JP2001036168A - ファイバーレーザーおよびファイバーアンプ - Google Patents
ファイバーレーザーおよびファイバーアンプInfo
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Abstract
ザービームを発生可能で、小型に形成することができる
ファイバーレーザーを得る。 【解決手段】 Er3+、Ho3+、Dy3+、Eu3+、Sm
3+、Pm3+およびNd3+のうちの少なくとも1つとPr
3+とが共ドープされたコアを持つファイバー13を、Ga
N系レーザーダイオード11によって励起する。
Description
の希土類元素とが共ドープされたコアを有するファイバ
ーを、レーザーダイオード(半導体レーザー)によって
励起してレーザービームを発生させるファイバーレーザ
ーに関するものである。
元素とが共ドープされたコアを有するファイバーをレー
ザーダイオードで励起して蛍光を生じさせ、ファイバー
に入射した光をこの蛍光によって増幅するファイバーア
ンプに関するものである。
(1995)p.30や、Optics communications 86(1991)p.337
に示されるように、Pr3+が添加された弗化物系のコア
を有するファイバーをレーザーダイオードによって励起
してレーザービームを発生させるファイバーレーザーが
知られている。
Pr3+が添加されたコアを有するファイバーをレーザー
ダイオードによって励起して蛍光を生じさせ、この蛍光
の波長領域に含まれる光をファイバーに入射させて該蛍
光のエネルギーによって増幅するファイバーアンプが知
られている。
Pr3+ドープファイバーレーザーが記載されており、47
6.5nm励起による491nm、520nm、605nm、635n
mの発振が確認されている。
10554号明細書には、Pr3+が添加された固体レー
ザー結晶をレーザーダイオードによって励起する固体レ
ーザーが記載されている。
ァイバーアンプ、それに固体レーザーは、青色や緑色領
域のレーザービームを発生させたり、あるいは増幅する
ことが可能であるから、それらによって、カラー感光材
料にカラー画像を書き込むための光源を構成することも
考えられる。
ーレーザーやファイバーアンプは、カラー画像書き込み
等のために数W〜数10Wクラスのパワーで励起しようと
すると、水冷手段が必要となることから、装置の大型
化、低寿命、低効率の問題を招く。
晶をレーザーダイオードによって励起する固体レーザー
は、小さな固体レーザー結晶に励起光の熱エネルギーが
集中する構造であるため、該結晶の熱吸収による発熱や
熱レンズ効果によって、ビーム品質および出力の安定性
が損なわれるという問題が認められている。この問題
は、やはり、数W〜数10Wクラスのパワーで励起しよう
とする場合に特に顕著となる。
0−6370号において、効率良く高出力の青色領域や
緑色領域のレーザービームを発生可能で、小型に形成す
ることができ、しかも出力やビーム品質の安定性が高い
ファイバーレーザーを提案した。このファイバーレーザ
ーは、前述のPr3+が添加されたコアを持つファイバー
を、GaN系レーザーダイオードによって励起する構成
を有することを特徴とするものである。
70号において、青色領域や緑色領域のレーザービーム
を効率良く増幅可能で、小型に形成することができ、し
かも出力やビーム品質の安定性が高いファイバーアンプ
も提案した。このファイバーアンプは、Pr3+が添加さ
れたコアを持つファイバーを、GaN系レーザーダイオ
ードによって励起し、該励起により生じる蛍光の波長領
域に含まれる波長の入射光を増幅する構成を有すること
を特徴とするものである。
70号のファイバーレーザーおよびファイバーアンプ
は、所期の目的を達成するものであるが、ファイバーの
コアにおける励起光の吸収量が未だ十分ではなく、この
点に改善の余地が残されている。
であり、GaN系レーザーダイオードによってコアを励
起するファイバーレーザーにおいて、コアでの励起光の
吸収量を大きくして、高効率化および高出力化を実現す
ることを目的とする。
ドによってコアを励起するファイバーアンプにおいて、
コアでの励起光の吸収量を大きくして、増幅率を高める
ことを目的とする。
レーザーは、Er3+、Ho3+、Dy3+、Eu3+、S
m3+、Pm3+およびNd3+のうちの少なくとも1つとP
r3+とが共ドープされたコアを持つファイバーを、Ga
N系レーザーダイオードによって励起する構成を有する
ことを特徴とするものである。
は、波長465 〜495 nmの青色領域のレーザービームを
発振させることもできるし、波長515 〜555 nmの緑色
領域のレーザービームを発振させることもできし、さら
には、波長600 〜660 nmの赤色領域のレーザービーム
を発振させることもできる。
