は、
累積時間T、平均車速Va、累積走行距離L、自動変速
機3の作動油温などに基づいて設定される。
【0059】具体的には、累積時間Tまたは累積走行距
離Lが長くなることにともない、オイル必要部位の過熱
が生じやすくなるため、駆動時間が長く設定される。ま
た平均車速Vaが上昇することにともない、オイル必要
部位の過熱が生じやすくなるため、駆動時間が長く設定
される。さらに、自動変速機3の作動油温が低くなるこ
とにともない油路抵抗が増加し、オイルの供給性が低下
するため、電動オイルポンプ110の駆動時間が長く設
定される。図12は、平均車速Vaに基づいて電動オイ
ルポンプ110の作動時間Toil を設定する場合の一例
を示す線図である。すなわち、平均車速Vaが上昇する
ことにともない、電動オイルポンプ110の作動時間T
oil が長く設定されている。
【0060】ステップS9についで、油圧制御装置7の
全体の元圧であるライン圧をリニアソレノイドバルブS
LTにより調圧モードに制御するとともに(ステップS1
0)、ステップS4,S5,S6で求められたパラメー
タを全てクリアし(ステップS11)、リターンする。
【0061】一方、前記ステップS8で否定的に判断さ
れた場合は、オイル必要部位を潤滑する必要が未だ生じ
ていないと判断されるため、そのままリターンされる。
また、ステップS3で否定的に判断された場合は、電動
オイルポンプ110を駆動する必要がなく、そのままリ
ターンされる。さらに、ステップS2で否定的に判断さ
れた場合は、エンジン1またはモータ・ジェネレータの
動力により機械式オイルポンプ6が駆動されているた
め、電動オイルポンプ110を駆動させる必要がない。
そこで、ステップS4,S5,S6で求められたパラメ
ータを全てクリアし(ステップS12)、リターンす
る。ここで、図1に示された機能的手段とこの発明の構
成との対応関係を説明すれば、ステップS1,〜S12
がこの発明のオイルポンプ駆動手段に相当する。
【0062】つぎに、図1の制御例に対応するタイムチ
ャートの一例を図13に示す。すなわち、車両が牽引さ
れていない(つまり車両の牽引判定がOFF)場合は、
累積走行距離Lは零であり、かつ、累積時間Tも零であ
る。このため、電動オイルポンプは停止している。そし
て、時刻t1において、車両の牽引が開始される(つま
り車両の牽引判定がON)と、牽引による車両の累積走
行距離Lおよび累積時間Tのカウントが開始される。そ
の後は、車両の牽引が継続されて累積走行距離Lが長く
なり、かつ、累積時間Tも長くなっていく。
【0063】そして、時刻t2においては、累積時間T
は未だ基準値(ステップS7で設定された間欠作動基
準)に到達していないが、累積走行距離Lが基準値(ス
テップS7で設定された間欠作動基準)に到達してい
る。そこで、時刻t2においては、基準値の少なくとも
一方が達成されたことにより、電動オイルポンプが駆動
される。この電動オイルポンプの駆動開始にともない、
累積走行距離Lおよび累積時間Tは全てクリアされてい
る。そして、時刻t2から駆動時間Toil が経過した時
刻t3において、電動オイルポンプが再び停止され、以
後は、車両が牽引されている限り、累積走行距離Lおよ
び累積時間Tのカウントが開始される。
【0064】以上のように、この実施形態によれば、車
両が牽引されて車輪96Aの動力が自動変速機3に伝達
された場合にも、動力の伝達により相対移動するオイル
必要部位、具体的には各種のギヤ同士の噛み合い部分に
オイルを強制的に供給し、その潤滑性能を向上すること
ができる。したがって、車両の牽引時に動力が入力され
て相対移動する部位の発熱および摩耗が抑制され、その
耐久性が向上する。
【0065】また、累積走行距離L、平均車速Va、累
積時間T、自動変速機3の作動油温などのような各種の
パラメータに基づいて、電動オイルポンプ110が間欠
的に駆動される。このため、電動オイルポンプ110を
駆動する電動機110Aの消費電力が抑制される。さら
に、電動機110Aが通電用のブラシを有するモータで
ある場合にも、電動機110Aの間欠的な駆動により、
ブラシの摩耗が抑制されてその耐久性が向上する。
【0066】さらに、この実施形態によれば、累積走行
距離L、平均車速Va、累積時間Tなどのパラメータに
基づいて、オイル必要部位におけるオイルの必要状態、
つまり、潤滑および冷却の必要状態が間接的に判断さ
れ、その判断結果に応じて電動オイルポンプ110が間
欠的に駆動されているとともに、その間欠作動時間が決
定されている。このため、オイル必要部位のオイル必要
状態に即してオイルの強制的な供給をおこなうことがで
きる。したがって、電動機110Aの無駄な駆動が回避
され、消費電力を一層削減することができる。また、自
動変速機3の作動油温に応じて電動オイルポンプ110
の駆動を制御した場合は、オイルの粘度に即してオイル
が供給されることになる。したがって、オイルの供給応
答性に即したオイルの供給状態を確保することができ、
オイル必要部位の潤滑性が一層向上する。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、車両の牽引時に、車輪の動力が入力される伝動装
置に対してオイルポンプによりオイルを供給し、その潤
滑性能を向上することができる。したがって、伝動装置
の発熱および摩耗が抑制されてその耐久性が向上する。
【0068】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られるほか、オイルポンプを駆動する
ための電動モータの消費電力を削減することができる。
請求項3の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果
を得られるほか、伝動装置におけるオイル必要状態に応
じてオイルが供給されるため、無駄な電動モータの駆動
が回避される。したがって、消費電力を一層削減するこ
とができる。
【0069】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られるほか、牽引される車両の走行距
離に基づいてオイルの供給状態が制御される。したがっ
て、電動モータの無駄な駆動が回避され、消費電力を一
層削減することができる。請求項5の発明によれば、請
求項1の発明と同様の効果を得られるほか、車両が牽引
される時間に基づいて、オイルの供給状態が制御され
る。したがって、無駄な電動モータの駆動を回避するこ
とができ、消費電力を一層削減することができる。
【0070】請求項6の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られるほか、車両が牽引される時間お
