JP4662607B2 - 合成紙 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートまたはフィルム状成形体を用いた合成紙に関し、さらに詳しくは、靱性を有し平滑性に優れる合成紙に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来から、合成樹脂を主原料とし、木材パルプから製造した紙の持つ外観(白さ)、不透明度、筆記性、印刷適性等が付与された合成紙が製造されてきている。合成紙は、天然紙に比べて強度、耐水性に優れており、情報用紙の原紙、商業印刷物、地図用紙など、多種多様な分野で使われ、単なる天然紙の代替ではなく、特殊な機能、特性を持った素材として市場が拡大している。
【0003】
合成紙の製造方法は、フィルム法とファイバー法に別けられるが、ファイバー法に比べてフィルム法は生産性に優れ、コスト面で有利である。フィルム法には、合成樹脂および充填剤に添加剤を加えて混合し、押出機で溶融混練後、ダイスリットから押出して成膜化する内部紙化法と、合成樹脂フィルムを基材として表面にピグメント塗工する表面塗工法があるが、いずれも合成樹脂製のフィルムからなる。
【0004】
ところで、不透明なポリオレフィン系フィルムは、完全な耐水性を有するため、合成紙として広く用いられている。このポリオレフィン系の白色フィルムの製造には、炭酸カルシウム等の無機フィラーや顔料、或いは結晶性ポリエステルなどを、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂に添加する方法、ポリオレフィン中に無機固体粒子を添加したのち延伸してボイドを形成させる方法などがある。
【0005】
しかしながらこれらの方法では、フィルムの靱性が低下したり、フィルム表面の平滑性が劣るという問題点があった。また、押出成形温度でも溶融しない固体を混入するため、押出機スクリーンの目詰まりなど製造時にトラブルが発生する場合があり改善を求められていた。
【0006】
そこで、本出願人らは先に特開平8−73618号公報において、合成紙などに用いられる不透明ポリオレフィンフィルムとして、結晶性ポリオレフィンに環状オレフィン系樹脂を20重量%以下で添加した組成物からなる原反シートを延伸して得られるフィルムを開示した。このフィルムは光線透過率が低く不透明であり、機械的強度とともに表面平滑性にも優れ、合成紙として有用なフィルムであるが、引裂性、折り曲げ性に劣り、改良が求められていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の様な背景のもとになされたものであって、不透明で機械的強度とともに表面平滑性にも優れ、引裂性、折り曲げ性の改善された合成紙を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る合成紙は、
[A]下記[A-1]環状オレフィン系樹脂と、
[B]上記[A]との屈折率の差が0.02以上であるポリメチルメタクリレート
との樹脂組成物のシートまたはフィルム状成形体からなることを特徴としている。
【0009】
[A-1]炭素原子数が2〜20のα-オレフィンと下記式(I)または(II)で表される環状オレフィンとを共重合させて得られるα-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体。
【化3】
Figure 0004662607
(式中、nは0または1であり、mは0または1以上の整数であり、qは0また
は1であり、R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環または多環を形成していてもよく、かつ該単環または多環が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。
【0010】
【化4】
Figure 0004662607
(式中、pおよびqは0または1以上の整数であり、mおよびnは0、1または2であり、R1〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R9およびR10が結合している炭素原子と、R13またはR11が結合している炭素原子とは直接あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=0のとき、R15とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。)
【0011】
本発明の好適な態様においては、前記樹脂組成物が、前記環状オレフィン系樹脂[A]100重量部に対して、樹脂成分[B]を1〜100重量部の割合で含むものであることが望ましい
【0012】
本発明の合成紙においては、合成紙を構成する前記シートまたはフィルム状成形体が、前記樹脂組成物を押出し成形したシートまたはフィルムを延伸処理して得られるものであってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る合成紙を構成する、[A]環状オレフィン系樹脂、[B]ポリメチルメタクリレート、それらの樹脂組成物、該樹脂組成物のシートまたはフィルム状成形体、およびそれからなる合成紙について具体的に説明する。
