JP6601415B2 - 光学フィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置(LCD)に用いられる偏光板用保護フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム、プラズマディスプレイに用いられる反射防止フィルムなどの各種機能フィルム等に利用できる光学フィルムの製造方法、及び、前記製造方法によって得られた光学フィルムに関する。
液晶表示装置の画像表示領域には、種々の光学フィルム、例えば、偏光板の偏光素子を保護するための透明保護フィルム等が配置されている。このような光学フィルムとしては、例えば、セルロースエステルフィルム等の透明性に優れたフィルムが用いられている。
また、このような光学フィルムは、例えば、溶液流延製膜法等により、長尺状の光学フィルムとして製造されることが多い。溶液流延製膜法とは、具体的には、原料樹脂である透明性樹脂を溶媒に溶解した樹脂溶液(ドープ)を、走行する支持体上に流延し、剥離可能な程度まで乾燥させて得られたフィルムを支持体から剥離し、そして、剥離したフィルムを搬送ローラで搬送しながら、乾燥や延伸等を施すことによって、長尺状の光学フィルムを製造する方法である(例えば、特許文献1等)。
近年、スマートホン、タブレット等の中小型液晶表示装置用偏光板に使われる保護フィルムに対して薄膜化要求が強まっている。ところが、上述したような溶液流延によって薄膜保護フィルムを製造する際に、ハードコート(HC)塗布をした時に幅手方向の線状のスジが長手方向に周期的に発生する問題(いわゆる、周期スジ)が生じることがわかってきた。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、溶液流延製法によって、高品質な薄膜の光学フィルムを製造する方法、並びに該製造方法で得られる優れた光学フィルムの提供を目的とする。
特開2013−67074号公報
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を有する光学フィルムの製造方法によって、前記課題が解決することを見出し、かかる知見に基づいて更に検討を重ねることによって本発明を完成した。
すなわち、本発明の一つの局面は、支持体へドープを流延した時の流延膜膜厚が、未延伸で溶媒を全て乾燥させた場合の膜厚の400%以上となるドープを用いて、溶液流延製膜することを特徴とする、セルロースエステルを含有する、膜厚30μm以下の光学フィルムの製造方法に関する。
図1は無端ベルト支持体11を使用した溶液流延法による光学フィルムの製造装置1の基本的な構成を示す概略図である。
本発明者は、研究を重ね、上述したような周期スジは、フィルムが30μm以下の薄膜フィルムである場合に発生し、フィルムが薄膜であればある程、スジが発生する間隔(ピッチ)短いことを見出した。
その原因として、薄膜フィルムの長手方向に周期的に生じる幅手方向線状膜厚凹凸に微粒子成分が規則的に整列し、高濃度ムラを形成されるためであると考えられた。
さらに、本発明者は、通常の厚みを有する従来のフィルムでも線状膜厚凹凸は生じるが、フィルムの薄膜化のために相対的に該凹凸が大きくなったことと、ピッチが短いことで塗布液成分のムラが激しくなり、周期スジの問題が生じていると考えた。そこで、ドープを通常より希釈した状態で流延し、乾燥による短ピッチ凹凸ムラの高さを抑制することにより、ハードコートを塗布した際にも周期スジが発生しないことを見出し、本発明を達成するに至った。
以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本実施形態に係る光学フィルムの製造方法は、溶液流延製膜によって、セルロースエステルを含有する、膜厚30μm以下の光学フィルムを製造する方法である。
溶液流延製膜とは、一般的には、セルロースエステルを含有する透明性樹脂を溶解した樹脂溶液(ドープ)を、連続して走行する支持体上に流延して流延膜(ウェブ)を形成する流延工程と、前記流延膜を前記支持体から剥離する剥離工程と、剥離した流延膜を乾燥させる乾燥工程とを備えた、光学フィルムの製造方法である。
