JP2001054936A - セルロースエステルフィルム及びその製造方法 - Google Patents
セルロースエステルフィルム及びその製造方法Info
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Abstract
ト性添加剤の含有量を下げず、また高温加熱処理を行わ
なくても、可塑剤、紫外線吸収剤等の析出(ブリードア
ウト)を防止することができるセルロースエステルフィ
ルムを提供することを目的とする。 【解決手段】 セルロースエステルフィルムは、基層1
とその両面に積層された表層2とからなる三層に構成さ
れている。表層2におけるブリードアウト性添加剤(可
塑剤、紫外線吸収剤等)の含有量が、基層1におけるブ
リードアウト性添加剤の含有量より少なくなるように設
定されている。
Description
収剤等の含有量の少ない層を表面に積層することによ
り、フィルム表面に可塑剤や紫外線吸収剤が析出するの
を防止したセルロースエステルフィルム及びその製造方
法に関するものである。
がよく、機械的強度が大きく、かつ、湿度の変化及び熱
にともなう寸法変動が小さい(寸法安定性がよい)ので、
写真感光材料や光学材料の支持体として用いられてお
り、例えば、セルロースアセテートフィルム、特にセル
ローストリアセテート(トリアセチルセルロース、TA
C)フィルムが広く用いられている。
は機械的な強度が弱いという問題があり、特に、低湿度
の条件下では、非常に硬く脆くなり、かつ裂けやすくな
るものであった。したがって、この問題を解決するため
に、通常、可塑剤をセルロースエステルフィルムに添加
している。この可塑剤の代表的な例としては、リン酸エ
ステル系可塑剤(例:トリフェニルホスフェート)があ
り、このような可塑剤は、一般に低分子量であって、揮
発性を有している。また、偏光板保護フィルムには可塑
剤の他、液晶表示装置を保護するための紫外線吸収剤が
添加されており、この紫外線吸収剤もやはり揮発性を有
している。
製造するには、一般に、セルロースエステルおよび可塑
剤又は必要により紫外線吸収剤を溶剤中に溶解してドー
プを形成する工程、形成したドープを支持体(例:ドラ
ム、バンド)上に流延する工程、および溶剤を蒸発させ
て乾燥する工程によりに行われている。この製造方法に
おいては、溶剤が蒸発すると共に可塑剤や紫外線吸収剤
が揮発するという問題があった。また、セルロースエス
テルフィルムの製造後、保存時あるいは使用時にフィル
ム表面に可塑剤や紫外線吸収剤が析出(ブリードアウ
ト)するという問題があった。
ら写真材料または光学材料を製造する場合、セルロース
エステルフィルムを支持体とし、この支持体の上に写真
機能層または光学機能層を設けるものである。したがっ
て、上述したようにセルロースエステルフィルムの表面
に可塑剤や紫外線吸収剤が析出すると、機能層を均一に
設けることができず、ハジキ状の欠陥や接着力の不良が
生じるものであった。
ステルフィルムと機能層との間に下塗り層を設ける方
法、フィルム表面をコロナ処理等により活性化する方法
等が提案されている。しかし、これらの方法における処
理は簡単ではないものであり、また、処理工程が増加す
ることによって、コストが増加したり、取り扱いが面倒
になるものであった。もちろん、可塑剤や紫外線吸収剤
の使用量を大幅に削減すれば析出の問題は生じないが、
それでは可塑剤や紫外線吸収剤の機能が失われて、機械
的な強度が貧弱であったり、UV吸収が不充分なセルロ
ースエステルフィルムしか得られないものである。
いて、溶剤の残留量が5重量%未満であるセルロースエ
ステルフィルムを100乃至160℃の温度で加熱し
て、セルロースエステルフィルムの表面部分に含まれて
いる可塑剤の量を減少させることにより、可塑剤の析出
を防止するセルロースエステルフィルムの処理方法が提
案されている。
は、酢化度(置換度)の異なるコア部分と表層とを有す
ることにより、長期間にわたり透明性、寸法安定性、耐
湿熱性を向上させたセルロースアセテート積層フィルム
が提案されている。
8−57879号公報で提案されたセルロースエステル
フィルムの処理方法においては、フィルムの高温加熱処
