JPH07208482A - 玉軸受用保持器 - Google Patents
玉軸受用保持器Info
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- JPH07208482A JPH07208482A JP6007360A JP736094A JPH07208482A JP H07208482 A JPH07208482 A JP H07208482A JP 6007360 A JP6007360 A JP 6007360A JP 736094 A JP736094 A JP 736094A JP H07208482 A JPH07208482 A JP H07208482A
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/38—Ball cages
- F16C33/41—Ball cages comb-shaped
- F16C33/412—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages
- F16C33/414—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages
- F16C33/416—Massive or moulded comb cages, e.g. snap ball cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock comb cages made from plastic, e.g. injection moulded comb cages
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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- F16C33/418—Details of individual pockets, e.g. shape or ball retaining means
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/04—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly
- F16C19/06—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for radial load mainly with a single row or balls
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2240/00—Specified values or numerical ranges of parameters; Relations between them
- F16C2240/40—Linear dimensions, e.g. length, radius, thickness, gap
- F16C2240/44—Hole or pocket sizes
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 保持器自体の基本設計を変更することなくポ
ケットすきまの設定変更ができ、しかも、トルク特性、
耐久性に優れた保持器を提供する。 【構成】 保持器１には、軸方向の一方Ｘに開口した開
口部２ａを有し、かつ、この開口部２ａの幅Ｗが、収容
されるボール３の直径Ｄよりも小さな複数のポケット２
が円周等配位置に設けられている。ポケット２の円周方
向の両側の側壁面２ｂは、点Ｏ１を曲率中心とする曲率
半径Ｒ１の球面であり、ポケット２の開口部２ａに対向
した底壁面２ｃは、軸線に直交する平坦面である。
ケットすきまの設定変更ができ、しかも、トルク特性、
耐久性に優れた保持器を提供する。 【構成】 保持器１には、軸方向の一方Ｘに開口した開
口部２ａを有し、かつ、この開口部２ａの幅Ｗが、収容
されるボール３の直径Ｄよりも小さな複数のポケット２
が円周等配位置に設けられている。ポケット２の円周方
向の両側の側壁面２ｂは、点Ｏ１を曲率中心とする曲率
半径Ｒ１の球面であり、ポケット２の開口部２ａに対向
した底壁面２ｃは、軸線に直交する平坦面である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、深溝玉軸受等の玉軸受
