JP2001042129A - 光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素子 - Google Patents
光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素子Info
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Abstract
により簡潔に構成し,光効率を増大させ,生産性を高め
ることのできる偏光変換素子を提供する。 【解決手段】ブルースター角で入射する光をλ/2の位
相差で変換させる所定の厚さを有する媒質の前後面に偏
光分離膜として多層誘電コーティングする。ブルースタ
ー角で入射した光は前面偏光分離膜においてS偏光波は
反射してP偏光波は透過し,前記透過したP偏光波が前
記媒質の所定厚さを通過しながらλ/2の位相差で変換
され,前記偏光分離膜により反射したS偏光波と同じS偏
光波を持って進行する。
Description
イ装置に関し,特に,光効率を増大させ生産性を高める
ために偏光分離器と偏光変換器を簡単に一体化させた偏
光変換素子に関するものである。
オプロジェクタなどのような製品の映像投射システムで
は,特殊製作された小型陰極線管や液晶表示素子,又は
ポリマ分散液晶表示パネルなどの映像ディスプレイ装置
を使用して映像を発生させる。そして,発生した映像を
投射レンズを介して大型画面が得られるという利点があ
るので,このような映像投射システムの需要は日ごとに
増大している。
した光投射形ディスプレイ装置の光学系の構成を示す図
面である。図示したように,偏光ビームスプリッタを利
用した光投射形ディスプレイ装置10は,光源11,偏
光ビームスプリッタ(Polarized Beam
Splitter:以下PBS)12,反射鏡13,偏
光変換器14からなる。PBS12は光源11から出射
される光をS偏光波18とP偏光波19に分離してS偏
光波18は反射させるがP偏光波19は通過させる。反
射鏡13はPBS12から反射されるS偏光波18をP
偏光波19と同じ方向に進行するように反射させる板状
の反射鏡である。偏光変換器14はPBS12,及び反
射鏡13によって方向を変えたS偏光波18の位相をλ
/2で変換し通過させる二分の一波長板(half?w
ave plate)の偏光変換器である。
PBS12から出射されるP偏光波19と二分の一波長
板を通過するS偏光波18を集光する集光レンズ15,
集光レンズ15から出射された光が透過する液晶表示素
子16,及びスクリーン(図示せず)に液晶表示素子1
6の液晶層を透過した入射光を拡大投射させる投射レン
ズユニット17をさらに具備する。
レイ装置10では,光源11から発生した光がPBS1
2に入射するとP偏光波19は透過するがS偏光波18
は反射するので二つの偏光成分に分離される。そして,
透過したP偏光波19は液晶表示素子16へ入射する。
また,反射したS偏光波18は方向転換反射鏡13によ
り方向が変わり,偏光変換器14によってP偏光波に変
換され液晶表示素子16へ入射する。
投射形ディスプレイ装置の光学系構成を示す図面であ
る。図示したように,偏光分離ガラスを利用した光投射
形ディスプレイ装置20は光源21,偏光分離媒質2
2,反射鏡23,偏光変換器24からなる。偏光分離媒
質22は光源21から出射された光をS偏光波28とP
偏光波29に分離しS偏光波28は反射するがP偏光波
29は透過させる。反射鏡23は偏光分離媒質22から
出射されるP偏光波29がS偏光波28と同じ方向に進
行するように反射させる板状の反射鏡である。偏光変換
器24は反射鏡23により方向が変わったP偏光波29
の位相をλ/2で変換し通過させる二分の一波長板の偏
光変換器である。
光分離媒質22から出射されるS偏光波28と二分の一
波長板を通過するP偏光波29が透過する液晶表示素子
25及びスクリーン(図示せず)に液晶表示素子25の
液晶層を透過した入射光を拡大投射させる投射レンズユ
ニット27をさらに備える。
レイ装置20では,光源21から発射された光が偏光分
離媒質22に入射すると,P偏光波29は透過し,S偏
光波28は反射して二つの偏光成分に分離される。そし
て,反射したS偏光波は液晶表示素子25へ入射する。
また,透過したP偏光波は方向転換反射鏡23により方
向が転換され偏光変換器24によりS偏光波に変換され
液晶表示素子25へ入射する。
使用する場合,光投射形ディスプレイ装置は光効率が1
/2に減少する。また,偏光変換器は高価であるためコ
スト上昇の原因となる。
