JP6365559B2 - 調質圧延機の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鋼板の搬送方向に沿って配置された2つの圧延スタンドを備える調質圧延機の制御装置及び制御方法に関する。
鋼板の調質圧延工程は、鋼板表面を所望の粗度とし、また鋼板の形状を矯正して平坦化すると共に、鋼種及び使用用途に応じた伸張率を鋼板に付与することによって、降伏点伸び、引張強さ、及び伸び等の鋼帯の機械的性質を調整することを目的としている。このため、調質圧延機では、圧下力や圧延スタンド間における鋼板の張力を制御することによって鋼板の伸張率を管理範囲内に制御している(例えば特許文献1参照)。
特開昭55−81011号公報
しかしながら、圧延スタンド間における鋼板の張力は、鋼板の板厚やライン速度(搬送速度)に応じて変化する。このため、調質圧延機が連続ラインに設けられている場合、調質圧延機の上流側や下流側に配置されている他の設備の影響によって圧延スタンド間における鋼板の張力が変化することにより、鋼板の先端側(コイルTOP)の伸張率が管理範囲から外れ、切り捨てなければならない鋼板長が増加する一因となる。なお、本発明の発明者らは、鋭意研究を重ねてきた結果、このような課題は特に板厚が0.401mm以上である厚物材において顕著に現れることを知見した。そこで、本発明の発明者らは、このような課題を解決するために、PI制御によって伸張率を管理範囲内にフィードバック制御する際の比例(P)ゲインを大きくする方策を検討した。ところが、本発明の発明者らは、比例ゲインを大きくした場合には、逆に、板厚0.250mm以下の薄物材や伸張率が2.5%以上の高伸張率材において、伸張率のハンチングが発生し、伸張率制御の応答性が低下することを知見した。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、高精度、且つ、応答性よく鋼板の伸張率を管理範囲内に制御可能な調質圧延機の制御装置及び制御方法を提供することにある。
本発明に係る調質圧延機の制御装置は、鋼板の搬送方向に沿って配置された2つの圧延スタンドを備える調質圧延機の制御装置であって、前記鋼板の伸張率をPI制御によって管理範囲内にフィードバック制御する伸張率PI制御部を備え、前記伸張率PI制御部は、前記鋼板の板厚に応じて前記PI制御の比例ゲインを変化させる板厚比例ゲイン調整部と、前記鋼板の伸張率の設定値に応じて前記PI制御の比例ゲインを変化させる伸張率設定値比例ゲイン調整部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る調質圧延機の制御装置は、上記発明において、前記鋼板の板厚及び搬送速度に応じて前記圧延スタンド間における前記鋼板の張力の設定値を補正する張力補正部を備えることを特徴とする。
本発明に係る調質圧延機の制御装置は、上記発明において、前記伸張率PI制御部は、前記鋼板の板厚に応じてフィードバック制御出力の値の範囲を制限する伸張率制御出力制限部を備えることを特徴とする。
本発明に係る調質圧延機の制御方法は、鋼板の搬送方向に沿って配置された2つの圧延スタンドを備える調質圧延機の制御方法であって、前記鋼板の伸張率をPI制御によって管理範囲内にフィードバック制御する伸張率PI制御ステップを含み、前記伸張率PI制御ステップは、前記鋼板の板厚に応じて前記PI制御の比例ゲインを変化させる板厚比例ゲイン調整ステップと、前記鋼板の伸張率の設定値に応じて前記PI制御の比例ゲインを変化させる伸張率設定値比例ゲイン調整ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る調質圧延機の制御方法は、上記発明において、前記鋼板の板厚及び搬送速度に応じて前記圧延スタンド間における前記鋼板の張力の設定値を補正する張力補正ステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る調質圧延機の制御方法は、上記発明において、前記伸張率PI制御ステップは、前記鋼板の板厚に応じてフィードバック制御出力の値の範囲を制限する伸張率制御出力制限ステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る調質圧延機の制御装置及び制御方法によれば、高精度、且つ、応答性よく鋼板の伸張率を管理範囲内に制御することができる。