において、複数のボールを円周等間隔に保持する保持器
に関する。
において、複数のボールを円周等間隔に保持する保持器
に関する。
【０００２】
【従来の技術】例えば深溝玉軸受においては、内・外輪
の軌道面間へのボールの組入れ及び等配後に保持器を組
込む必要がある関係上、いわゆる王冠型の保持器を用い
る場合が多い。図７に示すように、王冠型の保持器１’
は、軸方向の一方Ｘに開口した開口部２’ａを有し、か
つ、この開口部２’ａの幅Ｗが、収容されるボール３の
直径Ｄよりも小さな複数のポケット２’が円周等配位置
に設けられたものである。ポケット２’の壁面２’ｂ
は、点Ｏ１を曲率中心とし、ボール３の半径Ｄ／２より
もポケットすきま分だけ大きな曲率半径Ｒ１をもった一
つの球面で描かれている。そして、組込みに際しては、
開口部２’ａの先端部分２’ａ１をボール３にあてがっ
た状態で、保持器１’を軸方向に押し進めるすることに
より、開口部２’ａをボール３の表面に沿って滑らせな
がら円周方向に弾性的に押し広げて、ボール３をポケッ
ト２’内に収容する。
の軌道面間へのボールの組入れ及び等配後に保持器を組
込む必要がある関係上、いわゆる王冠型の保持器を用い
る場合が多い。図７に示すように、王冠型の保持器１’
は、軸方向の一方Ｘに開口した開口部２’ａを有し、か
つ、この開口部２’ａの幅Ｗが、収容されるボール３の
直径Ｄよりも小さな複数のポケット２’が円周等配位置
に設けられたものである。ポケット２’の壁面２’ｂ
は、点Ｏ１を曲率中心とし、ボール３の半径Ｄ／２より
もポケットすきま分だけ大きな曲率半径Ｒ１をもった一
つの球面で描かれている。そして、組込みに際しては、
開口部２’ａの先端部分２’ａ１をボール３にあてがっ
た状態で、保持器１’を軸方向に押し進めるすることに
より、開口部２’ａをボール３の表面に沿って滑らせな
がら円周方向に弾性的に押し広げて、ボール３をポケッ
ト２’内に収容する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ポケット２’とボール
３との間には、ボール３の転動を確保するために、ポケ
ットすきまが設けられており、このポケットすきまが存
在することにより、保持器１’のボール３に対する移動
が、軸方向に寸法（Ｅ＋Ｆ）だけ、円周方向に寸法（２
×Ｇ）だけ許容される（もちろん、半径方向にも移動す
ることができる）。そのため、軸方向移動量（Ｅ＋Ｆ）
が大きい場合には、保持器１’と軸受端面側に装着され
るシールとの接触、シールを装着しない軸受にあって
は、保持器１’の軸受幅面からのはみ出しが懸念され
る。また、円周方向移動量（２×Ｇ）、半径方向移動量
が大きい場合には、軸受回転時における保持器１’の振
れ回り等が懸念される。
３との間には、ボール３の転動を確保するために、ポケ
ットすきまが設けられており、このポケットすきまが存
在することにより、保持器１’のボール３に対する移動
が、軸方向に寸法（Ｅ＋Ｆ）だけ、円周方向に寸法（２
×Ｇ）だけ許容される（もちろん、半径方向にも移動す
ることができる）。そのため、軸方向移動量（Ｅ＋Ｆ）
が大きい場合には、保持器１’と軸受端面側に装着され
るシールとの接触、シールを装着しない軸受にあって
は、保持器１’の軸受幅面からのはみ出しが懸念され
る。また、円周方向移動量（２×Ｇ）、半径方向移動量
が大きい場合には、軸受回転時における保持器１’の振
れ回り等が懸念される。
【０００４】上記のような理由から、保持器のポケット
すきまは、軸受の構成、寸法（特に幅寸法）、使用条件
等を考慮して最適値に設定する必要があるが、従来の保
持器１’においては、ポケットすきまを変更する場合、
保持器１’の基本設計を変更しなければならない場合が
多かった。というのは、上述したように、保持器１’に
あっては、ポケット２’の壁面２’ｂが曲率半径Ｒ１の
同一球面で描かれているため、ポケットすきまを変更す
るために壁面２’ｂの曲率半径Ｒ１のみを増大縮小する
こととすると、それが、そのまま開口部２’ａの幅Ｗ、
肉厚の変更にもつながり、保持器の組込み性の問題（曲
率半径Ｒ１を小さくした場合：開口部２’ａの幅Ｗが縮
小、肉厚が増加するので組込みが困難あるいは組込みに
要する力が大きくなる）、保持器の脱落の問題（曲率半
径Ｒ１を大きくした場合：開口部２’ａの幅Ｗが増大、
肉厚が減少するので保持力が低下する）を生じさせる一
因となるからである。また、上記構成において、ポケッ
