JP2001027249A - 軸受用保持器および転がり軸受 - Google Patents
軸受用保持器および転がり軸受Info
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/38—Ball cages
- F16C33/41—Ball cages comb-shaped
- F16C33/418—Details of individual pockets, e.g. shape or ball retaining means
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16C33/414—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages
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- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
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- F16C19/06—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
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- F16C33/66—Special parts or details in view of lubrication
- F16C33/6603—Special parts or details in view of lubrication with grease as lubricant
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 保持器のボール転動面内への潤滑剤の円滑な
流入を保証し、軸受性能の安定維持と寿命延長とを図
る。 【解決手段】 ボール５を保持するポケット７内の左右
のボール転動面１１と１２とを、ボール５の半径より大
きい円半径を有しかつポケット７の配列ピッチ円上で相
手側に等距離だけ中心を偏位させて描いた球面内に設定
し、ポケット７の幅方向および高さ方向のエッジ９ａ，
９ｂより内側部分に、ボール転動面１１，１２と移動端
に位置するボール５との接触部１４，１５を設定し、こ
の接触部１４，１５よりエッジ側部分に隙間１６，１７
を形成して、隙間１６，１７を通して潤滑剤Ｇをボール
転動面１１，１２内に流入させる。
流入を保証し、軸受性能の安定維持と寿命延長とを図
る。 【解決手段】 ボール５を保持するポケット７内の左右
のボール転動面１１と１２とを、ボール５の半径より大
きい円半径を有しかつポケット７の配列ピッチ円上で相
手側に等距離だけ中心を偏位させて描いた球面内に設定
し、ポケット７の幅方向および高さ方向のエッジ９ａ，
９ｂより内側部分に、ボール転動面１１，１２と移動端
に位置するボール５との接触部１４，１５を設定し、こ
の接触部１４，１５よりエッジ側部分に隙間１６，１７
を形成して、隙間１６，１７を通して潤滑剤Ｇをボール
転動面１１，１２内に流入させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、転がり軸受、特に
玉軸受における玉（ボール）の保持に用いられる保持器
と該保持器を適用した転がり軸受に関する。
玉軸受における玉（ボール）の保持に用いられる保持器
と該保持器を適用した転がり軸受に関する。
【０００２】
【従来の技術】玉軸受は、通常図３に示すように、内輪
１の軌道面２と外輪３の軌道面４との間に複数のボール
５を介装し、該ボール５を保持器６により円周方向に等
間隔に保持する構造となっている。このような玉軸受に
おいて、その保持器６としては、従来より図４に示すよ
