JP2001050378A - 変速機シフト操作装置 - Google Patents

変速機シフト操作装置

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JP2001050378A
JP2001050378A JP21946199A JP21946199A JP2001050378A JP 2001050378 A JP2001050378 A JP 2001050378A JP 21946199 A JP21946199 A JP 21946199A JP 21946199 A JP21946199 A JP 21946199A JP 2001050378 A JP2001050378 A JP 2001050378A
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淳 菅野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の加減速時等に変速機と変速機シフト操
作用アクチュエータ(シフト軸駆動用の電動モータ等)
との間に相対変位を生じた場合であっても、ニュートラ
ル位置又はシフト完了位置におけるシフト軸の位置補正
により、ニュートラル位置ではセレクト操作可能状態に
設定し得ると共に、シフト位置ではギヤ抜けを防止し得
るようにした変速機シフト操作装置を提供する。 【解決手段】 制御装置40に、車両の加減速度を検出
する車両加減速度検出手段と、シフト操作時のシフト軸
21の作動目標位置を設定する作動目標位置設定手段と
を設け、車両加減速度検出手段及び作動目標位置設定手
段からそれぞれ出力される信号に基づいて変速機シフト
操作用アクチュエータ(例えば、電動モータ23)を駆
動させることにより、シフト軸21を作動目標位置に補
正移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、変速機シフト操作
を電動モータ等の変速機シフト操作用アクチュエータの
駆動力を利用して行なうようにした変速機シフト操作装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】大型の変速機を搭載したバスやトラック
等の車両にあっては、変速機シフト操作のために比較的
大きな操作力を要するため、流体圧シリンダ(空気圧シ
リンダ等)を駆動源とするアクチュエータを変速機シフ
ト操作装置に組み込んで、チェンジレバーの軽い操作力
にて円滑な変速操作(シフト操作)をすることができる
ようにしている。
【0003】また、上述の変速機シフト操作装置とは別
の構成により、チェンジレバーを軽い操作力で操作する
だけで変速機シフト操作を行ない得るようにした装置が
特開平10−299892号公報に開示されている。こ
の装置にあっては、チェンジレバーによるシフト操作を
シフトケーブルを介してパワーシフタ内のコントロール
バーに伝達してこのコントロールバーを変位させ、この
際のコントロールバーの変位を位置検出センサにて検出
し、その検出情報に基づいて制御装置(コントローラ)
から出力される制御信号によってパワーシフタ駆動用の
電動モータ(モータ駆動パワーシフト用のアクチュエー
タ)を駆動し、これに応じて電動モータの駆動力をパワ
ーロッドを介して変速機操作用シフト軸を操作するよう
に構成している。なお、この場合、コントローラは、位
置検出センサから検出されたコントロールバーの変位信
号に基づいてシフト速度を算出すると共に、そのシフト
速度に対応して電動モータの駆動力の変化速度を変え
て、シフト操作力を一定にすべく前記電動モータを制御
するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、変速機
シフト操作装置の内部にアクチュエータを組み込むよう
にした従来の変速機操作装置では、流体圧源、例えば空
気圧源(圧縮空気源)を車両に搭載しなければならず、
高価になるという問題点がある。
【0005】一方、電動モータを用いて変速機のシフト
操作を行なうようにした上述の変速機シフト操作装置の
場合も、構造上大型になり、コンパクト化が困難である
という問題点がある。そこで、チェンジレバーのシフト
操作方向を検出する操作方向検出手段と、このチェンジ
レバーに機械的に接続された変速機のシフト軸を回動さ
せるアクチュエータ(減速機付電動モータ)と、変速機
のシフト軸の作動位置を検出する作動位置検出手段とを
設け、チェンジレバーのシフト操作時に操作方向検出手
段と作動位置検出手段からの出力信号に基づいてアクチ