理過程で揮発した可塑剤が乾燥機内で凝縮して工程内を
汚染し、フィルム表面への汚れの付着などの問題が発生
することが判明し、さらに、紫外線吸収剤についても、
可塑剤と同様の挙動が見られるものであった。従来、こ
れらの問題に対し、工程内の定期的な掃除を行っている
が、生産性の低下につながっていた。
剤、紫外線吸収剤等のブリードアウト性添加剤の含有量
を下げず、また高温加熱処理を行わなくても、可塑剤や
紫外線吸収剤の析出(ブリードアウト)を防止すること
ができるセルロースエステルフィルム及びその製造方法
を提供することを目的とする。
題点を解決するために鋭意検討し、基層に表層を積層
し、基層より表層に含有させる可塑剤、紫外線吸収剤等
のブリードアウト性添加剤の含有量を少なくすると、ブ
リードアウト性添加剤の本来の機能を十分に発揮しつ
つ、フィルム表面に析出するブリードアウト性添加剤を
抑制し、また、乾燥工程における揮発も抑制することを
見出し、本発明を完成させたものである。
ィルムは、基層と基層に積層された表層とを有し、表層
におけるブリードアウト性添加剤の含有量が基層におけ
るブリードアウト性添加剤の含有量より少ないことを特
徴として構成されている。
塑剤及び紫外線吸収剤であった場合に特に有意義であ
る。
造方法は、上述したセルロースエステルフィルムを共流
延法により製造することを特徴として構成されている。
ルムにおいては、基層と表層とを有しているが、表層は
基層の両面に積層されていても、一方の面にのみ積層さ
れているものでもよい。すなわち、図1に示すように、
基層1とその両面に積層された表層2とからなる三層の
態様と、図2に示すように、基層1とその一方の面に積
層された表層2とからなる二層の態様とがある。そし
て、このような層構成において、表層2におけるブリー
ドアウト性添加剤の含有量が、基層1におけるブリード
アウト性添加剤の含有量より少なくなるように設定され
ている。
においては、基層が、可塑剤の機械的強度、紫外線吸収
剤の紫外線の吸収等の各ブリードアウト性添加剤の機能
を確保しつつ、表層がブリードアウト性添加剤が揮発し
たり析出したりするのを少なくしている。
ードアウト性添加物の種類によって異なるが、可塑剤の
場合、基層における含有量(セルロースエステルに対す
る重量%)は1〜40重量%が好ましく、5〜20重量
%がより好ましく、表層における含有量は0.1〜10
重量%が好ましく、0.1〜5重量%がより好ましい。
紫外線吸収剤の場合、基層における含有量(セルロース
エステルに対する重量%)は0.1〜20重量%が好ま
しく、0.1〜10重量%がより好ましく、表層におけ
る含有量は0.01〜5重量%が好ましく、0.01〜
1重量%がより好ましい。
く、40〜200μmがより好ましい。表層の厚さは、
1〜20μmが好ましく、0.5〜10μmがより好ま
しい。
揮発しやすく、また、フィルム表面に析出しやすい添加
剤であり、例えば、可塑剤、紫外線吸収剤、劣化防止
剤、染料が挙げられる。
が代表的である。代表的なリン酸エステル系可塑剤を下
記式(Ia)および(Ib)で示す。
R2,R3,R4,R5,R6およびR7は、それぞれ、アル
キル基(シクロアルキル基を含む)、アリール基または
アラルキル基である。角基は置換基を有していてもよ
い。アルキル基の炭素原子数は1乃至12であることが
好ましい。アルキル基の例としては、メチル、エチル、
ブチル、シクロヘキシルおよびオクチルを挙げることが
できる。アリール基の例としてはフェニルを挙げること
ができる。アラルキル基の例としてはベンジルを挙げる
ことができる。上記置換基の例としては、アルキル基
(例:メチル)、アリール基(例:フェニル)、アルコ
キシ基(例:メトキシ、ブトキシ)およびアリールオキ
シ基(例:フェノキシ)を挙げることができる。式(I
b)において、R8は、 アルキレン基、アリーレン基、
スルホニル基およびそれらの組み合わせから選ばれる2
価の連結基である。nは1以上の整数であり、1乃至1
0であることが好ましい。
ェニルホスフェート、ビフェニルジフェニルホスフェー
ト、トリクレジルホスフェート、オクチルジフェニルホ
