JP2001057308A - 高透磁率酸化物磁性材料 - Google Patents

高透磁率酸化物磁性材料

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JP2001057308A
JP2001057308A JP11232288A JP23228899A JP2001057308A JP 2001057308 A JP2001057308 A JP 2001057308A JP 11232288 A JP11232288 A JP 11232288A JP 23228899 A JP23228899 A JP 23228899A JP 2001057308 A JP2001057308 A JP 2001057308A
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sio
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Yasuki Takashima
康樹 鷹島
Wataru Tsuchiya
亙 土屋
Tatsuya Chiba
龍矢 千葉
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Original Assignee
Tokin Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い初透磁率と高いインピーダンス特性を同
時に実現する高透磁率酸化物磁性材料を提供する。 【解決手段】 主成分組成が52.0〜53.0mol%
のFe、19.0〜23.5mol%のZnO、残
部MnOからなり、副成分として0.005〜0.025
wt%のSiO、0.02〜0.07wt%のCaO、
0.01〜0.03wt%のBi、0.01〜0.5
wt%のSbを含有すると共に、焼結体の平均結
晶粒径が5μm以上μm20μm以下である高透磁率酸
化物磁性材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高透磁率酸化物磁
性材料に関し、特に、ノイズフィルタ等の巻線部品に適
した高透磁率酸化物磁性材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高性能化の技
術革新が著しく、それに伴い、使用されるMn−Zn系
フェライトの高性能化、例えば、高透磁率化及び低損失
化が求められている。なかでも、ノイズフィルタ用のフ
ェライトコアは、高い初透磁率と高いインピーダンスが
要求される。
【0003】一般に、高初透磁率を有するMn−Zn系
フェライトの主成分組成として、52.0〜52.5mo
l%Fe、24.0〜28.0mol%MnO、残
部ZnO付近の組成とされており、現在市販されている
ものも、ほぼこの範囲である。
【0004】また、Mn−Zn系フェライトは、副成分
として、SiO、CaO、Bi等を含有させる
場合がある。ここで、Biは、粒成長を促進する
事を目的として添加されるものであり、Biを添
加することで、高い初透磁率と、必要な大きい結晶粒径
を得ることができる(結晶中の磁区サイズは、結晶粒径
に依存する)。
【0005】初透磁率は、可逆的な磁化変化であり、大
部分は磁壁移動によって磁化するものとされ、磁壁移動
は、結晶中の磁区サイズ、結晶磁気異方性に依存し、磁
区サイズを大きくする、あるいは結晶磁気異方性を小さ
くすることで初透磁率を高くすることができる。
【0006】SiO、CaOは、高抵抗の粒界層を形
成することにより、フェライトの損失成分である渦電流
損失を低減させる目的として添加されている。渦電流損
失は周波数の増加に伴って増大し、高周波域ではその磁
界のために磁化変化が抑えられ、初透磁率は低下する。
【0007】これを防ぐ有効な手段は、材料を高抵抗化
することであり、それにより、初透磁率の高周波域の周
波数特性が良好となる。また、初透磁率が高周波域まで
高い値を維持すると、その虚数部分のピーク値は、高周
波側に現れ、これによりインピーダンスも大きくなる。
【0008】このように、高い初透磁率あるいは高イン
ピーダンスを達成するためには、上記のような組成を吟
味して最適な組成を選択することが必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、Bi
は、粒成長促進には有効であるが異常粒成長を促進す
る因子でもあり、結晶粒径を大きくすることのみで高い
初透磁率を得ようとすると、異常粒が発生しやすくな
る。異常粒は、渦電流損失を増加させ、比抵抗の低減に
つながり、大幅なインピーダンスの低減を招く。
【0010】従って、本発明の課題は、高い初透磁率と
高インピーダンス特性を同時に実現することができる高
透磁率酸化物磁性材料を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、Sb
を添加することにより、結晶粒径を大きくすること
なく高い初透磁率が得られる。従って、インピーダンス
を低減させることもなく、高い初透磁率と高インピーダ
ンス特性を同時に実現する高透磁率酸化物磁性材料が得
られる。
【0012】即ち、本発明は、主成分組成が52.0〜
53.0mol%のFe、19.0〜23.5mo
l%のZnO、残部MnOからなり、副成分として0.
