JP2001047118A - 圧延方法,圧延制御装置及び圧延設備 - Google Patents

圧延方法,圧延制御装置及び圧延設備

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JP2001047118A
JP2001047118A JP11228250A JP22825099A JP2001047118A JP 2001047118 A JP2001047118 A JP 2001047118A JP 11228250 A JP11228250 A JP 11228250A JP 22825099 A JP22825099 A JP 22825099A JP 2001047118 A JP2001047118 A JP 2001047118A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】形状品質の優れた圧延材を得る。 【解決手段】ロールベンディング装置の曲げ力の作用点
を、圧延材の中心に対し非対称になるように該ロールを
配置し、圧延材の中心に対するロールに作用する圧延分
布荷重のモーメントの総和をほぼゼロとなるように圧下
装置により圧下位置を制御する。 【効果】圧延材中心に対し非対称な板厚分布の圧延材の
圧延においても、形状品質の優れた圧延材を得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロールベンディン
グ装置を備えた圧延機を有する圧延設備及び圧延方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来圧延機の圧延制御は、板厚を制御す
るAGC制御、及び圧延材を板幅方向にほぼ均等に圧延
するためのレベリング制御が行われている。特に、レベ
リング制御が上手に行かず、圧延材の片側のみ強く延ば
されると、圧延材に蛇行が発生し、圧延が極めて困難に
なる。これに対し、従来のレベリング制御は、形状検出
器で検出された張力分布が、ほぼ左右対称になるよう実
施されていた。しかし、一般に形状検出器は、圧延機か
ら3m以上離れた所に設置されるのが普通であり、この
信号によりレベリング制御を行う場合、時間遅れが生じ
制御が難しくなるという課題がある。
【0003】また、形状検出器の多くは、圧延材に張力
が作用して、始めて検出可能となる。従って、圧延材の
先端が巻き取り機まで達する間、又は圧延材後端が圧延
機から噛み離された状態では、形状検出器を用いたレベ
リング制御は不可能となる。これは特に、繰り返し圧延
されるリバースミルで課題となる。また、一旦発生した
蛇行に関しては、測定された蛇行量に応じて左右圧下シ
リンダの位置を制御する、所謂蛇行制御が一般に行われ
ている。しかし上記の方法は、蛇行が発生してからの対
処療法である。
【0004】これに対し、特公平7−110367 号公報で
は、最上部補強ロールの傾斜を求め、最下部補強ロール
を最上部補強ロールと平行になるよう、左右圧下シリン
ダの位置を制御する圧延方法が開示されている。具体的
には、下部補強ロールの傾斜を、左右最上部補強ロール
の支持荷重差に基づき、ハウジングのバネ定数から求め
る方法となっている。前記の方法は、片圧下となる圧延
を事前に防止し、安定した圧延を実現することが狙いで
ある。つまり、圧延された圧延材の形状品質を向上する
ことが狙いである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特公平7−110367 号公
報に記載のような技術では、ハウジングのバネ定数を事
前に知る必要がある。また、テーパ材のように圧延材中
心に対し非対称な板厚分布を持つ圧延材のような場合に
は、かえって片圧下の原因となる。
【0006】本発明の目的は、圧延材中心に対し非対称
な板厚分布の圧延材の圧延においても、形状品質の優れ
た圧延材を得ることができる圧延設備及び圧延方法を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の圧延方法は、ロ
ールに曲げ力を与えるロールベンディング装置と、該ロ
ールの圧下位置を制御する圧下装置を備えた圧延機の圧
延方法であって、前記ロールベンディング装置の曲げ力
の作用点を、圧延材の中心に対し非対称になるように該
ロールを配置し、該圧延材の中心に対する該ロールに作
用する圧延分布荷重のモーメントの総和をほぼゼロとな
るように前記圧下装置により圧下位置を制御することを
特徴とする。
【0008】或いは、本発明の圧延方法は、ロールに曲
げ力を与えるロールベンディング装置を備えた圧延機の
圧延方法であって、前記ロールベンディング装置のベン
ディング力の作用点が、圧延材の中心に対し非対称にな
るように該ロールを配置し、圧延材の中心に対する該ロ
ールに作用する圧延分布荷重のモーメントの総和がほぼ
ゼロとなるようにロール軸方向両側の圧下装置の圧下位
置を制御することを特徴とする。
【0009】或いは、本発明の圧延制御装置は、ロール
に曲げ力を与えるロールベンディング装置を有し、前記
ロールベンディング装置のベンディング力の作用点が、
圧延材の中心に対し非対称になるように配置されたロー
ルと、ロール軸方向両端の圧延支持荷重を検出する検出
