JPH08236336A - 低損失酸化物磁性材料 - Google Patents
低損失酸化物磁性材料Info
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- JPH08236336A JPH08236336A JP7064819A JP6481995A JPH08236336A JP H08236336 A JPH08236336 A JP H08236336A JP 7064819 A JP7064819 A JP 7064819A JP 6481995 A JP6481995 A JP 6481995A JP H08236336 A JPH08236336 A JP H08236336A
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/12—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
- H01F1/34—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials non-metallic substances, e.g. ferrites
- H01F1/342—Oxides
- H01F1/344—Ferrites, e.g. having a cubic spinel structure (X2+O)(Y23+O3), e.g. magnetite Fe3O4
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 100kHzから1MHzにおいて、電力損
失が小さい酸化物磁性材料を提供すること。 【構成】 主成分として、Fe2O3,MnO及びZnO
からなり、副成分として、SiO2,CaOと、更に、
0.1wt%以下(0を含まず)のTa2O5、0.1wt
%以下(0を含まず)のNb2O5、0.4wt%以下
(0を含まず)のTiO2のうち、少なくとも一種以上
を含有させた低損失酸化物磁性材料において、更に、副
成分として、0.1wt%以下(0を含まず)のAl2O
3を含有させ、かつ、Al2O3総含有量の65〜95w
t%の範囲で、スピネル相結晶粒子中に固溶させる。
失が小さい酸化物磁性材料を提供すること。 【構成】 主成分として、Fe2O3,MnO及びZnO
からなり、副成分として、SiO2,CaOと、更に、
0.1wt%以下(0を含まず)のTa2O5、0.1wt
%以下(0を含まず)のNb2O5、0.4wt%以下
(0を含まず)のTiO2のうち、少なくとも一種以上
を含有させた低損失酸化物磁性材料において、更に、副
成分として、0.1wt%以下(0を含まず)のAl2O
3を含有させ、かつ、Al2O3総含有量の65〜95w
t%の範囲で、スピネル相結晶粒子中に固溶させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低損失酸化物磁性材料
に関し、更に詳しくは、電源用トランス材等に用いられ
るスピネル型Mn−Zn系フェライトに関するものであ
る。
に関し、更に詳しくは、電源用トランス材等に用いられ
るスピネル型Mn−Zn系フェライトに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、電源用トランス材は、その駆動周
波数が200kHz程度以下で使用されてきた。しかし
ながら近年の各種電子機器の高性能化及び小型化の進展
は著しく、それに伴い電源用トランス材の、より一層の
高性能化、小型化が望まれている。それ故、メイントラ
ンス、あるいは平滑チョークなどや、電源用トランス材
に用いられるMn−Zn系フェライトの、より一層の低
損失化が望まれているところである。また、電子機器の
小型、軽量化のため、駆動周波数の高周波化に対する検
討も各方面で著しく、1MHz程度の電源も製品化され
つつあるのが現状である。
波数が200kHz程度以下で使用されてきた。しかし
ながら近年の各種電子機器の高性能化及び小型化の進展
は著しく、それに伴い電源用トランス材の、より一層の
高性能化、小型化が望まれている。それ故、メイントラ
ンス、あるいは平滑チョークなどや、電源用トランス材
に用いられるMn−Zn系フェライトの、より一層の低
損失化が望まれているところである。また、電子機器の
小型、軽量化のため、駆動周波数の高周波化に対する検
討も各方面で著しく、1MHz程度の電源も製品化され
つつあるのが現状である。
【0003】ところが、従来のMn−Zn系フェライト
を1MHzのような高周波で使用した場合、フェライト
