JP3733804B2 - 変速機の操作力軽減装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速機の操作時の操作力を軽減する、変速機の操作力軽減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、変速機操作時の操作力を軽減する変速機の操作力軽減装置(以下、単に軽減装置とも言う)が開発,提案されている。例えば、特開平5−87237号公報には、チェンジレバー(以下、単にレバーと言う)の操作力に応じて変位する弾性体と、この弾性体の変位を検出する変位検出手段と、レバーをアシスト駆動するモータとをそなえて構成される軽減装置が開示されている。この軽減装置では、運転者がレバーをシフト方向に操作すると、この操作力が弾性体に伝達されて弾性体が変形する。そして、弾性体の変形量が、変位検出手段により検出され、電気抵抗に変換されて制御装置(ECU)に出力される。この変位検出手段の出力情報に基づき、ECUは、モータに流す電流値を計算し、モータの作動を制御する。これにより、弾性体の変形量に応じた(運転者の操作に見合った)アシスト力でレバーがアシスト駆動されて、運転者の操作力を軽減することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の操作力軽減装置では、モータによるアシスト駆動が、運転者の意図する操作を却って阻害してしまう虞がある。つまり、例えば、レバーを異なるセレクト位置のギアに移動する場合には、レバーを先ずニュートラル位置に移動させてから所定のセレクト位置までセレクト方向に沿ってレバーを移動させる必要があるが、運転者によっては、かかるセレクト方向への移動を、シフト方向に力を掛けつつ行なうことがある。この場合、このシフト方向への力に対応して、レバーがモータによりシフト方向に沿ってアシスト駆動されると、このシフト方向へのアシスト駆動が、レバーのセレクト方向への移動(運転者の意図する操作)を阻害してしまうのである。また、セレクト方向への移動中にレバーにシフト方向への入力が行なわれなかったとしても、それまでのレバーのシフト方向への移動(所定のギア位置からニュートラルへの移動)を受けて、直前まで作動していたモータは慣性により直ぐには停止しないため、このモータの慣性により、レバーがシフト方向へアシスト駆動されて、その後行なわれるレバーのセレクト方向への移動を阻害してしまう虞がある。
【0004】
また、変位検出手段で弾性体の変形量をアナログデータとして検出し、この検出値(アナログデータ)に基づきモータの出力を可変制御しているので、単なるオンオフ制御に比較すると、制御系が複雑になってしまうという課題もある。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、簡素なシステム構成で変速機の操作力を精度良く軽減できるようにした、変速機の操作力軽減装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1記載の本発明の変速機の操作力軽減装置では、運転者により変速機の変速操作レバーが操作されると、変速操作レバーに入力された操作力及び操作方向が、変速操作伝達手段を介して変速機に伝達される。このとき、変速段位置検出手段の検出情報に基づき、変速操作レバー又は変速操作伝達手段が中立位置から変速段噛合位置まで移動していることが検出されている間、モータ制御手段により、モータが駆動されて、変速操作伝達手段が変速操作レバーの操作方向に沿ってアシスト駆動され、これにより、変速機の操作に必要とされる運転者の操作力が軽減される。
【0006】
また、変速段位置検出手段により変速段が中立位置にあることが検出されると、断接機構制御手段により断接機構が接続され、変速操作レバー又は変速操作伝達手段が中立位置から変速段噛合位置への移動の開始が検出されると、モータ制御手段によりモータのアシスト駆動が開始される。その後、変速段位置検出手段により変速段が変速段噛合位置にあることが検出されると、モータ制御手段によりモータのアシスト駆動が停止されるとともに、断接機構制御手段により断接機構が切断され、これにより、モータの慣性を排除することができる。