手段と、ロール軸方向両端の圧下位置を独立に調整可能
な圧下位置調整手段備えた圧延機であって、少なくとも
前記ロールベンディング装置のベンディング力を検出す
る検出手段と、ロールをシフトするシフト装置を備えた
圧延機にあってはそのシフト量を検出する検出手段とを
備え、圧延設定状態量に基づき目標アンバランス支持荷
重を決定するアンバランス支持荷重演算器を備え、前記
目標アンバランス支持荷重と測定されたアンバランス支
持荷重の偏差を計算する演算装置の演算結果に基づき、
前記圧下位置調整手段に圧下位置を各々独立に指令する
位置指令装置を備えたことを特徴とする。
【0010】或いは、本発明の圧延設備は、ロールに曲
げ力を与えるロールベンディング装置と、該ロールの圧
下位置を制御する圧下装置を備えた圧延設備であって、
前記ロールベンディング装置の曲げ力の作用点を、圧延
材の中心に対し非対称になるように該ロールを配置し、
該圧延材の中心に対する該ロールに作用する圧延分布荷
重のモーメントの総和を検知する手段と、そのモーメン
トの総和をほぼゼロとなるように該ロールの圧下位置を
制御する手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態では、圧延中
心に対する作業ロールに作用する圧延分布荷重のモーメ
ントの総和(δMw )をほぼゼロとするように圧延し、
この圧延を達成した時に発生する左右の圧延支持荷重差
(目標アンバランス支持荷重)を圧延状態量から求め、
これと検出された測定アンバランス支持荷重が等しくな
るように、左右圧下装置の圧下位置を制御し圧延する。
【0012】特に、目標アンバランス支持荷重を決定す
る場合の誤差要因を極力排除するため、水切り作業終了
時の状態を基準とし、この時発生した水切りアンバラン
ス支持荷重と、前記水切り作業時の作業状態量と実圧延
時の圧延状態量の偏差から求めた偏差アンバランス支持
荷重とを加算して、目標アンバランス支持荷重としたり
する。
【0013】更に、AGC板厚制御等との干渉を極力避
けるため、左右圧下装置の中心位置の変化が極力少なく
なるように、左右の圧下位置を制御したりし、特にこの
ような圧延方法を、圧延材に張力が殆ど作用しない圧延
時に適用したりする。
【0014】前記方法を実施するために、左右の圧延支
持荷重を独立に検出する検出手段と、前記検出された左
右の圧延支持荷重の差を演算して測定アンバランス支持
荷重を出力する演算器と、少なくとも圧延中心に対し非
対称となるベンディング力、及びロールシフト装置を備
えた圧延機にあっては、シフト量等の圧延状態量を検出
する検出手段を設置し、前記圧延状態量に基づき目標ア
ンバランス支持荷重を演算出力するアンバランス支持荷
重演算器と、前記測定アンバランス支持荷重と目標アン
バランス支持荷重の差を取る演算器と、この演算結果か
ら左右の圧下位置を各々独立に制御する、位置制御装置
に与える位置指令値を演算出力する位置指令装置を備え
る。
【0015】望ましくは、水切り時の作業状態量とこの
時発生する水切りアンバランス支持荷重を記憶する記憶
装置を備え、アンバランス支持荷重演算器は、前記水切
り状態量と圧延時の圧延状態量との偏差に基づき演算ア
ンバランス支持荷重を決定するようにし、前記演算アン
バランス支持荷重と水切りアンバランス支持荷重とを加
算する演算器を設け、この出力を目標アンバランス支持
荷重としたりする圧延制御装置を備える。
【0016】前記圧延制御装置及び/又は方法を用い
て、AL合金,銅合金等の軟質材を圧延する圧延設備と
したり、非対称ベンディング装置によるベンディング力
が、圧延荷重に比較し相対的に大きな圧延を行う圧延設
備に適用したりすることで、所期の目的を達成すること
ができる。
【0017】(実施例1)本発明の実施例を図1〜図4
を用いて以下説明する。図2は、本発明の一実施例であ
る圧延機の縦断面図であり、図3は、本発明の一実施例
である圧延機の横断面図である。図3は図2のAA矢視
図を示す。
【0018】図2及び図3に示す圧延機は、圧延材1に
接して圧延材1を圧延する一対の作業ロール2と、一対
の作業ロール2を夫々支持する一対の中間ロール3と、
一対の中間ロール3を夫々支持する一対の補強ロール4
とを備えた6段圧延機であり、前述したロール群をハウ
ジング5内に組み込んでいる。
【0019】作業ロール2は、夫々軸受け箱6により回
転自由に支持される。そして、ハウジング5に固定され
た支持ブロック7中に内蔵されたシリンダ8により、作
業ロール2をロール軸方向に撓ませることができる。つ
まり、一方が支持ブロック7,他方が軸受け箱6に連結
されたシリンダ8をロール軸方向両端に夫々設け、作業
ロール2をロール軸方向に撓ませる作業ロールベンディ
ング装置を備えている。
【0020】中間ロール3は、図示していない移動装置
によりロール軸方向移動可能としている。そして、中間
ロール3は、軸受け箱9に回転自由に支持され、軸受け
箱9内には油圧シリンダ10が組み込まれ、この油圧シ
リンダ10とハウジング5に固定された支持ブロック1
1間で力を作用させることにより中間ロール3を作業ロ
ール2と同様にロール軸方向に撓ませることができる。
つまり、一方が支持ブロック11,他方が軸受け箱9に
連結された油圧シリンダ10をロール軸方向両端に夫々