うに、前記複数のボール５を円周方向で等間隔に保持す
るポケット７を一端に有する冠形のものが多用されてい
る。なお、図４中、Ｗは半径方向の厚みを、Ｈは軸方向
の厚みをそれぞれ表しており、以下の説明では、このＷ
およびＨの方向をそれぞれ幅方向、高さ方向と呼ぶこと
とする。
１の軌道面２と外輪３の軌道面４との間に複数のボール
５を介装し、該ボール５を保持器６により円周方向に等
間隔に保持する構造となっている。このような玉軸受に
おいて、その保持器６としては、従来より図４に示すよ
うに、前記複数のボール５を円周方向で等間隔に保持す
るポケット７を一端に有する冠形のものが多用されてい
る。なお、図４中、Ｗは半径方向の厚みを、Ｈは軸方向
の厚みをそれぞれ表しており、以下の説明では、このＷ
およびＨの方向をそれぞれ幅方向、高さ方向と呼ぶこと
とする。
【０００３】このような冠形の保持器において、そのポ
ケット７内のボール転動面８は、従来図５に示すよう
に、ボール５の半径ＲB より大きい円半径ＲR を有しか
つポケット中心Ｏ0 に中心をもつ一つの球面内に設定さ
れており、該ボール転動面８とポケット７内に保持され
たボール５との間には、通常、所定の隙間２δが形成さ
れるようになっている。ところで、上記した玉軸受にお
いては、回転精度の向上、面荒れの防止、摩擦熱の低
減、振動抑制、摩耗抑制などを目的に、組立後、保持器
６のボール転動面８および内、外輪１、３の軌道面２、
４にグリースなどの潤滑剤を供給するようにしている。
ケット７内のボール転動面８は、従来図５に示すよう
に、ボール５の半径ＲB より大きい円半径ＲR を有しか
つポケット中心Ｏ0 に中心をもつ一つの球面内に設定さ
れており、該ボール転動面８とポケット７内に保持され
たボール５との間には、通常、所定の隙間２δが形成さ
れるようになっている。ところで、上記した玉軸受にお
いては、回転精度の向上、面荒れの防止、摩擦熱の低
減、振動抑制、摩耗抑制などを目的に、組立後、保持器
６のボール転動面８および内、外輪１、３の軌道面２、
４にグリースなどの潤滑剤を供給するようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の保持器６によれば、そのボール転動面８が一つ
の球面内に設定されているため、図６に示すように、ポ
ケット７内でボール５が幅Ｗ方向にΔＸだけ、あるいは
高さＨ方向へΔＹだけ移動してその移動が規制される
と、ポケット７の幅Ｗ方向のエッジ９ａまたは高さＨ方
向のエッジ９ｂ（図３も参照）とボール５とが密に接触
する状態（クサビ状態）となり、この結果、同じく図６
に示すように、ボール転動面８内への潤滑剤の流入が阻
止されて、潤滑剤Ｇがエッジ９ａ，９ｂの外側に滞留す
る現象が起こる。そして、このような現象が起こると、
保持器のボール転動面８とボール５との間およびボール
５と内・外輪の軌道面２，４との間が、いわゆるグリー
ス切れの状態となり、回転精度の悪化を始め、面荒れ、
摩擦熱、振動、摩耗などの増大を招き、軸受性能の低下
はもとより軸受寿命の短縮が避けられないようになる。
た従来の保持器６によれば、そのボール転動面８が一つ
の球面内に設定されているため、図６に示すように、ポ
ケット７内でボール５が幅Ｗ方向にΔＸだけ、あるいは
高さＨ方向へΔＹだけ移動してその移動が規制される
と、ポケット７の幅Ｗ方向のエッジ９ａまたは高さＨ方
向のエッジ９ｂ（図３も参照）とボール５とが密に接触
する状態（クサビ状態）となり、この結果、同じく図６
に示すように、ボール転動面８内への潤滑剤の流入が阻
止されて、潤滑剤Ｇがエッジ９ａ，９ｂの外側に滞留す
る現象が起こる。そして、このような現象が起こると、
保持器のボール転動面８とボール５との間およびボール
５と内・外輪の軌道面２，４との間が、いわゆるグリー
ス切れの状態となり、回転精度の悪化を始め、面荒れ、
摩擦熱、振動、摩耗などの増大を招き、軸受性能の低下
はもとより軸受寿命の短縮が避けられないようになる。