【0007】
請求項2記載の本発明の変速機の操作力軽減装置では、モータの故障を検出するモータ故障検出手段を設け、このモータ故障検出手段によりモータの故障が検出された場合には、断接機構制御手段により断接機構が切断状態に維持されるように構成する。これにより、モータ故障時には、断接機構により、モータと変速操作伝達手段とが切り離されるので、モータが故障しても変速操作時の操作力が増大することを防止できる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本実施形態では、変速機の操作力軽減装置(以下、単に軽減装置又は装置ともいう)を、自動車(車両)に適用した場合を説明する。
図1〜図3は本発明の一実施形態としての操作力軽減装置について示す図であり、本実施形態にかかる自動車の変速段操作系は、図1(A)に示すように、トランスミッション(変速機)1と、このトランスミッション1の変速段(以下、ギアとも言う)を運転者が切換操作するためのチェンジレバー(変速操作レバー)5と、このチェンジレバー5に入力された操作力及び操作方向をトランスミッション1に伝達する変速操作伝達手段6とをそなえて構成されている。なお、図1(A)では、便宜上チェンジレバー5についてのみ側面視で示し、チェンジレバー5以外の部材については平面視で示す。
【0009】
変速操作伝達手段6は、トランスミッション1のギアを変更するギアシフタ2と、スライディングレバー3と、ギアシフタ2に回動自在に設けられるとともにスライディングレバー3に挿入されるクロスシャフト4と、クロスシャフト4に取り付けられたアウタレバー4Aとをそなえて構成されている。クロスシャフト4の外周面には図示しないスプラインが形成され、又、スライディングレバー3の内周面には、クロスシャフト4の外周面のスプラインと噛み合うスプラインが形成されており、これにより、スライディングレバー3は、クロスシャフト4と一体に回動するとともに、クロスシャフト4上を軸方向〔図1(A)中で上下方向〕に沿って移動可能となっている。
【0010】
そして、ギアシフタ2では、スライディングレバー3の回動位置に応じてシフト方向のギアの選択を行ない、又、スライディングレバー3の軸方向位置に応じてセレクト方向のギアの選択を行なうようになっている。そして、スライディングレバー3とチェンジレバー5との間に介装されたシフトケーブル5A及び図示しないセレクトケーブル等を介してこのようなスライディングレバー3の位置をチェンジレバー5により操作できるようになっている。
【0011】
シフトケーブル5Aは、図1(B)に示すように、クロスシャフト4に一端が固設されたアウタレバー4Aの他端に取り付けられており、チェンジレバー5のシフト方向〔図1(A)で左右方向〕に沿った操作に対応して、アウタレバー4A及びクロスシャフト4を介して図1(A)に示すスライディングレバー3を回動させることができるようになっている。
また、図示しないセレクトケーブルは、ギアシフタ2に回動可能に取り付けられたギアセレクトレバー2Aに接続されている。このギアセレクトレバー2Aとスライディングレバー3との間には、やはり図示しない伝達部材が介装されており、セレクトケーブルは、チェンジレバー5のセレクト方向〔図1(A)で紙面に対して垂直方向〕に沿った操作に対応して、ギアセレクトレバー2A及び伝達部材を介してスライディングレバー3を軸方向に沿って移動させるようになっている。
【0012】
なお、図1(A)中のP1及びP2は、トランスミッション1において所定のギアが完全に噛合した時のチェンジレバー5の対応する位置を示している。また、図1中のNは、シフト位置P1とシフト位置P2との略中間のニュートラル位置を示す。
また、図1(A)に示すように、車両には、シフトノブスイッチ31A,31B及びクラッチスイッチ32が付設されており、いずれもECU(制御装置)20に検出情報を出力するようになっている。シフトノブスイッチ31Aは、運転者がチェンジレバー5をシフト方向前方へ操作すると〔図1(A)中でニュートラル位置N→シフト位置P1の方向へ操作すると〕オンするスイッチで、シフトノブスイッチ31Bは、運転者がチェンジレバー5をシフト方向後方へ操作すると〔図1(A)中でニュートラル位置N→シフト位置P2の方向へ操作すると〕オンするスイッチである。また、クラッチスイッチ32は、エンジン(図示略)とトランスミッション1との断接を行なうクラッチ(図示略)が切断状態のときにオンするスイッチである。
