JP2001030426A - 成形物 - Google Patents
成形物Info
- Publication number
- JP2001030426A JP2001030426A JP11210426A JP21042699A JP2001030426A JP 2001030426 A JP2001030426 A JP 2001030426A JP 11210426 A JP11210426 A JP 11210426A JP 21042699 A JP21042699 A JP 21042699A JP 2001030426 A JP2001030426 A JP 2001030426A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molded article
- alicyclic olefin
- resin
- ene
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Liquid Crystal (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ランプなどから発する光に含まれる紫外線を
集中的に多量に被ばくしても黄変色せず、透明性に優れ
た成形物を提供する。 【解決手段】 脂環式オレフィン重合体と配合剤とを混
練し、射出成形により、板状の成形体を得、一方で、ア
クリル樹脂と、アクリル系単量体と、光重合開始剤と、
紫外線吸収剤とを混合して混合液を得、この混合液を前
記成形体に塗布し、乾燥した後、光を照射して、硬化さ
せ、該成形体の表面に紫外線吸収剤と樹脂とを含有する
層を設けてなる成形物を得る。
集中的に多量に被ばくしても黄変色せず、透明性に優れ
た成形物を提供する。 【解決手段】 脂環式オレフィン重合体と配合剤とを混
練し、射出成形により、板状の成形体を得、一方で、ア
クリル樹脂と、アクリル系単量体と、光重合開始剤と、
紫外線吸収剤とを混合して混合液を得、この混合液を前
記成形体に塗布し、乾燥した後、光を照射して、硬化さ
せ、該成形体の表面に紫外線吸収剤と樹脂とを含有する
層を設けてなる成形物を得る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形物に関し、さ
らに詳しくは、ランプなどから発する光に含まれる紫外
線を多量に被ばくしても黄変色せず、透明性に優れた成
形物に関する。
らに詳しくは、ランプなどから発する光に含まれる紫外
線を多量に被ばくしても黄変色せず、透明性に優れた成
形物に関する。
【0002】
【従来の技術】脂環式オレフィン重合体は、光学材料、
液晶ディスプレー用材料、薬品容器材料、包装材料、情
報記録材料などの用途に利用され始めている。これらの
用途で実用に供されるためには、耐候性、耐熱性が要求
される。耐候性や耐熱性を向上させるために、例えば、
脂環構造を有するオレフィン系重合体50重量%以上を
含む熱可塑性樹脂と、ペンタエリスリトールから誘導さ
れるホスファイト化合物を除く有機ホスファイト系安定
剤とからなる樹脂組成物(特開平2−276842
号)、ノルボルネン誘導体をメタセシス重合し水添して
得られる水添ノルボルネン系樹脂と、分子量300以上
の紫外線吸収剤及び/又は分子量450以上の紫外線安
定剤とを含む耐候性組成物(特開平4−154862
号)、ノルボルネン系重合体と、フェノール系老化防止
剤と、リン系老化防止剤とを含有する組成物(特開平2
−269760号)などが提案されている。
液晶ディスプレー用材料、薬品容器材料、包装材料、情
報記録材料などの用途に利用され始めている。これらの
用途で実用に供されるためには、耐候性、耐熱性が要求
される。耐候性や耐熱性を向上させるために、例えば、
脂環構造を有するオレフィン系重合体50重量%以上を
含む熱可塑性樹脂と、ペンタエリスリトールから誘導さ
れるホスファイト化合物を除く有機ホスファイト系安定
剤とからなる樹脂組成物(特開平2−276842
号)、ノルボルネン誘導体をメタセシス重合し水添して
得られる水添ノルボルネン系樹脂と、分子量300以上
の紫外線吸収剤及び/又は分子量450以上の紫外線安
定剤とを含む耐候性組成物(特開平4−154862
号)、ノルボルネン系重合体と、フェノール系老化防止
剤と、リン系老化防止剤とを含有する組成物(特開平2
−269760号)などが提案されている。
【0003】いずれの組成物も、脂環式オレフィン重合
体に紫外線に対する耐性を付与するための物質を混練配
合して得られるものである。これらの組成物では耐候性
を充分に高めるために紫外線吸収剤などを多量に配合し
なければならず、そのために紫外線吸収剤自身が持つ色
によって成形物が着色することが多かった。
体に紫外線に対する耐性を付与するための物質を混練配
合して得られるものである。これらの組成物では耐候性
を充分に高めるために紫外線吸収剤などを多量に配合し
なければならず、そのために紫外線吸収剤自身が持つ色
によって成形物が着色することが多かった。
【0004】また、液晶ディスプレーの導光板や光拡散
板などの成形物は、光源からの距離が非常に近いので、
紫外線が集中的に照射され、被ばく量が多くなる。その
ため、通常の耐候性試験よりも過酷な条件となることが
ある。従来の上記樹脂組成物などで形成した成形物で
は、光源近くの部分が局部的に黄変色し、透明性が低下
することが多かった。
板などの成形物は、光源からの距離が非常に近いので、
紫外線が集中的に照射され、被ばく量が多くなる。その
ため、通常の耐候性試験よりも過酷な条件となることが
ある。従来の上記樹脂組成物などで形成した成形物で
は、光源近くの部分が局部的に黄変色し、透明性が低下
することが多かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ラン
プなどから発する光に含まれる紫外線を集中的に多量に
被ばくしても黄変色せず、透明性に優れた成形物を提供
することにある。本発明者らは、上記目的を達成するた
めに鋭意研究をした結果、脂環式オレフィン重合体を含
有する層、及び、紫外線吸収剤と樹脂とを含有する層と
を含有する成形物を用いることによって、ランプなどか
ら発する光に含まれる紫外線を多量に被ばくしても黄変
色し難くなることを見いだし、この知見に基づいて本発
明を完成するに到った。
プなどから発する光に含まれる紫外線を集中的に多量に
被ばくしても黄変色せず、透明性に優れた成形物を提供
することにある。本発明者らは、上記目的を達成するた
めに鋭意研究をした結果、脂環式オレフィン重合体を含
有する層、及び、紫外線吸収剤と樹脂とを含有する層と
を含有する成形物を用いることによって、ランプなどか
ら発する光に含まれる紫外線を多量に被ばくしても黄変
色し難くなることを見いだし、この知見に基づいて本発
明を完成するに到った。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、脂環式オレフィン重合体を含有する層、及び、紫外
線吸収剤と樹脂とを含有する層とを有する成形物が提供
される。
ば、脂環式オレフィン重合体を含有する層、及び、紫外
線吸収剤と樹脂とを含有する層とを有する成形物が提供
される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の成形物は、脂環式オレフ
ィン重合体を含有する層、及び、紫外線吸収剤と樹脂と
を含有する層とを含有するものである。
ィン重合体を含有する層、及び、紫外線吸収剤と樹脂と
を含有する層とを含有するものである。
【0008】本発明に使用される脂環式オレフィン重合
体は、主鎖及び/または側鎖に脂環式構造を有する重合
体である。機械的強度や耐熱性などの観点から、主鎖に
脂環式構造を含有する重合体が好適である。脂環式構造
としては、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造な
どが挙げられるが、機械的強度、耐熱性などの観点か
ら、シクロアルカン構造が好ましい。また、脂環式構造
としては、単環、多環、縮合多環、橋架け環、これらの
組み合わせ多環などが挙げられる。脂環式構造を構成す
る炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30
個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個
の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性
の諸特性が高度にバランスされ好適である。また、本発
明で使用される脂環式オレフィン重合体は、通常、熱可
塑性のものである。
体は、主鎖及び/または側鎖に脂環式構造を有する重合
