JP2001058501A - 自動車用ダンパー付きホイールとその製造方法 - Google Patents

自動車用ダンパー付きホイールとその製造方法

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JP2001058501A JP2000089084A JP2000089084A JP2001058501A JP 2001058501 A JP2001058501 A JP 2001058501A JP 2000089084 A JP2000089084 A JP 2000089084A JP 2000089084 A JP2000089084 A JP 2000089084A JP 2001058501 A JP2001058501 A JP 2001058501A
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    • B60BVEHICLE WHEELS; CASTORS; AXLES FOR WHEELS OR CASTORS; INCREASING WHEEL ADHESION
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    • B60B9/12Wheels of high resiliency, e.g. with conical interacting pressure-surfaces using springs resiliently mounted bicycle rims of rubber or the like in the form of sleeves or rings concentric with the wheel axis

Abstract

(57)【要約】 【課題】 10Hz以上の周波数領域での乗り心地を改
善するとともにロードノイズを低減させた自動車用ダン
パー付きホイールの提供。 【解決手段】 リム10と、ディスク20と、ダンパー
30とからなり、ダンパー30が、ゴム部材33を有す
る。ゴム部材33は、主に剪断弾性変形する第1の部分
33a、33bと、ストッパーゴムとして働く第2の部
分33cを有する。第1の部分33a、33bはホイー
ル軸方向に延び、その内外周面は拘束されておらず自由
表面となっている。第1の部分33a、33bのリム側
およびディスク側への固定部はホイール軸方向と直交す
る面内にある。ゴム部材33の第1の部分33a、33
bをばねとし、車両を質量とする振動系の共振点は6〜
12Hz、望ましくは8〜10Hzに設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ダンパー
付きホイールおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、地球環境を守る観点から自動車の
燃費低減が重要課題となり、タイヤの転がり抵抗削減が
強く求められている。その手段は多々あるが、中でもタ
イヤのサイドウォール部の撓みによるエネルギー損失を
抑える方法は効果が大きく、高空気圧化したタイヤや、
高さが低いすなわち内外径の差が小さいロープロファイ
ルタイヤ、等の採用が増加しつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、サイドウォー
ル部の撓みを抑制したタイヤでは、これまでタイヤが果
たしてきた路面から車体への振動伝達緩和の役割が低減
するので、つぎの問題を生じる。 乗り心地の悪化を生じる(いわゆる、ゴツゴツ
感)。その原因は、通常のタイヤに比べて、10Hz以
上の領域の上下方向振動があまり減衰されないことによ
る。通常のタイヤを装着した自動車では、10〜12H
z程度以上の振動をタイヤで吸収・軽減し、10〜12
Hz程度以下の振動、すなわち約5Hz以下のフワフワ
・ヒョコヒョコ感、および約5Hz〜約12Hzのブル
ブル感を、サスペンションで吸収・軽減しているが、高
空気圧化したタイヤやロープロファイルタイヤでは、タ
イヤの上下方向ばね定数が増加するので、約10Hz〜
30Hz領域の上下方向振動、いわゆるゴツゴツ感があ
まり減衰されない。従来、防振ゴムをリムとディスク間
に介在させたホイールはあるが(特開平5−33840
1号公報)、ゴムの粘弾性で防振するものでゴムのばね
による振動低減を狙ったものではなく、ゴムが圧縮でき
くので硬すぎて、上記のゴツゴツ感を効果的に低減する
ことはできない。また、従来提案の防振ゴムをリムとデ
ィスク間に介在させたホイールはほとんどすべてが、ゴ
ムを圧縮で働かせるものであるため、ゴムが硬く働き、
ゴツゴツ感を効果的に低減するのに適しない。 同じ理由でロードノイズ(路面を走行した時のザー
ッという騒音)が悪化する。路面からの振動が自動車の
ボデーに伝わり、ボデーパネル等を振動させて音(ロー
ドノイズ)となる。音の出方は車によって異なるが、一
般に車の構造上150〜500Hzにあらわれる。とく
にタイヤが気柱共鳴する250Hz付近の音が大きくな
る。 幅広タイヤなど、トレッド面の剛性が高いタイヤで
は、キャンバースラストが減り轍取られが悪化する。通
常のタイヤでは重力による轍への落ち込み力がキャンバ
ースラスト力で相殺されるので轍取られは発生しにくい
が、幅広タイヤなど、トレッド面の剛性が高いタイヤで
はタイヤ接地面が路面傾斜に馴染まないのでキャンバー
スラスト力が小さく、落ち込み力が優位となって轍取ら
れが発生する。また、リムとディスクが剛結合されてい
る従来ホイールでは、ロール時のタイヤの路面グリップ
力が低下するという問題がある。急旋回で車がロールす
ると、車体が傾き地面との間にキャンバー角がつき、そ
れにつれてリムの角度が傾き、タイヤが傾き、タイヤの
接地圧がタイヤ幅方向に均一でなくなり、タイヤのグリ
ップ、したがって遠心力に抗する力が低下し、舵をきっ
ているので手応えがなくなって真っ直ぐすべってしまう
という問題がある。従来は車のサスペンションで対応さ
れているが、ロールが大きくなりすぎるとサスペンショ
ンだけでは対応できない。また、幅広タイヤなど、高性
能タイヤでは、操舵時の唐突な舵の効きが生じる。高性
能タイヤでは回頭速さ対操舵角の立ち上がり角度が通常
のタイヤに比べて大きい。したがって、高性能タイヤで
は操舵角の所定の遊びのあとで急に舵が効くことにな
り、普通タイヤ用にチューニングされた車に高性能タイ
ヤを装着すると、舵のゲインが人間の操作以上になり、
舵安性上問題になる。 アンバランス、ユニフォーミティ補償のために、バ
ランスウエイトの取付けとバランス取り作業が必要とな
る。 ゴムをリムとディスクとの間に組み付けたホイール
では、ゴムが切断した場合の安全性が保証されなければ
ならない。そのために、ゴムが切断してもリムとディス
クが外れないこと、およびゴムが切断してもなおリムと
ディスク間に駆動トルクおよび制動トルクが伝達できる
構造でなければならない。従来提案の防振ゴムをリムと
ディスク間に介在させたホイールのほとんどすべてが、
ゴムが切断した時には、もはや駆動トルク、制動トルク
がリムとディスク間に伝達せず、車を安全に走行させる
ことはできなくなるので、実用化できなかった。本発明
の目的は、乗り心地を改善できるダンパー付きホイール
を提供することにある。本発明のもう一つの目的は、乗
り心地を改良できるとともに、ロードノイズを低減でき
るダンパー付きホイールを提供することにある。本発明
のもう一つの目的は、乗り心地を改良できるとともに、
操安性を改善できるダンパー付きホイールを提供するこ
とにある。本発明のもう一つの目的は、乗り心地を改良
できるとともに、自動調芯を達成できるダンパー付きホ
イールを提供することにある。本発明のもう一つの目的
は、乗り心地を改良できるとともに、リムとディスク間
に組み付けられたゴムが切断してもしばらくの間は安全
に走行できるダンパー付きホイールを提供することにあ
る。本発明のもう一つの目的は、乗り心地を改良できる
ダンパー付きホイールを生産性よく製造できるダンパー
付きホイールの製造方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りである。 (1) リムと、リムとホイール半径方向に隔てられた
ディスクと、前記リムと前記ディスクとの間に設けられ
た、ゴム部材を有するダンパーと、からなり、前記ダン
パーのゴム部材をばねとし車両を質量とする振動系の1
次の固有振動数が6〜12Hzの範囲にあるように前記
ゴム部材のばね定数が設定されている、自動車用ダンパ
ー付きホイール。 (2) 前記ダンパーのゴム部材をばねとし車両を質量
とする振動系の1次の固有振動数が8〜10Hzの範囲
にあるように前記ゴム部材のばね定数が設定されてい
る、(1)記載の自動車用ダンパー付きホイール。 (3) 前記ダンパーのゴム部材をばねとしそれより外
周側にある前記リムを質量とする振動系の1次の固有振
動数が50〜200Hzの範囲にあるように前記ゴム部
材のばね定数が設定されている、(1)記載の自動車用
ダンパー付きホイール。 (4) 前記ダンパーのゴム部材をばねとしそれより外
