JP2001047064A - めっき排水中のほう素の除去方法 - Google Patents

めっき排水中のほう素の除去方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 めっき排水中のほう素を充分にかつ効率的に
除去する方法を提供する。 【解決手段】 めっき排水に、ニッケルイオンとして硫
酸ニッケル及び/又は塩化ニッケルの溶液並びにマグネ
シウムイオンとして塩化マグネシウム又は硫酸マグネシ
ウムの溶液を添加し、水酸化ナトリウム溶液でpH9.
5〜11に調節して、共沈法によってほう素、ニッケル
及びマグネシウムの不溶解物を生成させ、これを固液分
離してめっき排水中のほう素の除去を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、めっき排水中に含まれ
るほう素を除去する方法、又はニッケルめっき排水中に
含まれるほう素及びニッケルを除去する方法に係り、特
に、めっき槽から引き上げられたワークを水洗した排水
中に含まれるほう素及びニッケルを除去する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりめっき排水は、含まれているほ
う素、ニッケル等の成分の除去処理を行っている。例え
ば、めっきを施し槽から引き上げられたワークは、水洗
い、湯洗い等の工程を経てワークに付着しているめっき
液の除去を行うものであり、このめっき排水中に含まれ
るほう素、ニッケル等の成分の除去処理を行っている。
このようなめっき排水中に含まれる成分のうち、ほう素
を除去する処理としては、グルカミン形のイオン交換樹
脂で、ほう酸イオンをアルカリ性で特異的に吸着するキ
レート樹脂吸着法が知られている。また、ふっ化物処理
を主体としたほうふっ化物をアルミニウム塩とカルシウ
ム塩を添加して長時間反応させてから凝集沈殿法で処理
する方法が知られている。また、排ガスをアルカリ性水
溶液で洗浄した洗煙排水に、硫化物薬剤及びマグネシウ
ム薬剤を添加して重金属類、フッ素、ホウ素などの含有
有害成分を不溶化せしめたる後、固液分離する有害成分
除去法が提案されている(特公平2−52558号公
報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のキレート樹脂法
によるめっき排水中に含まれているほう素の除去処理
は、イオン交換樹脂に飽和になったほう酸を溶離液とし
て回収するものであり、回収したものの処分が困難であ
るという問題がある。また、凝集沈殿法によるめっき排
水中のほう素の除去処理は、その処理時間が常温で24
時間程度と長時間を要するもので、効率的なものではな
く、大量のめっき排水中を処理するには問題がある。ま
た、排ガスをアルカリ性水溶液で洗浄した洗煙排水に硫
化物薬剤及びマグネシウム薬剤を添加して重金属類、フ
ッ素、ホウ素など除去する技術では、めっき排水中に含
まれるほう素をより充分に、効率的に除去することがで
きないものであった。いずれにしても、めっき排水の処
理は、ほう素等の成分を除去して処理を行わなければな
らないものであるが、従来のほう素の処理方法では課題
が多く、ほう素が充分に除去されないので、めっき排水
を水で希釈して処理されていたが、これは環境保全の観
点から問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するためのもので、めっき排水に、ニッケルイオン及
びマグネシウムイオンを含む溶液を添加し、水酸化ナト
リウム溶液でpH9.5〜11に調節して、共沈法によ
ってほう素、ニッケル及びマグネシウムの不溶解物を生
成させ、固液分離してめっき排水中のほう素の除去処理
を行うことを特徴とするめっき排水中のほう素の除去方
法である。また本発明は、ニッケルイオンを含むめっき
排水に、マグネシウムイオンを含む溶液を添加し、水酸
化ナトリウム溶液でpH9.5〜11に調節して、共沈
法によってほう素、ニッケル及びマグネシウムの不溶解
物を生成させ、固液分離してめっき排水中のニッケル及
びほう素の除去処理を行うことを特徴とするめっき排水
中のほう素の除去方法である。
【0005】また本発明のめっき排水中のほう素の除去