の電力損失による発熱が著しく、その機能を有効に果た
すことができないという欠点を有していた。
を1MHzのような高周波で使用した場合、フェライト
の電力損失による発熱が著しく、その機能を有効に果た
すことができないという欠点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低周波から
高周波までの全域の使用に対して、Mn−Zn系フェラ
イトの低損失化の要望に応えるためになされたもので、
前記従来技術の欠点を除去し、100kHz程度から1
MHz付近の高周波帯域においても、電力損失が小さ
く、発熱を有効に抑えた低損失酸化物磁性材料を提供す
ることにある。
高周波までの全域の使用に対して、Mn−Zn系フェラ
イトの低損失化の要望に応えるためになされたもので、
前記従来技術の欠点を除去し、100kHz程度から1
MHz付近の高周波帯域においても、電力損失が小さ
く、発熱を有効に抑えた低損失酸化物磁性材料を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】一般的に、Al2O3は、
主成分と置換して、スピネル相結晶粒子内に固溶すると
されているが、従来の技術において、その固溶量の明確
な限定は、未だなされていない。そこで、本発明者は種
々の検討を行った結果、副成分であるAl2O3を、結晶
粒子内と共に、結晶粒界へも特定比率濃縮せしめること
により、前述した問題を解決し、より一層低損失なMn
−Zn系フェライトが得られることを見い出したもので
ある。
主成分と置換して、スピネル相結晶粒子内に固溶すると
されているが、従来の技術において、その固溶量の明確
な限定は、未だなされていない。そこで、本発明者は種
々の検討を行った結果、副成分であるAl2O3を、結晶
粒子内と共に、結晶粒界へも特定比率濃縮せしめること
により、前述した問題を解決し、より一層低損失なMn
−Zn系フェライトが得られることを見い出したもので
ある。
【0006】即ち、Al2O3をAl2O3総含有量の65
〜95%の範囲でスピネル相結晶粒子中に固溶せしめる
ことにより、電力損失が改善でき、電源用トランス材の
高性能化を実現できるものである。
〜95%の範囲でスピネル相結晶粒子中に固溶せしめる
ことにより、電力損失が改善でき、電源用トランス材の
高性能化を実現できるものである。
【0007】即ち、本発明は、主成分として、30〜4
2mol%の酸化マンガン(MnO)、4〜19mol
%の酸化亜鉛(ZnO)及び残部として酸化第二鉄(F
e2O3)からなり、第1の副成分として、0.1wt%
以下(0を含まず)の酸化珪素(SiO2)及び0.15
wt%以下(0を含まず)の酸化カルシウム(CaO)
と、更に第2の副成分として、0.1wt%以下(0を
含まず)の酸化タンタル(Ta2O5)、0.1wt%以
下(0を含まず)の酸化ニオブ(Nb2O5)、0.4w
t%以下(0を含まず)の酸化チタン(TiO2)のう
ち、少なくとも一種以上を含有する低損失酸化物磁性材
料において、更に、第3の副成分として、0.1wt%
以下(0を含まず)の酸化アルミニウム(Al2O3)を
含有させ、かつ、Al2O3総含有量の65〜95%の範
囲で、スピネル相結晶粒子中に固溶させたことを特徴と
する低損失酸化物磁性材料である。
2mol%の酸化マンガン(MnO)、4〜19mol
%の酸化亜鉛(ZnO)及び残部として酸化第二鉄(F
e2O3)からなり、第1の副成分として、0.1wt%
以下(0を含まず)の酸化珪素(SiO2)及び0.15
wt%以下(0を含まず)の酸化カルシウム(CaO)
と、更に第2の副成分として、0.1wt%以下(0を
含まず)の酸化タンタル(Ta2O5)、0.1wt%以
下(0を含まず)の酸化ニオブ(Nb2O5)、0.4w
t%以下(0を含まず)の酸化チタン(TiO2)のう
ち、少なくとも一種以上を含有する低損失酸化物磁性材
料において、更に、第3の副成分として、0.1wt%
以下(0を含まず)の酸化アルミニウム(Al2O3)を
含有させ、かつ、Al2O3総含有量の65〜95%の範
囲で、スピネル相結晶粒子中に固溶させたことを特徴と
する低損失酸化物磁性材料である。
【0008】
【作用】本発明において、副成分であるAl2O3を、ス
ピネル相結晶粒子内へ特定比率固溶させることにより、
電力損失特性の向上が図れたのは、焼結の昇温部におい
て、700℃以上の温度で、1vol%から大気(Ai
r)までの範囲で酸素分圧を調整し、かつ、冷却部にお
いて、50〜1000℃/Hrの各冷却速度に応じた酸