周側にある前記リムを質量とする振動系の1次の固有振
動数が70〜150Hzの範囲にあるように前記ゴム部
材のばね定数が設定されている、(3)記載の自動車用
ダンパー付きホイール。 (5) 前記リムは、ロープロファイルタイヤまたは高
空気圧化したタイヤ装着用のリムである、(1)記載の
自動車用ダンパー付きホイール。 (6) 前記ダンパーの前記ゴム部材は、前記リムと前
記ディスクとが上下方向に相対変位した時に主に弾性剪
断変形してばねとして働く第1の部分を有している、
(1)記載の自動車用ダンパー付きホイール。 (7) 前記ダンパーの前記ゴム部材は、第2の部分を
有しており、該第2の部分は前記リムと前記ディスクと
が上下方向に第2の部分とその対向部材間の間隔以上相
対変位した時に前記対向部材にあたってストッパーゴム
として働く、(1)記載の自動車用ダンパー付きホイー
ル。 (8) 前記ダンパーは、前記リムに押し付けられまた
は接合されまたは固定されまたは一体に形成されるリム
側部材と、前記ディスクに押し付けられまたは接合され
または固定されまたは一体に形成されるディスク側部材
とを有しており、前記ダンパーの前記ゴム部材は第1の
部分を有し、該第1の部分は一端で前記リム側部材に固
定され他端で前記ディスク側部材に固定されており、前
記リム側部材の最小径は前記ディスク側部材の最大径よ
り小とされて前記リム側部材と前記ディスク側部材はホ
イール軸方向に抜け外れ不能とされている、(1)記載
の自動車用ダンパー付きホイール。 (9) 前記ゴム部材の前記第1の部分の前記リムまた
はそれに固定される部材との接合部はホイール軸芯と直
交する面内に延びており、前記ゴム部材の前記第1の部
分の前記ディスクまたはそれに固定される部材との接合
部はホイール軸芯と直交する面内に延びている、(6)
記載の自動車用ダンパー付きホイール。 (10) 前記ゴム部材の前記第1の部分は、内周側面
も外周側面も空間に接しており非拘束である、(6)記
載の自動車用ダンパー付きホイール。 (11) 前記ゴム部材の前記第1の部分は、ダンパー
に荷重がかかっていない状態において、ホイール軸方向
かまたはホイール軸方向に対して10°以下の角度をも
って延びている、請求項6記載の自動車用ダンパー付き
ホイール。 (12) 前記ゴム部材は、その全体がゴムからなる
か、またはゴムと金属板との積層体からなるか、または
金属線が埋めこまれたゴムからなる、(6)記載の自動
車用ダンパー付きホイール。 (13) 前記ゴム部材の前記第1の部分の、前記リム
またはそれに固定される部材および前記ディスクまたは
それに固定される部材との固定は、加硫接着である、
(6)記載の自動車用ダンパー付きホイール。 (14) 前記ダンパーの前記第2の部分とその対向部
材との間には空間が設けられており、該空間の半径方向
寸法が、車重がかかった時のダンパーの撓み量をdとし
た時2d+α(ただし、αは0〜1mm)に設定されて
いる、(7)記載の自動車用ダンパー付きホイール。 (15) 前記ゴム部材の前記第2の部分は、前記リム
またはそれに固定される部材と、前記ディスクまたはそ
れに固定される部材との、何れか一方に、加硫接着され
ている、(7)記載の自動車用ダンパー付きホイール。 (16) 前記リム側部材は前記リムに溶接固定され、
前記ディスク側部材は前記ディスクに溶接固定され、溶
接部のうち組立上加硫より後に溶接されなければならな
い溶接部は加硫接着部に溶接熱によるダメージを与えな
いように溶接位置または溶接種類が決定されている、
(8)記載の自動車用ダンパー付きホイール。 (17) 前記リム側部材は前記ゴム部材により隔てら
れた2つの部分を有し、一方の部分は前記リムに圧接さ
れているだけで溶接されておらず、他方の部分は前記リ
ムに溶接されている、(8)記載の自動車用ダンパー付
きホイール。 (18) 前記リムがスチールまたはアルミ展伸材また
はアルミ鋳造材または樹脂または繊維強化樹脂からな
る、(1)記載の自動車用ダンパー付きホイール。 (19) 前記ディスクがスチールまたはアルミ展伸材
またはアルミ鋳造材または樹脂または繊維強化樹脂から
なる、(1)記載の自動車用ダンパー付きホイール。 (20) リムと、リムとホイール半径方向に隔てられ
たディスクと、前記リムと前記ディスクとの間に設けら
れた、ゴム部材を有するダンパーと、からなり、前記ダ
ンパーのゴム部材をばねとし車両を質量とする振動系の
1次の固有振動数が6〜12Hzの範囲にあるように前
記ゴム部材のばね定数が設定されている、自動車用ダン
パー付きホイールの製造方法であって、前記リムと前記
ディスクが一体のホイール素材を鋳造にて形成する工程
と、前記ホイール素材を前記リムと前記ディスクとに切
断する工程と、前記リムと前記ディスクとの間に前記ダ
ンパーを組み付ける工程と、からなる自動車用ダンパー
付きホイールの製造方法。
【0005】上記(1)〜(19)の自動車用ダンパー
付きホイールでは、ダンパーのゴム部材をばねとし車両
を質量とする振動系の1次の固有振動数が6〜12Hz
の範囲にあるようにゴム部材のばね定数が設定されてい
るので、1次の固有振動数より若干高い振動数領域の振
動を減衰することができ、ゴツゴツ感が軽減され、乗り
心地が良くなる。この場合、振動系の共振点を10Hz
より若干低い領域に設定すると、10〜30Hz域にお
けるゴツゴツ感を生じる振動を吸収・減衰することがで
きる。また、ダンパーは柔構造なので、ダンパーが変形
することによりタイヤも傾くのでキャバースラストを大
にでき、轍取られが軽減する。また、ロールにより車輪
にキャンバー角がついても、リム角度が地面に沿って傾
き、タイヤの接地面圧が均一化してタイヤの路面グリッ
プ性が向上し、旋回時の操舵が安定する。また、ダンパ
ーは柔構造なので、操舵に対してタイムラグを伴って舵
が切れ、高性能タイヤにおける唐突な舵の効きが緩和さ
れ、操安性が向上する。また、ダンパーは柔構造なの
で、タイヤ装着ホイールは自分で回転中心を選択して回
転する、すなわち自動調芯機能を持ち、アンバランス、
ユニフォーミティ補償のためのバランスウエイト装着や
バランス取り作業が不要となる。上記(3)、(4)の
自動車用ダンパー付きホイールでは、ゴム部材をばねと
し、リムをマスとした振動系の1次の固有振動数が50
〜200Hzの範囲に設定されているので、共振点より
少し高い振動数領域の振動を減衰することができ、ロー
ドノイズ上問題となる150〜500Hz域の振動伝達
を低減し、騒音低下をはかることができる。上記
(6)、(9)〜(13)の自動車用ダンパー付きホイ
ールでは、ゴム部材を剪断変形で働くようにしたので、
第1の部分を柔らかいばねとすることができ、ダンパー
のゴム部材をばねとし車両を質量とする振動系の1次の
固有振動数を6〜12Hzに容易に設定することができ
る。上記(7)、(14)、(15)の自動車用ダンパ
ー付きホイールでは、ストッパーゴムを設けたので、第
1のゴム部分が切断しても、なおストッパーゴムとその
対向部材間でのトルク伝達により、車を走行させること
ができる。上記(8)、(16)、(17)の自動車用
ダンパー付きホイールでは、リム側部材の最小径がディ
スク側部材の最大径より小とされているので、リム側部
材とディスク側部材はホイール軸方向に互いに抜け外れ
不能であり、ダンパーのゴム部材がたとえ切断しても、
リムとディスクが互いに抜けることはなく、安全であ
る。上記(20)の自動車用ダンパー付きホイールの製
造方法では、リムとディスクの一体物を鋳造で製造して
おいて、リムとディスクに切断するので、リムとディス
クをそれぞれ個別に鋳造で作る場合に比べて鋳造工程が
少なくなり、生産性が向上する。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1実施例の自動
車用ダンパー付きホイールを示し、図2は本発明の第2
実施例の自動車用ダンパー付きホイールを示し、図3は
本発明の第3実施例の自動車用ダンパー付きホイールを
示し、図4は本発明の第4実施例の自動車用ダンパー付
きホイールを示し、図5は本発明の第5実施例の自動車
用ダンパー付きホイールを示し、図6は本発明の第6実
施例の自動車用ダンパー付きホイールを示し、図7、図
8は本発明の第7実施例の自動車用ダンパー付きホイー
ルを示し、図9、図10は本発明の第8実施例の自動車
用ダンパー付きホイールを示し、図11、図12は本発
明の第9実施例の自動車用ダンパー付きホイールを示
し、図13、図14は本発明の第10実施例の自動車用
ダンパー付きホイールを示し、図15、図16は本発明
の第11実施例の自動車用ダンパー付きホイールを示
し、図17、図18は本発明の第12実施例の自動車用
ダンパー付きホイールを示し、図19、図20は本発明
の第13実施例の自動車用ダンパー付きホイールを示し
ている。図21〜図25は本発明のいずれの実施例にも
適用可能な特性を示している。また、図26は本発明の
自動車用ダンパー付きホイールの製造方法の一例を示し
ている。本発明の第1実施例〜第13実施例に共通また
は類似する部分には、本発明の第1実施例〜第13実施
例にわたって同じ符号を付してある。
