JP2001334802A - 弾性ホイール - Google Patents

弾性ホイール

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JP2001334802A
JP2001334802A JP2000233087A JP2000233087A JP2001334802A JP 2001334802 A JP2001334802 A JP 2001334802A JP 2000233087 A JP2000233087 A JP 2000233087A JP 2000233087 A JP2000233087 A JP 2000233087A JP 2001334802 A JP2001334802 A JP 2001334802A
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peripheral surface
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Hirobumi Kikuchi
博文 菊池
Katsumi Tashiro
勝巳 田代
Masanori Murase
正典 村瀬
Keiichiro Mizuno
恵一郎 水野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小入力時から大入力時に至るまで、耐久性お
よび安全性を損なうことなく乗り心地性能、防振性能お
よび防音性能の向上を図った弾性ホイールを提供する。 【解決手段】 ベースリム2を備えたディスク1と、タ
イヤ20を支承するリム3とを備えた弾性ホイールにお
いて、前記リム3の内周面に環状に固設された一対のガ
イド4と、前記ベースリム2の外周面上におけるタイヤ
軸方向両側部領域に環状に固設された一対の壁部5とを
有し、前記ガイド4の側面と前記壁部5の側面との間
に、それぞれゴム弾性体6が環状に介装されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の車輪に用い
られる弾性ホイールに関し、詳しくは乗り心地性能、防
振性能および防音性能に優れた弾性ホイールに関する。
【0002】
【従来の技術】弾性ホイールは、一般に車軸ハブに固着
されるディスクとタイヤを支承するリムとを備えてお
り、かかるディスクとリムとの間に防振体を設け、防振
性能や乗り心地性能を高めた弾性ホイールはこれまで種
々提案されている。例えば、実開昭59−188701
号公報には、防振体としてバネを用いて乗り心地の向上
を図ったタイヤ用ホイールが提案されている。
【0003】また、防振体としてゴムを使用し、これを
リムとディスクとの間に配置したものも知られており、
例えば、実開昭57−73203号公報に、リムがゴム
様弾性体を介してディスクに連結される構成の弾性ホイ
ールが提案されている。さらに、特開平5−33840
1号公報には、リムと弾性ホイールとの間に隙間を形成
し、そこに防振ゴムを介装させた弾性ホイールが開示さ
れている。さらにまた、WO9833666号公報に
は、リムと同一プロファイルを有する内側リムとリムと
の間にゴムの環状ストリップを配置したホイール・バリ
ア組立体が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、防振体
としてゴムを使用し、これをリムとディスクとの間に一
様に配置した従来の弾性ホイールにおいては、リムの内
周面とディスクの外周面との間に夫々に加硫接着された
ゴム弾性体が配設されているため、このゴム弾性体によ
りリムからディスクに伝わる軸方向、径方向および回転
方向の各振動を的確に抑制することができるものの、大
荷重時のゴム弾性体の変位を抑制することはできないと
いう問題があった。すなわち、ゴムの断面が一様であ
り、小入力時から大入力時までそれぞれにおいて適切な
振動防止特性を得ることが困難であった。この点につい
て、防振体としてバネを用いても同様の問題があった。