まず、[A]環状オレフィン系樹脂について説明する。
【0014】
[A]環状オレフィン系樹脂
本発明においては、環状オレフィン系樹脂[A]として、[A-1]:炭素原子数が2〜20のα-オレフィンと下記式(I)または(II)で表される環状オレフィンとのランダム共重合体が用いられる。
【0015】
本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂は、DSCで測定したガラス転移温度(Tg)が、70℃以上であることが好ましく、さらに好ましくは70〜250℃であり、特に120〜180℃が好ましい。
【0016】
また、環状オレフィン系樹脂は、非晶性または低結晶性であり、X線回折法によって測定される結晶化度が、通常20%以下であり、好ましくは10%以下、さらに好ましくは2%以下である。
【0017】
この環状オレフィン系樹脂の135℃デカリン中で測定される極限粘度[η]は、通常0.01〜20dl/gであり、好ましくは0.03〜10dl/g、さらに好ましくは0.05〜5dl/gである。また、ASTM D1238準拠260℃、荷重2.16kgで測定した溶融流れ指数(MFR)は、通常0.1〜200g/10分であり、好ましくは1〜100g/10分、さらに好ましく5〜50g/10分である。
【0018】
環状オレフィン系樹脂の軟化点は、サーマルメカニカルアナライザーで測定した軟化点 (TMA)として、通常30℃以上であり、好ましくは70℃以上、さらに好ましくは80〜260℃である。
【0019】
ここで、本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂[A]を形成する、式(I)または(II)で表される環状オレフィンについて説明する。
環状オレフィン
本発明で用いられる環状オレフィンは、下記式(I)または(II)で表わされる。
【化5】
Figure 0004662607
【0020】
上記式(I)中、nは0または1であり、mは0または1以上の整数であり、qは0または1である。なお、qが1の場合には、RaおよびRbは、それぞれ独立に、下記に示す原子または炭化水素基であり、qが0の場合には、それぞれの結合手が結合して5員環を形成する。
【0021】
1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基である。ここでハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子である。
【0022】
また、炭化水素基としては、それぞれ独立に、通常、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基、芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。
これらの炭化水素基は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。
さらに上記式(I)において、R15〜R18がそれぞれ結合して(互いに共同して)単環または多環を形成していてもよく、しかも、このようにして形成された単環または多環は二重結合を有していてもよい。
【0023】
【化6】
Figure 0004662607
式(II)中、pおよびqは0または1以上の整数であり、mおよびnは0、1または2である。またR1〜R19は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基またはアルコキシ基である。
【0024】
ハロゲン原子は、上記式(I)におけるハロゲン原子と同じ意味である。
炭化水素基としては、それぞれ独立に炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素原子数3〜15のシクロアルキル基または芳香族炭化水素基が挙げられる。
より具体的には、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、アミル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基およびオクタデシル基が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基が挙げられ、芳香族炭化水素基としては、アリール基およびアラルキル基、具体的には、フェニル基、トリル基、ナフチル基、ベンジル基およびフェニルエチル基などが挙げられる。
【0025】
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基およびプロポキシ基などを挙げることができる。これらの炭化水素基およびアルコキシ基は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子で置換されていてもよい。
【0026】
