JP2001042911A - Ｆａ装置における表示装置および表示方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作性と安全性に優れたＦＡ装置における表
示装置および表示方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 ＦＡ装置である電子部品実装装置に付属
し操作用の画面表示を行う表示装置において、装置前面
および裏面にそれぞれ配置される操作盤３Ａ、３Ｂのそ
れぞれに設定される固有の表示モードとしての直交座標
軸の配列方向を予め表示モード記憶部に記憶させてお
き、操作に使用する操作盤を切り換えることにより、表
示処理部２７によって各操作盤に固有の直交座標軸の配
列方向に従って操作画面を表示させる。これにより表示
処理手段が共通の場合にあっても、各操作位置に応じた
適切な画面表示を行わせて操作性と安全性を向上させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品実装装置
などのＦＡ装置において操作用の画面表示を行うＦＡ装
置における表示装置および表示方法に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】電子部品実装装置などのＦＡ装置におい
ては、作業者がＦＡ装置の操作を行う操作盤として、表
示画面と入力装置を兼ねたタッチパネル方式のモニタが
広く用いられている。この方式では、作業者が操作を行
う際に表示画面内に設定されたタッチキーを指で操作す
ることにより、必要なコマンドの指示や数値データの入
力を行うことができ、各種の複雑な制御操作を簡単に行
えるという特徴を有している。

【０００３】ところで、ＦＡ装置によっては作業者によ
る操作位置が１個所に限定されておらず、複数位置で操
作を行うものがある。このような場合には各操作位置に
表示画面が設置され、一般に各モニタに共通の表示処理
機能によって各モニタには同一内容の画面が表示され
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、共通の
表示処理機能を用いて複数のモニタに画面表示を行わせ
る場合には、従来は以下に述べるような不都合があっ
た。すなわち、複数の操作位置が必要となる例として、
例えば電子部品実装装置のように基板が搬送されるコン
ベアを挟んで両側に実装部が設けられているような場
合、作業者はコンベアの両側から各種操作を行う必要が
ある。この操作時に作業者が基準として用いる方向は一
般に基板の搬送方向であり、操作入力は、例えば基板を
保持する基板保持テーブルの位置合わせを行う場合な
ど、この搬送方向と関連付けられて行われる場合が多
い。

【０００５】ところが、制御操作をモニタに表示された
操作画面に基づいて行う場合、装置の前面と裏面（搬送
コンベアを挟んで一方側と他方側）にそれぞれ配置され
た２つのモニタ上では、それぞれ基準となる方向が異な
るという不都合が生じる。すなわち、一方側のモニタ上
では表示画面上の方向は搬送方向と一致させることがで
きるが、他方側では同一画面を裏返して配置した関係と
なるため表示画面上の基準方向と実際の搬送方向とは一
致しない。このため、操作時に作業者が直感的判断を誤
って方向を取り違えやすく、誤操作や不適切な操作を行
ってワークを破損させるなどの不具合を生じる場合があ
るのみならず、不安全状態を招く可能性があるなど、操
作性・安全性の両面から改善が望まれていた。

【０００６】そこで本発明は、操作性と安全性に優れた
ＦＡ装置における表示装置および表示方法を提供するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載のＦＡ装置
における表示装置は、ＦＡ装置に付属して設けられ作業
者による操作用の画面表示を行うＦＡ装置における表示
装置であって、前記ＦＡ装置の異なる配置面に設置され
る複数の表示手段と、表示内容のデータを記憶するデー
タ記憶部と、個々の表示手段に固有の表示モードを記憶
する表示モード記憶部と、前記データおよび表示モード
に基づいて前記表示手段に画面表示させる表示処理手段
と、前記表示モードの切り換えを行う切り換え手段とを
備えた。

【０００８】請求項２記載のＦＡ装置における表示装置
は、請求項１記載のＦＡ装置における表示装置であっ
て、前記表示手段は入力手段を兼ねており、表示画面上
で入力操作が可能である。

【０００９】請求項３記載のＦＡ装置における表示装置
は、請求項１記載のＦＡ装置における表示装置であっ
て、前記表示モードは、前記表示手段が設置される配置
面に対応して定められた表示画面中の直交座標軸の方向
を含む。

