JP2001039978A - R,s−ジオキソ−ベンジルピロロピペリジンのラセミ化 - Google Patents

R,s−ジオキソ−ベンジルピロロピペリジンのラセミ化

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 完全に進行し、危惧されるトランス化合物の
形成がほとんど観察されず、そして技術的に単純な様式
で大変効率的に行うことができるラセミ化法を提供す
る。 【解決手段】 シス-R-ジオキソ-べンジルピロロピペリ
ジンは、不足当量的量の塩基を用いて、好ましくは40℃
未満で処理することにより特に有利でラセミ化される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本明細書ではR-DO
PPまたはR,S-ジオキソ-ベンジルピロロピペリジンとも
称する(1R,6S)-8-ベンジル-7,9-ジオキソ-2,8-ジアザビ
シクロ[4.3.0]-ノナンの塩基を用いた反応によるラセミ
化法に関する。
【0002】
【従来の技術】欧州特許出願公開第350 733号明細書に
記載されているキノロン誘導体の調製に関しては、以後
シス-S,S-ピロロピペリジンとも称する鏡像異性体的に
純粋な(S,S)-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナンが必要
であり、そしてこの化合物は以後S-BEPPまたはS-ベンジ
ルピロロピペリジンとも称する鏡像異性体的に純粋な(1
S,6S)-8-ベンジル-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナン
の脱ベンジル化により得ることができる。S-BEPPはラセ
ミ シス-ベンジルピロロピペリジンから酒石酸を用いた
ラセミ分割を介して得ることができることは知られてい
る(欧州特許出願公開第550 903号明細書)。生成した
誤った鏡像異性体である(R,R)-8-ベンジル-2,8-ジアザ
ビシクロ[4.3.0]-ノナン(以後R-BEPPとも称する)は、
さらに使用することはできない。この方法は、それ自体
は有用な誤った鏡像異性体を失い、そしてその処分にも
経費がかかるという欠点がある。
【0003】出願人の先の出願(独国特許出願公開第19
927412号明細書)によれば、ラセミ分割はシス-S,S-ピ
ロロピペリジンの合成の初期段階で行うことができる。
ここで鏡像異性体は、ラセミDOPP(以後rac-DOPPとも称
する)の段階では、(-)-2,3:4,6-ジ-イソプロピリデン-
2-オキソ-L-グロン酸を使用し、その塩としてラセミ分
割することにより分離されている。対応する塩からの遊
離により、S-DOPPおよびR-DOPPを提供する。
【0004】R-DOPPをラセミ化するための多くの経路、
および誤った鏡像異性体の再利用の可能性が考えられ
る:一方で、2つの立体中心は誤った鏡像異性体を脱水
素化してピリジンまたはテトラヒドロピリジン誘導体の
混合物とすることにより排除することができ、そして次
に脱水素化混合物は再度、水素化されてラセミ体を得る
ことができる。ピリジンが対応するピペリジンから製造
できることはすでに知られている。
【0005】すなわち、独国特許第1 157 001号明細書
は、対応するピペリジンを酸素および銅、鉄またはコバ
ルトのイオンと120〜150℃の液相中で、酢酸を溶媒とし
て使用して反応させることによりピリジンを製造する方
法を記載する。
【0006】欧州特許出願公開第61 982号明細書によれ
ば、ピリジンおよび置換ピリジンは対応するピペリジン
を気相中、200〜500℃の温度でPdまたはPt接触で反応さ
せることにより得られ、可能な置換基はアルキルおよび
1,5-ジアミノペンタン基である。
【0007】米国特許第4 051 140号明細書は、気相中
の酸素の存在下で、バナジウム接触により260〜540℃で
ピペリジンの脱水素化を記載している。ここでも主にア
ルキルにより置換されたピペリジンが使用されている。