体である。機械的強度や耐熱性などの観点から、主鎖に
脂環式構造を含有する重合体が好適である。脂環式構造
としては、シクロアルカン構造やシクロアルケン構造な
どが挙げられるが、機械的強度、耐熱性などの観点か
ら、シクロアルカン構造が好ましい。また、脂環式構造
としては、単環、多環、縮合多環、橋架け環、これらの
組み合わせ多環などが挙げられる。脂環式構造を構成す
る炭素原子数は、格別な制限はないが、通常4〜30
個、好ましくは5〜20個、より好ましくは5〜15個
の範囲であるときに、機械的強度、耐熱性、及び成形性
の諸特性が高度にバランスされ好適である。また、本発
明で使用される脂環式オレフィン重合体は、通常、熱可
塑性のものである。
【0009】脂環式オレフィン重合体は、通常、脂環式
構造を有するオレフィン(以下、脂環式オレフィンとい
うことがある。)由来の繰り返し単位を含有する。脂環
式オレフィン重合体中の脂環式オレフィン由来の繰り返
し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されるが、
通常30〜100重量%、好ましくは50〜100重量
%、より好ましくは70〜100重量%である。脂環式
オレフィン由来の繰り返し単位の割合が過度に少ない
と、耐熱性に劣り好ましくない。脂環式オレフィン由来
の繰り返し単位以外の繰り返し単位としては、格別な限
定はなく、使用目的に応じて適宜選択される。
構造を有するオレフィン(以下、脂環式オレフィンとい
うことがある。)由来の繰り返し単位を含有する。脂環
式オレフィン重合体中の脂環式オレフィン由来の繰り返
し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択されるが、
通常30〜100重量%、好ましくは50〜100重量
%、より好ましくは70〜100重量%である。脂環式
オレフィン由来の繰り返し単位の割合が過度に少ない
と、耐熱性に劣り好ましくない。脂環式オレフィン由来
の繰り返し単位以外の繰り返し単位としては、格別な限
定はなく、使用目的に応じて適宜選択される。
【0010】また、脂環式オレフィン重合体は、極性基
を有するものであってもよい。極性基としては、ヒドロ
キシル基、カルボキシル基、オキシ基、エポキシ基、グ
リシジル基、オキシカルボニル基、カルボニルオキシ
基、カルボニル基、アミノ基、エステル基などが挙げら
れる。
を有するものであってもよい。極性基としては、ヒドロ
キシル基、カルボキシル基、オキシ基、エポキシ基、グ
リシジル基、オキシカルボニル基、カルボニルオキシ
基、カルボニル基、アミノ基、エステル基などが挙げら
れる。
【0011】脂環式オレフィン重合体は、通常、脂環式
オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして必要に応
じて不飽和結合部分を水素化することによって、或いは
芳香族オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして該
重合体の芳香環部分を水素化することによって得られ
る。また、極性基を有する脂環式オレフィン重合体は、
例えば、前記脂環式オレフィン重合体に極性基を有する
化合物を変性反応により導入することによって、あるい
は極性基を含有する単量体を共重合成分として共重合す
ることによって得られる。
オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして必要に応
じて不飽和結合部分を水素化することによって、或いは
芳香族オレフィンを付加重合又は開環重合し、そして該
重合体の芳香環部分を水素化することによって得られ
る。また、極性基を有する脂環式オレフィン重合体は、
例えば、前記脂環式オレフィン重合体に極性基を有する
化合物を変性反応により導入することによって、あるい
は極性基を含有する単量体を共重合成分として共重合す
ることによって得られる。
【0012】脂環式オレフィン重合体を得るために使用
される脂環式オレフィンとしては、ビシクロ〔2.2.
1〕−ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5
−メチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エ
ン、5,5−ジメチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプ
ト−2−エン、5−エチル−ビシクロ〔2.2.1〕−
ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ〔2.2.
1〕−ヘプト−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ
〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−オクチル−ビ
シクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−オクタ
デシル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、
5−エチリデン−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2
−エン、5−メチリデン−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘ
プト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ〔2.2.1〕
−ヘプト−2−エン、
される脂環式オレフィンとしては、ビシクロ〔2.2.
1〕−ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、5
−メチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エ
ン、5,5−ジメチル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプ
ト−2−エン、5−エチル−ビシクロ〔2.2.1〕−
ヘプト−2−エン、5−ブチル−ビシクロ〔2.2.
1〕−ヘプト−2−エン、5−ヘキシル−ビシクロ
〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−オクチル−ビ
シクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−オクタ
デシル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、
5−エチリデン−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2
−エン、5−メチリデン−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘ
プト−2−エン、5−ビニル−ビシクロ〔2.2.1〕
−ヘプト−2−エン、
【0013】5−プロペニル−ビシクロ〔2.2.1〕
−ヘプト−2−エン、5−メトキシ−カルビニル−ビシ
クロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−シアノ−
ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−メチ
ル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ〔2.2.1〕
−ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシク
ロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2.
2.1〕−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネ
イト、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−5−エニル−
2−メチルオクタネイト、
−ヘプト−2−エン、5−メトキシ−カルビニル−ビシ
クロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−シアノ−
ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−メチ
ル−5−メトキシカルボニル−ビシクロ〔2.2.1〕
−ヘプト−2−エン、5−エトキシカルボニル−ビシク
ロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、ビシクロ〔2.