図1は、本発明の一実施形態である調質圧延機の制御装置の構成及びこの制御装置が適用される調質圧延機の構成を示すブロック図である。 図2は、図1に示す伸張率PI制御部の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である調質圧延機の制御装置の構成について説明する。
〔調質圧延機の構成〕
初めに、図1を参照して、本発明の一実施形態である調質圧延機の制御装置が適用される調質圧延機の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態である調質圧延機の制御装置の構成及びこの制御装置が適用される調質圧延機の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態である調質圧延機の制御装置が適用される調質圧延機は、鋼板の搬送方向に沿って配置された第1圧延スタンド(1STD)及び第2圧延スタンド(2STD)と、第1圧延スタンドの搬送方向上流側に配置された第1ブライドルロール(1BR)と、第2圧延スタンドの搬送方向下流側に配置された第2ブライドルロール(2BR)と、を備えている。また、第1ブライドルロールと第1圧延スタンドとの間、第1圧延スタンドと第2圧延スタンドとの間、及び第2圧延スタンドと第2ブライドルロールとの間にはそれぞれ、鋼板の張力の実績値を検出する第1テンションメータ(1TM)、第2テンションメータ(2TM)、及び第3テンションメータ(3TM)が配設されている。
この調質圧延機は、第2圧延スタンドの圧延速度を一定として、第1圧延スタンドの圧延速度を制御することによって鋼板の伸び率を管理範囲内に制御する。また、この調質圧延機は、第1ブライドルロールと第2ブライドルロールとによって鋼板に対して張力段差を付与するようにしている。
〔制御装置の構成〕
次に、図1を参照して、本発明の一実施形態である調質圧延機の制御装置の構成について説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態である調質圧延機の制御装置1は、板厚ファンクションジェネレータ(板厚F.G.)2、ライン速度ファンクションジェネレータ(ライン速度F.G.)3、補正値上下限制限部4、加算器5、伸張率計算部6、減算器7、伸張率PI制御部8、加算器9、スタンド間張力上下限制限部(STD間張力上下限制限部)10、減算器11、スタンド間張力調整器(STD間ATR)12、及び加算器13を主な構成要素として備えている。
板厚ファンクションジェネレータ2は、処理対象の鋼板の板厚に対応する係数を第1圧延スタンドと第2圧延スタンドとの間における鋼板の張力の設定値(STD間張力設定値(初期値))に乗算することによってSTD間張力設定値(初期値)の補正値を算出する。板厚ファンクションジェネレータ2は、算出された補正値を示す電気信号をライン速度ファンクションジェネレータ3に出力する。
ライン速度ファンクションジェネレータ3は、処理対象の鋼板のライン速度(搬送速度)に対応する係数を第1圧延スタンドと第2圧延スタンドとの間における鋼板の張力の設定値(初期値)に乗算することによって張力の設定値(初期値)の補正値を算出する。ライン速度ファンクションジェネレータ3は、板厚ファンクションジェネレータ2から出力された補正値と算出された補正値との和を示す電気信号を補正値上下限制限部4に出力する。
補正値上下限制限部4は、ライン速度ファンクションジェネレータ3から出力された補正値の和が所定の上下限値の範囲内にあるか否かを判別する。判別の結果、補正値の和が所定の上下限値の範囲内にある場合、補正値上下限制限部4は、補正値の和を示す電気信号をスタンド間張力厚速補正値(STD間張力厚速補正値)として加算器5に出力する。一方、補正値の和が上限値より大きい又は下限値より小さい場合には、補正値上下限制限部4は、上限値又は下限値を示す電気信号をSTD間張力厚速補正値として加算器5に出力する。
加算器5は、STD間張力設定値(初期値)に補正値上下限制限部4から出力されたSTD間張力厚速補正値を加算した値を第1圧延スタンドと第2圧延スタンドとの間における鋼板の張力の設定値(STD間張力設定値)として加算器9に出力する。このように鋼板の板厚及びライン速度に応じてSTD間張力設定値(初期値)を補正することによって、鋼板の伸張率制御の応答性を改善することができる。