【0013】
さて、ギアチェンジは、運転者が、チェンジレバー5を所定のレバー位置に移動させることにより行なわれる。このような操作は、チェンジレバー5をあるレバー位置から一旦ニュートラル位置Nまでシフト方向に移動させ(これを、ギアを抜くという)、その後、セレクト位置の異なる場合は、さらにチェンジレバー5をセレクト方向に移動してから、ニュートラル位置から所定のレバー位置までシフト方向に移動させる(これを、ギアを入れるという)ことにより行なわれるが、ギアを入れる際には、比較的大きな力(操作力)が必要となる。
【0014】
そこで、この自動車の変速段操作系には、操作力軽減装置が装備されており、これにより、ギアチェンジの際に必要とされる操作力を軽減して、操作者(運転者)がスムーズにギアチェンジを行なえるようになっている。
本操作力軽減装置は、図1(A)〜(C)に示すように、上述のチェンジレバー5と、シフトケーブル5A,アウタレバー4A,クロスシャフト4,スライディングレバー3及びギアシフタ2からなる変速操作伝達手段6とに加え、変速操作伝達手段6(ここでは、特にアウタレバー4A)を駆動するモータ10と、モータ10の出力を減速して倍力する減速機12と、図1(C)に示すように、減速機12とモータ10との間に介装された電磁クラッチ(断接機構)11と、図1(A)に示すように、減速機12を介して入力されるモータ10の出力をアウタレバー4Aに伝達するリンク13A及びリンクロッド13Bと、シフトポジションスイッチ(変速段位置検出手段)30A,30B,30Cと、ECU20内に構成されるクラッチ制御手段(断接機構制御手段)21,モータ制御手段22及びモータ故障検出手段23とをそなえて構成されている。ここで、電磁クラッチ11は、図1(C)に示すように、モータ10の出力軸10Aと減速機12の入力軸12Aとの間に介装され変速操作伝達手段6とモータ10との断接を行なうようになっている。なお、モータ10及び減速機12は、図1(A)に示すように車両のフレーム25に取り付けられ、又、電磁クラッチ11は、図1(C)に示すように減速機12のケーシング12E内に設けられている。
【0015】
ここで、減速機12,リンク13A,リンクロッド13B,シフトポジションスイッチ30A,30B,30C,クラッチ制御手段21,モータ制御手段22及びモータ故障検出手段23についてさらに説明する。
減速機12は、図1(C)に示すように、電磁クラッチ11に一端を接続された入力軸12Aと、この入力軸12Aの他端に設けられ比較的径が小さく歯数の少ないウォーム12Bと、このウォーム12Bと噛合し比較的径が大きく歯数の多いウォームホイール12Cと、ウォームホイール12Cに接続されたホイール軸12Dとを、ケーシング12Eの内部に介装して構成されており、モータ出力軸10Aの回転を減速してモータ10からの入力を倍力し、これをホイール軸12Dから出力するようになっている。なお、ウォーム12Bとウォームホイール12Cとの代わりに互いに噛合するかさ歯車を使用しても良い。
【0016】
また、図1(A)に示すようにホイール軸12Dの先端にはリンク13Aの一端が固設され、図1(A),(B)に示すように、リンク13Aの他端(揺動端)とアウタレバー4Aの揺動端との間には、リンクロッド13Bが、リンク13A及びアウタレバー4Aに対して回転可能に取り付けられている。これにより、モータ10が作動すると、電磁クラッチ11が接状態であれば、モータ10の出力が、モータ出力軸10A,電磁クラッチ11,減速機入力軸12A,ウォーム12B,ウォームホイール12C,ホイール軸12D,リンク13A及びリンクロッド13Bを介してアウタレバー4Aに伝達され、アウタレバー4Aが回転駆動されてクロスシャフト4及びスライディングレバー3が回転するようになっている。したがって、モータ10を作動させて変速操作伝達手段6(アウタレバー4A)を駆動することにより、スライディングレバー3を回動させるのに必要な操作力(トランスミッション1のギアチェンジの際に必要な力)を軽減できるようになっている。