2.1〕−ヘプト−5−エニル−2−メチルプロピオネ
イト、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−5−エニル−
2−メチルオクタネイト、
【0014】ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチ
ルビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5,6
−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ〔2.2.1〕−
ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピルビシ
クロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5,6−ジカ
ルボキシ−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン−5,
6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシク
ロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキ
シル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5
−シクロヘキセニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト
−2−エン、5−フェニル−ビシクロ〔2.2.1〕−
ヘプト−2−エン、
ン−5,6−ジカルボン酸無水物、5−ヒドロキシメチ
ルビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5,6
−ジ(ヒドロキシメチル)−ビシクロ〔2.2.1〕−
ヘプト−2−エン、5−ヒドロキシ−i−プロピルビシ
クロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5,6−ジカ
ルボキシ−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エ
ン、ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン−5,
6−ジカルボン酸イミド、5−シクロペンチル−ビシク
ロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5−シクロヘキ
シル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト−2−エン、5
−シクロヘキセニル−ビシクロ〔2.2.1〕−ヘプト
−2−エン、5−フェニル−ビシクロ〔2.2.1〕−
ヘプト−2−エン、
【0015】トリシクロ〔4.3.0.12,5 〕デ
カ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエ
ン)、トリシクロ〔4.3.0.12,5 〕デカ−3
−エン、トリシクロ〔4.4.0.12,5〕ウンデカ
−3,7−ジエン、トリシクロ〔4.4.0.
12,5〕ウンデカ−3,8−ジエン、トリシクロ
〔4.4.0.12,5 〕ウンデカ−3−エン、テト
ラシクロ〔7.4.0.110,13.02,7〕−ト
リデカ−2,4,6−11−テトラエン(別名:1,4
−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレ
ン)、テトラシクロ〔8.4.0.111,14.0
3,8〕−テトラデカ−3,5,7,12−11−テト
ラエン(別名:1,4−メタノ−1,4,4a,5,1
0,10a−ヘキサヒドロアントラセン)、
カ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエ
ン)、トリシクロ〔4.3.0.12,5 〕デカ−3
−エン、トリシクロ〔4.4.0.12,5〕ウンデカ
−3,7−ジエン、トリシクロ〔4.4.0.
12,5〕ウンデカ−3,8−ジエン、トリシクロ
〔4.4.0.12,5 〕ウンデカ−3−エン、テト
ラシクロ〔7.4.0.110,13.02,7〕−ト
リデカ−2,4,6−11−テトラエン(別名:1,4
−メタノ−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレ
ン)、テトラシクロ〔8.4.0.111,14.0
3,8〕−テトラデカ−3,5,7,12−11−テト
ラエン(別名:1,4−メタノ−1,4,4a,5,1
0,10a−ヘキサヒドロアントラセン)、
【0016】テトラシクロ〔4.4.0.12,5.1
7,10〕−ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロ
ドデセン)、8−メチル−テトラシクロ〔4.4.0.
12 ,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−エチ
ル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.
17,10〕−ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テ
トラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ド
デカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ〔4.
4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、
8−ビニル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.1
7,10〕−ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テト
ラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデ
カ−3−エン、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ
〔4.4.0.12 ,5.17,10〕−ドデカ−3−
エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシ
クロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−
3−エン、8−ヒドロキシメチル−テトラシクロ〔4.
4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、
8−カルボキシ−テトラシクロ〔4.4.0.
12,5.17 ,10〕−ドデカ−3−エン、
7,10〕−ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロ
ドデセン)、8−メチル−テトラシクロ〔4.4.0.
12 ,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−エチ
ル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.
17,10〕−ドデカ−3−エン、8−メチリデン−テ
トラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ド
デカ−3−エン、8−エチリデン−テトラシクロ〔4.
4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、
8−ビニル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.1
7,10〕−ドデカ−3−エン、8−プロペニル−テト
ラシクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデ
カ−3−エン、8−メトキシカルボニル−テトラシクロ
〔4.4.0.12 ,5.17,10〕−ドデカ−3−
エン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−テトラシ
クロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−
3−エン、8−ヒドロキシメチル−テトラシクロ〔4.
4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、
8−カルボキシ−テトラシクロ〔4.4.0.
12,5.17 ,10〕−ドデカ−3−エン、
【0017】8−シクロペンチル−テトラシクロ〔4.
4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキシル−テトラシクロ〔4.4.0.1
2,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−シクロ
ヘキセニル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.1
7,10〕−ドデカ−3−エン、8−フェニル−テトラ
シクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ
−3−エン、ペンタシクロ〔6.5.1.13,6.0
2,7.09,13〕ペンタデカ−3,10−ジエン、
ペンタシクロ〔7.4.0.13,6.110,13.
02,7〕−ペンタデカ−4,11−ジエンのごときノ
ルボルネン系単量体;
4.0.12,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、
8−シクロヘキシル−テトラシクロ〔4.4.0.1
2,5.17,10〕−ドデカ−3−エン、8−シクロ
ヘキセニル−テトラシクロ〔4.4.0.12,5.1
7,10〕−ドデカ−3−エン、8−フェニル−テトラ
シクロ〔4.4.0.12,5.17,10〕−ドデカ
−3−エン、ペンタシクロ〔6.5.1.13,6.0
2,7.09,13〕ペンタデカ−3,10−ジエン、
ペンタシクロ〔7.4.0.13,6.110,13.