伸張率計算部6は、第1ブライドルロールにおける鋼板のライン速度の実績値と第2ブライドルロールにおける鋼板のライン速度の実績値との差分値を鋼板の伸張率の実績値として計算する。伸張率計算部6は、計算された伸張率の実績値を示す電気信号を減算器7に出力する。
減算器7は、鋼板の伸張率の設定値(目標値)と伸張率計算部6から出力された伸張率の実績値との差分値を算出し、算出された差分値を示す電気信号を伸張率偏差として伸張率PI制御部8に出力する。
伸張率PI制御部8は、減算器7から出力された伸張率偏差に基づいて鋼板の伸張率を鋼板の伸張率の設定値にPI制御によってフィードバック制御するために必要な制御出力を伸張率制御出力(フィードバック制御出力)として算出し、算出された伸張率制御出力を加算器9に出力する。伸張率PI制御部8の構成の詳細については、図2を参照して後述する。
加算器9は、加算器5から出力されたSTD間張力設定値と伸張率PI制御部8から出力された伸張率制御出力との和を算出し、STD間張力設定値と伸張率制御出力との和を示す電気信号をSTD間張力上下限制限部10に出力する。
STD間張力上下限制限部10は、STD間張力設定値と伸張率制御出力との和がSTD間張力の上下限値の範囲内にあるか否かを判別する。判別の結果、STD間張力設定値と伸張率制御出力との和が上下限値の範囲内にある場合、STD間張力上下限制限部10は、STD間張力設定値と伸張率制御出力との和を示す電気信号をSTD間張力設定値として減算器11に出力する。一方、STD間張力設定値と伸張率制御出力との和が上限値より大きい又は下限値より小さい場合には、STD間張力上下限制限部10は、上限値又は下限値を示す電気信号をSTD間張力設定値として減算器11に出力する。このようにSTD間張力設定値の範囲を上下限値の範囲内に制限することによって、鋼板の破断や絞り等のトラブルが発生することを抑制できる。
減算器11は、第2テンションメータから出力された第1圧延スタンドと第2圧延スタンドとの間における鋼板の張力の実績値とSTD間張力上下限制限部10から出力されたSTD間張力設定値との差分値を算出し、算出された差分値を示す電気信号を張力偏差としてスタンド間張力調整器12に出力する。
スタンド間張力調整器12は、減算器11から出力された張力偏差に基づいて第1圧延スタンドと第2圧延スタンドとの間における鋼板の張力をSTD間張力設定値に制御するために必要な第1圧延スタンドの圧延速度を算出し、算出された圧延速度を示す電気信号を速度指令として加算器13に出力する。
加算器13は、第2圧延スタンドに対する圧延速度指令(出側MRH)と伸張率設定値εとから求められる速度指令(出側MRH×(1−ε))とスタンド間張力調整器12から出力された速度指令との和を算出する。そして、加算器13は、算出された速度指令の和を示す電気信号を第1圧延スタンドの駆動ロールに対する速度指令(1STD速度指令)として第1圧延スタンドの駆動装置に出力する。第1圧延スタンドの駆動装置は、加算器13から出力された速度指令に従って第1圧延スタンドの圧延速度を制御する。
〔制御装置の構成〕
次に、図2を参照して、伸張率PI制御部8の構成について説明する。
図2は、図1に示す伸張率PI制御部8の構成を示すブロック図である。
図2に示すように、伸張率PI制御部8は、伸張率積分ゲインファンクションジェネレータ(伸張率IゲインF.G.)8a、伸張率積分ゲイン制限部8b、積分処理部8c、板厚ゲインファンクションジェネレータ(板厚ゲインF.G.)8e、伸張率比例ゲインファンクションジェネレータ(伸張率PゲインF.G.)8f、調質圧延伸張率設定値比例ゲインファンクションジェネレータ(SPM伸張率設定値PゲインF.G.)8g、伸張率比例ゲイン制限部(伸張率Pゲイン制限部)8h、加算器8i、及び伸張率制御出力制限ファンクションジェネレータ(伸張率制御出力制限F.G.)8jを備えている。
伸張率積分ゲインファンクションジェネレータ8aは、減算器7から出力された伸張率偏差に対応するPI制御における積分ゲインを算出する。具体的には、伸張率積分ゲインファンクションジェネレータ8aは、伸張率偏差と積分ゲインとの関係を示すテーブルから減算器7から出力された伸張率偏差に対応する積分ゲインを読み出す。そして、伸張率積分ゲインファンクションジェネレータ8aは、算出された積分ゲインを示す電気信号を伸張率積分ゲイン制限部8bに出力する。
