JP2001058136A - 竪型ローラミル - Google Patents
竪型ローラミルInfo
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Abstract
ローラの振動抑制と粉砕ローラへの荷重系の油撃防止を
図って、ミルの安定性を向上させること。 【解決手段】 ハウジング内に設けられた回転テーブル
3と、複数の粉砕ローラ4と、粉砕ローラを支持する加
圧フレーム12と、加圧フレームを介して粉砕ローラへ
粉砕荷重を伝達するテンションロッド15と、テンショ
ンロッドに直結される油圧装置16と、を備えたローラ
ミルにおいて、テンションロッドと加圧フレームとの連
結部に荷重伝達を一時的に遮断する遮断手段20を設け
ること。遮断手段は、テンションロッド又は加圧フレー
ムのいずれか一方に設けられて空隙部19を形成するも
の。油圧装置は、テンションロッドを一方向に移動させ
る正方向油圧力17を加えるとともに、他方向に移動さ
せる逆方向油圧力21を加えるもの。
Description
するテーブル・レースの粉砕部材により石炭や固体原料
を微粉砕するローラミルに係わり、非定常運用過程にお
けるミルの安定性を向上させる(振動抑制と荷重系の油
撃防止)技術に関するものである。
x、低灰中未燃分)や広域負荷運用が行われ、それにと
もない微粉炭機(ミル)も高い粉砕性能や信頼性が要求
されている。
どの塊状物を細かく粉砕するミルのひとつのタイプとし
て、最近では、回転するテーブルと複数個のタイヤ型ロ
ーラで粉砕を行う堅型のローラミルが広く用いられてお
り、特に日本国内では、代表機種としての地位を固めて
いる。
の一般的な構成を述べる。この種のミルは、円筒型をし
たハウジング8の下部にあってモータで駆動され減速機
を介して低速回転する略円台状の回転テーブル3と、そ
の回転テーブル3の外周部の上面において円周方向へ等
分する位置へ油圧あるいはスプリング等で荷重を付加さ
れて回転する複数個の粉砕ローラ4を備えている。
回転テーブル3の中央へ供給された原料は、回転テーブ
ル3上において遠心力によりうず巻状の軌跡を描いて回
転テーブル3の外周へ移動し、回転テーブル3の粉砕レ
ース5と粉砕ローラ4の間にかみ込まれて粉砕される。
ハウジング8の下部には、ダクトを通して熱風(1次空
気)6が導かれており、この熱風(1次空気)6が回転
テーブル3とハウジング8の間にあるエアスロートのス
ロートベーン7の間を通して吹き上っている。
上る熱風(1次空気)6によって、ハウジング8内を上
昇しながら乾燥される。ハウジング8の上方へ輸送され
た粉粒体は、粗いものから重力により落下し(1次分
級)、粉砕部で再粉砕される。この1次分級部を貫通し
たやや細かな粉粒体は、ハウジング8の上部に設けた固
定式分級機(サイクロンセパレータ)あるいは回転式分
級機(ロータリーセパレータ)9で再度分級される。所
定の粒径より小さな微粉は、気流により搬送され、ボイ
ラでは微粉炭バーナへと送られる。
粉は、回転テーブル3の上へ重力により落下し、ミル内
へ供給されたばかりの原料とともに再度粉砕される。こ
のようにして、ミル内では粉砕が繰り返され、製品微粉
が作り出されていく。
となるのはミルの振動である。この振動現象は、炭層と
ローラのすべりに起因する一種の摩擦振動であり、振動
のタイプとしては自励振動である。ふつうの石炭では、
低負荷運用時(ミル内において石炭ホールドアップの少
ない条件)にこの振動が激しくなることが多いが、石炭
種によっては高負荷時にも発生することがある。
(給炭量の減少→給炭機停止→ミル停止)においても生
じるが、粉砕荷重を油圧力のみに依存するミルの場合、
スプリングの収縮による粉砕ローラや炭層の運動変位の
吸収が無いので、挙動が複雑になる。
にある炭層の量が少なくなる。一方、給炭量の減少に合
わせて荷重油圧も変化(大半の場合は油圧降下)させ
る。そのため、粉砕ローラ下の炭層も量的変化と押圧力
の変化を同時に受けて不安定になり、各粉砕ローラが下
部に支持される一体型三角形加圧フレームの周期的な