【００１０】請求項４記載のＦＡ装置における表示方法
は、ＦＡ装置に付属して設けられ作業者による操作用の
画面表示を行うＦＡ装置における表示方法であって、前
記ＦＡ装置の異なる配置面に設置される複数の表示手段
の個々に固有の表示モードを表示モード記憶部に記憶さ
せておき、前記表示モードの切り換えを行うことによ
り、表示内容のデータおよび各表示手段に固有の表示モ
ードに基づいて表示処理手段によって各表示手段に画面
表示させるようにした。

【００１１】本発明によれば、前記複数の表示手段に固
有の表示モードを記憶する表示モード記憶部と、表示モ
ードの切り換えを行う切り換え手段とを備えることによ
り、表示処理手段が共通の場合にあっても、表示内容の
データおよび切り換えられた表示モードに基づいて、各
表示手段に固有の表示モードで各配置面の操作位置に適
切な画面を表示させることができる。

【００１２】

【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図１は本発明の一実施の形態の電子
部品実装装置の外観を示す斜視図、図２は同電子部品実
装装置の側面図、図３は同電子部品実装装置の制御系の
構成を示すブロック図、図４は同電子部品実装装置の基
板搬送方向と表示画面の方向との関連を示す説明図、図
５は同電子部品実装装置の表示画面を示す図である。

【００１３】まず図１を参照してＦＡ装置としての電子
部品実装装置の全体構成を説明する。図１において、電
子部品実装装置１はカバーケース２で覆われている。カ
バーケースの上部には、電子部品実装装置１の前後面
（図１において手前側および反対側の各面）にそれぞれ
操作面を有する操作盤３Ａ，３Ｂが配設されている。操
作盤３Ａ，３Ｂはタッチキーが設けられたタッチパネル
形式の表示画面を有しており、この表示画面上でタッチ
キーを操作することにより、コマンド入力やデータ入力
などの各種の入力操作を行うことができるようになって
いる。すなわち操作盤３Ａ，３Ｂは表示手段と入力手段
を兼ねたものとなっている。図２に示すように電子部品
実装装置１の基台４上には、中央に搬送路５が配設され
ており、図１に示す搬入口７より搬送路５上に基板６が
送り込まれる。

【００１４】電子部品実装装置１は平面視してＸ方向お
よびＹ方向に対象な４個のＸＹテーブル機構を備えてお
り、それぞれのＸＹテーブルには移載ヘッドが装着され
ている。図２はそれらのうちの２個の移載ヘッド１０を
示している。これらの移載ヘッド１０はそれぞれの側の
電子部品の供給部１３に配置されたテープフィーダ１４
からノズル１１により電子部品をピックアップして認識
ユニット１５上を通過して電子部品を認識した後、搬送
路５上に位置決めされた基板６上に実装する。

【００１５】すなわち基板６は２つの移載ヘッド１０の
共通の実装ステージとなっており、電子部品実装装置は
上流側と下流側に２つの実装ステージを有している。こ
れらの実装ステージにおいては、実装ステージ上の基板
６に対して、２つの移載ヘッド１０によって搬送路５を
はさんで両側から実装動作が実行される。そして、作業
者による各種の調整作業なども各移載ヘッド１０につい
て搬送路５を挟んだ両側から行われる。このときの操作
は前述の操作盤３Ａ，３Ｂをそれぞれの側から操作する
ことにより行われる。

【００１６】次に図３を参照して制御系の構成を説明す
る。図３において、制御部２０はＣＰＵであり、電子部
品実装装置全体の動作を制御する。プログラム記憶部２
１は実装動作のシーケンスプログラムなど、各種動作に
必要なプログラムを記憶する。データ記憶部２２は表示
画面の表示内容についてのデータなどの各種データを記
憶する。表示モード記憶部２３は第１の表示部、第２の
表示部としての操作盤３Ａ，３Ｂ上に表示される表示画
面の表示モードを各操作盤ごとに記憶する。この表示モ
ードについては後述する。

【００１７】モータ制御部２４はＸＹテーブル機構や移
載ヘッドを駆動する各モータの駆動制御を行う。認識処
理部２５は、認識ユニット１５によって取得された電子
部品の画像データを画像処理することにより、移載ヘッ
ド１０に保持された状態の電子部品の識別や位置認識を
行う。操作・入力部２６は操作盤３Ａ，３Ｂに設けられ
た操作ボタンや、操作盤３Ａ，３Ｂに設けられた表示画
面を構成するタッチパネルである。表示処理部２７は，
データ記憶部２２に記憶されたデータと、表示モード記
憶部２３に記憶された表示モードに基づいて、操作盤３
Ａ，３Ｂ上の表示画面に画面を表示させる。