【0005】また、リムとディスクとの間に配置するゴ
ムと防音性能との関係については必ずしも明確にされて
おらず、防音の面ではなお改良の余地があった。
【0006】そこで本発明の目的は、小入力時から大入
力時に至るまで、耐久性および安全性を損なうことなく
乗り心地性能、防振性能および防音性能の向上を図った
弾性ホイールを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、防振体と
してのゴム弾性体の特徴を活かしつつ前記課題を解決す
べく鋭意検討した結果、以下の構成とすることにより前
記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに
至った。即ち、本発明の弾性ホイールは下記に示す通り
である。
【0008】〈1〉ベースリムを備えたディスクと、タ
イヤを支承するリムとを備えた弾性ホイールにおいて、
前記リムの内周面に環状に固設された一対のガイドと、
前記ベースリムの外周面上におけるタイヤ軸方向両側部
領域に環状に固設された一対の壁部とを有し、前記ガイ
ドの側面と前記壁部の側面との間に、それぞれゴム弾性
体が環状に介装されていることを特徴とする弾性ホイー
ルである。
【0009】〈2〉前記〈1〉の弾性ホイールにおい
て、前記一対のガイド間のタイヤ軸方向の幅が前記一対
の壁部間のタイヤ軸方向の幅よりも狭く、かつ前記一対
のガイドのタイヤ半径方向内方端部同士が結合してタイ
ヤ軸方向断面が略U字状をなし、該略U字状のガイドの
内周面と前記ベースリムの外周面との間にいずれか一方
の面と隙間をもってゴム弾性体が環状に介装されている
弾性ホイールである。
【0010】〈3〉前記〈1〉の弾性ホイールにおい
て、前記一対のガイド間のタイヤ軸方向の幅が前記一対
の壁部間のタイヤ軸方向の幅よりも広く、かつ前記一対
の壁部のタイヤ半径方向外方端部同士が結合してタイヤ
軸方向断面が略逆U字状をなし、該略逆U字状の壁部の
外周面と前記リムの内周面との間にいずれか一方の面と
隙間をもってゴム弾性体が環状に介装されている弾性ホ
イールである。
【0011】〈4〉ベースリムを備えたディスクと、タ
イヤを支承するリムとを備えた弾性ホイールにおいて、
前記ベースリムの外周面と前記リムの内周面との間に、
同心円状に配置された径の異なる2種類の円環状体の、
外側円環状体の内周面に環状に固設された一対のガイド
と、内側円環状体の外周面上におけるタイヤ軸方向両側
部領域に環状に固設された一対の壁部とを有し、前記ガ
イドの側面と前記壁部の側面との間に、それぞれゴム弾
性体が環状に介装されている弾性付与具が嵌挿されてい
ることを特徴とする弾性ホイールである。
【0012】〈5〉前記〈4〉の弾性ホイールにおい
て、前記弾性付与具が、前記一対のガイド間のタイヤ軸
方向の幅が前記一対の壁部間のタイヤ軸方向の幅よりも
狭く、かつ前記一対のガイドのタイヤ半径方向内方端部
同士が結合してタイヤ軸方向断面が略U字状をなし、該
ガイドの内周面と前記内側円環状体の外周面との間にい
ずれか一方の面と隙間をもってゴム弾性体が環状に介装
されている弾性ホイールである。
【0013】〈6〉前記〈4〉の弾性ホイールにおい
て、前記弾性付与具が、前記一対のガイド間のタイヤ軸
方向の幅が前記一対の壁部間のタイヤ軸方向の幅よりも
広く、かつ前記一対の壁部のタイヤ半径方向外方端部同
士が結合してタイヤ軸方向断面が略逆U字状をなし、該
略逆U字状の壁部の外周面と前記外側円環状体の内周面
との間にいずれか一方の面と隙間をもってゴム弾性体が
環状に介装されている弾性ホイールである。
【0014】〈7〉前記〈1〉または〈4〉の弾性ホイ
ールにおいて、前記一対のガイド間のタイヤ軸方向の幅
が前記一対の壁部間のタイヤ軸方向の幅よりも狭く、か
つ前記一対のガイドのタイヤ半径方向内方端部同士が結
合してタイヤ軸方向断面が略U字状をなし、該略U字状
のガイドの内周面と前記ベースリムの外周面との間にい
ずれか一方の面と隙間をもってゴム弾性体が環状に介装
されている弾性ホイールである。