方法は、水酸化ナトリウム溶液で調節するpHが10〜
10.5であることを特徴とするものである。また本発
明のめっき排水中のほう素の除去方法は、ニッケルイオ
ンが硫酸ニッケル及び/又は塩化ニッケルの溶液であ
り、マグネシウムイオンが塩化マグネシウム又は硫酸マ
グネシウムの水溶液であることを特徴とするものであ
る。また本発明のめっき排水中のほう素の除去方法は、
めっき排水に添加して存在させるニッケルイオン又はめ
っき排水に含まれるニッケルイオンが、500mg/L
〜3000mg/Lであることを特徴とするものであ
る。さらに本発明のめっき排水中のほう素の除去方法
は、塩化マグネシウム又は硫酸マグネシウムの水溶液の
マグネシウムイオンの量が、めっき排水中のほう素量の
重量比で30〜70倍であることを特徴とするものであ
る。
【0006】
【作用】本発明のめっき排水中の処理方法は、めっき排
水にニッケルイオン及びマグネシウムイオンを含む溶液
を添加し、またニッケルイオンを含むめっき排水の場合
にはマグネシウムイオンを含む溶液を添加してニッケル
イオン及びマグネシウムイオンを含む溶液とする。この
ようなめっき排水にニッケルイオン及びマグネシウムイ
オンを含む溶液を添加したもののpHは6〜6.5であ
る。これに5〜10%の水酸化ナトリウム溶液を加えて
pHを9.5〜11に、好ましくは10〜10.5とす
る。
【0007】このpHの範囲で、ほう素は、解離しない
ほう酸(HBO)と、解離によってマイナスイオンが
生ずるほう酸(BO )が混在する。また、ニッケル
イオンは水酸化物生成の初期に生ずるプラスを帯びた水
酸化ニッケル(NiOH)と、解離しない水酸化ニッ
ケル(Ni(OH))が混在している。また、マグネ
シウムイオンは、水酸化物生成の初期に生ずるプラスを
帯びた水酸化マグネシウム(MgOH)と、解離しな
い水酸化マグネシウム(Mg(OH))が混在してい
る。
【0008】これに、5〜10%の水酸化ナトリウム溶
液を加えてpHを9.5〜11に、好ましくは10〜1
0.5に保持して、解離しないほう酸(HBO)と解
離によってマイナスイオンが生ずるほう酸(B
)、プラスを帯びた水酸化ニッケル(NiO
)と解離しない水酸化ニッケル(Ni(O
H))、プラスを帯びた水酸化マグネシウム(MgO
)と解離しない水酸化マグネシウム(Mg(OH)
)が混在している溶液を撹拌反応することにより、例
えば、10分間撹拌反応することにより、マイナスイオ
ンを帯びたほう酸イオン(BO )と、プラスイオン
を帯びた水酸化マグネシウム(MgOH)、及びプラ
スを帯びた水酸化ニッケル(NiOH)とが反応して
不溶解物質になると考えられ、また同時に解離していな
い水酸化マグネシウム(Mg(OH))、及び解離し
ない水酸化ニッケル(Ni(OH))、に解離しない
ほう酸(BO)を吸着させて不溶解物質として共沈さ
せると考えられる。
【0009】本発明において、めっき排水に添加して存
在させるニッケルイオン又はめっき排水に含まれるニッ
ケルイオン、すなわち共存するニッケルイオンは、ほう
素の処理には寄与するもので、500mg/L以上であ
り、具体的には500mg/L〜3000mg/L、好
ましくは500mg/L〜2500mg/Lである。こ
のニッケルイオンの作用について、ほう素を100mg
/L含む排水にマグネシウムイオンのみを添加し、pH
調整剤として10%水酸化ナトリウム溶液を用いpH1
0に調節し、撹拌反応を行い、反応後に固液分離を行っ
たところ、処理水中には、ほう素が20mg/L以上も
含まれていた。このように、排水にマグネシウムイオン
のみを添加し、ニッケルイオンを添加しない場合には、
ほう素の充分な除去を行なうことができないもので、排
水中のほう素を充分に除去するには、ニッケルイオンと
マグネシウムイオンの添加が必要である。また、マグネ
シウムイオンとして添加する塩化マグネシウム又は硫酸
マグネシウムの量は、めっき排水中のほう素量の重量比
で30〜70倍であることが好ましい。
【0010】このように本発明は、めっき排水にニッケ
ルイオン及びマグネシウムイオンを含む溶液を添加し、
水酸化ナトリウム溶液でpHを調節して、共沈法によっ
てほう素、ニッケル及びマグネシウムの不溶解物を生成
させ、これを固液分離し、めっき排水中のほう素を、ま