「振れ回り」挙動に伴う粉砕ローラの上下方向動作や自
励振動の発生といった問題が生じる。
ダ内の油の流れにも影響を与え、油圧プランジャの速い
動きに油の供給・排出が追従しないときには、油撃(オ
イル・ハンマー)が生じる。油撃は騒音も問題である
が、極端な場合には、配管・油圧機器の破損といったト
ラブルを引き起こす。
ミルの非定常運用時では、自励振動の抑制はもとより、
粉砕ローラの動きと荷重油圧系を安定に運用するための
工夫が必要になる。
は、図12に粉砕ローラの支持構造を示すタイプのロー
ラミルである。粉砕ローラ4のローラシャフト9は、粉
砕ローラ4の背後にあるローラブラケット10により支
持される。ローラブラケット10の上方肩部には、ロー
ラピボット11が装着されており、粉砕ローラ4の振り
子動作が可能なようになっている。
重の伝達点でもある。粉砕荷重は、油圧装置により発生
し、加圧フレーム12を介して伝わる。この加圧フレー
ム12からはアーム13が延設しており、ジョイント1
4で方向を直角に曲げられて、テンションロッド15を
油圧装置により下方へ懸引される。このような従来技術
には、次のような問題がある。
ロッド15と直結するプランジャ22に対して油圧押圧
力(ロッド側)のみを加えるが、プランジャ22の下方
すなわちヘッド側において背圧を0にしているため、油
圧系の剛性が低く、粉砕ローラの転動が不安定になった
際には、自励振動が起きやすい。
の、ガタ等は無く、動きに自由度を有しない構造である
ため、粉砕ローラ4の不安定な動きが荷重油圧系へ直接
伝わる。したがって、テンションロッド15において上
下方向の速い動きが生じると、油圧配管内の一部に油柱
分離に起因する油撃現象(Oil−hammerin
g)が発生する。この油撃の発生メカニズムは複雑であ
るが、に述べた背圧を加えないことも、発生し易い一
因になっている。
一変形例であるが、加圧フレーム12とスプリングフレ
ーム12’の間にスプリング18を介設したタイプであ
る。この構造の場合、スプリング18がいわゆるクッシ
ョンとなって衝撃を吸収するため、上記した問題のうち
の油撃は発生しない。しかしながら、剛性の低いスプ
リング18の変形がきっかけとなり、結局は図12の構
造と比較しても、自励振動はかなり発生し易くなる。
圧のパターン例を模式的に描いたものである。油圧シリ
ンダ16においては、テンションロッド15を下方へ懸
引する方向いわゆるロッド圧のみが加わっている。
荷重伝達系の構造改良、及び荷重油圧の設定変更によ
り、粉砕部の動作の安定化を図ったローラミルを提供す
ることにある。
に、本発明は次のような構成を採用する。
と、前記回転テーブル上で前記回転テーブルに連動して
回転する複数の粉砕ローラと、前記粉砕ローラを支持す
る加圧フレームと、前記加圧フレームを介して前記粉砕
ローラへ粉砕荷重を伝達するテンションロッドと、前記
テンションロッドに直結される油圧装置と、を備えたロ
ーラミルにおいて、前記テンションロッドと前記加圧フ
レームとの連結部に荷重伝達を一時的に遮断する遮断手
段を設ける荷重機構を備えた竪型ローラミル。
ルにおいて、前記遮断手段は、前記テンションロッド又
は加圧フレームのいずれか一方に設けられて空隙部を形
成し、前記空隙部は、テンションロッドの上下方向の移
動により又は前記粉砕ローラに起因する加圧フレームの
上下方向の移動により、前記テンションロッドと加圧フ
レームとの機械的連結を無くするように作用するもので
ある荷重機構を備えた竪型ローラミル。
ルにおいて、前記油圧装置は、前記テンションロッドを
一方向に移動させる正方向油圧力を加えるとともに、前
記テンションロッドを他方向に移動させる逆方向油圧力
を加え、ローラミルへの原料供給量の低減に追従して前
記逆方向油圧力を上昇させて前記連結部を遮断する荷重
機構を備えた竪型ローラミル。
ルにおいて、前記連結部を遮断する操作は、ミル起動
時、ミル停止時、又は前記粉砕ローラの動作異常時に適
用する荷重機構を備えた竪型ローラミル。
構を備えた竪型ローラミルについて、図面を用いて以下