例えば、図1に示すような溶液流延製膜法による光学フィルムの製造装置によって行われる。なお、光学フィルムの製造装置としては、図1に示すものに限定されず、他の構成のものであってもよい。
図1は、無端ベルト支持体11を使用した溶液流延法による光学フィルムの製造装置1の基本的な構成を示す概略図である。光学フィルムの製造装置1は、無端ベルト支持体11、流延ダイ20、剥離ローラ13、乾燥装置14、及び巻取装置15等を備えている。前記流延ダイ20は、透明性樹脂を溶解した樹脂溶液(ドープ)16を前記無端ベルト支持体11の表面上に流延する。前記無端ベルト支持体11は、一対の駆動ローラ及び従動ローラによって駆動可能に支持され、流延ダイ20から流延された樹脂溶液16からなる流延膜を形成し、搬送しながら乾燥させる。そして、前記剥離ローラ13は、乾燥された流延膜を前記無端ベルト支持体11から剥離する。剥離された流延膜は、前記乾燥装置14によってさらに乾燥され、乾燥された流延膜を光学フィルムとして前記巻取装置15に巻き取る。
前記支持体の走行速度や前記流延膜の流延幅などは、適宜、設定することができる。
なお、光学フィルムの製造装置は、上記の構成のものに限定されず、例えば、延伸装置等を別途備えていてもよい。延伸装置としては、例えば、無端ベルト支持体11から剥離されたフィルムを、フィルムの搬送方向と直交する方向(Transverse Direction:TD方向)に延伸させる延伸装置等が挙げられる。
本実施形態では、上記のような溶液流延製膜法に用いるドープとして、支持体へドープを流延した時の流延膜膜厚が未延伸で溶媒を全て乾燥させた場合の膜厚の400%以上となるドープを用いる。ここでいう流延膜膜厚とは、時間あたりのドープ流延体積を、流延幅と支持体走行速度の積で割ることによって算出した流延時の平均膜厚の計算値のことである。また、未延伸で溶媒を全て乾燥させた場合の膜厚とは、支持体上でドープを乾燥させることで自己支持性を持たせたフィルムを剥離し、搬送方向に伸縮させず、延伸装置による延伸をせずに、残留溶媒量がフィルム全体の0.5質量%以下になるまで乾燥させたフィルムに対し、幅手方向に1m当り5から100箇所測定した膜厚の平均値のことである。流延膜膜厚や、未延伸で溶媒を全て乾燥させた場合の膜厚以外の膜厚は、任意の延伸をされていてもよく、流延膜膜厚と未延伸で溶媒を全て乾燥させた場合の膜厚の比の関係が指定された場合は、それを満たす条件で作成されたフィルムに対して、幅手方向に1m当り5〜100箇所測定した膜厚の平均値のことである。
このような構成によれば、周期スジの発生が抑制された高品質な薄膜光学フィルムを製造できる。
以下、本実施形態で使用する樹脂溶液(ドープ)の組成について説明する。
本実施形態で使用するドープは、透明性樹脂を溶媒に溶解させたものである。
前記透明性樹脂は、溶液流延製膜法等によって基板状に成形したときに透明性を有する樹脂であって、セルロースエステル系樹脂を含有するものであればよく、特に制限されないが、溶液流延製膜法等による製造が容易であること、ハードコート層等の他の機能層との接着性に優れていること、光学的に等方性であること等が好ましい。なお、ここで透明性とは、可視光の透過率が60%以上であることであり、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上である。
前記セルロースエステル系樹脂としては、具体的には、例えば、セルロースアセテート樹脂、セルロースプロピオネート樹脂、セルロースブチレート樹脂、セルロースアセテートブチレート樹脂、セルロースアセテートプロピオネート樹脂、セルローストリアセテート樹脂、セルロースジアセテート樹脂等が挙げられる。なかでも、セルロースアセテート樹脂が好ましく使用される。これらは、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
セルロースエステル系樹脂の数平均分子量は、30000〜200000であることが、光学フィルムに成型した場合の機械的強度が強く、かつ、溶液流延製膜法において適度なドープ粘度となる点で好ましい。また、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)が、1〜5の範囲内であることが好ましく、1.4〜3.0の範囲内であることがより好ましい。