【0017】
次に、シフトポジションスイッチ30A〜30Cについて説明すると、シフトポジションスイッチ30A〜30Cは、トランスミッション1のシフト位置を検出し、これをECU20に出力するもので、いずれも、ギアシフタ2に貫設されている。各シフトポジションスイッチ30A〜30Cの先端の検出部は、ギアシフタ2内のスライディングレバー3の円周面にほぼ垂直に当接するように設けられ、また、スライディングレバー3に対して進退可能であるとともにスライディングレバー3側に付勢されている。そして、スライディングレバー3の外周面には、軸方向に沿って図示しない一本の溝部が形成されており、スライディングレバー3が回転してこの溝部が所定の回転位置にくると、シフトポジションスイッチ30A〜30Cの先端の検出部がこの溝部に係合するようになっている。これにより、スライディングレバー3が所定の回転位置にあること、即ちトランスミッション1が所定のシフト位置にあることを検出できるようになっているのである。
【0018】
ここで、シフトポジションスイッチ(シフト完了スイッチ)30Aは、トランスミッション1がチェンジレバー5のシフトポジションでP1側のギアに入っているとき(変速段噛合位置にあるとき)にオン信号を出力するようになっている。同様に、シフトポジションスイッチ(ニュートラルスイッチ)30Bは、トランスミッション1のギアが、チェンジレバー5のシフトポジションでNにあるとき、即ちニュートラル位置(中立位置)にあるときにオン信号を出力するようになっており、又、シフトポジションスイッチ(シフト完了スイッチ)30Cは、トランスミッション1がチェンジレバー5のシフトポジションでP2側のギアに入っているとき(変速段噛合位置にあるとき)に、オン信号を出力するようになっている。
【0019】
なお、ギアシフタ2に貫設されたシフトポジションスイッチ30A〜30Cに対し、スライディングレバー3は、チェンジレバー5のセレクト方向に沿った移動に応じて軸方向に移動するが、上述したようにスライディングレバー3に設けられた溝部は、軸方向に沿って形成されているので、スライディングレバー3が軸方向に移動してもシフトポジションスイッチ30A〜30Cの検出部が溝部に係合するようになっている。そして、これにより、変速段がP1側であるかP2側であるかを検出できるようになっているのである。
【0020】
次に、クラッチ制御手段21について説明すると、クラッチ制御手段21は、クラッチスイッチ32により、エンジン(図示略)とトランスミッション1との断接を行なうクラッチ(図示略)が断状態にされたことが検出され、且つ、ニュートラルスイッチ30Bによりチェンジレバー5のシフトポジションがニュートラル位置Nであることが検出されると、電磁クラッチ11を接続するようになっている。また、シフト完了スイッチ30A,30Cによりチェンジレバー5のシフトポジションP1,P2に対応した変速段に切り換えられたことが検出されると、変速操作は完了したものとして、電磁クラッチ11を切断(即ち、モータ10とアウタレバー4Aとを切断)するようになっている。さらには、モータ故障検出手段23によりモータ10の故障が検出された場合には、チェンジレバー5の位置に関係なく電磁クラッチ11を切断した状態に保持するようになっている。
【0021】
次に、モータ制御手段22について説明すると、モータ制御手段22は、クラッチ制御手段21により電磁クラッチ11が接続された後、シフトノブスイッチ31Aによりチェンジレバー5がニュートラル位置Nよりもシフト位置P1に傾斜していることが検出されると、運転者が変速操作を行なっている、即ち、チェンジレバー5をシフト位置P1に向けて操作したとして、運転者の変速操作をアシストするべくアウタレバー4Aの揺動端を図1(B)中で矢印X2の方向に揺動させるようにモータ10の作動を制御するようになっている。つまり、運転者はチェンジレバー5を操作することにより、アウタレバー4A等を介してスライディングレバー3を所定の方向に回転させてギアチェンジを行なうが、この際、運転者の操作方向(シフト方向)に沿ってモータ10でアウタレバー4Aをアシスト駆動することにより、かかる操作に必要な運転者の力(操作力)を軽減させるようにしているのである。同様に、電磁クラッチ11が接続された後、シフトノブスイッチ31Bによりチェンジレバー5がニュートラル位置Nよりもシフト位置P2に傾斜していることが検出されると、運転者の変速操作をアシストするべくアウタレバー4Aの揺動端を図1(B)中で矢印X1の方向に揺動させるようにモータ10の作動を制御するようになっている。