【００１８】次に図４を参照して上記操作盤３Ａ，３Ｂ
に表示される表示画面と、搬送路５上の基板６の搬送方
向との関連について説明する。図４において、基板６は
矢印ａ方向に搬送される。基板６上に示す＋Ｘ，−Ｘ，
＋Ｙ，−Ｙの方向は、操作面Ａ側、すなわち操作盤３Ａ
によって操作を行う場合に用いられる基板６の方向であ
る。すなわち、基板６の搬送方向を＋Ｘ方向とし、この
搬送方向と直交する方向で作業者から離れる方向を＋Ｙ
方向と定義したものである。

【００１９】作業者は各種の調整作業において、操作盤
３Ａの表示画面に表示されるタッチキーを操作すること
により操作入力を行う。例えば基板６の位置合わせ時の
インチング動作を行う場合には、作業者は上記のように
定義された方向を念頭におき、操作盤３Ａの表示画面上
に表示される４方向のタッチキー、すなわち＋Ｘ，−
Ｘ，＋Ｙ，−Ｙのそれぞれの方向に対応するタッチキー
を操作する。

【００２０】このときの表示様式について図５を参照し
て説明する。図５は操作盤３Ａ，３Ｂ上に設けられた表
示画面３０を示しており、画面選択により表示枠３１に
基板テーブル位置合わせの項目名が表示されている。表
示画面３０はタッチパネルであり、基板テーブル位置合
わせ動作時の各方向に対応したインチング用のタッチキ
ー３２（１）、（２）、（３）、（４）が設定されてい
る。これらのタッチキー３２（１）、（２）、（３）、
（４）のいずれかを操作することにより、基板テーブル
は＋Ｘ，−Ｘ，＋Ｙ，−Ｙのいずれかの方向にインチン
グ移動する。

【００２１】また表示画面３０には、操作面の選択用の
切り換えキー３３が設定されており、切り換えキー３３
の操作面Ａ，Ｂのいずれかを選択することにより、操作
面Ａ，Ｂのそれぞれに対応した固有の表示モードに切り
換えられるようになっている。したがって、表示画面３
０に設定された切り換えキー３３は表示モードの切り換
えを行う切り換え手段となっている。なお、切り換え手
段としてはタッチキー以外にも操作ボタンなどの通常の
スイッチング機器を用いるようにしてもよい。

【００２２】図５は操作面Ａが選択された状態を示して
おり、この状態では、図４に示す操作盤３Ａについて設
定された方向と各タッチキーの方向とが一致している。
すなわち、タッチキー３２（１）、（２）は＋Ｘ方向、
−Ｘ方向に対応しており、同様にタッチキー３２
（３）、（４）はそれぞれ＋Ｙ方向、−Ｙ方向に対応し
ている。

【００２３】ここで切り換えキー３３を操作して操作面
Ｂを選択すると、前述のタッチキーとインチング移動方
向との対応関係が変化する。すなわち図４の操作盤４Ｂ
について設定された方向と、タッチキー３２（１）、
（２）、（３）、（４）とが対応する。ここで操作盤３
Ａ，３Ｂはともに表示処理部２７によって処理された画
像データによって画面表示が行われるため、同一項目の
画面については使用する画像データは基本的に同一であ
り、各操作盤について設定された表示モードのみを変更
して画面を表示する。すなわち，操作面がＢに切り換え
られたならば、操作盤４Ｂに対応した表示モード、ここ
では各タッチキーとインチング移動方向との対応関係を
示すモードを操作盤４Ｂの固有の表示モードに切り換え
る。

【００２４】これにより、図４に示すようにタッチキー
３２（１）、（２）にはそれぞれ−Ｘ方向、＋Ｘ方向が
対応し、同様にタッチキー３２（３）、（４）には、−
Ｙ方向、＋Ｙ方向がそれぞれ対応する。このような対応
関係に設定することにより、作業者が基板テーブルの位
置合わせを行う際には、表示画面３０上のタッチキーの
方向は作業者の直感的方向と一致する。