また、セルロースエステル系樹脂等の樹脂の平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィーを用い測定できる。よって、これらを用いて数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を算出し、その比を計算することができる。
セルロースエステル系樹脂は、炭素数が2〜4のアシル基を置換基として有しているものが好ましい。その置換度としては、例えば、アセチル基の置換度をX、プロピオニル基又はブチリル基の置換度をYとした時、XとYとの合計値が2.2以上2.95以下であって、Xが0より大きく2.95以下であることが好ましい。
また、アシル基で置換されていない部分は通常水酸基として存在している。これらのセルロースエステル系樹脂は、公知の方法で合成することができる。アシル基の置換度の測定方法は、ASTM−D817−96の規定に準じて測定することができる。
前記セルロースエステル系樹脂の原料であるセルロースとしては、特に限定はないが、綿花リンター、木材パルプ(針葉樹由来、広葉樹由来)、ケナフ等を挙げることができる。また、それらから得られたセルロースエステル系樹脂はそれぞれ任意の割合で混合使用することができるが、綿花リンターを50質量%以上使用することが好ましい。これらのセルロースエステル系樹脂は、アシル化剤が酸無水物(無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸)である場合には、酢酸のような有機酸やメチレンクロライド等の有機溶媒を用い、硫酸のようなプロトン性触媒を用いてセルロース原料と反応させて得ることができる。
本実施形態で使用される溶媒は、前記透明性樹脂に対する良溶媒を含有する溶媒を用いることができる。前記良溶媒は、使用する透明性樹脂によって異なる。例えばセルロースエステル系樹脂の場合、セルロースエステルのアシル基置換度によって、良溶媒と貧溶媒とが変わり、例えばアセトンを溶媒として用いる時には、セルロースエステルの酢酸エステル(アセチル基置換度2.4)、セルロースアセテートプロピオネートでは良溶媒になり、セルロースの酢酸エステル(アセチル基置換度2.8)では貧溶媒となる。したがって、使用する透明性樹脂により、良溶媒及び貧溶媒が異なってくるので、一例としてセルロースエステル系樹脂の場合について説明する。
セルロースエステル系樹脂に対する良溶媒としては、例えば、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸アミル、アセトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、ジオキソラン誘導体、シクロヘキサノン、蟻酸エチル、2,2,2−トリフルオロエタノール、2,2,3,3−ヘキサフルオロ−1−プロパノール、1,3−ジフルオロ−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−メチル−2−プロパノール、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロパノール、ニトロエタン等が挙げられる。これらの中でも、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物、ジオキソラン誘導体、酢酸メチル、酢酸エチル、アセトン等が好ましい。これらの良溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、ドープには、透明性樹脂が析出してこない範囲で、貧溶媒を含有させてもよい。セルロースエステル系樹脂に対する貧溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール等の炭素原子数1〜8のアルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸プロピル、モノクロルベンゼン、ベンゼン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、メチルセルソルブ、エチレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。これらの貧溶媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また、本実施形態で使用されるドープは、本発明の効果を阻害しない範囲で、前記樹脂及び前記溶媒以外の他の成分(添加剤)を含有してもよい。前記添加剤としては、例えば、微粒子、可塑剤、紫外線吸収剤、難燃剤、滑剤、及びマット剤等が挙げられる。