【0015】〈8〉ベースリムを備えたディスクと、タ
イヤを支承するリムとを備えた弾性ホイールにおいて、
前記ベースリムの外周面上両縁部に壁部が環状に固設さ
れ、前記リムの両側面と前記壁部の両内面との間に、そ
れぞれゴム弾性体が環状に介装され、前記リムの両縁部
は前記壁部を超えて延在することを特徴とする弾性ホイ
ールである。
【0016】〈9〉ディスクと、タイヤを支承するリム
とを備えた弾性ホイールにおいて、前記リムの内周面に
環状に固設されたガイドの内側面と前記ディスクの外側
面との間に、ゴム弾性体が環状に介装され、かつ前記リ
ムの内周面と前記ディスクの外周面との間にいずれか一
方の面と隙間をもってゴム弾性体が環状に介装されてい
ることを特徴とする弾性ホイールである。
【0017】前記〈1〉〜〈9〉の発明は以下の作用効
果を奏する。前記〈1〉または〈4〉の発明により、設
置されたゴム弾性体の剪断変形で振動を吸収し、特に、
小入力に対して乗り心地性能、防振性能および防音性能
の向上を図ることができる。また、防音性能については
100Hz以上の高周波数領域の防音に極めて効果的で
ある。
【0018】前記〈2〉または〈3〉の発明により、前
記〈1〉の発明の効果を確実に得ることができるととも
に、大入力に対してはベースリムの外周面またはリムの
内周面等に設置されたゴム弾性体の圧縮作用により大変
形を防止することができる。
【0019】前記〈5〉または〈6〉の発明により、前
記〈4〉の発明の効果を確実に得ることができるととも
に、大入力に対しては内側円環状体の外周面または外側
円環状体の内周面等に設置されたゴム弾性体の圧縮作用
により大変形を防止することができる。
【0020】前記〈7〉の発明により、前記〈1〉また
は〈4〉の発明において、前記入力が大きくなるとゴム
弾性体の上下がストッパに当接し、大変形を防止するこ
とができる。
【0021】前記〈8〉の発明により、小入力時におい
てはゴム弾性体の剪断変形で振動を吸収し、乗り心地性
能、防振性能および防音性能の向上を図り、大入力時に
は壁部を超えて延在するリムが該壁部の上端に当たり大
変形を防止することができる。
【0022】前記〈9〉の発明により、小入力時におい
ては剪断変形で振動を吸収し、乗り心地性能、防振性能
および防音性能の向上を図り、大入力に対してはディス
クの外周面に設置されたゴム弾性体の圧縮作用により大
変形を防止することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1に示す本発明の一実施の形態
に係る弾性ホイールは、車軸ハブ(図示せず)に固着さ
れるディスク1がベースリム2を備えている。ディスク
1とべースリム2とは一体的に成型されたもの、あるい
はスポークやメッシュ等の支持体と組合わせたスポーク
ホイールやメッシュホイール等であってもよい。ディス
ク1の材質は、スチール、アルミニウム、マグネシウ
ム、合成樹脂等、いずれの材質でもよいが、軽量化に主
眼を置くときはアルミニウムまたは合成樹脂が好まし
い。また、タイヤ20を支持するリム3の内周面には一
対のガイド4が環状に固設され、一対のガイド4のタイ
ヤ半径方向内方端部同士が結合してタイヤ軸方向断面が
全体として略U字状をなしている。かかるガイド4は、
タイヤ軸方向断面を略U字状とすることによりその内周
面4aと、後述するゴム弾性体7と相まって大入力に対
するストッパの機能を果たす。リム3の形状は特に制限
されるべきものではなく、規格品以外に、両端でリム径
が異なるもの等、その用途に応じ適宜選定することがで
きる。また、かかる一対のガイド4をリム3のタイヤ軸
方向断面を凹状にすることにより形成せしめてもよい。
【0024】ベースリム2の外周面上における軸方向両
端には一対の壁部5がガイド4間のタイヤ軸方向の幅よ
りも広い状態で環状に固設されており、ガイド4の両外
面と壁部5の両内面との間にそれぞれ、例えば、加硫接
着等の接着手段により接着されたゴム弾性体6が環状に
介装されている。また、ガイド4の内周面4aとベース