たニッケルイオンを含むめっき排水の場合にはニッケル
及びほう素の除去処理を行うものであり、めっき排水中
に含まれるほう素を、またニッケルイオンを含むめっき
排水の場合にはニッケル及びほう素を充分に、効率的に
除去することができるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】一般に、めっき液には、そのpH
を維持するためにほう酸が含まれる場合が多く、ほう酸
が含まれる液でめっきが施されたワークの水洗い、湯洗
いなどに用いられた排水はほう酸を含んでいるものであ
り、本発明は、このような洗浄排水中のほう素の除去処
理を行うものである。また、例えばニッケルめっきのワ
ット浴は、硫酸ニッケル(NiSO・6H O)24
0〜300g/L、塩化ニッケル(NiCl・6H
O)40〜50g/L、ほう酸(HBO)30〜4
0g/L、必要に応じて光沢剤(例えば、サッカリン、
ブチンジオール)を含み、pH4.0〜4.5であり、
このような液でめっきが施されたワークの洗浄排水に
は、ほう酸、硫酸ニッケル、塩化ニッケルのニッケルイ
オンを含むものであり、本発明は、このような洗浄排水
中のニッケル及びほう素の除去処理を行うものである。
【0012】本発明は、特に、めっき排水がニッケルめ
っきを施したワークの洗浄排水の場合には、その排水に
はニッケルイオンを含んでいるものであり、ニッケルイ
オンの添加を行わなくとも、これにはニッケルイオンが
500mg/L以上含まれており、この洗浄排水に含ま
れているニッケルイオンを同時に共沈法によってほう
素、ニッケル及びマグネシウムの不溶解物を生成させ、
固液分離して除去することができるものであり、ニッケ
ルイオンを含むめっき排水の処理に適しているものであ
る。例えば、ニッケルめっきの洗浄排水に、ほう素10
0mg/L、ニッケル10.5g/L含まれているもの
に、マグネシウムイオンとしてMg2+3g/Lを含む
塩化マグネシウムの水溶液を添加し、水酸化ナトリウム
溶液でpH10に調節して、共沈法によってほう素、ニ
ッケル及びマグネシウムの不溶解物を生成させ、固液分
離したところ、この処理後は、ほう素10mg/L以
下、ニッケル0.1mg/L以下に、ほう素、ニッケル
を除去することができた。
【0013】なお、従来より、ニッケルイオンを含むニ
ッケルめっき排水、洗浄排水をpH11以上で中和して
ニッケルイオンを水酸化ニッケルとして処理する中和−
凝集沈殿法が知られているが、これは処理効果が悪くほ
う素を充分に除去することができないものであり、また
pH範囲が高いという問題があった。また、排ガスをア
ルカリ性水溶液で洗浄した洗煙排水に、硫化物薬剤及び
マグネシウム薬剤を添加して重金属類、フッ素、ホウ素
などの含有有害成分を不溶化せしめたる後、固液分離す
る有害成分除去法(特公平2−52558号公報)は、
排ガスをアルカリ性水溶液で洗浄した洗煙排水に硫化物
薬剤を添加して重金属イオンの不溶化を行い、次いで不
溶化状態のマグネシウム薬剤を添加してフッ素、ホウ素
の不溶化を行うもので、本発明のようにめっき排水の処
理を行うものではなく、まためっき排水にニッケルイオ
ン及びマグネシウムイオンを含む溶液を添加し、またニ
ッケルイオンを含むめっき排水の場合にはマグネシウム
イオンを含む溶液を添加してニッケルイオン及びマグネ
シウムイオンを含む溶液とし、これに5〜10%の水酸
化ナトリウム溶液を加えてpHを9.5〜11に、好ま
しくは10〜10.5に調整して、水酸化物の生成過程
の初期生成物とともに共沈法によってほう素、ニッケル
及びマグネシウムの不溶解物を生成させ、固液分離して
めっき排水中のほう素、ニッケルを除去処理するものと
は異なるものである。
【0014】
【実施例1】本発明の実施例について具体的データを示
し説明する。ニッケルめっきのワット浴として、硫酸ニ
ッケル(NiSO・6HO)280g/L、塩化ニ
ッケル(NiCl・6HO)45g/L、ほう酸
(HBO)40g/L、光沢剤として適量(例え
ば、サッカリン及びブチンジオール)含み、pH4.0
〜4.5のもので、この浴組成を用いてニッケルめっき
を施したワークの洗浄を行った排水の処理について説明
する。この洗浄排水を1/2に希釈すると、pH6.