次にドープを調製する方法の一例として、セルロースエステル系樹脂を用いた調製方法について説明する。
ドープを調製する時の、セルロースエステル系樹脂の溶解方法としては、特に限定なく、一般的な方法を用いることができる。加熱と加圧を適宜組み合わせることによって、常圧における溶媒の沸点以上に加熱できることを利用し、常圧における沸点以上で溶媒にセルロースエステル系樹脂を溶解させることが、ゲルやママコと呼ばれる塊状未溶解物の発生を防止する点から好ましい。また、セルロースエステル系樹脂を貧溶媒と混合して湿潤又は膨潤させた後、さらに良溶媒を添加して溶解する方法も好ましく用いられる。
次に、得られたセルロースエステル系樹脂の溶液を濾紙等の適当な濾過材を用いて濾過する。濾過材の材質は、特に制限はなく、通常の濾過材を使用することができる。
なお、本実施形態では、ドープを調製する際に、支持体へドープを流延した時の流延膜膜厚が未延伸で溶媒を全て乾燥させた場合の膜厚の400%以上となるように調製する。具体的には、ドープを流延膜の膜厚が上記の範囲となるように溶媒比率を調整する。
なお、本実施形態において、上記流延膜膜厚は、時間あたりのドープ流延体積を、流延幅と支持体走行速度の積で割ることによって算出した値である。
このようにドープを調製することによって、周期スジの原因であるピッチの短い凹凸を抑制し、ひいては周期スジの発生を抑えることができると考えられる。
一方で、周期スジの原因となる短ピッチの膜厚凹凸を抑制するために流延ドープを希釈し過ぎると、今度はフィルムに微小な点状のムラが見られる様になるおそれがある。発明者の研究によれば、このような点状ムラは、原料(酢綿)に元から含まれる異物とセルロースアシレート等のセルロースエステルが凝集して出来たと思われる微小なゲル状物が原因で発生すると考えられる。つまり、ドープには一般にゲルの原因となる異物が含まれているため、濾過工程でゲルや原因異物を除去するが、周期スジの原因であるピッチの短い凹凸抑制のためにドープを希釈することで異物の捕捉効率が悪化して残留し、希釈されたドープが流延後に乾燥していく過程で濃縮されてゲル状物になっているためであると考えられる。
そこで、周期スジおよび微小点状ムラの両方を抑制するため、通常より希釈したドープを濾過する際、ドープを冷却することが好ましい。それにより、異物の析出およびゲル凝集を促進させて捕捉し、流延後のゲル状物の発生を防ぎ、薄膜フィルム中の微小点状ムラを抑制することができると考えられる。
より具体的には、濾過時にドープを12℃〜23℃の温度で冷却することが好ましい。このように濾過時のドープを23℃以下に冷却することによって、希釈されたドープにおける点状ムラの発生をより確実に抑制できる。また、12℃未満の温度で濾過を行うと、視認可能なレベルのゲル状物が発生してしまう場合があり、濾過継続が困難になるおそれがある。
ドープの冷却手段は特に限定はなく、濾過前のドープを冷却水等の冷媒を導入した熱交換器のついたジャケット配管を通して冷却する方法等を適宜使用することができる。
さらには、濾過後、冷却したままドープを流延すると、希釈によるレベリング効果が弱まり、線状膜厚凹凸の高さを抑制する効果が低下するおそれがある。そこで濾過後、流延前にドープを再度加熱して流延することで周期スジ、点状ムラの双方をより抑制することができると考えられる。
このときの加熱温度に特に限定はないが、ドープ流延後のレベリング効果と、流延支持体上で高温ドープ中の溶媒が発泡することによりフィルムの面品質が損なわれることを防ぐ観点から、30〜38℃の範囲で加熱することが好ましい。