伸張率積分ゲイン制限部8bは、伸張率積分ゲインファンクションジェネレータ8aから出力された積分ゲインが所定の上下限値の範囲内にあるか否かを判別する。判別の結果、積分ゲインが所定の上下限値の範囲内にある場合、伸張率積分ゲイン制限部8bは、積分ゲインを示す電気信号を積分処理部8cに出力する。一方、積分ゲインが上限値より大きい又は下限値より小さい場合には、伸張率積分ゲイン制限部8bは、上限値又は下限値を示す電気信号を積分ゲインとして積分処理部8cに出力する。
積分処理部8cは、伸張率積分ゲイン制限部8bから出力された積分ゲインと減算器7から出力された伸張率偏差とを用いて、鋼板の伸張率を鋼板の伸張率の設定値にPI制御によってフィードバック制御するために必要な積分制御出力を算出する。そして、積分処理部8cは、算出された積分制御出力を加算器8iに出力する。
板厚ゲインファンクションジェネレータ8eは、処理対象の鋼板の板厚に対応するPI制御における比例ゲインを算出する。具体的には、板厚ゲインファンクションジェネレータ8eは、鋼板の板厚が大きくなるのに応じて比例ゲインが大きくなる板厚と比例ゲインとの関係を示すテーブルから処理対象の鋼板の板厚に対応するPI制御における比例ゲインを読み出す。そして、板厚ゲインファンクションジェネレータ8eは、算出された比例ゲインを示す電気信号を伸張率比例ゲインファンクションジェネレータ8fに出力する。
伸張率比例ゲインファンクションジェネレータ8fは、減算器7から出力された伸張率偏差に対応するPI制御における比例ゲインを算出する。具体的には、伸張率比例ゲインファンクションジェネレータ8fは、伸張率偏差が大きくなるのに応じて比例ゲインが大きくなる伸張率偏差と比例ゲインとの関係を示すテーブルから伸張率偏差の実績値に対応するPI制御における比例ゲインを読み出す。そして、伸張率比例ゲインファンクションジェネレータ8fは、算出された比例ゲインに板厚ゲインファンクションジェネレータ8eから出力された比例ゲインを乗算し、乗算値を示す電気信号を比例ゲインとして調質圧延伸張率設定値比例ゲインファンクションジェネレータ8gに出力する。
調質圧延伸張率設定値比例ゲインファンクションジェネレータ8gは、伸張率設定値に対応するPI制御における比例ゲインを算出する。具体的には、調質圧延伸張率設定値比例ゲインファンクションジェネレータ8gは、伸張率設定値が大きくなるのに応じて比例ゲインが小さくなる伸張率設定値と比例ゲインとの関係を示すテーブルから伸張率設定値に対応するPI制御における比例ゲインを読み出す。そして、調質圧延伸張率設定値比例ゲインファンクションジェネレータ8gは、算出された比例ゲインに伸張率比例ゲインファンクションジェネレータ8fから出力された比例ゲインを乗算し、乗算値を示す電気信号を比例ゲインとして伸張率比例ゲイン制限部8hに出力する。
伸張率比例ゲイン制限部8hは、処理対象の鋼板の板厚に対応するPI制御における比例ゲインの上下限値を算出する。具体的には、伸張率比例ゲイン制限部8hは、鋼板の板厚が大きくなるのに応じて上限値が大きくなる板厚と上下限値の関係を示すテーブルから処理対象の鋼板の板厚に対応するPI制御における比例ゲインの上下限値を読み出す。伸張率比例ゲイン制限部8hは、調質圧延伸張率設定値比例ゲインファンクションジェネレータ8gから出力された比例ゲインが上下限値の範囲内にあるか否かを判別する。判別の結果、比例ゲインが上下限値の範囲内にある場合、伸張率比例ゲイン制限部8hは、伸張率偏差に比例ゲインを乗算した値を示す電気信号を比例制御出力として加算器8iに出力する。一方、比例ゲインが上限値より大きい又は下限値より小さい場合には、伸張率比例ゲイン制限部8hは、伸張率偏差に上限値又は下限値を乗算した値を示す電気信号を比例制御出力として加算器8iに出力する。これにより、厚物材では伸張率制御の比例制御出力を大きくできるので、伸張率が設定値から外れた時の収束性を早めることができる。
加算器8iは、積分処理部8cから出力された積分制御出力と伸張率比例ゲイン制限部8hから出力された比例制御出力との和を示す電気信号を伸張率制御出力として伸張率制限出力制限部8jに出力する。