スフェート、トリエチルホスフェートおよびトリブチル
ホスフェートが含まれる。また、カルボン酸エステル系
可塑剤が利用される場合もある。カルボン酸エステル系
可塑剤の例には、ジメチルフタレート、ジエチルフタレ
ート、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジ
エチルヘキシルフタレート、ジメトキシエチルフタレー
ト、グリセロールトリアセテート、ブチルフタリルブチ
ルグリコレート、エチルフタリルエチルグリコレート、
メチルフタリルエチルグリコレートおよびトリアセチン
が含まれる。またクエン酸エステルとしては、クエン酸
アセチルトリエチル(OACTE)、クエン酸トリブチ
ル(OACTB)等が、その他のカルボン酸エステルの
例としては、オレイン酸ブチル(BO)、リノール酸メ
チルアセチル(MAL)、セバチン酸ジブチル(DB
S)、種々のトリメリット酸エステル等がある。その他
の低分子可塑剤の例としては、o−またはp−トルエン
エチルスルフォンアミドを挙げることができる。
エステルを、リン酸エステル系可塑剤と併用してもよ
い。トリメリット酸やピロメリット酸のエステルは、リ
ン酸エステル系可塑剤のブリードアウトを防止する作用
がある。これらの酸のエステルについては、特開平5−
5047号公報に記載がある。
ン系、サリチレート系およびベンゾトリアゾール系の化
合物がある。ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の例には、
2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフ
ェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン
および2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾ
フェノンが含まれる。サリチレート系紫外線吸収剤の例
としては、4−t−ブチルフェニルサリチレートが挙げ
られる。ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の例には、
2−(ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾールおよび2−(2'−ヒドロキ
シ−3,5'−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾールが含まれる。その他の紫外線吸収剤の
例としては、[2,2'−チオビス(4−t−オクチルフ
ェノラート)]n−ブチルアミンニッケルIIを挙げるこ
とができる。
物、弱有機酸、飽和多価アルコールや、一般的な有機材
料の酸化防止剤、例えば亜リン酸エステル化合物、ヒン
ダードフェノール、チオエーテル等のイオウ系酸化、光
安定剤、金属不活性化剤、ラジカル連鎖禁止剤、過酸化
物分解剤、2級アミン、3級アミン等がある。
アセテート、セルロースアセテートブチレートおよびセ
ルロースアセテートプロピオネートが含まれる。
む。セルロースの低級脂肪酸エステル(例:セルロース
アセテート、セルロースアセテートブチレートおよびセ
ルロースアセテートプロピオネート)が代表的である。
低級脂肪酸は、炭素原子数6以下の脂肪酸を意味する。
セルロースアセテートには、セルローストリアセテート
(TAC)やセルロースジアセテート(DAC)が含まれ
る。
において、一般にセルロースエステルおよび可塑剤の溶
剤を使用する。溶剤としては、低級脂肪族炭化水素の塩
化物や低級脂肪族アルコールが一般に使用される。低級
脂肪族炭化水素の塩化物の例としては、メチレンクロラ
イドを挙げることができる。低級脂肪族アルコールの例
には、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコールおよびn−ブタノールが含
まれる。その他の溶剤の例としては、ハロゲン化炭化水
素を実質的に含まない、アセトン、炭素原子数4から1
2までのケトンとしては、例えばメチルエチルケトン、
ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン及びメチルシクロヘキサノンが含まれ、炭素原子数3
から12までのエステルとしては、例えばギ酸エチル、
ギ酸プロピル、ギ酸ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル及び2−
エトキシ−エチルアセテート等が含まれ、炭素原子数1
から6までのアルコールとしては、例えばメタノール、
エタノール、プロパノール、イソ−プロパノール、1−
ブタノール、t−ブタノール、2−メチル−2−ブタノ
ール、2−メトキシエタノール及び2−ブトキシエタノ
ール等が含まれ、炭素原子数が3から12までのエーテ
ルとしては、例えばジイソプロピルエーテル、ジメトキ
シメタン、ジメトキシエタン、1,4−ジオキサン、
1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、アニソー
ル及びフェネトール等が含まれ、また炭素原子数が5か
ら8までの環状炭化水素類としてはシクロペンタン、シ
クロヘキサン、シクロヘプタン及びシクロオクタン等が
含まれる。
性添加剤の添加方法は、あらかじめ溶解タンク内にてド
ープ中に混合しても、またドープ送液配管途中にて、オ
ンラインで添加混合してもよい。
好ましい。メチレンクロライドに他の溶剤を混合して用
いてもよい。ただし、メチレンクロライドの混合率は7
0重量%以上であることが好ましい。特に好ましい混合
率は、メチレンクロライドが75〜93重量%、そして
他の溶剤が7〜25重量%である。溶剤はセルロースエ
ステルフィルムの形成において除去する。溶剤の残留量
は一般に5重量%未満である。残留量は、1重量%未満
であることが好ましく、0.5重量%未満であることが
さらに好ましい。
を製造するには、共流延法、逐次流延法、塗布法等を用
いることができるが、共流延法により製造することが好
ましい。共流延法は工程が単純で、生産性が高く、フィ
ルムの平面性を容易に得ることができる。
きる内部合流型共流延ダイを示す。図3は、内部合流型
共流延ダイの断面図である。高粘度高分子樹脂溶液3d
は主流管24aを通って主流ポケット部24cに送ら
れ、更に、スリット21に送られる。低粘度高分子樹脂
溶液6dは、外層流管25a,26aを通って外層流ポ
ケット部25c,26cに送られ、更に、それぞれスリ
ット22,23に送られる。スリット21を通って送ら
れる高粘度高分子樹脂溶液3dの層と、スリット22,
23を通って送られる低粘度高分子樹脂溶液6dの層
は、ダイスリット27で合流して、ここから支持体上に
同時に押し出され、流延される。24b,25b,36
bは、それぞれの管とポケット部の境界線である。
きる外部合流型共流延ダイを示す。図4は、外部合流型
共流延ダイの断面図である。高粘度高分子樹脂溶液3d
はダイ上部に取り付けられたフィードブロックの主流管
33aを通って主流ポケット部33bに送られ、低粘度
高分子樹脂溶液6dは、ダイ上部に取り付けられたフィ
ードブロックの外層流管35a,36aを通って外層流
ポケット部35b,36bに送られる。主流ポケット部
33bを通って送られる高粘度高分子樹脂溶液3dの層
と、外層流ポケット部35b,36bを通って送られる
低粘度高分子樹脂溶液6dの層は、ダイ給液管34aで
合流して、ダイ給液ポケット部34cを通ってダイスリ
ット31より支持体上に押し出され、流延される。34
bは、給液管とポケット部の境界線である。
する低粘度高分子樹脂溶液層の押し出し時の層厚が、い
ずれも高粘度高分子樹脂溶液層の1/10以下であるこ
とが好ましい。
に100〜9000mmの範囲である。高粘度高分子樹
脂溶液層の上下表面を被覆する低粘度高分子樹脂溶液層
の押し出し時の層厚が、いずれも高粘度高分子樹脂溶液
層の1/10以下であることが好ましい。さらに、押し
出された高粘度高分子樹脂溶液層の厚さ(未乾燥状態)
は、100〜2000μmの範囲が一般的であり、30
0〜1000μmの範囲が好ましい。また、低粘度高分
子樹脂溶液層の厚さ(未乾燥状態)は、1〜60μmの
範囲が一般的であり、2〜20μmの範囲が好ましい。
は、一般に100〜9000mmの範囲である。また、