【0008】記載されている気相脱水素化には高い反応
温度が必要であるので、この反応はこのような温度で安
定である化合物にのみ使用することができ、これはR-DO
PPには適用されない。使用する酸素のために、記載され
た液相には安全面での予防措置を増やす必要がある。
【0009】キノロン誘導体の製造法にラセミ体を再利
用することが可能となる前に、すべての脱水素化にはさ
らなる反応工程として生成する化合物の水素化が必要で
ある。
【0010】総じて、脱水素化によるラセミ化はこのよ
うな場合は工業的に応用するには原理的に望ましくない
か、特に安全面での予防措置およびさらなる反応工程か
ら、技術的に複雑で、しかも非効率的である。
【0011】他方、塩基性異性化としてラセミ化を考え
ることも可能である。塩基性異性化はキラル中心からプ
ロトンを引き、そしてカルボアニオンを形成することに
より起こる。このカルボアニオンは、1以上の隣にある
ケト、エステル、ニトリルおよび/またはニトロ基によ
り安定化されなければならないだろう。続いてプロトン
化は通常、ラセミ体を生じる。このようなラセミ化は1
つのキラル中心を有するアミノ酸およびアミノ酸誘導体
で特に知られている(Tetrahedron 53,9417(1997))。
【0012】しかしR-DOPPの場合、部分的なラセミ化の
みの場合は、これにより対応するトランス化合物が形成
し得るので、この反応には2つのキラル中心が関与しな
ければならない。このように塩基性ラセミ化は、R-DOPP
のラセミ化に簡単には応用できない。
【0013】
【発明の構成】ここで今、R-DOPPを理論量以下の量の塩
基を用いて処理することを特徴とするR-DOPPのラセミ化
法を見いだした。
【0014】本発明によるラセミ化に関しては、純粋な
R-DOPPまたは主にR-DOPPを含んで成る混合物、例えば75
重量%、好ましくは80重量%より多いR-DOPPを含んで成
る混合物を使用することが可能である。このような混合
物の100重量%の残りは、S-DOPPであることができる。
【0015】本発明によるラセミ化に適する塩基は例え
ばアルコキシドであり、そしてこれらは式(I) MOR (I) 式中、Mは、リチウム、ナトリウムまたはカリウムを表
し、そしてRは、直鎖もしくは分枝鎖C1−C6-アルキ
ルを表す、に対応し得る。
【0016】式(I)において、Mは好ましくはナトリ
ウムまたはカリウムを表し、そしてRは好ましくはメチ
ルまたはtert-ブチルを表す。式(I)の好適な個々の化
合物は、ナトリウムメトキシド、ナトリウムtert-ブト
キシドおよびカリウムtert-ブトキシドである。特に好
適であるのは、カリウムtert-ブトキシドである。
【0017】アルコキシドは固体状で、または溶媒に溶
解して加えることができる。適当な溶媒は、例えばアル
コールおよび非プロトン性溶媒、例えば使用する個々の
アルコキシドに対応するアルコールおよび直鎖、分枝鎖
または環状エーテル、ならびにまた芳香族炭化水素であ
る。非プロトン性溶媒の具体例は:メチルtert-ブチル
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン
およびキシレンである。好適なアルコキシド溶液は:te
rt-ブタノール中およびテトラヒドロフラン中のカリウ
ムtert-ブトキシドならびにメタノール中のナトリウム
メトキシドである。
【0018】固体状態のアルコキシドまたは少量の濃縮
されたアルコキシド溶液の使用は、撹拌できないか、ま
たはうまく撹拌できない反応混合物の形成を生じ得る。
そのような場合は1以上の溶媒、例えば上記の種類のア
ルコールおよび/またはエーテルを加えることにより、
反応混合物を容易に撹拌できるようにしなければならな
い。
【0019】本発明のラセミ化を行うために、使用する
R-DOPPおよび使用する塩基が完全に溶解している必要は
ない。しかし、存在するアルコールおよび/または非プ
ロトン性溶媒の量は、容易に撹拌できる反応混合物が得