5、ほう素として100mg/L、ニッケルイオンとし
て1000mg/Lを含み、サッカリン400mg/
L、ブチンジオール4mg/Lを含むものであった。こ
の洗浄排水を300mL用ビーカーに100mLとり、
マグネシウムとして100g/Lを含む塩化マグネシウ
ム溶液を12mL(Mg2+として6g/L)を添加
し、pH調整剤として10%の水酸化ナトリウム溶液で
pH10に調整し、10分間撹拌反応した後、水で全容
量を200mLにした。そしてろ紙5Cを用いて固液分
離を行った。その結果この洗浄排水のほう素、ニッケル
は除去され、ほう素5mg/L、ニッケル0.1mg/
L以下にすることができた。
【0015】
【実施例2】実施例2は、上記実施例1と同じ処理条件
で、添加する塩化マグネシウムを硫酸マグネシウムに変
えてほう素及びニッケルの除去を行ったものである。す
なわち、実施例1と同様の洗浄排水を300mL用ビー
カーに100mLとり、マグネシウムイオンとして50
g/Lの硫酸マグネシウム溶液24mL(Mg2+とし
て6g/L)添加し、pH調整剤として10%の水酸化
ナトリウム溶液でpH10に調整し、10分間撹拌反応
した後、水で全容量を200mLにした。そしてろ紙5
Cを用いて固液分離を行った。その結果、処理水中のほ
う素5mg/L、ニッケルイオン1mg/L、以下にす
ることができた。
【0016】
【実施例3】実施例3は、上記実施例1と同様の洗浄水
について、これに水を加えて薄めたもののニッケル及び
ほう素を除去処理を行ったものである。300mL用の
ビーカーに実施例1の洗浄水を50mLとり、さらに水
を100mL加えて撹拌し、この洗浄水にマグネシウム
イオンとして100g/L含む塩化マグネシウム溶液6
mL(Mg2+として3g/L)添加し、pH調整剤と
して10%水酸化ナトリウム溶液を用い、pH10に調
節し、pH10に保つように調節して撹拌反応した。反
応後溶液の全容量を200mL(ほう素50mg/L、
ニッケルイオン500mg/L)になるように水を加え
た。そしてろ紙5Cを用いて固液分離を行った。その結
果、溶液中のほう素5mg/L、ニッケルイオン0.1
mg/L以下にすることができた。
【0017】
【実施例4】実施例4は、ニッケルイオンとして250
0mg/L、ほう素として100mg/Lを含む溶液に
ついて、ニッケル及びほう素を除去処理を行ったもので
ある。まず、めっき洗浄水として、300mL用のビー
カーにニッケルイオンとして5g/L含む硫酸ニッケル
溶液を100mL、ほう素1g/L含むほう酸溶液を2
0mLを添加し、ニッケルイオンとして2500mg/
L、ほう素として100mg/Lを含む溶液を用意し
た。これに、マグネシウムイオンとして100g/L含
む塩化マグネシウム溶液6mL(Mg2+として3g/
L)添加し、pH調整剤として10%水酸化ナトリウム
溶液を用いpH10に調節し、pH10に保つようにp
H調節して撹拌反応した。反応後溶液の全容量を200
mLになるように水を加えた。そしてろ紙5Cを用いて
固液分離を行った。すなわち、ニッケルイオンは250
0mg/L、マグネシウムイオンの量はほう素量の重量
比で30倍である。その結果、処理水中のほう素は9m
g/l、ニッケルイオンは1mg/l以下に、ほう素及
びニッケルを除去することができた。
【0018】
【実施例5】実施例5は、ニッケルイオンは1g/L、
ほう素として100mg/Lを含み、光沢剤としてサッ
カリン100mg/L及びブチンジオール10mg/L
含む溶液について、ほう素、ニッケルを除去処理を行っ
たものである。300mL用のビーカーにニッケルイオ
ンとして10g/Lの硫酸ニッケル20mL(ニッケル
イオンとして1g/L)を入れ、ほう素1g/Lを含む
ほう酸溶液を20mL(ほう素として100mg/L)
添加し、1g/Lのサッカリン及びブチンジオール溶液