伸張率制御出力制限部8jは、処理対象の鋼板の板厚に対応する伸張率制御出力の上下限値を算出する。具体的には、伸張率制御出力制限部8jは、鋼板の板厚が大きくなるのに応じて上限値が大きくなる板厚と上下限値との関係を示すテーブルから処理対象の鋼板の板厚に対応する伸張率制御出力の上下限値を読み出す。伸張率制御出力制限部8jは、加算器8iから出力された伸張率制御出力が上下限値の範囲内にあるか否かを判別する。判別の結果、伸張率制御出力が上下限値の範囲内にある場合、伸張率制御出力制限部8jは、伸張率制御出力を示す電気信号を加算器9に出力する。一方、伸張率制御出力が上限値より大きい又は下限値より小さい場合には、伸張率制御出力制限部8jは、伸張率制御出力の上限値又は下限値を示す電気信号を加算器9に出力する。これにより、厚物材では伸張率制御出力を大きくできるので、鋼板のライン速度の加減速に伴う伸張率変動時の収束を早めることができる。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である調質圧延機の制御装置1は、鋼板の伸張率をPI制御によって管理範囲内にフィードバック制御する伸張率PI制御部8を備え、伸張率PI制御部8は、鋼板の板厚に応じてPI制御の比例ゲインを変化させる板厚ゲインF.G.8eと、鋼板の伸張率の設定値に応じてPI制御の比例ゲインを変化させるSPM伸張率設定値PゲインF.G.8gと、を備える。このような構成によれば、鋼板の板厚及び伸張率の設定値に応じてPI制御の比例ゲインを変化させることができるので、高精度、且つ、応答性よく鋼板の伸張率を管理範囲内に制御できる。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 調質圧延機の制御装置
2 板厚ファンクションジェネレータ
3 ライン速度ファンクションジェネレータ
4 補正値上下限制限部
5 加算器
6 伸張率計算部
7 減算器
8 伸張率PI制御部
8a 伸張率積分ゲインファンクションジェネレータ
8b 伸張率積分ゲイン制限部
8c 積分処理部
8e 板厚ゲインファンクションジェネレータ
8f 伸張率比例ゲインファンクションジェネレータ
8g 調質圧延伸張率設定値比例ゲインファンクションジェネレータ
8h 伸張率比例ゲイン制限部
8i 加算器
8j 伸張率制御出力制限ファンクションジェネレータ
9 加算器
10 スタンド間張力上下限制限部
11 減算器
12 スタンド間張力調整器
13 加算器

Claims (6)

  1. 鋼板の搬送方向に沿って配置された2つの圧延スタンドを備える調質圧延機の制御装置であって、
    前記鋼板の伸張率をPI制御によって管理範囲内にフィードバック制御する伸張率PI制御部を備え、
    前記伸張率PI制御部は、
    前記鋼板の板厚に応じて前記PI制御の比例ゲインを変化させる板厚比例ゲイン調整部と、
    前記鋼板の伸張率の設定値に応じて前記PI制御の比例ゲインを変化させる伸張率設定値比例ゲイン調整部と、
    を備えることを特徴とする調質圧延機の制御装置。
  2. 前記鋼板の板厚及び搬送速度に応じて前記圧延スタンド間における前記鋼板の張力の設定値を補正する張力補正部を備えることを特徴とする請求項1に記載の調質圧延機の制御装置。
  3. 前記伸張率PI制御部は、前記鋼板の板厚に応じてフィードバック制御出力の値の範囲を制限する伸張率制御出力制限部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の調質圧延機の制御装置。
  4. 鋼板の搬送方向に沿って配置された2つの圧延スタンドを備える調質圧延機の制御方法であって、
    前記鋼板の伸張率をPI制御によって管理範囲内にフィードバック制御する伸張率PI制御ステップを含み、
    前記伸張率PI制御ステップは、
    前記鋼板の板厚に応じて前記PI制御の比例ゲインを変化させる板厚比例ゲイン調整ステップと、
    前記鋼板の伸張率の設定値に応じて前記PI制御の比例ゲインを変化させる伸張率設定値比例ゲイン調整ステップと、
    を含むことを特徴とする調質圧延機の制御方法。
  5. 前記鋼板の板厚及び搬送速度に応じて前記圧延スタンド間における前記鋼板の張力の設定値を補正する張力補正ステップを含むことを特徴とする請求項4に記載の調質圧延機の制御方法。
  6. 前記伸張率PI制御ステップは、前記鋼板の板厚に応じてフィードバック制御出力の値の範囲を制限する伸張率制御出力制限ステップを含むことを特徴とする請求項4又は5に記載の調質圧延機の制御方法。
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