られるような量であるべきである。
【0020】溶媒の選択に依存して、ラセミ化を比較的
高い濃度の反応混合物中で行うことが可能である。すな
わち、使用する溶媒が例えばテトラヒドロフランなら
ば、溶媒中のR-DOPP濃度を、最高約50重量%までにする
ことができる。
【0021】塩基は、使用するR-DOPPに基づき例えば1
〜20モル%の量で使用できる。この量は、好ましくは2
〜15モル%、特に3〜10モル%である。
【0022】望ましくない副反応を最小にするために、
本発明のラセミ化を実質的に酸素の排除下で行うことが
有利である。このためには、例えば反応容器に反応物質
を入れる前に不活性ガスを流し、そして不活性ガスの雰
囲気下でラセミ化を行うことが可能である。適当な不活
性ガスは、例えば窒素およびアルゴンのような希ガスで
ある。
【0023】本発明のラセミ化は、例えば40℃未満の温
度で行うことができる。低温については、反応混合物が
もはや容易に撹拌できない温度を選択しないように注意
しなければならない。どの温度で撹拌性がもはや十分で
はないかは、存在する溶媒の種類および量に本質的に依
存する。適当ならば、所定の反応混合物がもはや容易に
撹拌できない温度を、単純な日常的な予備実験により決
定することができる。ラセミ化は、好ましくは−10から
+30℃の範囲の温度で行われる。
【0024】本発明のラセミ化は、一般にほぼ5時間後
には終了した。適当な反応条件下(例えば塩基、溶媒お
よび温度の適当な選択)で、必要な反応時間は有意に短
くなり、例えばわずか15分か、またはそれ未満である。
【0025】ラセミ化後に存在する反応混合物は、最初
に採用した塩基を例えば有機酸、例えばC1−C6-カル
ボン酸、無機酸、例えば硫酸またはリン酸、炭酸または
酸性イオン交換体の添加により中和することにより処理
することができる。使用する酸または酸性イオン交換体
の量は、例えば使用する1当量の塩基あたり0.9〜1.1当
量であることができる。この量は好ましくは使用する1
当量の塩基あたり0.97〜1.03当量であり、そして酸また
は酸性イオン交換体は特に、使用する塩基に基づき当量
で使用される。次に溶媒を例えばストリッピングにより
適当ならば減圧下で除去することができる。次に残るの
は、本質的にrac-DOPPおよび中和で得られた塩を含んで
成る混合物である。この混合物を例えばさらに以下の2
つの異なる方法で処理することができる: a)適当な溶媒、例えばアルコールまたは芳香族炭化水
素中で高温で溶解し、透明溶液を冷却し、生成したrac-
DOPPを適当ならば固体rac-DOPPを種晶添加した後に沈殿
させ、rac-DOPPを濾過し、そして次に洗浄および乾燥さ
せるか、あるいは b)適当な溶媒、例えばケトンに溶解し、残存する塩を
濾去し、そしてrac-DOPPの溶液を使用する。
【0026】経路a)に好適な溶媒はイソプロパノール
およびトルエンであり、経路b)に好適な溶媒はメチル
エチルケトンである。
【0027】本発明のラセミ化は、完全に進行し、危惧
されるトランス化合物の形成がほとんど観察されず、し
かも技術的に単純な様式で大変効率的に行うことができ
るという利点を有する。ラセミ化合物はキノロン誘導体
の製造工程で再利用することができ、それ自体は有用で
ある誤った異性体を再使用することができるので、この
キノロン誘導体の製造をより効率的なものとする。さら
に本発明の手順は、単純な化学品のみを必要とし、そし
て特定の予防措置を必要としない。
【0028】
【実施例】実施例1 窒素下で、292gのテトラヒドロフランを最初に1000mlの
4つ口フラスコに入れ、そして91.4重量%のR-DOPPおよ
び8.6重量%のS-DOPPから成る300gの混合物を導入し
た。混合物を透明な黄色い溶液が得られるまで撹拌し
た。室温でテトラヒドロフラン中、11.65gの32重量%濃
度のカリウムtert-ブトキシド溶液(R-DOPPおよびS-DOP
Pの合計に基づき2.8モル%)を次に加えた。これにより