ここで、R9およびR10が結合している炭素原子と、R13が結合している炭素原子またはR11が結合している炭素原子とは、直接あるいは炭素原子数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよい。すなわち上記二個の炭素原子がアルキレン基を介して結合している場合には、R9およびR13で表される基が、またはR10およびR11で表される基が、互いに共同して、メチレン基(-CH2-)、エチレン基(-CH2CH2-)またはプロピレン基(-CH2CH2CH2-)のうちのいずれかのアルキレン基を形成している。
【0027】
さらに、n=m=0のとき、R15とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。この場合の単環または多環の芳香族環として、たとえば下記のようなR15とR12がさらに芳香族環を形成している基が挙げられる。
【0028】
【化7】
Figure 0004662607
ここでqは、式(II)におけるqと同じ意味である。
【0029】
上記のような式(I)または式(II)で示される環状オレフィンを、より具体的に次に例示する。一例として、
【化8】
Figure 0004662607
で示されるビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテン(=ノルボルネン)(上記一般式中において、1〜7の数字は炭素の位置番号を示す。)および該化合物に炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
【0030】
この置換炭化水素基として、5-メチル、5,6-ジメチル、1-メチル、5-エチル、5-n-ブチル、5-イソブチル、7-メチル、5-フェニル、5-メチル-5-フェニル、5-ベンジル、5-トリル、5-(エチルフェニル)、5-(イソプロピルフェニル)、5-(ビフェニル)、5-(β-ナフチル)、5-(α-ナフチル)、5-(アントラセニル)、5,6-ジフェニルなどを例示することができる。
【0031】
さらに他の誘導体として、シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物、1,4-メタノ-1,4,4a,9a-テトラヒドロフルオレン、1,4-メタノ-1,4,4a,5,10,10a-ヘキサヒドロアントラセンなどのビシクロ[2.2.1]-2-ヘプテン誘導体を例示することができる。
【0032】
この他、トリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン、2-メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン、5-メチルトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセンなどのトリシクロ[4.3.0.12,5]-3-デセン誘導体、トリシクロ[4.4.0.12,5]-3-ウンデセン、10-メチルトリシクロ[4.4.0.12,5]-3-ウンデセンなどのトリシクロ[4.4.0.12,5]-3-ウンデセン誘導体、
【化9】
Figure 0004662607
で示されるテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセン、およびこれに炭化水素基が置換した誘導体が挙げられる。
【0033】
その炭化水素基として、8-メチル、8-エチル、8-プロピル、8-ブチル、8-イソブチル、8-ヘキシル、8-シクロヘキシル、8-ステアリル、5,10-ジメチル、2,10-ジメチル、8,9-ジメチル、8-エチル-9-メチル、11,12-ジメチル、2,7,9-トリメチル、2,7-ジメチル-9-エチル、9-イソブチル-2,7-ジメチル、9,11,12-トリメチル、9-エチル-11,12-ジメチル、9-イソブチル-11,12-ジメチル、5,8,9,10-テトラメチル、8-エチリデン、8-エチリデン-9-メチル、8-エチリデン-9-エチル、8-エチリデン-9-イソプロピル、8-エチリデン-9-ブチル、8-n-プロピリデン、8-n-プロピリデン-9-メチル、8-n-プロピリデン-9-エチル、8-n-プロピリデン-9-イソプロピル、8-n-プロピリデン-9-ブチル、8-イソプロピリデン、8-イソプロピリデン-9-メチル、8-イソプロピリデン-9-エチル、8-イソプロピリデン-9-イソプロピル、8-イソプロピリデン-9-ブチル、8-クロロ、8-ブロモ、8-フルオロ、8,9-ジクロロ、8-フェニル、8-メチル-8-フェニル、8-ベンジル、8-トリル、8-(エチルフェニル)、8-(イソプロピルフェニル)、8,9-ジフェニル、8-(ビフェニル)、8-(β-ナフチル)、8-(α-ナフチル)、8-(アントラセニル)、5,6-ジフェニル等を例示することができる。
【0034】