また、濾過後、流延前のドープを加熱する手段としては、特に限定はなく、ドープを温水を導入したジャケット配管に通す方法等を適宜使用することができる。
本実施形態においては、濾過後のドープ中における無機不純物量が190ppm以下であることが好ましい。本実施形態でいう無機不純物とは、例えば、カルシウム、マグネシウム、リン、ホウ素等をさし、原料のセルロースエステル等に含まれているものであり、添加剤としてドープ調製時に加える無機物は含まない。この無機不純物量が190ppmを超えると、点状ムラが発生するおそれがある。
無機不純物量の測定は、ドープを乾燥させたフィルム状態で行うことができ、ドープの固形分濃度から計算して算出することが可能である。
また、前記各添加剤を含有させる場合は、例えば、アルコールやメチレンクロライド、ジオキソランなどの有機溶媒に前記添加剤を溶解してからドープに添加するか、又は直接ドープ組成中に添加してもよい。また、無機粉体のように有機溶剤に溶解しないものは、添加剤とセルロースエステル系樹脂とをデゾルバーやサンドミルを使用して、セルロースエステル系樹脂中に添加剤を分散したものをドープに添加することが好ましい。
セルロースエステル系樹脂の溶液に前記添加剤(特に、微粒子)を分散させる方法は、特に限定なく、例えば、分散用溶媒と微粒子を撹拌混合した後、分散機で分散を行うことができる。これを微粒子分散液とする。この微粒子分散液を上記セルロースエステル系樹脂の溶液に加えて撹拌する。
以上のような、本実施形態に係る製造方法によれば、周期スジの発生が抑制された高品質な、薄膜光学フィルムが得られる。
すなわち、本実施形態に係る製造方法によって得られる光学フィルムは、セルロースエステルを含む、膜厚30μm以下の光学フィルムであり、高さが100nm以上であり、かつ長手方向に対するピーク間隔が5mm以下である幅手方向線状スジ(周期スジ)を有さないことを特徴とする。
ここで膜厚とは、作製したフィルムの平均膜厚のことであり、株式会社ミツトヨ製の接触式膜厚計により、光学フィルムの幅方向に長さ1m当り5〜100箇所、膜厚を測定し、その測定値の平均値を膜厚として示す。なお、ここでいう光学フィルムとは膜厚1μm以上のものを指す。
また、ここでいう周期スジの「高さ」とは、上記幅手方向線状スジにおける近傍の膜厚極小値に対する高さのことを意味しており、光学干渉式表面粗さ計(Canon社製 NewView5030)を使用することによって測定することができる。
また、長手方向に対するピーク間隔とは、高さが100nm以上の幅手方向線状スジが発生する間隔のうち、0.05mm以上のものを意味する。
本実施形態の光学フィルムは、例えば、偏光板の偏光素子表面上に配置される透明保護フィルム等の用途に好適に使用される。
本実施形態の光学フィルムを備えた偏光板を用いることにより、高画質の液晶表示装置などを実現することができる。特に、本実施形態の光学フィルムは薄膜であるため、スマートホンやタブレットなどの用途にも好ましく使用される。
本明細書は、上述したように様々な態様の技術を開示しているが、そのうち主な技術を以下に纏める。
すなわち、本発明の一つの局面は、支持体へドープを流延した時の流延膜膜厚が、未延伸で溶媒を全て乾燥させた場合の膜厚の400%以上となるドープを用いて、溶液流延製膜することを特徴とする、セルロースエステルを含有する、膜厚30μm以下の光学フィルムの製造方法に関する。
このような構成によれば、セルロースエステルを含有する、膜厚30μm以下という薄膜光学フィルムにおいて、いわゆる周期スジを抑制し、キャストの膜厚ムラ(横段ムラ)を改善することが可能となる。
また、前記光学フィルムの製造方法において、流延する前の濾過時にドープを冷却することが好ましい。これにより、さらに、微小な点状ムラの発生も抑制することができる。
さらに、上記のように冷却したドープを流延する前に加熱することが好ましい。それにより、周期スジおよび点状ムラをより確実に抑制することができると考えられる。
また、前記光学フィルムの製造方法において、濾過時にドープを冷却する時の温度が12℃以上23℃以下であることが好ましい。それにより、上記効果をより確実に得ることができる。