説明する。
系を示す。粉砕ローラ4は、回転テーブル3の外周側の
粉砕レース5の上にあり、ローラシャフト9を介して背
後からローラブラケット10により支えられている。ロ
ーラブラケット10の上部には、ローラピボット11が
装着されている。このローラピボット11は、粉砕ロー
ラ4の振り子動作の支軸になっている。
ム12からの粉砕荷重の伝達点になっている。粉砕ロー
ラ4やローラブラケット10など自重以外の粉砕荷重
は、油圧シリンダ16により油圧で作り出される。加圧
フレーム12から延設するアーム13をテンションロッ
ド15が下方へ懸引するようになっている。
6のプランジャ22(テンションロッド15と直結)に
おいて、油圧押圧力(ロッド圧)17を高め、逆にプラ
ンジャ22を下方から与えて上へ押し上げる逆圧(ヘッ
ド圧)21を低く設定している。このように、油圧シリ
ンダ16において、正方向ないし逆方向の油圧の加え方
に工夫をするのが本発明の特徴である。
空隙部19を設けてあり、この中を、アーム13の先端
のアームボール20が自在に移動可能となっている。図
2の例では、油圧押圧力(ロッド圧)17を高めている
ので、テンションロッド15は下方へ引張られて下げら
れており、アームボール20は、空隙部19の上端に当
たるようになっている。高負荷給炭条件で運用する場合
には、粉砕荷重を大きくするので、本発明になる粉砕荷
重伝達構造では、ほとんど図2に示すような状態になっ
ている。
給炭条件において粉砕部が不安定になった際には、図3
の例のように、油圧シリンダ16において、油圧押圧力
(ロッド圧)17’を下げて、一方逆圧(ヘッド圧)2
1’は高めて、テンションロッドを上方へ持ち上げるよ
うにわずかに移動させる。そうするとこのように、アー
ム13の先端にあるアームボール20が、空隙部19の
中間に位置するようになるため、テンションロッド15
とアーム13は切り離された状態になる。
10などの自重によってのみ行われる。また、テンショ
ンロッド15から油圧シリンダ16へは、粉砕ローラ4
の不安定な動きは伝わらない。このような状態であれ
ば、粉砕荷重は自重のみであり最低になるので、回転テ
ーブル3上の粉層が過度に細かくなることは無く、粉砕
ローラ4の不安定な動きは抑制され、自励振動は発生し
ない。また、油圧系には粉砕ローラ4の動きが伝わらな
いので、油圧系に油撃が発生することはない。
(ヘッド圧)21”をさらに高めて、テンションロッド
15をさらに上方へ持ち上げる状態を示している。この
場合には、空隙19の下端部がアームボール20に当た
ることで、逆圧(ヘッド圧)21”によってテンション
ロッド15が、加圧フレーム12を持ち上げようとする
ことになる。加圧フレームとブラケット10を連接する
連接部材23を取り付ければ、テンションロッド15の
リフト作用で、粉砕ローラ4等の自重自体を減らせるこ
とになり、粉砕に対する荷重油圧がきわめて低くなるこ
とになり、振動の軽減には有効である。
ョンロッドをリフトし、テンションロッド上端の空隙部
を利用してテンションロッドと加圧フレームの接合を引
き離す実施形態について述べたが、同様に機械的な接触
あるいは荷重伝達を無くすことは、電磁力を用いて切り
離したり、もしくは油圧系に特別なバイパスラインを設
けて油圧力=0の状態を瞬時に作り出す手法によっても
実現する。
せる過程における荷重油圧のパターンを示す本発明の実
施形態である。最低負荷給炭量(=32t/hの場合に
は、油圧押圧力(ロッド圧)17を最低に、逆油圧(ヘ
ッド圧)21を最高に設定してあり、両油圧の差は全運
用範囲で最も小さい。給炭負荷の上昇にともない、油圧
押圧力(ロッド圧)17は上昇し、逆油圧(ヘッド圧)
21は低下するので、両油圧の差は拡大して粉砕用とし
て加わる外部荷重(自重以外)は、給炭負荷が高いほど
大きくなるようになっている。
止過程における給炭量と両荷重油圧のパターンを示した
ものである。ミル停止操作の指令により、給炭量C=6
0t/hから、最低給炭量C=32t/hまで、給炭量
は急減する。給炭量を低減する操作にタイミングを合わ