【0022】
また、モータ制御手段22は、モータ10が作動中にシフト完了スイッチ30A,30Cがオンになると、変速操作は完了したものとして、モータ10の作動を停止させるようになっている。
次に、モータ故障検出手段23について説明すると、モータ故障検出手段23は、モータ10の端子電圧及びモータ制御手段22からの制御指令を監視し、端子電圧が、モータ制御手段22からの指令値に対して異常を示すと、モータ10が故障したと判定するようになっている。
【0023】
本発明の一実施形態としての変速機の操作力軽減装置は上述のように構成されており、その動作について図2を用いて説明すると、まず、運転者により変速操作が開始されるにあたって、クラッチペダルが踏み込まれ(ステップS10)、所定のレバー位置(例えばシフト位置P2)からニュートラル位置(シフト位置N)へのチェンジレバー5の操作が行なわれる(ステップS20)。そして、ギア抜きが終了してギアがニュートラルになると(ステップS30)、クラッチ制御手段21により電磁クラッチ11が接続される(ステップS40)。その後、ニュートラル位置(シフト位置N)から所定のレバー位置(例えばシフト位置P1)へのチェンジレバー5の操作が開始されると(ステップS50)、モータ制御手段22によりモータ10の作動が開始され、モータ10は運転者のシフト操作方向(例えば、シフト位置P2からシフト位置P1への操作方向)に沿って(例えば、アウタレバー4Aを図1(B)中に矢印X2で示す方向に揺動するように)アウタレバー4Aをアシスト駆動して、ギアチェンジに必要な運転者の操作力を軽減させる(ステップS60)。
【0024】
そして、チェンジレバー5が所定のレバー位置(例えばシフト位置P1)まで移動して(ステップS70)、その後、モータ制御手段22によりモータ10の作動が停止されるとともにクラッチ制御手段21により電磁クラッチ11が切り離されてアシスト駆動が終了する(ステップS80)。そして、クラッチペダルが上げられてクラッチスイッチ32がオフとなって(ステップS90)、変速操作が完了する。
【0025】
次に、本装置のECU20における制御について図3を用いて説明する。本制御は、ECU20が通電中は繰り返し行われるものであり、まず、ステップS200で、クラッチスイッチ32がオンか否かにより、変速操作が開始されたか否かが判定され、クラッチスイッチ32がオンの場合は、クラッチペダルが踏み込まれており運転者は変速操作(ギア抜き)を開始したと判定してステップS300に進み、一方、クラッチスイッチ32がオフの場合はNOのルートを通ってリターンする。
【0026】
次に、ステップS300で、ニュートラルスイッチ30Bがオンか否かにより、運転者が引き続き変速操作を行っているか否かが判定され、ニュートラルスイッチ30Bがオンになれば、運転者はチェンジレバー5をニュートラルにしてギア入れを行おうとしているとしてYESのルートを通ってステップS400へ進む。一方、ニュートラスイッチ30BがオフならばNOのルートを通ってリターンする。
【0027】
このようにステップS300を設けることにより、単にクラッチペダルが踏み込まれただけでチェンジレバー5が操作されていないような場合には、本制御ルーチンから出ることができるようしている(すなわち、モータ10によるチェンジレバー5のアシスト駆動を行なわないようにしている)。クラッチペダルが踏み込まれ且つチェンジレバー5が操作されているものの、チェンジレバー5が未だニュートラル位置Nまで到達していない場合も一旦制御ルーチンから出てしまうが、図3に示す制御ルーチンは繰り返し行われるので、引き続きクラッチペダルが踏み込まれている限り、その後チェンジレバー5がニュートラル位置Nに到達した時点で、ステップS400に進みチェンジレバー5の操作力の軽減が開始される。また、クラッチペダルを踏み込まないでギア抜きが行なわれた場合であっても、ニュートラルからギア入れが行なわれるときにはクラッチペダルが踏み込まれる、つまり、クラッチスイッチ32がオン、ニュートラルスイッチ30Bがオンとなって、ステップS400に進みチェンジレバー5の軽減操作が開始される。