【０００５】本発明は、上記した従来の問題点を解決す
ることを課題としてなされたもので、その目的とすると
ころは、ボール転動面内への潤滑剤の円滑な流入を保証
し、もって、軸受性能の安定維持と軸受寿命の延長とに
大きく寄与する保持器を提供し、併せてこの保持器を適
用した転がり軸受を提供することにある。
ることを課題としてなされたもので、その目的とすると
ころは、ボール転動面内への潤滑剤の円滑な流入を保証
し、もって、軸受性能の安定維持と軸受寿命の延長とに
大きく寄与する保持器を提供し、併せてこの保持器を適
用した転がり軸受を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る保持器は、複数の転動体を円周方向で
等間隔に保持する複数のポケットを一端に有する転がり
軸受用保持器において、前記ポケット内に設けられたボ
ール転動面の、ポケットの幅および高さ方向のエッジよ
り内側部分に、ボールの移動を規制する接触部を設定
し、該接触部よりエッジ側のボール転動面と前記移動を
規制されたボールとの間に隙間を形成するように構成し
たことを特徴とする。このように構成した保持器を組込
んだ転がり軸受においては、使用中、ポケット内のボー
ル転動面とボールとの間に形成される隙間を利用して、
潤滑剤をボール転動面内に円滑に流入させることができ
る。
め、本発明に係る保持器は、複数の転動体を円周方向で
等間隔に保持する複数のポケットを一端に有する転がり
軸受用保持器において、前記ポケット内に設けられたボ
ール転動面の、ポケットの幅および高さ方向のエッジよ
り内側部分に、ボールの移動を規制する接触部を設定
し、該接触部よりエッジ側のボール転動面と前記移動を
規制されたボールとの間に隙間を形成するように構成し
たことを特徴とする。このように構成した保持器を組込
んだ転がり軸受においては、使用中、ポケット内のボー
ル転動面とボールとの間に形成される隙間を利用して、
潤滑剤をボール転動面内に円滑に流入させることができ
る。
【０００７】本発明は、上記ポケット内のボール転動面
を、ポケット内のボール転動面を、ボール半径より大き
い円半径を有し、かつポケットの配列ピッチ円上でポケ
ット中心から相反する方向へ等距離だけ偏位させた位置
に中心をもつ二つの球面内に設定し、前記二つの球面内
のボール転動面をポケットの内底部で連接させた構成と
することができる。このように構成することで、ボール
転動面のエッジ側部分とボールとの間に簡単に隙間を形
成することができる。この場合、二つのボール転動面の
連接部に、ポケットを有する側と反対側の端面と平行を
なす平坦面を配置するようにしてもよく、これによりポ
ケット底の肉厚が可及的に増大し、強度面で有利とな
る。
を、ポケット内のボール転動面を、ボール半径より大き
い円半径を有し、かつポケットの配列ピッチ円上でポケ
ット中心から相反する方向へ等距離だけ偏位させた位置
に中心をもつ二つの球面内に設定し、前記二つの球面内
のボール転動面をポケットの内底部で連接させた構成と
することができる。このように構成することで、ボール
転動面のエッジ側部分とボールとの間に簡単に隙間を形
成することができる。この場合、二つのボール転動面の
連接部に、ポケットを有する側と反対側の端面と平行を
なす平坦面を配置するようにしてもよく、これによりポ
ケット底の肉厚が可及的に増大し、強度面で有利とな
る。
【０００８】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基いて説明する。図１および図２は、本発明に係
る軸受用保持器の一つの実施の形態を示したものであ
る。なお、本保持器１０の全体構造は、前出図４に示し
たものと同一であるので、ここでは要部のみを示しかつ
図４に示した部分と同一部分には同一符号を付すことと
する。本実施の形態において、複数のボール５を円周方
向で等間隔に保持するポケット７内のボール転動面は、