よび牽引される車両の車速に基づいて、オイルの供給状
態が制御される。したがって、電動モータの無駄な駆動
が回避され、消費電力を一層削減することができる。請
求項7の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を
得られるほか、オイルの供給時間が制御されるため、電
動モータの無駄な駆動が回避され、消費電力を一層削減
することができる。
【0071】請求項8の発明によれば、請求項1の発明
と同様の効果を得られるほか、オイルの粘度に応じてオ
イルの供給が制御される。したがって、オイルの供給応
答性に即したオイルの供給状態を確保することができ、
その潤滑性能が一層向上する。
【0072】請求項9の発明によれば、請求項1ないし
8のいずれかと同様の作用が生じるほか、駆動力源が停
止しており、この駆動力源の動力によりオイルポンプを
駆動することができない場合でも、車両が牽引時に、伝
動装置のオイル必要部位に対してオイルが供給され、伝
動装置の潤滑性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の車両用オイルポンプの制御装置で
実行される制御例を説明するフローチャートである。
【図2】 この発明の適用例であるハイブリッド車のパ
ワートレーンおよび制御系統の一例を模式的に示すブロ
ック図である。
【図3】 図2に示すパワープラントを具体化したスケ
ルトン図である。
【図4】 図3の自動変速機の各変速段を設定するため
のクラッチおよびブレーキの係合・解放を示す図表であ
る。
【図5】 図2に示す自動変速機を制御するシフトレバ
ーの操作により選択されるシフトポジションを示す概念
図である。
【図6】 図2に示す自動変速機の変速段を手動操作に
より変更できる状態を設定・解除するためのスポーツモ
ードスイッチを示す概念図である。
【図7】 図2のハイブリッド車において、機械式オイ
ルポンプと電動オイルポンプとを切り換えてプライマリ
レギュレータバルブに接続するための機構の一例を示す
模式図である。
【図8】 この発明の一例における総合制御装置におけ
る入出力信号を示す図である。
【図9】 図2に示されたハイブリッド車のエンジンお
よびモータ・ジェネレータの駆動・停止を制御する制御
態様と、自動変速機の変速段を制御する変速線図と総括
的に示すマップである。
【図10】 図2の電動オイルポンプの間欠作動時間を
求める場合に用いるもので、平均車速および累積時間を
示す2次元マップである。
【図11】 図2の電動オイルポンプの間欠作動時間を
求める場合に用いるもので、平均車速と累積時間との関
係を示す線図である。
【図12】 図2の電動オイルポンプの駆動時間を求め
る場合に用いるもので、平均車速と駆動時間との関係を
示す線図である。
【図13】 図1の制御例に対応するタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
3…自動変速機、 5…変速機構、 110…電動オイ
ルポンプ、 110A…電動機、 IG…イグニッショ
ンスイッチ。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モータにより駆動されて伝動装置に
    オイルを供給する車両用オイルポンプの制御装置におい
    て、 車両が牽引される状態となった場合に、前記電動モータ
    によりオイルポンプを駆動させてオイルを供給するオイ
    ルポンプ駆動手段とを備えていることを特徴とする車両
    用オイルポンプの制御装置。
  2. 【請求項2】 前記オイルポンプ駆動手段には、前記オ
    イルポンプを間欠的に駆動させる機能が含まれているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両用オイルポンプの
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記オイルポンプ駆動手段には、前記伝
    動装置のオイル必要状態に基づいて前記オイルポンプを
    駆動させる機能が含まれていることを特徴とする請求項
    1に記載の車両用オイルポンプの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記オイルポンプ駆動手段には、牽引さ
    れる車両の走行距離に基づいて、前記オイルポンプを駆
    動させる機能が含まれていることを特徴とする請求項1
    に記載の車両用オイルポンプの制御装置。
  5. 【請求項5】 前記オイルポンプ駆動手段には、前記車
    両が牽引される時間に基づいて、前記オイルポンプを駆
    動させる機能が含まれていることを特徴とする請求項1
    に記載の車両用オイルポンプの制御装置。
  6. 【請求項6】 前記オイルポンプ駆動手段には、前記車
    両が牽引される時間および牽引される車両の車速に基づ
    いて前記オイルポンプを駆動させる機能が含まれている
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用オイルポンプ
    の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記オイルポンプ駆動手段には、前記オ
    イルポンプを所定時間駆動させる機能が含まれているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両用オイルポンプの
    制御装置。
  8. 【請求項8】 前記オイルポンプ駆動手段には、前記オ
    イルの温度に基づいて、前記オイルポンプの駆動を制御
    する機能が含まれていることを特徴とする請求項1に記
    載の車両用オイルポンプの制御装置。
  9. 【請求項9】 前記車両の駆動力源の始動・停止を制御
    する始動・停止制御装置が設けられており、かつ、前記
    駆動力源の動力により前記オイルポンプを駆動すること
    ができるように構成されているとともに、前記オイルポ
    ンプ駆動手段には、前記始動・停止制御装置が前記駆動
    力源を停止させる状態にあり、かつ、車両が牽引されて
    いる場合に、前記電動モータによりオイルポンプを駆動
    させてオイルを供給する機能が含まれていることを特徴
    とする請求項1ないし8のいずれかに記載の車両用オイ
    ルポンプの制御装置。
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