ュエータを駆動させて変速機のシフト作動を行なう変速
機シフト操作装置が考えられる。このような構成にする
と、変速機シフト操作装置全体が小型になり、重量も軽
く、車両への搭載性も向上する。
【0006】しかし、このように構成した上述の変速機
シフト操作装置でも、次のような問題点がある。すなわ
ち、変速機シフト操作用のアクチュエータ(減速機付電
動モータ、変速機位置検出センサ等を含む)を車体フレ
ームに配置した変速機シフト操作装置の場合には、車両
の加減速時(特に、急ブレーキ時や急加速時等)に変速
機とアクチュエータとの間に相対変位が生じる。この
際、減速機付電動モータの出力側は動かないので、変速
機とアクチュエータとの相対変位により変速機のシフト
軸が回動してしまい、次のような不具合を生じるおそれ
がある。
【0007】(1) ニュートラル位置においては、シ
フト軸の位置が正規のニュートラル位置からずれてしま
い(シフトジョーがセレクトキー位置からずれてしま
い)、変速機のセレクト操作ができなくなる場合があ
る。 (2) シフト完了位置(ギヤ投入位置)においては、
ギヤ抜けを生じる場合がある。
【0008】本発明は、このような不具合を解消すべく
なされたものであって、その目的は、車両の加減速時等
に変速機と変速機シフト操作用アクチュエータ(シフト
軸駆動用の電動モータ等)との間に相対変位を生じた場
合であっても、ニュートラル位置或いはシフト完了位置
におけるシフト軸の補正移動(位置補正)により、ニュ
ートラル位置ではセレクト操作可能状態に設定し得ると
共に、シフト位置ではギヤ抜けを防止し得るようにした
変速機シフト操作装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、(a) チェンジレバーと、(b)
前記チェンジレバーに機械的に接続された変速機のシ
フト軸を回動させるために車体フレームに取付けられた
変速機シフト操作用アクチュエータと、(c) 前記チ
ェンジレバーのシフト操作方向又はシフト操作量を検出
するシフト操作検出手段と、(d) 前記変速機のシフ
ト軸の作動位置を検出する作動位置検出センサと、
(e) 前記変速機シフト操作用アクチュエータを駆動
制御する制御装置と、をそれぞれ備える変速機シフト操
作装置において、前記制御装置に、車両の加減速度を検
出する車両加減速度検出手段と、シフト操作時の前記シ
フト軸の作動目標位置を設定する作動目標位置設定手段
とをそれぞれ設け、前記車両加減速度検出手段及び作動
目標位置設定手段からそれぞれ出力される信号に基づい
て前記変速機シフト操作用アクチュエータを駆動させる
ことにより、前記シフト軸を前記作動目標位置に補正移
動するようにしている。
【0010】また、本発明では、前記変速機シフト操作
用アクチュエータとして、減速機付電動モータを用いる
ようにしている。
【0011】また、本発明では、前記制御装置は、前記
シフト軸がニュートラル位置又はシフト完了位置の何れ
かにある時にのみ前記補正移動を行なうように構成して
いる。
【0012】また、本発明では、前記車両加減速度検出
手段は、車両速度センサ、車輪速センサ又は車両減速度
センサの何れか1つを少なくとも有する共に、前記車両
加減速度が所定値以上になったときに前記加減速度検出
信号を出力するように構成している。
【0013】また、本発明では、前記車両加減速度検出
手段は、ブレーキスイッチを有し、該ブレーキスイッチ
がオンのときに前記加減速度検出信号を出力するように
構成している。
【0014】また、本発明では、前記制御装置は、シフ
ト操作中のときは、前記補正移動を停止するように構成
している。
【0015】本発明の好ましい実施態様においては、変
速機シフト操作用アクチュエータ(例えば、減速機付電
動モータ、変速機位置検出センサ等)を車体フレームに
配置したシステムにおいて、変速機のシフト軸のシフト
位置検出を位置センサ(例えば、角度センサ等)で行な
う場合には、次のような構成となされる。
【0016】(1) 車速センサ、車輪速センサ又はG
(加減速)センサを設け、その出力信号に基いて車両の
加減速度を算出し、加減速度が所定値以上になったら、
変速機シフト操作用アクチュエータを駆動して、現在位
置に対応する目標位置になるようにシフト軸を回動(位
置補正)する。なお、この場合、前記位置センサとして
ABS,TRCシステム用車輪速センサ(車速セン
サ)、スピードメータ用車速センサ等を併用することが
可能である。
【0017】(2) シフト軸の位置補正のための動作
は、変速機のシフト軸がニュートラル位置にある時、及