【００２５】すなわち表示画面３０内での横方向につい
ては，タッチキーの指し示す方向と基板６が実際に移動
する方向と一致する。そして表示画面３０内での上下方
向については、上側のタッチキー３２（３）を操作する
と基板６は作業者から離れる方向へ、タッチキー３２
（４）を操作すると作業者側へ近づく方向へそれぞれ移
動し、いずれも操作面Ａ側から操作を行う場合の直感的
方向と一致したものとなっている。

【００２６】図４において操作面Ａ側に鎖線で示す操作
盤４Ｂは、操作面Ｂ側において表示される表示画面が操
作面Ａ側に置かれた場合に、どのような方向表示となる
かを対比するための参考として示したものである。これ
から判るように、この表示画面は操作盤３Ａの表示画面
内での直交座標軸の方向を１８０度回転させたものとな
っている。換言すれば、操作面の切り換えを行って表示
モードを変更する度に表示画面内での直交座標軸の方向
を１８０度回転させる処理を表示処理部２７によって行
っている。

【００２７】上記説明したように、本発明は異なる配置
面に設置される複数の表示手段としてのモニタなどの表
示画面を備えたＦＡ装置において、各表示手段に表示さ
せる画面を各表示手段に固有の表示モード、例えば表示
画面内での方向と実際のＦＡ装置における方向との対応
関係に基づいて表示させるようにしたものである。これ
により、異なる操作位置から操作を行う場合にあって
も、常に各操作位置における適切な画面表示に基づいて
操作を行うことができ、誤操作や不適切操作を防止して
操作性・安全性を向上させることができる。

【００２８】なお、本実施の形態では表示モードとして
表示画面中の直交座標軸の方向の配列のモードの例を示
しているが、表示項目の限定など各配置面の特性に関連
づけられた内容についてのものであってもよい。

【００２９】

【発明の効果】本発明によれば、前記複数の表示手段に
固有の表示モードを記憶する表示モード記憶部と、表示
モードの切り換えを行う切り換え手段とを備えたので、
表示処理手段が共通の場合にあっても、表示内容のデー
タおよび切り換えられた表示モードに基づいて、各表示
手段に固有の表示モードで各配置面の操作位置に適切な
画面を表示させることができる。この表示モードに表示
画面内の直交座標軸の方向を含ませることにより、表示
画面内での方向と実際の方向との対応関係を操作位置に
応じて適切に切り換えて操作性・安全性を向上させるこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の外
観を示す斜視図

【図２】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の側
面図

【図３】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の制
御系の構成を示すブロック図

【図４】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の基
板搬送方向と表示画面の方向との関連を示す説明図

【図５】本発明の一実施の形態の電子部品実装装置の表
示画面を示す図

【符号の説明】

１ 電子部品実装装置 ３Ａ、３Ｂ 操作盤 ５ 搬送路 ６ 基板 １０ 移載ヘッド ２２ データ記憶部 ２３ 表示モード記憶部 ２７ 表示処理部 ３０ 表示画面 ３３ 切り換えキー

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ＦＡ装置に付属して設けられ作業者による
   操作用の画面表示を行うＦＡ装置における表示装置であ
   って、前記ＦＡ装置の異なる配置面に設置される複数の
   表示手段と、表示内容のデータを記憶するデータ記憶部
   と、個々の表示手段に固有の表示モードを記憶する表示
   モード記憶部と、前記データおよび表示モードに基づい
   て前記表示手段に画面表示させる表示処理手段と、前記
   表示モードの切り換えを行う切り換え手段とを備えたこ
   とを特徴とするＦＡ装置における表示装置。
2. 【請求項２】前記表示手段は入力手段を兼ねており、表
   示画面上で入力操作が可能であることを特徴とする請求
   項１記載のＦＡ装置における表示装置。
3. 【請求項３】前記表示モードは、前記表示手段が設置さ
   れる配置面に対応して定められた表示画面中の直交座標
   軸の方向を含むことを特徴とする請求項１記載のＦＡ装
   置における表示装置。
4. 【請求項４】ＦＡ装置に付属して設けられ作業者による
   操作用の画面表示を行うＦＡ装置における表示方法であ
   って、前記ＦＡ装置の異なる配置面に設置される複数の
   表示手段の個々に固有の表示モードを表示モード記憶部
   に記憶させておき、前記表示モードの切り換えを行うこ
   とにより、表示内容のデータおよび各表示手段に固有の
   表示モードに基づいて表示処理手段によって各表示手段
   に画面表示させることを特徴とするＦＡ装置における表
   示方法。