リム2の外周面との間にもゴム弾性体7が環状に介装さ
れている。このゴム弾性体7はベースリム2の外周面
に、例えば加硫接着等の接着手段により接着され、ガイ
ド4の内周面4aとの間には隙間が存在する。あるい
は、ゴム弾性体7をガイド4の内周面4aに接着させ、
ベースリム2の外周面との間に隙間を設けてもよい。
【0025】本発明の他の実施の形態に係る弾性ホイー
ルは、図2に示すように、ベースリム2の外周面上にお
けるタイヤ軸方向両側部領域に固設される一対の壁部5
間のタイヤ軸方向の幅が一対のガイド4間のタイヤ軸方
向の幅よりも狭くなっている場合である。この場合は、
ガイド4の両内面と壁部5の両外面との間にそれぞれゴ
ム弾性体6が環状に介装される。また、一対の壁部5の
タイヤ半径方向外方端部同士を図示するように結合させ
一体的にしてタイヤ軸方向断面を略逆U字状とし、かか
る壁部5間に形成された外周面5aとリム3の内周面と
の間にストッパとしてのゴム弾性体を環状に介装させ
る。この介装の仕方は、例えば、ゴム弾性体7をリム3
の内周面に接着させ、壁部の外周面5aとの間に隙間を
設けるか、あるいは、ゴム弾性体7を外周面5aに接着
させ、リム3の内周面との間に隙間を設ける手法の他、
図2に示すように、一対のゴム弾性体6を外周面5a上
まで延在せしめて両者を連結させることによりストッパ
としての機能を併せ持つようにしてもよい。これによ
り、図1に示す本発明の好適例である弾性ホイールと全
く同様の効果を得ることができる。すなわち、入力がさ
ほど大きくないときはゴム弾性体6の作用により乗り心
地性能、防振性能および防音性能の向上を十分に図るこ
とができる。また、入力が大きくなったときはゴム弾性
体7の圧縮作用により大変形を防止することができる。
ゴム弾性体7の軸方向断面形状を図示するように半円形
状とすることは、入力を剪断力から圧縮入力へ緩徐に移
行させることができるため、好ましい。
【0026】なお、本発明において使用し得るゴム弾性
体は、防振ゴムとして既知のものを用いることができ、
天然ゴムや合成ゴム、例えば、ブタジエンゴム、スチレ
ンブタジエン共重合体ゴム、ブチルゴム等のジエン系ゴ
ムに適宜配合剤、例えば、硫黄、加硫促進剤、老化防止
剤、カーボンブラック等を適宜配合することにより調製
することができる。かかるゴム弾性体のJIS−A硬度
(Hd)は、振動吸収特性と耐久性の観点から、好まし
くは30〜80°であり、弾性率は1×103〜1×1
5N/cm2である。
【0027】図1または図2に示す本発明の好適例のよ
うに、ガイド4の端部同士または壁部5の端部同士を結
合させ一体的にしてタイヤ軸方向断面を略U字状または
略逆U字状とし、かかる部分とゴム弾性体7と相まって
大入力に対するストッパの機能を持たせるようにしなく
とも、図7に示すストッパを設けてもよい。図7の
(イ)においては、ガイド4cからタイヤ軸方向外側に
延在するストッパ10aと、壁部5cからタイヤ軸方向
内側に延在するストッパ11aとの上下間にゴム弾性体
6が介装されている。また、図7の(ロ)においては、
ガイド4dから軸方向外側に延在するストッパ10b
と、壁部5dから軸方向内側に延在するストッパ11b
との上下間に同様にゴム弾性体6が介装されている。こ
のようにすることで、上述のゴム弾性体7が存在しなく
とも、入力が大きくなったとき、ゴム弾性体6の上下が
ストッパと当接し、大変形を防止することができる。
【0028】本発明の他の実施の形態に係る弾性ホイー
ルを図3に示す。この好適例においては、ベースリム2
の外周面とリム3の内周面との間に、図1および図2に
示す好適例と同様の機能を有する弾性付与具Aを嵌挿さ
せるものであり、溶接等により強固に固着させてもよ
い。かかる弾性付与具Aは、同心円状に配置された径の
異なる2種類の円環状体の、外側円環状体9の内周面に
環状に固設された一対のガイド4と、内側円環状体8の
外周面上におけるタイヤ軸方向両側部領域に環状に固設
された一対の壁部5とを有し、ガイド4の側面と壁部5
の側面との間に、それぞれゴム弾性体6が環状に介装さ