び、シフト位置にある時にのみ行なうようにし、シフト
操作中においては中止する。また、ブレーキスイッチか
らのオン・オフ信号により、変速機シフト操作用アクチ
ュエータを駆動して、現在位置に対応する目標位置にな
るようにシフト軸を回動(位置補正)するようにしても
よい。なお、この場合、前記ブレーキスイッチとして、
ブレーキストップランプスイッチを併用することが可能
である。
【0018】(3) 変速機の位置センサからの実位置
信号(現在位置信号)を検出し、この検出信号と、メモ
リに記憶してある目標位置に関する信号とをに比較し、
実位置信号が目標位置に相当する信号になるように変速
機シフト操作用アクチュエータを駆動させる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図1〜図6を参照して説明する。
【0020】まず、図1〜図3は本発明の第1実施形態
に係る変速機シフト操作装置を示すものであって、本装
置は、チェンジレバー16の2方向(A方向及びB方
向)のシフト操作方向をそれぞれ検出する操作方向検出
手段としての操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 (チ
ェンジレバー16の操作パターンの1,3,5速の操作
方向を検出する操作方向検出スイッチSW1 及び、チェ
ンジレバー16の操作パターンのR,2,4速の操作方
向を検出する操作方向検出スイッチSW2 )と、チェン
ジレバー16に機械的に接続された変速機20のシフト
軸21を回動させるための電動モータ23(変速機シフ
ト操作用アクチュエータの一種)と、シフト軸21の作
動位置を検出する作動位置検出手段27としての作動位
置(シフト位置)検出センサDSと、シフト軸21のニ
ュートラル位置を検出するニュートラル位置検出スイッ
チSWn とをそれぞれ備えている。
【0021】本実施形態の変速機シフト操作装置では、
チェンジレバー16のノブ37内に配置された操作方向
検出スイッチSW1 ,SW2 は、チェンジレバー16の
非操作時にはオフ信号を出力し、チェンジレバー16の
操作時にはその操作方向の側にあるスイッチSW1 又は
SW2 がオン信号を出力するように設定されている。一
方、クラッチスイッチSWc は、変速機20のクラッチ
が断のとき、オン信号を出力するように設定されてい
る。また、上述のニュートラル位置検出スイッチSWn
は、変速機20のシフト軸21がニュートラル位置にあ
るときだけオン信号を出力するように設定されている。
【0022】また、電動モータ23及びこの電動モータ
23に付設された減速機24が、車体フレーム33に取
付けられている。そして、シフト軸21の一端が車体フ
レーム33に回転可能に支持されており、このシフト軸
21の所定箇所にストライカ22が取付けられている。
一方、変速機20にはセレクト操作用レバー34が設け
られている。
【0023】チェンジレバー16は、レバー軸35を中
心にして回動可能に配設されており、レバー本体36の
上端に取付けられたノブ37と、このノブ37内に設け
られた二つの操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 とを
備え、シフト操作時に、ノブ37に加えられる操作力の
操作方向が操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 にて検
出され、その検出結果が信号線41を介して操作方向検
知信号として制御装置(コントローラ)40に送られる
ように構成されている。なお、チェンジレバー16には
変速機20のセレクトレバー34がセレクト操作用ワイ
ヤケーブル(図示せず)を介して連結されており、チェ
ンジレバー16のセレクト方向への操作により、セレク
トレバー34が作動されるようになっている。
【0024】上述の電動モータ23には、減速機24が
付設されている。そして、シフト操作時に制御装置40
から信号線42を介して送られる指令信号によって電動
モータ23の正逆回転方向及び回転量が制御され、減速
機24の出力軸46に固着されている出力レバー47が
回動されるようになっている。また、この出力レバー4
7の先端は、リンクロッド48を介してアウタレバー4
9の先端に連結されている。このアウタレバー49は、
シフト軸21に取付けられており、シフト操作用のワイ
ヤケーブル51を介してチェンジレバー16の下端に連
結されている。なお、このワイヤケーブル51は、変速
機シフト操作装置のフェールセーフ用のものであり、ワ