イオードは、より具体的には、例えばInGaN、In
GaNAsあるいはGaNAsからなる活性層を有する
ものを使用することができる。
Er3+、Ho3+、Dy3+、Eu3+、Sm3+、Pm3+およ
びNd3+のうちの少なくとも1つとPr3+とが共ドープ
されたコアを持つファイバーを、GaN系レーザーダイ
オードによって励起し、該励起により生じる蛍光の波長
領域に含まれる波長の入射光を増幅する構成を有するこ
とを特徴とするものである。
5 〜495 nmの青色領域の蛍光を発生させて、この領域
に含まれる波長の入射光を増幅することもできるし、波
長515 〜555 nmの緑色領域の蛍光を発生させて、この
領域に含まれる波長の入射光を増幅することもできる
し、さらには、波長600 〜660 nmの赤色領域の蛍光を
発生させて、この領域に含まれる波長の入射光を増幅す
ることもできる。
起光源としてのGaN系レーザーダイオードは、より具
体的には、例えばInGaN、InGaNAsあるいは
GaNAsからなる活性層を有するものを使用すること
ができる。
3+、Pm3+およびNd3+は波長380 〜430 nmに吸収帯
があり、GaN系レーザーダイオードによって励起され
得る。そして、励起された電子をPr3+の励起準位(例
えば 3P0 もしくは 3P1 )にエネルギー移動し、下準
位に落とすことにより、Pr3+の発振ラインである青、
緑、赤色領域の発振が可能となる。
イオードが比較的発振しやすい波長帯であり、そして特
に波長400 〜410 nmは、現在提供されているGaN系
レーザーダイオードの最大出力が得られる波長帯である
ので、Er3+、Ho3+、Dy3+、Eu3+、Sm3+、Pm
3+およびNd3+をGaN系レーザーダイオードによって
励起すれば、励起光の吸収量が大きくなり、高効率化お
よび高出力化が達成される。
導係数が130 W/m℃と、ZnMgSSe系レーザーダ
イオードの4W/m℃等と比べて極めて大きい。またそ
れに加えて、転移の移動度もZnMgSSe系レーザー
ダイオードと比べて非常に小さいことから、COD(カ
タストロフィック・オプティカル・ダメージ)が非常に
高く、高寿命、高出力が得やすいものである。このよう
に高寿命、高出力が得やすいGaN系レーザーダイオー
ドを励起光源として用いたことにより、本発明のファイ
バーレーザーは、高寿命で、高出力の青色や緑色領域の
レーザービームを発生可能となる。
オードとしては、単一縦、横モード型のものを使用でき
ることは勿論、その他ブロードエリア型、フェーズドア
レー型、あるいはMOPA型の高出力タイプのものを1
個または複数個使用することもできる。そのようにする
ことにより本発明のファイバーレーザーは、さらなる高
出力、例えばW(ワット)クラスの高出力を得ることも
可能である。
ーザーは、非線形光学結晶やエタロン等を必要とするも
のではないから、それらによるロスがなく、したがって
高効率で青色や緑色領域のレーザービームを発生可能と
なる。具体的には、50%以上のスロープ効率を得ること
も可能である。そしてこのように非線形光学結晶やエタ
ロン等を必要としないことから、本発明のファイバーレ
ーザーは光学部品が少なくて簡潔な構成となり、そして
温度安定領域も広いものとなる。したがって本発明のフ
ァイバーレーザーは、低コストで、安定性の高い光源と
なり得るものである。
イバーアンプにおいても同様に得られるものである。
施の形態を詳細に説明する。
実施形態によるファイバーレーザーを示すものである。
このファイバーレーザーは、励起光としてのレーザービ
ーム10を発するレーザーダイオード11と、発散光である
レーザービーム10を集光する集光レンズ12と、Pr3+お
よびEr3+が共ドープされたコアを持つファイバー13と
からなる。
410nmのブロードエリア型のInGaN系レーザーダ
イオードが用いられている。
ように、断面正円形のコア20と、その外側に配された断
面ほぼ矩形の第1クラッド21と、その外側に配された断
面正円形の第2クラッド22とからなる。コア20はPr3+
およびEr3+が共ドープされたZr系弗化物ガラス、例
えばZBLANP(ZrF4−BaF2−LaF3−Al
F3−AlF3−NaF−PbF2)からなり、第1クラ
ッド21は一例としてZBLAN(ZrF4−BaF2−L
aF3−AlF3−NaF)からなり、第2クラッド22は
一例としてポリマーからなる。
ZBLANや、In/Ga系弗化物ガラス、例えばIG
PZCLすなわち(InF3−GaF3−LaF3)−
(PbF2−ZnF2)−CdF等を用いて形成されても
よい。
mのレーザービーム10は、上記ファイバー13の第1クラ
ッド21に入力され、そこを導波モードで伝搬する。つま
りこの第1クラッド21は、励起光であるレーザービーム
10に対してはコアとして作用する。
間にコア20の部分も通過する。コア20においては、入射