設け、中間ロール3をロール軸方向に撓ませる中間ロー
ルベンディング装置を備えている。
【0021】従って、中間ロールベンディング装置に関
しては、中間ロール3の移動に伴い、ベンディング力の
作用点がロール軸方向位置で移動することになる。
【0022】補強ロール4は、軸受け箱12により回転
自由に支持される。上補強ロールの軸受け箱12の上面
には、ハウジング5との間に支持荷重を検出するロード
セル13を設け、支持荷重の検出を可能としている。下
補強ロールの軸受け箱12の下面には、圧下シリンダ1
4が設置され、圧延材1の板厚を所定の厚みに制御する
構造としてある。
【0023】本実施例では、上記のような圧延機に対
し、確実なレベリング制御を行い安定な圧延を実現す
る、新たな圧延方法及び圧延設備の提供にある。
【0024】本実施例の圧延方法を原理的に説明するた
め、図4に示した記号を用いて式により説明する。図4
は、シフト装置を備えた6段の上側のロール系のみを示
したものであり、下ロール系は上ロール系と点対称に制
御されるものとして置く。また説明を明確にするため、
作業ロール2と補強ロール4のロール面長Lは同一とし
て、圧延材1の中心(圧延中心)とミル中心は一致して
いるものとし、補強ロール4の荷重支持点及び作業ロー
ル2のベンディング力作用点は、ミル中心に対し等距離
のところに配置されているものとする。
【0025】ここで図4に用いた記号の意味を、以下に
纏めて示す。
【0026】L:ロール面長。Lb :補強ロール(BU
R)支持荷重点間距離。Li :中間ロール(IMR)ベ
ンディング力作用点間距離。gi :左IMR肩から左I
MRベンディング力作用点までの距離。Lw :作業ロー
ル(WR)ベンディング力作用点間距離。B:圧延材板
幅。FbL(FbR):左(右)側BUR支持荷重。F
iL(FiR):左(右)側BUR支持荷重。F
wL(FwR):左(右)側BUR支持荷重。s:IMRシ
フト量。p(x):圧延分布荷重。q(x):WR及びIM
R間接触分布荷重。r(x):IMR及びBUR間接触分
布荷重。x:座標(ミル中心を原点として、右方向を正
にとる)。
【0027】上記の記号を用い、上下方向の力の釣り合
いから、BURの左右に作用する支持荷重FbLとFbR
関しては直ちに、 FbL+FbR=Po +FwL+FwR+FiL+FiR …(1) 但し、Po はトータル圧延荷重とし、
【0028】
【数1】
【0029】の意味とする。
【0030】また、WRに関するモーメントの釣り合い
を考えれば、
【0031】
【数2】
【0032】であり、特に、
【0033】
【数3】
【0034】と表わせば、
【0035】
【数4】
【0036】となる。同様にIMRに関するモーメント
の釣り合いを考えると、
【0037】
【数5】
【0038】ここで、IMR中心から左IMRベンディ
ング力の作用点までの距離をGL とすれば、GL =L/
2+gi より上式は、
【0039】
【数6】
【0040】となり、同様にBURに関するモーメント
の釣り合いからは、
【0041】
【数7】
【0042】が得られる。以上の(2)式,(3)式,
(4)式、より
【0043】
【数8】
【0044】従って、(1)式及び(5)式より、BU
Rの支持荷重FbL,FbRは、
【0045】
【数9】
【0046】
【数10】
【0047】となる。
【0048】上記(6),(7)式よりBURの支持荷重
は、共通荷重Fm に対し、左右の支持点に±δFb のア
ンバランス荷重が、作用することになる。ここで目標と
する圧延状態は、 δMw ≒0 …(8) とすることであり、この条件が成立するように、制御し
圧延を実施することにある。
【0049】これはまた、特に入り側板厚分布が左右対
称な場合、圧延の分布荷重p(x)を板中心(x=0)に
対して、略対称となるような圧延を意味している。従っ
て、この場合にはほぼ
【0050】
【数11】
【0051】となり、逆にδMw の定義式により明らか
にδMw ≒0となる。この時のBURに作用する、アン
バランス支持荷重δFb は(5)式より、
【0052】
【数12】
【0053】となる。
【0054】従って、上記(9)式で表わされるアンバ
ランス荷重が発生するように、左右の圧下シリンダ14
を制御すれば、δMw ≒0の圧延が実現できることにな
る。以上により、各ロールベンディング間距離等の寸法
緒言、及びシフト量s、各ロールに作用するベンディン
グ等のアンバランス支持荷重に影響を及ぼす、圧延状態
量を検出することにより、δMw ≒0の圧延を目的とし
たレベリング制御が、簡単に実施できることが理解され
た。
【0055】しかし上記(9)式は、原理的な説明のた
め、単純化したモデルに基づき導出したアンバランス支
持荷重である。実際には、圧延ロールの少なくとも何れ
かには、これを駆動するためのスピンドルが接続される
こと、またロール中心とその重心が一致しないこと等に
よる、アンバランス荷重及びアンバランスモーメント等
の内在的誤差要因が存在するため、(9)式とは異なっ
た値となることは当然である。
【0056】そこで一般的には、上記に対し圧延前に水
切りと呼ばれる準備作業を行い、これを補正することが
行われている。即ち、圧延材のない状態で、適当な荷重