イヤケーブル51を介して、手動で変速機20のシフト
操作ができるようになっている。すなわち、変速機20
のシフト軸21はチェンジレバー16にワイヤケーブル
51にて機械的に接続されており、電動モータ23の故
障時などにおいてはチェンジレバー16及び出力レバー
47にそれぞれ連動してシフト軸21が回動され得るよ
うに構成されている。
【0025】また、作動位置検出手段27としての作動
位置検出センサDSは、角度センサであり、車体フレー
ム33に取付けられている。また、シフト軸21にはア
ウタレバー49とは別のレバー67が一体に固着されて
おり、角度センサから成る作動位置検出センサDSにて
前記レバー67の回転角が検出されるのに伴い、シフト
軸21のシフト位置(図1に示すチェンジレバー操作パ
ターンのシフト完了位置A,B)が検出され、その検出
信号が信号線43を介して制御装置40に供給されるよ
うになっている。なお、この場合、アウタレバー49の
回転位置を角度センサから成る作動位置検出センサDS
にて検出するようにしてもよい。一方、シフト軸21に
対応する所定箇所にはニュートラル位置検出スイッチS
n が備えられ、このニュートラル位置検出スイッチS
n によりシフト軸21のニュートラル位置(図1に示
すチェンジレバー操作パターンのニュートラル位置N)
が検出され、その検出信号が信号線44を介して制御装
置40に供給されるようになっている。
【0026】さらに、上述の制御装置40には、車速セ
ンサ(又は車輪速センサ)70からの車速検出信号(又
は車輪速検出信号)が供給されると共に、クラッチの断
接を検出するクラッチスイッチSWc からオン・オフ信
号が供給されるように構成されている。なお、クラッチ
スイッチSWc は、変速機20のクラッチが断のときに
オン信号を、そしてクラッチが接のときにオフ信号を出
力するように設定されている。
【0027】しかして、制御装置40は2つの操作方向
検出スイッチSW1 ,SW2 から信号線41を介して送
られる操作方向信号を受け、この信号に基づき指令信号
を信号線42を介して電動モータ23へ送り、この電動
モータ23を正回転又は逆回転させると共に、作動位置
検出センサDSから信号線43,44を介して送られる
シフト軸21の作動位置検出信号又はニュートラル位置
検出信号に基づいて、電動モータ23の駆動を停止させ
るための制御が行なわれるようになっている。
【0028】さらに、後述するように、車速センサ7
0,クラッチスイッチSWc 及び作動位置検出センサ
(変速機位置検出センサ)DSから制御装置40に入力
される情報信号に基づいて、ニュートラル位置における
シフト軸21の位置の補正(補正移動)がなされるよう
に構成されている。
【0029】ここで、上述の制御装置40に設けられて
いるシフト軸補正移動回路40aの構成につき、図2を
参照しながら説明すると、次の通りである。すなわち、
制御装置40のシフト軸補正移動回路40aは、図2に
示すように、車速センサ70から供給される車速情報信
号に基づいて車両の加減速度を算出する車両加減速度演
算回路80と、この車両加減速度演算回路80からの出
力信号に基づいて車両加減速度が所定の値以上であるか
否かを判定する車両加減速度判定回路81とを備えると
共に、作動位置検出センサDSから変速機20のシフト
軸21の位置信号が供給されるシフト軸位置検出回路8
2と、シフト操作方向検出スイッチSW 1 ,SW2 から
の検出信号に基づいてシフト操作方向を検出するシフト
操作方向検出回路83と、このシフト操作方向検出回路
83,クラッチスイッチSWc 及び既述のシフト軸位置
検出回路82からの出力信号に基づいて変速機シフト操
作制御信号を出力する変速機シフト操作制御回路84と
を備えている。さらに、シフト軸補正移動回路40a
は、シフト軸位置検出回路82及び変速機シフト操作制
御回路84からの出力信号に基づいてシフト軸21の目
標位置(変速機20が電動モータ23に対して変位した
場合のシフト軸21の補正位置)を演算する作動目標位
置演算回路85と、この作動目標位置演算回路85から
の出力信号と既述のシフト軸位置検出回路82からの出
力信号とを比較する作動目標位置演算回路86と、この
作動目標位置演算回路86,既述の車両加減速度判定回
路81及び変速機シフト操作制御回路84からの出力信
号に基づいて電動モータ23を回転駆動する電動モータ
駆動回路87とを備えている。
【0030】次に、上述のシフト軸補正移動回路40a
の回路動作につき、図2の回路構成を参照しながら図3
に示すフローチャートに基づいて順次に説明すると、以