02,7〕−ペンタデカ−4,11−ジエンのごときノ
ルボルネン系単量体;
【0018】シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘ
キセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチル
シクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シク
ロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テ
トラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロ
ヘプテンのごとき単環のシクロアルケン;ビニルシクロ
ヘキセンやビニルシクロヘキサンのごときビニル系脂環
式炭化水素系単量体;シクロペンタジエン、シクロヘキ
サジエンのごとき脂環式共役ジエン系モノマー;などが
挙げられる。
キセン、3,4−ジメチルシクロペンテン、3−メチル
シクロヘキセン、2−(2−メチルブチル)−1−シク
ロヘキセン、シクロオクテン、3a,5,6,7a−テ
トラヒドロ−4,7−メタノ−1H−インデン、シクロ
ヘプテンのごとき単環のシクロアルケン;ビニルシクロ
ヘキセンやビニルシクロヘキサンのごときビニル系脂環
式炭化水素系単量体;シクロペンタジエン、シクロヘキ
サジエンのごとき脂環式共役ジエン系モノマー;などが
挙げられる。
【0019】芳香族オレフィンとしては、スチレン、α
−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられ
る。
−メチルスチレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられ
る。
【0020】脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフ
ィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
ィンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて用いることができる。
【0021】本発明の脂環式オレフィン重合体は、前記
脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフィンと、これ
ら共重合可能な単量体とを共重合して得られるものであ
ってもよい。脂環式オレフィン又は芳香族オレフィンと
共重合可能な単量体としては、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル
−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル
−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、
4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘ
キセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキ
サデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭
素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;1,4
−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、
5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジ
エンなどの非共役ジエン;等が挙げられる。これらの単
量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて使用することができる。
脂環式オレフィン及び/又は芳香族オレフィンと、これ
ら共重合可能な単量体とを共重合して得られるものであ
ってもよい。脂環式オレフィン又は芳香族オレフィンと
共重合可能な単量体としては、エチレン、プロピレン、
1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、3−メチル
−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル
−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ヘキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、
4,4−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−ヘ
キセン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1
−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキ
サデセン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭
素数2〜20のエチレンまたはα−オレフィン;1,4
−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、
5−メチル−1,4−ヘキサジエン、1,7−オクタジ
エンなどの非共役ジエン;等が挙げられる。これらの単
量体は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わ
せて使用することができる。
【0022】脂環式オレフィン又は/及び芳香族オレフ
ィンの重合方法及び必要に応じて行われる水素添加の方
法は、格別な制限はなく、公知の方法に従って行うこと
ができる。
ィンの重合方法及び必要に応じて行われる水素添加の方
法は、格別な制限はなく、公知の方法に従って行うこと
ができる。
【0023】脂環式オレフィン重合体の具体例として
は、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びそ
の水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノ
ルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、単
環シクロアルケン重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビ
ニル系脂環式炭化水素重合体及びその水素添加物、芳香
族オレフィン重合体の芳香環水素添加物などが挙げられ
る。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合
体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重
合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重
合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物が好
ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素
添加物が好ましい。
は、例えば、ノルボルネン系単量体の開環重合体及びそ
の水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノ
ルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、単
環シクロアルケン重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビ
ニル系脂環式炭化水素重合体及びその水素添加物、芳香
族オレフィン重合体の芳香環水素添加物などが挙げられ
る。これらの中でも、ノルボルネン系単量体の開環重合
体及びその水素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重
合体、ノルボルネン系単量体とビニル化合物との付加重
合体、芳香族オレフィン重合体の芳香環水素添加物が好
ましく、特にノルボルネン系単量体の開環重合体の水素
添加物が好ましい。
【0024】前記の脂環式オレフィン重合体は、それぞ
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。
れ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いること
ができる。
【0025】脂環式オレフィン重合体は、その分子量に
よって特に制限されない。脂環式オレフィン重合体の分
子量は、シクロヘキサンまたはトルエンを溶媒とするゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測
定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)
で、通常1,000〜1,000,000、好ましくは
5,000〜500,000、より好ましくは10,0
00〜250,000の範囲である。脂環式オレフィン
重合体の重量平均分子量(Mw)がこの範囲にあるとき
には、耐熱性、成形物表面の平滑性などがバランスされ
好適である。
よって特に制限されない。脂環式オレフィン重合体の分
子量は、シクロヘキサンまたはトルエンを溶媒とするゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測
定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)
で、通常1,000〜1,000,000、好ましくは
5,000〜500,000、より好ましくは10,0
00〜250,000の範囲である。脂環式オレフィン
重合体の重量平均分子量(Mw)がこの範囲にあるとき
には、耐熱性、成形物表面の平滑性などがバランスされ
好適である。
【0026】脂環式オレフィン重合体の分子量分布は、
シクロヘキサンまたはトルエンを溶媒とするGPCで測
定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)で、通常5以下、好ましくは