オレンジ色の溶液を生じ、これを室温で1時間撹拌し
た。次に4.15gの酢酸を加え、オレンジ色から黄色への
溶液の色の変化および酢酸カリウムの沈殿を生じた。ロ
ータリーエバポレーターを使用して、生成した懸濁液の
テトラヒドロフランを除去し、そして183gのイソプロパ
ノールに溶解した。40℃で透明であったこの溶液を28℃
に冷却し、そしてrac-DOPPを種晶添加した。溶液中に存
在するrac-DOPPは晶出し始め、撹拌が難しい懸濁液の形
成をもたらした。この懸濁液を0℃に冷却し、そして沈
殿を吸引濾過した。フィルターケーキを60gのイソプロ
パノールを用いて0℃で洗浄し、そして減圧下で乾燥さ
せた。これにより225.5g(=理論値の87.8%)のrac-DO
PPを得、そのR-DOPP対S-DOPP比は49.9:50.1であった。
【0029】実施例2 窒素下で、262gのトルエンを最初に500mlの4つ口フラ
スコに入れ、そして96重量%のR-DOPPおよび4重量%の
S-DOPPから成る50gの混合物を導入した。混合物を透明
な黄色い溶液が得られるまで撹拌した。室温でメタノー
ル中、3.56gの30重量%濃度のナトリウムメトキシド溶
液を加えた(これはR-DOPPおよびS-DOPPの合計に基づき
9.9モル%のナトリウムメトキシドに相当する)。これ
によりオレンジ色の溶液を生じ、これを室温で1時間撹
拌し、そして次に1.18gの酢酸と混合し、溶液の色が黄
色に変わった。沈殿した酢酸ナトリウムを濾去した。ロ
ータリーエバポレーターを使用して、濾液からトルエン
を除去した。これにより47.1gの油状生成物を得、これ
は室温で結晶化した。生成物はその比が44:55であるR-D
OPPおよびS-DOPPを含むrac-DOPPであった。収率は理論
値の84.5%に相当した。
【0030】実施例3 窒素下で、50gのテトラヒドロフランを最初に250mlの4
つ口フラスコに入れ、そして5.4:94.6の比率のS-DOPPお
よびR-DOPPから成る50gの混合物を導入した。混合物を
透明な黄色い溶液が得られるまで撹拌した。室温で、1.
03gのカリウムtert-ブトキシドを加えた(=S-DOPPおよ
びR-DOPPの合計に基づき4.8モル%)。これによりオレ
ンジ色の溶液を得、これを4時間撹拌し、そして1.18g
の酢酸と混合した。溶液の色が黄色に変化した。ロータ
リーエバポレーターを使用して、反応混合物からテトラ
ヒドロフランを除去し、そしてメチルエチルケトンに溶
解した。これにより113gの32.8重量%の溶液を得、これ
は理論値の80%収率に相当した。R-DOPP対S-DOPPの比率
は50.6:49.4であった。
【0031】実施例4 窒素下で、150mlのトルエンを最初に250mlの4つ口フラ
スコに入れ、そして0.2:99.8の鏡像異性体比のS-DOPPお
よびR-DOPPから成る24.0gの混合物を導入した。混合物
を透明な黄色い溶液が得られるまで撹拌し、そして4.3g
の固体ナトリウムメトキシドを室温で加えた(R-DOPPに
基づき24.5モル%)。これによりオレンジ色の溶液を生
じ、これを室温で2時間撹拌し、そして次に1.4gの酢酸
と混合した。これにより色が黄色に変化した。ロータリ
ーエバポレーターを使用して、反応混合物からトルエン
を除去した。これにより21.5gのrac-DOPPを得た(理論
値の86.5%の収率)。R-DOPP対S-DOPPの鏡像異性体比は
49.8:50.2であった。
【0032】実施例5 1時間にわたり、a)8:92の鏡像異性体比のS-DOPPおよ
びR-DOPPから成る244.3gの20重量%濃度のメタノール性
溶液、およびb)36gの30重量%濃度のナトリウムメト
キシド溶液(メタノール中)を、ガラスリングを充填し
た反応管に同時に滴下した。1時間置いた後、反応溶液
は酢酸を計量供給することにより中和した。反応混合物
中、生成したS-DOPP対R-DOPPの比率は57.7:42.5であっ
た。
【0033】実施例6 不動態化した撹拌している容器に、テトラヒドロフラン