の下で、シフト量及び各ロールにベンディング力を与
え、上下WRのギャップが平行になるように、目視確認
により左右圧下シリンダの位置を調整する作業である。
この作業は、極力実際の圧延条件に近い状態で行われる
のが望ましいが、必ずしもそうはならない。例えば、シ
フト量を大きくして水切りを行った場合、上下WRギャ
ップの平行確認が難しくなる等があるからである。
【0057】上記水切り作業では、前記内在的誤差要因
を加味して、δMw ≒0の条件が作り出されていること
は、説明の要がない。そこで、上記水切り作業終了時の
左右アンバランス支持荷重をδF0 とし、これを基準と
してレベリング制御を実施すれば、前記内在的誤差要因
を加味したレベリング制御が容易に可能となる。このた
めには、前記(9)式の状態パラメータ、s,FiL,F
iR,FwL,FwRは、上記水切りを行った条件からの偏差
値と考え、(9)式のアンバランス支持荷重δFb は、
基準アンバランス支持荷重δF0 に対する偏差値と見な
せば良い。
【0058】上記に基づいた圧延制御装置の実施例を、
図1に示す。図1は制御装置の制御ブロック図を示した
ものである。図1に示すブロック図は、左右のWRベン
ディング力は等しくしているため、(9)式の右辺第2
項は無視している。また、左右IMRベンディング力も
等しく制御されるとし、このIMRベンディング力をF
i =FiR+FiL(但し、FiR=FiL)としている。この
条件で、左右のBURに設置されたロードセル13で検
出された支持荷重FbL,FbRは、演算器15で減算さ
れ、演算器16により平均化され、現在実際に作用して
いるアンバランス支持荷重である測定δFbLを出力し、
演算器17に入力する。
【0059】ここで、測定されたシフト量s及びIMR
ベンディング力Fi の状態量は、演算器18,19で水
切り時の基準状態量s0 及びF0iとの差をとり、その偏
差量が偏差アンバランス支持荷重演算器20に入力され
る。偏差アンバランス支持荷重演算器20では、入力さ
れた状態量の偏差から、水切り基準状態からの偏差アン
バランス支持荷重である演算δFb を求め、これを演算
器21に入力し、ここで基準アンバランス支持荷重δF
0 と加算し出力する。
【0060】この出力を先の演算器17に直接入力して
も良いが、この例では更に補正するため、補正処理装置
22からの補正値を演算器23により加算し、目標δF
b として演算器17に入力する。
【0061】補正処理装置22での補正は、この例では
シフトsによるIMRの重心位置が変化することによ
る、アンバランス支持荷重の補正を想定しているため、
入力としてシフト量s及びその基準状態量s0 との偏差
としてある。図示はしていないが、IMR径等重心位置
及び重量の演算に必要なデータは、入力されていること
は当然である。
【0062】このようにして設定された、目標アンバラ
ンス支持荷重である目標δFb は、演算器17で先の測
定δFbLとの差を取り、位置指令装置24に入力され
る。
【0063】位置指令装置24では、実際の左右圧下シ
リンダの位置を制御する位置制御装置25に入力する、
左右圧下シリンダに対する位置指令値δCbL及びδCbR
を出力する。
【0064】位置指令信号δCbL及びδCbRは、左右B
URの支持荷重の差が、目標値である2δFb に近づく
方向の信号でさえあれば良い。
【0065】例えばδCbL=0として、δCbRのみによ
り制御する等である。
【0066】またその大きさは、圧延速度及びシステム
の応答性等を加味した、適切な値とすれば良い。即ち、
上記指令値が大き過ぎる場合には、位置制御系が不安定
になる危険が高まり、小さ過ぎる場合は、制御系の応答
性が遅くなる等の、現象が生じるからである。
【0067】また、圧延速度が速いほど大きな指令値を
出力し、制御系の応答速度を高めるほうが良いことは当
然である。
【0068】但し、望ましくは上記のδCbL及びδCbR
に関し、 CbL+CbR=0 …(10) の関係を保ち、出力することである。このようにするこ
とにより、一方の圧下シリンダを圧下した場合、他方は
開放側に制御されるため、BURの中心位置の変化を極
力少なく、望ましくは|CbL|=|CbR|とし且つ符号
反対にして殆ど変化させないようにすれば、本制御によ
る板厚に与える影響を最小限にする効果がある。これは
AGC板厚制御,形状制御等の別制御との干渉を、極力
防ぐ意味もある。
【0069】しかし、本レベリング制御は、AGCの板
厚制御及び圧延材の形状制御と、多少なりとも干渉する
ことは避けられない。これを極力防ぐために、目標δF
b と測定δFbLとの差を出力する演算器17と、位置指
令装置24の間に、一定以下の偏差の場合にはその出力
をゼロとし、また一定以上の偏差の場合は、その最大値
を規制するリミッタ要素を設置し、制御系の安定化を図
ることも効果的である。
【0070】更に、AGC等により左右支持荷重の変動
が高周波成分を含む場合、演算器15と演算器16の間
に高周波フィルタを設置し、規定以上の高周波成分を除
去しても良い。この場合、一般に出力ゲインの低下する
ことが知られているが、必要な場合にはゲイン補償を行
えば良い。このように、制御系がハンチングなどを生じ
る場合には、従来より知られている安定化処理を行うの