005〜0.025wt%のSiO、0.02〜0.0
7wt%のCaO、0.01〜0.03wt%のBi
、0.01〜0.5wt%のSbを含有するMn
−Zn系フェライトの焼結体からなることを特徴とする
高透磁率酸化物磁性材料である。
【0013】また、上記の組成で焼結体の平均結晶粒径
が5〜20μmであることを特徴とする高透磁率酸化物
磁性材料である。
【0014】上記組成の高透磁率酸化物磁性材料の初透
磁率は、結晶粒径と結晶磁気異方性に大きく依存する。
しかし、この詳細な理由は、まだ不明であるが、結晶粒
径が一定で、Sb添加により初透磁率が高くなっ
たことから、Sbがフェライトのスピネル格子中
に固溶して結晶磁気異方性を低減させ、初透磁率が高く
なったと推察される。
【0015】また、主成分組成を52.0〜53.0mo
l%のFe、19.0〜23.5mol%のZn
O、残部MnOとしたのは、Feが、52.0m
ol%未満であると、十分な初透磁率が得られないため
であり、Feが、53.0%超えると、十分な初
透磁率が得られず、かつインピーダンスが低減するため
である。ZnOが19.0mol%未満であると、十分
な初透磁率が得られず、23.5mol%を超えると、
キュリー温度(Tc)が低下し、実用的ではなくなるた
めである。
【0016】また、副成分を0.005〜0.025wt
%のSiO、0.02〜0.07wt%のCaO、0.
01〜0.03wt%のBi、0.02〜0.07
wt%のSbO5としたのは、SiOが0.005
wt%未満、またCaOが0.02wt%未満である
と、高抵抗な粒界層が得られず、高いインピーダンスが
得られないためであり、SiOが0.025wt%を
超え、またCaOが0.07wt%超えると、十分な初
透磁率が得られなためである。また、Biが0.
01wt%未満であると、結晶粒成長の効果が得られ
ず、0.03wt%超えると、異常粒の発生により、渦
電流損失が増加し、比抵抗、インピーダンスを低減させ
るためである。また、Sbが、0.01wt%未
満であると、十分な結晶磁気異方性低減の効果が得られ
ず、0.5wt%超えると、結晶粒内に不純物として固
溶し、初透磁率を低下させるためである。
【0017】また、平均結晶粒径が5〜20μmとした
のは、平均結晶粒径が5μm未満であると、十分な初透
磁率が得られず、20μm超えると、渦電流損失が増加
し、比抵抗、インピーダンスを低減させるためである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。
【0019】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
よる発明品1は、主成分組成が52.5mol%のFe
、22.5mol%のZnO、残部MnOからな
り、副成分として0.015wt%のSiO、CaO
に換算して0.03wt%のCa(OH)、0.015
wt%のBi、0.05wt%のSbとな
るように秤量し、アトライターを用いて2時間混合し
た。混合の後、スプレードライヤーで造粒した。
【0020】その後、各混合粉末を850℃の大気中で
2時間予焼した。得られた粉末をアトライターを用いて
粉砕した。粉砕後、スプレードライヤーにて造粒し、2
5mmφ−15mmφ−12mmのトロイダル形状にプ
レスし、1350℃の焼成温度、保持時間2時間で焼成
した。
【0021】また、比較のため、Sbが無添加の
主成分組成が52.5mol%のFe、22.5m
ol%のZnO、残部MnOからなり、副成分として
0.015wt%のSiO、0.03wt%のCaO、
0.015wt%のBiを含有する従来品のMn
−Znフェライトを同様の工程で作製した。
【0022】このようにして作製した発明品1及び従来
品の諸元を表1に示す。なお、表1には、発明品1と従
来品の平均結晶粒径、比抵抗、キュリー温度(Tc)、
10kHzおよび100kHzにおける初透磁率(μ
i)、巻線数10ターンのインピーダンスの最大値(Z
max)を記載している。
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなように、発明品1は、従
来品に比べ初透磁率(μi)、インピーダンスの最大値
(Zmax)及び比抵抗が高いことがわかる。
【0025】また、図1に、発明品1と従来品の初透磁
率(μi)の周波数特性を示す。
【0026】図1から明らかなように、発明品1は、従
来品に比べ高周波まで高い初透磁率(μi)を維持して
いることがわかる。
【0027】(実施の形態2)本発明の実施の形態2に
よる発明品2〜9として、主成分組成が52.0〜53.