せて、油圧押圧力(ロッド圧)17を減少させる一方
で、逆油圧(ヘッド圧)21を上昇させる。ミルが最終
的に停止するまで、油圧押圧力(ロッド圧)17と逆油
圧(ヘッド圧)21との差は最小となる状態で維持され
る。ミルの起動時と停止時における油圧の変化パターン
は、時間に対する変化方向を丁度反対にしたことにな
る。
をリフトし、加圧フレーム12とのいわゆる「縁切り」
をする操作は、ローラミルが激しく自励振動を起こして
緊急に対策を打たねばならない場合に対しても有効であ
る。このような振動対策では、一般に回転分級機(ロー
タリーセパレータ)(図1の9)の回転数を急減させれ
ばよいが、ミルからの出炭が急増し、ボイラに対する外
乱となる。これに対し、テンションロッド15をリフト
し、粉砕荷重を下げる手法は、ミルからの出炭を抑える
方向に作用するので、ボイラの外乱にはならない。
説明する。油圧シリンダにおいて、背圧側(プランジャ
のヘッド側)を加圧すると、ローラの動きに対応して油
圧が変動してもその下限が大気圧以下に下がらなくなる
ため真空状態が起きにくくなる。そのため、油柱分離に
起因する油撃(Oil−hammering)現象とい
うトラブルが発生しなくなる。
重の最大圧力変動を、無対策の場合と比較したものであ
る。無対策の場合は、油撃的な現象が加わり40MPa
の圧力変動が生じているものの、本発明の実施形態の場
合は1MPa以下であり、ローラの動きが伝わってきて
も十分に静定した状態で油圧装置が稼動していることが
分かる。
ッド圧)の上昇パターンと、振動加速度ないしテンショ
ンロッドの動きの結果である。これらは、実用機である
石炭微粉砕用大型ミルの実績である。給炭量Cのパター
ンは、はじめC=60t/hで運用された状態からバー
ナの消火指令(ミルを停止操作に入れる指令)により、
24秒の間で最低給炭量C=32t/hまで負荷降下を
する。この消火指令にタイミングを合わせて、逆油圧
(ヘッド圧)を上昇させる。
れるが、この間に逆油圧(ヘッド圧)は最大となる。こ
れからミルが停止するまでの期間において、逆油圧(ヘ
ッド圧)は最大、一方ロッド側圧力は最小となり、これ
らの差により規定される実効荷重油圧も最小になる。こ
の逆油圧により、粉砕荷重を低減する効果が生じてお
り、図8(b)中段に示すように、給炭機(Cool
Feeder、)が停止(C/F停止)するまでの期間
において、テンションロッドは上方へ持ち上がる。
て上方へ動くのと、急激な荷重減少によって、粉砕部の
粗い粉層を粉砕ローラがかみ込んだ結果である。またこ
の期間中に、約2分間テンションロッドが全く動かなく
なり、ミルがきわめて静粛な状態になる。これはテンシ
ョンロッドのリフトによって、テンションロッドと加圧
フレームの荷重伝達部が一時的に切り離される(図3の
状態)ためである。このとき、テンションロッドはフリ
ーな状態になる。また粉砕部は、粉砕ローラを始めとす
る粉砕要素の重量(自重)のみの粉砕となる。
ように、振動加速度のレベルがやや増大するが、これは
周波数分布がブロードないわゆる強制振動である。給炭
機停止後において、図8(b)下段に示すように、ミル
が空にちかづくので、テンションロッドの位置が下がり
(粉層が薄くなること)、テンションロッドの上下方向
動作も復活するが、テンションロッドがフリーになって
いるため、問題は生じない。ミル停止過程は、油撃や自
励振動が発生し易いが、以上のように本発明の実施形態
の場合には、油撃と自励振動は全く発生しなかった。
(空気で吹き飛ばす)に要する時間tpの結果であり、
無対策時(従来技術)と本発明実施形態を比較したもの
である。従来技術におけるパージ時間tp*として無次
元化した。本発明においては、実効荷重油圧を下げて粉
砕部の自重のみの粉砕をするため、ミル内が空になる過
程の粉砕は無対策の場合よりもやや遅れるはずである。
しかしながら、逆油圧を加えて油圧系の剛性を高めて粉
砕ローラの無駄な動きを無くしているため、粉砕能力は
高く維持され、従来技術とほぼ同等の残炭パージ時間と
なった。