さらには、(シクロペンタジエン-アセナフチレン付加物)とシクロペンタジエンとの付加物などのテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセン誘導体、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]-4-ペンタデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[7.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ペンタデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[8.4.0.12,5.19,12.08,13]-3-ヘキサデセンおよびその誘導体、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14]-4-ヘキサデセンおよびその誘導体、ヘキサシクロ[6.6.1.13,6.110,13.02,7.09,14]-4-ヘプタデセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8.012,16]-5-エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.7.0.13,6.110,17.112,15.02,7.011,16]-4-エイコセンおよびその誘導体、ヘプタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.03,8.012,17]-5-ヘンエイコセンおよびその誘導体、オクタシクロ[8.8.0.12,9.14,7.111,18.113,16.03,8.012,17]-5-ドコセンおよびその誘導体、ノナシクロ[10.9.1.14,7.113,20.115,18.02,10.03,8.012,21.014,19]-5-ペンタコセンおよびその誘導体などが挙げられる。
【0035】
本発明で使用することのできる前記式(I)または式(II)の具体例は、上記した通りであるが、より具体的なこれらの化合物の構造については、本願出願人の出願による特開平7-145213号公報明細書の段落番号[0032]〜[0054]に示されており、本願発明においても、上記明細書に例示されるものを本願発明の環状オレフィンとして使用することができる。
【0036】
上記のような一般式(I)または(II)で表される環状オレフィンの製造方法としては、例えば、シクロペンタジエンと対応する構造を有するオレフィン類とのディールス・アルダー反応を挙げることが出来る。
【0037】
これらの環状オレフィンは、単独であるいは2種以上組み合わせて用いることができる。
本発明で用いられる環状オレフィン系樹脂は、上記のような式(I)または式(II)で表される環状オレフィンを用いて、たとえば特開昭60-168708号、同61-120816号、同61-115912号、同61-115916号、同61-271308号、同61-272216号、同62-252406号および同62-252407号などの公報において本出願人が提案した方法に従い、適宜条件を選択することにより製造することができる。
【0038】
[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体
[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体は、炭素原子数が2〜20のα-オレフィンから誘導される構成単位を、通常は20〜95モル%、好ましくは30〜90モル%の量で、環状オレフィンから誘導される構成単位を、通常は5〜80モル%、好ましくは10〜70モル%の量で含有している。なおα-オレフィンおよび環状オレフィンの組成比は、13C−NMRによって測定される。
【0039】
ここで、α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体[A-1]を構成する炭素原子数が2〜20のα-オレフィンについて説明する。α-オレフィンとしては、直鎖状でも分岐状でもよく、エチレン、プロピレン、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセン、1-テトラデセン、1-ヘキサデセン、1-オクタデセン、1-エイコセンなどの炭素原子数が2〜20の直鎖状α-オレフィン;3-メチル-1-ブテン、3-メチル-1-ペンテン、3-エチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、4-メチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ヘキセン、4,4-ジメチル-1-ペンテン、4-エチル-1-ヘキセン、3-エチル-1-ヘキセンなどの炭素原子数が4〜20の分岐状α-オレフィンなどが挙げられる。これらのなかでは、炭素原子数が2〜4の直鎖状α-オレフィンが好ましく、エチレンが特に好ましい。
このような直鎖状または分岐状のα-オレフィンは、1種単独でまたは2種以上組合わせて用いることができる。
【0040】
この[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体では、上記のような炭素原子数が2〜20のα-オレフィンから誘導される構成単位と環状オレフィンから誘導される構成単位とが、ランダムに配列して結合し、実質的に線状構造を有している。この共重合体が実質的に線状であって、実質的にゲル状架橋構造を有していないことは、この共重合体が有機溶媒に溶解した際に、この溶液に不溶分が含まれていないことにより確認することができる。たとえば、極限粘度[η]を測定する際に、この共重合体が135℃のデカリンに完全に溶解することにより確認することができる。