【0007】まず、本発明の第1実施例〜第13実施例
にわたって共通または類似する部分を、図7を参照して
説明する。本発明の自動車用ダンパー付きホイール1
は、リム10と、リム10とホイール半径方向に隔てら
れたディスク20と、リム10とディスク20との間に
設けられるダンパー30と、からなる。ダンパー30は
ゴム部材33を有する。ダンパー30はリム10とディ
スク20とを連結している。ダンパー30により、リム
10とディスク20とは、車に装着された時に、上下方
向に互いに相対変位可能である。ダンパー30のゴム部
材33は第1の部分33a、33bを有し、車体の質量
とゴム部材33の第1の部分33a、33bのばねとか
らなる振動系の共振点より少し上の領域の振動を低減す
ることができる、ばねによる振動低減が可能な部材であ
り、したがって振動遮断(振動バリアー)や粘性減衰に
よる振動低減を目的とした部材ではない。リム10には
ロープロファイルタイヤ40または高空気圧化したタイ
ヤ40が装着される。リム10はスチールまたはアルミ
展伸材またはアルミ鋳造材または樹脂または繊維強化樹
脂からなり、ディスク20はスチールまたはアルミ展伸
材またはアルミ鋳造材または樹脂または繊維強化樹脂か
らなる。リム10とディスク20の両方がスチール、リ
ム10とディスク20の両方がアルミまたは樹脂、リム
10とディスク20の一方がスチール、他方がアルミま
たは樹脂の、いずれの組み合わせであってもよい。
【0008】リム10は、軸方向両端のフランジ部11
a、11b(aは表側、bは裏側)、それにそれぞれ連
なるビードシート部12a、12b、サイドウォール部
13a、13b、中央のドロップ部14を、有する。た
だし、リム10は、中央のドロップ部をもたないドロッ
プレスリムであってもよく、ドロップレスリムの場合
は、リムを軸方向に2分割してドロップレスのインナー
リムとインナーリムに組み付けられるアウターリムから
構成し、インナーリムにタイヤを嵌めた後アウターリム
をインナーリムに連結するようにしてもよい。こうする
ことによって、ドロップレスとした部位にダンパー30
を配置することができる。
【0009】ディスク20は、外周の軸方向立ち上がり
部21、それに連なるハット部22、中央のハブ取付け
部23を、有する。ハット部22には、図示略の飾り穴
26が形成されており、ハブ取付け部23中央にはハブ
穴24が形成されており、その回りにボルト穴25が形
成されている。ディスク20の軸方向立ち上がり部21
の外周面は、それがリム10内に配置されたときに軸方
向立ち上がり部21の外周側に位置するリム部分(図示
例ではリムドロップ部14)の内周面との間に、ホイー
ル半径方向に間隔がある。この間隔は、ディスク20と
リム10とを相対変位可能とするとともに、ダンパー3
0を配置するスペースとなる。
【0010】ダンパー30はゴム部材33を有してい
る。ゴム部材33はホイール周方向に全周にわたって連
続して伸びている。ゴム部材33は、その全体がゴムか
らなるか、またはゴムと金属板との積層体からなるか、
または金属線が埋めこまれたゴムからなる。ゴム部材3
3をホイール軸方向に直交する面内に配置されたゴムと
金属板または硬質樹脂板との積層ゴムから構成した場合
は、ゴム部材33のホイール軸方向の圧縮ばね定数を上
げることができる。
【0011】ダンパー30は、リム側部材31と、ディ
スク側部材32を、有していてもよい。リム側部材31
とディスク側部材32は、金属(スチール、アルミ合金
など)または硬質の樹脂からなる。リム側部材31と、
ディスク側部材32が無い場合はゴム部材33は直接に
リム10またはディスク20に固定される。
【0012】リム側部材31は、1つまたは複数の部材
からなり、リムホイール周方向全周にわたって延びてお
り、リム10の内周面からホイール半径方向内方に延び
ている。リム側部材31は、リム10に接合され、また
は固定され、または一体形成され、またはリム10に溶
接されずに押し付けられている。
【0013】ディスク側部材32は、ホイール周方向全
周にわたって延びており、ディスク20に接合され、ま
たは固定され、または一体形成され、またはディスク2
0に溶接されずに押し付けられている。ディスク側部材
32は、1つまたは複数の部材からなり、複数の部材か
らなる場合はたとえば複数プレートの結合(溶接結合、
またはボルトなど機械的結合)からなっていてもよい。
ディスク側接合部材32が、複数プレートの結合からな
る場合、その複数プレートは、互いに直接結合していて
もよいし、あるいはディスク20を介して間接的に結合
していてもよい。リム側部材31の最小径はディスク側
部材32の最大径より小とされて、たとえゴム部材33
が切断しても、リム側部材31とディスク側部材32は
ホイール軸方向に抜け外れ不能とされている。すなわ
ち、組立後においては、リム側部材31とディスク側部
材32とはホイール軸方向に互いに干渉可能の位置にあ
って、たとえゴム部材33が切断してもリム10とディ
スク20との抜け外れを阻止している。この抜け外れ不
能構造では、リム、ディスク間にダンパー30を組立可
能とするために、リム側部材31とディスク側部材32
は、少なくとも1つが、ゴム部材33の加硫接着後に、
リムまたはディスクに溶接されなければならない。この
場合、加硫接着後に溶接される溶接部は、溶接の熱によ
って加硫接着部およびゴム部材33が損傷を受けないよ
うに、溶接位置を加硫接着部から離すか、溶接の種類を
レーザ溶接などにして熱が局部的にかかるようにする等
の考慮が払われなければならない。
【0014】ゴム部材33は、1個以上の(図示例では
2個の)、第1の部分33a、33bを有している。第
1の部分33a、33bは、ホイール軸方向に互いに隔
てられている。第1の部分33a、33bは、各々、一
端でリム10またはリム側部材31に固定され、他端で
ディスク20またはディスク側部材32に固定されて、
リム側とディスク側とを連結している。ゴム部材33の
第1の部分33a、33bの、リム側部材31またはリ
ム10の壁との固定、およびディスク側部材32または
ディスク20の壁との固定は、望ましくは加硫接着であ
る。ただし、加硫接着は他の接着または接着以外の機械
的固定で置換されてもよい。リム側部材31、ディスク
側部材32がリム10、ディスク20に溶接される場合
は、リム側部材31、ディスク側部材32のリム10、
ディスク20への溶接部のうち、ゴム部材33のリム側
部材31、ディスク側部材32との加硫接着より後に行
われる溶接部は、加硫接着部に熱の影響を与えないよう
に、十分に離れていなければならない。
【0015】第1の部分33a、33bは、リム10と
ディスク20とが上下方向に相対変位した時に主に弾性
剪断変形してばねとして働く。ここで「主に」とは、剪
断変形の他に、曲げ変形、引張・圧縮変形を伴ってもよ
いが、剪断変形による変位が曲げ変形、引張・圧縮変形
より効くように意図されているという意味である。第1
の部分33a、33bが主に剪断変形するように、つぎ
の構造が採用されている。リム側部材31またはリム1
0の壁の、ゴム部材33の第1の部分33a、33bと
の固定部は、ホイール軸芯と直交する面内に延びてお
り、ディスク側部材32またはディスク20の壁の、ゴ
ム部材33の第1の部分33a、33bとの固定部は、
ホイール軸芯と直交する面内に延びている。こうするこ
とによって、リム10とディスク20が上下方向に相対
変位した時に、ゴム部材33の第1の部分33a、33
bが、主に剪断弾性変形するようになる。もしも、リム
側部材31またはリム10の壁の、ゴム部材33の第1
の部分33a、33bとの固定部、およびディスク側部
材32またはディスク20の壁の、ゴム部材33の第1
の部分33a、33bとの固定部が、ホイール軸芯と直
交する面から傾いていると、リム10とディスク20が
上下方向に相対変位した時に、ゴム部材33の第1の部
分33a、33bに 剪断弾性変形の他に引張・圧縮変
形が生じるようになり、ゴムの上下方向振動に対するば
ね定数が大きくなり、ばねが硬くなり、所望のばねダン
ピングを得ることが難しくなる。
【0016】ゴム部材33の第1の部分33a、33b
は、内周側も外周側も空間に接しており、ホイール半径
方向に内外周面が拘束されていない(内外周面が自由表
面とされている)。第1の部分33a、33bの内外周
を非拘束とする理由は、リム10とディスク20が上下
方向に相対変位した時に、第1の部分33a、33bに
上下方向に引張・圧縮力がかからないようにし、第1の
部分33a、33bに主に剪断力がはたらくようにする
ためである。これによって、第1の部分33a、33b
の変形のほとんど全域で、第1の部分33a、33bの
変形と荷重の関係がほぼ線型となり、しかもばね定数を
圧縮に比べて小さくできる。
【0017】ゴム部材33の第1の部分33a、33b
は、ダンパー30に荷重がかかっていない状態におい
て、ホイール軸方向かまたはホイール軸方向に対して1
0°以下の角度(さらに、望ましくは5°以下の角度)
をもって延びている。10°以下の角度(さらに、望ま