れてなる。この弾性付与具Aは、外側円環状体9の内周
面と内側円環状体8の外周面との間に、実質上、図1ま
たは図2に示すベースリム2の外周面とリム3の内周面
との間に設ける構造体と同様の構造体を設けるものであ
る。
【0029】すなわち、図3に示す好適例の弾性付与具
Aにおいては、一対のガイド4間のタイヤ軸方向の幅が
一対の壁部5間のタイヤ軸方向の幅よりも狭くなってお
り、また一対のガイド4のタイヤ半径方向内方端部同士
が結合し一体化してタイヤ軸方向断面が略U字状をなし
ている。ガイド4による略U字状の内周面4aと内側円
環状体8の外周面との間にはゴム弾性体7が環状に介装
されている。図3においてはゴム弾性体7は内側円環状
体8の外周面に接着され、内周面4aとの間に隙間を設
けてあるが、ゴム弾性体7を内周面4aに接着させ、内
側環状体8の外周面との間に隙間を設けてもよい。弾性
付与具Aを設けることにより、製造が容易となる。
【0030】本発明のさらに他の実施の形態に係る弾性
ホイールを図4に示す。図4に示す好適例においては、
ベースリム2の外周面上両縁部に壁部5bが環状に固設
されており、リム3aの両側面と壁部5bの両内面との
間に、それぞれ両面に、例えば加硫接着等の接着手段に
より接着されたゴム弾性体6bが環状に介装されてい
る。ここで、リム3aの両縁部は壁部5bのタイヤ半径
方向外方端部を適宜間隔をもって超えてタイヤ軸方向に
延在する。これにより、入力が大きくなったとき、壁部
を超えて延在するリム3aの部分が壁部5bの上端に当
たり大変形を防止する。
【0031】図5は、上述の図4に示す弾性ホイールの
改良型であり、ストッパ12をベースリム3aの両側面
のタイヤ半径方向内方から夫々ゴム弾性体6b下まで延
在させたものである。これにより、大入力に対してゴム
弾性体6の下部がストッパ12と当接し、大変形を防止
することができる。
【0032】本発明のさらに他の実施の形態に係る弾性
ホイールを図6に示す。図6に示す好適例においては、
これまで述べてきた好適例とは異なり、リム3の内周面
の片側に固着されたガイド4bの内側面とディスク1の
外側面との間に、これら両面に、例えば加硫接着等の接
着手段により接着されたゴム弾性体6が環状に介装され
ている。また、リム3の内周面とディスク1の外周面と
の間にもゴム弾性体7aが環状に介装されている。ゴム
弾性体7aはディスク1の外周面に接着され、リム3の
内周面との間には隙間が存在するが、リム3の内周面に
接着させ、ディスク1の外周面との間に隙間を設けても
よい。このゴム弾性体7aは、入力を剪断力から圧縮入
力へ移行させる働きを有する。ゴム弾性体7aの軸方向
断面形状は図示するように長方形であるが、半円形とす
れば、入力を剪断力から圧縮入力へ緩徐に移行させるこ
とができる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明する。下
記の条件にて、図1に示す形状のゴム弾性体が環状に介
装された弾性ホイールを試作し、これにサイズ185/
55R15のタイヤを装着して振動吸収特性および防音
性能について評価した。評価方法は下記の通りである。 (リム) サイズ :15インチ 幅 :5.5J (ゴム弾性体) 寸法 :縦11mm、横15mm JIS−A硬度:60° 弾性率 :4×104N/cm2 リムとベースリムとの間のタイヤ半径方向距離:25m
m ストッパ7と内周面4aとの距離:6mm (振動吸収特性)加速度センサにより、実車走行時車軸
力を測定した。 (防音特性)運転座席頭部にマイクロフォンを設置し、
実車走行した際の音圧を測定した。
【0034】上述の振動吸収特性の試験の結果、上記実
施例の弾性ホイールによれば、小入力時にはゴム弾性体
6の剪断変形により振動を吸収し、かつ大入力時にはも
う一方のゴム弾性体7の圧縮入力により大変形を抑制す
ることができることが確かめられた。その結果、小入力
時から大入力時に至るまで、耐久性および安全性を損な
うことなく乗り心地性能、防振性能および防音性能の向