トすきまを小さくすると（曲率半径Ｒ１を小さくする
と）、ポケット２’の壁面２’ｂとボール３とが全面接
触に近い状態になり、軸受トルク上昇、保持器摩耗の要
因となる場合が懸念される。
すきまは、軸受の構成、寸法（特に幅寸法）、使用条件
等を考慮して最適値に設定する必要があるが、従来の保
持器１’においては、ポケットすきまを変更する場合、
保持器１’の基本設計を変更しなければならない場合が
多かった。というのは、上述したように、保持器１’に
あっては、ポケット２’の壁面２’ｂが曲率半径Ｒ１の
同一球面で描かれているため、ポケットすきまを変更す
るために壁面２’ｂの曲率半径Ｒ１のみを増大縮小する
こととすると、それが、そのまま開口部２’ａの幅Ｗ、
肉厚の変更にもつながり、保持器の組込み性の問題（曲
率半径Ｒ１を小さくした場合：開口部２’ａの幅Ｗが縮
小、肉厚が増加するので組込みが困難あるいは組込みに
要する力が大きくなる）、保持器の脱落の問題（曲率半
径Ｒ１を大きくした場合：開口部２’ａの幅Ｗが増大、
肉厚が減少するので保持力が低下する）を生じさせる一
因となるからである。また、上記構成において、ポケッ
トすきまを小さくすると（曲率半径Ｒ１を小さくする
と）、ポケット２’の壁面２’ｂとボール３とが全面接
触に近い状態になり、軸受トルク上昇、保持器摩耗の要
因となる場合が懸念される。
【０００５】そこで、本考案の目的は、保持器自体の基
本設計を変更することなくポケットすきまの設定変更が
でき、しかも、トルク特性、耐久性に優れた玉軸受用保
持器を提供することにある。
本設計を変更することなくポケットすきまの設定変更が
でき、しかも、トルク特性、耐久性に優れた玉軸受用保
持器を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の玉軸受用保持器
は、軸方向の一方に開口した開口部を有し、かつ、この
開口部の幅が、収容されるボールの直径よりも小さな複
数のポケットを円周等配位置に備えた玉軸受用保持器に
おいて、ポケットの円周方向の両側の側壁面を球面にす
ると共に、ポケットの開口部に対向した底壁面を平坦面
にしたものである。
は、軸方向の一方に開口した開口部を有し、かつ、この
開口部の幅が、収容されるボールの直径よりも小さな複
数のポケットを円周等配位置に備えた玉軸受用保持器に
おいて、ポケットの円周方向の両側の側壁面を球面にす
ると共に、ポケットの開口部に対向した底壁面を平坦面
にしたものである。
【０００７】また、上記構成において、ポケットの開口
部に対向した底壁面を円筒面にしたものである。
部に対向した底壁面を円筒面にしたものである。
【０００８】さらに、上記構成において、ポケットの開
口部に対向した底壁面を凸球面又は凸円筒面にしたもの
である。
口部に対向した底壁面を凸球面又は凸円筒面にしたもの
である。
【０００９】さらに、上記構成において、ポケットの開
口部に対向した底壁面を、側壁面の曲率中心から軸方向
の一方にずれた点を曲率中心とし、かつ、側壁面の曲率
半径よりも大きな曲率半径の球面にしたものである。
口部に対向した底壁面を、側壁面の曲率中心から軸方向
の一方にずれた点を曲率中心とし、かつ、側壁面の曲率
半径よりも大きな曲率半径の球面にしたものである。
【００１０】
【作用】底壁面を平坦面とすることにより、ボールが中
間状態（ボールがポケットの中央に位置し、壁面と接触
していない状態）において、ポケットの開口部側に偏在
した状態になる。この状態から、保持器はボールに対
し、その開口部の先端部分がボールに接触するまで、あ
るいは、底壁面がボールの接触するまで移動することが
できるが、その時の、軸方向移動量および円周方向移動
量は図７に示す従来保持器に比べ小さくなる。しかも、
円周方向への移動時、側壁面がボールに全面接触するこ
とはなく、必ず、開口部の先端部分のみがボールに接触
し、また、軸方向への移動時、平坦な底壁面がボールに
一点で接触するので、ボールとの接触面積が従来保持器
に比べて小さい。底壁面を、円筒面、凸球面又は凸円筒
面、曲率半径の大きな球面とした場合も同様である。
間状態（ボールがポケットの中央に位置し、壁面と接触
していない状態）において、ポケットの開口部側に偏在
した状態になる。この状態から、保持器はボールに対
し、その開口部の先端部分がボールに接触するまで、あ
るいは、底壁面がボールの接触するまで移動することが
できるが、その時の、軸方向移動量および円周方向移動