ポケット７の空所を挟んでピッチ円方向に対立する二つ
のボール転動面１１，１２から成っている。また、これ
ら二つのボール転動面１１，１２は、ポケット７の内底
部において、ポケット７を有する側と反対側の端面１０
ａと平行をなす平坦面１３により連接されている。な
お、本保持器の製造方法は任意であり、樹脂材料を型成
形する樹脂成形法を始め、焼結材料を成形、焼結する焼
結法、鋼材をプレス加工するプレス成形法などを用いる
ことができる。
図面に基いて説明する。図１および図２は、本発明に係
る軸受用保持器の一つの実施の形態を示したものであ
る。なお、本保持器１０の全体構造は、前出図４に示し
たものと同一であるので、ここでは要部のみを示しかつ
図４に示した部分と同一部分には同一符号を付すことと
する。本実施の形態において、複数のボール５を円周方
向で等間隔に保持するポケット７内のボール転動面は、
ポケット７の空所を挟んでピッチ円方向に対立する二つ
のボール転動面１１，１２から成っている。また、これ
ら二つのボール転動面１１，１２は、ポケット７の内底
部において、ポケット７を有する側と反対側の端面１０
ａと平行をなす平坦面１３により連接されている。な
お、本保持器の製造方法は任意であり、樹脂材料を型成
形する樹脂成形法を始め、焼結材料を成形、焼結する焼
結法、鋼材をプレス加工するプレス成形法などを用いる
ことができる。
【０００９】ここで、上記二つのボール転動面１１，１
２は、ボール５の半径ＲB より大きい円半径ＲR を有
し、かつポケット７の配列ピッチ円上でポケット中心Ｏ
0 から相手側（相反する方向）へ等距離ｄＨ／２だけ偏
位させた位置に中心Ｏ1 ，Ｏ2をもつ二つの球面内に設
定されている。この場合、二つのボール転動面１１と１
２との対向距離Ｌ（図１）は下記の式で与えられるが、
ここでは、該対向距離Ｌがボール５の直径［２ＲB ］よ
りわずか大きくなるように前記偏心量ｄＨ／２を設定し
ている。 Ｌ＝２ＲR −ｄＨ
２は、ボール５の半径ＲB より大きい円半径ＲR を有
し、かつポケット７の配列ピッチ円上でポケット中心Ｏ
0 から相手側（相反する方向）へ等距離ｄＨ／２だけ偏
位させた位置に中心Ｏ1 ，Ｏ2をもつ二つの球面内に設
定されている。この場合、二つのボール転動面１１と１
２との対向距離Ｌ（図１）は下記の式で与えられるが、
ここでは、該対向距離Ｌがボール５の直径［２ＲB ］よ
りわずか大きくなるように前記偏心量ｄＨ／２を設定し
ている。 Ｌ＝２ＲR −ｄＨ
【００１０】このように二つのボール転動面１１，１２
の偏心量（ｄＨ／２）を設定することで、図２に示すよ
うにボール転動面１１，１２の、ポケット７の幅Ｗ方向
のエッジ９ａまたは高さＨ方向のエッジ９ｂより内側部
分に、ボール５の移動を規制する接触部１４，１５が設
定されることになり、この結果、該接触部１４，１５よ
り各エッジ５、６側のボール転動面１１，１２と前記移
動を規制されたボール５との間には、断面略三角形状の
隙間１６，１７が形成されるようになる。
の偏心量（ｄＨ／２）を設定することで、図２に示すよ
うにボール転動面１１，１２の、ポケット７の幅Ｗ方向
のエッジ９ａまたは高さＨ方向のエッジ９ｂより内側部
分に、ボール５の移動を規制する接触部１４，１５が設
定されることになり、この結果、該接触部１４，１５よ
り各エッジ５、６側のボール転動面１１，１２と前記移
動を規制されたボール５との間には、断面略三角形状の
隙間１６，１７が形成されるようになる。
【００１１】本保持器１０を前記した玉軸受（図３）に
組込むには、前記内輪１の軌道面２と外輪３の軌道面４
との間に必要数のボール５を組入れて、それらを円周方
向に等配に配置した後、内輪１と外輪３との間に一端側
から保持器１０を押込むようにし、この押込みに応じて
保持器１０の各ポケット７内にボール５が収容される。
そして、この組込み終了後、保持器１０の押込み方向と
反対側の開口から保持器１０のポケット７の開先内およ
びポケット７の相互間の連結部７′（図４）にグリース