一次空気を低減するために、ミルのスロートから粉砕原
料(石炭)のごく一部が落下するが(回転テーブルの外
周側に設けられたスロートからの噴出空気によって、粉
砕された粉体は吹き上げられて分級機に送られるが、ご
く一部の粗い粉体は吹き上げられずにスロートから落下
する)、図10は、無対策時(従来技術)と本発明実施
形態においてこの石炭落下量Rを比較したものである。
従来技術における落下炭量をR*として無次元化して表
わした。本発明では、逆油圧の付加によって実効粉砕荷
重を低減するので、粉砕部に粗い原料が一時的に増える
ため落下炭の増加が危惧されたが、図10の結果を見る
限りほぼ同等であり、特に問題は無いといえる。
主蒸気温度の偏差ΔTsを比較したものである。従来技
術における主蒸気温度偏差をΔTs*として、無次元化
して表現した。本発明実施形態においては、逆油圧(ヘ
ッド圧)の付与によって、急速に粉砕荷重を低減するた
め、ミルからのボイラ火炉への出炭増加は、従来技術に
比べると少ない。そのため、主蒸気温度のオーバーシュ
ート的な温度上昇は抑制される。本発明の実施形態の場
合、主蒸気温度の偏差は約30%減少していることが分
かる。
優位性を実証することができた。
本発明の他の実施形態である。この例では、油圧シリン
ダ16がハウジング8に取り付けられており、ローディ
ングロッド15を下方へ押しつけることにより、アーム
13を介して、加圧フレーム12に粉砕荷重が伝わるよ
うになっている。この場合、図2〜図4の実施形態とは
異なり、正方向への粉砕荷重はヘッド圧21により与え
られる。一方、図2〜4に示す例とは逆に、ロッド圧1
7が逆圧となり、ローディングロッド15を上方へ引き
上げる力を与える。
ローディングロッド15を上方へ動かし、アーム13の
先端のアームボール20が、空隙部19の中でフリーに
なっている状態を示している。なお、この例のようにハ
ウジング8に直接油圧シリンダ16を取り付ける方法
は、粉砕ローラ4の動きが直接ハウジング8に伝わる。
したがって、本発明になる手法のように、逆方向油圧の
操作によって、荷重伝達連接構造の一部を切り離し、粉
砕要素の自重のみの運用を可能にすることは、ミルの安
定運用の面からはきわめて有効である。
次のような構成、並びに機能乃至作用を奏するものであ
る。
力を与える油圧シリンダにおいて、給炭量の減少に追従
させて、まず、通常とは逆方向の上方へ逆(背)圧力を
与える。すなわち、通常はテンションロッドに対し下方
へ引っ張るように油圧を加えているが、低負荷域では、
テンションロッドを逆に持ち上げるように逆(背)圧を
加える。
さ方向に細長い空隙部を作り、給炭負荷の減少に伴うロ
ッドの上昇とともに、加圧フレームと一体化した部品と
ロッドの上端部が、一時的に切り離され、ロッドがフリ
ーになるようにする。
持ち上げるまでには至らないレベル(位置)となるよう
に、上記逆圧力(背圧力)をコントロールする。上述し
た構成によって、粉砕ローラに粉砕荷重を伝達する加圧
フレームと、油圧装置から粉砕のための懸引力を伝える
テンションロッドが一時的に切り離されて、加圧フレー
ムがフリーの状態になる。
粉砕要素の自重のみで粉砕が行われるようになる。この
ために、回転テーブル上の原料が少なくなっていくミル
停止過程において、粉砕荷重が最低となるため、回転テ
ーブル上の粉層の粒度が急激に細かくなることが無くな
り、また粉層の厚さも保たれるために、粉砕ローラの安
定な転動が持続する。結果的に、自励振動が発生しなく
なる。
には、通常粉砕ローラと粉砕レースのメタルタッチに起
因する機械的衝撃の繰り返しの振動(強制振動)が生じ
るが、この振動がテンションロッドへと直接伝わらなく
なるので、油圧装置に対する振動衝撃も大幅に軽減し、
油圧装置の健全性が長期間にわたり維持されるようにな
る。
めると次のようになる。
題を解消できる。給炭量を減少する過程や給炭機停止後
に発生する自励振動の発生を抑制し、またミル停止直前
の強制振動のレベルを低減することができる。
身やその周辺機器の信頼性を確保できる。また、プラン