4以下、より好ましくは3以下である。上記の重量平均
分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)の範囲及
び測定法は、ノルボルネン系重合体に好適に適合する
が、それに限定されるものではない。また、上記方法で
重量平均分子量や分子量分布が測定できない脂環式オレ
フィン重合体の場合には、通常の溶融加工法により樹脂
層を形成し得る程度の溶融粘度や重合度を有するものを
使用することができる。
シクロヘキサンまたはトルエンを溶媒とするGPCで測
定される重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)との比(Mw/Mn)で、通常5以下、好ましくは
4以下、より好ましくは3以下である。上記の重量平均
分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)の範囲及
び測定法は、ノルボルネン系重合体に好適に適合する
が、それに限定されるものではない。また、上記方法で
重量平均分子量や分子量分布が測定できない脂環式オレ
フィン重合体の場合には、通常の溶融加工法により樹脂
層を形成し得る程度の溶融粘度や重合度を有するものを
使用することができる。
【0027】脂環式オレフィン重合体のガラス転移温度
は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常5
0℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは10
0℃以上、最も好ましくは125℃以上である。
は、使用目的に応じて適宜選択されればよいが、通常5
0℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは10
0℃以上、最も好ましくは125℃以上である。
【0028】本発明においては、必要に応じて、脂環式
オレフィン重合体に配合剤を添加することができる。配
合剤としては、樹脂工業界一般に用いられているもので
あれば格別な制限はなく、例えば、硬化剤、硬化促進
剤、硬化助剤、無機粒子、有機粒子、耐熱安定剤、難燃
剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブ
ロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合
成油、ワックス、老化防止剤、紫外線安定剤、紫外線吸
収剤、着色剤などが挙げられ、その配合割合は、本発明
の目的を損ねない範囲で適宜選択される。また、脂環式
オレフィン重合体には、必要に応じて、軟質重合体や他
の樹脂を配合することもできる。
オレフィン重合体に配合剤を添加することができる。配
合剤としては、樹脂工業界一般に用いられているもので
あれば格別な制限はなく、例えば、硬化剤、硬化促進
剤、硬化助剤、無機粒子、有機粒子、耐熱安定剤、難燃
剤、レベリング剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブ
ロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合
成油、ワックス、老化防止剤、紫外線安定剤、紫外線吸
収剤、着色剤などが挙げられ、その配合割合は、本発明
の目的を損ねない範囲で適宜選択される。また、脂環式
オレフィン重合体には、必要に応じて、軟質重合体や他
の樹脂を配合することもできる。
【0029】本発明の成形物を構成する、紫外線吸収剤
と樹脂とを含有する層に使用される樹脂としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオ
レフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイ
ロン66などのポリアミド;ポリアクリル酸エステル、
ポリメタクリル酸エステルのごときアクリル樹脂;エチ
レン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のごときエチレン系共重合体;ポリカーボ
ネート;ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水
素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボ
ルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、単環シ
クロアルケン重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビニル
系脂環式炭化水素重合体及びその水素添加物、芳香族オ
レフィン重合体の芳香環水素添加物のごとき上記脂環式
オレフィン重合体;などが挙げられる。これらのうち、
アクリル樹脂が好適である。
と樹脂とを含有する層に使用される樹脂としては、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ
ペンテン、エチレン−プロピレン共重合体などのポリオ
レフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル;ナイロン6、ナイ
ロン66などのポリアミド;ポリアクリル酸エステル、
ポリメタクリル酸エステルのごときアクリル樹脂;エチ
レン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のごときエチレン系共重合体;ポリカーボ
ネート;ノルボルネン系単量体の開環重合体及びその水
素添加物、ノルボルネン系単量体の付加重合体、ノルボ
ルネン系単量体とビニル化合物との付加重合体、単環シ
クロアルケン重合体、脂環式共役ジエン重合体、ビニル
系脂環式炭化水素重合体及びその水素添加物、芳香族オ
レフィン重合体の芳香環水素添加物のごとき上記脂環式
オレフィン重合体;などが挙げられる。これらのうち、
アクリル樹脂が好適である。
【0030】本発明で使用する紫外線吸収剤は、紫外線
を吸収して紫外線エネルギーを熱エネルギーとして放散
する性質を持つ化合物である。具体的には、2−(5−
メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジ
メチルベンジル)フェニル)−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−
5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2
−ヒドロキシフェニル)5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
メチル−3−(3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾト
リアゾール2−イル)−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート−1・ポリエチレングリコール縮合物、ヒド
ロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体のごときベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン−5−スルホキシド、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデ
シロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジ
ロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,
4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシ
ベンゾフェノンのごときベンゾフェノン系紫外線吸収
剤;などが挙げられる。これらのうちベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤が好適である。
を吸収して紫外線エネルギーを熱エネルギーとして放散
する性質を持つ化合物である。具体的には、2−(5−
メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジ
メチルベンジル)フェニル)−2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−t−ブチル−
5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベ
ンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2
−ヒドロキシフェニル)5−クロロベンゾトリアゾー
ル、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
メチル−3−(3−t−ブチル−5−(2H−ベンゾト
リアゾール2−イル)−4−ヒドロキシフェニル)プロ
ピオネート−1・ポリエチレングリコール縮合物、ヒド
ロキシフェニルベンゾトリアゾール誘導体のごときベン
ゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾ
フェノン−5−スルホキシド、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オク
トキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデ
シロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ベンジ
ロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,
4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−(2−ヒドロキシ−3−メタクリロキシ)プロポキシ
ベンゾフェノンのごときベンゾフェノン系紫外線吸収
剤;などが挙げられる。これらのうちベンゾトリアゾー
ル系紫外線吸収剤が好適である。
【0031】紫外線吸収剤の量は、樹脂100重量部に