素分圧の制御を行うことにより、結晶粒子内と共に、結
晶粒界へもAl2O3を濃縮させることができ、結果とし
て、粒界相及びスピネル相結晶の比抵抗が共に向上し、
主に渦電流損失が低下したためと思われる。
ピネル相結晶粒子内へ特定比率固溶させることにより、
電力損失特性の向上が図れたのは、焼結の昇温部におい
て、700℃以上の温度で、1vol%から大気(Ai
r)までの範囲で酸素分圧を調整し、かつ、冷却部にお
いて、50〜1000℃/Hrの各冷却速度に応じた酸
素分圧の制御を行うことにより、結晶粒子内と共に、結
晶粒界へもAl2O3を濃縮させることができ、結果とし
て、粒界相及びスピネル相結晶の比抵抗が共に向上し、
主に渦電流損失が低下したためと思われる。
【0009】本発明において、スピネル相結晶粒子中の
Al2O3固溶量をAl2O3総含有量の65〜95wt%
としたのは、95wt%より多いAl2O3を結晶粒子中
に固溶せしめた場合には、粒界相の形成が不十分とな
り、粒界相の比抵抗が著しく低下し、ヒステリシス損失
と渦電流損失が共に増大し、電力損失が劣化するためで
ある。又、65wt%未満でAl2O3を結晶粒子中に固
溶せしめた場合においては、粒界相とスピネル相結晶粒
子との組成及び酸化度の差によって生じる磁気的な歪の
影響や、結晶粒子内の比抵抗の低下等により、電力損失
特性のみならず、透磁率の低下を招くためである。
Al2O3固溶量をAl2O3総含有量の65〜95wt%
としたのは、95wt%より多いAl2O3を結晶粒子中
に固溶せしめた場合には、粒界相の形成が不十分とな
り、粒界相の比抵抗が著しく低下し、ヒステリシス損失
と渦電流損失が共に増大し、電力損失が劣化するためで
ある。又、65wt%未満でAl2O3を結晶粒子中に固
溶せしめた場合においては、粒界相とスピネル相結晶粒
子との組成及び酸化度の差によって生じる磁気的な歪の
影響や、結晶粒子内の比抵抗の低下等により、電力損失
特性のみならず、透磁率の低下を招くためである。
【0010】更に、本発明においては、副成分として、
0.1wt%以下のTa2O5、0.1wt%以下のNb2
O5、0.4wt%以下のTiO2のうち、少なくとも一
種以上を添加しているため、電力損失を更に向上させる
ことができる。しかし、上記の添加量を越えた場合に
は、異常粒成長が生じるなどして結晶粒径が不均一とな
り、比抵抗が著しく低下し、ヒステリシス損失と渦電流
損失が共に増大し、電力損失が劣化する。
0.1wt%以下のTa2O5、0.1wt%以下のNb2
O5、0.4wt%以下のTiO2のうち、少なくとも一
種以上を添加しているため、電力損失を更に向上させる
ことができる。しかし、上記の添加量を越えた場合に
は、異常粒成長が生じるなどして結晶粒径が不均一とな
り、比抵抗が著しく低下し、ヒステリシス損失と渦電流
損失が共に増大し、電力損失が劣化する。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係わる低損失酸化物磁性材料
の実施例について説明する。
の実施例について説明する。
【0012】(実施例1)高純度のFe2O3,Mn
3O4,ZnOの原料粉末を、53.2mol%のFe2O
3、36.3mol%のMnO、10.5mol%のZn
Oとなるように秤量し、これらの粉末をボールミルにて
混合した後、900℃で仮焼した。
3O4,ZnOの原料粉末を、53.2mol%のFe2O
3、36.3mol%のMnO、10.5mol%のZn
Oとなるように秤量し、これらの粉末をボールミルにて
混合した後、900℃で仮焼した。
【0013】次に、この仮焼粉末に0.02wt%のS
iO2、0.04wt%のCaO、及び0.2wt%以下
のAl2O3を添加し、更に、3種類の副成分、即ち、
0.2wt%以下のTa2O5、0.2wt%以下のNb2
O5、0.5wt%以下のTiO2を所定の組み合わせに
て添加して、更にボールミルで混合、解砕を行った。
iO2、0.04wt%のCaO、及び0.2wt%以下
のAl2O3を添加し、更に、3種類の副成分、即ち、
0.2wt%以下のTa2O5、0.2wt%以下のNb2
O5、0.5wt%以下のTiO2を所定の組み合わせに
て添加して、更にボールミルで混合、解砕を行った。
【0014】また比較試料として、Fe2O3,MnO,
ZnO,SiO2,CaOの組成は上記と同様で、上記
3種類の副成分のみを所定の組み合わせで添加して混
合、解砕した粉末も作製した。
ZnO,SiO2,CaOの組成は上記と同様で、上記
3種類の副成分のみを所定の組み合わせで添加して混
合、解砕した粉末も作製した。