量は図７に示す従来保持器に比べ小さくなる。しかも、
円周方向への移動時、側壁面がボールに全面接触するこ
とはなく、必ず、開口部の先端部分のみがボールに接触
し、また、軸方向への移動時、平坦な底壁面がボールに
一点で接触するので、ボールとの接触面積が従来保持器
に比べて小さい。底壁面を、円筒面、凸球面又は凸円筒
面、曲率半径の大きな球面とした場合も同様である。
【００１１】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に従って説明す
る。
る。
【００１２】図１に示す保持器１は、例えば、ＨＤＤ
（ハードディスクドライブ）等に使用される深溝玉軸受
に組込まれるもので、ＰＰＳ（ポリフェニレンサルファ
イド）、ナイロン６６等の樹脂材料で形成される。
（ハードディスクドライブ）等に使用される深溝玉軸受
に組込まれるもので、ＰＰＳ（ポリフェニレンサルファ
イド）、ナイロン６６等の樹脂材料で形成される。
【００１３】保持器１には、軸方向の一方Ｘに開口した
開口部２ａを有し、かつ、この開口部２ａの幅Ｗが、収
容されるボール３の直径Ｄよりも小さな複数のポケット
２が円周等配位置に設けられている。ポケット２の円周
方向の両側の側壁面２ｂは、点Ｏ１を曲率中心とする曲
率半径Ｒ１の球面であり、ポケット２の開口部２ａに対
向した底壁面２ｃは、軸線に直交する平坦面である。側
壁面２ｂの曲率半径Ｒ１は、ボール３の半径Ｄ／２より
も大きい。尚、この実施例では、図７に示す従来保持器
１’との相違点を明らかにする意味で、底壁面２ｃ以外
は従来保持器１’と同一形状にしてある。
開口部２ａを有し、かつ、この開口部２ａの幅Ｗが、収
容されるボール３の直径Ｄよりも小さな複数のポケット
２が円周等配位置に設けられている。ポケット２の円周
方向の両側の側壁面２ｂは、点Ｏ１を曲率中心とする曲
率半径Ｒ１の球面であり、ポケット２の開口部２ａに対
向した底壁面２ｃは、軸線に直交する平坦面である。側
壁面２ｂの曲率半径Ｒ１は、ボール３の半径Ｄ／２より
も大きい。尚、この実施例では、図７に示す従来保持器
１’との相違点を明らかにする意味で、底壁面２ｃ以外
は従来保持器１’と同一形状にしてある。
【００１４】図７に示す従来保持器１’と比較すると、
この実施例の保持器１においては、平坦な底壁面２ｃが
設けられていることにより、ボール３の中間状態（ボー
ル３がポケット２の中央に位置し、壁面と接触していな
い状態）における中心Ｏ２が側壁面２ｂの曲率中心Ｏ１
から軸方向の一方Ｘに寸法Ｓだけずれ、ボール３が開口
部２ａ側に偏在した状態になっている（図７では、ボー
ル３の中心と壁面２’ｂの曲率中心Ｏ１とが一致してい
る）。この状態から、保持器１はボール３に対し、軸方
向の他方Ｙに寸法Ａ、円周方向に寸法Ｂ（片側）だけ、
つまり、開口部２ａの先端部分２ａ１がボール３に接触
するまで移動することができるが、この時の移動量Ａお
よびＢは、いずれも、従来保持器１’の移動量Ｅ、Ｇ
（片側）に比べて小さくなる。しかも、円周方向への移
動時、側壁面２ｂがボール３に全面接触することはな
く、必ず、開口部２ａの先端部分２ａ１のみがボール３
に接触する。また、保持器１は上記中間状態から軸方向
の一方Ｘに寸法Ｃだけ、つまり、底壁面２ｃがボール３
に接触するまで移動することができるが、この時の移動
量Ｃも従来保持器１’の移動量Ｆに比べて小さくなる。
しかも、底壁面２ｃは平坦面であるからボール３に一点
で接触する。
この実施例の保持器１においては、平坦な底壁面２ｃが
設けられていることにより、ボール３の中間状態（ボー
ル３がポケット２の中央に位置し、壁面と接触していな
い状態）における中心Ｏ２が側壁面２ｂの曲率中心Ｏ１
から軸方向の一方Ｘに寸法Ｓだけずれ、ボール３が開口
部２ａ側に偏在した状態になっている（図７では、ボー
ル３の中心と壁面２’ｂの曲率中心Ｏ１とが一致してい
る）。この状態から、保持器１はボール３に対し、軸方
向の他方Ｙに寸法Ａ、円周方向に寸法Ｂ（片側）だけ、
つまり、開口部２ａの先端部分２ａ１がボール３に接触
するまで移動することができるが、この時の移動量Ａお
よびＢは、いずれも、従来保持器１’の移動量Ｅ、Ｇ
（片側）に比べて小さくなる。しかも、円周方向への移
動時、側壁面２ｂがボール３に全面接触することはな
く、必ず、開口部２ａの先端部分２ａ１のみがボール３
に接触する。また、保持器１は上記中間状態から軸方向
の一方Ｘに寸法Ｃだけ、つまり、底壁面２ｃがボール３