しくは5°以下の角度)とする理由は、角度が小さい
程、第1の部分33a、33bに生じる引張・圧縮変形
が小さくて、第1の部分33a、33bが主に剪断弾性
変形できるからであり、これによって第1の部分33
a、33bの変形範囲のほとんど全域で、第1の部分3
3a、33bの変形と荷重の関係がほぼ線型となり、し
かもばね定数を圧縮に比べて小さくできるからである。
ただし、第1の部分33a、33bが引張・圧縮変形よ
り主に剪断弾性変形できる場合は、第1の部分33a、
33bの、ホイール軸方向からの角度は、10°を越え
てもよく、たとえば15°であってもよいし、あるいは
20°であってもよい。
【0018】ゴム部材33の第1の部分33a、33b
は、ホイール軸方向に互いに隔てられて一対設けられて
おり、該一対の第1の部分33a、33bは、ホイール
の軸方向中心を挟んで互いに反対側に位置している。第
1の部分33a、33bをホイール軸方向に隔てる理由
は、ディスク20の軸芯に対してリム10の軸芯が傾く
変形を抑えて、第1の部分33a、33bに無理な変形
をかけないようにし、ゴム部材33の耐久性を維持する
ためである。
【0019】ゴム部材33は、一対の第1の部分33
a、33bの間に第2の部分33cを有している。第2
の部分33cは、一対の第1の部分33a、33bの間
にわたってホイール軸方向に延び、第2の部分33cの
内外周の一側で空間に接し内外周の他側でリム10、リ
ム側部材31、ディスク20、ディスク側部材32の何
れかに密着している。第2の部分33cと対向部材との
間には空間が設けられている。この空間の半径方向寸法
δは、車重がかかった時のダンパー30の静的撓みをd
とすると、2d+α(αは0以上、1mm以下の値、た
だしαは1mmを越えてもよい)に設定されている。第
2の部分33cは、釣合い点からリム10とディスク2
0が上下方向に所定値(第2の部分33cとその半径方
向対向部材との間の間隔、d+α)以上変位したときに
ホイール半径方向に対向している部材に当たって半径方
向ストッパーゴムとして働く。これによって、第1の部
分33a、33bの変形が所定値以下に抑えられ、第1
の部分33a、33bの耐久性が保持される。第2の部
分33cが内外周の一側で空間に接しているために、リ
ム10とディスク20が上下方向に相対変位して第2の
部分33cが対向部材に当たるまではリム10とディス
ク20は上下方向に相対変位することができ、一対の第
1の部分33a、33bが自由に剪断変形することを可
能にする。もしも第2の部分33cが内外周の一側で空
間に接していなければ、リム10とディスク20が上下
方向に相対変位することが第2の部分33cによって拘
束され、一対の第1の部分33a、33bの剪断変形が
拘束されてしまう。空間は、それを防止するためのもの
である。第2の部分33cは、第1の部分33a、33
bが破断した時に、ホイール中心の下方で第2の部分3
3cが対向部材に圧接し、駆動トルクおよび制動トルク
をリム10とディスク20間に伝達し、安全に車を走行
させることを可能にしている。第1の部分33a、33
bが完全破断する前に第2の部分33cは対向部材と当
たって面が荒れているので、かつ対向部材は第2の部分
33cに食い込むので、第1の部分33a、33bが完
全破断して第2の部分33cが対向部材と当たった時の
第2の部分33cと対向部材との間の摩擦は大であり、
駆動トルクおよび制動トルクをリム10とディスク20
間に伝達する。これによって、ゴム部材33の第1の部
分33a、33bが破断した時の安全走行性、フェール
セーフが確保されている。第2の部分33cは、図6に
示すように、対向部材に対向する側の表面を先端に向っ
て先細りとされてもよい。こうすることによって、第2
の部分33cが対向部材に当たった時の衝撃を少なくす
ることができる。
【0020】ダンパー30のゴム部材33の第1の部分
33a、33bをばね(主に弾性剪断変形をするばね)
とし車両を質量とする、振動系の上下方向振動の1次の
固有振動数が6〜12Hzの範囲にあるように、ゴム部
材33の第1の部分33a、33bのばね定数が設定さ
れている。このばね定数の設定は第1の部分33a、3
3bの形状、寸法を選定することにより行うことができ
る。より望ましくは、ダンパーのゴム部材33の第1の
部分33a、33bをばねとし車両を質量とする振動系
の1次の固有振動数が8〜10Hzの範囲にあるよう
に、ゴム部材33の第1の部分33a、33bのばね定
数が設定されている。こうすることによって、設定され
た1次の固有振動数より少し上の振動数領域(設定され
た1次の固有振動数が8〜10Hzの場合は、10Hz
〜30Hz領域)の振動伝達率(加速度伝達率)が低減
され、車両の振動が軽減されてゴツゴツ感が解消され
る。上記において、固有振動数fと車重がかかった時の
ダンパー撓み量d〔m〕は、次の通り、車重の如何を問
わず、 d=0.2482/f2 である。この式から、撓み量dが3mmの場合、固有振
動数fは9Hzである。ただし、これは静ばねの場合で
あるが、ゴムでは動ばねが静ばねより硬くなるので、実
際は約10Hzになる。車重はいくらでもよい。すなわ
ち、前輪にかかる車の質量は、400kgでも500k
gでも成り立つ。
【0021】また、ダンパー30のゴム部材33の第1
の部分33a、33bをばね(弾性剪断変形をするば
ね)としそれより外周側にあるリム10およびリム側部
材31のアッセンブリを質量とする振動系の1次の固有
振動数が50〜200Hzの範囲にあるように、ゴム部
材33の第1の部分33a、33bのばね定数が設定さ
れている。より望ましくは、ダンパー30のゴム部材3
3の第1の部分33a、33bをばね(弾性剪断変形を
するばね)としそれより外周側にあるリム10およびリ
ム側部材31のアッセンブリを質量とする振動系の1次
の固有振動数70〜150Hzの範囲にあるように、ゴ
ム部材33の第1の部分33a、33bのばね定数が設
定されている。こうすることによって、設定された1次
の固有振動数より少し上の振動数領域(設定された1次
の固有振動数が70〜150Hz場合は、150Hz近
傍〜500Hz領域、たとえば250Hz)の加速度伝
達率が低減され、振動が軽減されて、ロードノイズが低
減される。
【0022】自動車用ダンパー付きホイール1の製造方
法では、すなわち、リム10と、リムとホイール半径方
向に隔てられたディスク20と、リム10とディスク2
0との間に設けられたダンパー30とからなり、ダンパ
ー30がゴム部材33を有している自動車用ダンパー付
きホイールを製造する方法では、図26に示すように、
リム10とディスク20の一体物をアルミまたは樹脂で
鋳造し、ついでこの一体物をリム10とディスク20と
に切断して、リム10とディスク20とが製造されても
よい。こうすることによって、リムとディスクを別々に
鋳造する場合に比べて、鋳造工程がほぼ1/2になり、
生産性が向上する。もちろん、リムとディスクへの切断
工程は増えるが、切断は鋳造に比べて、時間、作業量が
少ないので、トータルとして、生産性は向上する。
【0023】つぎに、本発明の全実施例に共通する部分
の作用を、図21〜図25を参照して、説明する。ま
ず、本発明のダンパー付きホイールにおける、ゴツゴツ
感の低減を説明する。図21は自動車の質量をM、ゴム
部材33の剪断弾性変形による上下方向ばね定数をKと
した場合の振動モデルを示している。この振動モデルの
共振周波数fは、 f=(1/2π)・(K/M)1/2 である。共振点が低減目標振動数10Hz〜30Hzの
少し下の8Hz〜10Hz、たとえば10Hzになる系
を作るには、車両の1輪あたりの車の質量を400kg
として、上記の式から K=1611N/mm となる。これは動ばね定数であり、ゴムの場合、同じダ
ンパーの静ばね定数Ksはこれよりかなり小さく、13
00N/mm程度になる。このばねに4KN(400k
gf)の荷重がかかった時の撓み量(車両重量がかかっ
た時の釣合い点の撓み量)は、約3mm(約1〜6mm
の範囲にあればよい)である(図23参照)。本発明実
施例では、この撓みを許容するとの前提のもとにダンパ
ー30を設けた。
【0024】上記の振動系の振動特性は図22に示すよ
うになる。図22からわかるように、共振点より少し上
の振動数領域で振動伝達低減(加速度伝達率の低減)が
得られる。本発明実施例で、共振点が8〜10Hzの場
合、10〜30Hz、たとえば15Hz近傍で振動伝達
低減が得られ、これによって10Hz以上の領域のゴツ
ゴツ感が解消される。
【0025】図22のような特性が得られるには、ダン
パー30のゴム部材33が、車両重量がかかった釣合い
点を中心にして、線型の荷重/撓み特性をもたなければ
ならない。このためには、ゴム部材33の第1の部分3
3a、33bが剪断弾性変形をするようにしてある。ゴ
ム部材33の第1の部分33a、33bが引張・圧縮変
形をする場合は、図21に破線で示したように、非線型
特性となり、かつ、ばね定数が大きくなり過ぎ、図22
の特性が得られず、望ましい振動低減が得られない。ゴ
ム部材33の第1の部分33a、33bが剪断弾性変形