中476.4gの50.3重量%濃度のR-DOPP溶液を最初に入れ
た。透明な黄色い溶液を−5℃に冷却した。テトラヒド
ロフラン中、27.5gの20重量%濃度のカリウム tert-ブ
トキシド溶液を加えた。溶液の色が赤に変化した。この
溶液を30分間撹拌した。次に3.0gの酢酸を加え、色が黄
色に戻り、そして混合物が沈殿する酢酸カリウムにより
濁ってきた。これによりテトラヒドロフラン中、504.5g
の44.6重量%濃度のrac-DOPP溶液を得た。収率は理論値
の93.9%であった。R-DOPP対S-DOPPの鏡像異性体比は4
8.9:51.1であった。
【0034】本発明の主な態様および特徴は、次の通り
である。
【0035】1.化合物を理論量以下の量の塩基を用い
て処理することを特徴とする、(1R,6S)-8-ベンジル-7,9
-ジオキソ-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナン(=R-DO
PP)のラセミ化法。
【0036】2.R-DOPPが75重量%より多いR-DOPPを含
んで成る混合物の状態で使用されることを特徴とする、
上記1に記載の方法。
【0037】3.使用する塩基が式(I) MOR (I) 式中、Mは、リチウム、ナトリウムまたはカリウムを表
し、そしてRは、直鎖もしくは分枝C1−C6-アルキル
を表す、のアルコキシドであることを特徴とする、上記
1ないし2に記載の方法。
【0038】4.アルコキシドが固体状で加えられるこ
とを特徴とする、上記3に記載の方法。
【0039】5.アルコキシドが溶媒に溶解されて加え
られることを特徴とする、上記3に記載の方法。
【0040】6.存在する溶媒の量が、容易に撹拌可能
な反応混合物が得られるような量であることを特徴とす
る、上記1ないし5に記載の方法。
【0041】7.塩基が使用するR-DOPPに基づき1〜20
モル%の量で使用されることを特徴とする、上記1ない
し6に記載の方法。
【0042】8.実質的に酸素を排除し、そして40℃未
満の温度で行うことを特徴とする、上記1ないし7に記
載の方法。
【0043】9.ラセミ化後に存在する反応混合物を、
使用した塩基を用いて中和し、次に溶媒を除去し、そし
て残りの混合物をアルコールまたは芳香族炭化水素に高
温で溶解し、透明溶液を冷却し、そして生成したラセミ
DOPPを沈殿させ、DOPPを濾過し、そして次にそれを洗浄
および乾燥することにより処理することを特徴とする、
上記1ないし8に記載の方法。
【0044】10.最初に上記9の手順を採用し、そし
て溶媒除去後に残る混合物をケトンに溶解し、残る塩を
濾過し、そして調製されたラセミDOPPをケトン溶液とし
て使用することを特徴とする、上記1ないし9に記載の
方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゲオルク・マルテイン ドイツ40764ランゲンフエルト・フオンガ レンシユトラーセ2 (72)発明者 ビルフリート・ヤボレク ドイツ50996ケルン・ユデンプフアト48ア ー (72)発明者 アンドレアス・クレプス ドイツ51519オーデンタール・アムガルテ ンフエルト70 (72)発明者 ヨアヒム・ベステン ドイツ42659ゾーリンゲン・シユペルバー シユトラーセ10

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化合物を理論量以下の量の塩基を用いて
    処理することを特徴とする、(1R,6S)-8-ベンジル-7,9-
    ジオキソ-2,8-ジアザビシクロ[4.3.0]-ノナン(=R-DOP
    P)のラセミ化法。
JP2000194039A 1999-07-06 2000-06-28 R,s−ジオキソ−ベンジルピロロピペリジンのラセミ化 Expired - Fee Related JP4733249B2 (ja)

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