下の通りである。
【0031】(1) まず、車速センサ(又は車輪速セ
ンサ)70にて車両速度が検出され(ステップS1 )、
その車速検出信号が、この車速センサ70から制御装置
40の車両加減速演算回路80に入力される。
【0032】(2) この車両加減速度演算回路80に
おいては、車速センサ70から供給される車速情報信号
に基づいて車両の加減速度が演算(算出)される(ステ
ップS 2 )。
【0033】(3) 次いで、その演算結果(車両の加
減速度)が車両加減速度判定回路81に入力され、車両
の加減速度が所定値より大きいか否かについての判定が
判定回路81においてなされる(ステップS3 )。そし
て、車両の加減速度が所定値より大きい場合には、所定
の制御開始指令信号が前記判定回路81から電動モータ
駆動回路23に出力される。
【0034】(4) 一方、変速機20がチェンジレバ
ー16の操作によりシフト操作中であるか否かについて
変速機シフト操作制御回路84において判定される(ス
テップS4 )。そして、車両加減速度判定回路81にお
いて車両の加減速度が所定値より大きいと判定され、か
つ、変速機シフト操作制御回路84においてシフト操作
中であると判定されたときには、変速機シフト操作制御
回路84から電動モータ駆動回路87に供給される停止
信号により電動モータ23の駆動による補正移動が停止
される(ステップS5 )。
【0035】(5) また、シフト操作中ではないと判
断された場合には、加減速時の車体フレーム33に対す
るシフト軸21の変位が作動位置検出センサDSにて検
出されるのに伴って、この検出情報に基づいてシフト軸
位置検出回路82によりシフト軸21の現在位置が検出
される(ステップS6 )。
【0036】(6) 次いで、検出されたシフト軸21
の現在位置に関する情報信号が変速機シフト操作制御回
路84に供給され、検出された現在位置に対応した目標
位置が選定される。具体的には、シフト軸21の各位置
にそれぞれ対応する目標位置が予め求められて変速機シ
フト操作制御回路84に記憶されており、この制御回路
84に予め記憶されている多数の目標位置のうち、検出
されたシフト軸21の現在位置に対応する作動目標位置
が選択される。
【0037】(7) 一方、シフト操作方向検出スイッ
チ18からの検出信号がシフト操作方向検出回路83に
供給されるのに伴って、この検出回路83から変速機シ
フト操作制御回路84にシフト操作方向に関する情報信
号が入力され、この制御回路84において、シフト軸2
1の現在位置と作動目標位置とを考慮して、電動モータ
23の回転方向が決定される(ステップS7 )。なお、
この場合、車両が加速,減速の何れかであるかに応じて
回転方向を決めるようにしてもよい。そして、この回転
方向の決定に応じて、変速機シフト操作制御回路84か
ら電動モータ駆動回路87に回転方向を指令する制御信
号が供給される。
【0038】(8) しかる後に、作動目標位置演算回
路86において、シフト軸21の現在位置と、この現在
位置に応じて選定された作動目標位置とが互いに比較さ
れ、その差に関する比較結果(差信号)が得られる(ス
テップS8 )。
【0039】(9) 次いで、車両加減速度判定回路8
1からの判定信号が電動モータ駆動回路87に入力され
るのに伴って、作動目標位置演算回路86から比較結果
として得られる差信号と設定値(予め設定された基準
値)とが比較され(ステップ9 )、差信号が設定値より
も大きいときは電動モータ23が回転駆動されて前記差
信号が零になるように電動モータ23が駆動される(ス
テップS10)。これにより、シフト軸21が所定の作動
目標位置に補正移動される。なお、この際の電動モータ
23の駆動時間を所定時間に限定するようにしてもよ
い。一方、差信号が設定値より小さい場合には、シフト
軸21の位置が作動目標位置にあるので、電動モータ2
3の駆動が停止され、補正移動は停止される(ステップ
5 )。
【0040】また、図4〜図6は本発明の第2実施形態
に係る変速機シフト操作装置を示すものである。なお、
図4〜図6において、図1〜3と同様の部分には同一の
符号を付して重複する説明を省略する。
【0041】第2実施形態の変速機シフト操作装置は、
図1に示す第1実施形態の変速機シフト操作装置におい
て車速センサ70からの検出信号を制御装置40に入力
しているのに代えて、ブレーキスイッチSWb からのオ
ン・オフ信号を制御装置40に入力するように構成した
ものである。なお、その他の構成は、既述の第1実施形
態の構成と同様である。
【0042】また、制御装置40に設けられるシフト軸