0mol%のFe、19.0〜23.5mol%の
ZnO、残部MnOからなり、副成分として0.015
wt%のSiO、CaOに換算して0.03wt%の
Ca(OH)、0.015wt%のBi、0.0
5wt%のSb となるように秤量し、アトライタ
ーを用いて2時間混合した。
【0028】混合の後、スプレードライヤーで造粒し
た。その後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予
焼した。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕し
た。粉砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mm
φ−15mmφ−12mmのトロイダル形状にプレス
し、1350℃の焼成温度、保持時間2時間で焼成し
た。
【0029】また、比較品1〜4として、主成分組成5
1.0mol%のFe、20.5mol%のZn
O、残部MnOからなり、副成分として0.015wt
%のSiO、0.03wt%のCaO、0.015wt
%のBi、0.05wt%のSbを含有す
る比較品1、主成分組成54.0mol%のFe
、20.5mol%のZnO、残部MnO、副成
分として0.015wt%のSiO、0.03wt%の
CaO、0.015wt%のBi、0.05wt%
のSbを含有する比較品2、主成分組成52.2
mol%のFe、18.0mol%のZnO、残
部MnOからなり、副成分として0.015wt%のS
iO、0.03wt%のCaO、0.015wt%のB
、0.05wt%のSbを含有する比較
品3、及び主成分組成52.2mol%のFe
25.0mol%のZnO、残部MnOからなり、副成
分として0.015wt%のSiO、0.03wt%の
CaO、0.015wt%のBi、0.05wt%
のSbを含有する比較品4のMn−Znフェライ
トを同様の工程で作製した。
【0030】このようにして作製した発明品2〜9及び
比較品1〜4の諸元を表2に示す。なお、表2には、発
明品2〜9と比較品1〜4の平均結晶粒径、比抵抗、キ
ュリー温度(Tc)、100kHzにおける初透磁率
(μi)、巻線数10ターンのインピーダンスの最大値
(Zmax)を記載している。
【0031】
【表2】
【0032】表2から明らかなように、52.0〜53.
0mol%のFeとした発明品2〜5は、Fe
を発明の範囲外とした比較品1及び2に較べ、初透
磁率(μi)が著しく高く、インピーダンスの最大値
(Zmax)および比抵抗は、大きな低下はみられない
ことがわかる。また、19.0〜23.5mol%のZn
Oとした発明品6〜9は、比較品3に較べ、初透磁率
(μi)が著しく高く、インピーダンスの最大値(Zm
ax)の低下もみられない。また、比較品4は、初透磁
率(μi)、インピーダンスの最大値(Zmax)共
に、発明品と同レベルであるが、キュリー温度(Tc)
が低く、実用に適さないことがわかる。
【0033】(実施の形態3)本発明の実施の形態3に
よる発明品10〜16として、主成分組成が52.2m
ol%のFe、22.0mol%のZnO、残部
MnOからなり、副成分として0.005〜0.025w
t%のSiO、CaOに換算して0.02〜0.07w
t%のCa(OH)、0.015wt%のBi
、0.05wt%のSbとなるように秤量
し、アトライターを用いて2時間混合した。
【0034】混合の後、スプレードライヤーで造粒し
た。その後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予
焼した。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕し
た。粉砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mm
φ−15mmφ−12mmのトロイダル形状にプレス
し、1350℃の焼成温度、保持時間2時間で焼成し
た。
【0035】また、比較品5〜8として、主成分組成が
52.2mol%のFe、22.0mol%のZn
O、残部MnOからなり、副成分として0.03wt%
のCaO、0.015wt%のBi、0.05wt
%のSbを含有する比較品5、主成分組成52.