をするために、第1の部分33a、33bがホイール軸
方向に延びており、軸方向から傾く場合でもその傾き角
を10°以下に抑えた。また、ゴム部材33の第1の部
分33a、33bが剪断弾性変形をするために、第1の
部分33a、33bの内・外周面を空間に接せしめて、
自由表面とするとともに、第1の部分33a、33bの
リム側とディスク側との固定部を振動方向に平行な面と
した。これによって、第1の部分33a、33bを上下
方向振動に対して剪断変形できるようになる。
【0026】図24は、実際の自動車に本発明実施例の
ダンパー付きホイールを装着して悪路を走行した場合
の、低周波数領域における、ばね上(運転席シートレー
ル部位)の上下加速度(dB表示)対周波数(Hz)の
実測値を示している。図24は、また、従来のダンパー
無しホイールの振動レベルを破線で示している。図24
から明らかなように、本発明実施例のダンパー付きホイ
ールでは、10〜30Hzの領域でかなりの振動低減が
見られる。それに対応して、実際の走行において、走行
中の10Hz〜30Hz領域、たとえば15Hz前後で
の、ゴツゴツ感が解消された。
【0027】本発明実施例のダンパー付きホイール1に
よるロードノイズ低減はつぎの通りである。リム10、
リム側部材31をマスm(m=約5〜10kg)とし、
ダンパー30のゴム部材33の第1の部分33a、33
bをばねK(周波数が高い領域では動ばね定数が高くな
り、約2900N/mm程度となると推定される)とす
る振動モデル(ダイナミックダンパー)の共振点は50
〜200Hz、たとえば120Hz近傍にあり、それよ
り少し周波数が高い領域の、従来問題になっている15
0〜500Hz、たとえば250Hz近傍のロードノイ
ズ(路面を走行した時のザーっという音)を抑え込むこ
とができる(共振点より少し上の領域の振動を減衰する
ため)。ここで、ロードノイズとは、路面からの振動が
ボデーに伝わり、ボデーパネルを振動させて発する音
をいう。車の構造上、150〜500Hzに共振点があ
る。とくにタイヤが気柱共鳴する250Hz付近の音が
大きくなる。
【0028】図25は、100〜500Hzの高周波数
領域における車内騒音(ロードノイズ、dB表示)対周
波数(Hz)特性を示している。図25からわかるよう
に、本発明実施例のタイヤー付きホイールまたはタイヤ
を装着して路面を走行した場合は通常ホイールに比べて
150〜500Hz、たとえば250Hz近傍のロード
ノイズが効果的に低減されている。これは、自動車のよ
うに多共振点を有するものに、多数の振動数の総合波を
入力した場合、120Hz近傍の共振点の振動系が選択
的に共振して、その少し上の150〜500Hz、たと
えば250Hz近傍の振動を低減するためである。
【0029】上記の作用の他に、本発明のダンパー付き
ホイール1には、さらにつぎの作用がある。車体に入る
振動をダンパー30で対策できるため、源流対策とな
り、車体に入った後で車体側で対策する場合に比べて、
根本的な振動対策となる。車体に入った後の対策では、
多共振点体である自動車では、個々の車両で対応策が異
なり、一般に高価で、重量の大きい振動対策部材が必要
となりエンジンの燃費を悪くし、振動対策が困難であ
る。
【0030】また、本発明実施例のダンパー付きホイー
ル1において、ダンパー30は柔構造なので、ダンパー
30が変形することによりタイヤも傾くのでキャバース
ラストを大にでき、轍取られが軽減する。また、ロール
により車輪にキャンバー角がついても、リム角度が地面
に沿って傾き、タイヤの接地面圧が均一化してタイヤの
路面グリップ性が向上し、旋回時の操舵が安定する。ま
た、ダンパー30は柔構造なので、回頭速さ対操舵角特
性グラフにおいて所定の「遊び」量後の特性線の立ち上
がりが通常のタイヤ側に緩和し、操舵角が若干緩和して
操舵に対してタイムラグを伴って舵が切れ、高性能タイ
ヤにおける唐突な舵の効きが緩和され、操安性が向上す
る。また、本発明実施例のダンパー付きホイール1にお
いて、ダンパー30が柔構造なので、タンパー付きホイ
ールは回転時に自分で回転中心を選択して回転する、す
なわち自動調芯機能を持つ。その結果、従来必要であっ
た、アンバランス、ユニフォーミティ補償のためのバラ
ンスウエイト装着やバランス取り作業が、不要となる。
【0031】つぎに、本発明の各実施例に特有な部分を
説明する。本発明の第1実施例のダンパー付きホイール
では、図1に示すように、ディスク20はアルミ鋳造デ
ィスクまたは樹脂鋳造ディスクからなり、リム10はア
ルミ鋳造またはアルミ展伸材のリムからなる。ディスク
側部材32はディスク32に一体形成され、リム側部材
31はリム10に一体形成または溶接付けされる。2つ
のリム側部材31のうち一方のリム側部材31は表側リ
ムフランジ11aの半径方向内側に位置しており、他方
のリム側部材31はドロップ部14の半径方向内側に位
置している。リム側部材31はディスク側部材32をホ
イール軸方向に外側から包み込んでおり、ディスク20
とリム10がホイール軸方向に抜け外れ不能となってい
る。ゴム部材33の2つの第1の部分33a、33bは
ホイール半径方向に同じ半径方向位置にある。ゴム部材
33はストッパーゴムとしての第2の部分をもたない。
ゴム部材33とリム側部材31およびディスク側部材3
2とは、加硫接着されている。
【0032】本発明の第2実施例のダンパー付きホイー
ルでは、図2に示すように、ディスク20はアルミ鋳造
ディスクまたは樹脂鋳造ディスクからなり、リム10は
スチールまたはアルミ展伸材リムからなる。ディスク側
部材32はディスク20に一体的に形成されている。リ
ム側部材31は3つあり、リム10に溶接接合されてい
る。3つのリム側部材31のうち最も表側に位置するリ
ム側部材31は表側リムフランジ11aの半径方向内側
に位置しており、残り2つのリム側部材31はドロップ
部14の半径方向内側に位置している。最も表側に位置
するリム側部材31はリム10とディスク20との抜け
外れ防止用の蓋である。リム側部材31がディスク側部
材32をホイール軸方向外側から包み込んでいる。ゴム
部材33の2つの第1の部分33a、33bはホイール
半径方向に互いに異なる位置にあり、それによって組立
を容易にしている。ゴム部材33はストッパーゴムとし
ての第2の部分をもたない。ゴム部材33とリム側部材
31およびディスク側部材32とは、加硫接着されてい
る。
【0033】本発明の第3実施例のダンパー付きホイー
ルでは、図3に示すように、ディスク20はスチール製
ディスクまたはアルミ展伸材ディスクからなり、リム1
0はスチール製リムまたはアルミ展伸材リムからなる。
ディスク側部材32はディスク20に溶接接合されてい
る。リム側部材31はリム10に溶接接合されている。
リム側部材31はリムドロップ部14の半径方向内側に
位置している。ディスク側部材32がリム側部材31を
ホイール軸方向外側から包み込んでおり、抜け外れを防
止している。ゴム部材33の2つの第1の部分33a、
33bは同じ半径方向位置にある。ゴム部材33はスト
ッパーゴムとしての第2の部分をもたない。ゴム部材3
3とリム側部材31およびディスク側部材32とは、加
硫接着されている。
【0034】本発明の第4実施例のダンパー付きホイー
ルでは、図4に示すように、ディスク20はスチール製
ディスクまたはアルミ展伸材ディスクからなり、リム1
0はスチール製リムまたはアルミ展伸材リムからなる。
ディスク側部材32は一部がディスク20に一体に形成
されており残りの部分がディスク20に溶接接合されて
ディスク外周部21を構成している。リム側部材31は
リム10に溶接接合されている。リム側部材31はリム
ドロップ部14の半径方向内側に位置している。ディス
ク側部材32がリム側部材31をホイール軸方向外側か
ら包み込んでおり、抜け外れを防止している。ゴム部材
33の2つの第1の部分33a、33bはホイール半径
方向に異なる半径方向位置にあり、それによって組立を
容易にしている。ゴム部材33はストッパーゴムとして
の第2の部分をもたない。ゴム部材33とリム側部材3
1およびディスク側部材32とは、加硫接着されてい
る。
【0035】本発明の第5実施例のダンパー付きホイー
ルでは、図5に示すように、ディスク20はアルミ鋳造
材ディスクまたは樹脂鋳造ディスクからなり、リム10
はアルミ鋳造リムからなる。ディスク側部材32はディ
スク20に一体に形成されている。リム側部材31は一
部がリムフランジ11aの内周側にリムに一体に形成さ
れており、残りの部分はリム10のドロップ部の内周に
溶接接合されている。リム側部材31がディスク側部材
32をホイール軸方向外側から包み込んでおり、抜け外
れを防止している。ゴム部材33はストッパーゴムとし
ての第2の部分33cをもつ。第2の部分33cと対向
部材(リムドロップ部)との間には隙間δが設けられて
いる。ゴム部材33とリム側部材31およびディスク側
部材32とは、加硫接着されている。
【0036】本発明の第6実施例のダンパー付きホイー
ルでは、図6に示すように、ディスク20はスチールデ