度(Intensity of Light)の空間的
な均一性を確保するため,小さい偏光分離器と偏光変換
器を光路に直角となる面に結合し使用するので制作や組
立の工程が複雑で難しくなり生産性が著しく劣る問題が
あった。
問題点に鑑みてなされたもので,その目的とするところ
は,偏光分離器と偏光変換器を一体形成することにより
簡潔に構成し,光効率を増大させ,生産性を高めること
のできる偏光変換素子を提供することである。
ために本発明は,所定の厚さを有する媒質と,前記媒質
の少なくとも前面にコーティングされた偏光分離膜とを
備え,ブルースター角で入射する光を前面にコーティン
グされた前記偏光分離膜においてS偏光波は反射してP
偏光波は透過し,前記透過したP偏光波が前記媒質の所
定厚さを通過しながらλ/2の位相差で変換され,前記
偏光分離膜により反射したS偏光波と同じS偏光波を持
って進行することを特徴とする光投射形ディスプレイ装
置の偏光変換素子である。
と,前記媒質の前面にコーティングされた偏光分離膜
と,前記媒質の後面にコーティングされた全反射鏡とを
備え,ブルースター角で入射する光を前面にコーティン
グされた前記偏光分離膜においてS偏光波は反射してP
偏光波は透過し,前記全反射鏡面により全反射すること
により前記媒質の所定厚さを往復しながらλ/2の位相
差で変換され,前記偏光分離膜により反射したS偏光波
と同じS偏光波を持って進行することを特徴とする光投
射形ディスプレイ装置の偏光変換素子である。
常屈折率が互いに異なる短光軸複屈折材質が良い。ま
た,偏光分離膜は入射する光をS偏光波は反射してP偏光
波のみ透過する偏光純度を高めるための薄膜コーティン
グが良く,多層誘電コーティングであっても良い。
を同時に遂行する媒質構造の素子を使用することによ
り,光効率を高めてコストの低減を図りながら生産性を
上げる長所がある。
実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施の
形態による光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素子1
04を示す断面図である。図示したようにディスプレイ
装置の偏光変換素子104は所定厚さを有する媒質10
4aと媒質104aの前面と後面にコーティングされた
偏光分離膜104bからなる。
0〜700nm)で正常屈折率(Ordinary R
efractive Index)と異常屈折率(Ex
traordinary Refractive In
dex)が互いに異なる短光軸複屈折材質である。
alline Quartz)が良く,波長500nm
の光における平均屈折率は1.5506であり,正常屈
折率と異常屈折率の差である複屈折率が0.0090の
材質を使用するのが良い。
ィルム(polycarbonate film)等の
短光軸複屈折性質を有する有機材料(organic
material)も使用可能である。
wster angle)は下記式により求められ,上
記水晶の場合の計算値は57.18度である。
e) Nbm:媒質104aの平均屈折率 No:空気の屈折率 また,ブルースター角により媒質の厚さが求められる。
位相差を起こす厚さ この媒質104aの厚さT1はブルースター角で入射す
る光101をλ/2の位相差に変換させる。
ング(thin coating)である。そして,こ
の薄膜コーティングはブルースター角θBで入射する光
101をS偏光波のR(S)102は反射しP偏光波の
T(P)106だけを透過する偏光純度を高めるための
多層誘電コーティング(multilayer die
lectric coating)である。
イ装置の偏光変換素子の動作を説明する。前面にコーテ
ィングされた偏光分離膜104bはブルースター角で入
射する入射光I(P+S)101をS偏光波のR(S)
102は反射しP偏光波のT(P)106は透過する。
が,媒質の所定厚さT1を通過しながらλ/2の位相差
を有するようになり,反射されたS偏光波であるR
(S)102と同一なS偏光波のT2(P)103で進
行する。
投射形ディスプレイ装置の反射形偏光変換素子を示す断
面図である。図示したように,光投射形ディスプレイ装
置の反射形偏光変換素子206は,所定厚さを有する媒
質206a,媒質206aの前面にコーティングされた
偏光分離膜206b,及び媒質206aの後面にコーテ
ィングされた全反射鏡206cからなる。
じく複屈折材質又は有機材料フィルム(organic
material film)からなるが,厚さは詳
述した媒質104aの厚さの1/2倍である。下記式に
よりその厚さが求められる。