2mol%のFe、22.0mol%のZnO、
残部MnOからなり、副成分として0.03wt%のS
iO、0.03wt%のCaO、0.015wt%のB
、0.05wt%のSbを含有する比較
品6、主成分組成が52.2mol%のFe、2
2.0mol%のZnO、残部MnOからなり、副成分
として0.015wt%のSiO、0.01wt%のC
aO、0.015wt%のBi、0.05wt%の
Sbを含有する比較品7、及び主成分組成が5
2.2mol%のFe、22.0mol%のZn
O、残部MnOからなり、副成分として0.015wt
%のSiO、0.08wt%のCaO、0.015wt
%のBi、0.05wt%のSbを含有す
る比較品8のMn−Znフェライトを同様の工程で作製
した。
【0036】このようにして作製した発明品10〜16
及び比較品5〜8の諸元を表3に示す。表3には、発明
品10〜16と比較品5〜8の平均結晶粒径、比抵抗、
キュリー温度(Tc)、100kHzにおける初透磁率
(μi)、巻線数10ターンのインピーダンスの最大値
(Zmax)を記載している。
【0037】
【表3】
【0038】表3から明らかなように、0.005〜0.
025wt%のSiO、0.03wt%のCaOとし
た発明品10〜12は、発明の範囲外のSiO、0.
03wt%のCaOとした比較品5、6に較べ、初透磁
率(μi)、インピーダンスの最大値(Zmax)共に
実用可能なバランス良い値となっている。また、0.0
2〜0.07wt%のCaO、0.015wt%のSiO
とした発明品13〜16は、発明の範囲外のCaOで
0.015wt%のSiOとした比較品7,8に較
べ、初透磁率(μi)、インピーダンスの最大値(Zm
ax)共に実用可能なバランス良い値となっている。
【0039】(実施の形態4)本発明の実施の形態4に
よる発明品17〜23として、主成分組成が52.2m
ol%のFe、22.0mol%のZnO、残部
MnOからなり、副成分として0.015wt%のSi
、CaOに換算して、0.03wt%のCa(O
H)、0.01〜0.03wt%のBi、0.0
1〜0.5wt%のSbとなるように秤量し、ア
トライターを用いて2時間混合した。
【0040】混合の後、スプレードライヤーで造粒し
た。その後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予
焼した。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕し
た。粉砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mm
φ−15mmφ−12mmのトロイダル形状にプレス
し、1350℃の焼成温度、保持時間2時間で焼成し
た。
【0041】また、比較品9〜12として、主成分組成
52.2mol%のFe、22.0mol%のZn
O、残部MnOからなり、副成分として0.015wt
%のSiO、0.03wt%のCaO、0.005wt
%のBi、0.05wt%のSbを含有す
る比較品9、主成分組成が52.2mol%のFe
、22.0mol%のZnO、残部MnOからなり、
副成分として0.015wt%のSiO、0.03wt
%のCaO、0.035wt%のBi、0.05w
t%のSbを含有する比較10、主成分組成が5
2.2mol%のFe、22.0mol%のZn
O、残部MnOからなり、副成分として0.015wt
%のSiO、0.03wt%のCaO、0.015wt
%のBi 、0.005wt%のSbを含有
する比較品11、及び主成分組成が52.2mol%の
Fe、22.0mol%のZnO、残部MnOか
らなり、副成分として0.015wt%のSiO、0.
03wt%のCaO、0.015wt%のBi
0.6wt%のSbを含有する比較品12のMn
−Znフェライトを同様の工程で作製した。
【0042】このようにして作製した発明品17〜23
及び比較品9〜12の諸元を表4に示す。なお、表4に
は、発明品17〜23と比較品9〜12の平均結晶粒
径、比抵抗、キュリー温度(Tc)、100kHzにお
ける初透磁率(μi)、巻線数10ターンのインピーダ
ンスの最大値(Zmax)を記載している。
【0043】
【表4】
【0044】表4から明らかなように、0.01〜0.0
3wt%のBi、0.01〜0.5wt%のSb
とした発明品17〜23は、初透磁率(μi)、イ
ンピーダンスの最大値(Zmax)共にバランス良く高
いことがわかる。それに較べ、比較品において、比較品
9は、初透磁率(μi)、インピーダンスの最大値(Z
max)共に低い値であり、比較品10は、インピーダ
ンスの最大値(Zmax)が著しく低く、比較品11、
12は、初透磁率(μi)が低いことがわかる。
【0045】(実施の形態5)本発明の実施の形態5に
よる発明品24として、主成分組成が52.2mol%
のFe、22.0mol%のZnO、残部MnO
からなり、副成分として0.015wt%のSiO
CaOに換算して0.03wt%のCa(OH) 、0.