補正移動回路40bは、図5に示すように、既述の第1
実施形態で用いられている車両加減速度演算回路80及
び車両加減速度判定回路81(図2参照)に代えて、ブ
レーキ作動検出回路91が用いられている。かくして、
ブレーキスイッチSWb からブレーキの作動・非作動状
態に関する信号(オン・オフ信号)がブレーキ作動検出
回路91に入力され、このブレーキ作動検出回路91か
らの検出信号が電動モータ駆動回路87に供給されるよ
うに構成されている。なお、その他の構成は、既述の第
1実施形態の場合のシフト軸補正移動回路40a(図2
参照)の構成と同様である。
【0043】次に、図5の回路構成図と共に図6に示す
フローチャートを参照しつつ、制御装置40のシフト軸
補正移動回路40bの回路動作を順次に説明すると、以
下の通りである。
【0044】(1) ブレーキスイッチSWb の出力信
号(オン・オフ信号)が制御装置40のブレーキ作動検
出回路91に供給され、これによりブレーキスイッチS
b がオン状態であるか否か(ブレーキ作動状態か否
か)について判定される(ステップS0 )。
【0045】(2) ニュートラル時に、ブレーキの作
動に伴ってブレーキスイッチSWb からブレーキ作動検
出回路91にオン信号が入力されると、ブレーキ作動検
出回路91から電動モータ駆動回路87に制御開始指令
信号が入力される。
【0046】(3) 一方、シフト軸位置検出回路8
2,作動目標位置演算回路85,作動目標位置演算回路
86、並びに、シフト操作方向検出回路83,変速機シ
フト操作制御回路84は、既述の第1実施形態(図3参
照)の場合と同様に作動する(ステップS4 〜S10)。
なお、この場合、電動モータ23の回転方向の決定ステ
ップ(ステップS7 )においては、車両はブレーキにて
減速中であることが特定されるため、この決定ステップ
を省略してもよい。
【0047】(4) かくして、ブレーキ作動検出回路
91からのブレーキ作動検出信号、及び、変速機シフト
操作制御回路84からの電動モータ駆動制御信号が電動
モータ駆動回路87に供給されるのに応じて、電動モー
タ23が所定の回転方向に適宜時間にわたり回転駆動さ
れ、シフト軸23の位置補正がなされる。
【0048】以上、本発明の第1及び第2実施形態につ
き述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定される
ものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変
形及び変更が可能である。例えば、既述の実施形態では
変速機のシフト操作を電動モータ23の駆動力を利用し
て行なうようにしているが、電動モータ23以外のアク
チュエータ(流体圧シリンダ等)を駆動源とする場合に
も本発明を適用し得ることは言う迄もない。また、上述
の実施形態では、チェンジレバー16のシフト操作方向
を検出しているが、それに代えて、チェンジレバー16
のシフト操作力やシフト操作ストローク等のシフト操作
量を検出して、それに基づいて変速機のシフト操作を行
なう型式の変速機操作装置にも本発明を適用できる。
【0049】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、車両の加
減速時等に変速機とシフト軸駆動用の変速機シフト操作
用アクチュエータ(例えば、実施形態で示した電動モー
タ23)との間に相対変位を生じても、ニュートラル位
置におけるシフト軸の位置補正を自動的にしかも正確に
行ない得て、セレクト操作可能状態に常に設定すること
ができ、セレクト操作時の引っ掛りやセレクト不能を防
止することができる。
【0050】また、本発明によれば、車両の加減速時等
に変速機とシフト軸駆動用の変速機シフト操作用アクチ
ュエータ(例えば、実施形態で示した電動モータ23)
との間に相対変位を生じても、シフト位置におけるシフ
ト軸の位置補正を自動的にしかも正確に行なうことがで
き、従って、ギヤ投入後にこのような補正移動(位置補
正)を行なうことにより、シフト完了位置におけるギヤ
抜けを防止することができる。
【0051】また、特に、変速機シフト操作用アクチュ
エータとして減速機付電動モータを用いるようにした場
合には、駆動源として流体圧シリンダ等を用いた場合に
比べて装置の低廉化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る変速機シフト操作
装置の構成図である。
【図2】図1の変速機シフト操作装置に備えられる制御
装置(コントローラ)の制御系を示すブロック図であ