【0041】
本発明で用いられる[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体において、上記式(I)または(II)で表される環状オレフィンの少なくとも一部は、下記式(IV)または(V)で示される繰り返し単位を構成していると考えられる。
【0042】
【化10】
Figure 0004662607
式(IV)において、n、m、q、R1〜R18ならびにRaおよびRbは式(I)と同じ意味である。
【0043】
【化11】
Figure 0004662607
式(V)において、n、m、p、qおよびR1〜R19は式(II)と同じ意味である。
【0044】
また本発明で用いられる[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて他の共重合可能なモノマーから誘導される構成単位を有していてもよい。
【0045】
このような他のモノマーとしては、上記のような炭素原子数が2〜20のα-オレフィンまたは環状オレフィン以外のオレフィンを挙げることができ、具体的には、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、3,4-ジメチルシクロペンテン、3-メチルシクロヘキセン、2-(2-メチルブチル)-1-シクロヘキセンおよびシクロオクテン、3a,5,6,7a-テトラヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデンなどのシクロオレフィン、1,4-ヘキサジエン、4-メチル-1,4-ヘキサジエン、5-メチル-1,4-ヘキサジエン、1,7-オクタジエン、ジシクロペンタジエンおよび5-ビニル-2-ノルボルネンなどの非共役ジエン類を挙げることができる。
これらの他のモノマーは、単独であるいは組み合わせて用いることができる。
【0046】
[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体において、上記のような他のモノマーから誘導される構成単位は、通常は20モル%以下、好ましくは10モル%以下の量で含有されていてもよい。
【0047】
本発明で用いられる[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体は、炭素原子数が2〜20のα-オレフィンと式(I)または(II)で表される環状オレフィンとを用いて前記公報に開示された製造方法により製造することができる。これらのうちでも、この共重合を炭化水素溶媒中で行ない、触媒として該炭化水素溶媒に可溶性のバナジウム化合物および有機アルミニウム化合物から形成される触媒を用いて[A-1]α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体を製造することが好ましい。
【0048】
また、この共重合反応では固体状のIV族メタロセン系触媒を用いることもできる。ここで固体状IV族メタロセン系触媒とは、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む遷移金属化合物と、有機アルミニウムオキシ化合物と、必要により配合される有機アルミニウム化合物とからなる触媒である。ここでIV族の遷移金属としては、ジルコニウム、チタンまたはハフニウムであり、これらの遷移金属が少なくとも1個のシクロペンタジエニル骨格を含む配位子を有している。シクロペンタジエニル骨格を含む配位子の例としては、アルキル基が置換していてもよいシクロペンタジエニル基またはインデニル基、テトラヒドロインデニル基、フロオレニル基を挙げることができる。これらの基は、アルキレン基など他の基を介して結合していてもよい。また、シクロペンタジエニル骨格を含む配位子以外の配位子の例としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等があげられる。
【0049】
また、有機アルミニウムオキシ化合物および有機アルミニウム化合物は、通常オレフィン系樹脂の製造に使用されるものを用いることができる。このような固体状IV族メタロセン系触媒については、例えば特開昭61-221206号、同64-106号および特開平2-173112号公報等に記載されているものを使用し得る。
【0050】
α-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体[A-1]としては、エチレン・環状オレフィンランダム共重合体が好ましく用いられる。とりわけ、エチレン・テトラシクロドデセン共重合体またはエチレン・ノルボルネン共重合体が好ましい。
【0051】
樹脂成分[B]