また、前記光学フィルムの製造方法において、セルロースエステルがセルロースアセテートであることが好ましい。それにより、上記効果をより確実に得ることができる。
さらに、前記光学フィルムの製造方法において、濾過後のドープ中における無機不純物量が190ppm以下であることが好ましい。それにより、上記効果をより確実に得ることができる。
また、本発明の他の局面に係る光学フィルムは、前記光学フィルムの製造方法によって得られること、並びに、高さが100nm以上であり、かつ長手方向に対するピーク間隔が5mm以下である幅手方向線状スジを有さないことを特徴とする。なお、ここでいうピーク間隔とは0.05mm以上のものを指す。このような構成によれば、周期スジ、横段ムラや微小点状ムラの発生が抑制された高品質な、薄膜光学フィルムを提供することができる。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。
[実施例1]
以下に示す方法により光学フィルムを製造した。
(ドープの調製)
以下の材料を密閉容器に投入し、80℃で加熱し、撹拌しながら完全に溶解し、濾過を行い、ドープを調整した。なお、濾過前と濾過後(流延前)の温度はいずれも32℃に設定した。以下の材料比率は流延時膜厚と未延伸で全て乾燥した場合の膜厚比が400%の処方の例であり、流延時膜厚と未延伸で全て乾燥した場合の膜厚の比を変える場合、例えばメチレンクロライドとエタノールのセルローストリアセテートに対する比率を調整するなどする。
セルローストリアセテート(アセチル置換度 2.88 )100重量部
トリフェニルホスフェート 8重量部
可塑剤(エチルフタリルエチルグリコレート) 2重量部
紫外線吸収剤(チヌビン326、BASFジャパン社製) 1重量部
無機微粒子(アエロジル200V、日本エアロジル(株)製)
0.2重量部
メチレンクロライド 460.0重量部
エタノール 29.4重量部
また、濾過後のドープ中の無機不純物量を、ICP発光分析(ICP−AES)法による乾燥後のフィルム中の無機不純物量測定結果からドープ中の濃度に換算したところ、240ppmであった。なお、無機不純物量はドープ処方中の無機微粒子による無機物量は除いた値である。
(セルロースアセテートフィルムの製造)
まず、SUS316製のエンドレスベルト支持体の裏面にセラミック絶縁膜(厚み:50μm)をセラミック溶射処理により設けた。そして、上記のようにして得られたドープを、ドープ温度32℃で、温度23℃の前記エンドレスベルト支持体上にコートハンガーダイよりなる流延ダイにより、流延幅2m、流延体積900L/時間、流延速度(支持体の走行速度)3000m/時間(50m/分)で流延し、流延膜を形成した。
流延膜厚は、時間あたりのドープ流延体積を、流延幅と支持体走行速度の積で割ることにより算出すると120μmであった。
また未延伸乾燥膜厚は、上記流延ドープを支持体から剥離後に未延伸のまま、フィルム中の残留溶媒量が0.5質量%未満になるまで乾燥させた後に、株式会社ミツトヨ製の接触式膜厚計により、幅手方向に1m当り5〜100箇所測定すると30μmであった。
よって、流延膜厚/未延伸乾燥膜厚は400%であった。
[実施例2]
濾過前と濾過後(流延前)の温度をそれぞれ26℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。濾過後のドープ中の無機不純物量は200ppmであった。また、流延膜厚は120μmであり、未延伸乾燥膜厚は30μmであったため、流延膜厚/未延伸乾燥膜厚は400%であった。
[実施例3]
濾過前と濾過後(流延前)の温度をそれぞれ12℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。濾過後のドープ中の無機不純物量は140ppmであった。また、流延膜厚は120μmであり、未延伸乾燥膜厚は30μmであったため、流延膜厚/未延伸乾燥膜厚は400%であった。
[実施例4]
濾過前と濾過後(流延前)の温度をそれぞれ23℃と32℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。濾過後のドープ中の無機不純物量は190ppmであった。また、流延膜厚は120μmであり、未延伸乾燥膜厚は30μmであったため、流延膜厚/未延伸乾燥膜厚は400%であった。