上を図ることができる。また、防音特性試験の結果、1
00Hz以上の高周波数領域の防音に極めて効果的であ
ることがわかった。上述の他の実施形態に係る弾性ホイ
ールについても同様の効果を得ることができた。
【0035】次に、上記実施例のように、両持ち剪断タ
イプのゴム弾性体がストッパ付で形成されている場合
(図8の(イ))と、ストッパなしの場合(図8の
(ロ))と、圧縮タイプのゴム弾性体が形成されている
場合(図8の(ハ))と、剪断タイプのゴム弾性体が片
持ちで形成されている場合(図8の(ニ))のモデルを
作製した。図8のいずれのタイプのものも同じ材質のゴ
ム弾性体を使用した。
【0036】図8の(イ)と(ロ)において、ストッパ
の有無の違いによる大変形防止効果について評価した。
具体的には上方より荷重をかけ、上下変位量と荷重との
関係を求めた。得られた結果を図9に示す。図9のグラ
フからわかるように、ストッパ付(イ)の場合、6mm
を超える変位量に達した場合、ストッパが機能し、それ
以上の変位を阻止している。これにより、大入力による
剪断タイプのゴム弾性体の破壊を防止することができ
る。
【0037】図8の(ロ)と(ハ)において、軸方向ば
ね定数と上下方向ばね定数とを比較した。具体的には上
方および軸方向から入力し、夫々のばね定数を求めた。
得られた結果を図10に示す。図10のグラフからわか
るように、(ロ)は(ハ)に比べ軸方向剛性が高く、操
縦安定性に優れていることがわかる。また上下方向につ
いては(ロ)は(ハ)に比べ小さく、よって振動吸収特
性に優れていることがわかる。
【0038】図8の(ロ)と(ニ)において、ユニフォ
ミティーを比較した。具体的にはこじり量とこじりモー
メントの関係を求めた。得られた結果を図11に示す。
図11のグラフからわかるように、(ロ)は(ニ)に比
べこじりに対する変形が小さく、耐久性および操縦安定
性に優れていることがわかる。
【0039】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の弾性
ホイールは、小入力時から大入力時に至るまで、耐久性
および安全性を損なうことなく乗り心地性能、防振性能
および防音性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る弾性ホイールの拡
大部分断面図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係る弾性ホイールの
拡大部分断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施の形態に係る弾性ホイ
ールの拡大部分断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施の形態に係る弾性ホイ
ールの拡大部分断面図である。
【図5】本発明のさらに他の実施の形態に係る弾性ホイ
ールの拡大部分断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態に係る弾性ホイ
ールの拡大部分断面図である。
【図7】ストッパを示す部分断面図である。
【図8】各種タイプのゴム弾性体を示す断面図である。
【図9】上下変位量とグラフとの関係を示すグラフであ
る。
【図10】ゴム弾性体のタイプとばね定数との関係を示
すグラフである。
【図11】こじり量とこじりモーメントとの関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 ディスク 2 ベースリム 3 リム 4 ガイド 5 壁部 6 ゴム弾性体 7 ゴム弾性体 8 内側円環状体 9 外側円環状体 10、11、12 ストッパ 20 タイヤ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースリムを備えたディスクと、タイヤ
    を支承するリムとを備えた弾性ホイールにおいて、前記
    リムの内周面に環状に固設された一対のガイドと、前記
    ベースリムの外周面上におけるタイヤ軸方向両側部領域