に接触するまで移動することができるが、この時の移動
量Ｃも従来保持器１’の移動量Ｆに比べて小さくなる。
しかも、底壁面２ｃは平坦面であるからボール３に一点
で接触する。
【００１５】以上のように、この実施例の保持器１は、
従来保持器１’に比べ、軸方向移動量（Ａ＋Ｃ）、円周
方向移動量（２×Ｂ）が共に小さいが、形状そのもの
は、底壁面２ｃを除けば従来保持器１’と同じである。
すなわち、開口部２ａの幅Ｗ、形状寸法、肉厚等には何
ら変更は加えられていない。したがって、ポケットすき
まの変更に伴う保持器の組込み性、脱落等の問題は生じ
ない。このことは、言ってみれば、従来保持器１’に平
坦な底壁面２ｃを設けることにより、あるいは、この実
施例の保持器１における底壁面２ｃの軸方向位置を適宜
設定することにより、保持器自体の基本設計を変更する
となく、ポケットすきまを使用条件等に応じて自在に設
定変更し得ることを意味する。しかも、この実施例の保
持器１にあっては、開口部２ａの先端部分２ａ１と底壁
面２ｃでのみボール３と接触し、従来保持器１’に比べ
ボール３との接触面積が小さいので、軸受トルクの低減
に有利であり、かつ、摩耗が少なく長寿命である。
従来保持器１’に比べ、軸方向移動量（Ａ＋Ｃ）、円周
方向移動量（２×Ｂ）が共に小さいが、形状そのもの
は、底壁面２ｃを除けば従来保持器１’と同じである。
すなわち、開口部２ａの幅Ｗ、形状寸法、肉厚等には何
ら変更は加えられていない。したがって、ポケットすき
まの変更に伴う保持器の組込み性、脱落等の問題は生じ
ない。このことは、言ってみれば、従来保持器１’に平
坦な底壁面２ｃを設けることにより、あるいは、この実
施例の保持器１における底壁面２ｃの軸方向位置を適宜
設定することにより、保持器自体の基本設計を変更する
となく、ポケットすきまを使用条件等に応じて自在に設
定変更し得ることを意味する。しかも、この実施例の保
持器１にあっては、開口部２ａの先端部分２ａ１と底壁
面２ｃでのみボール３と接触し、従来保持器１’に比べ
ボール３との接触面積が小さいので、軸受トルクの低減
に有利であり、かつ、摩耗が少なく長寿命である。
【００１６】図２に示す実施例は、底壁面２ｃを円筒面
にしたものである。底壁面２ｃの円筒軸Ｏ３は、側壁面
２ｂの曲率中心Ｏ１から軸方向の一方Ｘにずれた位置に
ある（円筒軸Ｏ３は、図２ｂにおいて紙面に垂直方向で
ある）。ポケットすきまの変更は、底壁面２ｃの円筒軸
Ｏ３の軸方向位置、曲率半径Ｒ３を変更することにより
達成できる。上記実施例と同様の作用効果を奏する。
にしたものである。底壁面２ｃの円筒軸Ｏ３は、側壁面
２ｂの曲率中心Ｏ１から軸方向の一方Ｘにずれた位置に
ある（円筒軸Ｏ３は、図２ｂにおいて紙面に垂直方向で
ある）。ポケットすきまの変更は、底壁面２ｃの円筒軸
Ｏ３の軸方向位置、曲率半径Ｒ３を変更することにより
達成できる。上記実施例と同様の作用効果を奏する。
【００１７】図３に示す実施例は、底壁面２ｃを凸円筒
面にしたものである。ポケットすきまの変更は、底壁面
２ｃの曲率中心の軸方向位置、曲率半径を変更すること
により達成できる。以上説明した実施例と同様の作用効
果を奏する。
面にしたものである。ポケットすきまの変更は、底壁面
２ｃの曲率中心の軸方向位置、曲率半径を変更すること
により達成できる。以上説明した実施例と同様の作用効
果を奏する。
【００１８】図４に示す実施例は、底壁面２ｃを凸球面
にしたものである。ポケットすきまの変更は、底壁面２
ｃの曲率中心の軸方向位置、曲率半径を変更することに
より達成できる。以上説明した実施例と同様の作用効果
を奏する。
にしたものである。ポケットすきまの変更は、底壁面２
ｃの曲率中心の軸方向位置、曲率半径を変更することに
より達成できる。以上説明した実施例と同様の作用効果
を奏する。
【００１９】図５に示す実施例は、底壁面２ｃを球面に
したものであるが、その曲率中心Ｏ４は側壁面２ｂの曲
率中心Ｏ１から軸方向の一方Ｘにずれた位置にあり、か
つ、その曲率半径Ｒ４は側壁面２ｂの曲率半径Ｒ１より
も大きい。ポケットすきまの変更は、底壁面２ｃの曲率
中心Ｏ４の軸方向位置、曲率半径Ｒ４を変更することに
より達成することができる。以上説明した実施例と同様
の作用効果を奏する。図６に示す実施例は、底壁面２ｃ
を円筒面にしたものであるが、その円筒軸Ｏ５は側壁面
２ｂの曲率中心Ｏ１から軸方向の一方Ｘにずれた位置に
あり、かつ、保持器１の半径方向に向いている。ポケッ
トすきまの変更は、底壁面２ｃの円筒軸Ｏ５の軸方向位