などの潤滑剤Ｇを供給する。すると、この潤滑剤Ｇは、
玉軸受として使用している際のボール５の転動に応じて
保持器１０のポケット７内のボール転動面１１，１２お
よび内・外輪の軌道面２，４に供給される。
組込むには、前記内輪１の軌道面２と外輪３の軌道面４
との間に必要数のボール５を組入れて、それらを円周方
向に等配に配置した後、内輪１と外輪３との間に一端側
から保持器１０を押込むようにし、この押込みに応じて
保持器１０の各ポケット７内にボール５が収容される。
そして、この組込み終了後、保持器１０の押込み方向と
反対側の開口から保持器１０のポケット７の開先内およ
びポケット７の相互間の連結部７′（図４）にグリース
などの潤滑剤Ｇを供給する。すると、この潤滑剤Ｇは、
玉軸受として使用している際のボール５の転動に応じて
保持器１０のポケット７内のボール転動面１１，１２お
よび内・外輪の軌道面２，４に供給される。
【００１２】しかして、本実施の形態においては、上記
した玉軸受としての使用中、ポケット７内でボール５が
幅Ｗ方向にΔＸだけ、あるいは高さＨ方向へΔＹだけ移
動してその移動が規制される状態となっても、ポケット
７の幅Ｗ方向のエッジ５の近傍または高さＨ方向のエッ
ジ６の近傍に隙間１６，１７が形成されるので、潤滑剤
７が、これら隙間１４，１５を通って各ボール転動面１
１，１２内に円滑に流入し、さらに各ボール５を介して
内・外輪の軌道面２，４にも供給される。すなわち、ボ
ール転動面１１，１２とボール５との間、並びにボール
５と内・外輪の軌道面２，４との間にグリース切れが生
じることはなくなり、この結果、転がり軸受としての回
転精度の悪化が抑制されるばかりか、面荒れ、摩擦熱、
振動、摩耗など増大も抑制される。したがって、本保持
器１０を組込んだ玉軸受は、例えば、コンピュータのハ
ードディスクドライブにおけるスピンドルモータのよう
に、高静粛回転が要求される分野に向けて好適となる。
なお最近、この種のスピンドルモータに用いられる軸受
としては、外輪とスリーブとが一体となった外輪一体型
構造のものも用いられるようになってきているが、本保
持器１０はこのような軸受に組込んでも同様の効果を奏
し、その適用範囲はより一層拡大するものとなる。
した玉軸受としての使用中、ポケット７内でボール５が
幅Ｗ方向にΔＸだけ、あるいは高さＨ方向へΔＹだけ移
動してその移動が規制される状態となっても、ポケット
７の幅Ｗ方向のエッジ５の近傍または高さＨ方向のエッ
ジ６の近傍に隙間１６，１７が形成されるので、潤滑剤
７が、これら隙間１４，１５を通って各ボール転動面１
１，１２内に円滑に流入し、さらに各ボール５を介して
内・外輪の軌道面２，４にも供給される。すなわち、ボ
ール転動面１１，１２とボール５との間、並びにボール
５と内・外輪の軌道面２，４との間にグリース切れが生
じることはなくなり、この結果、転がり軸受としての回
転精度の悪化が抑制されるばかりか、面荒れ、摩擦熱、
振動、摩耗など増大も抑制される。したがって、本保持
器１０を組込んだ玉軸受は、例えば、コンピュータのハ
ードディスクドライブにおけるスピンドルモータのよう
に、高静粛回転が要求される分野に向けて好適となる。
なお最近、この種のスピンドルモータに用いられる軸受
としては、外輪とスリーブとが一体となった外輪一体型
構造のものも用いられるようになってきているが、本保
持器１０はこのような軸受に組込んでも同様の効果を奏
し、その適用範囲はより一層拡大するものとなる。
【００１３】本実施の形態においては、特にポケット７
の内底部に平坦面１３を設けているので、ポケット７の
底に相当する部分の肉厚が可及的に増大し、強度保証も
十分となっている。
の内底部に平坦面１３を設けているので、ポケット７の
底に相当する部分の肉厚が可及的に増大し、強度保証も
十分となっている。
【００１４】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る軸