    に環状に固設された一対の壁部とを有し、前記ガイドの
    側面と前記壁部の側面との間に、それぞれゴム弾性体が
    環状に介装されていることを特徴とする弾性ホイール。
  2. 【請求項2】 前記一対のガイド間のタイヤ軸方向の幅
    が前記一対の壁部間のタイヤ軸方向の幅よりも狭く、か
    つ前記一対のガイドのタイヤ半径方向内方端部同士が結
    合してタイヤ軸方向断面が略U字状をなし、該略U字状
    のガイドの内周面と前記ベースリムの外周面との間にい
    ずれか一方の面と隙間をもってゴム弾性体が環状に介装
    されている請求項1記載の弾性ホイール。
  3. 【請求項3】 前記一対のガイド間のタイヤ軸方向の幅
    が前記一対の壁部間のタイヤ軸方向の幅よりも広く、か
    つ前記一対の壁部のタイヤ半径方向外方端部同士が結合
    してタイヤ軸方向断面が略逆U字状をなし、該略逆U字
    状の壁部の外周面と前記リムの内周面との間にいずれか
    一方の面と隙間をもってゴム弾性体が環状に介装されて
    いる請求項1記載の弾性ホイール。
  4. 【請求項4】 ベースリムを備えたディスクと、タイヤ
    を支承するリムとを備えた弾性ホイールにおいて、前記
    ベースリムの外周面と前記リムの内周面との間に、 同心円状に配置された径の異なる2種類の円環状体の、
    外側円環状体の内周面に環状に固設された一対のガイド
    と、内側円環状体の外周面上におけるタイヤ軸方向両側
    部領域に環状に固設された一対の壁部とを有し、前記ガ
    イドの側面と前記壁部の側面との間に、それぞれゴム弾
    性体が環状に介装されている弾性付与具が嵌挿されてい
    ることを特徴とする弾性ホイール。
  5. 【請求項5】 前記弾性付与具が、前記一対のガイド間
    のタイヤ軸方向の幅が前記一対の壁部間のタイヤ軸方向
    の幅よりも狭く、かつ前記一対のガイドのタイヤ半径方
    向内方端部同士が結合してタイヤ軸方向断面が略U字状
    をなし、該ガイドの内周面と前記内側円環状体の外周面
    との間にいずれか一方の面と隙間をもってゴム弾性体が
    環状に介装されている請求項4記載の弾性ホイール。
  6. 【請求項6】 前記弾性付与具が、前記一対のガイド間
    のタイヤ軸方向の幅が前記一対の壁部間のタイヤ軸方向
    の幅よりも広く、かつ前記一対の壁部のタイヤ半径方向
    外方端部同士が結合してタイヤ軸方向断面が略逆U字状
    をなし、該略逆U字状の壁部の外周面と前記外側円環状
    体の内周面との間にいずれか一方の面と隙間をもってゴ
    ム弾性体が環状に介装されている請求項4記載の弾性ホ
    イール。
  7. 【請求項7】 一対の前記ガイドから夫々略軸方向に延
    在するストッパと、前記一対の壁部から夫々略軸方向に
    延在するストッパとの間に前記ゴム弾性体が環状に介装
    されている請求項1または4記載の弾性ホイール。
  8. 【請求項8】 ベースリムを備えたディスクと、タイヤ
    を支承するリムとを備えた弾性ホイールにおいて、前記
    ベースリムの外周面上両縁部に壁部が環状に固設され、
    前記リムの両側面と前記壁部の両内面との間に、それぞ
    れゴム弾性体が環状に介装され、前記リムの両縁部は前
    記壁部を超えて延在することを特徴とする弾性ホイー
    ル。
  9. 【請求項9】 ディスクと、タイヤを支承するリムとを
    備えた弾性ホイールにおいて、前記リムの内周面に環状
    に固設されたガイドの内側面と前記ディスクの外側面と
    の間に、ゴム弾性体が環状に介装され、かつ前記リムの
    内周面と前記ディスクの外周面との間にいずれか一方の
    面と隙間をもってゴム弾性体が環状に介装されているこ
    とを特徴とする弾性ホイール。
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