したレーザービーム10によってEr3+が励起され、励起
された電子がPr3+の励起準位にエネルギー移動し、下
準位に落ちることにより、Pr3+の1つの発振線である
波長491 nmの蛍光が生じる。この蛍光はコア20を導波
モードで伝搬する。なお、この場合の遷移は 3P0 → 3
H4 と考えられる。
その他に、 3P1 → 3H5 の遷移によるものと考えられ
る波長520nmの蛍光、 3P0 → 3F2 の遷移によるも
のと考えられる波長605nmの蛍光、 3P0 → 3F3 の
遷移によるものと考えられる635nmの蛍光が発生し得
る。
は、波長491 nmに対してHR(高反射)、波長520n
m、605nm、635nm並びに励起光波長410nmに対し
てAR(無反射)となる特性のコートが施され、ファイ
バー13の出射端面13bには、波長491 nmの光を1%だ
け透過させるコートが施されている。
ァイバー13の両端面13a、13b間で共振して、レーザー
発振を引き起こす。こうして波長491 nmの青緑色のレ
ーザービーム15が発生し、このレーザービーム15はファ
イバー13の出射端面13bから前方に出射する。
においてシングルモードで、一方励起光であるレーザー
ビーム10は第1クラッド21においてマルチモードで伝搬
する構成とされている。それにより、高出力のブロード
エリア型レーザーダイオード11を励起光源に適用して、
レーザービーム10を高い結合効率でファイバー13に入力
させることが可能となっている。
形とされているため、レーザービーム10がクラッド断面
内で不規則な反射経路を辿り、コア20に入射する確率が
高められている。
系レーザーダイオード11の最大出力が得られる波長帯に
あるので、コア20における波長410 nmのレーザービー
ム10の吸収量が大きくなり、高効率化および高出力化が
達成される。具体的に本実施形態においては、ファイバ
ー13の長さが0.5mのとき、出力2Wのレーザーダイオ
ード11を用いて、出力300mWの青緑色のレーザービー
ム15を得ることができた。
ープする代わりにPr3+のみをドープしたコアを持つフ
ァイバーを用い、励起光源として発振波長444 nmのレ
ーザーダイオードを用い、それ以外はこの第1実施形態
と同様の構成とした場合、青緑色レーザービームの出力
は 100mWにとどまった。なおこの場合、発振波長410
nmのInGaN系レーザーダイオードを用いる第1実
施形態のように高い励起光出力を得るのは困難であり、
具体的に励起光出力は1Wであった。
実施形態によるファイバーレーザーを示すものである。
このファイバーレーザーは図1のファイバーレーザーと
比べると、ファイバー13に代えて、両端面のコートが異
なるファイバー33が用いられている点が基本的に異なる
ものである。
おいて、ファイバー33の入射端面33aには、波長52
0nmに対してHR(高反射)、波長491nm、605n
m、635nm並びに励起光波長410nmに対してAR(無
反射)となる特性のコートが施され、ファイバー33の出
射端面33bには、波長520nmの光を2%だけ透過させ
るコートが施されている。
ァイバー33の両端面33a、33b間で共振して、レーザー
発振を引き起こす。このようして波長520nmの緑色の
レーザービーム35が発生し、このレーザービーム35はフ
ァイバー33の出射端面33bから前方に出射する。本実施
形態では、ファイバー33の長さが1m、レーザーダイオ
ード11の出力が2Wのとき、出力500mWのレーザービ
ーム35が得られた。
実施形態によるファイバーレーザーを示すものである。
このファイバーレーザーも図1のファイバーレーザーと
比べると、ファイバー13に代えて、両端面のコートが異
なるファイバー43が用いられている点が基本的に異なる
ものである。
おいて、ファイバー43の入射端面43aには、波長635n
mに対してHR(高反射)、波長491nm、520nm、60
5nm並びに励起光波長410nmに対してAR(無反射)
となる特性のコートが施され、ファイバー43の出射端面
43bには、波長635nmの光を3.5%だけ透過させるコー
トが施されている。
ァイバー43の両端面43a、43b間で共振して、レーザー
発振を引き起こす。このようして波長635nmの赤色の
レーザービーム45が発生し、このレーザービーム45はフ
ァイバー43の出射端面43bから前方に出射する。本実施
形態では、ファイバー43の長さが1m、レーザーダイオ
ード11の出力が2Wのとき、出力1Wのレーザービーム
45が得られた。
実施形態によるファイバーアンプを示すものである。こ
のファイバーアンプは、励起光としての波長410nmの
レーザービーム10を発するレーザーダイオード11と、発
散光であるレーザービーム10を平行光化するコリメータ