ィスクまたはアルミ展伸ディスクからなり、リム10は
スチールリムまたはアルミ展伸リムからなる。ディスク
側部材32は一部はディスク20に一体に形成されてお
り、残りはディスク20に溶接接合されてディスクの外
周立ち上がり部を構成している。リム側部材31はリム
10のドロップ部の内周に溶接接合されている。ディス
ク側部材32がリム側部材31をホイール軸方向外側か
ら包み込んでおり、抜け外れを防止している。ゴム部材
33はストッパーゴムとしての第2の部分をもつ。第2
の部分33cと対向部材(リムドロップ部)との間には
隙間δが設けられている。第2の部分33cは対向部材
(ディスク側部材32)に向かって先細りの断面とされ
ており、対向部材に当たった時に緩やかにストッパー力
が効くようにしてある。ゴム部材33とリム側部材31
およびディスク側部材32とは、加硫接着されている。
【0037】本発明の第7実施例のダンパー付きホイー
ルでは、図7、図8に示すように、ディスク20はアル
ミ鋳造ディスクまたは樹脂鋳造ディスクからなり、リム
10はアルミ鋳造リムからなる。ディスク側部材32は
ディスク20に一体形成され、ディスク20の外周部か
ら半径方向外側に突出する、周方向に全周にわたって連
続的に延びる、単一の突出部からなる。リム側部材31
は2つの部材からなる。一方のリム側部材31はリム1
0のドロップ部14からサイドウォール部13aの移行
部の湾曲部の内周部に形成された半径方向内側への突出
部にホイール軸方向に押し付けられている(溶接はされ
ていない)。一方のリム側部材31をリムの半径方向内
側の突出部に押し付けるだけで溶接接合しない理由は、
ゴム部材33とリム側部材31との加硫接着部に溶接熱
によって悪影響を与えないためである。他方のリム側部
材31は断面L字型であり、ゴム部材33との加硫接着
部に熱影響を与えないようにゴム部材33との加硫接着
部から隔たった端部で、リム10のレッジ部(サイドウ
ォール部13bとビードシート部12bとの間の部分)
の内周面に溶接接合されている。この溶接は加硫後のダ
ンパー30をリム10とディスク20との間にセットし
た後に行われる。リム側部材31はディスク側部材32
をホイール軸方向に外側から包み込んでおり、ディスク
20とリム10がホイール軸方向に抜け外れ不能となっ
ている。したがって、たとえゴム部材33が切断したと
しても、ディスク20がリム10からホイール軸方向に
抜け外れることはない。ゴム部材33の2つの第1の部
分33a、33bはホイール半径方向に同じ半径方向位
置にある。ゴム部材33とリム側部材31およびディス
ク側部材32とは、加硫接着されている。ゴム部材33
は、半径方向ストッパーとしての第2の部分33cをも
つ。第2の部分33cは2つの第1の部分33a、33
b間にわたって延び、外周面は空間で拘束されておら
ず、内周面はディスク側部材32の外周面に密着してお
り、第2の部分33cとリムドロップ部14との間の隙
間が無くなる程大きな振動振幅時にストッパーとして働
く。
【0038】本発明の第8実施例のダンパー付きホイー
ルでは、図9、図10に示すように、ディスク20はア
ルミ鋳造ディスクまたは樹脂鋳造ディスクからなり、リ
ム10はアルミ鋳造リムからなる。ディスク側部材32
はディスク20に一体形成されディスク20の外周部か
ら半径方向外側に突出する単一の突出部からなる。リム
側部材31は2つの部材からなる。2つのリム側部材3
1はドロップ部14の半径方向内側に位置している。一
方のリム側部材31はリム10のドロップ部14に形成
された半径方向内側への突出部に、溶接されずに、ホイ
ール軸方向に押し付けられている。一方のリム側部材3
1をリムの半径方向内側の突出部に押し付けるだけで溶
接接合しない理由は、ゴム部材33とリム側部材31と
の加硫接着部に溶接熱によって悪影響を与えないためで
ある。他方のリム側部材31は断面L字型であり、ゴム
部材33との加硫接着部に熱影響を与えないようにゴム
部材33との加硫接着部から隔たった端部でリム10に
溶接接合されている。リム側部材31はディスク側部材
32をホイール軸方向に外側から包み込んでおり、ディ
スク20とリム10がホイール軸方向に抜け外れ不能と
なっている。ゴム部材33の2つの第1の部分33a、
33bはホイール半径方向に同じ半径方向位置にある。
ゴム部材33とリム側部材31およびディスク側部材3
2とは、加硫接着されている。ゴム部材33は半径方向
ストッパーとしての第2の部分33cをもつ。第2の部
分33cは2つの第1の部分33a、33b間にわたっ
て延び、外周面は空間で拘束されておらず、内周面はデ
ィスク側部材32の外周面に密着して加硫接着されてい
る。
【0039】本発明の第9実施例のダンパー付きホイー
ルでは、図11、図12に示すように、ディスク20は
アルミ鋳造ディスクまたは樹脂鋳造ディスクからなり、
リム10はスチールまたはアルミ展伸材のリムからな
る。ディスク側部材32は、ディスク20に一体形成さ
れ、ディスク20の外周部から半径方向外側に突出する
単一の突出部からなる。リム側部材31は2つの部材か
らなる。2つのリム側部材31はドロップ部14の半径
方向内側に位置している。一方のリム側部材31は断面
L字型であり、ゴム部材33との加硫接着部に熱影響を
与えないようにゴム部材33との加硫接着部から隔たっ
た端部でリム10に溶接接合されている。他方のリム側
部材31は断面L字型であり、ゴム部材33との加硫接
着部に熱影響を与えないようにゴム部材33との加硫接
着部から隔たった端部でリム10に溶接接合されてい
る。リム側部材31はディスク側部材32をホイール軸
方向に外側から包み込んでおり、ディスク20とリム1
0がホイール軸方向に抜け外れ不能となっている。ゴム
部材33の2つの第1の部分33a、33bはホイール
半径方向に同じ半径方向位置にある。ゴム部材33とリ
ム側部材31およびディスク側部材32とは、加硫接着
されている。ゴム部材33は半径方向ストッパーとして
の第2の部分33cをもつ。第2の部分33cは2つの
第1の部分33a、33b間にわたって延び、外周面は
空間で拘束されておらず、内周面はディスク側部材32
の外周面に密着し加硫接着されている。
【0040】本発明の第10実施例のダンパー付きホイ
ールでは、図13、図14に示すように、ディスク20
はアルミ鋳造ディスクまたは樹脂鋳造ディスクからな
り、リム10はスチールリムまたはアルミ展伸材のリム
からなる。ディスク側部材32はディスク20に一体形
成されディスク20の外周部から半径方向外側に突出す
る単一の突出部からなる。リム側部材31は2つの部材
からなる。2つのリム側部材31のうち表側のリム側部
材31はドロップ部14の半径方向内側に位置してお
り、もう1つの裏側のリム側部材31はドロップ部14
およびサイドウォール部13bの半径方向内側に位置し
ている。表側のリム側部材31は断面L字型であり、ゴ
ム部材33との加硫接着部に熱影響を与えないようにゴ
ム部材33との加硫接着部から隔たった端部でリム10
に溶接接合されている。裏側のリム側部材31は断面L
字の部分とその外周端部から斜め外側に伸びる部分を有
しており(斜め外側に延びる部分を設けるのは加硫接着
部と溶接部とを離すため)、ゴム部材33との加硫接着
部に熱影響を与えないようにゴム部材33との加硫接着
部から隔たった端部でリム10に溶接接合されている。
リム側部材31はディスク側部材32をホイール軸方向
に外側から包み込んでおり、ディスク20とリム10が
ホイール軸方向に抜け外れ不能となっている。ゴム部材
33の2つの第1の部分33a、33bはホイール半径
方向に同じ半径方向位置にある。ゴム部材33とリム側
部材31およびディスク側部材32とは、加硫接着され
ている。ゴム部材33は半径方向ストッパーとしての第
2の部分33cをもつ。第2の部分33cは2つの第1
の部分33a、33b間にわたって延び、外周面は空間
で拘束されておらず、内周面はディスク側部材32の外
周面に密着し加硫接着されている。
【0041】本発明の第11実施例のダンパー付きホイ
ールでは、図15、図16に示すように、ディスク20
はアルミ鋳造ディスクまたは樹脂鋳造ディスクからな
り、リム10はスチールリムまたはアルミ展伸材のリム
からなる。ディスク側部材32はディスク20に一体形
成されディスク20の外周部から半径方向外側に突出す
る単一の突出部からなる。リム側部材31は2つの部材
からなる。2つのリム側部材31のうち表側のリム側部
材31はドロップ部14およびサイドウォール部13a
の半径方向内側に位置しており、裏側のリム側部材31
はドロップ部14の半径方向内側に位置している。表側
のリム側部材31は断面L字の部分とその外周端部から
斜め外側に伸びる部分を有しており(斜め外側に延びる
部分を設けるのは加硫接着部と溶接部とを離すため)、
ゴム部材33との加硫接着部に熱影響を与えないように
ゴム部材33との加硫接着部から隔たった端部でリム1
0に溶接接合されている。裏側のリム側部材31は断面
L字型であり、ゴム部材33との加硫接着部に熱影響を
与えないようにゴム部材33との加硫接着部から隔たっ