る。
【図3】図2の制御装置によるシフト操作制御動作を示
すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態に係る変速機シフト操作
装置の構成図である。
【図5】図4の変速機シフト操作装置に備えられる制御
装置(コントローラ)の制御系を示すブロック図であ
る。
【図6】図5の制御装置によるシフト操作制御動作を示
すフローチャートである。
【符号の説明】
16 チェンジレバー 20 変速機 21 シフト軸 23 電動モータ 24 減速機 27 作動位置検出手段 33 車体フレーム 34 セレクトレバー 40 制御装置 40a,40b シフト軸補正移動回路 70 車速センサ 80 車両加減速度演算回路 81 車両加減速度判定回路 82 シフト軸位置検出回路 83 シフト操作方向検出回路 84 変速機シフト操作制御回路 85 目標位置演算回路 86 目標位置比較回路 87 電動モータ駆動回路 91 ブレーキ作動検出回路 DS 作動位置検出センサ SW1 ,SW2 シフト操作方向検出スイッチ SWb ブレーキスイッチ SWc クラッチスイッチ SWn ニュートラルスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 邦夫 埼玉県東松山市神明町2丁目11番6号 自 動車機器株式会社松山工場内 Fターム(参考) 3J052 AA02 FB41 GC02 GC46 GC51 GC64 GC65 GC72 KA09 LA05 3J067 AA06 AB24 BA18 CA09 CA11 CA22 CA23 CA32 FA02 FA84 FB57 FB61 GA04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) チェンジレバーと、(b) 前記
    チェンジレバーに機械的に接続された変速機のシフト軸
    を回動させるために車体フレームに取付けられた変速機
    シフト操作用アクチュエータと、(c) 前記チェンジ
    レバーのシフト操作方向又はシフト操作量を検出するシ
    フト操作検出手段と、(d) 前記変速機のシフト軸の
    作動位置を検出する作動位置検出センサと、(e) 前
    記変速機シフト操作用アクチュエータを駆動制御する制
    御装置と、をそれぞれ備える変速機シフト操作装置にお
    いて、 前記制御装置に、車両の加減速度を検出する車両加減速
    度検出手段と、シフト操作時の前記シフト軸の作動目標
    位置を設定する作動目標位置設定手段とをそれぞれ設
    け、前記車両加減速度検出手段及び作動目標位置設定手
    段からそれぞれ出力される信号に基づいて前記変速機シ
    フト操作用アクチュエータを駆動させることにより、前
    記シフト軸を前記作動目標位置に補正移動するようにし
    たことを特徴とする変速機シフト操作装置。
  2. 【請求項2】 前記変速機シフト操作用アクチュエータ
    は、減速機付電動モータであることを特徴とする請求項
    1に記載の変速機シフト操作装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置は、前記シフト軸がニュー
    トラル位置又はシフト完了位置の何れかにある時にのみ
    前記補正移動を行なうことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の変速機シフト操作装置。
  4. 【請求項4】 前記車両加減速度検出手段は、車両速度
    センサ、車輪速センサ又は車両減速度センサの何れか1
    つを少なくとも有する共に、前記車両加減速度が所定値
    以上になったときに前記加減速度検出信号を出力するこ
    とを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の変
    速機シフト操作装置。
  5. 【請求項5】 前記車両加減速度検出手段は、ブレーキ
    スイッチを有し、該ブレーキスイッチがオンのときに前
    記加減速度検出信号を出力することを特徴とする請求項
    1乃至4の何れか1項に記載の変速機シフト操作装置。
  6. 【請求項6】 前記制御装置は、シフト操作中のとき
    は、前記補正移動を停止することを特徴とする請求項1
    乃至5の何れか1項に記載の変速機シフト操作装置。
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