ーレンズ50と、平行光となったレーザービーム10を集光
する集光レンズ51と、Pr3+およびEr3+が共ドープさ
れたコアを持つファイバー53とを有している。
との間には、ビームスプリッタ52が配されている。そし
てこのビームスプリッタ52の図中下方には、波長520n
mのレーザービーム55を発するSHG(第2高調波発
生)レーザー56が配設されている。このレーザービーム
55はコリメーターレンズ57によって平行光化され、平行
光となったレーザービーム55は上記ビームスプリッタ52
に入射する。
たものと同様の構成を有するが、その端面53aおよび53
bには、以上述べた各波長に対してAR(無反射)とな
る特性のコートが施されている。
てのDBR(分布ブラッグ反射型)レーザーダイオード
から発せられた波長1040nmのレーザービームを、周期
ドメイン反転構造を有する非線形光学材料からなる光導
波路に入射させて、1/2の波長つまり520nmのレー
ザービーム55を得るものである。
52で反射して、レーザービーム10とともにファイバー53
に入射する。ファイバー53においては、第1実施形態で
説明した通り、レーザービーム10により励起されて波長
520nmの蛍光が生じる。レーザービーム55は、それと
同波長の上記蛍光からエネルギーを受けて増幅され、フ
ァイバー53の出射端面53bから前方に出射する。
が10mWのとき、ファイバー53から出力500mWのレー
ザービーム55を取り出すことができた。
る上記DBRレーザーダイオードに変調機能を付加させ
ることにより、ファイバー53から増幅して取り出される
レーザービーム55を変調することも可能である。
励起光源とする実施形態について説明したが、InGa
NAs系材料あるいはGaNAs系材料から活性層を構
成したレーザーダイオードを励起光源として用いること
も可能である。特に、ファイバーコアの吸収帯が長波長
側にずれている場合は、InGaN系レーザーダイオー
ドと比べてより長波長化が実現しやすいInGaNAs
系あるいはGaNAs系レーザーダイオードを用いるの
が望ましく、それにより吸収効率を向上させることがで
きる。
ーを示す概略側面図
バーの断面図
ーを示す概略側面図
ーを示す概略側面図
を示す概略側面図
Claims (10)
- 【請求項1】 Er3+、Ho3+、Dy3+、Eu3+、Sm
3+、Pm3+およびNd3+のうちの少なくとも1つとPr
3+とが共ドープされたコアを持つファイバーを、GaN
系レーザーダイオードによって励起する構成を有するこ
とを特徴とするファイバーレーザー。 - 【請求項2】 465 〜495 nmの波長領域のレーザービ
ームを発振させることを特徴とする請求項1記載のファ
イバーレーザー。 - 【請求項3】 515 〜555 nmの波長領域のレーザービ
ームを発振させることを特徴とする請求項1記載のファ
イバーレーザー。 - 【請求項4】 600 〜660 nmの波長領域のレーザービ
ームを発振させることを特徴とする請求項1記載のファ
イバーレーザー。 - 【請求項5】 前記GaN系レーザーダイオードが、I
nGaN、InGaNAsあるいはGaNAsからなる
活性層を有するものであることを特徴とする請求項1か
ら4いずれか1項記載のファイバーレーザー。 - 【請求項6】 Er3+、Ho3+、Dy3+、Eu3+、Sm
3+、Pm3+およびNd3+のうちの少なくとも1つとPr
3+とが共ドープされたコアを持つファイバーを、GaN
系レーザーダイオードによって励起し、該励起により生
じる蛍光の波長領域に含まれる波長の入射光を増幅する
構成を有することを特徴とするファイバーアンプ。 - 【請求項7】 465 〜495 nmの波長領域の蛍光を発生
させて、この領域に含まれる波長の入射光を増幅するこ
とを特徴とする請求項6記載のファイバーアンプ。 - 【請求項8】 515 〜555 nmの波長領域の蛍光を発生
させて、この領域に含まれる波長の入射光を増幅するこ
とを特徴とする請求項6記載のファイバーアンプ。 - 【請求項9】 600 〜660 nmの波長領域の蛍光を発生
させて、この領域に含まれる波長の入射光を増幅するこ
とを特徴とする請求項6記載のファイバーアンプ。 - 【請求項10】 前記GaN系レーザーダイオードが、
InGaN、InGaNAsあるいはGaNAsからな
る活性層を有するものであることを特徴とする請求項6
から9いずれか1項記載のファイバーアンプ。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP20681799A JP2001036168A (ja) | 1999-07-21 | 1999-07-21 | ファイバーレーザーおよびファイバーアンプ |
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