た端部でリム10に溶接接合されている。リム側部材3
1はディスク側部材32をホイール軸方向に外側から包
み込んでおり、ディスク20とリム10がホイール軸方
向に抜け外れ不能となっている。ゴム部材33の2つの
第1の部分33a、33bはホイール半径方向に同じ半
径方向位置にある。ゴム部材33とリム側部材31およ
びディスク側部材32とは、加硫接着されている。ゴム
部材33は半径方向ストッパーとしての第2の部分33
cをもつ。第2の部分33cは2つの第1の部分33
a、33b間にわたって延び、外周面は空間で拘束され
ておらず、内周面はディスク側部材32の外周面に密着
し加硫接着されている。
【0042】本発明の第12実施例のダンパー付きホイ
ールでは、図17、図18に示すように、ディスク20
はスチールディスクまたはアルミ展伸材のディスクから
なり、リム10はスチールリムまたはアルミ展伸材のリ
ムからなる。ディスク側部材32はディスク20に溶接
接合されディスク20の外周部から半径方向外側に突出
する断面逆U字状の突出部からなる。リム側部材31は
2つの部材からなる。2つのリム側部材31のうち表側
のリム側部材31はドロップ部14の半径方向内側に位
置しており、裏側のリム側部材31はドロップ部14お
よびサイドウォール部13bの半径方向内側に位置して
いる。この場合、ドロップ部14のホイール軸方向長さ
が短い場合は2つのリム部材のうち一方のリム部材31
(たとえば裏側のリム側部材)はリムドロップ14とリ
ムビードシート部12bとの間のリム部分に溶接接合さ
れてもよい。表側のリム側部材31は断面L字型であ
り、ゴム部材33との加硫接着部に熱影響を与えないよ
うにゴム部材33との加硫接着部から隔たった端部でリ
ム10に溶接接合されている。裏側のリム側部材31は
断面L字の部分とその外周端部から斜め外側に伸びる部
分を有しており(斜め外側に延びる部分を設けるのは加
硫接着部と溶接部とを離すため)、ゴム部材33との加
硫接着部に熱影響を与えないようにゴム部材33との加
硫接着部から隔たった端部でリム10に溶接接合されて
いる。リム側部材31はディスク側部材32をホイール
軸方向に外側から包み込んでおり、ディスク20とリム
10がホイール軸方向に抜け外れ不能となっている。ゴ
ム部材33の2つの第1の部分33a、33bは、ホイ
ール半径方向に同じ半径方向位置にある。ゴム部材33
とリム側部材31およびディスク側部材32とは、加硫
接着されている。ゴム部材33は半径方向ストッパーと
しての第2の部分33cをもつ。第2の部分33cは2
つの第1の部分33a、33b間にわたって延び、外周
面は空間で拘束されておらず、内周面はディスク側部材
32の外周面に密着し加硫接着されている。
【0043】本発明の第13実施例のダンパー付きホイ
ールでは、図19、図20に示すように、ディスク20
はスチールディスクまたはアルミ展伸材のディスクから
なり、リム10はスチールリムまたはアルミ展伸材のリ
ムからなる。ディスク側部材32はディスク20に溶接
接合されディスク20の外周部から半径方向外側に突出
する断面逆U字状の突出部からなる。リム側部材31は
2つの部材からなる。2つのリム側部材31のうち表側
のリム側部材31はドロップ部14の半径方向内側およ
びサイドウォール部13aの半径方向内側に位置してお
り、裏側のリム側部材31はドロップ部14の半径方向
内側に位置している。裏側のリム側部材31は断面L字
型であり、ゴム部材33との加硫接着部に熱影響を与え
ないようにゴム部材33との加硫接着部から隔たった端
部でリム10に溶接接合されている。表側のリム側部材
31は断面L字の部分とその外周端部から斜め外側に伸
びる部分を有しており(斜め外側に延びる部分を設ける
のは加硫接着部と溶接部とを離すため)、ゴム部材33
との加硫接着部に熱影響を与えないようにゴム部材33
との加硫接着部から隔たった端部でリム10に溶接接合
されている。リム側部材31はディスク側部材32をホ
イール軸方向に外側から包み込んでおり、ディスク20
とリム10がホイール軸方向に抜け外れ不能となってい
る。ゴム部材33の2つの第1の部分33a、33bは
ホイール半径方向に同じ半径方向位置にある。ゴム部材
33とリム側部材31およびディスク側部材32とは、
加硫接着されている。ゴム部材33は半径方向ストッパ
ーとしての第2の部分33cをもつ。第2の部分33c
は2つの第1の部分33a、33b間にわたって延び、
外周面は空間で拘束されておらず、内周面はディスク側
部材32の外周面に密着し加硫接着されている。
【0044】
【発明の効果】請求項1〜19の自動車用ダンパー付き
ホイールによれば、ダンパーのゴム部材をばねとし車両
を質量とする振動系の1次の固有振動数が6〜12Hz
の範囲にあるようにゴム部材のばね定数が設定されてい
るので、1次の固有振動数より若干高い振動数領域の振
動を減衰することができ、ゴツゴツ感が軽減され、乗り
心地が良くなる。この場合、振動系の共振点を10Hz
より若干低い領域に設定すると、10〜30Hz域にお
けるゴツゴツ感を生じる振動を吸収・減衰することがで
きる。また、ダンパーは柔構造なので、ダンパーが変形
することによりタイヤも傾くのでキャバースラストを大
にでき、轍取られが軽減する。また、ロールにより車輪
にキャンバー角がついても、リム角度が地面に沿って傾
き、タイヤの接地面圧が均一化してタイヤの路面グリッ
プ性が向上し、旋回時の操舵が安定する。また、ダンパ
ーは柔構造なので、操舵に対してタイムラグを伴って舵
が切れ、高性能タイヤにおける唐突な舵の効きが緩和さ
れ、操安性が向上する。また、ダンパーは柔構造なの
で、タイヤ装着ホイールは自分で回転中心を選択して回
転する、すなわち自動調芯機能を持ち、アンバランス、
ユニフォーミティ補償のためのバランスウエイト装着や
バランス取り作業が不要となる。請求項3、4の自動車
用ダンパー付きホイールによれば、ゴム部材をばねと
し、リムをマスとした振動系の1次の固有振動数が50
〜200Hzの範囲に設定されているので、それより少
し高い振動数領域の振動を減衰することができ、ロード
ノイズ上問題となる150〜500Hz域の振動伝達を
低減し、騒音低下をはかることができる。請求項6、9
〜13の自動車用ダンパー付きホイールによれば、ゴム
部材を剪断変形で働くようにしたので、第1の部分を柔
らかいばねとすることができ、ダンパーのゴム部材をば
ねとし車両を質量とする振動系の1次の固有振動数を6
〜12Hzに容易に設定することができる。請求項7、
14、15の自動車用ダンパー付きホイールによれば、
ストッパーゴムを設けたので、第1のゴム部分が切断し
ても、なおストッパーゴムとその対向部材間でのトルク
伝達により、車を走行させることができる。請求項8、
16、17の自動車用ダンパー付きホイールによれば、
リム側部材の最小径がディスク側部材の最大径より小と
されているので、リム側部材とディスク側部材はホイー
ル軸方向に互いに抜け外れ不能であり、ダンパーのゴム
部材がたとえ切断しても、リムとディスクが互いに抜け
ることはなく安全である。請求項20の自動車用ダンパ
ー付きホイールの製造方法によれば、リムとディスクの
一体物を鋳造で製造しておいて、リムとディスクに切断
するので、リムとディスクをそれぞれ個別に鋳造で作る
場合に比べて鋳造工程が少なくなり、生産性が向上す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の自動車用ダンパー付きホ
イールの断面図である。
【図2】本発明の第2実施例の自動車用ダンパー付きホ
イールの断面図である。
【図3】本発明の第3実施例の自動車用ダンパー付きホ
イールの断面図である。
【図4】本発明の第4実施例の自動車用ダンパー付きホ
イールの断面図である。
【図5】本発明の第5実施例の自動車用ダンパー付きホ
イールの断面図である。
【図6】本発明の第6実施例の自動車用ダンパー付きホ
イールの断面図である。
【図7】本発明の第7実施例の自動車用ダンパー付きホ
イールの断面図(図8の7−7線断面図)である。
【図8】本発明の第7実施例の自動車用ダンパー付きホ
イールの正面図である。
【図9】本発明の第8実施例の自動車用ダンパー付きホ
イールの断面図(図10の9−9線断面図)である。
【図10】本発明の第8実施例の自動車用ダンパー付き
ホイールの正面図である。
【図11】本発明の第9実施例の自動車用ダンパー付き
ホイールの断面図(図12の11−11線断面図)であ
る。
【図12】本発明の第9実施例の自動車用ダンパー付き
ホイールの正面図である。
【図13】本発明の第10実施例の自動車用ダンパー付
きホイールの断面図(図14の13−13線断面図)で
ある。
【図14】本発明の第10実施例の自動車用ダンパー付
きホイールの正面図である。
【図15】本発明の第11実施例の自動車用ダンパー付
きホイールの断面図(図16の15−15線断面図)で
ある。
【図16】本発明の第11実施例の自動車用ダンパー付
きホイールの正面図である。
【図17】本発明の第12実施例の自動車用ダンパー付
きホイールの断面図(図18の17−17線断面図)で