ト内従業員の不快感も解消する。
化が安定し緩慢になるので、粉砕ローラの動き(例えば
上下方向)が鈍くなる。そのため、油圧系の油撃(オイ
ル・ハンマー)の発生を防止することができる。油撃の
消滅により、騒音の発生が無くなり、油圧系機器の信頼
性を保つことができる。
出炭が急増することは無いので、ボイラの蒸気温度・圧
力に及ぼす外乱(所定の状態値からの偏差)を小さくす
ることができる。したがって、ボイラの蒸気系の安定運
用に貢献する。
原料が少なくなって、粉砕ローラと回転テーブル上の粉
砕レースがメタル・コンタクト状態(空回転)に近づく
過程で、外部から荷重が加わらない(ローラ等の自重の
み)ため、強制振動が軽減する。また、荷重伝達系に対
する負担が大幅に低減するので、空回転時において油圧
機器の信頼性が向上する。
ことがデメリットにならないことを述べたものである。
時間が特に長びくという問題は生じない。
量が増加するという問題は生じない。
構成の概略的な断面図である。
圧を加えて押圧状態とした場合の模式図である。
圧の調整により、粉砕に寄与する荷重がローラ等の粉砕
要素の自重のみによることを表した図である。
を示す図である。
おける荷重油圧の変化パターンを示す図である。
における荷重油圧の変化パターンを示す図である。
る効果を実証した試験結果を示す図である。
を実証した試験結果を示す図である。
止過程に要する時間を比較した図である。
からの落下炭量を比較した図である。
停止過程で生じるボイラ主蒸気の温度偏差を比較した図
である。
ミルのローラ支持機構を示す図である。
持機構を示す図である。
ンを示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 ハウジング内に設けられた回転テーブル
と、前記回転テーブル上で前記回転テーブルに連動して
回転する複数の粉砕ローラと、前記粉砕ローラを支持す
る加圧フレームと、前記加圧フレームを介して前記粉砕
ローラへ粉砕荷重を伝達するテンションロッドと、前記
テンションロッドに直結される油圧装置と、を備えたロ
ーラミルにおいて、 前記テンションロッドと前記加圧フレームとの連結部に
荷重伝達を一時的に遮断する遮断手段を設けることを特
徴とする荷重機構を備えた竪型ローラミル。 - 【請求項2】 請求項1に記載の荷重機構を備えた竪型
ローラミルにおいて、 前記遮断手段は、前記テンションロッド又は加圧フレー
ムのいずれか一方に設けられて空隙部を形成し、 前記空隙部は、テンションロッドの上下方向の移動によ
り又は前記粉砕ローラに起因する加圧フレームの上下方
向の移動により、前記テンションロッドと加圧フレーム
との機械的連結を無くするように作用するものであるこ
とを特徴とする荷重機構を備えた竪型ローラミル。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載の荷重機構を備え
た竪型ローラミルにおいて、 前記油圧装置は、前記テンションロッドを一方向に移動
させる正方向油圧力を加えるとともに、前記テンション
ロッドを他方向に移動させる逆方向油圧力を加え、 ローラミルへの原料供給量の低減に追従して前記逆方向
油圧力を上昇させて前記連結部を遮断することを特徴と
する荷重機構を備えた竪型ローラミル。 - 【請求項4】 請求項3に記載の荷重機構を備えた竪型
ローラミルにおいて、 前記連結部を遮断する操作は、ミル起動時、ミル停止
時、又は前記粉砕ローラの動作異常時に適用することを
特徴とする荷重機構を備えた竪型ローラミル。
Priority Applications (1)
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JP3718609B2 JP3718609B2 (ja) | 2005-11-24 |
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1999
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