本発明で用いられる、環状オレフィン系樹脂[A]とともに樹脂組成物を形成する他の樹脂成分[B]は、環状オレフィン系樹脂[A]との屈折率の差が0.02以上、好ましくは屈折率の差が0.03以上である樹脂である。屈折率の差が0.02以上異なる他の樹脂を加えることにより、環状オレフィン系樹脂のみでは透明な成形体を白色化(不透明化)することができる。樹脂成分[B]としては、ポリメチルメタクリレートが好ましい。
【0052】
また、この樹脂成分[B]は分子鎖中に架橋構造を有していても良い。ポリマーの架橋処理は、ポリマーに多官能性モノマーを配合し、電離性放射線架橋や有機過酸化物架橋等の公知の方法により行うことができる。
【0053】
ここで多官能性モノマーとしては、例えば2以上のエチレン系不飽和結合、特にビニル結合等を有するモノマーが好適に使用され、具体的には、ジビニルベンゼン、テトラメチレンジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン、テトラアリロキシエタン等を例示できる。
多官能性モノマーは、樹脂成分[B]100重量部に対して、通常0.1〜10重量部の割合で用いられる。
【0054】
電離性放射線架橋では、電離性放射線としてα線、β線、γ線、電子線、X線等のいずれを用いても良く、照射線量は通常1〜50メガラド程度である。
【0055】
有機過酸化物架橋は、他の樹脂に過酸化物を加えた後、過酸化物の分解温度以上に加熱する方法で、用い得る過酸化物としては、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ブチルパーオキシ-2-エチルヘキサノエート、t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、p-クロロベンゾイルパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2-エチルヘキシル)パーオキシカーボネートなどが例示される。
【0056】
過酸化物の使用量は、他の樹脂成分[B]100重量部当たり、通常0.01〜5重量部である。また、架橋度は特に限定されず、合成紙の用途に応じて適宜選択される。
【0057】
また、メチル(メタ)アクリレートをエマルジョン重合する際、前記の多官能性モノマーを共存させることによっても、架橋構造を有する樹脂を得ることができる。
【0058】
樹脂組成物
本発明に係る合成紙のシートまたはフィルム状成形体を形成する樹脂組成物は、上述したように[A]環状オレフィン系樹脂と、樹脂成分[B]とからなり、樹脂成分[B]の添加量は、環状オレフィン系樹脂[A]100重量部に対して、1〜100重量部が好ましく、さらには5〜70重量部が好ましく、特に10〜40重量部が好ましい。
屈折率の差が0.02以上異なる他の樹脂成分[B]がこの割合で加えられると、環状オレフィン系樹脂の優れた物性の特徴を維持したまま、成形体を白化させることができる。
【0059】
本発明で用いられる樹脂組成物には、発明の目的を損なわない範囲で、従来公知の耐候安定剤、耐熱安定剤、帯電防止剤、難燃剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、天然油、合成油、ワックス、有機または無機の充填剤などが配合されていてもよい。
【0060】
たとえば、任意成分として配合される耐候安定剤の紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ニッケル系化合物、ヒンダードアミン系化合物があり、具体的には、2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-(2'-ヒドロキシ-3'-t-ブチル-5'-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾールや2-(2'-ヒドロキシ-3'-t-ブチル-5'-ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ビス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンゾイルフォスフォリックアシッドエチルエステルのニッケル塩、ビス(2,2',6,6'-テトラメチル-4-ピペリジン)セバケイトなどが挙げられる。
【0061】
また、任意成分として配合される耐熱安定剤としては、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、β-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アルキルエステル、2,2'-オキザミドビス[エチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネートなどのフェノール系酸化防止剤、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、1,2-ヒドロキシステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩、グリセリンモノステアレート、グリセリンジステアレート、ペンタエリスリトールモノステアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペンタエリスリトールトリステアレートなどの多価アルコール脂肪酸エステルなどを挙げることができ、また、ジステアリルペンタエリスリトールジフォスファイト、フェニル-4,4'-イソプロピリデンジフェノール-ペンタエリスリトールジフォスファイト、ビス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスファイト等のリン系安定剤を使用してもよい。