015wt%のBi、0.05wt%のSb
となるように秤量し、アトライターを用いて2時間混
合した。
【0046】混合の後、スプレードライヤーで造粒し
た。その後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予
焼した。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕し
た。粉砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mm
φ−15mmφ−12mmのトロイダル形状にプレス
し、1350℃の焼成温度、保持時間2時間で焼成し
た。
【0047】また、比較品13、14として、主成分組
成が52.2mol%のFe、22.0mol%の
ZnO、残部MnOからなり、副成分として0.015
wt%のSiO、0.03wt%のCaO、0.015
wt%のBi、0.05wt%のSb(比
較品13、14)を秤量し、アトライターを用いて2時
間混合した。
【0048】混合の後、スプレードライヤーで造粒し
た。その後、各混合粉末を850℃の大気中で2時間予
焼した。得られた粉末をアトライターを用いて粉砕し
た。粉砕後、スプレードライヤーにて造粒し、25mm
φ−15mmφ−12mmで、平均結晶粒径が6μmと
22μmのトロイダル形状にプレスし、それを1300
℃および1420℃の焼成温度において保持時間2時間
で焼成して、比較品13及び比較14とした。
【0049】このようにして作製した発明品24及び比
較品13,14の諸元を表5に示す。なお、表5には、
発明品24と比較品13、14の平均結晶粒径、比抵
抗、キュリー温度(Tc)、100kHzにおける初透
磁率(μi)、巻線数10ターンのインピーダンスの最
大値(Zmax)を示す。
【0050】
【表5】
【0051】表5から明らかなように、平均結晶粒径1
0μmとした発明品24は、比較品13,14に較べ、
初透磁率(μi)が著しく高く、インピーダンスの最大
値(Zmax)の低下も僅かであることがわかる。
【0052】
【発明の効果】以上述べたごとく、主成分組成が52.
0〜53.0mol%のFe、19.0〜23.5
mol%のZnO、残部MnOからなり、副成分として
0.005〜0.025wt%のSiO、0.02〜0.
07wt%のCaO、0.01〜0.03wt%のBi
、0.01〜0.5wt%のSbを含有するM
n−Zn系フェライトの焼結体の平均結晶粒径を5〜2
0μmとすることで、高い初透磁率(μi)とインピー
ダンス特性を同時に実現した高透磁率酸化物磁性材料が
得られる事を見出した。なお、Sbを添加するこ
とにより、結晶磁気異方性が低減し、高い初透磁率が得
られたと推察される。また、平均結晶粒径を5〜20μ
mとすることで、比抵抗、インピーダンスを低減させる
ことなく、高い初透磁率(μi)が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明品1と従来品の初透磁率の周波数特性を示
す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4G002 AA07 AA12 AD04 AE02 4G018 AA08 AA21 AA25 AA31 AA36 AA37 4K018 BA20 BB04 KA43 5E041 AB02 AB19 BD01 CA01 NN02 NN06

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分組成が52.0〜53.0mol%
    のFe、19.0〜23.5mol%のZnO、残
    部MnOからなり、副成分として0.005〜0.025
    wt%のSiO、0.02〜0.07wt%のCaO、
    0.01〜0.03wt%のBi、0.01〜0.5
    wt%のSbを含有する焼結体からなることを特
    徴とする高透磁率酸化物磁性材料。
  2. 【請求項2】 前記焼結体の平均結晶粒径が5〜20μ
    mであることを特徴とする請求項1記載の高透磁率酸化
    物磁性材料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013166663A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Jfe Chemical Corp Mn−Zn系フェライトおよびトランス用磁心
JP2013166664A (ja) * 2012-02-14 2013-08-29 Jfe Chemical Corp Mn−Zn系フェライトおよびトランス用磁心

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