対して、好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましく
は0.3〜10重量部である。紫外線吸収剤の量がこの
範囲内にあることで、紫外線吸収剤自身が持つ色によっ
て成形物の透明性が損なわれることがなく、且つ紫外線
被ばくによる黄変色を効果的に抑制できる。脂環式オレ
フィン重合体に紫外線吸収剤を配合している場合には、
脂環式オレフィン重合体中に配合する紫外線吸収剤の量
よりも樹脂中に配合する紫外線吸収剤の量を多くするこ
とが好ましい。
対して、好ましくは0.1〜15重量部、特に好ましく
は0.3〜10重量部である。紫外線吸収剤の量がこの
範囲内にあることで、紫外線吸収剤自身が持つ色によっ
て成形物の透明性が損なわれることがなく、且つ紫外線
被ばくによる黄変色を効果的に抑制できる。脂環式オレ
フィン重合体に紫外線吸収剤を配合している場合には、
脂環式オレフィン重合体中に配合する紫外線吸収剤の量
よりも樹脂中に配合する紫外線吸収剤の量を多くするこ
とが好ましい。
【0032】本発明においては、必要に応じて、樹脂に
配合剤を添加することができる。配合剤としては、樹脂
工業界一般に用いられているものであれば格別な制限は
なく、例えば、硬化剤、硬化促進剤、硬化助剤、フィラ
ー、耐熱安定剤、難燃剤、レベリング剤、帯電防止剤、
スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染
料、顔料、天然油、合成油、ワックス、老化防止剤、紫
外線安定剤、着色剤などが挙げられ、その配合割合は、
本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
配合剤を添加することができる。配合剤としては、樹脂
工業界一般に用いられているものであれば格別な制限は
なく、例えば、硬化剤、硬化促進剤、硬化助剤、フィラ
ー、耐熱安定剤、難燃剤、レベリング剤、帯電防止剤、
スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染
料、顔料、天然油、合成油、ワックス、老化防止剤、紫
外線安定剤、着色剤などが挙げられ、その配合割合は、
本発明の目的を損ねない範囲で適宜選択される。
【0033】これら配合剤のうち、紫外線による黄変色
を防止する観点から、樹脂に紫外線安定剤及び/又は耐
熱安定剤をさらに配合することが好ましい。
を防止する観点から、樹脂に紫外線安定剤及び/又は耐
熱安定剤をさらに配合することが好ましい。
【0034】紫外線安定剤は、紫外線による重合体の分
解誘導期間を延長し酸化を抑制する効果を有する物質で
ある。具体的には、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチ
ルマロン酸−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)コハク酸ジメチル−1−(2−ヒド
ロキシエチル)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジル縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−ト
リアジン−2−4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ〕〕、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エ
チレンジアミノ−2,4−ビス(N−ブチル−N−
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)アミノ)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮
合物、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕
−4−〔3−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン、2−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸
−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)のごときヒンダードアミン系紫外線安定剤;な
どが挙げられる。
解誘導期間を延長し酸化を抑制する効果を有する物質で
ある。具体的には、ビス(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケート、2−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチ
ルマロン酸−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジル)コハク酸ジメチル−1−(2−ヒド
ロキシエチル)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジル縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−ト
リアジン−2−4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ〕〕、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エ
チレンジアミノ−2,4−ビス(N−ブチル−N−
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)アミノ)−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮
合物、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕
−4−〔3−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テ
トラメチルピペリジン、2−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸
−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジル)のごときヒンダードアミン系紫外線安定剤;な
どが挙げられる。
【0035】紫外線安定剤の量は、樹脂100重量部に
対して、好ましくは0.01〜5重量部、特に好ましく
は0.2〜1重量部である。
対して、好ましくは0.01〜5重量部、特に好ましく
は0.2〜1重量部である。
【0036】耐熱安定剤としては、トリエチレングリコ
ール−ビス(3−(3−t−ブチル−5−メチルヒドロ
キシフェニル)プロピオネート)、1,6−ヘキサンジ
オール−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス−
(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジ
ン、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート)、2,2−チオ−ジエチレンビス(3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート)のごときフェノール系老化防止剤;トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ト
リストリデシルホスファイト、フェニルジイソオクチル
ホスファイト、ジフェニルトリデシルホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、テトラキス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレンジホスファイトのごときリン系酸化防止剤;チ
オエーテル系酸化防止剤;などが挙げられる。これらの
ち、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤が好ま
しく、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤とを
組み合わせて使用すると特に好ましい。
ール−ビス(3−(3−t−ブチル−5−メチルヒドロ
キシフェニル)プロピオネート)、1,6−ヘキサンジ
オール−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート、2,4−ビス−
(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジ
ン、ペンタエリスリチル−テトラキス(3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート)、2,2−チオ−ジエチレンビス(3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート)のごときフェノール系老化防止剤;トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ト
リストリデシルホスファイト、フェニルジイソオクチル
ホスファイト、ジフェニルトリデシルホスファイト、ト
リス(ノニルフェニル)ホスファイト、テトラキス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフ
ェニレンジホスファイトのごときリン系酸化防止剤;チ
オエーテル系酸化防止剤;などが挙げられる。これらの
ち、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤が好ま
しく、フェノール系酸化防止剤とリン系酸化防止剤とを
組み合わせて使用すると特に好ましい。
【0037】耐熱安定剤の量は、樹脂100重量部に対
して、好ましくは0.01〜1重量部、特に好ましくは
0.015〜0.9重量部である。
して、好ましくは0.01〜1重量部、特に好ましくは
0.015〜0.9重量部である。
【0038】本発明の成形物を構成する、脂環式オレフ
ィン重合体を含有する層又は成形体(以下、層及び成形
体を「第一層」ということがある。)は、通常、脂環式