は当然である。更に上記のレベリング制御は、AGCま
たは形状制御等の、干渉する可能性のある別制御と同時
ではなく、切り替えて使用することもできる。
【0071】また以上の説明では、補正処理装置22を
別に設けたが、この処理を偏差アンバランス支持荷重演
算器20内に組み込んでも良い。
【0072】更に、補正方法として演算的にその値を処
理し出力する必要はなく、通常の圧延操業で選られた経
験的な値を選択し出力しても良い。特に、形状検出器か
らのレベリング出力値を教師信号とし、常に又は定期的
に補正装置の出力を学習制御的に更新された補正値とす
ることで、最適な目標δFb を出力することは更に効果
的である。しかし特に必要なければ、補正処理装置22
そのものを、設置しなくても良いことは当然である。
【0073】また以上では水切りを行い、この基準状態
を記憶しこれを活用することを前提として説明してき
た。しかしこのことは、本発明の絶対条件ではない。こ
れは、本発明を効果的に実施するに当たり、これを阻害
する内在的誤差要因を極力少なくする、好ましい一つの
方法であり、設備によってはこれを省略することもでき
る。これは先の内在的誤差要因を無視すれば、(9)式
を参照すれば明らかなように、圧延の状態量により一意
的にアンバランス支持荷重を決定することができるから
である。
【0074】従って、内在的誤差要因が小さい場合、ま
たはこれらの効果も取り入れ、アンバランス支持荷重の
決定式を構成する等すれば、強いて水切り作業を前提と
する必要がないことは、明らかである。
【0075】更に水切り作業とは、実際の圧延機を用い
て実施する行為を、必ずしも意味するものでない。圧延
操業を通じて経験的に、水切り条件を事前に予知するこ
とも、実際には十分可能であるからである。この場合に
は、上記予知された水切り条件を用いて、本発明になる
圧延を行うことができるのは当然のことである。
【0076】また以上の実施例の説明では、左右のWR
及びIMRベンディング力は等しいとし、IMRをシフ
トする6段ミルの場合を用いて説明した。これをWRが
シフトする4段ミルに応用することは、容易である。即
ち、(9)式で表わされるアンバランス支持荷重δFb
で、左右のWRベンディング力をゼロと置き、IMRの
ベンディング力をWRベンディング力と考え、IMRに
関する必要寸法パラメータを、WRに関するものに読み
換えれば良い。この時のシフト量sは、WRのシフト量
を表わす。
【0077】上記の読み替えで図1の実施例は、そのま
ま適用できることは明らかである。また、シフト装置を
持たない圧延機であり、且つロールベンディング力の作
用点が、ロール中心に対し対称位置にない場合にも、本
発明は有効である。例えば、WR及びBURからなる4
段圧延機の場合、(9)式でFwL,FwR及びsをゼロと
置き、FiL,FiRを前記FwL,FwRと見なし、IMRの
寸法Li をWRのLw に置きかえれば良い。説明を簡単
にするため、前記FwL,FwRを等しいとして、そのベン
ディング力をFw(=FwL+FwR)と表わすと、(9)式
よりアンバランス支持荷重δFb
【0078】
【数13】
【0079】となる。上記(11)式でGL =Lw /2
の時は、ベンディング力作用点がロール中心に対して対
称に配置された場合であり、アンバランス支持荷重は発
生しない。これに対し、GL ≠Lw /2の場合は、アン
バランス支持荷重の発生することが直ちに理解できる。
ここで水切り時、ベンディング力F0wの条件下でδF0b
のアンバランス支持荷重が発生し、δMw ≒0のように
調整されたものとする。次に引き続く圧延で、形状制御
等の必要性から、前記ベンディング力をF0wから変更し
た場合、最早前記δF0bのアンバランス支持荷重で制御
した場合には、δMw ≒0の条件が成立しないことが、
(11)式から直ちに言える。従ってこの場合にも、本
発明になる制御方法は有効であることが分かる。
【0080】以上の説明では、圧延材の中心(圧延中
心)は、ミル中心と一致しているとして説明してきた。
しかし何らかの理由により、上記が一致しないように圧
延された場合でも、本発明を適用することができる。
【0081】即ち、(2)〜(9)式におけるx座標原点
を圧延中心にシフトし、δMw ≒0の条件で上記の式を
簡単に再構成するだけで良く、説明の要はないであろ
う。この場合には、例えベンディング力の作用点が、ミ
ル中心に対して対称に配置されていても、アンバランス
支持荷重の発生することは、直ちに理解できる。但しこ
の場合、水切りが非常に困難となるため、基準状態を作
り出しがたいという欠点がある。しかしテスト圧延等
で、事前に基準状態を確認しておき、これを基準として
制御することはできる。また形状検出器の設置されてい
る設備では、これの圧延中のレベリング出力により、適
切なアンバランス支持荷重となるように、修正していく
こともできる。
【0082】しかし、上記のような場合には、圧延中心
とミル中心とのずれを検出する、圧延材位置検出手段を
併置することが望ましい。また、このような検出手段の
設置は、通常の圧延に対しても有功である。これは、過
渡的に圧延中心とミル中心がずれても、これを検知する
ことによりアンバランス支持荷重の補正を、適切に可能