これらは単独で配合してもよいが、組み合わせて配合してもよい。たとえばテトラキス[メチレン-3-(3.5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンとステアリン酸亜鉛とグリセリンモノステアレートとの組み合わせなどを例示できる。これらの安定剤は、1種または2種以上組み合わせて用いることができる。
【0062】
さらに該樹脂組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、通常は10重量%以下の量でエラストマーが配合されていてもよい。このようなエラストマーとしては、具体的に、EPR、EPDM、SBS、SEBS、SIS、SEPSなが挙げられる。
【0063】
このような樹脂組成物の製造方法としては、公知の任意の方法を採用できる。具体的には、例えば所定割合にドライブレンドされた環状オレフィン系樹脂と他の樹脂とを、バンバリーミキサー、ロールミル、押出機等で溶融混練してペレットを得る方法、あるいは、上記の押出機よりシートやフィルム等の成形品を直接得る方法などがあげられる。
【0064】
成形体及び合成紙
本発明のシートまたはフィルム状成形体の製造方法としては、公知の任意の方法を採用でき、たとえば、上記の様にして得られた[A]環状オレフィン系樹脂と、樹脂成分[Bと、必要に応じてその他の添加物等とからなる樹脂組成物を、プレス成形、押出成形、インフレーション成形、射出成形、カレンダー加工などの方法により成形する方法が挙げられる。
【0065】
また、本発明のシートまたはフィルム状成形体は、延伸処理されていても良い。延伸シートまたはフィルムを製造するに際しては、通常、まず該樹脂組成物からなる原反シートを形成する。原反シートは、該樹脂組成物を上記の成形方法などの公知の方法により得られる。このような原反シートは、厚さが通常0.01〜5mm、好ましくは0.2〜2mmである。次いでこの原反シートを、一軸延伸または二軸延伸することにより、延伸シートまたはフィルムが得られる。
【0066】
延伸は、通常、一軸延伸装置または二軸延伸装置によって行なわれる。延伸条件の一例を示すと、延伸速度は例えば30〜300m/分、延伸倍率は、一軸延伸の場合例えば3〜10倍、二軸延伸の場合例えば10〜60倍である。二軸延伸は、縦方向および横方向に、同時にまたは別々に行うことができる。延伸温度は、縦方向に延伸時には例えば80〜160℃、横方向に延伸時には例えば130〜170℃である。
【0067】
このようにして得られる本発明に係るシートまたはフィルム状成形体からなる合成紙の厚さは、通常、10μm〜2mm、好ましくは10μm〜0.1mmである。また、全光線透過率は、通常、50%以下、好ましくは45%以下である。なお本発明では、合成紙の全光線透過率は、ASTM D−1003に準拠して測定した値である。またこの合成紙のヘイズは、80%以上であることが好ましい。
【0068】
さらに本発明に係る合成紙には、必要に応じてコロナ放電処理などを施して印刷やインクジェットプリンター用のインクが付着し易くするようにしてもよい。
【0069】
本発明の合成紙に表面光沢が求められる場合には、シートまたはフィルムに、高光沢の樹脂層を設けると良い。また艶消しが求められる場合には、このシートまたはフィルムに艶消性樹脂層を設けると良い。さらに加筆性が求められる場合には、このシートまたはフィルムに、炭酸カルシウム、酸化チタンなどが配合された樹脂層を設けると良い。合成紙に種々の特徴を出すために、上記のように各種樹脂を使用するが、いずれの場合でもそれらの樹脂で両面とも覆われているもの、片面だけのもの、それら相互の組合わせのものがある。その積層方法は共押出法が好ましい。
【0070】
本発明に係る合成紙は、引張強さ、剛性、表面硬度、衝撃強度、耐寒性などの機械的強度に優れるとともに、紙としての外観を保つに充分な不透明性をもち、かつ引裂性、折り曲げ性、防湿性が良いので、感熱転写用受像紙、粘着テープ用ベースフィルム、壁紙、ノート、コピー用紙、屋外の掲示に用いられる印刷用紙、食品の包装等の用途に好適に用いられる。
【0071】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、本実施例における各種物性の測定、評価方法を次に示す。
(1)TMA(軟化温度)
シート上に直径1.0mmの石英製針を載せ、荷重49gをかけて5℃/分の速度で昇温させたときに、針がシート内に0.635mm進入するときの温度をTMAとした。
(2)Tg(ガラス転移温度)
DSCを用い10℃/分の昇温速度で測定した。
(3)MFR(メルトフローレート)
ASTM D1238に基づき測定した。
【0072】
(4)密度
ASTM D1505に基づき測定した。