[実施例5]
濾過前と濾過後(流延前)の温度をそれぞれ23℃と32℃に変更し、時間当たりの流延ドープ体積を600L/時間にした以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。濾過後のドープ中の無機不純物量は190ppmであった。また、流延膜厚は80μmであり、未延伸乾燥膜厚は20μmであったため、流延膜厚/未延伸乾燥膜厚は400%であった。
[実施例6]
濾過前と濾過後(流延前)の温度をそれぞれ23℃と32℃に変更し、時間当たりの流延ドープ体積を450L/時間にした以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。濾過後のドープ中の無機不純物量は190ppmであった。また、流延膜厚は60μmであり、未延伸乾燥膜厚は15μmであったため、流延膜厚/未延伸乾燥膜厚は400%であった。
[実施例7]
濾過前と濾過後(流延前)の温度をそれぞれ23℃と32℃に変更し、時間当たりの流延ドープ体積を300L/時間にした以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。濾過後のドープ中の無機不純物量は190ppmであった。また、流延膜厚は40μmであり、未延伸乾燥膜厚は10μmであったため、流延膜厚/未延伸乾燥膜厚は400%であった。
[比較例1]
ドープの組成を以下に変更した以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。
セルローストリアセテート(アセチル置換度 2.88 )100重量部
トリフェニルホスフェート 8重量部
可塑剤(エチルフタリルエチルグリコレート) 2重量部
紫外線吸収剤(チヌビン326、BASFジャパン社製) 1重量部
無機微粒子(アエロジル200V、日本エアロジル(株)製)
0.2重量部
メチレンクロライド 429.3重量部
エタノール 27.4重量部
濾過後のドープ中の無機不純物量は190ppmであった。また、流延膜厚は114μmであり、未延伸乾燥膜厚は30μmであったため、流延膜厚/未延伸乾燥膜厚は380%であった。
[参考例]
ドープの組成を以下に変更し、時間当たりの流延ドープ体積を1050L/時間にした以外は、実施例1と同様にして、セルロースアセテートフィルムを製造した。
セルローストリアセテート(アセチル置換度 2.88 )100重量部
トリフェニルホスフェート 8重量部
可塑剤(エチルフタリルエチルグリコレート) 2重量部
紫外線吸収剤(チヌビン326、BASFジャパン社製) 1重量部
無機微粒子(アエロジル200V、日本エアロジル(株)製)
0.2重量部
メチレンクロライド 414.0重量部
エタノール 26.5重量部
濾過後のドープ中の無機不純物量は150ppmであった。また、流延膜厚は129.5μmであり、未延伸乾燥膜厚は35μmであったため、流延膜厚/未延伸乾燥膜厚は370%であった。
(評価)
上述のようにして得られた光学フィルム(実施例1〜7、比較例1及び参考例)について、以下の評価試験を行った。
(幅手方向線状スジの膜厚凹凸高さ)
前記各光学フィルムについて、光学干渉式表面粗さ計により測定することにより、膜厚凹凸高さを測定した。
(周期スジ)
前記各光学フィルムをハードコート塗布し、蛍光ランプの光を当てて長手方向に周期的に現れる幅手方向の線状のスジ(周期スジ)を目視で確認し、また、PVA偏光子の片面に各光学フィルムを、もう一方の面には同じ光学フィルムのハードコート塗布後の物を貼りつけた偏光板を作製し、その偏光板に対しても蛍光ランプの光を当てて目視で周期スジを確認した。周期スジの評価は、以下のランクにより行った。
◎ フィルム、偏光板ともに周期スジがまったく見えなかった。
○ フィルムでは周期スジが薄く見えたが、偏光板化後は見えなかった。
△ フィルムでは周期スジがはっきり見えたが、偏光板化後は薄くしか見えず、実用上問題にならないレベルであった。
× フィルム、及びそれを用いた偏光板でも周期スジがはっきりと見えた。
(点状ムラ)