とすることができるからである。
【0083】また以上では、δMw ≒0として説明して
きた。これは厳密にδMw =0が成立することを要請す
るものでないことは明らかである。どの程度の誤差を認
めるかは、実際の圧延の状況により決定すれば良く、圧
延操業における選択的事項に過ぎない。
【0084】更に下ロール系に関しては、点対称として
説明してきた。これも厳密に成立するものでないこと
は、明らかである。例えは、製作上の寸法誤差、またベ
ンディングシリンダに作用する圧力等、厳密に点対称条
件が成立するように製作または制御することは、実際に
は不可能である。
【0085】同様なことは、積極的に下ロール系と上ロ
ール系を、異なって制御した場合にも言える。即ち基本
的には、下ロール系がどのように制御されても、δMw
≒0を目標とした圧延である限り、上ロール系に関する
これまでの説明は有効であり、矛盾しない。例えば、上
WRベンディング力は、上ロールの自重を支えるため、
下ロールよりも大きく設定する等である。従って、この
ような場合にも本発明の主旨に沿った圧延方法であれ
ば、本発明に含まれることは当然である。
【0086】更に、これまでの説明では、上BURの支
持荷重を検出することで説明してきた。これを下BUR
の荷重を検出するようにしても、本質的に同じであるこ
とは明らかである。また圧下シリンダを、上BURとハ
ウジング間に設ける場合もあるが、これに対しアンバラ
ンス支持荷重を上下のどちらで検出しても、本質的な圧
延方法及び効果は変わらないことは自明である。
【0087】以上のような圧延方法は、ロールシフトを
有する6段圧延機に限らないことは、前述の通りであ
る。例えば、WRをシフトするWRシフト圧延機であっ
て、シフトに応じてベンディング力の作用点が移動する
場合、ロールシフトを行わない場合であって、WR及び
/又はIMRのベンディング力を、左右独立又は結果的
に異なった力で制御するような圧延機等である。
【0088】また本発明に依れば、圧延前の入側板厚分
布が、圧延材中心に対し非対称な場合、極端にはテーパ
材等の圧延にも、簡単に適用できる。即ち、初期の水切
り(初期基準状態の設定)作業では、上記影響を無視し
て行うことができる。これは入側板厚分布がどうであ
れ、望ましい圧延はδMw ≒0とする圧延である、と規
定したことに起因する。上記状態は、圧延機に内在的に
存在する種々の誤差要因をも加味し、水切りで簡単に作
り出すことができ、初期基準設定に関する問題は生じな
い。またこの水切り状態と圧延状態は、δMw ≒0とい
う意味において、本質的に同じ状態で圧延され、この状
態は入側板厚分布に影響されない。これに対し先に述べ
た公知例のように、上下補強ロールが平行になるように
制御した場合、例えばテーパ材である場合、板厚の厚い
片側がより強く伸ばされる片圧下となり、形状が悪化す
ることになる。これを防止するためには、事前に入側板
厚分布を知り、これに応じて下補強ロールが適切な傾き
となるように、設定値を変更し制御する必要がある。即
ち、目標とするロール傾きは、入側板厚分布に強く影響
されることになる。
【0089】また圧延荷重が小さいAL等の軟質材の場
合、本発明による圧延方法は特に有効である。即ち、各
ベンディング力が圧延荷重に比較して小さい場合、BU
Rの左右支持荷重に多少のアンバランスが生じてもその
割合は小さく、圧延に大きな支障が生じない。これに対
し逆の場合は、アンバランス支持荷重の圧下に及ぼす影
響が大きくなり、圧延の安定性を大きく阻害する危険
が、高くなるからである。これはまた、最大ベンディン
グ力と使用圧延荷重の比が、小さい圧延の場合には、有
効な制御方法であると言える。即ち、圧延材の板幅が狭
くシフト量が大きい時、圧延荷重は少なく且つシフトロ
ールのベンディング力が比較的大きく必要な場合、左右
のアンバランス支持荷重が大きく必要となるからであ
る。このような場合には、一般炭素鋼等の圧延に対して
も、本発明は好適であることは言うまでもない。
【0090】例えば中間ロールにシフト装置とベンディ
ング装置を備えたAL用圧延機の場合、中間ロールベン
ディング力は、合計で100〜150トン位であり、板
幅は最大で2m以上の設備も多く、圧延荷重は100ト
ン〜1000トン程度と、非常に多岐に亘った圧延が必
要とされている。
【0091】これに対し同程度の設備で炭素鋼を圧延す
る場合は、最大圧延荷重で、2000〜3000トン程度必
要となる。これに対し、一般に炭素鋼を圧延する場合よ
りも、ALなどの軟質材を圧延する方が、蛇行の発生す
る頻度が遥かに多い。この違いは一般には不明である
が、ベンディング力と圧延荷重の比の違いにも一因する
と考えられる。
【0092】即ち、ALの場合には150/1000=
15%位であるが、一般炭素鋼の場合、150/(20
00〜3000)=7.5〜5%程度となる。このよう
な観察事実からも、圧延荷重に比べ相対的にベンディン
グ力が大きなAL等の軟質材を圧延する圧延設備に、本
発明を適用することは特に効果的であると言える。
【0093】またリバース圧延設備の場合、本発明によ
る圧延方法は特に有効である。これは、リバース圧延で
は、圧延材先端が巻き取り機に達するまでの間、無張力
で圧延するパスを必ず含むため、この間形状検出器を用