(5)屈折率
ASTM D542に基づいて測定した。
(6)ヘイズ
ASTM D1003に準拠して測定した。
(7)引裂性
以下の基準で評価した。
○:抵抗なく容易に裂ける
△:やや抵抗があるが裂ける
×:まったく裂けない
【0073】
(8)戻り角度(折り曲げ性)
実施例のフィルムから50mm×50mmのサンプルを切り出し、筋を付けないようフィルムの中間部で2つに折り、その上から63mm×100mm角の100gの金属板を載せ、23℃で1分間保持して折り目を付けた。その後、金属板を除き、フィルムの折り目を最大に開いたときの角度を測定した。数値が小さいほど折り曲げ性が良好である。
(9)筆記性
フィルムにボールペンで線を書き筆記性を以下の基準で評価した。
○:きれいな線が書ける
△:ときどき線がかすれる
×:うまく線が書けない
【0074】
(実施例1)
エチレンとテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]-3-ドデセンのランダム共重合体(以下ETCDと称す、エチレン単位含量:75モル%、TMA:90℃、Tg:80℃、[η]:0.65dl/g、MFR[260℃、荷重2.16Kg]:27g/10分、屈折率1.54)のペレット100重量部に対し、球状架橋アクリル樹脂(平均粒子径4〜5μm、屈折率1.49、日本触媒(株)製エポスターTMMA1004)10重量部を配合し、230℃に設定した30mmφのTダイ成形機にて厚み50μmのシートを作製した。これを用いてヘイズ、引裂性、折り曲げ性(戻り角度)、筆記性を評価した。結果を表1に示す。
【0075】
比較例1)
実施例1の球状架橋アクリル樹脂に代えて、密度0.968g/cm3、MFR[190℃、荷重2.16Kg]5.2g/10分、屈折率1.54の高密度ポリエチレンを用いた以外は実施例1と同様にして厚み50μmのシートを得た。これを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
(比較例2)
比較例1の高密度ポリエチレン100重量部に対し、実施例1のETCDを10重量部配合した組成物を用いて実施例1と同様な操作により厚み50μmのシートを得た。これを実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
Figure 0004662607
【0077】
【発明の効果】
本発明に係る合成紙は、引張強さ、剛性率、表面硬度、衝撃強度、耐寒性などの機械的特性に優れるとともに、耐水性、耐油性にも優れ、充分な不透明性をもち、かつ引裂性、折り曲げ性、防湿性が良いので、感熱転写用受像紙、粘着テープ用ベースフィルム、壁紙、ノート、コピー用紙、屋外の掲示に用いられる印刷用紙、食品の包装に好適である。さらに本発明の合成紙は、無機固体粒子などを含んでいなくとも不透明であり、製造時にスクリーンの目詰まりなどの問題を起こすこともない。

Claims (3)

  1. [A]下記[A-1]環状オレフィン系樹脂と、
    [B]上記[A]との屈折率の差が0.02以上であるポリメチルメタクリレート
    との樹脂組成物のシートまたはフィルム状成形体からなることを特徴とする合成紙;
    [A-1]炭素原子数が2〜20のα-オレフィンと下記式(I)または(II)で表される環状オレフィンとを共重合させて得られるα-オレフィン・環状オレフィンランダム共重合体、
    Figure 0004662607
    (式中、nは0または1であり、mは0または1以上の整数であり、qは0または1であり、R1〜R18ならびにRaおよびRbは、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、R15〜R18は互いに結合して単環または多環を形成していてもよく、かつ該単環または多環が二重結合を有していてもよく、またR15とR16とで、またはR17とR18とでアルキリデン基を形成していてもよい。)、
    Figure 0004662607
    (式中、pおよびqは0または1以上の整数であり、mおよびnは0、1または2であり、R1〜R19はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基またはアルコキシ基であり、R9およびR10が結合している炭素原子と、R13またはR11が結合している炭素原子とは直接あるいは炭素数1〜3のアルキレン基を介して結合していてもよく、またn=m=0のとき、R15とR12またはR15とR19とは互いに結合して単環または多環の芳香族環を形成していてもよい。)、
  2. 前記樹脂組成物が、前記環状オレフィン系樹脂[A]100重量部に対して、樹脂成分[B]を1〜100重量部の割合で含むものであることを特徴とする請求項1に記載の合成紙。
  3. 前記シートまたはフィルム状成形体が、押出し成形したシートまたはフィルムを延伸処理して得られるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の合成紙。
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