置を変更することにより達成することができる。
したものであるが、その曲率中心Ｏ４は側壁面２ｂの曲
率中心Ｏ１から軸方向の一方Ｘにずれた位置にあり、か
つ、その曲率半径Ｒ４は側壁面２ｂの曲率半径Ｒ１より
も大きい。ポケットすきまの変更は、底壁面２ｃの曲率
中心Ｏ４の軸方向位置、曲率半径Ｒ４を変更することに
より達成することができる。以上説明した実施例と同様
の作用効果を奏する。図６に示す実施例は、底壁面２ｃ
を円筒面にしたものであるが、その円筒軸Ｏ５は側壁面
２ｂの曲率中心Ｏ１から軸方向の一方Ｘにずれた位置に
あり、かつ、保持器１の半径方向に向いている。ポケッ
トすきまの変更は、底壁面２ｃの円筒軸Ｏ５の軸方向位
置を変更することにより達成することができる。
【００２０】尚、本発明は、深溝玉軸受の保持器に限ら
ず、玉軸受に使用される王冠型の保持器一般に適用する
ことができ、その場合も上記と同様の作用効果を奏す
る。
ず、玉軸受に使用される王冠型の保持器一般に適用する
ことができ、その場合も上記と同様の作用効果を奏す
る。
【００２１】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ポケットの開口部に対向した底壁面を平坦面としたの
で、底壁面の軸方向位置を適宜設定することにより、保
持器自体の基本設計を変更するとなく、ポケットすきま
を使用条件等に応じて自在に設定変更することができ
る。しかも、本発明の保持器にあっては、開口部の先端
部分と底壁面でのみボールと接触し、従来保持器に比べ
てボールとの接触面積が小さいので、軸受トルクの低減
に有利であり、かつ、摩耗が少なく長寿命である。
ポケットの開口部に対向した底壁面を平坦面としたの
で、底壁面の軸方向位置を適宜設定することにより、保
持器自体の基本設計を変更するとなく、ポケットすきま
を使用条件等に応じて自在に設定変更することができ
る。しかも、本発明の保持器にあっては、開口部の先端
部分と底壁面でのみボールと接触し、従来保持器に比べ
てボールとの接触面積が小さいので、軸受トルクの低減
に有利であり、かつ、摩耗が少なく長寿命である。
【００２２】底壁面を円筒面、凸球面又は凸円筒面、曲
率半径の大きな球面とした場合も上記と同様の効果が得
られる。
率半径の大きな球面とした場合も上記と同様の効果が得
られる。
【図１】図１ａは実施例に係わる保持器を示す斜視図、
図１ｂは図１ａにおけるｂ方向矢視図（ポケット部を外
径方向から見た平面図）、図１ｃは図１ａおよび図１ｂ
におけるｃ−ｃ断面図である。
図１ｂは図１ａにおけるｂ方向矢視図（ポケット部を外
径方向から見た平面図）、図１ｃは図１ａおよび図１ｂ
におけるｃ−ｃ断面図である。
【図２】図２ａは他の実施例に係わる保持器のポケット
部を外径方向から見た平面図、図２ｂは図２ａにおける
ｂ−ｂ断面図である。
部を外径方向から見た平面図、図２ｂは図２ａにおける
ｂ−ｂ断面図である。
【図３】他の実施例に係わる保持器のポケット部の断面
図である。
図である。
【図４】図４ａは他の実施例に係わる保持器のポケット
部を外径方向から見た平面図、図４ｂは図４ａにおける
ｂ−ｂ断面図である。
部を外径方向から見た平面図、図４ｂは図４ａにおける
ｂ−ｂ断面図である。
【図５】図５ａは他の実施例に係わる保持器のポケット
部を外径方向から見た平面図、図５ｂは図５ａにおける
ｂ−ｂ断面図である。
部を外径方向から見た平面図、図５ｂは図５ａにおける
ｂ−ｂ断面図である。
【図６】図６ａは他の実施例に係わる保持器のポケット
部を外径方向から見た平面図、図６ｂは図６ａにおける
ｂ−ｂ断面図である。
部を外径方向から見た平面図、図６ｂは図６ａにおける
ｂ−ｂ断面図である。
【図７】図７ａは従来の保持器を示す斜視図、図７ｂは
図７ａにおけるｂ方向矢視図（ポケット部を外径方向か
ら見た平面図）、図７ｃは図７ａおよび図７ｂにおける
ｃ−ｃ断面図である。
図７ａにおけるｂ方向矢視図（ポケット部を外径方向か
ら見た平面図）、図７ｃは図７ａおよび図７ｂにおける
ｃ−ｃ断面図である。
１ 保持器 ２ ポケット ２ａ 開口部 ２ｂ 側壁面 ２ｃ 底壁面
Claims (4)
- 【請求項１】 軸方向の一方に開口した開口部を有し、
かつ、この開口部の幅が、収容されるボールの直径より
も小さな複数のポケットを円周等配位置に備えた玉軸受
用保持器において、 前記ポケットの円周方向の両側の側壁面を球面にすると
共に、前記ポケットの開口部に対向した底壁面を平坦面