【0028】
そして、ステップS400でクラッチ制御手段21により電磁クラッチ11の接続制御が行なわれ、次にステップS500に進む。ステップS500では、シフトノブスイッチ31A(あるいはシフトノブスイッチ31B)により、運転者がギア入れのためにチェンジレバー5を目的のギア(ギア入れしようとするギア)側に移動させ始めたか否かが判定される。つまり、シフトノブスイッチ31A(あるいはシフトノブスイッチ31B)がオンの場合、運転者がチェンジレバー5をギア入れする変速段方向に動かし始めたと判定され、ステップS600へ進む。一方、シフトノブスイッチ31A(あるいはシフトノブスイッチ31B)がオフの場合、再びステップS500に戻る。つまり、シフトノブスイッチ31A(あるいはシフトノブスイッチ31B)がオンするまでステップS500での判定が繰り返し行われて、シフトノブスイッチ31A(あるいはシフトノブスイッチ31B)のオン信号待ち状態となるのである。
【0029】
そして、ステップS600で、モータ制御手段22によりモータ10の作動制御が開始されて、モータ10によるチェンジレバー5のアシスト駆動が行われて、ステップS650に進む。ステップS650では、モータが正常に作動しているか否かが判定され、モータ制御手段22によりモータ制御を開始したにもかかわらずモータ10が正常に作動しない場合にはモータ故障検出手段23により故障が検出されてNOのルートを通ってステップS850に進みクラッチ制御手段21により電磁クラッチ11の切断制御が行なわれ、リターンする。一方、モータ故障検出手段23により、モータ10の故障が検出されなければ、YESのルートを通ってステップS700に進む。
【0030】
ステップS700では、シフト完了スイッチ30A(あるいはシフト完了スイッチ30C)により、チェンジレバー5が変速後の所定のレバー位置に到達したか否かが判定され、シフト完了スイッチ30A(あるいはシフト完了スイッチ30C)からオン信号が検出されれば、チェンジレバー5は所定のレバー位置に到達したと判定されてステップS800へ進み、モータ10によるチェンジレバー5のアシスト駆動を終了すべく、モータ10の作動が終了され、ステップS850で電磁クラッチ11が切断されてリターンする。一方、シフト完了スイッチ30A(あるいはシフト完了スイッチ30C)がオフであれば、ステップS700に戻る。つまり、シフト完了スイッチ30A(あるいはシフト完了スイッチ30C)のオン信号待ちの状態(チェンジレバー5が所定のレバー位置に到達するまで待機する状態)となる。
【0031】
なお、本実施形態では、ECU20の通電中は、上述の制御が繰り返し行なわれるが、ECU通電中にクラッチスイッチ32がオンされると、図3のステップS300から制御が開始されるように構成しても良い。これにより、変速操作が行なわれていない車両運転状態において無駄な判定が行なわれなくて済むという利点がある。
【0032】
したがって、本装置によれば、ニュートラルスイッチ30Bによりチェンジレバー5がニュートラル位置にあることが検出され、且つ、シフトノブスイッチ31A,31Bによりチェンジレバー5の操作開始が検出されてから、モータ10によるアシスト駆動が開始されるので、運転者の操作力が軽減されるとともにかかるアシスト駆動により運転者の意図する操作が阻害されてしまうことがない。
【0033】