前記各光学フィルムに蛍光ランプの光を当ててフィルムにまだらに見える微小な点状のムラを目視で確認し、また、PVA偏光子の片面に各光学フィルムを、もう一方の面には同じ光学フィルムのハードコート塗布後の物を貼りつけた偏光板を作製し、その偏光板に対しても蛍光ランプの光を当てて微小な点状のムラを確認した。微小点状ムラの評価は以下のランクにより行った。
◎ フィルム、偏光板ともに微小点状ムラがまったく見えなかった。
○ フィルムでは微小点状ムラが弱く見えたが、偏光板では見えなかった。
△ フィルムでは微小点状ムラが見えたが、偏光板では薄くしか見えず、実用上問題にならないレベルであった。
× フィルム、及びそれを用いた偏光板でも微小点状ムラがはっきりと見えた。
以上の結果を表1にまとめる。
Figure 0006601415
[考察]
表1からわかるように、支持体へドープを流延した時の流延膜膜厚が未延伸で溶媒を全て乾燥させた後の膜厚の400%以上となるドープを用いた実施例1〜7の光学フィルムでは、100nmを超える膜厚凹凸高さは観測されなかったため、周期スジの発生も抑制されていた。
実施例1では、周期スジは確認されなかったが、濾過後のドープ中の無機不純物量が多かったため、微小点状ムラが確認された。
実施例2では、濾過時の温度を25℃まで冷却したため、微小点状ムラはごく僅かしか確認されなくなったが、加熱せず流延したため周期スジは偏光板化後に認識出来ない程度に薄く発生した。
実施例3では、濾過時の温度12℃まで下げたところ、微小点状ムラは確認出来なかったが、周期スジは僅かに強まった。
実施例4では、濾過時に冷却した後、流延前にドープ温度を32℃まで加熱したため、周期スジも微小点状ムラも確認されなかった。同様に、実施例5〜7では、乾燥後平均膜厚を薄くするに従い周期スジが強まっていったが、10μmという薄膜フィルムにおいても、偏光板化後には認識出来ない程度の周期スジであった。
これに対し、比較例1は30μmの薄膜で流延膜厚と未延伸乾燥膜厚の比が400%未満であったため、塗布液によって強い周期スジが発生してしまった。
なお、膜厚が35μmである参考例においては、流延膜厚と未延伸乾燥膜厚の比が400%未満であっても、ある程度厚みがあるため、周期スジは薄く発生する程度で、偏光板化により認識出来ない程度であった。
以上より、本実施形態に係る光学フィルムの製造方法によれば、周期スジの発生が抑制された高品質な薄膜光学フィルムが得られることが示された。
この出願は、2014年11月12日に出願された日本国特許出願特願2014−229956を基礎とするものであり、その内容は、本願に含まれるものである。
本発明を表現するために、前述において図面等を参照しながら実施形態を通して本発明を適切かつ十分に説明したが、当業者であれば前述の実施形態を変更及び/又は改良することは容易になし得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態又は改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態又は当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
本発明は、表示装置などに使用される光学フィルムおよびその製造方法の技術分野において、広範な産業上の利用可能性を有する。


Claims (3)

  1. 溶液流延製膜で、支持体へドープを流延した時の流延膜膜厚が未延伸で溶媒を全て乾燥させた場合の膜厚の400%以上となる条件で製膜するに際し、流延する前の濾過時にドープを12℃以上23℃以下の温度に冷却するとともに、濾過後のドープを流延する前に30〜38℃に加熱することを特徴とする、セルロースエステルを含有する膜厚30μm以下の光学フィルムの製造方法。
  2. セルロースエステルがセルロースアセテートである、請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
  3. 濾過後のドープ中における無機不純物量が190ppm以下である、請求項1または2に記載の光学フィルムの製造方法。
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