【0015】これらの得られた粉末にバインダーを混合
し、造粒した後、2ton/cm2で成形し、これらの
成形体を焼成温度:1200〜1400℃、酸素分圧:
1〜10vol%、冷却速度:50〜1000℃/Hr
の条件下で焼成した。
し、造粒した後、2ton/cm2で成形し、これらの
成形体を焼成温度:1200〜1400℃、酸素分圧:
1〜10vol%、冷却速度:50〜1000℃/Hr
の条件下で焼成した。
【0016】表1は、焼成条件を変化させた中で、周波
数:100kHz、磁束密度:2000G、温度:10
0℃において、最も優れた電力損失(以下、Pcvと称
す)を各試料ごとに示したものである。
数:100kHz、磁束密度:2000G、温度:10
0℃において、最も優れた電力損失(以下、Pcvと称
す)を各試料ごとに示したものである。
【0017】
【表1】
【0018】表1の「Al2O3量」の欄は、スピネル相
結晶粒子内のAl2O3量を示し、化学的なエッチングに
より粒界相を除去したスピネル相結晶粒子内の含有量
を、総含有量に対する比率(wt%)で示した値であ
る。なお、表1中には、本発明の範囲内の試料のみを示
した。
結晶粒子内のAl2O3量を示し、化学的なエッチングに
より粒界相を除去したスピネル相結晶粒子内の含有量
を、総含有量に対する比率(wt%)で示した値であ
る。なお、表1中には、本発明の範囲内の試料のみを示
した。
【0019】表1より、本発明の試料は、比較試料より
も著しく低いPcv値が得られていることがわかる。
も著しく低いPcv値が得られていることがわかる。
【0020】(実施例2)高純度のFe2O3,Mn
3O4,ZnOの原料粉末を、53.2mol%のFe2O
3、36.3mol%のMnO、10.5mol%のZn
Oとなるように秤量し、これらの粉末をボールミルにて
混合した後、950℃で仮焼した。
3O4,ZnOの原料粉末を、53.2mol%のFe2O
3、36.3mol%のMnO、10.5mol%のZn
Oとなるように秤量し、これらの粉末をボールミルにて
混合した後、950℃で仮焼した。
【0021】次に、この仮焼粉末に0.02wt%のS
iO2、0.04wt%のCaO、0.01wt%のTi
O2及び0〜0.15wt%のAl2O3を添加して、更
に、ボールミルで混合、解砕を行った。
iO2、0.04wt%のCaO、0.01wt%のTi
O2及び0〜0.15wt%のAl2O3を添加して、更
に、ボールミルで混合、解砕を行った。
【0022】次に、得られた粉末にバインダーを混合
し、造粒した後、2ton/cm2で成形し、これらの
成形体を焼成温度:1200〜1400℃、酸素分圧:
1〜10vol%、冷却速度:10〜1000℃/Hr
の条件下で焼成した。
し、造粒した後、2ton/cm2で成形し、これらの
成形体を焼成温度:1200〜1400℃、酸素分圧:
1〜10vol%、冷却速度:10〜1000℃/Hr
の条件下で焼成した。
【0023】図1は、Al2O3含有量を変化させた時に
得られた各試料の100kHz、2000G、100℃
の条件でのPcv、及び100kHz、常温の条件での
初透磁率(以下、μiと称す)の値を示す図であり、各
試料毎に最も低いPcv値が得られたスピネル相結晶粒
子内のAl2O3量を示している。なお、グラフ中のプロ
ット付近の数値は、Al2O3総含有量中のスピネル相結
晶粒子内のAl2O3量を示している。
得られた各試料の100kHz、2000G、100℃
の条件でのPcv、及び100kHz、常温の条件での
初透磁率(以下、μiと称す)の値を示す図であり、各
試料毎に最も低いPcv値が得られたスピネル相結晶粒
子内のAl2O3量を示している。なお、グラフ中のプロ
ット付近の数値は、Al2O3総含有量中のスピネル相結
晶粒子内のAl2O3量を示している。
【0024】図1より、Al2O3の含有量が0〜0.1
0wt%(0wt%を除く)の時に優れた磁気特性が得
られていることがわかる。
0wt%(0wt%を除く)の時に優れた磁気特性が得
られていることがわかる。
【0025】(実施例3)高純度のFe2O3,Mn
3O4,ZnOの原料粉末を、53.2mol%のFe2O
3、36.3mol%のMnO、10.5mol%のZn
Oとなるように秤量し、これらの粉末をボールミルにて
混合した後、900℃で仮焼した。
3O4,ZnOの原料粉末を、53.2mol%のFe2O
3、36.3mol%のMnO、10.5mol%のZn
Oとなるように秤量し、これらの粉末をボールミルにて
混合した後、900℃で仮焼した。
【0026】次に、この仮焼粉末に0.02wt%のS