つまり、例えば、チェンジレバー5を異なるセレクト位置に移動させる場合には、チェンジレバー5をニュートラル位置にシフト移動させてから所定のセレクト位置までセレクト方向に移動させる必要があり、運転者によっては、かかるセレクト方向への移動を、シフト方向に力を掛けつつ行なうことがあるが、このような場合でも、チェンジレバー5を実際にシフト方向へ移動させるまではシフト方向へのアシスト駆動は行なわれないので、セレクト方向への移動中にシフト方向へのアシスト駆動が行なわれることがない。したがって、意図しないシフト方向へのアシスト駆動によりかかるセレクト方向への移動(運転者の意図する操作)が阻害されてしまうことがないのである。
【0034】
また、ギアが入ると同時に電磁クラッチ11は切断され、モータ10の作動指令は停止されるが、その後、僅かの間、モータ10の出力軸10Aは慣性で回転し続ける。したがって、ギアが入って直ぐに再びギアを抜くような場合、モータ出力軸10Aは、未だ慣性により回転しているが、このときには、電磁クラッチ11が切断されているので、かかるモータ出力軸10Aの回転に影響されることなくギアを抜くことができる。このため、このような場合においても、運転者の意図する操作が阻害されることがない。
【0035】
したがって、ギアを入れる際には、従来は比較的大きな操作力が必要となるが、本装置によれば操作力を精度良く軽減することができるので、常にスムーズに変速操作を行なうことができるという利点がある。
また、モータ故障検出手段23によりモータ10の故障が検出されると、クラッチ制御手段21により電磁クラッチ11が切断状態に保持されるので、このような故障時にモータ10が負荷となって却って操作力が増大してしまうことを防止することができるという利点がある。
【0036】
また、上述した従来技術では、チェンジレバー5の移動をアナログセンサである変位検出手段により検出し、このアナログ検出値に基づきモータの出力を制御しているのに対し、本装置では、チェンジレバー5の移動を、シフトポジションスイッチ30A〜30Cを用いて検出し、これに基づいてモータ10をオンオフ制御するように構成されているので制御系を簡素化できるという利点がある。また、アナログセンサ(変位検出手段)は、微細な検出を行なえる反面、きめ細かな初期調整(例えばニュートラル位置でアナログセンサからの検出値が所定値になるように行なわれる電圧調整)が必要となるが、このような細かな調整が不要となるという利点もある。
【0037】
なお、上述の実施形態では、モータ10と変速操作伝達手段6との間に電磁クラッチ11を介装しているが、ギアが入ると同時にモータ10の作動が略完全に停止される構成であれば、電磁クラッチ11を設けなくても良い。具体的には、例えば、スライディングレバー3に付設される各シフト完了スイッチ30A,30Cを、完全にギアが入る位置よりもニュートラル側にずらして、実際にギアが入るよりも所定時間前にオンとなるように構成すればよい。つまり、シフト完了スイッチ30A,30Cがオンとなるとモータ10への作動指令が停止されるが、モータ出力軸10Aは、その後も、僅かな時間、慣性により回転し続けるので、この慣性による回転を見込んで早めにモータ10への作動指令を停止することにより、ギアが入った時点でモータ10の作動が略完全に停止するようにしているのである。これにより、ギアを入れた直ぐ後に再びギアを抜くような場合でも、この時点でモータ10は停止しているので、電磁クラッチ11を設けない簡素な構成で、上述の実施形態と同様に運転者の意図する操作(この場合、ギアを抜くこと)が阻害されてしまうことを防止できるという利点がある。
【0038】
また、上述の実施形態では、チェンジレバーのシフトポジションを検出する変速段位置検出手段を、スライディングレバー3に設けられたシフトポジションスイッチ30A,30B,30Cにより構成しているが、これに限定されず、例えば、このようなオンオフスイッチをチェンジレバー5上に取り付けても良い。また、スライディングレバー3の回動角度をアナログデータとして検出するアングルセンサにより構成しても良い。この場合、制御系が複雑になり、また、センサの細かな調整が必要となるが、アナログ検出値に基づいてきめ細かな制御を行えるようになる。
【0039】