高粘度高分子樹脂溶液層の上下表面を被覆する低粘度高
分子樹脂溶液層の乾燥後の層厚が、いずれも高粘度高分
子樹脂溶液層の1/10以下であることが好ましい。さ
らに、高粘度高分子溶液層の乾燥後の厚さは、20〜4
00μmの範囲が一般的であり、60〜400μmの範
囲が好ましい。また、低粘度高分子樹脂溶液層の乾燥後
の厚さが、0.2〜20μmの範囲が一般的であり、
0.5〜10μmの範囲が好ましい。
支持体に押し出された高分子樹脂溶液層は、上記図5に
示したように、高粘度高分子樹脂溶液層と低粘度高分子
樹脂溶液層が、混合することなく、積層体を構成してい
る。このため、高粘度高分子樹脂溶液層の表面は、低粘
度層であり、ダイのスリットより大きい剪断速度で押し
出されても表面にシャークスキンが発生することもな
く、平滑性等の面質が良好なフィルムを得ることができ
る。
基層ドープと表層ドープを重層流延し、乾燥後のそれぞ
れ厚みを0.06mmおよび0.01mmとした。10
0℃の熱風にて残留溶剤量が10重量%になるまで乾燥
させ、その後140℃の熱風にて10分間乾燥させた。
140℃の熱風乾燥前後にて添加剤の含有量を測定し、
揮発量を求めた。結果は、トリフェニルホスフェート
(可塑剤)の揮発量が乾燥前に対して0.4重量%であ
り、2,2'−ヒドロキシ−4,4'−メトキシベンゾフェ
ノン(紫外線吸収剤)の揮発量は乾燥前に対して0.1
重量%であった。
ート剤(商品名「ダイヤビーム」)をディップコート法
で塗布し、塗工面を肉眼で観察したところハジキ状の欠
陥は見られず、均一な塗工面が得られた。さらに、塗工
表面にカッターで細かく枡目を切り、粘着テープを用い
て剥離試験を行ったところ剥離はなかった。
みを単層流延し、乾燥後の厚みを0.08mmとし、実
施例1と同様の評価を行った。その結果、トリフェニル
ホスフェート(可塑剤)の揮発量は乾燥前に対して2.
0重量%であり、2,2'−ヒドロキシ−4,4’−メト
キシベンゾフェノン(紫外線吸収剤)の揮発量は乾燥前
に対して1.0重量%であった。
ート剤(商品名「ダイヤビーム」)をディップコート法
で塗布し、塗工面を肉眼で観察したところハジキ状の欠
陥の存在が認められた。さらに、塗工表面にカッターで
細かく枡目を切り、粘着テープを用いて剥離試験を行っ
たところ剥離が認められた。
可塑剤、紫外線吸収剤等のブリードアウト性添加剤の含
有量や、フィルムの乾燥温度を下げることなく、ブリー
ドアウト性添加剤の揮発や析出を防ぐことができるの
で、工程の汚染や、汚れ付着による不良品の発生を防止
しつつ、ブリードアウト性添加剤の機能を確保したセル
ロースエステルフィルムを得ることができる。
層構成を示す部分断面図である。
層構成を示す部分断面図である。
る。
る。
れた本発明フィルムの層構成を示す正断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 基層と基層に積層された表層とを有し、
表層におけるブリードアウト性添加剤の含有量が基層に
おけるブリードアウト性添加剤の含有量より少ないこと
を特徴とするセルロースエステルフィルム。 - 【請求項2】 前記ブリードアウト性添加剤が可塑剤で
ある請求項1に記載のセルロースエステルフィルム。 - 【請求項3】 前記ブリードアウト性添加剤が紫外線吸
収剤である請求項1に記載のセルロースエステルフィル
ム。 - 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載のセルロース
エステルフィルムを共流延法により製造することを特徴
とするセルロースエステルフィルムの製造方法。
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---|---|---|---|
JP23206899A JP3900451B2 (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | セルロースエステルフィルム及びその製造方法 |
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