いたレベリング制御は不可能であるが、本発明ではこれ
が簡単に可能となる。更に、形状検出器を用いたレベリ
ング制御と比較して、時間遅れの極めて少ない制御がで
きることも、本発明による圧延方法の長所の1つと言え
る。
【0094】また特にリバース圧延設備等、無張力状態
で圧延する場合に好適な、新たなレベリングの初期設定
方法に関し、以下に説明する。水切り状態の確認が行い
易い条件で圧延前に水切りを行い、この時の状態を基準
とする。次に、ロールシフト位置,ロールベンディング
力,ロール締込み荷重等を、予想される実際の圧延に近
い状態に設定し、水切り時の基準状態から例えば(9)
式等で計算されるアンバランス支持荷重となるように、
左右圧下シリンダの位置を2次調整する。この時の左右
圧下シリンダの相対位置を保持しながら、圧延前のロー
ル開度を初期設定する。このようにすれば、圧延が開始
されるとほぼ同時に、望ましいδMw ≒0の目標状態で
圧延されることになり、特に不安定となり易い圧延材先
端部の圧延を、安定した状態から行うことができる。こ
こで、形状制御の必要性から、ロールベンディング力等
を2次調整状態から変更した場合には、新たな目標アン
バランス支持荷重となるように、レベリング制御が実施
されるのは当然である。
【0095】しかし、左右の作業ロールベンディング力
のみを、FwL=FwRの条件下で制御する場合には、レベ
リングに殆ど影響を与えないことは(9)式より明らか
である。従ってこの場合には、主に形状のみに注意した
圧延をすれば良く、操業を甚だしく容易にする効果があ
る。
【0096】以上では、ロール開度の初期設定は2次調
整時の左右圧下シリンダの相対位置を保持するように行
うとして説明した。しかし上記相対位置を記憶する手段
を設ける場合には、この限りでない。
【0097】即ち、初期のロール開度をどのように設定
しても、圧延開始直前または直後に、前記記憶された相
対位置に直ちに圧下シリンダの位置を制御することが可
能となるからである。
【0098】また上記の2次調整作業は、上下作業ロー
ルがほぼ全面に亘って接触された、所謂ロールキス状態
で行われる。従って実際の圧延と比較して見かけ上異な
った板幅で、上記作業が行われることになる。しかし
(9)式をみれば明らかなように、δMw ≒0とする時
に発生するアンバランス支持荷重は板幅に依らないた
め、これによる問題は特に発生しない。
【0099】
【発明の効果】本発明によると、圧延材中心に対し非対
称な板厚分布の圧延材の圧延においても、形状品質の優
れた圧延材を得ることができる圧延設備及び圧延方法を
提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御機構図。
【図2】本発明を適用する圧延機の構造説明図。
【図3】本発明を適用する圧延機の構造説明図(矢視
図)。
【図4】本発明のモデル説明図。
【符号の説明】
1…圧延材、2…作業ロール、3…中間ロール、4…補
強ロール、5…ミルハウジング、6…作業ロール軸受け
箱、7,11…支持ブロック、8…シリンダ、9…中間
ロール軸受け箱、10…油圧シリンダ、12…補強ロー
ル軸受け箱、13…支持荷重検出ロードセル、14…圧
下シリンダ、15,16,17,18,19,21,2
3…演算器、20…偏差アンバランス支持荷重演算器、
22…補正処理装置、24…位置指令装置、25…位置
制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 乳井 辰彰 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立事業所内 (72)発明者 西 英俊 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所機電事業部内 Fターム(参考) 4E024 AA07 CC01 CC02 DD02 DD05

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロールに曲げ力を与えるロールベンディン
    グ装置と、該ロールの圧下位置を制御する圧下装置を備
    えた圧延機の圧延方法であって、 前記ロールベンディング装置の曲げ力の作用点を、圧延
    材の中心に対し非対称になるように該ロールを配置し、 該圧延材の中心に対する該ロールに作用する圧延分布荷
    重のモーメントの総和をほぼゼロとなるように前記圧下
    装置により圧下位置を制御することを特徴とする圧延方
    法。
  2. 【請求項2】ロールに曲げ力を与えるロールベンディン
    グ装置を備えた圧延機の圧延方法であって、 前記ロールベンディング装置のベンディング力の作用点
    が、圧延材の中心に対し非対称になるように該ロールを
    配置し、 圧延材の中心に対する該ロールに作用する圧延分布荷重
    のモーメントの総和がほぼゼロとなるようにロール軸方
    向両側の圧下装置の圧下位置を制御することを特徴とす
    る圧延方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の圧延方法において、ロー
    ル軸方向両側の圧延支持荷重を各々独立に検出する検出