から、サッカリン20mL(サッカリンとして100m
g/L)添加し、ブチンジオール2mL(ブチンジオー
ル10mg/L)添加した。これにマグネシウムイオン
として100g/L含む塩化マグネシウム溶液12ml
((Mg2+として6g/L)添加し、10%水酸化ナ
トリウム溶液を用い、pH10に調節し、10分間撹拌
反応した。反応後溶液の全容量を200mlになるよう
に水を加えた。そしてろ紙5Cを用いて固液分離を行っ
た。その結果、溶液中のほう素5mg/Lで、ニッケル
イオンは1mg/L以下にすることができた。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
めっき排水にニッケルイオン及びマグネシウムイオンを
含む溶液を添加し、水酸化ナトリウム溶液でpHを調節
して、共沈法によってほう素、ニッケル及びマグネシウ
ムの不溶解物を生成させ、これを固液分離し、めっき排
水中の高濃度のほう素を効率的に除去することができる
という効果を有する。またニッケルイオンを含むめっき
排水の場合にはニッケル及びほう素の除去処理を効率的
に行なうことができ、特にめっき排水がニッケルめっき
を施したワークの洗浄排水の場合には、その排水には適
量のニッケルイオンを含んでいるものであり、このよう
な洗浄排水に含まれているニッケルイオンを共沈法によ
ってほう素、ニッケル及びマグネシウムの不溶解物を生
成させて、ニッケル及びほう素の除去処理を効率的に行
なうことができるという効果を奏するものである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 めっき排水に、ニッケルイオン及びマグ
    ネシウムイオンを含む溶液を添加し、水酸化ナトリウム
    溶液でpH9.5〜11に調節して、共沈法によってほ
    う素、ニッケル及びマグネシウムの不溶解物を生成さ
    せ、固液分離してめっき排水中のほう素の除去処理を行
    うことを特徴とするめっき排水中のほう素の除去方法。
  2. 【請求項2】 ニッケルイオンを含むめっき排水に、マ
    グネシウムイオンを含む溶液を添加し、水酸化ナトリウ
    ム溶液でpH9.5〜11に調節して、共沈法によって
    ほう素、ニッケル及びマグネシウムの不溶解物を生成さ
    せ、固液分離してめっき排水中のニッケル及びほう素の
    除去処理を行うことを特徴とするめっき排水中のほう素
    の除去方法。
  3. 【請求項3】 水酸化ナトリウム溶液で調節するpHが
    10〜10.5であることを特徴とする請求項1または
    2に記載のめっき排水中のほう素の除去方法。
  4. 【請求項4】 ニッケルイオンが硫酸ニッケル及び/又
    は塩化ニッケルの溶液であり、マグネシウムイオンが塩
    化マグネシウム又は硫酸マグネシウムの水溶液であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のめっき
    排水中のほう素の除去方法。
  5. 【請求項5】 めっき排水に添加して存在させるニッケ
    ルイオン又はめっき排水に含まれるニッケルイオンが、
    500mg/L〜3000mg/Lであることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれかに記載のめっき排水中のほ
    う素の除去方法。
  6. 【請求項6】 塩化マグネシウム又は硫酸マグネシウム
    の水溶液のマグネシウムイオンの量が、めっき排水中の
    ほう素量の重量比で30〜70倍であることを特徴とす
    る請求項4または5に記載のめっき排水中のほう素の除
    去方法。
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