ある。
【図18】本発明の第12実施例の自動車用ダンパー付
きホイールの正面図である。
【図19】本発明の第13実施例の自動車用ダンパー付
きホイールの断面図(図20の19−19線断面図)で
ある。
【図20】本発明の第13実施例の自動車用ダンパー付
きホイールの正面図である。
【図21】本発明実施例の自動車用ダンパー付きホイー
ルを装着した自動車の振動モデル図である。
【図22】本発明実施例の自動車用ダンパー付きホイー
ルと従来の相当ホイール(ダンパー無しホイール)の振
動伝達対周波数特性図である。
【図23】本発明実施例の自動車用ダンパー付きホイー
ルと従来の相当ホイール(ダンパー無しホイール)のば
ね特性図(荷重対変位特性図)である。
【図24】本発明実施例のダンパー付きホイールを装着
して悪路を走行した場合と従来の相当ホイール(ダンパ
ー部無しホイール)を装着して悪路を走行した場合の、
低周波数領域(0〜45Hz)におけるばね上(運転席
シートレール)の振動レベル(dB表示)対周波数(H
z)特性図である。
【図25】本発明実施例のダンパー付きホイールを装着
して悪路を走行した場合と従来の相当ホイール(ダンパ
ー部無しホイール)を装着して悪路を走行した場合の、
高周波数領域(100〜500Hz)における騒音レベ
ル(dB表示)対周波数(Hz)特性図である。
【図26】本発明実施例のダンパー付きホイールの製造
方法の概略工程図である。
【符号の説明】
1 ダンパー付きホイール 10 リム 11a、11b フランジ部 12a、12b ビードシート部 13a、13b サイドウォール部 14 ドロップ部 20 ディスク 21 軸方向立ち上がり部 22 ハット部 23 ハブ取付け部 24 ハブ穴 25 ボルト穴 26 飾り穴 30 ダンパー 31 リム側部材 32 ディスク側部材 33 ゴム部材 33a、33b 第1の部分 33c 第2の部分 40 タイヤ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リムと、 リムとホイール半径方向に隔てられたディスクと、 前記リムと前記ディスクとの間に設けられた、ゴム部材
    を有するダンパーと、からなり、 前記ダンパーのゴム部材をばねとし車両を質量とする振
    動系の1次の固有振動数が6〜12Hzの範囲にあるよ
    うに前記ゴム部材のばね定数が設定されている、自動車
    用ダンパー付きホイール。
  2. 【請求項2】 前記ダンパーのゴム部材をばねとし車両
    を質量とする振動系の1次の固有振動数が8〜10Hz
    の範囲にあるように前記ゴム部材のばね定数が設定され
    ている、請求項1記載の自動車用ダンパー付きホイー
    ル。
  3. 【請求項3】 前記ダンパーのゴム部材をばねとしそれ
    より外周側にある前記リムを質量とする振動系の1次の
    固有振動数が50〜200Hzの範囲にあるように前記
    ゴム部材のばね定数が設定されている、請求項1記載の
    自動車用ダンパー付きホイール。
  4. 【請求項4】 前記ダンパーのゴム部材をばねとしそれ
    より外周側にある前記リムを質量とする振動系の1次の
    固有振動数が70〜150Hzの範囲にあるように前記
    ゴム部材のばね定数が設定されている、請求項3記載の
    自動車用ダンパー付きホイール。
  5. 【請求項5】 前記リムは、ロープロファイルタイヤま
    たは高空気圧化したタイヤ装着用のリムである、請求項
    1記載の自動車用ダンパー付きホイール。
  6. 【請求項6】 前記ダンパーの前記ゴム部材は、前記リ
    ムと前記ディスクとが上下方向に相対変位した時に主に
    弾性剪断変形してばねとして働く第1の部分を有してい
    る、請求項1記載の自動車用ダンパー付きホイール。
  7. 【請求項7】 前記ダンパーの前記ゴム部材は、第2の
    部分を有しており、該第2の部分は前記リムと前記ディ
    スクとが上下方向に第2の部分とその対向部材間の間隔
    以上相対変位した時に前記対向部材にあたってストッパ
    ーゴムとして働く、請求項1記載の自動車用ダンパー付
    きホイール。
  8. 【請求項8】 前記ダンパーは、前記リムに押し付けら
    れまたは接合されまたは固定されまたは一体に形成され
    るリム側部材と、前記ディスクに押し付けられまたは接
    合されまたは固定されまたは一体に形成されるディスク
    側部材とを有しており、前記ダンパーの前記ゴム部材は
    第1の部分を有し、該第1の部分は一端で前記リム側部
    材に固定され他端で前記ディスク側部材に固定されてお
    り、前記リム側部材の最小径は前記ディスク側部材の最
    大径より小とされて前記リム側部材と前記ディスク側部
    材はホイール軸方向に抜け外れ不能とされている、請求
    項1記載の自動車用ダンパー付きホイール。
  9. 【請求項9】 前記ゴム部材の前記第1の部分の前記リ
    ムまたはそれに固定される部材との接合部はホイール軸
    芯と直交する面内に延びており、前記ゴム部材の前記第
    1の部分の前記ディスクまたはそれに固定される部材と
    の接合部はホイール軸芯と直交する面内に延びている、
    請求項6記載の自動車用ダンパー付きホイール。
  10. 【請求項10】 前記ゴム部材の前記第1の部分は、内
    周側面も外周側面も空間に接しており非拘束である、請
    求項6記載の自動車用ダンパー付きホイール。
  11. 【請求項11】 前記ゴム部材の前記第1の部分は、ダ
    ンパーに荷重がかかっていない状態において、ホイール
    軸方向かまたはホイール軸方向に対して10°以下の角
    度をもって延びている、請求項6記載の自動車用ダンパ
    ー付きホイール。
  12. 【請求項12】 前記ゴム部材は、その全体がゴムから
    なるか、またはゴムと金属板との積層体からなるか、ま
    たは金属線が埋めこまれたゴムからなる、請求項6記載
    の自動車用ダンパー付きホイール。
  13. 【請求項13】 前記ゴム部材の前記第1の部分の、前
    記リムまたはそれに固定される部材および前記ディスク
    またはそれに固定される部材との固定は、加硫接着であ
    る、請求項6記載の自動車用ダンパー付きホイール。
  14. 【請求項14】 前記ダンパーの前記第2の部分とその
    対向部材との間には空間が設けられており、該空間の半
    径方向寸法が、車重がかかった時のダンパーの撓み量を
    dとした時2d+α(ただし、αは0〜1mm)に設定
    されている、請求項7記載の自動車用ダンパー付きホイ
    ール。
  15. 【請求項15】 前記ゴム部材の前記第2の部分は、前
    記リムまたはそれに固定される部材と、前記ディスクま
    たはそれに固定される部材との、何れか一方に、加硫接
    着されている、請求項7記載の自動車用ダンパー付きホ
    イール。
  16. 【請求項16】 前記リム側部材は前記リムに溶接固定
    され、前記ディスク側部材は前記ディスクに溶接固定さ
    れ、溶接部のうち組立上加硫より後に溶接されなければ
    ならない溶接部は加硫接着部に溶接熱によるダメージを
    与えないように溶接位置または溶接種類が決定されてい
    る、請求項8記載の自動車用ダンパー付きホイール。
  17. 【請求項17】 前記リム側部材は前記ゴム部材により
    隔てられた2つの部分を有し、一方の部分は前記リムに
    圧接されているだけで溶接されておらず、他方の部分は
    前記リムに溶接されている、請求項8記載の自動車用ダ
    ンパー付きホイール。
  18. 【請求項18】 前記リムがスチールまたはアルミ展伸
    材またはアルミ鋳造材または樹脂または繊維強化樹脂か
    らなる、請求項1記載の自動車用ダンパー付きホイー
    ル。
  19. 【請求項19】 前記ディスクがスチールまたはアルミ
    展伸材またはアルミ鋳造材または樹脂または繊維強化樹
    脂からなる、請求項1記載の自動車用ダンパー付きホイ
    ール。
  20. 【請求項20】 リムと、 リムとホイール半径方向に隔てられたディスクと、 前記リムと前記ディスクとの間に設けられた、ゴム部材
    を有するダンパーと、からなり、 前記ダンパーのゴム部材をばねとし車両を質量とする振
    動系の1次の固有振動数が6〜12Hzの範囲にあるよ
    うに前記ゴム部材のばね定数が設定されている、自動車
    用ダンパー付きホイールの製造方法であって、 前記リムと前記ディスクが一体のホイール素材を鋳造に
    て形成する工程と、 前記ホイール素材を前記リムと前記ディスクとに切断す
    る工程と、 前記リムと前記ディスクとの間に前記ダンパーを組み付
    ける工程と、からなる自動車用ダンパー付きホイールの
    製造方法。
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