オレフィン重合体と必要に応じて配合される配合剤とを
混練することによって得られる。また、樹脂と紫外線吸
収剤とを含有する層(以下、「第二層」ということがあ
る。)は、前記の樹脂と紫外線吸収剤と必要に応じて配
合される配合剤とを混練することによって、又は、前記
樹脂と硬化剤と紫外線吸収剤と必要に応じて配合される
配合剤とからなる液状混合物を硬化させることによって
得られる。
ィン重合体を含有する層又は成形体(以下、層及び成形
体を「第一層」ということがある。)は、通常、脂環式
オレフィン重合体と必要に応じて配合される配合剤とを
混練することによって得られる。また、樹脂と紫外線吸
収剤とを含有する層(以下、「第二層」ということがあ
る。)は、前記の樹脂と紫外線吸収剤と必要に応じて配
合される配合剤とを混練することによって、又は、前記
樹脂と硬化剤と紫外線吸収剤と必要に応じて配合される
配合剤とからなる液状混合物を硬化させることによって
得られる。
【0039】本発明の成形物は、第一層と第二層とを有
し、通常は、第一層と第二層とが接触して積層される。
本発明の好適な成形物としては、第一層で形成された成
形体表面に、第二層が膜状に設けられていることが、紫
外線による黄変色を効果的に防止でき、且つ紫外線吸収
剤自身が持つ色による透明性の低下を起こさせないので
好ましい。
し、通常は、第一層と第二層とが接触して積層される。
本発明の好適な成形物としては、第一層で形成された成
形体表面に、第二層が膜状に設けられていることが、紫
外線による黄変色を効果的に防止でき、且つ紫外線吸収
剤自身が持つ色による透明性の低下を起こさせないので
好ましい。
【0040】第一層で形成された成形体表面に、第二層
が膜状に設けられている成形物においては、第二層は比
較的少ない量で、本発明の効果を奏することができる。
この成形物が効果を奏するための、第二層の厚みは、第
二層に含まれる紫外線吸収剤の種類、量などによって、
変動するが、第二層の厚みが極端に薄い場合には、紫外
線による黄変色を防止する効果が少なくなり、極端に厚
い場合には、紫外線吸収剤自身が持つ色によって成形物
全体が薄らと着色するようになる。
が膜状に設けられている成形物においては、第二層は比
較的少ない量で、本発明の効果を奏することができる。
この成形物が効果を奏するための、第二層の厚みは、第
二層に含まれる紫外線吸収剤の種類、量などによって、
変動するが、第二層の厚みが極端に薄い場合には、紫外
線による黄変色を防止する効果が少なくなり、極端に厚
い場合には、紫外線吸収剤自身が持つ色によって成形物
全体が薄らと着色するようになる。
【0041】本発明の成形物は、例えば、(1)第一層
と第二層とを別々に成形した後、両成形体を密着又は接
着することによって、(2)第一層からなる成形体を形
成し、第二層を構成する樹脂、紫外線吸収剤及び必要に
応じて配合される配合剤を溶剤に溶解し、この溶液を第
一層からなる成形体に塗布し乾燥することによって、
(3)第一層からなる成形体を形成し、前記樹脂と硬化
剤と紫外線吸収剤と必要に応じて配合される配合剤とか
らなる液状混合物を塗布し、光又は熱によって樹脂を硬
化させることによって、あるいは(4)第一層と第二層
とを別々に混練した後、二色成形することによって
(5)予め成形した第二層フィルムを型内に装着し、次
いで第一層樹脂を充填するインサート成形によって得る
ことができる。これらの方法のうち、(2)、(3)又
は(5)の方法が好適である。
と第二層とを別々に成形した後、両成形体を密着又は接
着することによって、(2)第一層からなる成形体を形
成し、第二層を構成する樹脂、紫外線吸収剤及び必要に
応じて配合される配合剤を溶剤に溶解し、この溶液を第
一層からなる成形体に塗布し乾燥することによって、
(3)第一層からなる成形体を形成し、前記樹脂と硬化
剤と紫外線吸収剤と必要に応じて配合される配合剤とか
らなる液状混合物を塗布し、光又は熱によって樹脂を硬
化させることによって、あるいは(4)第一層と第二層
とを別々に混練した後、二色成形することによって
(5)予め成形した第二層フィルムを型内に装着し、次
いで第一層樹脂を充填するインサート成形によって得る
ことができる。これらの方法のうち、(2)、(3)又
は(5)の方法が好適である。
【0042】本発明の成形物は、第一層からなる成形体
の形状を種々のものに形成することによって、レンズ、
プリズムのごとき光学部材;導光板、光拡散板、液晶セ
ル基板のごとき液晶表示部材;ハードディスク基板、光
ディスク基板、磁気ディスク基板、光磁気ディスク基板
などの情報記録部材;ラップフィルム、シュリンクフィ
ルム、カップ、PTPのごとき容器包装部材などとして
使用できる。成形体がとり得る形状は、特に限定され
ず、シート状(フィルムを含む)、板状(くさび形状を
含む)、棒状、円柱状、ディスク状などが挙げられる。
の形状を種々のものに形成することによって、レンズ、
プリズムのごとき光学部材;導光板、光拡散板、液晶セ
ル基板のごとき液晶表示部材;ハードディスク基板、光
ディスク基板、磁気ディスク基板、光磁気ディスク基板
などの情報記録部材;ラップフィルム、シュリンクフィ
ルム、カップ、PTPのごとき容器包装部材などとして
使用できる。成形体がとり得る形状は、特に限定され
ず、シート状(フィルムを含む)、板状(くさび形状を
含む)、棒状、円柱状、ディスク状などが挙げられる。
【0043】本発明の液晶表示部材、具体的には導光板
及び光拡散板は、第一層からなる成形体がシート状又は
板状をなしている。板状の成形体には、くさび形状をな
したものも含まれる。光拡散板の場合は、光を散乱させ
るために第一層に有機粒子又は無機粒子が含有されてい
る。そして、該液晶表示部材を構成する成形体の表面に
第二層が設けられている。第二層の厚みは、好ましくは
0.001〜0.3mmである。第二層は、成形体の表
面全部に設けられている必要はなく、光源からの光が入
射する面(紫外線が最も照射される部分)にだけ、第二
層を設けることもできる。例えば、光源からの光を側面
で受けて、成形体中の反射部で光線を反射して、光が表
面に向かうようにした導光板では、該導光板の側面(光
源からの光が入射する部分)に第二層を設けることがで
きる。
及び光拡散板は、第一層からなる成形体がシート状又は
板状をなしている。板状の成形体には、くさび形状をな
したものも含まれる。光拡散板の場合は、光を散乱させ
るために第一層に有機粒子又は無機粒子が含有されてい
る。そして、該液晶表示部材を構成する成形体の表面に
第二層が設けられている。第二層の厚みは、好ましくは
0.001〜0.3mmである。第二層は、成形体の表
面全部に設けられている必要はなく、光源からの光が入
射する面(紫外線が最も照射される部分)にだけ、第二
層を設けることもできる。例えば、光源からの光を側面
で受けて、成形体中の反射部で光線を反射して、光が表
面に向かうようにした導光板では、該導光板の側面(光
源からの光が入射する部分)に第二層を設けることがで
きる。
【0044】
【実施例】本発明の成形物を、実施例を示して、具体的
に説明する。 実施例1 脂環式オレフィン重合体(ジシクロペンタジエン83重
量部とエチルテトラシクロドデセン17重量部とを開環
共重合し、水素添加したもの;水素添加率99.8%、
Tg102℃、メルトインデックス69g/10分(2
80℃:JISK 6719))100重量部とSEB
S(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
の水素添加物)1重量部とからなる組成物を、220℃
の樹脂温度で、金型温度65℃で、型締め圧30トンの
金型に充填し、板状に射出成形して、3mm×55mm×
55mmの成形体を得た。アクリル樹脂ハードコート剤
(三菱レーヨン社製:ダイヤビームUR4315:アク
リル樹脂とアクリル系単量体と光重合開始剤とが主成分
として配合されているもの)100重量部(コート層形
成成分)に対し、紫外線吸収剤(白石カルシウム社製:
SEESORB709(ベンゾトリアゾール系))7.
5重量部を溶解し、紫外線吸収剤を配合したコート剤を
調製した。この紫外線吸収剤配合コート剤を前記の成形
体の表面にスプレーして、硬化後のコート層の厚みが約
10μmになるように塗布し,50℃,3分間乾燥後,紫
外線照射装置にて3000mJの照射を行いコート層を硬化
させ、紫外線吸収剤と樹脂とからなる層を成形体表面に
形成させて成形物を得た。この成形物をアイスーパーU
Vテスター(メタルハライドランプ,岩崎電気社製)に
セットし,表面から70mw/cm2の強度の紫外線を1
00時間照射した。表面及び裏面の黄変状態を目視で判
定したが、表面及び裏面ともに黄変は認められなかっ
た。
に説明する。 実施例1 脂環式オレフィン重合体(ジシクロペンタジエン83重
量部とエチルテトラシクロドデセン17重量部とを開環
共重合し、水素添加したもの;水素添加率99.8%、
Tg102℃、メルトインデックス69g/10分(2
80℃:JISK 6719))100重量部とSEB
S(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
の水素添加物)1重量部とからなる組成物を、220℃
の樹脂温度で、金型温度65℃で、型締め圧30トンの
金型に充填し、板状に射出成形して、3mm×55mm×
55mmの成形体を得た。アクリル樹脂ハードコート剤
(三菱レーヨン社製:ダイヤビームUR4315:アク
リル樹脂とアクリル系単量体と光重合開始剤とが主成分
として配合されているもの)100重量部(コート層形
成成分)に対し、紫外線吸収剤(白石カルシウム社製:
SEESORB709(ベンゾトリアゾール系))7.
5重量部を溶解し、紫外線吸収剤を配合したコート剤を
調製した。この紫外線吸収剤配合コート剤を前記の成形
体の表面にスプレーして、硬化後のコート層の厚みが約
10μmになるように塗布し,50℃,3分間乾燥後,紫
外線照射装置にて3000mJの照射を行いコート層を硬化
させ、紫外線吸収剤と樹脂とからなる層を成形体表面に
形成させて成形物を得た。この成形物をアイスーパーU
Vテスター(メタルハライドランプ,岩崎電気社製)に
セットし,表面から70mw/cm2の強度の紫外線を1
00時間照射した。表面及び裏面の黄変状態を目視で判
定したが、表面及び裏面ともに黄変は認められなかっ
た。