iO2、0.04wt%のCaO、0.03wt%のNb2
O5及び0.04wt%のAl2O3を添加して、更に、ボ
ールミルで混合、解砕を行った。
iO2、0.04wt%のCaO、0.03wt%のNb2
O5及び0.04wt%のAl2O3を添加して、更に、ボ
ールミルで混合、解砕を行った。
【0027】次に、得られた粉末にバインダーを混合
し、造粒した後、2ton/cm2で成形し、これらの
成形体を焼成温度:1200〜1400℃、酸素分圧:
1〜10vol%、冷却速度:50〜1000℃/Hr
の条件下で焼成した。
し、造粒した後、2ton/cm2で成形し、これらの
成形体を焼成温度:1200〜1400℃、酸素分圧:
1〜10vol%、冷却速度:50〜1000℃/Hr
の条件下で焼成した。
【0028】図2は、スピネル相結晶粒子内のAl2O3
含有量を変化させた時に得られた各試料の100kH
z、2000G、100℃の条件でのPcv及び100
kHz、常温の条件でのμi値を示している。
含有量を変化させた時に得られた各試料の100kH
z、2000G、100℃の条件でのPcv及び100
kHz、常温の条件でのμi値を示している。
【0029】図2のスピネル相結晶粒子内のAl2O3量
は、化学的なエッチングにより粒界相を除去したスピネ
ル相結晶粒子内の含有量を、総含有量に対する比率
(%)で示した値である。
は、化学的なエッチングにより粒界相を除去したスピネ
ル相結晶粒子内の含有量を、総含有量に対する比率
(%)で示した値である。
【0030】図2より、Al2O3の含有量の65〜95
%の範囲で、Al2O3をスピネル相結晶粒子中に固溶せ
しめた試料は、低いPcv値が得られていることがわか
る。
%の範囲で、Al2O3をスピネル相結晶粒子中に固溶せ
しめた試料は、低いPcv値が得られていることがわか
る。
【0031】(実施例4)高純度のFe2O3,Mn
3O4,ZnOの原料粉末を、53mol%のFe2O3、
39.2mol%のMnO、7.8mol%のZnOとな
るように秤量し、これらの粉末をボールミルにて混合し
た後、800℃で仮焼した。
3O4,ZnOの原料粉末を、53mol%のFe2O3、
39.2mol%のMnO、7.8mol%のZnOとな
るように秤量し、これらの粉末をボールミルにて混合し
た後、800℃で仮焼した。
【0032】次に、この仮焼粉末に0.03wt%のS
iO2、0.10wt%のCaO、0.04wt%のTa2
O5及び0.03wt%のAl2O3を添加して、更に、ボ
ールミルで混合、解砕を行った。
iO2、0.10wt%のCaO、0.04wt%のTa2
O5及び0.03wt%のAl2O3を添加して、更に、ボ
ールミルで混合、解砕を行った。
【0033】次に、得られた粉末にバインダーを混合
し、造粒した後、2ton/cm2で成形し、これらの
成形体を焼成温度:1200〜1400℃、酸素分圧:
3vol%以下、冷却速度:50〜1000℃/Hrの
条件下で焼成した。
し、造粒した後、2ton/cm2で成形し、これらの
成形体を焼成温度:1200〜1400℃、酸素分圧:
3vol%以下、冷却速度:50〜1000℃/Hrの
条件下で焼成した。
【0034】図3は、スピネル相結晶粒子内のAl2O3
含有量を変化させた時に得られた各試料の1MHz、5
00G、60℃の条件でのPcv値を示している。
含有量を変化させた時に得られた各試料の1MHz、5
00G、60℃の条件でのPcv値を示している。
【0035】図3のスピネル相結晶粒子内のAl2O3量
は、化学的なエッチングにより粒界相を除去したスピネ
ル相結晶粒子内の含有量を、総含有量に対する比率
(%)で示した値である。
は、化学的なエッチングにより粒界相を除去したスピネ
ル相結晶粒子内の含有量を、総含有量に対する比率
(%)で示した値である。
【0036】図3より、Al2O3総含有量の65〜95
%の範囲で、Al2O3をスピネル相結晶粒子中に固溶せ
しめた試料は、低いPcv値が得られていることがわか
る。
%の範囲で、Al2O3をスピネル相結晶粒子中に固溶せ
しめた試料は、低いPcv値が得られていることがわか
る。
【0037】
【発明の効果】以上、述べた如く、本発明により、10
0kHz〜1MHzにおいて、従来よりも低損失で、電
源用トランス材として優れた性能を示す酸化物磁性材料
を得ることができた。
0kHz〜1MHzにおいて、従来よりも低損失で、電
源用トランス材として優れた性能を示す酸化物磁性材料
を得ることができた。
【図1】Al2O3含有量とPcv及びμiとの関係を示
す図。図1(a)はAl2O3含有量とμiとの関係を示