    手段を設け、前記検出手段により検出されたロール軸方
    向両側の圧延支持荷重の差を前記圧延分布荷重のモーメ
    ントの総和をほぼゼロとするように、圧延の状態量に応
    じて決定された目標アンバランス支持荷重となるよう
    に、前記圧下装置の圧下位置を制御することを特徴とす
    る圧延方法。
  4. 【請求項4】請求項2又は請求項3に記載の圧延方法に
    おいて、圧延前に実施される上下圧延ロールの接触状態
    が、ほぼ圧延中心に対し対称となるように前記圧下装置
    の位置を調整する水切り作業を実施し、前記水切り作業
    時の作業状態量と、この時生じた水切りアンバランス支
    持荷重を記憶し、前記水切り時の記憶された作業状態量
    と今回の実圧延時の設定圧延状態量との偏差を用いて決
    定された偏差アンバランス支持荷重を、前記記憶された
    水切りアンバランス支持荷重に加算した値を、今回圧延
    時の目標アンバランス支持荷重として設定し、前記目標
    アンバランス支持荷重となるように前記圧下装置の圧下
    位置を制御することを特徴とする圧延方法。
  5. 【請求項5】請求項2〜請求項4の何れかに記載の圧延
    方法において、アンバランス支持荷重を与える前記圧下
    装置の圧下位置を、前記圧下装置を直接取り付けられた
    ロールの中心位置が、ほぼ変化しないように制御するこ
    とを特徴とする圧延方法。
  6. 【請求項6】請求項2〜請求項5の何れかに記載の圧延
    方法において、圧延材の先端が巻き取り機に達し、定常
    圧延時の張力になるまでの間の圧延に適用したことを特
    徴とする圧延方法。
  7. 【請求項7】ロールに曲げ力を与えるロールベンディン
    グ装置を有し、前記ロールベンディング装置のベンディ
    ング力の作用点が、圧延材の中心に対し非対称になるよ
    うに配置されたロールと、ロール軸方向両端の圧延支持
    荷重を検出する検出手段と、ロール軸方向両端の圧下位
    置を独立に調整可能な圧下位置調整手段備えた圧延機で
    あって、少なくとも前記ロールベンディング装置のベン
    ディング力を検出する検出手段と、ロールをシフトする
    シフト装置を備えた圧延機にあってはそのシフト量を検
    出する検出手段とを備え、圧延設定状態量に基づき目標
    アンバランス支持荷重を決定するアンバランス支持荷重
    演算器を備え、前記目標アンバランス支持荷重と測定さ
    れたアンバランス支持荷重の偏差を計算する演算装置の
    演算結果に基づき、前記圧下位置調整手段に圧下位置を
    各々独立に指令する位置指令装置を備えたことを特等と
    する圧延制御装置。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の圧延制御装置において、
    水切り作業時の作業状態量とこの時発生した水切りアン
    バランス支持荷重を記憶する記憶手段とを備え、アンバ
    ランス支持荷重演算器は、前記記憶された水切り作業状
    態量と今回の圧延設定状態量との偏差に基づき演算アン
    バランス支持荷重を決定し、前記演算アンバランス支持
    荷重と記憶された水切りアンバランス支持荷重を加算す
    る加算器を備えたことを特徴とする圧延制御装置。
  9. 【請求項9】請求項7に記載の圧延制御装置において、
    前記位置指令装置では、該圧下位置調整手段に与える指
    令値の和がゼロ、好ましくは両者の絶対値は等しく、符
    号のみ異なる指令値としたことを特徴とした圧延制御装
    置。
  10. 【請求項10】ロールに曲げ力を与えるロールベンディ
    ング装置と、該ロールの圧下位置を制御する圧下装置を
    備えた圧延設備であって、 前記ロールベンディング装置の曲げ力の作用点を、圧延
    材の中心に対し非対称になるように該ロールを配置し、 該圧延材の中心に対する該ロールに作用する圧延分布荷
    重のモーメントの総和を検知する手段と、そのモーメン
    トの総和をほぼゼロとなるように該ロールの圧下位置を
    制御する手段とを備えたことを特徴とする圧延設備。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の圧延設備において、
    アルミニウム合金、又は銅合金の圧延を含む圧延、又は
    スキンパス圧延を含む圧延を実施する設備に適用したこ
    とを特徴とする圧延設備。
  12. 【請求項12】請求項10又は請求項11に記載の圧延
    設備において、少なくともロールシフト機構と前記ロー
    ルにロールベンディング装置を有する圧延機、または圧
    延中心に対しロールベンディング装置によるベンディン
    グ力の作用点が、非対称に設置された圧延機であって、
    前記ロールに設置されたロールベンディング装置のトー
    タル最大ベンディング力が、圧延時に発生する圧延荷重
    のほぼ30%以上に達する、圧延を含む圧延機に適用し
    たことを特徴とする圧延設備。
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