【0045】実施例2 脂環式オレフィン重合体(ジシクロペンタジエン83重
量部とエチルテトラシクロドデセン17重量部とを開環
共重合し、水素添加したもの;水素転化率99.8%、
Tg102℃、メルトインデックス69g/10分(2
80℃:JISK 6719))99重量%とSEBS
(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の
水素添加物)1重量%とからなるペレット100重量
部、および紫外線吸収剤(白石カルシウム社製:SEE
SORB709(ベンゾトリアゾール系))0.75重
量部を混合し、L/D=40の二軸押出機を用いて、押
出機温度220℃〜240℃、Tダイ温度260℃の条
件で、厚み100μmのフィルムを得た。このフィルム
を実施例1と同様にして得た成形体の表面に接着し成形
物を得た。実施例1と同じ条件で耐光性試験を行った。
成形物に黄変は認められなかった。
量部とエチルテトラシクロドデセン17重量部とを開環
共重合し、水素添加したもの;水素転化率99.8%、
Tg102℃、メルトインデックス69g/10分(2
80℃:JISK 6719))99重量%とSEBS
(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の
水素添加物)1重量%とからなるペレット100重量
部、および紫外線吸収剤(白石カルシウム社製:SEE
SORB709(ベンゾトリアゾール系))0.75重
量部を混合し、L/D=40の二軸押出機を用いて、押
出機温度220℃〜240℃、Tダイ温度260℃の条
件で、厚み100μmのフィルムを得た。このフィルム
を実施例1と同様にして得た成形体の表面に接着し成形
物を得た。実施例1と同じ条件で耐光性試験を行った。
成形物に黄変は認められなかった。
【0046】比較例1 実施例1で使用した脂環式オレフィン重合体100重量
部に紫外線吸収剤(白石カルシウム社製:SEESOR
B709(ベンゾトリアゾール系))0.25重量部を
添加し、40mm径の二軸押出し機を用い、230℃に
て混練し、紫外線吸収剤入り脂環式オレフィン重合体ペ
レットを成形した。このペレットを射出成形機にて実施
例1と同様にして、成形体を得た。耐光性試験後、成形
体は黄変色した。
部に紫外線吸収剤(白石カルシウム社製:SEESOR
B709(ベンゾトリアゾール系))0.25重量部を
添加し、40mm径の二軸押出し機を用い、230℃に
て混練し、紫外線吸収剤入り脂環式オレフィン重合体ペ
レットを成形した。このペレットを射出成形機にて実施
例1と同様にして、成形体を得た。耐光性試験後、成形
体は黄変色した。
【0047】
【発明の効果】本発明の成形物は、ランプなどから発す
る光に含まれる紫外線が集中的に多量に被ばくされても
黄変色し難くい。また、紫外線吸収剤が含まれている層
を光が集中的にあたる部分に設けることによって、紫外
線被ばくによる黄変色を効果的に抑えることができ、さ
らに、成形物全体に均一に紫外線吸収剤が配合されてい
ないので、紫外線吸収剤自身がもつ色による着色がほと
んどなくなる。
る光に含まれる紫外線が集中的に多量に被ばくされても
黄変色し難くい。また、紫外線吸収剤が含まれている層
を光が集中的にあたる部分に設けることによって、紫外
線被ばくによる黄変色を効果的に抑えることができ、さ
らに、成形物全体に均一に紫外線吸収剤が配合されてい
ないので、紫外線吸収剤自身がもつ色による着色がほと
んどなくなる。
Claims (6)
- 【請求項1】 脂環式オレフィン重合体を含有する層、
及び、紫外線吸収剤と樹脂とを含有する層とを含有する
成形物。 - 【請求項2】 脂環式オレフィン重合体を含有する成形
体、及び該成形体の表面に紫外線吸収剤と樹脂とを含有
する層を設けてなる成形物。 - 【請求項3】 脂環式オレフィン重合体を含有する板状
又はシート状の成形体、及び該成形体の表面に紫外線吸
収剤と樹脂とを含有する層を設けてなる光学部材。 - 【請求項4】 脂環式オレフィン重合体を含有する板状
又はシート状の成形体、及び該成形体の表面に紫外線吸
収剤と樹脂とを含有する層を設けてなる液晶表示部材。 - 【請求項5】 脂環式オレフィン重合体を含有する板状
又はシート状の成形体、及び該成形体の表面に紫外線吸
収剤と樹脂とを含有する層を設けてなる情報記録部材。 - 【請求項6】 脂環式オレフィン重合体と、無機又は有
機粒子とを含有する板状又はシート状の成形体、及び該
成形体の表面に紫外線吸収剤と樹脂とを含有する層を設
けてなる液晶表示部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11210426A JP2001030426A (ja) | 1999-07-26 | 1999-07-26 | 成形物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11210426A JP2001030426A (ja) | 1999-07-26 | 1999-07-26 | 成形物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001030426A true JP2001030426A (ja) | 2001-02-06 |
Family
ID=16589128
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11210426A Pending JP2001030426A (ja) | 1999-07-26 | 1999-07-26 | 成形物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001030426A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002332365A (ja) * | 2001-05-09 | 2002-11-22 | Hs Planning:Kk | ノルボルネン樹脂の成形体 |
KR20030006244A (ko) * | 2001-07-12 | 2003-01-23 | 삼성전자 주식회사 | 백라이트 어셈블리 |
JP2005115198A (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-28 | Sony Corp | 電気化学調光装置及び高分子電解質 |
JP2006130815A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Nippon Zeon Co Ltd | 帯電防止性を有する導光板または光拡散板 |
-
1999
- 1999-07-26 JP JP11210426A patent/JP2001030426A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002332365A (ja) * | 2001-05-09 | 2002-11-22 | Hs Planning:Kk | ノルボルネン樹脂の成形体 |
KR20030006244A (ko) * | 2001-07-12 | 2003-01-23 | 삼성전자 주식회사 | 백라이트 어셈블리 |
JP2005115198A (ja) * | 2003-10-10 | 2005-04-28 | Sony Corp | 電気化学調光装置及び高分子電解質 |
JP2006130815A (ja) * | 2004-11-08 | 2006-05-25 | Nippon Zeon Co Ltd | 帯電防止性を有する導光板または光拡散板 |
JP4586502B2 (ja) * | 2004-11-08 | 2010-11-24 | 日本ゼオン株式会社 | 帯電防止性を有する導光板または光拡散板 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2004156048A (ja) | 環状オレフィン系樹脂組成物フィルム | |
US8895668B2 (en) | Cycloolefin resin composition | |
WO2007132641A1 (ja) | 環状オレフィン系樹脂組成物 | |
JP2000108137A (ja) | 成形体の製造方法および樹脂型 | |
JP2006045545A (ja) | 樹脂組成物およびその用途 | |
JP2008001760A (ja) | 接着性樹脂組成物 | |
JP2001030426A (ja) | 成形物 | |
JPH11142645A (ja) | 偏光板用保護膜及びそれを用いてなる偏光板 | |
EP1160272A1 (en) | Heat-shrinkable film | |
KR101229145B1 (ko) | 반사시트 | |
JP6020167B2 (ja) | 積層フィルムおよびそれを用いた成型転写箔 | |
JP2000089033A (ja) | 導光板 | |
JP2009125984A (ja) | 積層体 | |
JP2000313090A (ja) | 積層体及びその製法 | |
JP2001040126A (ja) | インキ層を有する成形体 | |
JP2001062874A (ja) | 大面積薄肉状成形物の成形方法 | |
JP4114283B2 (ja) | 導光板及びその製造方法 | |
JP4662607B2 (ja) | 合成紙 | |
JP2000313745A (ja) | ペレットおよびその製造方法 | |
JP2001200143A (ja) | 光反射体及び樹脂組成物 | |
TWI453120B (zh) | A raw film of a raw ice sheet having a hard coat layer and a method for producing a raw ethylidene resin film having a hard coat layer | |
JP2000071249A (ja) | 廃材の再利用方法 | |
JP2001067921A (ja) | 遮光板 | |
JP2000119474A (ja) | 環状オレフィン系樹脂組成物およびその用途 | |
JP2000075108A (ja) | 集光体および太陽光発電システム |