また、本発明は、自動車の変速機のみに適用されるものではなく操作を人力により行なう各種の変速機に広く適用しうるものである。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1記載の本発明の変速機の操作力軽減装置では、変速操作伝達手段は、変速操作レバーに入力された操作方向に沿ってモータによりアシスト駆動されるが、かかるアシスト駆動は、変速段位置検出手段の検出情報に基づき、変速操作レバー又は変速操作伝達手段が中立位置から変速段噛合位置に移動し始めてから、即ち、運転者の変速操作の意思を確認してから開始されるので、常に運転者の意図に沿ってアシスト駆動を行なうことができる。
【0041】
また、変速段位置検出手段により変速機の中立位置及び変速段噛合位置を検出し、この検出結果に基づいてモータ制御を行なうので、例えば中立位置から変速段噛合位置までを連続的に検出してこれに応じてモータ制御を行なうような従来装置に比較して、制御システムを簡便化することができる。したがって、簡素なシステム構成で変速機の操作力を精度良く軽減することができるという利点がある。
【0042】
さらに、変速操作後、変速段位置検出手段により変速段が変速段噛合位置にあることが検出されると、断接機構制御手段により断接機構が切断されるので、モータの慣性を排除することができるという利点があり、常に運転者の意図に沿ってアシスト駆動を行なって、変速機の操作力を精度良く軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態としての変速機の操作力軽減装置及び変速段操作系の構成を示す模式図であり、(A)は全体構成を示す模式図、(B)は(A)のA1−A1矢視断面図、(C)は断接機構及び減速機の内部構成を示す図であって(B)のA2部に対応する図である。
【図2】 本発明の一実施形態としての変速機の操作力軽減装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】 本発明の一実施形態としての変速機の操作力軽減装置の制御を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 トランスミッション(変速機)
5 チェンジレバー(変速操作レバー)
6 変速操作伝達手段
10 モータ
11 電磁クラッチ(断接機構)
21 クラッチ制御手段(断接機構制御手段)
22 モータ制御手段
23 モータ故障検出手段
30A,30C シフトポジションスイッチ又はシフト完了スイッチ(変速段位置検出手段)
30B シフトポジションスイッチ又はニュートラルスイッチ(変速段位置検出手段)
Claims (2)
- 運転者により操作される変速機の変速操作レバーと、
該変速操作レバーに連結されて、該変速操作レバーに入力される操作力及び操作方向を該変速機に伝達する変速操作伝達手段と、
該変速操作レバー又は該変速操作伝達手段に取り付けられ該変速機の中立位置及び変速段噛合位置を検出する変速段位置検出手段と、
該変速操作伝達手段に接続されたモータと、
該変速段位置検出手段の検出情報に基づき、該変速操作レバー又は該変速操作伝達手段が該中立位置から該変速段噛合位置まで移動している間だけ、該モータを作動させて該変速操作伝達手段を該変速操作レバーの操作方向に沿ってアシスト駆動するモータ制御手段と、
該モータと該変速操作伝達手段とを断接する断接機構と、
該断接機構の作動を制御する断接機構制御手段とそなえ、
該変速段位置検出手段により変速段が該中立位置にあることが検出されると、該断接機構制御手段により該断接機構が接続され、該変速操作レバー又は該変速操作伝達手段が該中立位置から該変速段噛合位置への移動を開始すると、該モータ制御手段により該モータの該アシスト駆動が開始され、その後、該変速段位置検出手段により該変速段が該変速段噛合位置にあることが検出されると、該断接機構制御手段により該断接機構が切断されるとともに該モータ制御手段により該モータの該アシスト駆動が停止されるように構成された
ことを特徴とする、変速機の操作力軽減装置。 - 該モータの故障を検出するモータ故障検出手段をそなえ、
該モータ故障検出手段により該モータの故障が検出された場合には、該断接機構が切断状態に維持されるように構成した
ことを特徴とする、請求項1記載の変速機の操作力軽減装置。
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