受用保持器および本保持器を適用した転がり軸受によれ
ば、ボール転動面を始め、内・外輪の軌道面への潤滑剤
の円滑な供給が可能になり、転がり軸受としての回転精
度の悪化が抑制されるばかりか、面荒れ、摩擦熱、振
動、摩耗など増大も抑制され、軸受性能の安定維持と軸
受寿命の延長とを達成できる。
受用保持器および本保持器を適用した転がり軸受によれ
ば、ボール転動面を始め、内・外輪の軌道面への潤滑剤
の円滑な供給が可能になり、転がり軸受としての回転精
度の悪化が抑制されるばかりか、面荒れ、摩擦熱、振
動、摩耗など増大も抑制され、軸受性能の安定維持と軸
受寿命の延長とを達成できる。
【図１】本発明に係る軸受用保持器のポケット部分の構
造を示したもので、図の下側はポケット中心を通る縦断
面図、図の上側は前記下側の図のＡ−Ａ′矢視線に沿う
横断面図である。
造を示したもので、図の下側はポケット中心を通る縦断
面図、図の上側は前記下側の図のＡ−Ａ′矢視線に沿う
横断面図である。
【図２】本保持器のボール転動面とボールとの隙間発生
状態を示したもので、図１と同じ上下配列の断面図であ
る。
状態を示したもので、図１と同じ上下配列の断面図であ
る。
【図３】保持器を組込んだ玉軸受の構造を示す断面図で
ある。
ある。
【図４】保持器の全体構造を示す斜視図である。
【図５】従来の保持器のポケット部分の構造を示したも
ので、図の下側はポケット中心を通る縦断面図、図の上
側は前記下側の図のＡ−Ａ′矢視線に沿う横断面図であ
る。
ので、図の下側はポケット中心を通る縦断面図、図の上
側は前記下側の図のＡ−Ａ′矢視線に沿う横断面図であ
る。
【図６】従来の保持器のボール転動面とボールとの隙間
発生状態を示したもので、図４と同じ上下配列の断面図
である。
発生状態を示したもので、図４と同じ上下配列の断面図
である。
１ 内輪 ２ 内輪の軌道面 ３ 外輪 ４ 外輪の軌道面 ７ ポケット ９ａ 幅方向のエッジ ９ｂ 高さ方向のエッジ １０ 保持器 １１，１２ ボール転動面 １３ 平坦面 １４，１５ 接触部 １６，１７ 隙間 Ｇ 潤滑剤
Claims (4)
- 【請求項１】 複数のボールを円周方向で等間隔に保持
するポケットを一端に有する軸受用保持器において、前
記ポケット内に設けられたボール転動面の、ポケットの
幅および高さ方向のエッジより内側部分に、ボールの移
動を規制する接触部を設定し、該接触部よりエッジ側の
ボール転動面と前記移動を規制されたボールとの間に隙
間を形成するようにしたこと特徴とする軸受用保持器。 - 【請求項２】 ポケット内のボール転動面を、ボール半
径より大きい円半径を有し、かつポケットの配列ピッチ
円上でポケット中心から相反する方向へ等距離だけ偏位
させた位置に中心をもつ二つの球面内に設定し、前記二
つの球面内のボール転動面をポケットの内底部で連接さ
せたことを特徴とする請求項１に記載の軸受用保持器。 - 【請求項３】 二つのボール転動面の連接部に、ポケッ
トを有する側と反対側の端面と平行をなす平坦面を配置
したことを特徴とする請求項２に記載の軸受用保持器。 - 【請求項４】 請求項１乃至３の何れか１項に記載の保
持器を組込んだことを特徴とする転がり軸受。
Priority Applications (4)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11200327A JP2001027249A (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 軸受用保持器および転がり軸受 |
| US09/419,970 US6273615B1 (en) | 1999-07-14 | 1999-10-18 | Retainer for a bearing and a ball bearing |
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