にしたことを特徴とする玉軸受用保持器。 - 【請求項２】 前記ポケットの開口部に対向した底壁面
を円筒面にしたことを特徴とする請求項１の玉軸受用保
持器。 - 【請求項３】 前記ポケットの開口部に対向した底壁面
を凸球面又は凸円筒面にしたことを特徴とする請求項１
の玉軸受用保持器。 - 【請求項４】 前記ポケットの開口部に対向した底壁面
を、前記側壁面の曲率中心から軸方向の一方にずれた点
を曲率中心とし、かつ、前記側壁面の曲率半径よりも大
きな曲率半径の球面にしたことを特徴とする請求項１の
玉軸受用保持器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6007360A JPH07208482A (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | 玉軸受用保持器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6007360A JPH07208482A (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | 玉軸受用保持器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07208482A true JPH07208482A (ja) | 1995-08-11 |
Family
ID=11663801
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6007360A Withdrawn JPH07208482A (ja) | 1994-01-27 | 1994-01-27 | 玉軸受用保持器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07208482A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6273615B1 (en) | 1999-07-14 | 2001-08-14 | Minebea Co., Ltd. | Retainer for a bearing and a ball bearing |
| US6648517B2 (en) | 1999-05-24 | 2003-11-18 | Nsk Ltd. | Retainer for rolling bearing |
| JP2008169998A (ja) * | 2006-09-13 | 2008-07-24 | Nsk Ltd | 組合せ玉軸受及び複列玉軸受 |
| CN108397476A (zh) * | 2017-02-06 | 2018-08-14 | 株式会社捷太格特 | 滚珠轴承 |
-
1994
- 1994-01-27 JP JP6007360A patent/JPH07208482A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6648517B2 (en) | 1999-05-24 | 2003-11-18 | Nsk Ltd. | Retainer for rolling bearing |
| US6273615B1 (en) | 1999-07-14 | 2001-08-14 | Minebea Co., Ltd. | Retainer for a bearing and a ball bearing |
| EP1069327A3 (en) * | 1999-07-14 | 2001-09-05 | Minebea Co., Ltd. | Rolling element retainer for a bearing, and ball bearing using such retainer |
| JP2008169998A (ja) * | 2006-09-13 | 2008-07-24 | Nsk Ltd | 組合せ玉軸受及び複列玉軸受 |
| CN108397476A (zh) * | 2017-02-06 | 2018-08-14 | 株式会社捷太格特 | 滚珠轴承 |
| CN108397476B (zh) * | 2017-02-06 | 2021-09-28 | 株式会社捷太格特 | 滚珠轴承 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010403 |