す図。図1(b)はAl2O3含有量とPcvとの関係を
示す図。
す図。図1(a)はAl2O3含有量とμiとの関係を示
す図。図1(b)はAl2O3含有量とPcvとの関係を
示す図。
【図2】スピネル相結晶粒子内のAl2O3量とPcv及
びμiとの関係を示す図。図2(a)はスピネル相結晶
粒子内のAl2O3量とμiとの関係を示す図。図2
(b)はスピネル相結晶粒子内のAl2O3量とPcvと
の関係を示す図。
びμiとの関係を示す図。図2(a)はスピネル相結晶
粒子内のAl2O3量とμiとの関係を示す図。図2
(b)はスピネル相結晶粒子内のAl2O3量とPcvと
の関係を示す図。
【図3】スピネル相結晶粒子内のAl2O3量とPcvと
の関係を示す図。
の関係を示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】 主成分として、30〜42mol%の酸
化マンガン(MnO)、4〜19mol%の酸化亜鉛
(ZnO)及び残部として酸化第二鉄(Fe2O3)から
なり、第1の副成分として、0.1wt%以下(0を含
まず)の酸化珪素(SiO2)及び0.15wt%以下
(0を含まず)の酸化カルシウム(CaO)と、更に第
2の副成分として、0.1wt%以下(0を含まず)の
酸化タンタル(Ta2O5)、0.1wt%以下(0を含
まず)の酸化ニオブ(Nb2O5)、0.4wt%以下
(0を含まず)の酸化チタン(TiO2)のうち、少な
くとも一種以上を含有する低損失酸化物磁性材料におい
て、更に、第3の副成分として、0.1wt%以下(0
を含まず)の酸化アルミニウム(Al2O3)を含有さ
せ、かつ、Al2O3総含有量の65〜95%の範囲で、
スピネル相結晶粒子中に固溶させたことを特徴とする低
損失酸化物磁性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7064819A JPH08236336A (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | 低損失酸化物磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7064819A JPH08236336A (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | 低損失酸化物磁性材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08236336A true JPH08236336A (ja) | 1996-09-13 |
Family
ID=13269250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7064819A Pending JPH08236336A (ja) | 1995-02-27 | 1995-02-27 | 低損失酸化物磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08236336A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013241284A (ja) * | 2012-05-17 | 2013-12-05 | Jfe Chemical Corp | Mn−Zn系フェライトおよびその製造方法 |
CN104402057A (zh) * | 2014-10-16 | 2015-03-11 | 兰州大学 | 制备尖晶石铁氧体纳米颗粒的方法 |
CN105023691A (zh) * | 2015-07-23 | 2015-11-04 | 南通保来利轴承有限公司 | 一种基于氧化铁的抗电磁干扰磁体材料及制备方法 |
JP2016074592A (ja) * | 2015-10-27 | 2016-05-12 | Jfeケミカル株式会社 | Mn−Zn系フェライト |
CN117843358A (zh) * | 2024-01-10 | 2024-04-09 | 安徽大学 | 一种具有尖晶石结构的软磁铁氧体及其应用 |
-
1995
- 1995-02-27 JP JP7064819A patent/JPH08236336A/ja active Pending
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A02 | Decision of refusal |
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