e) Nbm:媒質206aの平均屈折率 No:空気の屈折率
位相差を起こす厚さ
ィングである。そして,この薄膜コーティングはブルー
スター角で入射する入射光I201をS偏光波のR20
2は全反射してP偏光波のT203だけを透過する偏光
純度を高めるための多層誘電コーティングである。
透過した入射光T203を全反射させる。
偏光変換素子の動作を説明する。前面にコーティングさ
れた偏光分離膜206bはブルースター角で入射する入
射光I201をS偏光波のR202は全反射してP偏光
波のT203は透過する。
さT2を透過しながら位相がλ/4変換される。そし
て,このλ/4の位相変換がなされたT203は全反射
鏡面206cにより反射された後,再び媒質206aの
所定厚さT2を透過しながらλ/4の位相差を持つよう
になる。
され偏光分離膜206bにて反射されたS偏光波のR2
02と同じ方向であるTRT205を持って進行する。
かる光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素子の好適な
実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定
されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載され
た技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正
例に想到し得ることは明らかでありそれについても当然
に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
れば,偏光分離器と偏光変換器を一体形成することによ
り簡潔に構成し,光効率を増大させ,生産性を高めるこ
とのできる偏光変換素子を提供することができる。
プレイ装置の偏光変換素子を示す断面図である。
レイ装置の反射形偏光変換素子を示す図面である。
射形ディスプレイ装置の光学系構成を示す図面である。
スプレイ装置の光学系構成を示す図面である。
Claims (8)
- 【請求項1】 所定の厚さを有する媒質と,前記媒質の
少なくとも前面にコーティングされた偏光分離膜とを備
え,ブルースター角で入射する光を前面にコーティング
された前記偏光分離膜においてS偏光波は反射してP偏
光波は透過し,前記透過したP偏光波が前記媒質の所定
厚さを通過しながらλ/2の位相差で変換され,前記偏
光分離膜により反射したS偏光波と同じS偏光波を持っ
て進行することを特徴とする光投射形ディスプレイ装置
の偏光変換素子。 - 【請求項2】 前記媒質は可視光線領域で正常屈折率と
異常屈折率が互いに異なる短光軸複屈折材質であること
を特徴とする請求項1に記載の光投射形ディスプレイ装
置の偏光変換素子。 - 【請求項3】 前記偏光分離膜は入射する光をS偏光波
は反射しP偏光波だけを透過する偏光純度を高めるため
の薄膜コーティングであること特徴とする請求項1また
は2に記載の光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素
子。 - 【請求項4】 前記薄膜コーティングは多層誘電コーテ
ィングであることを特徴とする請求項1,2,3または
4のいずれかに記載の光投射形ディスプレイ装置の偏光
変換素子。 - 【請求項5】 所定の厚さを有する媒質と,前記媒質の
前面にコーティングされた偏光分離膜と,前記媒質の後
面にコーティングされた全反射鏡とを備え,ブルースタ
ー角で入射する光を前面にコーティングされた前記偏光
分離膜においてS偏光波は反射してP偏光波は透過し,
前記全反射鏡面により全反射することにより前記媒質の
所定厚さを往復しながらλ/2の位相差で変換され,前
記偏光分離膜により反射したS偏光波と同じS偏光波を
持って進行することを特徴とする光投射形ディスプレイ
装置の偏光変換素子。 - 【請求項6】 前記媒質は可視光線領域で正常屈折率と
異常屈折率が互いに異なる短光軸複屈折材質であること
を特徴とする請求項5に記載の光投射形ディスプレイ装
置の偏光変換素子。 - 【請求項7】 前記偏光分離膜は入射する光をS偏光波
は反射しP偏光波だけを透過する偏光純度を高めるため
の薄膜コーティングであること特徴とする請求項5また
は6に記載の光投射形ディスプレイ装置の偏光変換素
子。 - 【請求項8】 前記薄膜コーティングは多層誘電コーテ
ィングであることを特徴とする請求項第5,6または7
のいずれかに記載の光投射形ディスプレイ装置の偏光変
換素子。
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